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開水路流れの乱れに関する研究 第一報:乱れ計測について: University of the Ryukyus Repository

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Title

開水路流れの乱れに関する研究 第一報:乱れ計測につい

Author(s)

大成, 博文

Citation

琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &

Engineering Division, University of the Ryukyus.

Engineering(9): 131-143

Issue Date

1975-03-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/26435

(2)

開 水 路 流 れ の 乱 れ に 関 す る 研 究

第 一 報 : 舌 し れ 計 測 に つ い て

文 *

Turbulence in Uniform Openchnnel Flow

1st Report: Some Meaurements of

Turbulence

H

i

rofumi Onari Synopsis During the experimental investigatons of turbulent flow a greatnumber of methods, techinques, and instruments : Oil-droplets, Dye injectlon, Chemical film, Hot-wire, Hof-film Anemometer, Electro-Magnetic-Inductive Force, Total head tube. super-sound wave, etc_'

…・.

Expressly, the performance of turbulent measurement instruments have been important to suαess the experimental investigations_ This paper aims at (a) to describe the adequate conditions of turbulent measurment instruments and(b) to inquire into the principles and the characteristics of Pitot total head tube f1ow-meter and Hot-film flowmeter. 13l

1

-

緒 言 乱れに関する研究に於いて,種々な乱れ計調l臓器が 用いられてきたが,計iJ!i.臓器の占める比重は,常に, 大きいものであったといえる。乱れの計調臓器は,こ れまでの研究成果をたどる菰IJ度器であったし,さら に,これらの研究発展の指示器でありうると言っても 過言ではないであろう。 乱れ計測装置を大別すれば,圧力式流速計,プロペ ラ式回転流速計,熱式流速計,超音波式流速計,浮体 明法,最近実用化されたレーザー式流速計等があ る。 本来,測定論の立場から言えば,計測装置とは,測 定の基本方式と測定系の構成せられたシステムのなか で,計~樹象に適応するということが要求されるもの であるが,常に,フィードパックして想起せねばなら ないことは,計淑

u

の領域と限界を明確にしておく必要 があるととである。 受付 *琉球大学理工学部土木工学科 本論文では,計測装置の適正条件を考慮しながら, ピトー静圧流速計(庄カ式),および,ホットフィル ム流速計(熱式)について,それらの基本的原理や特 徴を明らかにし,さらに,計測に於ける領域と限界を 明確にしようとしたものである。

2

.

乱れ計測装置の適正条件 開水路流れの乱れ計

1

国1]1と於いて直面する大きな困難 性は,第一に,乱れの揚が,ランダムな不規則過程であ ること,第二~L:,広周波数成分を持った多重構造性の 乱れの構造であること,第三に,流れ自体が,三次元性

(3)

13:2 大成:開水路、流れの乱れに関する研究 2) を有するものであることの三点であるといえる。 これらの困難性を克服しうる計測装置の適正条件 は,次の七点が考えられる。 (1) 流体内に設置する受感部は,設置による流れへ の影響を少なくするために,より小型であり,か っ,流線形的であること。 (2) 討装装置の受感部は,乱れの逸散スケールより もイ、であること。 (8) 計測器の慣性が小さく,急激な速度変化に対す る追随性が十分期待されうること。特に,高流 速の場合の高周波数成分の検出が可能であるこ と。 (4)微小な速度差を判別しうるような感度の鋭敏性 に優れること。最悪の場合でも,平均流の数パー セントの速度変動がとらえられるような感度の鋭 敏性であること。 (5) 流体カに対する受感部,および,サポートの機 械的強度が十分保障されうるとと。また,外的振 動,衝撃等が受感郊に影響しないこと。 (6) 安定性lと宮み,すくなくとも実験中において, トレンド, ドリフト等が発生せず,計測結果の信 頼性が保たれるものであること。 (7)耐水性,水流に含まれる混和物に対する安定性 が保たれ,また,操作が簡易であること。 さらには,広周波数領域の検出が同時に可能である とと,記録幅,グイン〈入出力信号比)が大きいこと, 多次元計測が可能であること,経済的に安価であるこ と等が考慮される必要があるといえる。

3

.

乱れ計測装置 3.1 ピトー静圧流速計 ピトー静圧流速計は,流体中に導入される総圧管部 とチュープからコネクトされた圧力変換部とから構成 せられているが,その基本的原理は.総圧,動毘静 圧をそれぞれ,Ht, H,

l

i

.

sとすれば, 日t=H+

l

i

.

s= CU+U')2/2g+p'/r+

l

i

.

s (1) :.H =U2/2g + UU'/g + u'2/2g + p'/r (2) で表わされる。ここに, p'は,変動圧力,

U

は,平均 流速, U'は,変動速度,

r

は,流体の単位体積重量で ある。一般に,凍結乱流

(

f

r

o

z

e

nt

u

r

b

u

l

e

n

c

e

)

のも とでは, U'2/2g

P

'

/:タは,微小であると考えられる ととから,総庄の変動量

l

i

.

tは,

l

i

.

t由 UU'/g (8) となり

U'が求められる。 また,ピトー静圧流速計の固有振動数は, fn=工/2π・(Al/A2)

Ifl/PAIL

(4) S) で表わされる。ここにんは,固有振動数,

A

l

/

A

2

1

ま, ピトー静圧管と差圧計の圧カ検出部の面積比,Lllま, ピトー静圧管長.flは,ばね定数である。 (4)式よ!J, 固有振動数を大きくするためには, 1) A

l

/

A

2を大き

く, 2)

n

を大きく,3)Llを小さくするようにするよ うにすればよいといえる。

3

.

2

.

熱式流速計 熱式流速言十の基本原理は,電流によって加熱された 金属,あるいは,半導体のプループの放熱量が,流速 によって決定されることを利用したものであるといえ る。熱線からの放熱量を支配する物理量としては, 1)流速, 2)熱線と流体の温度差, 3)圧力,密度, 熱的特性〈比熱など〉粘性, 4)熱線の規模,形状, 大きさ等が考えられるが,この種の流速計は,流速の みを変化するパラメーターとして,計測を可能にしよ 4】 うとしたものである。 熱線の放熱特性は,熱伝導,自由対流,強制対流, 放射の四つの流体現象によって決定されるといえる。 普通,計測に於いて支配的なものは,熱伝導と強制対 流であるが,これらは,熱線からの放熱量を表わす N悶'selt数, 熱膨脹についてのGrωhof数, 粘性流 に於ける粘性カと熱伝導量の大きさの比をあらわす Prantle数,慣性項と粘性項の比を示す ReY11Old3 数,圧縮性についての Mach数の五つの無次元量に よってあらわされうる。 Nu = (Q/A)

e

.

/flfCT-To) (5) Gr =

gs

(T-To) d3 /JJ2 (6) Re = Ud/ν (7) Pr=ν/a (8) Ma = U/C (9) Q/A:熱フラックス,

:

e

.

熱線の長さ,kf :流 体の熱伝導係数, T-To:熱線と流体との温度差, d:熱線の径,g:重力加速度,

s:

流体の熱膨脹係 数,

ν:

動粘性係数t

a

:

熱拡散係数, U:平均流 速"C:音速度 これらの無次元量聞には,以下のような関数関係が 成立する。

(4)

琉球大学理工学

f

z

f

ヨ要(工学矯〉 133 (1) 流速が非常に小さい場合 Nu = f (Gr, Re, Pr) (2) 流速が大きい場合

N岨 =f (Re

Pr) 01) 普通の気体では.Pr=工であることから

N

u

=

f (Re) 自由 (3) Mach数 が 0.3をこえると.圧縮効果があら われ

N

u

=

f (Re

Pr

Ma) 帥 となる。 次 ~Ct プループ特性について述べる。熱伝達に関す る理論解は,完全なかたちで求めることが非常に困難 であるといえる。熱線の場合には,熱伝逮が,プルー プセンサーを通して行なわれることから,理論解を求 めることは,一層,困難であり,実際的でないことか らも,実験的に,実証することが,有効であるといえ る。 Kingは,円柱の放熱特性について調ペ,次式を 示した。 Q=kfi(l+

1

2

πρC

P

<

i

U/kf)

(T-T

o) O{) p :流体の密度,

C

p :流体の定圧比熱,

T:

熱 線 の表面温度, To :流体の温度 この放熱量Qが,熱平衡状態に於いて,センサープ Jレープを通る電カ

P

と等しくなるように,ブリッジを 組めば電気的検出が可能となる。つまり, Q=p=I2R 自由 Q:;放熱量.P:電力, 1:'電流

R:抵抗 5) となり,さらには,流速との聞には,次式が成立する。 R/(R-Rc)

12=A+B(u)n (16) Rc:熱線温度の抵抗健

R:

流 体 温 度 の 抵 抗 低 A

B

n

:

実験定数 熱線を用いての流速計には,現在,定温度法と定電 流法の二種類がある。 定温度法は,熱線を一辺に含むブリッジを組み,と の出カを広帯域帰環増幅器に接続し,増幅器の出力を ブリッジにもどすことにより,熱線の温度が与えら れた設定温度の値に,流速に関係なく,一定に保た れ,熱線の抵抗値も一定になるということを特徴とす るものであり,流速,変動速度の検出は熱線をはじめ の設定温度に保つに必要な電流を測定することによっ て行なわれる方法である。応答特性は, 10KHzまでで ある。 Fig. 工にその回路図を示す。

'FEED 8ACK CUHRENT

・トー一一一・ー AMP, Fig.1 Block diagram of constant temperature method 定電流法は, Fig.:2に示すように,熱線を一辺に有 するブリッジを定篭流回路に接続し,ブリッジのパラ ンスをとり,熱線の温度変化,抵抗値の変化,ブリッ ジパランスの崩緩,プリツゾに不平衡電圧の発生,と 進み,篭圧増幅によって流速が,検出されるしくみで ある。周波数応答は, 100 Hz程度であり,大幅の流 速変動の測定には,不適であるといえる。 Fig.:2Block diagram of constant cu町~nt m~thod

(5)

134 大成:関水路流れの乱れに関する研究

3

3

.

ホγトフィルム流速計 ホットフィルム溺謹計は,白金,または, タングス テンを熱膜 (hotfilm)材料として,その上に,石英 薄膜を覆い,流体との絶縁を完全にした,安定度に富 んだ流速計であるといえる。ホットフィルム流速計に 用いられるセンサーフ勺レーフ.の形状には,種々なもの があり,代表的には,円筒形,非円筒形に区別され る。非円筒形には

V:字形,円錐形,放物線形,平面 形等があり,計測条件に応じて採用されている。 金メッキのステンレス製サポート 石英コーティ ングしたホットフィルム 0.025mm --0.15mm Dia 本実験lとは,円筒形センサーとV字形センサーとを 用いた。円筒形センサーは,機械的強度が非常に小さ く,操作に細心の注意が必要であり,また,高レイノ ノレズ数のもとでは,熱線が振動し,ノイズが発生する ことがあり,開水路流れの乱れ測定には,

V

字形の方 が適しているといえるだろう。円筒形センサー,V:字 形センサーの詳細図をFig.3に,両センサーの示様 は, Table-1に示す。また, Fig.41こフ。ノレープサポ ートを示す。 石英俸 石英コーティングの白金ホットフィルム 両面とも0.1mm X 1.0 mm Fig. 3 Cylider senser CIeft) and V-senser (right)of hotfilmflowmeter

m

u

'

l

- 出 D A Fig.4 Probe supportof hotfi1m f10wmeter Table. 1 Technical dataofproveof hotfilmf10wmeter センサーの形状 DASH

NO

大きさ (mm) 周応波答数 抵 抗 Aの長さ 適 応 円筒形石英被覆 0.025Dia 周波数応答がたかい -10 50KH; 4-8Q 1.5 mm ホットフィノレム 0.51Long 気流計測に適する V字形石英被覆

¥

Fig.3 70 K Hz 4 -8Q

~

I 献悶する

ホットフィノレム 乱流計測に適する 次ζl,水中では,とくに,センサープループが,不 安定になりやすいことから,安定度を乱す因子を常に とり除くことを考慮する必要があることを示適しなけ ればならない。それらについては,以下の五点であ る。 (1) 流水,流体塊の混度の変動をなくす。 センサーからの熱輸送は,流体とセンサー問の混 度差に比例するが,流体中の温度変化は,ブリッ ジボルテージの変化をもたらし,信号の誤認をも たらす。さらに,温度変化が,流体の熱的特性を も変化させ,誤認は相乗されるだろう。 (2) 水中でのセンサーの汚染を防ぐ。 センサーを汚染させるものとしては,ゴミ,糸ク ズ,鉄さぴ等が考えられ,それらのセンサーへの 付着割合は,流速に比例することから,高流速下 での感度降下に,特に,注意を要する。 (3) 気泡の発生,付着を防ぐ。 センサーに気泡が付着すると,極端な感度降下や

(6)

琉球大学理工学部紀要(工学篇〉 135 ドリフト現象を起こすことから,常1':'.気泡の付 着の有無の確認,除去が必要である。 (4) 流体との絶縁性を完全にし,さらに,化特恨 応を生ぜしめないために,熱線を薄膜で包むこと が必要である。現在のものは,石英コーティング がなされ,改善されている。 (5) 高レイノJレズ数のもとでは,熱線が振動した ~ ,シリングーの後流渦が,顕著になるととがあ り,雑音混入のおそれがあり,注意を要する。

4

.

針測スケール

4

.

1

.

計測スケール 乱れ現象を計調リし,解析,評価する場合,注意しな ければならないのは,開リから僻斤lと至るまでの経路 に於いて, 言十菰│臓が, 平滑化されたり,変形せられた りして,真の値に対して,各種のLowpass,あるい はHighpassfilterの効果が積み重ねられたものとし て出現してることを考慮するととである。解析までの 経路は,受感,計測,記録,読みとり,餅斤の煩であ るが,この順序に従えば,まず第ーは,計測に於ける装 置の感度限界,換言すれば,周波数応答領域とその限 界を明確にする必要があることである。第二は,読み とりの際の,サンプリング間隔の問題である。サンプ リング間隔は,期待されるスベクトノレ分解能によって 決定されうるものであるが,そのとり方によっては, 種々の具なった結果を招くことになる。すなわち,サ ンプリング間隔を小さくとると,観測時間(サンプリ ングタイム)を一定とすれば,読みとり個数は,それだ け,糟大し,計算時間も長くなるという不利があり, 逆に,サン否リンク澗隔を大きくとると.エイリアシ ングを生じ,データの性質を変えてしまい, 長周期 成分のみが残り,短周期成分が切断される結果とな る。これらの点を注意して,サンプリング間隔は,得 られた計測値内の最小周期を基準にして決定されなけ ればならないとされている。第三は,サンプリングタ イムの問題である。ランダム過程である乱れの場に於 いて,統計的平均を求めるには,無限大の計測タイム が理想的である。しかし,実際には,有限時間内の計 測という制約があり,計測対象に応じた計測時間,サ ンプリングタイムの長さを決定しなければならない? 今本は,第一,第二のものが,計測値の瞬間的値に関 するものであり,第三については,統計的平均に関す るものであることから,それらについての評価の尺度 として,それぞれ,

r

,瞬間値評価時間J,

r

平均値評 価時間J という表現を用いている。また,さらに,そ れらの二つの評価時聞を計測対象に適用し,計調11領域 と限界を明確にするという意味での「計測スケールJ 8) の概念について詳しく述ペている。

4

2

.

針測スケール検定実験 ピトー静庄流速計,ホットフィJレム流速計について 以下のような検定実験を行なった。 (1) ピトー静圧管と差圧計を継ぐ導管の強度の差に 関する実験 導管として,ピニーJレ管,プラスチック管,ステ ンレス管の三種類を用いて,同時計測を行なっ た。管内径は,いずれも 3mm程度のものを使用 した。計測システムのダイアグラムを, Fig.5 に示す。 (Bridge) (Strainmeter) (Visigraph) (Data) Fig.5 Blockdiagram ofturbulent measu悶 nent system varying withkinds of connecting tubeorpitot tube diameter (2) ピトー静圧管の径を変えた実験 ステンレス製のピトー静圧管径を三種類変えて, 同時計測を行なった。ピトー静圧管は,大きい方 から,サイズ L. M. Sとし,内外径は,それぞ れ.3.9mm-4.6mm, 1.5mm-2.1mm, l.Omm-1.5a である。計測システムは, (1)の場合と同様で, それぞれのピトー静圧管に差圧計をつなぎ,動

m

計,記録許と結線したものである。 (3) ピトー静圧流速計とホットフィルム流速百十の計 iJl

*

l

j

青能を調べる実験 (4) ホットフィルム流速計を用いてのフィJレター効 果を鯛ペる実験 (3), (4)についての計測システムを Fig.6 に示す。

(7)

大成:

I

菊水路流れの乱れに関する研究 (5) サンプリングタイムを変えることによって,乱 れ統計量への影響を調べる実験 針測スケール検定実験の評価 検定実験の評価は,電子機算機で計算した乱れ統 計量によって行なった。 スペクトノレの計算には, Turkyの方法を用いた。 Fig.7は,ピトー静圧流速計の導管を三種類変え た計測結果と,円筒形センサープループ,および,

V

字形センサーフツレープのホットフィルム流速計による 計測結果のエネルギースベクトノレをそれぞれ表わした のである。同時計測点は,路床から

,1cm

の所であ る。ピトー静圧流速計による計測データについては, サンプリング周波数10Hz,サンプリング個数1000個 である。この図から明らかなことは,ピトー静圧管か ら差圧計への導管の弾性的強度(鋼管 ビニール管〉 が異なっていても,スベクトルの値は,ほとんど変ら ないことである。また,ピトー静圧縮率計とホットフ 4・3.

(Pitot tubu and.Hot fihnsensor)

Fig. 6 Block diagram of turbulent measurement system with pitot tube flowmeter and Hot film flowmeter 136 (Strain meter)

-

部執・

5

10'

宅~

0 • 10

CASE FAー](Smooth bed) Pitot tub巴witlrp!asticlube

10'

Pitot tubcwithlron tubc @ Fr -O.59~

( u

g ¥

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g

h

H

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P

E

B

a

回定

S

E

E

S

-g

⑨ p‘lot hrb..wilh Vin陀 Ilu~ Ke四l.36x10

y ...1 cm 1101 film (dliuricr :;clIsor)

Hot fjl1r、(V-sClIscr i

10' Frequency f(Hz) OnedimensionaI spetrum of longitudinal turbulent velocity measured by pitot tube and hotfiJm flowmeter ¥0。 一, 10

-10 Fig.7

(8)

137 響をうけるととからであろう。 Fig.8, Fig.9は,ピトー静圧管径を変化させて 同時計測した結果から求めたスペクトJレ密度分布,お よび,舌

L

れエネルギー密度分布である。ピトー静圧管 径の差に乱れ統計量への影響が生ずる理由として考え られることは,管径の大小によって,変動速度を受感 する量そのものが異なることと,管内壁の摩擦効果の 琉球大学理工学部紀要(工学篇〉 イルム流速計とでは

10Hz以上の高周波数領域でか なり異なっているといえる。円筒形センサープループ とV字形センサ{プループとでは, ユOHzから 50Hz 付近で多少,異なっているが,これは,フ勺レ{プサポ ート上の制約から,河床l乙平行にしか設置できないた め,フツレープセンサーに,鉛直方向成分の乱れのいく らかが影響し,円筒形センサーの方が,とくにその影

e

v e

θ

e

e

D

① 101

e

e

e

e

e

6

6

6

6

問 、 、

r

j しh

100

o

c

e

t

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}

c

o

o

Fr -0.778 Re ~2 .33 x 10' y 巴 2cm

CASE PA -1 (smooth bed ¥

e

Pitot tube size L ① Pitot tubc size M

Pitot tube~ize S

9

2

¥

gU

C

)

何 回 O Z U ロ ロ ご 同 お

u

u

e

-E

C

E

S

E

?

山 口 。 10 101 100 Frequency

f

l Hz) One-dimensional spectral function of longitudinal turbu1ent velocity measured by pitot tube L

M

10 Fig. 8 10

(9)

大成:開水路流れの乱れに期する研究 っていて,興味ある周波数応答特性であるといえる。 その他の乱れ統計量については.Table.2に示す通り である。 これからは, 平均流速が, いずれも同じ値 を示していることを除いて,全てことなっていて,ピ トー静圧流速計へ管径の違いは,吉

L

れ計測に於いて, 考

J

ますべき重要な因子であると思われる。 138 ちがいとが考えられる。 Fig.8 からも明らかなよう に,スペクトル密度分布は,管径が大きい程高く,サ イズLでは,サイズ'M. Sにない高周波数側での 1Hz 付近でピークを示している。この点は. F

g.9の乱 れエネルギーを見れば,一層,明瞭である。また,サ イズMについては.0.6Hz付近までは,サイズLとほ ぼ等ししそれ以上の高周波数側では,急に,低くな .川 = 2 cm

R

e

口 2.33

x

1Q4 Fr =0.778 y

CASE PA-I (smooth bed)

Pitot tubu size L

Pitottubu sizeM

Pitottubu sizeS 20 40

e

g

¥

"

g

)

C

V

kbh

富 山 吉 曲 目 ロ モ ロ こ 。 hM 目 的 ロ 曲 。 101 n u n u ' ・ A Frequency

f

C

H

z

)

Fig.9 Turbulent energy density measured by Pitot tube L.M.S. Table.2 Turbulent statistica! quantities. 却下一一一←一一一一一一一一一一ーー「一一一一一一一一一一一一一 一』一一 一一一一 h pdth t M b l m t int 疋nsity ! __ _ (cm/sec)! ! __(cm/sec)! _ ___ L 60.87 0.44 4.76 -0.097 I 2.515 (11) 1 (11) 1 1

I

52.67 I 0.44 3.13 -0.315 2.397 (11) 1 (11) 1 1

l

S

I

は07

I

0.44 は O │ +0.m 1 2 . 4 2 2 1 peakedness skewness mean velocity Size M 周波数叙

l

t

では,一致するが, 1Hz以上になると, ピトー静圧流速計計測では,急に落ちこみ,

t

言煩性も 乏しくなるといえる。 10 Fig. 10は,ホットフィルム詐直計の出力に, HzのLowpassfil ter効果を与えた計測と,ピトー 静圧流速計との同時計

n

l

r

r

の結果のスベクトJレを示した ものである。 この図から, 両者がI O.":1Hz以下の俄

(10)

139 琉球大学理工学部紀要〈工学鰐〉

θθθ

θ

θ

e

e

e

q

θ

Fr =0.556 Re ~1. 96xl0( Y /h =0.713 101 n u n u 唱 ' A

(

u

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g

u

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Q

﹀ 旬

g

z

u

ロ と

- E

H u

u e

- E

C

明 白

E

E

?

2

0

10 CASE FD -1 (rough bed)

Pitot total tube size M

e

Hot filw f!owmeter with ]owpass filter 10 Hz 101 100 Frequency

f

(

H

z

)

One-demensional spectrum by hot film flowmeter with 10Hz lowpass filter and by Pitot total tube sizeM.

10

Fig. 10 10

(11)

大成:関水路流れの乱れに関する研究 ベクトJレ密度の差異が,顕著であり,信頼性が乏しい といえる。従って,信頼しうるスベクトルの周波数領 域は,開水路流れの乱れ計測に於いては,真中の%の 領域と考えることが,より安全側であろう。このよう に,開水路流れは,広周波数領域にわたる多重の構造 をもっ乱れの場であると言え,スペクトルの信頼性を 高めるためには,フィノレター帯域の狭い領域で計測を 重ねてゆくことが必要であると思われる。 140 Fig.11はホ,ツトフィルム流速計について,10Hz のLowpassfilter

200HzのLowpassfilter

50Hz

Highpass fi1 ter -200Hz Lowpass fi1 terをtまどこ した三つの計測結果のスペクトルを表わしたものであ る。この図から,200HzのLowpassfil terの 計 測 結果を中心にして,計測領域に於ける,低周波数切断 (red catas位ophe)倶jから%の領域と,高周波数切 断 (violetcatastrophe)側から%の領域とでは,ス θ

e

a

θ ⑨ ()

h

三 ① ① ⑩ ー 勺 w ① ( )

C

P

⑩() ~() ⑩ ① ① ① ①

① ① ) の ゆ 円

① 110' ① 100 Fr国0.556 θ @ θ 10' Frequencyf(Hz) One-dimensional spectrum of longitudipal turbulent velocity by hot film flowmeter with lowpass and heighpass filter.

e

e

a

く' ⑩ Re帽1.96X10' CASE FD -1 (cough bed)

¥

y / h filter ① 0.71 low pass 10 IIz ⑩ 0.85 highpassOl-Iz --Iow pass 200Hz

0.85 highpass50Hz ~ Iow pass 200 Hz ( U 世田¥制

g u

v

円 相 ﹀ 晶

g

z

u

a

ε

-E

邑 曲 目

S

0

3

g

g

沼 ・

2

0

10 10' 10'"

-,

10 Fig. 11 コンピュータ実験の目的は次の二点である。第一は, データ数が増加すれば,舌しれ統計量に及ぼす低周波数 成分の影響が大きくなってゆくのであるが,その影響 度が一定となるようなサンプリングタイムの最小長さ Fig.12は,サンプリングタイムを, 15秒から, 15秒毎に,90秒まで変化させ,それに伴う,乱れ特性量 の変化について調べた結果のスペクトルを表わした図 である。サンプリング周波数は,20Hzである。この

(12)

工41 い時にはスベクトル分解能の低下をもたらすのでるあ が.Fig.12にも明らかように,そのような時のスペ クトル形状には,盃みがみられるが,サンプリングタ 琉球大学理工学部紀要(工学鴻〉 を知ることであり,第二は,スベクトル分解能とスペ クトJレ形状の関係を明らかにすることである。最大 ずらし数を一定にした場合, サンプリング数が少な ① ① ① @ ⑨ ⑥ 益 。 ハ ・

a

g

-A V l ①

θ

-コ

()

esp

A H V 1 ⑩ c)

0

CASE FD -1 (roughbed) y /h~ 0.713 sampling data number @ 300 @ 6

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One-dimensional spectrum varying time from 15secto 90sec.

(13)

大成:開水路流れの乱れに関する研究 100

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20 50 Samplingtime T(sec) Compute experimnt of Peakedness factor varying samping time from 15secto 90sec.

Fig.14 1.1 包1.0

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0.7 10 142 イムが増加するにつれ,形状のひずみ度合は,ゆるや かになり, サンプリングタイムが45秒をすぎるあた りから,形状も一定となっているといえる。 Fig.13

Fig. 14, Fig. 15, Fig. 16は,それぞれ, 乱れ速

度の硲率密度分布の歪み度,とがり度,および変動電 圧の標準遍差, 自己相関係数を, スペクトルと同様 に,サンプリングタイムを変えて求めたものである。 これらの乱れ統計量についても,サンプリングタイム が45秒をすぎると,ほぽ,一定値に収束しているとい える。 0.1 5.0

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100 50 SampIing time T(see Compute exp巴rimentof voltage intensity varying sampling time from15secto90sec' 20 Fig. 15 0.3 10 100 Sampling time T(sec) Fig.l3Compute experiment of skewness fuctor varying time 15sec to 90sec. 切 20 3.0 10

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Fig. 16

(14)

琉球大学理工学部紀要〈工学籍〉 143

5

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ま と め 乱れ計測装置として,ピトー静圧流速計とホットフ イJレム流速計の原理,特性等を述べ,また,実際的に それらの計測領域を明確にする観点から検定実験につ いても述べてきた。計測スケーノレ検定実験に於いてえ られた点を要約すると次のようである。 (1) ピトー静圧Vif..速計に於いて,ピトー管と差圧計 を結ぶ理事管については,予想される通り,材質の 強度(ビニール管,プラスチック管,ステンレス 管)には関係しない。 (~) ピトー静圧管径の大小は,乱れ特性

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訟に変化を もたらす。管径が大きくなると路床付近の詳細な 計測ができないことや,一度に受感郁に大きな流 体塊がはいってくることから,十分な乱れの細い 構造について諮ることはできないといえる。 (3) 本開水路流れに於いては,ピトー静圧流速計の 信頼できる周波数応 答 範 囲 は

1Hz(厳密には 0.7Hzまで〉の低周波数側である。これは,差圧計 の追随性と記録幅の制約が原因であるといえる。 (4) 多筆構造性の広周波数領域をもつような開水路 流れの乱れ構造の計測には,各種のフイノレターを 用いて,計測周波数範囲を重畳させ,信煩できる 周波数領域を明確にすを必要がある。あわせて, フイノレター特性をも明らかにする必要がある。 (5) ホットフイノレム流速計は,感度,および周波数 応答に優れ,フィルターを用いれば,かなりの広 周波数領域に於いて計淑JI可能である。 (6) 低周波数成分をもった乱れ構造を計測する揚 合,サンプリングタイムは長くとる必要があり, 本実験結果では, 45秒以上という結果を得た。し たがって, 本開水路流れの乱れ計測に於いて, O.lHz -20Hzの周波数領域のスペクトルを求め るには,最低,サンプリンク潤隔0.025秒で,サ ンプリング数 1800個が必要であり,精度をあげ るためには,サンプリング間隔をさらに小さ(, かっ,サンプリシグ数を多くする必要があるとい える。 最後に,本研究1<::終始御援助下すった山口大学斎藤 隆助教授に謝意を表すとともに,実験に協力していた だいた,古屋広望書,小田秀哲,樋口秀樹の三君にも, 謝意を表するものである。 参 考 文 献 1) 本間仁編:水理実験,応用水理学下1.丸善, 1971 2) J.O.Hinze: Turbulence, An Introduction to 1tsMechanism and Theory

Mcgraw Hill

New York

1959

P

7

3-P75. 3) T.Ippen and F.Raichlen : Turbulence in civilengineering

Measurenent in Free surfacestream,J.H.D, ASCE, vol33,HY5, 1392-1-27, 1957 4) 前述2) と同じ.

P

7

5-P':.40

5) DISA: DISA ELEKTRONIK AjS, DK 2730, HERLEV. DENMARK Leaflet NO 2004

February, 1970 6) 本間仁編:数値解析,応用水理学下1I,丸善, 1971 7) 日野幹雄:突風の空間的乱流構造に関する理論 的研究,土木学会論文報告集 NO197, 1972, 8) 今本博健:閲水路流れの乱れに関する水理学的 研究,京都大学学位論文, 1972

Fig. 1 4,  Fig .  1 5,  Fig. 16は,それぞれ, 乱れ速 度の硲率密度分布の歪み度,とがり度,および変動電 圧の標準遍差, 自己相関係数を, スペクトルと同様 に,サ ンプリングタイムを変えて求めたものである。 これらの乱れ統計量についても,サ ンプリングタ イム が4 5 秒をすぎると,ほぽ,一定値に収束しているとい える。 0

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