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「看取りでの経験を語る地域住民のつどい」〜安心!この町に住んで良かった〜

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人. 在宅医療助成. 勇美記念財団. 2017年度(前期)指定公募 「市民の集い開催への助成」 完了報告書. 指定テーマ. 「看取りでの経験を語る地域住民のつどい」 ~安心!この町に住んで良かった~. 申請者:榮永 徳博 所属機関:水俣芦北圏域在宅医療・介護連携支援センター 提出年月日:平成29年11月17日.

(2) テーマ 看取りでの経験を語る地域住民のつどい ~安心!この町に住んで良かった~ 申請者名 水俣芦北圏域在宅医療・介護連携支援センター 所長 栄永 徳博 助成対象年度 2017年度前期 提出年月日 平成29年11月17日 助成により行ったこと (1) 看取りでの経験を語る地域住民のつどい開催での在宅医療の理解と普及 1部 基調講演 2部 討論会 (2) ポスター掲示やチラシ新聞折り込みでの地域住民への周知 (3) 会議録の作成による行事開催の記録保存 結果 (1) 今回のテーマである「看取りでの経験を語る」体験発表ができたこと (2) 参加者は70名 (3) 参加者の内訳は医療・介護・福祉関係者。また熱心な住民それに行政 (4) 各専門職の連携が図れた 効果 (1) 在宅での看取りは24時間家族が寄り添うことでの負担があり暗いイメージがある が、今回の家族はこのイメージを明るいものに変えたいとの意欲を持って、残され た余命2か月を小さな目標を立てながら一つひとつ実現されたことは、大変さの中 に充実感や満足感もあり在宅医療のすばらしさを伝えていただいたこと。 (2) 末期がん患者の様態が日々変化する中、医師・薬剤師・訪問看護師・介護支援専門 員・福祉用具担当者・家族が連携しながら素早く様態に対応できた実践発表は在宅 医療での連携のすばらしさを伝えることができたこと。 (3) 基調講演はわかりやすく講演され、住民にも在宅医療の理解と普及につながったこ と。 反省 参加者が70名でしたが、住民の参加が少ない点は今後の課題です。 感想 在宅看取り経験の出演者をお願いすることに苦慮しています。しかし、この事業 を継続することが在宅医療の普及につながるものであり今後も取組みたいと考えま す。今回の事業に助成いただきお礼と感謝を申し上げます。 1.

(3) ポスター・チラシ. 2.

(4) ~安心!この町に住んで良かった~ 日 時. 平成29年10月22日. (日) 午後1時~3時. 会 場 地域交流センター「あつまろう家」 (水俣市古賀町2丁目5-32 特別養護老人ホーム白梅の杜内) 参加料 無料(80名) プログラム 第1部 13:00. 14:00 第2部 14:10. 主催者挨拶 基調講演 「在宅医療に取り組んで」 演者 川上 義信 先生(水俣協立病院 休憩. 討論会「看取りを経験して」 シンポジスト 眞鍋 一孝(まなべクリニック院長) 吉富 森藤 佐生 澤村 佐生. 座. 院長). 長. 森. 博樹(吉富薬局) 京子(ケアリングあゆみ) 文博(ケアアシスト) 英伸(豊田実業) 季奈(ご家族). 健一郎(水俣市芦北郡医師会理事:竹本医院院長). 主 催 水俣市芦北郡医師会 主 管 水俣芦北圏域在宅医療・介護連携支援センター 共. 催. 水俣・芦北郡市歯科医師会. 水俣芦北薬剤師会. 熊本県看護協会水俣・芦北支部. 水俣市介護保険サービス事業者連絡協議会 熊本県介護支援専門員協会水俣支部 後 援 熊本県水俣保健所. 水俣市 芦北町 津奈木町. 問合せ 水俣芦北圏域在宅医療・介護連携支援センター(84-9996) この住民のつどいは、公益財団法人. 在宅医療助成. 3. 勇美記念財団の助成を受けています。.

(5) 第1部. 基調講演「在宅医療に取組んで」 演者. 川上. 義信. 先生(水俣協立病院 院長). 講演する川上義信先生. 基調講演を聞く参加者 4.

(6) 第2部. 討論会「看取りを経験して」. 会場からの質問. (会議録) 看取りでの経験を語る地域住民のつどい ~安心!この町に住んで良かった~ 5.

(7) 【基調講演】 ○川上義信先生 皆さん、こんにちは。 協立病院の川上です。よろしくお願いします。 きょうはですね、在宅医療ということで、在宅医療を多職種、医者だけじ ゃなくて、看護師とか、ヘルパーさんとか、いろんな職種、リハビリの方と か、薬剤師さんとかいらっしゃいますよね。そういった方々、多職種で在宅 医療に取り組んでいて、皆さんが安心して、在宅で御家族の方とかが看取り ができるようにということをお話することと、あと看取りのことになります と、おうちで看取られるときというのも安心して看取ることができるように なってきていますので、そういうところに、その2つを中心にしてお話をで きればいいかなというふうに思っています。 ここで、その中に、私たち協立病院で取り組んでいることというのもちょ っと織り交ぜながら、皆さんにお伝えしたいなというふうに思っているので、 皆さん、気楽に聞いていただければいいかなというふうに思います。よろし くお願いします。 スライドをお願いします。 これは看取りという話、おうちでの看取りという話がきょうありますので、 それで、これはどこで亡くなっているのかというのをあらわした表なんです けども、一番左の方は1950年、右側の方が2010年というふうになっ ているんですけども、戦後のすぐのころというのは、大体おうちで亡くなら れていた方が多かった。ほとんどだったんですね。私が生まれたのは196 0年なんで、私が生まれたころというのも、亡くなっている方々というのは、 おうちで亡くなっている方々が多かった。そして、医者になったのが198 7年、先ほどありましたけども、なので、そのころにはもう病院で亡くなる 方々が多くなってきていたというふうなことなのかなと、この表を見て、私 も思ったところでした。 大体この表の交差するところ、病院で亡くなる方々が多くなってくるころ というのが、1976年ぐらいですね、というふうに言われていますので、 私が高校1年生ぐらいのとき、そのぐらいのときから病院で亡くなる方が多 くなってきたというふうなことのようでした。 それでは次をお願いします。 それで、在宅医療というのがどんなふうなことで始まって、やられとった んかなというのも、ちょっと歴史というのもちょっと調べてみたんですけど も、戦後、戦争が終わった後というのは、入院施設も少なかったみたいです ね。私もよく、見たことではないんだけども、というふうなことでした。な ので、大体診療所、クリニックなんかがあったわけで、そこで診療されてて、 6.

(8) というふうなことがあったので、あと、なんか具合が悪くなったら臨時の往 診に行ったりとか、皆さんもそういうのは見たことがあるかもしれないけど も、そんな感じの医療を行っていたというふうなことで、だからこそ入院施 設もないわけなんで、病院で亡くなるということはあまりなかったのかなと、 急に思いました。もしおかしい方がいらっしゃったら、あとからでも補足し ていただいたらというふうに思います。 それから、1960年、70年になってくると、どんどん病院の方、医療 がどんどん先進化というか、精密なことをできるようになってくるわけなん ですよね。えてして病院が増えてくるというと、やっぱり命のことを考える ならば、先に延ばしたい、できるだけの治療をやってほしいというふうなこ とで、病院の治療が主体になっていって、亡くなるときとかも、介護のとき も病院で診てほしいという方がだんだん多くなってきてたというのが、昭和 の終わりのころまで、今もそういうふうになってるわけなんだけども、そう いうふうな感じで推移しているのかなというふうに思っています。 次をお願いします。 そういうふうな中でも、だんだん医療が進んでいくんだけども、やはりお うちで、在宅したいって、病院でずっといるよりもおうちの方がいいんだっ て、そういうふうな方が少しずつ出てこられたわけなんですよね。そして、 がんの方でも大概おうちでという方もいらっしゃるし、例えば脳卒中を起こ して、だんだん体の動きが悪くなって、というふうな方がいらっしゃいます よね。慢性期になって、急性期というのは、高度な治療というのが必要にな ってきます。点滴をしたりとかいろんな治療があるわけなんだけども、そう いう治療が済むと、慢性期の病院に移ってというふうになってくるんだけど も、慢性期の病院でずっとというふうになってくる、それもそれでいい手立 てはないかというふうに思うんだけども、やはりそういうふうに病院にいる ときに、やはりおうちに帰りたいと、おじいさん、おばあさん、皆さん、そ んな方いらっしゃったんじゃないのかなと思います。そうしたら、そういう 人たちの気持ちを本当に大事にして、やっぱり住んでいたところがいいです よね。そういうのは私もよくわかります。というふうなことで、そういう方 が安心しておうちで生活ができるように、そういうふうなことをサポートし ていきたいと、私たちも思っていますし、そういう流れというのがだんだん 広がってきているところじゃないのかなというふうに思います。 次、お願いします。 そして、そういう流れの中で、平成3年ですね、1991年には、訪問看 護というのが制度となったんですね。そして2002年の介護保険制度とい うのが始まりました。それで、それまでは本当に医者と看護師がおうちに行 7.

(9) って、そして診療するというふうな往診みたいだったのが、もうそれだけじ ゃなくて、いろんなヘルパーさんとか、たくさんの職種の人たちがおうちに 行って、そして皆さん助けてあげるというふうな、一緒に営んでいくという ふうな系統になって、どんどん今在宅医療というのが広まってきているのか なというふうなことが、この間在宅医療の歴史じゃないのかなというふうに 思っているところです。 次、お願いします。 それで私たちの協立病院が今どんな感じでやってるかという御紹介を簡単 にさしていただきますけれども、これは医者が訪問診察に行っていることに 関してなんですけども、今2017年、5年ぐらい前が大体月に96件くら いおうちにお伺いしていて、今が110件ぐらいおうちにお伺いしていると いうことで、これだけの患者さん、ものすごく重症の人もいらっしゃいます けれども、そこまでじゃないんだけども、いらっしゃって、おうちで一人暮 らしをしてて、なかなか病院に来ることができないという方がいらっしゃい ますよね。そういう方々を往診でというふうな形で診ているところです。訪 問診察というふうな形は要らないんだけども、小規模特養さんのところに入 所されている方々の診察にお伺いしてというふうな感じでやってて、大体2 00人ぐらいですかね、往診に行ってます。なので、皆さん、そんなに、よ っぽど、全く動けなくなって何とかというときじゃないと往診とか、在宅医 療できないのかというと、そういうわけでもなくて、なかなか一人で難しい と、体の動きが悪くてという方の場合には、安心して往診のお願いとか、相 談をしてもらってもいいのじゃないのかなというふうに思います。 ちなみに、大体1年間で30件ぐらいの方々が往診の依頼をされてという ふうなことになってきています。というので、件数があまり増えたり、減っ たり、最近はしてないんだけども、30人くらい新しく申し込まれるので、 実は30人くらいは亡くなったりとか、あと施設に行くとか、長期の病院に 入られるとかというふうな感じで私たちは診てるというふうなことになりま す。 これが私たちの訪問診察、医者が行ってというふうなことに関してのお伝 えすることです。 そして、次がですね、訪問看護ということでもお伝えしますけども、先ほ ど、1991年に訪問看護の制度というのが始まったということをお伝えし ましたけど、実は、これは私の中学生のころになるんだけども、病院のこと を知らないころですけども、1974年に協立病院は、診療所ができて、そ のときから実は訪問看護というのをやっていたというふうなことでした。制 度になっていないので、診療報酬とかもらうというわけじゃないんだけども、 8.

(10) それでも訪問看護を行っていたというふうなことで、このころというのは、 訪問看護をやっていたところは、全国でも数が少なかったというのを本で紹 介してあったのを見ました。なんで訪問看護を始めたのかなと思うんですけ ども、そのころはやっぱり水俣病の患者さん、いらっしゃいますよね。いら っしゃいまして、なかなか生活していくのがつらいなというふうな人たちが いらっしゃったわけですよね。今でもいらっしゃいますけども。そのころい らっしゃって、そういう人たちと、そういう方の家族の思いとか、あと外に は出たくないなと、うちの中でひっそりと暮らしたいというふうな方々がい らっしゃった。そしたらその思いを聞いて、おうちにお伺いして、そういう 方々もまだまだリハビリをすれば改善するところもあると、動けるようにな るんだよというふうなこと、思いを、積極的な生き方ができるんだよという ふうなことを伝えて、訪問看護を始めたというふうなことでした。婦長(師 長)さんは、もともと湯之児のリハビリテーション病院でリハビリとかを勉 強していた人だったので、それを在宅の方に生かしてというふうな形で訪問 看護というのを始めていったというふうなことでした。これが始まりなんで すけども、これは74年です。それから30年、40年たって、今では全国 で訪問看護というのは当然なことに行われるようになってますし、水俣・芦 北でも安心して、訪問看護の看護師さん頑張ってやっていらっしゃいますの で、皆さんも安心して在宅医療を、訪問看護を受けられることができるんじ ゃないのかなというふうに思っています。 それじゃ次をお願いします。 ということで、初めは往診と、医者と看護師だけの訪問看護とかだったん だけども、それからどんどん広がっていってというふうなことで、今、地域 での生活をしていきたいという方をサポートしていくというのをメインで、 そのために多職種の方たちが携わっていますよというふうなことで思っても らったらいいと思います。多職種というと、医師とか歯科医師、薬剤師、訪 問看護師、リハスタッフとか、訪問介護、ヘルパーですね。介護事業所、ケ アマネージャーさん等いらっしゃいますので、そちらの方々をまた御紹介し ていければいいかなというふうに思います。 次、お願いします。 私ですけども、訪問する医者というのは大体2週間に一遍ぐらいおうちに お伺いします。月に2回ぐらいになりますよね。血圧をはかったり、胸の音 を聞いたりとかして、体の具合、全身の状態がどうなのか、どういうふうな 生活を送っていらっしゃるのか、困っていることはないのかというふうな感 じのことを話を聞いて、診察をしてというふうな形でやっています。具合が 悪くなられたときにはですね、月2回どころか毎日お伺いすることもあるし、 9.

(11) 具合がよくなるまでですね。そういうことで毎日診察に行くこともあります。 次、お願いします。 歯科の先生ですよね。きょうも歯科の先生来られてますけども、訪問に行 かれてます。どういう方に往診しているかというと、心不全とか、体の方が 動くのが大変かなと、そういうふうな方々のところには行ったりとか、あと 脳血管障害、脳梗塞とかで動けなくなってる方、寝たきりになってる方のと ころにもお伺いしていると。そして吐血したりとかして、一時的ですけど、 なかなか動けない、そういう方のところにも行ってますよというふうなこと です。 次をお願いします。 訪問看護というのはどんなことをやってるかというと、いろいろ訪問看護 師さんに自分たちがやってることを教えてくれということで、教えてもらっ たことなんだけど、療養上のお世話ということでは、体を拭いたりとか、髪 を洗ったりとか、入浴の介助をしたり、食事とか排泄などの介助とか、指導 をしてますということ。そして医者の指示によっての医療処置ということで は、かかりつけ医の指示に基づいてちゃんと医療の処置をやってますよとい うことでした。そして病気とか障害の状態とかをきちんと把握するために血 圧をはかったり、脈拍をはかったりとか、基本的なことをチェックしてます ということですね。そして、医療機器というと、おうちで酸素をされている 方もいらっしゃいますよね。安全に使えるようにというふうなところも、わ からないところがあったりとかすると思うので、そういうところもチェック をしたりとか、お伝えしたりとかというふうなこともやっています。そして 人工呼吸器を使ってる方もいらっしゃると思うんですけども、人工呼吸器を 使ったときの使い方とか、痰の取り方とか、そういうところもお伝えしてと いうふうな感じでやっています。そして、床ずれ防止の工夫とか、そういう こともやっているというふうなことでした。 次、お願いします。 それ以外にも、リハビリテーション、体がだんだん固まってきますよね、 長い間動かさないと。そういうところの予防をしたりとか、嚥下、なかなか 飲み込むことができなくて、誤嚥性の肺炎を起こしたりとか、繰り返したり する方もいらっしゃるんだけども、そういうときに、嚥下の練習をしていき ましょうねというふうな感じでリハビリもやっているというふうなことです。 そして、認知症というと、いろいろ皆さんお困りのことも多いんじゃないだ ろうかなというふうに思うんだけども、そういうところでどういうふうにし た工夫をしていくといいですよ、アドバイスをしたりとか、一緒に考えてい くと、患者さん御家族と、そういうふうなことをやっています。それが支援 10.

(12) の部分ですね。一番下の方では、患者が具合が悪くなって、亡くなっていく ようなときには、自宅で過ごせるようにどうしていくかというのを、御家族 の皆さんと相談しながら援助していくというふうなことを訪問看護師はやっ ているというふうなことです。 次をお願いします。 次は、訪問介護というのもあるわけですね。ヘルパーさんたち。おうちに、 皆さんのところにお伺いしてるんじゃないのかなというふうに思うんだけれ ども、生活の援助、買い物とか、お掃除をしたりとか、調理のこととか、洗 濯とか、ごみ出しとか、本当に薬飲んでますかとか、というようなところの 確認もやってますよというふうなことです。体の介護に関しては、入浴の介 助とか、おむつの交換とか、通院のお手伝いとか、なかなか一人でできない ところをこういうふうにして介助していますよというふうなことですね。そ れ以外にも見守ったりとか、いろいろお話をお伺いするというのもやってい ますというふうなことですね。利用者さんと緊密な感じで生活をサポートし ていくというふうな感じでできているのかなというふうに思います。それが ヘルパーさんたちがやるということになります。ということでヘルパーさん たちがやっていることを今お伝えしました。 次をお願いします。 これは薬剤師さんですね。きょうもいらっしゃってるかとは思いますけれ ども。おうちを訪問して服薬、大事なことで、患者さんも、利用者さんもな かなか薬を、ぼくらは薬を出してるんだけども、なかなか実はおうちで飲ん でなかったというのは結構あるんで、これはなかなか飲むのも難しかったと いうのもあるでしょうし、飲まんでもいいやとかというのも結構ありますも んね。私たちは本当にそれがわからないんです。飲んでるものと思ってやっ てるのが、違うところがあったりするので、そういうところとか、特に薬剤 師さんに行ってもらったら、どうなっているかというのを教えてもらいなが ら、患者さんに合った治療というものをやっていくことができるんで、本当 に薬剤師さんがお伺いするのも大事なことじゃないかなというふうに思いま す。あと血圧をはかったりとかというふうなこともやって、ケアマネージャ ーさんとも連携とってというふうな形でやってますよというふうなことで、 薬のこといろいろ相談できますので、皆さんも利用していただければいいん じゃないのかなというふうに思います。 次をお願いします。 次はリハビリステーションですね。おうちに訪問リハというのもできるの ですよ。それでこんなふうにしておうちに行って、身の回り、もっとおうち で生活するためにはどうすると、どんなふうに動いたらいいんですよとか、 11.

(13) というふうなアドバイスをしてくれますし、おうちの中で本当に動く練習、 こういうこともできます。あと福祉用具としてはどういうのを使ったらいい かとか、そういうアドバイスもできるし、ちょっと歩いてみましょうかと、 なかなかおうちから外に出られない方もいらっしゃいますよね。一緒になっ て、ちょっと歩いてみましょうというふうな練習をしたりとか、そんなこと もできます。お一人でなかなか、右側の方は通所リハとかって書いてありま すけど、外に出ていくのはいやだという方もいらっしゃるんですよね。それ でおうちでだんだん動きが悪くなってきてというふうな方がいらっしゃって、 そういう方もおうちに行って、リハビリのスタッフの方がおうちに行って、 いろいろ練習してくると、おうちの中でも少しずつ動けるように、歩けるよ うになる。逆にそういうふうになってくれば、また元気になるもんだから、 あと通所の方にも行ってみたいなというふうに思われて、こちらの方にもい い流れで進んでいく方というのもいらっしゃいます。通所リハでやっている のは、こういうふうな感じでリハビリの練習をして、いろいろ皆さん、施設 の方もいらっしゃるかもしれないけど、こんなことやってらっしゃいますよ ね。動きをやってみて、おうちでできるようにというふうな感じで進めてい っているというような通所リハということになってきます。 次、お願いします。 福祉用具の貸与ということで、いろいろありますね。特殊な寝台とか、付 属品とか、床ずれ防止の用具とか、体位変換器具、手すり、スロープもあり ますね。車いすとか、歩行器とか、歩行補助杖とか、移動用リフトとか、徘 徊の感知とか、自動排泄処理装置とかもあるそうで、おうちで過ごすために いろんなこういうのを利用しながら、ということを、お尋ねしながらという ような感じで皆さんやっていってもらえたらいいかなというふうに思います。 次をお願いします。 一番おうちで生活を始めるとき、どこから始めてどんなふうなことをやれ ばいいのかなと、皆さんお困り、初めはわからないと思います。そういうと きに、一番最初に相談に乗ってくれるというのは、やっぱケアマネージャー さんかな。居宅介護の方かなというふうに思います。そのケアマネージャー さん、皆さん聞かれたことがあると思うんだけども、ケアマネージャーさん は、利用者の方々のところをお伺いして、その人がどんなふうなことで困っ てるか、どんなふうな病気でどんなことで困って、その人がおうちで生活す るためにはどうしていったらいいのかというのを、全体で考えてくれる、そ れがケアマネージャーさんなんです。脳梗塞を起こして、例えば右半分、左 半分が動かなくなった。こんな人たちにはどんなふうなケアを、リハビリを していった方がいいでしょうねとか、なかなかご飯食べれずに、自分で作っ 12.

(14) たりとかできなければ、ヘルパーさんを利用したらいいでしょうねとか、時々 看護婦さんにも来てもらって見てもらった方がいいかなと、具合悪くなった りとか、あらっと思ったらもう肺炎起こしているんじゃないだろうかとか、 熱が出たりとかということもありますよね。そういうのを見てもらったり、 飲みにくい薬があったりとかすれば、薬剤師の方にも言ってもらって、とに かく行ってチェックしてもらうということができますよね。そういうふうな ところをどういうふうにして、全部ができるというわけじゃありませんので、 限度はありますから、その限度の中でどんなふうなことをうまくやって、こ の人をおうちで生活していってもらえるようにしようかというふうなことを 考えてくれるのがケアマネージャーになります。生活している後でも、いろ んなことが起こってきますよね。なかなか難しいことね。もっと具合が悪く なったりとかすることもあるし、もうちょっとこんなふうにしたらいいんじ ゃないのかなというのも、ずっとその人の生活を、人生を見ていくというふ うなことをやっていくことをまとめた形で、横の連携をとるような、そうい うふうなのがケアマネージャーさんというふうに思ってもらったらいいと思 いますので、いろんな相談をケアマネージャーさんにもしてもらったらいい んじゃないのかなというふうに思います。 次、お願いします。 そういうふうにして、多職種で、多くの職種で皆さんを見ていくというこ とを私たちはやっていますというふうなことです。 そして看取らさせていただいた方々は、どんなふうな方々を看取らさせて もらったかというふうなことをお伝えしておきたいというふうに思うんです けども。 こちらは、80歳代の女性、八十何歳かだったんだけど、胃がんの方がい らっしゃったんですけども、御主人と二人暮らしだったんですよね。うちの 病院にずっとかかってらっしゃって、それで、だんだん貧血が進んできたか ら、どうしたもんかなと思って、胃カメラをしました。胃カメラをしたら、 もう胃がんがあって、そこからじわじわ血が出てて、それで貧血になってい たというふうな患者さんでした。それでどうしましょうかと、治療を。手術 なんかもあるんだけども、というふうな話を私たちもするんですけども、し ましたけれども、御本人はもう手術とかもしたくないと、治療はしなくてい いんだと。これまで生きてきただけで十分というふうなことをおっしゃって て、それだったらその方のお気持ちもよくわかるので、それじゃ経過を見て いきましょうねということで外来に通院していただいておりました。外来で 一時通院されていたんだけども、だんだんやっぱり具合の方が悪くなってこ られたんですよね。食欲もなくなってということがあって、おうちで見るの 13.

(15) はちょっと難しいかなというふうに思ったので、入院して、点滴をしたりと かというふうな治療をしてきました。そうするとだんだん、点滴もして、だ んだん元気になってとなったら、おうちに帰ると言われるんですよね。いや、 うちに帰ってもね、また同じになってきたら、また御主人も大変だし、弟さ んが近くに、30分ぐらいのところだけども、いらっしゃるんですけども、 日ごろから見ていくのは難しいでしょうしというふうなことを、ずっとお話 するんだけども、やっぱりおうちがいいと言われるですよ。そうだろうなと、 ぼくらも思うので、大変そうだけども、じゃおうちに帰りましょうかと、そ の後往診とか行きますからというふうなことでおうちに帰られて、そしてそ のときは、もしかしたら突然出血して、大出血とかしたら命にかかわること もあるわけなんですよね。そういうときはどうしますかとお話したら、御本 人はそれでおうちがいいんだって言われるんだけども、やっぱり御主人も高 齢だし、心配だから、何かのときは病院に連れていかしたいというふうに言 われていました。それはそれでもう御家族の思いが大事だしと思って、御本 人と相談した上で、それじゃ何かのときは病院に来てくださいというふうな 感じで退院したんですね。それはそれでよかったかなと思ったんですけども、 やっぱ心配なので、次の日に往診に行きました。往診に行ったら、御本人が おうちがよか、おうちに帰ってほっとしたと思うんですけども、やっぱり何 があってもおうちがいいんだって、おうちにおらしてくれというふうに、強 い思いがあられたので、御主人も、だったら仕方がないというふうに思われ てね、それじゃ最期になるまでおうちで見ていきましょうかというふうにな った方でした。 次、お願いします。 それからの経過、本当におうちで最期までいきましょうねというふうなと ころでやったことというと、痛みも出てこられたんですよね。できるだけ痛 みをとってあげるというのが私たちの基本だと思ってますので、この方の場 合には、麻薬を使ったりとかして、できるだけ痛まないようにというふうな 治療をしていきました。訪問看護の方は行ってもらって、24時間体制でと いうことで、何か困ったことがあったらいつでも訪問看護師の方に連絡をと ってもらうことにしました。それはほんと大事なことで、患者さんの御家族 にとってはほんとありがたいことじゃないのかなと。心配なこと、不安なこ とたくさんありますよね、御家族を見ていくときに。そういうときに気楽に 訪問看護師さんたちに相談するということは、本当にいいなと私も思います。 なかなか医者とか行っても、相談とかすぐにはできないかなというとこで、 看護師さん、本当に頑張ってくれてるなというふうに思います。そして、食 べる、栄養に関して、一日点滴をして、あとは好きなものだけ食べてくださ 14.

(16) いと、栄養のことを考えれば何でも食べなさいとか、たくさん食べなさいよ と言うけど、もういいですよね。本当に好きなものだけ食べて、食べれる分 だけ食べていけばいいじゃないかというふうに思います。御主人さんも高齢 だけど、おむつ交換をしたりとか、弟さんも一緒になってくれてというふう な感じで何とかやっていくことができたと。往診のことは、最初は週1回ぐ らいでずっと行ってたんですけども、だんだん具合が悪くなってこられたん ですよね。そのときには毎日往診の方にもお伺いしてというふうな形で見て いきました。そういう中でだんだん具合が悪くなってきて、もう呼吸が止ま りましたというふうな形で、訪問看護師の方に連絡があって、訪問看護師か ら私の方にも連絡があって、そしておうちにお伺いしました。休みの日の朝 だったような気がしますけども。お伺いして、そして亡くなられましたとい うふうなことでありましたけども。そのときに、御家族がおっしゃってたの が、苦しまないのが一番よかったって、というふうなことを言われてました。 本人が自宅でというふうなことを本当に強く思われて、それを最期まで望み をかなえることができたというのは、よかったというふうなことで、御主人 を通して弟さん言われてて、本当によかったかなというふうな形で思ったよ うな方でした。 次にあと一人の方をまたお伝えしたいと思いますけども、この方は90歳 代の方でした。もう御主人はいらっしゃらなくて、次女さんと二人暮らしを されてました。長女さんは県内にいらっしゃって、時々来てもらってという ふうなことで介護をしてたということなんですけども、この方は20年ぐら い前に脳梗塞を起こして、右の半身が動きが悪くなってて、そして十数年前 には頸部の骨折を起こして手術を受けている。そしてその後今度は右の腕の 骨折を起こしている。何とか歩けてたわけですね、最初のころはね。そして 在宅で御家族のサポートを得ながら過ごすことができていたというふうなこ とだったんだけども、それがどんどん動きが悪くなって、動くこともできな くなってということで、十数年前に胃ろう、御存じですよね、胃の方に直接 栄養をチューブで入れてあげるような治療をするようになってというふうな ことになって、そうやっていったんだけども、今度はだんだん具合悪くなっ て、肺炎を繰り返したりとかして、そして人工呼吸器を使ったりすることも あって、というふうなことでした。そのとき気管切開をして、経過を見てい きましょうというふうなところまでの治療をされた方で、それで、その方も ですね、そういうふうになったときに、おうちで見ていくというのはなかな か難しいかなって、長期に見てもらえるところがいいんじゃないのかなとか、 施設の方とかで見てもらった方がいいんじゃないのかなというふうに私たち 思うわけなんですけども。 15.

(17) 次、お願いしますね。 御家族の方がおうちで見たいというふうにおっしゃったんですよね。いや と思ったんだけど、あと一つ難しいなと思ったのが、おうちで見られる娘さ んが、日中はお仕事に行かれるというふうなことなんですよ。生活もあるし、 お仕事も辞めるわけにはいかない。それでどんなふうな対応をすればいいの かなと思って、みんなで話し合ったみたいなんですけども、そのときは、昼 間を訪問看護師が行くって、昼間、1日3回行くってというふうにしたとい うことですよね。それで栄養の方の管理をしてというふうなことをすると。 1日1回はヘルパーさんも行くというふうにすると。そしたらいろんなお世 話をするというふうにすれば、昼間に1日4回お伺いをすれば、ある程度の ことは見ることができるわけですよね。娘さんがいなくても、昼間見ること ができるわけなんですね。こういうふうにして見ていくことができて、娘さ んは、夕方お仕事から帰ってきて、あとは娘さんがお母さんのお世話をして というふうな形で見ておられました。あと週2回の訪問の入浴とかというふ うなこともやってたということですよね。こんな感じでやっていけば、なか なかおうちで難しいと思われても、結構やれる、御家族の思い、御本人の思 いとかが強ければ、おうちで見ていくということは本当にできるんだなとい うふうに思ったことでした。 次をお願いします。 そういうふうにして見ていっても、具合が悪くなってというふうになって こられますよね。それは仕方がないことです。具合が悪くなると入院して、 よくなったら退院してというふうなことを繰り返していってると、ああこれ は入院して見ていくかどうしようかなと、また御家族と話をしました。する と、御家族はこれまでもうずっと頑張ってきたというふうなことになってき たので、最期もおうちで看取りたいというふうなことが言われてまして、と いうふうなことで、そしたら私たちもそれに答えていくというふうにします よということで連携とりながら見ていきまして、最期、訪問看護師さんに呼 んでもらって、そして私たちも呼ばれてということで最期を看取ったという ふうな方でした。御家族の方も最後の方は、家族みんなもいらっしゃって、 看取れてよかったというふうなことをおっしゃってました。そういうふうな 感じで最期を看取ることができたかなと思ってます。 次をお願いします。 私たちの病院で最後までおうちで看取らせた方々というと、この5年間で 15人でしたね。ただ、最後になってくると、病院で看取ってほしいという 方もいらっしゃったので、それはそれで私も大事なことじゃないかなという ふうに思うし、絶対うちで看取らないといけないとか、そういう話じゃ全く 16.

(18) ないと思います。皆さんの御家族の生活に応じた形とかというふうな感じで 患者さんを見ていくというふうにしていければいいかなというふうに思って ます。とりあえず在宅で看取った方々はこのぐらい、がんの方がやっぱり多 かったかなというふうに思います。ただ、がんだけじゃなくて、脳梗塞の後 遺症とか、だんだん寝たきりになっていかれてというふうな方々、そういう ふうな方々を看取っていきましたというふうなことです。 自宅で看取ってということで、御家族がどんなことを思われたかなというと ころを書いてますけども、家族みんなに看取られて幸せだったということが 言われてました。苦しまなかったのが一番よかったという方もいらっしゃい ました。そして、本人の気持ちどおりにできてよかったと、御家族は病院の 方がいいと思ってたけども、御本人の気持ちを大事にしてよかったと思われ てました。そしてゆっくり訴えとか不安を聞いてもらえたのでよかったとい う方もいらっしゃいました。一番下の方は大事なことで、病院で入院してる と、看護師さんて、何人か患者さん持たんといかんですよね。だから自分の 部屋に来て、自分ところに来られて、看護師さんは何分間とか限られている ですよね。でしか話できないんだけども、おうちに看護師が来ら、10分、 20分、30分、40分とかいますよ、いてくれますよね。とすると、その 時間を看護師さんを占有、自分のものと、自分一人のために見とってくれた というのは、そういう気持ちというのは本当に嬉しかったと、そういう方が いらっしゃって、そうなんだなと、やっぱ自分のものなんだと思うというこ とが、それはいいことなんだなというふうに思うとこでもありました。 次、お願いします。 というふうなことで、在宅でこんなふうな感じで多職種で看取ることもで きるし、在宅で看取らなくても、それまでの生活をおうちでやっていく、そ ういうサポートを私はしていきますということを大まかにお話しました。 そして、きょう最後になるんですが、次、お願いします。 そして、もし、こんなふうなことがあると思います。在宅で不安なこと、 熱が出ます。そして介護に自信がないなといったら、介護の人をサポートす ることもできます、いろんな形で。そして介護に疲れることもありますよね。 おうちでずっとやるのは大変だと思います。家族の方が疲れたりとかという ときとか、どこかに行くときもありますよ。出かけないといけないときもあ ります。そういうときは、患者さんをいっとき入院することも私たちのとこ できます。ちょうどそのときに、何もなくて入院するんじゃなくて、定期的 なチェックを、体のチェック、大丈夫かなと、レントゲンとか、おうちじゃ とれないけども、入院したときにとりましょうと、血液の検査とか、全身的 なところも診ることができるわけなので、そういうことも利用しながら、無 17.

(19) 理をしないような感じでおうちで見ていくというふうなことをしてもらえた らいいかなというふうに思います。 次、お願いします。 最後に、どういうふうにしていったらいいかなとところで、相談したいな ということがあったら、こういうところに皆さん相談していただければいい かなというふうに思います。 ということです。ちょっと長くなりましたね。私のお話を終わらせてもら います。 ありがとうございました。(拍手) ○司会 川上先生、どうもありがとうございました。 本当にわかりやすい形で在宅医療の話をしていただきまして、ありがとう ございます。 先生、ちょっと質問をお受けしたいと思いますけど、よろしゅうございま すでしょうか。 ○川上義信先生 オーケーです。 ○司会 皆さん、今先生のお話がありましたが、何か質問したいというところ がありましたら、お受けしたいと思いますけど、いらっしゃいませんでしょ うか。 ○田代様 社会福祉協議会の田代です。 ありがとうございました。 先生に伺いたいことは、看取りのおうちでの条件、どういう条件が整って いると在宅での看取りが可能になるのかというのを教えていただければと思 います。 ○川上義信先生 条件というと、なかなか何をといいますかね。全く基本的に 言うと、介護する方がいらっしゃるかどうかというふうなことですよね。見 ていらっしゃる方がいないと、それは本当に当然なことなんですけども、い らっしゃいさえすれば、私としてはそれが一番の条件で、それ以外困ったこ とというのはいろいろありますよね、介護する方が。あると思いますけども、 そこをどういうふうにして、本当におうちで看取りたいと思われていらっし ゃったら、そこをサポートするというのは、今までお話したようなことで、 大体介護とかできるんじゃないのかなというふうに思います。ただ、それで もどうしてもできないところがあったときは仕方がないんだけども、可能な 限りはできるんじゃないのかなというふうに私は思うんですけど、いかがで しょうか。 ○田代様 ありがとうございました。 ○川上義信先生 ただ、初めて、どうしてもそういう思いがあっても、できな 18.

(20) いことってあるし、そこは無理しないで、その方々がいろんなことがあって いく中で考えていったらいいかなというふうに思います。やはりやらないと わからないところがあります。あれっと思ったら、こんなにしてできたんだ って、いうこともあるし、想像してなかったことも起こるし、というふうに 思うので、そのときケース・バイ・ケースでやっていけばというふうな感じ でいいんじゃないのかなというふうに思います。こういうのがなかったらで きないとかね、そういうふうな感じで思わなくてもいいんじゃないのかなと いうふうな気もします。 ○司会 ほかにはございませんでしょうか。 ○池田様 座ったままですみません。 非常に立派な長年にわたって在宅での訪問をされているのは本当に感心し ます。うちも実はやってたんですけど、開設当初からですね。どうしても看 護師不足で、訪問看護師の専任が一人だけになって、夜間呼ばれたりすると できなくなるんですよね。医者も一人しかおらんしですね。引き受けるのは いいんだけども、夜中悪くなったときに、私が出張して往診に行けないとき とか、あるいは看護師がどうしても行けないとかあって、不満が出てくるん ですね、利用者の方から。どうしてもやめざるを得ない状況になっていった んですけど、先生ところはどういうシステムで24時間の訪問看護、あるい は往診のシステムをされているかちょっと教えていただきたいんですが。 ○川上義信先生 24時間の訪問看護師はきょう来ているので、後からお願い したいと思うんですけれども、医師の体制のことに関しては、病院なので当 直医が毎日おります。交代交代でやっておりますので、何か患者さんの具合 が悪くなったということで、基本的に訪問看護師が行きますよね。そこで話 を聞いて、こういうふうな具合になってるけど、どうしようかなということ は、当直の医者の方に連絡があります。そして当直の医者がそれに対応して というふうなことになってきます。大体はそれで済むんですけども、やっぱ り患者さんのことで、特殊、最後は亡くなられることとかもあります。そう いうときとか、担当の医者じゃないとわからないようなこともありますので、 そういうときには大体私が在宅の待機というような形になっていますので、 私の方に連絡があってというふうな形にしています。 ○池田様 当直のドクターが抜けたときは、誰かが穴埋めするんですか。 ○川上義信先生 当直の医者は往診に行くことはないので、私が行くことにな ります、 当直の医者じゃなくて。 ○池田様 先生が往診される。 ○川上義信先生 そのときには呼ばれて行くことになります。 19.

(21) ○池田様 ありがとうございました。 ○川上義信先生 あと24時間の訪問看護師のことは、スタッフの方で。 ○松本看護師 水俣協立病院の看護師の松本です。 訪問看護がきょうはステーションの方から来ていないので、私からお答え しますけど、24時間対応ということで、待機体制にしてます。今うちでは 5名の看護師が毎日一人ずつ夜間帯は待機、土曜日の午後、日曜日も待機と いう形をとって、利用者さんから連絡があった場合には、臨時で訪問をして、 いろいろ必要なときには主治医に連絡をとって、指示をもらって対応すると か、受診してもらうとかということを行っています。 以上です。 ○司会 ほかにはいらっしゃいませんか。 ○森健一郎先生 どうも多岐にわたって、もう出尽くした感じですね。ありが とうございました。 私も在宅医療を20年ぐらいしてますよね。それでかなりの人を看取った りしたんですけれども、開業医に場合は、先生も言われましたけど、要する にかかりつけの方が、家庭の事情もありますけれども、通えなくなった段階 で在宅医療という形になるわけなんですね。そういうことなんで、必ずしも 御本人の具合が非常に悪いというわけではなくて、自宅では何とか家族の方 の手を借りながら生活をするという状態の方が多いという現状があります。 そういうところで、先生も言われましたけど、やはり介護保険を上手に利用 するということが在宅医療では非常に必要ではないかというふうなことが1 点と、在宅医療を続けていく上で、通えなくなった人のところに訪問診療に 行くわけなんですけど、私の印象としては、それを開始することによって、 その方が在宅生活を長く続けていかれるんではないかという印象を一つは持 っているんですけども、そこら辺は先生どうでしょうかね。 ○川上義信先生 先生がおっしゃるとおりだと思います。在宅生活を送るとい うこと、気楽な感じでですね、やっていくというふうな感じにつながってい ければいいんじゃないのかなというふうに思います。 ○司会 どうもありがとうございました。 それでは、一部基調講演、在宅医療に取り組んでということで協立病院の 川上先生に、協立病院さんの素晴らしい取り組みを、在宅医療の取り組みを お話していただきました。 先生、どうもありがとうございました。(拍手) ―休憩―. 20.

(22) 【討論会】 ○司会 それでは、看取りでの経験を語る地域住民のつどいの第2部討論会に 入りたいと思います。 ここからの進行につきましては、座長森先生にお願いしたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○座長(森健一郎先生) 第2部に移らさしていただきます。 座長をします。どうぞよろしくお願いします。 基調講演の川上先生が広範囲に、わかりやすく説明していただいて、基本 的なところは、皆さん基本はもうお持ちだと思うんですけれど、さらに理解 は深まったんじゃないかというふうに思います。 これからの討論会はですね、一人の方の看取りを通して、さらに深く理解 をしてもらうためのシンポジウムになるんではないかというふうに思います。 眞鍋先生を初めとしていろんな職種の方がかかわりについて話をされます。 どうぞしっかり聞いていただければと思います。 それではまず最初に、主治医であられました眞鍋先生から発表をお願いし ます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○まなべクリニック院長(眞鍋一孝様) 皆さん、こんにちは。まなべクリニ ックの眞鍋一孝です。 早速始めさせていただきます。 先ほど川上先生からお話もあったと思いますけれども、在宅医療を受けら れている方はいろんな方がおられます。80歳、90歳を超えられた老夫婦 の方であったりとか、あとはお一人暮らしで外来通院困難な方。施設におら れる方、また末期がんの方で御自宅で過ごされたいと望まれてる方を訪問診 療で受ける場合もあります。 今回御紹介させていただく方は、末期がんの方で、御自宅で看取らしてい ただいた方を紹介さしていただきます。 今回のそれを通して、皆さん方もAさんというふうに呼ばさしていただい ています。 それでは早速始めます。 Aさん、66歳、女性の方ですね。お若いですね。近医で、膵のう胞と腫 瘍マーカーが高いということで診てられましたけども、その数字の方が非常 に上がったということで、おととしの15年の11月26日に総合病院の方 を紹介されています。総合病院の方でいろいろ検査をして、下部の胆管がん の疑いで手術の方を去年の2月8日に受けてありまして、手術では腫瘍の癒 着もひどくて、全部取り切るという手術ではなくて、今後のことを考えた手 術を行ってます。手術後の組織の検査等で、胆管がんではなく、膵頭がん、 21.

(23) 膵臓がんですね、というのがわかりました。 それから治療が始まります。抗がん剤治療を去年の3月から始めますけども、 抗がん剤は様々な副作用も出てきて、この方は尿路感染による腎盂腎炎もしば しば起こされてまして、7月の、そのときの腎盂腎炎で入院されてるときの画 像で、できもの自体も大きくなってて、肺の方にも転移があり、抗がん剤の種 類も強くして、変えて、治療を継続したんですけれども、それから、変えて1 カ月後、再度尿路感染の腎盂腎炎で入院されて、Aさんと御家族、主治医の先 生ですね、そういった、入院中に話されて、積極的な治療は今後せずに、外来 での対処療法のみで見ていきたいということで、2週間置きの外来通院を始め てます。 次、お願いします。 ただ、今年の1月に入って、やっぱり外来の主治医の先生、御家族、Aさん と話した結果、定期的な通院も非常に難しいんじゃないかということと、Aさ んの希望もあって、御自宅での治療を望まれました。ぼくの方にそのときに総 合病院の先生からそういった話がきまして、ぼくの方で訪問診療を受けること となりました。1月の11日にクリニックの方に御家族と来ていただいて、お 会いしました。やっぱり痛みもあって、リクライニングを倒された状態で車の 中におられて、外来の方には来るのが大変なので、ぼくの方が駐車場の車の方 に会いに行きました。これから一緒に頑張っていきましょうと声をかけて、ぎ ゅっと握手をしたんですけど、私の方も、よろしくお願いしますと言われて、 にこっと笑われたんですけど、その笑顔というのはいまだに忘れられない素晴 らしい笑顔でした。 次、お願いします。 その日からぼくの方での訪問診療が始まったんですけども、医者という立場 から、幾つかの項目に分けて、どういった治療をしていったかというのを説明 さしてもらいます。 まずは、がんの方なので、痛みに対しての治療をやっていきます。がんの方 でも痛みというのは、基本的には麻薬を使います。ベースとなる麻薬と、それ でも痛いときの、レスキューという言い方しますけど、あとは痛みがあるとき、 神経障害疼痛の痛みとかを使っていきますけど、1月11日からまずはお薬が 始まって、16日、こういうふうに見ていただくように、痛み止めの方を少し ずつふやしていっております。レスキューと言われる痛み止めも量をふやして、 こういうふうに書いてますけど、この中でもその日、そのときに応じてレスキ ューの痛み止めの飲み方、量ですね、これも本人さんと家族と、Aさんと家族 で話してもらって、微調整はしています。麻薬なんで副作用も出てきますので、 そういったところに対しても十分注意をして、ふやしてます。お薬が使えない、 22.

(24) どんなにいい薬であっても使えないと、特に痛み止めは意味がないので、そう いったレスキューの形状も、粉から液体のやつ、お尻からの座薬ですね、注射 タイプ、そういったところを一日一日の状態を見ながら、適宜調節をしました。 次、お願いします。 御自宅で一番また毎日関係してくるのが食事であったり、点滴ですね。私も できるだけ口から食べれる、例えそれでも1回が大さじ1杯であったり、1口 であってもいいので、できるだけ口から食べていただくことを優先します。お 薬の方ではステロイド、漢方での補剤ですね。そういったのを飲んでいただく んですけども、どうしても全く入らない、少しは点滴がいくと元気になるとい うこともやっぱりあります。がんの方というのは、非常によくない水が溜まっ ていくということで、点滴をすればいいというわけではないです。ただそれで も点滴の方も1日1本くらいですね、500cc ぐらいまでというのを、Aさ んと家族と話して、きょうはちょっとやっぱ点滴を少しはいきたいと、それで 訪問看護師に行っていただき、点滴をしていくということなんですけど、やっ ぱり血管も細くなってきて、刺してもまた数十分、1時間ぐらいで漏れてしま うとかということで、点滴も決してスムーズにいくものではないです。ただ、 必要な最低限のお薬が入ったりとか、そういうときに、点滴も持っておくとい うのはすごくいい場合もあります。ぼくの方ではそういった点滴が厳しくなっ た時点、2月3日ですね、皮下輸液をさしてもらってます。皮下輸液ですね、 普通は血管に点滴をするのが普通ですけど、皮下に針を留置した状態で、その 針は3日置きぐらいに交換さしてもらうんですけど、起きたりとか、ちょっと 体が動くときにも安全な、おへその横のとこですね、翼状針を留置さしてもら って、点滴、お薬がいきたいときというのを、使えるように、そういったこと をさしてもらいます。 次、お願いします。 不眠、不穏。末期の方は昼夜逆転して不穏が出てこられたりと、非常にここ に関してはぼくも難しいところでした。安定剤を中心にお薬を使って、それで も眠れないときという、頓服の形で、お薬の方で、ここに書いてないけど、点 滴注射を使ったりして、できるだけ少しでもそういったところが改善できるよ うに、自分としても努力はさしてもらいました。 呼吸苦も痰が絡んでなかなか出せない、苦しい、そういったこともあります。 去痰剤を中心にお薬は飲んでいただいて、気管支拡張のテープですね、貼り薬 を使ったり、動かれてトイレの方に歩かれたり、歯を磨くために洗面台の方に 歩かれる後というのは、ずっと酸素濃度が下がってくるし、そういったときだ けにもすぐ使えるように、早い段階から在宅酸素の方は導入さしてもらってま す。あと痰を吸引する機械も入れさしてもらって、御家族もできるようにと、 23.

(25) 訪問看護師にも行っていただいたときには吸引をしていただくようにという ふうにしてもらってます。あと注射のお薬で、気管分泌が過剰になったところ をちょっと抑えるというので注射のお薬をそういったところから使わしても らっています。 次、お願いします。 そういった中で、2月19日ごろから、もうちょっと前からももちろん昼夜 逆転だったり、不穏はあったんですけど、そのころからがやっぱり夜が寝れな い時間が多くて、日中に目を閉じられている時間というのがすごく長くなって こられました。20日の日に、いろいろとその日の状況、きのうの夜はどうで したかとか、きょうはどうですかという話は、ぼくも1日5分でも10分でも 会えるときはほぼ毎日訪問さしてもらってまして、そういった説明の中でもも う目を閉じられて、小さく頷かれるときが多くなってこられて、帰るときにい つも握手をして帰ってるんですけど、それの手を握る力というのも、ここの前 ぐらいからすごく力がなくなったなというのは、ぼくの方でも感じてましたけ ど、20日の日はそういった状況が強いなという印象でした。21日には皮下 からの注射のお薬で夜少しでもゆっくり眠れるように、そういったお薬でちょ っとよかったというのもあったんですけど、22日ですね、朝から呼吸の方が 浅いと、御家族、訪問看護師から連絡もあり、状態を見てもらってましたけど、 お昼過ぎから呼吸も下顎様呼吸になって、徐々に弱くなってきたということで、 ぼくもすぐ訪問さしてもらいました。御家族の皆さんに見守られている中で、 午後4時15分ですね、確認をさしていただきました。 今回、在宅医療をやって、末期がんの方を御自宅で見ていくというのはすご く、ものすごく大変です。何よりも一番大きいのは、御家族の支えだと思いま す。ぼくたちが頑張りますけども、やっぱり一番ついて頑張っていただいたの はやっぱり御家族で、ぼくたちはそれに代わることはできないのかなというふ うに感じてます。その中でも、家族と多職種とのチームアプローチは非常に大 切です。末期がんの方は一日一日状態がすごく変わります。前の夜はすごく調 子よくても、次の日の朝は調子が悪いと、日々変わる全身状態を、家族、訪問 看護、ヘルパー、そういった多職種の方が入ってもらい、日々のそういった状 況の変化をぼくのところに、ぼくもいつでもそれを把握できるようにして、迅 速に対応していくというのがすごく大切だと思います。 次、お願いします。 ここでも言ってますけども、末期がんの方の介護をする御家族の負担という のは、精神的にも体力的にも大変なことです。ぼくも最後の最期を御自宅で迎 えることが目標ではないと思います。ただ今回、がんという病に、Aさんと御 家族が一緒になって闘ってすごした43日間というのは、決して無駄ではない、 24.

(26) 本当に貴重なものだったと私は思ってます。 最後になりますけども、こういう場で話をしていただくように御家族にちょ っと頼んだときに、すぐ快く受けていただいて、本当にこの場をかりてお礼を 申し上げます。ありがとうございました。 以上です。 ○座長(森健一郎先生) 先生、ありがとうございました。 続きまして、吉富薬局の吉富先生に御発表いただく予定なんですけれども、 本日は所用で… ○司会 吉富先生から手紙をいただいておりますので、私の方から代読さして いただきます。 「チームAさんに参加させていただいて」 最初に訪問したとき、七草粥まで生きたことが奇跡だとドクターから言わ れたそうです。ぽろぽろ大粒の涙を流しながら、この病気になったとき、天 罰なのかと何度も何度も考えたのだと。でも、神様からの御褒美だと思える ようになりました。そしたらとっても楽になりました。この方の人間力に驚 愕した瞬間でした。 ベッドで髪を染められている意味が最初はわかりませんでした。私が訪問 してから2回あったでしょうか。1月も20日を過ぎ、節分に豆を持ってく るからと話すと、そんなに生きられませんよと話されます。しかし、節分の 日には、私の持ってきた豆だけでなく、大好きなイカの入った恵方巻を召し 上がりました。14日、バレンタインのチョコをいただいたとき、来月まで 生きてと念じました。 2月22日、永眠されたと聞き、かけつけました。少し早まりましたが、 ホワイトデイのお返しを枕元に置き、またすぐに目を覚まされるような綺麗 なお顔を見ると、お線香をあげる気持ちにはなれませんでした。 お通夜に行き、最後の家族旅行でされたスカーフをされ旅立たれていまし た。旅立ちに髪のおしゃれは不可欠なんだと、そのとき意味がわかりました。 旅立ちの準備だったのですね。おしゃれな方でした。「先生、ありがとう。」 といつも言われ、握手で別れました。ぽろぽろぽろぽろ涙を流され、こんな に大きな涙が出るものだと見とれました。涙ってきれいだなと思うこともあ りました。毎日が感謝であふれていらっしゃいました。 在宅のお仕事をさせていただくとき、特に病棟での高度医療の経験のない 私は、私に何ができるだろうと弱気になったり、絶対病院にいるより快適な 毎日を送っていただきたいと強気に願う2人の私がいます。今回も眞鍋ドク ターの治療方針、敏速な処方変更により、疼痛コントロールと副作用軽減に おいて有効な薬物療法ができました。私自身、がん疼痛についての認識も変 25.

(27) わりました。白い壁とシーツでなく、暖かい部屋の雰囲気、御家族の人たち の笑い声、これがAさんの在宅でした。通常、ドクターが処方せんを書き、 薬剤師が服薬指導を行いますが、時に眞鍋ドクターが薬局に寄られ、自ら持 参され薬の変更を説明されるというシーンが幾度とありました。 「安心こそが 人を癒す」というのが伝わります。 私自身、薬剤師として何かお役に立てたのかなと、今回何もできなかった 感がとても残っています。でも、今回の担当をさせていただいてよかったと 思います。 Aさんと出会えてよかったです。素敵な方でした。 本日は、所用のため自分で発表できないのが一番残念です。Aさん、ごめ んなさい。でもこの経験は必ずこれからの訪問業務に役立てます。天国で見 ていてください。担当薬剤師、吉富博樹。以上でございます。 ○座長(森健一郎先生) 眞鍋先生どうもありがとうございました。 続きまして、ケアリングあゆみの訪問看護師の森藤さん、よろしくお願い します。 ○訪問看護師(森藤京子様) こんにちは。ケアリングあゆみ訪問看護ステー ションの森藤京子と申します。 当事業所は、平成21年5月に看護師4人でケアリングあゆみ合同会社を 立ち上げ、居宅介護支援事業所と訪問看護ステーションの2事業所の指定を 受け、袋地域に開設し、日々頑張っています。 それでは、訪問看護の内容について御説明していきます。 訪問看護の目的は、訪問看護師が療養者の生活の場に出向き、療養者とそ の家族が疾病と障害を受容し、住み慣れた自宅で、その人らしく希望を持っ て療養できるよう援助するサービスです。特色としましては、内容を御参照 ください。訪問看護のサービスと内容は、スライドをお願いします。内容は 御参照ください。 次に、訪問看護を利用できる方については、スライドをお願いします。内 容は御参照ください。 次に、相談先についてもスライドをお願いします。内容は御参照ください。 次に、症例Aさんを通して、援助を行う中で、4つの点で感じたことがあ りましたので、お話をしたいと思います。 スライドをお願いします。 1、御家族内の連携について。 Aさんが長年過ごした自宅で、長女さん御夫婦を中心に弟さん夫婦、Aさ んの御兄弟で24時間必ず介護をされていました。長女さんが作成した連 携ノートを家族で活用することで情報共有がスムーズにでき、落ち着いた 26.

(28) 介護ができたこと、Aさんは常に家族の顔が見え、笑い声が聞こえる環境 がいつも誰かがそばにいるという安心感につながったと思いました。特に 去年生まれた初孫さんと一緒に添い寝をするときは、穏やかな表情をされ ていました。 2、Aさんや御家族との傾聴について。 まず信頼関係を築くために、Aさんや御家族との傾聴に努めました。おしゃ れが好きで、顔パックやお化粧、白髪染めなど身だしなみを気にされている方 で、全面的に清拭ケアは家族間でしたいという希望があったため、家族にお願 いしました。Aさんは少しずつ痛みが強くなり、傾眠状態となり、後半は気持 ちが落ち込むことが多くなりました。眠いけど、耳は聞こえているからね、ま た、バケツを持って働いている夢を見ますと、お話をされ、手足を動かしたい 気持ちがどんどん高揚し、運動を軽く行うことを提案すると、希望があったた め、訪問看護にて手足の運動をベッド上で行いました。また、体のマッサージ や痛みどめのローションをとるなどのキャッチングを行い、痛みの軽減や不安 の軽減に努めました。Aさんは自分のことでいっぱいであるにもかかわらず、 訪問看護が訪問するたびに気遣われる方で、お茶を出してと家族へ依頼をされ、 相手を大事にされ、心遣いのある方でした。Aさんを通して思うことは、いつ までも体を動かしたい、母であり、姉でもあり、普段の姿でいたいという思い が深かったと思いました。私たちは可能な限り傾聴を通して、その気持ちを尊 重し、御家族全体に生かしていくことが必要と思いました。また、御家族も2 4時間交代で介護を行うことで、それぞれ精神的負担や肉体的負担があり、介 護に対するアドバイスや傾聴に努めました。 3、注射の管理方法について。 これまでは病院で受けていましたが、今回初めて薬局が間に入ることで移動 の時間が短縮することができ、訪問看護師は余裕を持って傾聴に入ることがで きました。 4、エンゼルケアについてと、グリーフケアについて。 エンゼルケアとは、病院や施設と同様に、在宅で最後を迎えられた後、往診 の先生により死亡確認した後に、亡くなったその人らしい容貌や装いを整える ケア全般のことです。永眠をされた後は、御家族と一緒に声かけをしながら、 体拭きを行いました。本人さんが普段好んでいた洋服を家族で選び、装いまし た。その後は洗髪やお顔のパック、お化粧などを確認しますと、御家族でした いという希望があり、長女さん、御兄弟で本人さんに声かけをしながら行って もらいました。訪問看護は近くで見守り、時々お手伝いをさせていただきまし た。お顔パックした後は、化粧のりもよく、とってもきれいでした。大切な人 を亡くした悲しみに寄り添い、悲しみから立ち直れる支援をすることをグリー 27.

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