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Academic year: 2021

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(1)

振動計測技術の修得

著者

小川 勇治

雑誌名

技術報告集

3 (1997年度)

ページ

1-4

発行年

1998-04-06

URL

http://hdl.handle.net/10098/7627

(2)

振動計測技術の修得

第 1 技術室機械システム班

小川

勇治

1

.はじめに 振動現象は、我々の身近な社会(例えば、地震、身体運動、自動車、産業用機械など)に大変多 く存在し、古くからこれらの問題の解決や低減に向けた研究が行われている。このような機械の運 転に伴う振動現象などを解析し、振動を低減あるいは抑制する対策を考えたり、又逆に振動を利用 することを考える学問が、機械力学あるいは振動工学と呼ばれるものである。 機械力学・振動工学研究分野での計測・解析では、変動する大量の時系列信号データを取り扱う 事が多く、コンビュータで解析するためにの膨大なデータを自動で取り込んだり、同じ流れの動作 を繰り返し何度も行ったり、高速に演算処理を行ったりする必要がある。このような処理は、本来 コンビュータが最も得意とするもので、産業・研究分野においては、試験装置や実験装置、あるい は産業・環境設備などの用途にそうしたパソコンや計測機器を用いて簡易的に、また容易にシステ ムを構築するノウハウや情報のコンビューティング-ニーズが必要とされている。 近年、特にこれらの計測器は、オールインワン方式のメモリカードやデータ収録用のフロッピー ディスクを内蔵したものや GP-

1

B

(General Purpose Interface Bus) や R

S

-2

3

2

C

(Reco -mmended Standard 232C) 等デジタル通信用の出力を備えたものが主流になっている。そこで、計 測や制御において、これらのデジタル通信を利用して簡易的に容易にシステム構築できる技術を修 得することや、現在使用されなくなった低スペックな古いパソコンを目的に応じて有効活用するこ とは、極めて有効であると考える。 今回、 「振動計測技術の修得 J の研修機会が与えられたので、振動現象の測定や「走行車両の質 量測定 J に GP-IB や RS-232C デジタル通信を用いた計測・解析技術について報告する。

2

.システムの構成 デジタル通信を利用した計測技術は、ソフトウェアの知識や実際にプログラミング経験のある人 でなくとも、どの様なシステムを構築できるかの総合的な判断力と、さらにはそのためのソフトウ ェアやシステム構築ツールの情報力などがあれば、比較的簡単にシステムを組むことができる。シ ステムを構成するために必要な総合的な判断力のための知識を図 1 .に示す。 データを取り込むシステムの構成法は、次の方式がある。 ①アナログ・データを取り込むための A ー D 変換ボードをパソコンの拡張スロットに装着し、アナ

(3)

ログ・データを直接パソコンに取り込む方 法。 ②ディジタル通信用の出力 (RS-232C , GPIB 等)を備えている計測器からデジ タル通信によりパソコンにデータを転送す る方法。 ③計測器のアナログ信号を、いったんデータ ・ロガーなどに取り込み、 A-D 変換をし たのちデジタル通信 (RS-232C , GPIB 等)でパソコンでデータ転送する 方法。 計測器内でデジタル化された信号をコンビ ュータ転送するためには、それらデジタル出 力端とコンビュータとをハードウェア的に

|システムの構想|

コン1:

0

:r.-処理仁傾持朝 日 研究者同動検討項目

必要な周辺機器

付コンhータの州果t効率)

既存機機の適用

吋自分似。け島理能力tの照合)

i 既存汎用ゾアトの適用 j

図 1

.

システムを構成すbために械情合的判断力のための知識 デーヲE号量 転遅速度 割問、'1 7 トウェT 規絡 特徴 (全E号量)

IEEE-488凡.]レ品 :8 <IOKI\- イト/静 専用BASIC IEEElm E士 15á!lR司監

HP-IP t ・ット {自由) (lNPUT@. . IEEE488. ~-7・品長2011 GP-IB (16) <IMI\-1 ト 1ft PRINHI) 19751 助 鰍語 .IEEE488A 1980 接続する必要がある。通常用いられる接続 手段には、ハードウェア的に標準化されて いる I

EEE-488 (

G P

- 1

B

)または RS-232C パスを利用する方法がある。その インターフェース・パスの特徴を表1.に 示す。本研修では、システム構成の②の方 法で行った。 RS-Z3ZC 1') í'1~: 1 ∞1\- ィト/昔 専用BASIC 'EIA 入力E号レヘ‘品 (1+1)γ ヲト (1 2∞*--)、 (INPUTI. 'JlS-C6361 H:+5-+15V (13) 8001\- イト/ヰtI PRINTt) -71 L:-5-15V I (9600本司 入出力 1\' ヲレJ.: (BASIC) BASIC ポート (8Xn)t- ット <5∞1\- イト/世 (lNP.OUT) 高Uì!可E (置世話) E隠 <5 0KI\・ 4 ト 1ft [RS-232C] コンビュータとモデ ム間の接続のための E

1

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(Electronic

証 :11i語7' D:ゲヲム .CALL 、 USR:t~ëtBASICtリンヲ V(用い6.

I

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Association) 規格である。パ

ソコン側で内蔵している機種が多い。特に電気

信号レベルの雑音余裕度(ノイズ・マージン) が高く、遠距離転送に適している。ただし、転 送速度はきわめて低い。 SWITCH コマンド の設定が必要であり、それらを図 2 .に示す。 [GP-IB] 計測器を対象とした国際統一 インターフェース・パスであり、 IEEE

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Eng, ineers) で規格化され、 GP-IB と呼ばれ

る。パソコン側に GP-IB インターフェース が必要。データの型、転送順序などソフトウェ ア上の規格はなく、各計測器専用のソフトウェ アを用意しなければならない。

-2-表 1 .インターフェース・パスの特徴 SWITCH コマンド RS232C-O ポーレイト (8PS) キ守ラヲタ II パリティチ昆ツク スト γ プピ γ ト蝕 X パラメータ 111定終了 Ver. 3.70 白prr'lht(C)lItCC町四日 li朗 19&5.1993 ・ 有 通也速度のことで .1 砂悶に 法られるピ ν ト訟を指定 V る 1 文字を柵ほするのに事 するピット散を指定する 一一送信文字のチェッヲ方迭で.文字 ピットの慣にパリティ・ピ v トを 付加することにより偶致.奇数.パ リティ悲しなどを指定する 1 文字の"わりを示すピ ν 卜で. 1.1.5.2 ピットの指定を亨る 通信のオーバフローを防ぐ通信制御法で. XQN/Xα=F コードにより通信の間関/停止 が行える ポーレイト{ヂータ転退時速度(目隠〕】を指定して〈だきも、 矢印有ー (1 ・ i .-.ー}で項目を温慨し、リターンキーを押してください (IiS C キーを押すと闘の画面に反ります〉 7S ISO300 600 1200 24004&ω9600 19200 図 2.

RS-232C/

S

W 1

T

C

H コマンド

(4)

3

.データ取込と測定器 データ取込は、使用した測定器に槙準装備された RS-232C と GP-IB を用いて行った。データ取込の プログラム・フローチャートの例を図 3 .に示す。

l

START] C O M 1 : 71 イ,~名、回綾番号 N 8 1 : }\-y リティ、 7--~t-.~~ ,ストア r ット (a) R S - 2 3 2 C

i

STARTj タ LrH ソ ツデ定一可 マ・設二り 一グの二取 オンタ一一み フリツ二読 送トリ亡の 転スデ一一長 、、・二タ ド御ク一一一 ル制ツ二デ 一ダロ一 F ホップ一 へ (b) G P - 1 B 図 3 .計測器からのデータ収集用プログラム・フローチャート 実験に使用した測定器は、次の通りである。 E パソコン J :

PC-9801RX

,

CPU=80286

Z デジタルオシロレコーダ.1 :払ニエ』スRT3208N 12 1:-外 A/D 変換器、 (標)

RS-232C

r デジタルスペクトラム・アナライザ』 R9211E 、最大 100KHZ 、 2 CH 、 16bitの FFT解析方式、 (標)

GP-I B

r

PC-9801 用拡張ボード /GP-IB-íけ -7x.-スV ード』 AB98-53B 、 l チT ン料、 制コントローラ =TMS9914A(TI 社製) 入出力形式= IEEE-488(GPIB) 棚、 入出力バッファ =75160相当品 『荷重計(ロ斗-U,).I

:

9EO ト L18-100K 定格容量=

1

0

0

K

g

f

E 動ひずみ測定器 J :

AS1202

周波数特性= DC2KHz 、)\-ランス=トト 測定器の配置は、図 5 .の実験装置の系統図 に示す。走行車両の GP-IBで計測された荷重振 動波形の結果一例を図 4 .に示す。

-・・悶211E DIG lI札 SPEC ffiIJI1制札YZER ,.・ 13'43' 2

1.0 v ^Ul日 ^~n f崎、

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HOlD 陶蜘仰 FREE RUN -2∞.0 酬 0.0 II"E<0( ^V( 4∞.0・ j(SIJI), 0/0 lU^VEI SETUPl ~ーー竺ーーで・ヨ【・-士ヲーーー‘ーーーーーーー:--~一-ー『・-,r-ーー~、rー田町F一一ー一ー一ー‘

♂ FUNC R凶HGE SEH 益 川rUT TRIG -.温温且且盟 向k瓦 B

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E で測定波形 -0.1 a 9.2 日.~ 時間何時》

(

b

)

Lotusで・の再現波形 図 4 .測定した走行車両の荷重波形

(5)

-1

.実験結果 本実験では、トラックスケール上に車両を停止させることなく、その質量を測定する簡便な振動 理論による『走行車両の質量測定』を実験的に明きらかにすることである。取り扱うモデルは、 1 輪車とした場合で実験装置の系統図を図 5 .に示す。 【計測台不動の場合の質量測定理論】 車両が計測台に乗った後の運動方程式は、

m2+C2X2+k2x2=O

, - - - A 、‘,,, f 、 となる。車両が計測台上で静止しているとき は、 F

=

( m 0

+

m 2)

g

(2) となり、車両が走行して計測台乗ったときに 働く力は、静荷重と動荷重の和となる。

F = (m

0

+ m 2

)

g -

k 2

X 2

- C 2

X 2

(3) 車両荷重の信号を、車両が計測台に乗って からある時刻 t

=

t

0 から一定時間 T ごとに、 t 日から T ごとに Fo.

Fl. F 2• F3.

F 4の 5 個の信号をとると、一般解の特性方程式を 解いて、次の行列式と置くと

(ム

o

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.

1

I

Iα:1 二一|ム z

ム 1 ム 21 Iα1

I

I ム 3

I

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4

)

係数 α 。等が求まる。走行車両の質量は次式より

F =

(mO+m2)

g =αoFo+αlFl+F2/α 。 +α1 十 1 (5) 図 5. 実験装置の系統図 51r・ in A・plirier

.

.

.

R

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DIGI1ALSPEC1RUM 附Al.YlER ..・ 13 ・ 17'50 1.2 v ハ ノ、-、、f士、 八~ へV4ト2

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111 V 一『

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l 1'1 1 11 +-明一-.白圃・ ・・圃P (C.I 圃"2: .Hk.> I~ .. _ _ 20圃‘・ a ・ p. (C.I. 薗雪 1. <45 11 事 3 , --MO 目 F n u Z.OQ x

,

20加 Idiv 1.00 -200.0 副 4ω. 0. 0.0 TlMEs町 ^VG (SU1), 0/0 図 6. 測定した振動解析波形 と求まる。ここで、ばね定数や粘性係数は理論上任意、変位の初期条件も質量には影響しない。 図 6 .は、 l 輪車走行時の質量測定結果(質量 2.44kg 、走行速度 O. 24m/s) で、 GP-IPデジタル通 信より計測した一例を示す。実験結果より、実験値と理論式による計算結果とが良く一致すること が確かめられた。

5

.まとめ 本研修を通じて、振動計測技術やその適用技術を修得できたことは、大変有意義であった。今後、 新しい計測器やその他の計測・制御技術の課題等を検討し、それらの応用技術の修得に務めたい。 最後に、本研修の実施にあたりご理解と援助を頂いた機械工学科の小寺忠教授、プログラム作成 にご媛助いただいた応用物理学科の浅田拡志助手に深く感謝致します。 《参考文献》 南 茂夫編著:科学計測のための波形データ処理: CQ 出版(株) 山形 孝雄編:トランγ スタ独自SPECIAL(NO.53). パソコンによる計測・制御入門 :CQ 出版(株) 戸苅吉孝・津坂昌利:パソコン計測制御とインターフェース活用法:技術評論社 小川・小寺・渡辺:定行車両の質量測定(第2報湖師動の場合) :機議論: NO.987-1 (l 998.3) 、 123

参照

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*2: 一次+二次応力の計算結果が許容応力を上回るが,疲労評価を実施し疲労累積係数が許容値 1