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古墳発生前後の土器変化 平成24年度定期講座の紹介|岡山市|学び・生涯学習|遺跡・埋蔵文化財

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Academic year: 2018

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平成24年度 岡山市埋蔵文化財センター講座第4回

古墳発生前後の土器変化

寒川 史也

講座の概要

はじめに

土器は遺跡から出土し、圧倒的に量が多い遺物です。古くから研究者は、時間をはかるため

の「ものさし」としてこれを利用してきました。遺跡や遺構の内容や性格を位置づける上で、

時代や時期をおさえることは重要です。また、時代がうつりかわる時、土器にみられる特徴も

さまざまに変化しており、当時の暮らしや社会のあり方を考える際、重要な手がかりとなって

きます。

弥生時代から古墳時代にかけての時期、墓に関しては、弥生時代の終わり頃に墳丘墓とよば

れる首長墓が各地で築かれます。そして、定型化した前方後円墳の出現をもち、およそ350年に

わたる古墳時代が始まります。こういった歴史の流れの中で、土器からは一体どのような事柄

が読み取れるのでしょうか。 

古墳出現前夜の土器

弥生の終わり頃の土器に注目すると、岡山南部の旭川や足守川下流域では規格性の強い甕が

つくられ、西日本の各地域に運び出されます。当時は、広範囲にわたって人や物、情報などが

行き来していたことが研究の成果から分かってきていますが、土器を通した観察からも、この

ような社会事情の一端をうかがうことができます。

古墳出現後の土器

古墳時代に入ると、南九州から東北までの範囲で前方後円墳が築造されるようになります。

同様に土器においては、近畿地方の土器と形態や器種構成の似たものが各地に広がっており、

これは「斉一化」といった言葉であらわされます。

この背景には、畿内を中心とする勢力の影響が考えられますが、波及の具合が地域によって

異なるようです。その地域の伝統的な土器様式のありようと、これらの土器の定着の度合いを

地域ごとに調べることは、各地の古墳文化の展開のあり方を探る手がかりの1つになるのでは

ないかと思われます。

参考文献

(2)

0 10cm

図1 弥生時代後期∼古墳時代前期にかけての甕の変化

弥生時代後期 ( 平底 )

弥生時代終末期 ( 平底 )

弥生時代終末期 ( 尖底 ) 古墳時代前期 ( 丸底 )

(3)

遺跡 遺構 口縁部径 頸部径 胴部最大径

弥後Ⅲb 原尾島遺跡4 井戸2 7.5  *3.5 5.6 吉備型甕

米田遺跡3 井戸111 9層  *4.7 7.4 13.4 吉備型甕

弥後Ⅳa 6.8 8.4 9.3 吉備型甕

10.9 8.4 6.5 他

6.1 8.6 7.5 吉備型甕

10.6 12.0 13.0 他

弥後Ⅳb 井戸11 6.0 6.7   *4.6 吉備型甕

井戸13 9.6 9.3 8.4 吉備型甕

古前Ⅰa 沢田遺跡2 (横田) 井戸10  *3.9  *3.1   *4.6 吉備型甕 原尾島遺跡1 (新田サイフォン1) 井戸2 5.7 5.9 6.4 吉備型甕 原尾島遺跡3 (三ヶ股・丸田) 井戸8  *4.2 5.5   *4.2 吉備型甕

古前Ⅰb 沢田遺跡2 (高縄手A) 井戸28 中・下層  *3.2  *5.0   *4.9 吉備型甕 沢田遺跡3 (高縄手B) 土坑117 上層  *4.9 5.6   *4.5 吉備型甕 米田遺跡3 井戸112 下層  *4.2  *3.8   *5.0 吉備型甕

古前Ⅱa 原尾島遺跡3 (三ヶ股・丸田) 井戸7 2層 5.7 6.8 8.3 吉備型甕

津島遺跡6 井戸3 5.6  *3.9 6.1 吉備型甕

津寺遺跡5 竪穴住居218  *4.8  *4.2 8.5 吉備型甕

古前Ⅱb 足守川加茂A遺跡 竪穴住居21 5.8  *4.8   *4.7 吉備型甕

津寺遺跡3 竪穴住居99  *4.4  *2.6   *3.9 吉備型甕

古前Ⅱc 沢田遺跡2 (高縄手A) 井戸18 下層 5.6 6.4 9.3 吉備型甕

沢田遺跡3 (高縄手A) 井戸6  *3.7  *3.8 7.5 吉備型甕

津島遺跡4 井戸1 6.7 6.5 6.9 吉備型甕

津島遺跡6 井戸1 8.7 8.2 14.1 吉備型甕

川入遺跡

東山遺跡 井戸6

足守川矢部南向遺跡 土坑72

表1 土器製作の規格性 ( 数値が0に近いほど規格度が高いと判断される )

図2 吉備型甕の各地における出土量と分布の状況 ( 次山 2007 )

(4)

図3 布留式土器 < 平城宮下層 SD6030出土土器群 >

図4 小型精製三種土器模式図

小型丸底壺(鉢)

有段口縁鉢

(5)

<

図の出典

>

図2:

次山 淳 2007 

「古墳時代初頭の瀬戸内海ルートをめぐる土器と交流」

『考古学研究』

 第

54

巻第

3

図3:

赤塚次郎 2012 

「弥生・古墳時代 土器Ⅱ」

『考古資料大観 第

2

巻』

  小学館

図5 古墳時代前期前半の古墳の分布と集落における    小型丸底土器の出土状況

津寺

伊福定国前

津島 百聞川原尾島 加茂政所

足守川A・B ・南向

足守川

旭川

遺跡名 小型丸底壺出土住居数 竪穴住居数 遺跡名 小型丸底壺出土住居数 竪穴住居数

津寺

24

94

津島

1

<17>

足守川A・B・南向

7

23

伊福定国前

3

10

参照

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