あわ神 なぎ なみ あわ姫 (淡路市シンボルキャラクター)
淡
路
市
市
長
公
室
平 成 2 5 年 9 月
淡
路
市
◇ ◇ ◇
目
次
◇ ◇ ◇Ⅰ 行政評価システム導入の背景 ・・・・・・・・・・・・ 2
Ⅱ 淡路市のおかれている状況 ・・・・・・・・・・・・・ 3
1 淡路市の人口
2 淡路市の財政状況
Ⅲ 行政評価の位置づけ ・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
Ⅳ 行政評価の対象 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
Ⅴ 行政評価の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
1 行政評価の特徴
2 行政評価導入目的
Ⅵ 淡路市行政評価システム導入に向けての取り組み ・・・ 9
1 淡路市行政評価システム導入の年次計画
2 事務事業評価についての基本的な考え方
Ⅰ
行政評価システム導入の背景
地方自治体を取り巻く環境は大きく変化しています。景気は回復基調にな りつつありますが、地方では依然明るさが見えず、また「三位一体の改革」 に伴う国庫補助負担金の廃止・縮減や地方交付税の機能縮小、更には兵庫県 においても、新行財政構造改革推進方策が示されるなど、これまでにも増し て財政は厳しい状況にあり、今後もより一層厳しさを増すことが予想されま す。
このような中、「地方分権一括法の施行」により「地方分権」が推進される とともに、「ライフスタイルの変化」、「少子高齢化」を背景に「住民の価値観 の多様化」も進んでいます。
こうしたことにより住民の自治体へのニーズは高まり、歳出増への要望は 拡大しています。
地方自治体にとっては、「あれもこれも」という行政運営が許される時代で はなく、「あれかこれか」の選択を厳しく求められる時代となっています。
また、住民の「行政の透明性に対する要求」も高まっており、行政活動の アカウンタビリティ(説明責任)の確保も地方自治体の課題の一つとなって います。
これら地方自治体を取り巻く課題は、従来の行政改革の手法ではその解決が 難しいため、課題解決の一つの方法として「行政評価」が注目され、多くの自 治体で導入されています。
取り巻く環境 課 題
景気低迷 三位一体の改革
財政の健全化
地 方 分 権 一 括 法 の 施行
ラ イ フ ス タ イ ル の 変化、少子高齢化
行 政 の 透 明 性 に 対 する要求
地方分権の推進
住 民 の 価 値 観 の 多 様化
ア カ ウ ン タ ビ リ テ ィの確保
行
政
評
価
の
導
Ⅱ
淡路市のおかれている状況
1
淡路市の人口
本市の人口は、昭和35年以降減少傾向で、平成2年から平成12年の 10年間は5万人前半台で緩やかに減少していましたが、住民基本台帳に よる平成25年3月末では47,194人となっており、「老年人口(65 歳以上)比率」は32.6% 、「年少(0∼14歳)比率」は11.2% と 急速に少子高齢化が進展しています。
急激な人口構造の変化や総人口の減少は、本市の経済産業や地域社会に 大きな影響を及ぼすことが予想され、早急に抜本的な対策を講じる必要が あります。
2
淡路市の財政状況
(1)公債費の状況
市の借金の返済にあてる公債費の状況を見てみますと、標準的な財政 規模に占め る借金返 済 額の割合を 示す「実 質 公債費比率 」は、平 成 24 年度で21.5%と、兵庫県下41市町の中で40番と高い(悪い)数 値となっています。
これは、地方債発行に県の許可が必要となる18.0%を大きく上回 っており、予定している歳入確保等ができなければ、地方債の許可が一 部制限される25.0%を超えることも予想されるところです。
また、一般会計における地方債残高は、平成24年度末で約477億 円となっており、若干の改善は見られるものの、まだまだ安心できる水 準にはいたりません。
このため、財政の適正化計画(公債費負担適正化計画)を策定し、繰 上償還を行うなど公債費の適正化に取り組んでいるところです。
(2)基金の状況
市の預金にあたる基金については、平成24年度末で約64億円、平 成25年度末には約65億円と横這いを推移して行く見込みであるが、 財政調整を行う基金は依然十分な額とはいえず、引き続き基金の積立て を行っていく必要があります。
(3)財政再建団体
し、普通会計に加えて公営事業や公営企業、一部事務組合等も含めた「健 全化判断比率」を毎年度、監査委員の審査に付した上で、議会に報告し 公表することが義務づけされました。
この健全化判断比率は、財政が健全かどうかを見る4つの指標(①実質 赤字比率、②連結実質赤字比率、③実質公債費比率、④将来負担比率)を 定め、この数値が「早期健全化基準」以上の場合は、財政健全化計画を作 って立て直さなくてはなりません。
指標がさらに悪い「財政再生基準」に達すると、国の監督を受ける「再 生団体」になるというもので、財政再生団体になれば、他団体の事例でも 見られるように、市民の皆様への行政サービスが低下し、一方、負担は増 加するといった地域社会に対して大きな影響を及ぼすことになります。
そうならないためにも、職員みんなが知恵を出し合って、収支バランス のとれた財政環境を整えていかなければなりません。
Ⅲ
行政評価の位置づけ
淡路市では、行政評価を「事務事業について成果指標等を用いて目的妥当 性、有効性、効率性及び将来性を評価し、評価結果を今後の予算、計画に活 かすための現状認識、課題発見のためのツール」と位置付けます。
Ⅳ
行政評価の対象
一般的に行政活動は、「政策−施策−事務事業」という図1のような三層 構造でとらえることができ、これらが相互に「目的−手段」の関係をもちな がら一つの体系を形成しています。
行政評価は、「政策」、「施策」、「事務事業」のそれぞれのレベルでの導入 が考えられます。
淡路市では、とりあえず施策を実現するための具体的な手段であり、行政 が行う事業の最小単位である「事務事業」を評価対象とし、その定着を図り ます。
図1 【行 政 活 動 の 三 層 構 造】
政策 ⇒ 行政の基本的な方針 ⇒ 政策を実現するための 施 策 具体的な方針・対策
⇒ 施策を実現するための 事 務 事 業 個々の行政手段 目的
手段 目的
Ⅴ
行政評価の概要
1
行政評価の特徴
(1)行政評価の機能
行政評価とは、政策・施策・事務事業からなる政策体系について、その 成果や実績などを事前・中間・事後において、有効性や効率性の観点から 評価するものをいいます。
行政評価は、行政の現場に「計画( Plan) 」⇒「実施(Do)」⇒「評 価(Check)」⇒「改善(Action)」⇒「計画( Plan) 」・・・と いうマネジメントサイクル(PDCAサイクル)を導入し、各部局の使命 や役割を意識し、成果の達成に向けた事業の実施を可能にする手法です。
なお、ここで留意しなければならない点は、「行政評価はオールマイティ ではない」、「行政評価を導入すればすぐ直接的効果として経費削減ができ るものではない」といった点です。
すなわち行政評価は、あくまでもマネジメントのツールであると認識す る必要があります。
したがって、本市において、行政評価を導入するにあたっても、行政評 価はあくまでも行政運営のやり方、仕事のやり方を変えていくひとつのツ ールであることを認識しておく必要があります。
(2)行政評価の基本となる考え方
わが国において行政評価は、行政を取りまく様々な変化に対応し、それ ぞれの自治体が持つ課題を解決すること等を目的に導入されてきました。 そして、その考え方は、行政運営のやり方を根本的に改革(行政経営へ の転換)する理論である「N P M (New Public Managem ent:ニューパブリックマネジメント)」に基づいています。
【NPMとは】
NPM理論は、1970年代後半に英国やニュージーランドが、財政状況のひっ 迫や景気の低迷などの課題に直面した際に、これから脱却するために取り入れた革 新的な行政経営理論です。
わが国においても、平成13年6月に、経済財政諮問会議から出されたいわゆる 「骨太の方針」の中で、あらたな行政運営の進め方としてNPMの必要性が謳われて おり、その導入は、世界的な潮流となっています。
NPM理論は、民間企業における経営理念や手法、さらには成功事例(ベストプ ラクティス)などを可能な限り行政現場に導入することを通じて、行政部門の効率 化・活性化を図る理論です。
「成果指向の行政運営の追及」といったキーワードを揚げ、行政活動の成果として 何を達成したのかという「成果」を重視し、また、その成果を「効率的に」実現し ようとする改革が、様々な試行錯誤の中で進められています。
2
行政評価導入目的
(1)PDCAサイクル(マネジメントサイクル)の確立
(ア)めざす都市像の実現に向けてPDCAサイクルを確立する
これまでの行政運営は、「計画を立て(Plan)、実行する(DO)」 という活動の繰り返しが多くあったと考えられます。
しかし、今後は、「計画して(Plan)実行した(DO)」後、ど のような成果がもたらされたかを「評価し(Check)、その結果を 次の計画や活動に反映させる(Action)」仕組み、すなわち行政 運営に「計画(Plan)」⇒「実行(Do)」⇒「評価(Check)」 ⇒「改善(Action)」のマネジメントサイクルを確立し、行政運 営のやり方を改革していくことが必要となります。(図2)
これまでも、予算編成の段階や個々の行政活動の中では、事務事業を行 った後の振り返りを行い、次の事務事業に反映するといったことは行われ てきたと考えられます。
行政評価の導入によって、PDCAサイクルを実現し、全ての職員が目 的を共有して行政活動を行うことによって、本市のめざす都市像を実現す ることにつながると考えられます。
P la n D o
P la n D o
P la n
D o A c t io n
C h e c k 改善 実施
計画
評価
P D C A サイクル P D ・P D の繰り返し
【従来の行政運営の流れ】 【新たな行政運営の流れ】
すなわち、市の基本的な政策である総合計画を策定し、その実現に向け た施策の方向性を定め(P)、具体的に事務事業を実施する(D)。
そして、施策の展開結果(実施結果(実績))を評価し(C )、政策や施策 の展開の方向性を改善し(A )、次の展開に反映していくことで、総合計画 を推進し、めざす都市像の実現につながることになります。
(イ)事務事業評価導入によって、身近な事務事業レベルでのPDCA サイクルを確立する
行政評価を有効に機能させていくためには、「事務事業評価」・「施策 評価」・「政策評価」の3つの評価を段階的に導入することが良いと考え られています。
本市ではその第一段階として、多くの自治体において導入されており、 職 員 に と っ て も っ と も 身 近 な 事 務 事 業 を 評 価 対 象 と す る 「 事 務 事 業 評 価」を導入し、PDCAサイクルを確立することで、まずは行政活動の 現場から行政運営の改革・改善に取り組むこととします。
(2)仕事に対する考え方の改革
(ア)職員意識の改革 ①成果の確認・共有化
これまで、市の職員は往々にして、自らの業務をいかに遂行するかに着目し、 遂行した結果どのような成果が生まれるか(生まれたか)、あるいは行政サービス の受け手である市民がどのようになるか(なったか)については、あまり意識を してこなかったといえます。
総 合 計 画
施 策 評 価 (アンケート) 現 状・
課 題 分析
事 業 計 画 予 算 編 成
事 務 事 業 予 算 執 行
監 査 事 業 効 果 チ ェ ッ ク 事 業
見 直 し
時 代 の 潮 流
地 域 特 性
市 民 ニ ー ズ
A
A
C
C
P
P
D
D
事 務 事 業
P
P
A
A
D
D
C
仮に、それらを意識していても、明確な形で示される事もなく、各部署におい て具体的な成果として共有されてこなかったといえます。
あらゆる活動は、活動することそのものに目的があるのではなく、成果を生み 出すことに目的があります。
事務事業評価を導入することにより、成果を意識した計画立案を行うことや、 活動して結果を成果という観点から確認・共有化することをめざします。
②コスト意識
市の提供する行政サービスは市場競争にさらされていないため、どうしても職 員のコスト意識は薄くなる傾向があります。
しかし、限られた行政資源(ヒト(人員)・モノ(資産)・カネ(予算≒税金)) を使い、最大の効果(市民満足)を導き出すためには、市民が求めるものを効率的・ 効果的に提供していくことが重要となってきます。
またそれは、市民の税金を預かっている市としては当然の責務となります。 事務事業評価を通じて、職員一人ひとりが、行政サービスにかかる(かかった) コストを意識すること、さらには最小のコストで最大の成果を生み出す仕組み作り に取り組むことをめざします。
(イ)意思決定の最適化
行政運営においては、日々様々な意思決定が行なわれています。 これまでの意思決定は、行政のプロとして職員の経験や勘に基づいて 行われる部分も多くありました。
しかし、事務事業評価を導入することにより、意思決定を行うための データを整理し、それを分析・検討するプロセスが付加されることから、 充実した判断材料に基づいてより適切な意思決定を行うことが可能とな ります。
さらに、事務事業評価シートに、分析・検討の結果や意思決定の経緯 が記録されることになるため、意思決定プロセスも明らかになり、職員 の信頼感が高まることも期待されます。
(ウ)市民と新しい関係の構築
①説明責任(アカウンタビリティ)の遂行
市民との新しい協働関係を構築するための第一歩は、市民に対して市の実施し ている活動や市の意思決定を明らかにし、市民と認識を共有することといえます。 行政評価を導入し、施策評価等を実施することにより、市の行っている仕事に
ついて、市民に対し、より説得性の高い説明を行うことが可能となり、市民参画 の土壌作りが進み、市民との信頼関係や協働関係が深まることが期待されます。
②市民ニーズや満足度の反映
活動への反映することが重要となります。
行政評価を導入することにより、全ての職員が、市民は顧客であることを意識 して業務にあたることをめざします。
Ⅵ
淡路市行政評価システム導入に向けての取り組み
1
淡路市行政評価システム導入の年次計画
淡路市行政評価システム導入の年次計画は以下のとおりです。
平成21年度では、平成20年度の本格実施シートを改善し、より精度を 高め、本来の行政評価の目的に沿ったものに仕上げ実施しました。
平成22年度においては評価システムの完成度を高め、平成23年度以降 随時見直していくこととしております。
なお、行政評価を実施している多くの自治体では、内部評価に対して外部 評価を導入し、市民への公表も行っています。本市においては平成22年度 から、この行政評価シートを基に事業仕分けを行っています。
2
事務事業評価についての基本的な考え方
「行政評価シート」(以下「評価シート」という。)は、事務事業を「計画 (Plan)」⇒「実行(Do)」⇒「評価(Check)」⇒「改善(Act ion)」によるマネジメントサイクルの考え方に基づき、評価することを通 して事業の問題点を明らかにし、次年度以降の改善や事業計画に反映させる ものとします。
本市の「評価シート」の様式は、「基本事項」に続き「事務事業の概要等(P lan)」、「事業活動、事業費、コスト、見直し経過(Do)」「事務事業の 評価(Check)」、「今後の事務事業の方向性(Action)」の構成に なっています。
【 平 成21年 度 】 行 政 評 価 シ ス テ ム の
本 格 実 施
【 平 成22年 度 】 完 成 度 を 高 め
実 施
(1)
「基本事項(Plan①)
」
事務事業の評価を行うためには、その事務事業の目的を明確に認識する 必要があります。
そのため、事業の性質、根拠となる法令等を記述するほか、淡路市総合 計画での位置付けを示します。
(2)
「事務事業の概要等(Plan②)
」
ここでは、事業の目的、実施内容、実施背景など当該事業の概要につい て具体的に記述します。
また、旧町での実施状況や合併協議の際にどのような議論があったのか、 現在の他市での実施状況を把握することで、当該事務事業のあり方を検証 していきます。
(3)
「事業活動、事務費、コスト、見直し経過(Do)
」
ここでは活動結果指標を用いて、事務事業を分析します。
指標については目標値を設定し、その達成状況を数値で表します。 また、事業費の推移については、コスト意識を持つという観点から、事 業費を実績値で割ることで、指標1あたりのコストを算出します。
①活動結果指標
事業実施量(活動量)を表す指標で、業務活動が行われた結果、生み出される 行政サービス量を行政の視点から据えて検証するものです。
(4)
「事務事業の評価(Check)
」
事業評価シートでは、評価基準として客観的な判断が出来るように「目 的妥当性」、「有効性」、「効率性」及び「将来性」の4つの視点で評価します。
①目的妥当性
目的妥当性評価の目的は、自分たちの自治体のまちづくりにとって当該事務事 業が必要なのか、その妥当性についての評価視点であり、なぜ市が関与している のか、上位施策・政策の達成に貢献しているかなどを評価します。
②有効性
有効性評価では、もっと成果を上げることができないか、成果の向上余地を検証 します。
③効率性
効率性評価では、限りある財源の中、当該事務事業を効率的に運営していくた めにはどういった改革改善が必要か、成果を維持してコストを下げられないかを 考える視点です。
効率性の観点からは、受益者負担の見直しや、事務改善によって人件費等も削減 できないかを検証します。
④将来性
将来性評価では、このまま事務改善を行わなかった場合に財政悪化の要因とな らないかの検討を行います。
(5)
「今後の事務事業の方向性(Action)
」
事務事業評価は、評価の結果、明らかになった問題の改善策を見つけ、 次の計画に反映させることが重要です。
今後の事務事業の方向性では、具体的な改善内容と期待される効果など について記述します。
また、事業の方向性については、担当課としての方向性を記述し、実施 本部で決定します。
Ⅶ
事務事業評価の実施体制
淡路市の事務事業評価については、担当課による1次評価と実施本部等に よる2次評価の2段階で行います。
(1)1次評価
1次評価については、対象事務事業を担当する課等にて評価を行います。 これは、事業内容を一番熟知しているのは担当係であり、自らが評価す ることにより、今後の事務事業に反映させることで、実行ある改善・見直 しが行われ、事務事業の質の向上が期待されるためです。
なお、実施手順については以下のとおりです。 ① 担当課長の評価(第1段階)
② 担当部長(所属長)等の評価(第2段階)
(2)2次評価
2次評価については、市長公室において1次評価シートの取りまとめを 行い、2次評価を行う事業の抽出を行います。
(3)外部評価・市民への公表
平成22・23・24年度に引き続き、25年度においても外部評価で ある事業仕分けを公開の場で実施しました。