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感染性心内膜炎に大動脈弁,僧帽弁閉鎖不全を合併し,translocation法による大動脈弁置換術と僧帽弁置換術を施行した1例

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Academic year: 2021

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105 やSLEなどの自己免疫疾患,間質性腎炎,中毒性腎炎 などがあり,最近でぱ,尿細管障害の機序に免疫異常 の関与が示唆されている. RTAの眼合併症の報告としては,乾性角結膜炎が みられるが,ぶどう膜炎その他の報告はほとんどない, 今回私達はRTAに前部ぶどう膜炎がみられた2症例 を経験した.症例は39歳女性と43歳女性であり,各種 検査によりRTAと診断されている.前部ぶどう膜炎 の性状は,両眼性,肉芽腫性で,慢性に経過していた が,眼底には特に異常所見はみられなかった.2症例 共にシェーグレン症候群を伴っていた. 7.直腸狭窄を主症状としステロイド大量療法によ り軽快した後腹膜線維症の1例 (消化器内科) ○吉田 泉・安田かがり・ 長原 光・小幡 裕 (腎センター) 東間 紘 症例は33歳男性.体重減少,発熱,下血を主訴とし 来院.注腸造影により直腸∼S状結腸にかけて15cmほ どの全周性の狭窄と仙骨前面との間に離開がみられ, CT検査では仙骨前面に軟部組織が存在した.同部位 のCT下穿刺吸引細胞診および大腸内視鏡生検では線 維組織のみで悪性細胞や肉芽腫等は認められなかっ た.この時点で後腹膜線維症と診断したが腎尿路系に は異常なく,小骨盤腔に限局発生したと考えられた, プレドニゾロソ60mgより開始し徐々に漸減,第39病 日にはステロイド大量療法を施行した.その結果直腸 狭窄は改善し,CT上も軟部組織の縮小が明らかに認 められ,著効を示したと判断し退院となった. 8.不安定狭心症と心内膜下梗塞における99mTc− pyrophosphateと201T璽・chlorideのdual isotopeに

よるsi皿gle photon emission CT(SPECT)の有用性 (放射線科) ○野崎 宏子・廣江 道昭・太田 淑子・ 中野 敬子・牧 正子・日下部きよ子・ 重田 心計 (心研内科) 川名 正敏・細田 瑳一 99mTGpyrophosphate(PYP)と201Tl−chloride(Cl) のdual isotope SPECTは,急性心筋梗塞の部位診断 に用いられている.従来の検査法では不安定狭心症と 心内膜下梗塞を画像化することはできなかったが,本 法により画像化を試みたので報告する. 対象:心内膜下梗塞2例,不安定狭心症7例の9例 で,男性7例,女性2例,平均年齢55歳であった,胸 痛発作から検査施行までは平均133時問であった. 方法:撮像の4時間前に99mTc−PYP 740MBq,15分 前に201Tl−Cl 148MBqを静注し,2核種同時収集にて 心筋断層像を撮像した. 結果:不安定狭心症7例では201Tl−CIの灌流異常像 はなく,散布性の99mTc−PYP集積像が得られた.心内 膜下梗塞の2例では99mTc−PYPが心内膜側に集積し ていた 結語:本法により不安定狭心症と心内膜下梗塞を発 症早期に,かつ安静状態にて診断することができた. 9.感染性心内膜炎に大動脈弁,僧帽弁閉鎖不全を 合併し,translocation法による大動脈弁置換術と僧 帽弁置換術を施行した1例 (粗研内科) ○吉村 弥生・上塚 芳郎・ 近藤 瑞香・細田 瑳一 (心研外科) 遠藤 真弘・橋本 明政 感染性心内膜炎は手術のタイミングの決定が困難で あり,十分に内科的治療を行ったうえで手術を施行す るのが最善とされている.しかるに3ヵ月にわたり抗 生剤治療したにもかかわらず炎症所見が鎮静化せず, 内科的治療に限界を来したために外科的手術となった 症例で最初は従来のAVRを施行したものの溶血を来 したため活弁置換を要し,translocation(以下T法) を用いた1例を経験したので報告する. 症例は,53歳男性.発熱を主訴に受診した.原疾患 として大動脈弁閉鎖不全症があるため心エコーを施行 したところ,大動脈弁に疵贅を認め,論義よりα・ streptococcusが検出され,感染性心内膜炎の診断と なった.PCG 2,000万単位の投与を開始したところ, 解熱したが,CRPが陰性化せず,精査治療目的で当院 転院となった.転院後PCGをセブメタゾール6g/日に 変更したところ,CRPは1.4まで低下したが,陰性化せ ず,さらにセファピリンナトリウム6コ口日に変更した. しかしあまり有効でなく,イミペネム・シラスタチン に変更するも,さらに増悪傾向にあり,発熱も出現し たため,内科的治療の限界と判断し,7月10日に大動 脈弁,僧帽弁置換術を施行した.しかし,10日後より, LDH,ビリルビンが上昇し,溶血尿も見られ,心エ コーC造影検査等で,大動脈弁よりの1eakがみられ, 7月25日に大動脈弁の再置換術施行した.この時,本 来の大動脈弁の位置はIEのため,組織が脆弱となっ ており,同部位での再論置換が困難のため,T法を用 いた.しかし,術後2日目より再び溶血の所見がみら れ,僧帽弁も再置換した,以後溶血の所見はみられず, 一105一

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106 炎症所見も改善し,現在では抗生剤を中止しているが 炎症所見は陰性化している。T法は心研では今まで4 例施行されており,いずれも対象例はIEである.術後 の成績としては,4例中1例が突然死した他は全例生 存中である. 10.局所温熱療法の使用経験について (第2外科) O瀬下 明良・浜野 恭一・大地 哲郎・ 桐田 孝史・井原 寛・堀江 良彰・ 金沢 裕之・木山 智 温熱療法は新しい癌の治療法として最近評価が高 まっている.当科においても,1989年より局所温熱療 法を開始しており,その臨床結果を報告する. 加温装置はオムロン歯面の局所加温装置HEH−500 Cで,13.56MHzのRF波による電界加温方式を用い ている.この装置はコンパクトであり,超音波診断装 置とほぼ同等の大きさである. 1989年2月より8月までの7ヵ月間に,16症例に対 して延べ146回の局所温熱療法を施行した。対象症例 は,手術不能進行癌3例,・腹腔内再発4例,肝腫瘍6 例,乳癌局所再発2例,骨転移1例であった.併用療 法として10例に動注化学療法,4例に全身化学療法, 2例に放射線化学療法,1例にTAEと全身化学療法 を施行した. 治療成績を現在までに評価可能な13例でみると,固 形癌化学療法判定基準によれぽPR 3例, MR 7例, NC 2例, PD 1例であり77%に有効であった.また癌 性癖痛の著しい症例が3例あったが,2例では心痛が 消失した. 副作用としては骨髄機能抑制が10例,脱毛が1例, 胃潰瘍および急性胃炎が3例,下痢が2例,局所の1 度熱傷が3例,皮下硬結が3例にみられたが多くは併 用した抗癌剤による作用と考えられた. 以上より局所温熱療法は進行癌の治療に有用である と考えられたが,併用療法および加温方法には未解決 な点もあり,今後の検討を要する. 〔教育講演〕 成長因子 (第2内科) i封馬 敏夫 最近成長因子(growth factor)についての関心が高 まっている,成長因子は元来細胞の増殖を促進する因 子として定義されていたが条件によっては細胞の増殖 を抑制したり細胞の分化に関与するものがある.成長 因子の大部分はペプチドであり,古典的なホルモンの 一部も成長因子としての作用を有する.現在のところ 20種類以上の成長因子が知られているが代表的なもの はインスリン様成長因子(IGF), epidermal growth factor(EGF),飾roblast growth factor(FGF), platelet−derived growth factor(PDGF), transform・ ing growth factor(TGF)などがある.血球系に作用 するものとしてはエリスロポエチン(EP)やCSF,ま た免疫系に作用するものとしてはインターロイキン (IL)などがある.これらの成長因子は個体の成長,組 織や器官の成長や分化,組織の修復や再生,腫瘍の発 育などに関与している.個体の成長(身長発育)には 主としてIGFが関与していると思われる.IGFは骨の 軟骨細胞の増殖や分化を促進することにより骨発育を 促進する.またIGFは他の組織に対しても細胞増殖や 分化促進作用を有する.組織損傷の修復には血小板由 来のPGDF, TGFあるいはFGFが関与すると考えら れる.EGFや最近純化された肝細胞増殖因子は肝再生 に関与している可能性が高い.FGFは強力な血管増生 因子であり組織修復に関与する可能性がある.最近腫 瘍発育と成長因子との関連も注目されている.腫瘍細 胞はTGF, IGF, PDGFなど幾つかの成長因子を分泌 することが明らかにされている.これらはautocrine, あるいはparacrine factorとして腫瘍細胞の増殖に関 与するのであろう.また一部の腫瘍では成長因子に対 する受容体が過剰発現していることも判明している.

成長因子の治療への応用はEPやCSFで既に始って

いるがその他については今後の検討にまっところが多 い. 一106一

参照

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