2017
年度日本天文学会林忠四郎賞
柴田 大(しばた まさる)
現職:京都大学基礎物理学研究所 教授
受賞対象となる研究:「数値相対論による連星中性子星合体の研究」
Exploring binary neutron star mergers by numerical relativity
連星中性子星(中性子星同士の連星系)の合体現象の解明は、現代天文学や一般相対
論の研究における最重要課題の1つである。それは、未だに謎に包まれている中性子星
の質量-半径関係や状態方程式の決定、重元素の起源を解明する上で、貴重な実験場を
与える。また、連星中性子星の合体時には強い重力波の発生が予想される。2015年に、
米国の重力波望遠鏡 advanced LIGO が連星ブラックホールからの重力波を初観測し
たことはよく知られているが、そのずっと前から、連星中性子星からの重力波観測を見
越して、観測される重力波の波形を重力波源の性質と結びつけること、重元素合成の証
拠を光学観測からつかむために重力波源から放射される電磁波を正確に予言すること
が、最重要課題として認識されていた。連星中性子星の合体過程の理論的理解には、ア
インシュタイン方程式に相対論的流体方程式を組み合わせて解くことが必要である。し
かし、それらを解析的に解くことは不可能なことから、それらを数値的に解く「数値相
対論」の開拓が喫緊の課題となった。
柴田氏は、このような重力波天文学の始動を見据えて、1990 年代から世界のグルー
プとの激しい競争の中、数値相対論の研究を進めてきた。まず時間発展を追ってアイン
シュタイン方程式を数値的に解く新しい定式化を中村卓史氏と共同で発展させ、それを
用いて長時間安定に実行可能な数値コードを世界に先駆けて作成した(1995年)。
ること。
・合体直前の連星中性子星から放射される重力波には、合体前の中性子星の状態方程式
の情報が反映されること。
・誕生した大質量中性子星からは、周波数 2.0-3.5 kHz程度の特徴的な重力が放射され
ること。またその周波数は、合体後の中性子星の状態方程式に強く依存すること。
・誕生した大質量中性子星は、最終的に恒星質量ブラックホールと高温高密度の降着円
盤からなる系に進化すること。この系はニュートリノ放射天体であり、ガンマ線バース
トの中心天体の条件を満たすこと。
・合体時に最大で太陽質量の数パーセントの中性子過剰物質が放出され、重力波の対応
天体として観測可能な、可視光・赤外線領域の高光度突発天体になりうること。
・中性子過剰物質の放出量及びその化学的性質は、中性子星の状態方程式に強く依存す
るため、光学観測の結果からも、状態方程式に関する情報を読み取れる可能性があるこ
と。
・合体において放出される物質は中性子捕獲によりr-process元素の起源となりうるこ
と。
柴田氏らが見出したこれらの合体描像、放射される重力波の波形、および質量放出現
象の詳細は、現在では連星中性子星合体の標準モデルとして定着しており、進行中の重
力波観測および重力波源からの光学観測の計画作成に重要な情報を提供している。事実、
最近発表されて大きな注目を浴びた重力波イベント(GW170817)およびその電磁波対
応天体の観測結果は、上記の描像と整合的であり、柴田氏らによって得られた結果を強
力に裏付ける観測的証拠となった。
以上述べてきたように、柴田氏は、数値相対論の研究において、現実の問題に適用可
能な標準的手法を構築・確立するとともに、それを特に連星中性子星の合体過程に適用
し、重力波波形の系統的導出や、電磁波対応天体に関する予言を行って合体現象の理論
的解明に大きく貢献した。今後ますます国際的な活躍が期待される柴田大氏に2017 年
2017
年度日本天文学会欧文研究報告論文賞
論文題目: Local Enhancement of the Surface Density in the Protoplanetary Ring Surrounding HD 142527 著 者 名: Misato Fukagawa, Takashi Tsukagoshi, Munetake Momose, Kazuya Saigo, Nagayoshi Ohashi,
Yoshimi Kitamura, Shu-ichiro Inutsuka, Takayuki Muto, Hideko Nomura, Taku Takeuchi, Hiroshi Kobayashi, Tomoyuki Hanawa, Eiji Akiyama, Mitsuhiko Honda, Hideaki Fujiwara, Akimasa Kataoka, Sanemichi Z. Takahashi, and Hiroshi Shibai
出版年等: Vol. 65, No. 6, article id. L14, 2013 December
本論文 ALMA 早期観測Cycle 0 け 観測 年齢100万年 若いHerbig Ae星 HD 142527 付随 原始惑星系円盤 い
ス 連続波強度 著しい非軸対称分布 日 状 構造 右図 発
見を報告した あ
原始惑星系円盤 惑星系形成 現場 あ そ 高空間分解能観測
現在 世界的 競争 進 い HD 142527 筆頭著者
深川氏 過去 近赤外撮像 円盤表層 ス
中心星 散乱光 2 状構造 向 合 た特異 非軸対称構造を示 こ を発
見し 注目を浴びた天体 あ Fukagawa et al. 2006 し し 散乱光 け 円盤構造 深
部 非軸対称性 及 い 否 定性 残 た ALMA ス 直接光観
測 た いた
深川氏 観測実績等を 激しい競争 中 ALMA Cycle 0 け 観測時間
を得 336 GHz ス 連続波 び
13
CO (J = 3-2), C18O (J = 3-2) 輝線 観測を行 た
そし ALMA 観測 い ス 連続波強度 著しい非軸対称分布を発見した し
興味深いこ そ 非軸対称分布 近赤外 散乱光 見 いた構造 異 側
日 状 著しいピークを持 いた 円盤 ス 連続波 対し 光学的 薄いた こ 結
果 円盤 そ 中心面 赤道面 至 日 状 非軸対称性を し い こ を意味
深川氏 輝線観測 ータを組 合わせ 解析 こ 側領域 半 約160 au
連続波 強度 南西領域 比べ非常 強く ス 密度 非常 高いこ を示した こ こ
ガス/ ス 質量比 星間空間 程度 側領域 ガス密度 重力 安定を引
起こ 高い 言え あ い 円盤 重力 安定 い い 考え 連続波
最 強い領域 ガス/ ス 比 星間空間 値 1桁以上小さいこ こ 場合
円盤 ス 濃集 進行し い ス 合体成長 集積 起こ う し い 状態
理解さ
2017
年度日本天文学会欧文研究報告論文賞
論文題目:Systematic X-Ray Analysis of Radio Relic Clusters with Suzaku 著 者 名:Hiroki Akamatsu and Hajime Kawahara
出版年等:Vol.65, No.1, article id. 16, 2013 February
一部 銀河団 外縁部 電波 ック 呼 円弧状 電波放射領域 存在 こ 知
い 本論文 ゙く 衛星 観測さ た4 銀河団 CIZA J2242.8+5301 A 3667
A3376 ZwCL 2341.1-0000を調べ ZwCL 2341.1-0000を除く3銀河団 中 4 電波 ッ
ク 置 銀河団ガス 温度 2-3倍 連続 飛び あ こ を確認し 電波 ック 銀
河団 成長 伴う衝撃波 あ こ を示した あ
電波 ックを 銀河団 多く い そ 形状 非対称 あ こ 銀河団合体時
衝撃波 粒子加速 い 考え いた し し そ 仮説を確認
観測的証拠 得 い た XMM-Newton衛星 観測 A 3667 電波 ック
置 銀河団ガス 温度 連続 飛び 発見さ いた 他 銀河団 い 外縁部
銀河団ガス 性質を決 こ 困難 あ た 本論文 雑音 安定した感度を達成
した ゙く 衛星 特徴を生 し 4 銀河団 観測 ータ 対し 6 電波 ック
対応 温度や密度 変化を調べた 銀河団以外 X線放射や検出器由来 雑音 定性 考
慮し 解析を行 た結果 新た 2 電波 ック 温度 飛びを発見し 合わせ 4
電波 ック 置 温度 連続性を確認した 銀河団ガス 温度 飛び 求 たマッ
ハ数 1.8 3.2 範囲 電波観測 求 た値 一致し こ 結果 電
波 ック 衝撃波 関連 確定的 た 一方 CIZA J2242.8+5301 電波 ック
い 電波 スペク ル指数 単純 衝撃波加速モ ルを適用 X 線観測 求
たマッハ数 意 大 く いう新しい問題 提起した
銀河団 観測さ う マッハ数 M < 5 衝撃波 粒子加速 解明 部分 多い
本論文 電波 X線 観測を組 合わせ こ こうした衝撃波 性質を解明
可能性を示した あ た銀河団 け 粒子加速 星間現象や 陽風
加速 研究 繋 いう点 本論文 結果 他 分野 波及効果 大 い こうした点
本論文 結果 世界的 注目さ 2013年2 出版後2017年11 ADS
い 82回 被引用回数を数え い
こ う 本論文 銀河団 け 衝撃波 形成やX線 電波 観測研究 新た 展開
を た し そ 波及効果 今後 見込 研究 い 以上 理由 2017年度
2017
年度日本天文学会研究奨励賞
井上 芳幸(イノウエ ヨシユキ)
現職:理化学研究所 上級研究員
受賞対象となる研究:「宇宙ガンマ線背景放射をはじめとする活動銀河核高エネルギー現象の研究」
宇宙背景放射はさまざまな波長で観測されているが、そのうちガンマ線放射の起源は活動銀河核
をはじめとする高エネルギー天体と考えられており、背景放射の研究によってそれらガンマ線天体
の宇宙における歴史を紐解くことができる。2000年代、GeV領域ガンマ線背景放射の起源は活動銀
河核の一種族であるブレーザーであることが定説とされていたが、モデルの不定性が大きく、根本 的な解決には至っていなかった。不定性の原因の一つに、ブレーザーのスペクトルが単純な冪関数 であるという非現実的な仮定があった。このような状況の中、井上氏はブレーザーのより現実的な
スペクトルモデルを用いることでGeVガンマ線背景放射の強度予想の精密化を行い、ブレーザーだ
けではGeVガンマ線背景放射を説明できないことを示した(Inoue & Totani 2009, ApJ, 702, 523)。
これ以降、ブレーザーの進化研究ではその詳細なスペクトルをモデルに組み込んだ計算が必ずなさ
れるようになり、井上氏の研究によりブレーザーの宇宙進化計算における基礎が築かれたといえる。
ブレーザーだけではGeVガンマ線背景放射が説明出来ないことを受けて、星形成銀河の寄与が検
討されたが、それでも観測データを説明できず、GeVガンマ線背景放射の起源研究は暗礁に乗り上
げていた。その中で井上氏はいち早く、これまで考えられていなかった電波銀河のGeVガンマ線背
景放射への寄与の重要性を指摘した(Inoue 2011, ApJ, 733, 66)。そして2015年、井上氏を含む フェルミ衛星のチームによる最新データ解析(Ajello 他14名うち井上氏8番目 2015, ApJ, 800,
L27)によって、実際にブレーザー・星形成銀河・電波銀河の三種族からの寄与で GeV ガンマ線背
景放射を100%説明できることが示されたが、この研究には井上氏が共著者として電波銀河成分のモ
デルを提供して議論に貢献することが不可欠であった。以上のように、ガンマ線背景放射解明の上 で、井上氏のこれまでの研究が重要な基礎となったということができる。
また、井上氏はGeV領域だけでなく、MeV領域ガンマ線背景放射の起源がセイファート銀河であ
るという仮説を新たに提唱し(Inoue, Totani, & Ueda 2008, ApJL, 672, 5)、MeVガンマ線背景放
射の非等方性の観測を通してその仮説を検証できることも示している(Inoue et al. 2013, ApJ,
776, 331)。さらに、現在はまだ観測が難しいTeVガンマ線背景放射の理論予想も行っており (Inoue
& Ioka 2012 PRD, 86, 023003; Inoue & Tanaka 2016 ApJ, 818, 187)、将来の TeV ガンマ線背景
放射観測への道標も示した。このようにガンマ線天文学の最大の問題の一つであった背景放射の起
源の探求にあたり、フェルミ衛星の最新のGeV観測データと比較できる理論モデルを井上氏が提供
観測を行い、予想した通りの成分を発見している。
ブレーザーなどの高赤方偏移天体からの高エネルギーガンマ線は、銀河間空間で可視赤外線宇宙
背景放射と相互作用することで吸収を受ける。この吸収量を正確に把握することはガンマ線天文学
のみならず、超高エネルギー宇宙線やニュートリノの起源に迫る上でも重要である。井上氏は、最
新の銀河形成モデルに初代星形成も組み込んだ上で可視赤外線背景放射の理論計算を行い、宇宙再
電離期まで用いることができる銀河間ガンマ線吸収モデルを初めて確立した(Inoue et al. 2013,
ApJ, 768, 197)。これは世界的にも標準的なモデルとして頻繁に用いられている。
以上に述べた、これまでの井上氏の成果と活躍から判断して、電波からガンマ線にいたる多波長
電磁波のみならず、宇宙線やニュートリノも含む将来の高エネルギー天文学の発展に今後も大いに
寄与するものと期待できる。代表的な理論的成果にはこの5年より以前になされたものも一部含ま
れるが、フェルミ衛星をはじめとする観測結果を受けて、近年その評価がますます高まってきたと
言える。また、それらの研究をさらに発展させ、現在に至るまで継続して多くの成果をあげており、
井上氏のこの5年間での天文学への寄与は極めて大きいといえる。
2017
年度日本天文学会研究奨励賞
松岡 良樹(マツオカ ヨシキ)
現職:愛媛大学宇宙進化研究センター・准教授
受賞対象となる研究:「超大質量ブラックホールの進化に関する観測的研究」
太陽質量の数百万倍から百億倍もの質量を持つ超大質量ブラックホール(SMBH)は、天の川銀河を含
む一般的な銀河の中心部に普遍的に存在している。SMBHの起源、さらにはSMBHを包含する銀河(母銀
河)の性質は、長きに渡って観測研究の対象となってきたが、未解明の問題が多数残されている。こ
のような研究背景のもと、松岡氏は、活動性が高いSMBHであるクェーサーに着目して、スローン・デ
ジタル・スカイサーベイ(SDSS)とすばる望遠鏡、特にすばる超広視野主焦点カメラ(HSC)を用いた国
際協力研究を主導し、新たなSMBH研究を展開した。
まず松岡氏はSMBHの進化と母銀河の関係を明らかにするため、低赤方偏移のクェーサーの研究を行
った。すばる望遠鏡Suprime-Camによる狭帯域撮像観測結果を用いて、クェーサーにおける空間的に
広がった輝線放射領域(EELR)の有無と質量降着率の指標となるエディントン比の相関を調べた結果、
エディントン比が低いクェーサーほどEELRを持つ割合が高いことを発見した (Matsuoka 2012, ApJ,
750, 54)。さらに、SDSS探査の撮像データから、クェーサー母銀河の星種族が比較的若いことを示し
た (Matsuoka et al. 2014, ApJ, 780, 162)。また、SDSSのクェーサーのスペクトルに対して、母銀
河がもたらす吸収線から母銀河の星種族を調べた結果、クェーサーの母銀河が爆発的星形成を終えて
から10億年程度の年齢で特徴付けられることを明らかにした (Matsuoka et al. 2015, ApJ, 811, 91)。
これらの結果から、松岡氏はクェーサーの活動性と母銀河の関係に以下のようなシナリオを提示した。
すなわち、クェーサーはガスを豊富に含む銀河の合体などにより活動を始め、クェーサーからの電離
光子放射により豊富なガスが電離され、EELRが見られるようになる。しかし、クェーサーの活動性が
非常に高くなるとガスが吹き飛ばされEELRが見られなくなり、同時に銀河合体により誘発された活発
な星形成についても急激に抑制される、というものである (Matsuoka 2012, ApJ, 750, 54;Matsuoka et al. 2015, ApJ, 811, 91)。
さらに松岡氏は、高光度クェーサーよりも数密度が圧倒的に高く、より普遍的な存在である低光度
クェーサーおよびその母銀河を初期宇宙において系統的に調査することで、両者の共進化の初期段階
を解明することを目的として、すばるHSCによる遠方クェーサー探査の国際研究プロジェクトSubaru
High-z Exploration of Low-Luminosity Quasars (SHELLQs)を立ち上げた。SHELLQsプロジェクトで
は、HSCすばる戦略枠観測により得られた広領域可視光画像の多色測光データをもとにクェーサー候
長追観測が進行中であり、近赤外線分光観測から初期宇宙における超大質量ブラックホールの質量関
数に関して強い制限が得られ、またサブミリ波フォローアップ観測により母銀河の力学的質量や星形
成活動が明らかにできるだろう。さらに、松岡氏が開発したクェーサー候補天体選びの手法は、今後
の広領域クェーサー探査にも活用できるため、次世代の広領域撮像探査でも中心的な役割を果たしな
がら、先駆的成果を挙げ続けていくことが期待できる。
2017
年度日本天文学会研究奨励賞
富田 賢吾(トミダ ケンゴ)
現職:大阪大学理学研究科宇宙地球科学専攻・助教
受賞対象となる研究:「輻射磁気流体シミュレーションによる原始星とその星周円盤形
成過程の理論的研究」
星は宇宙の最も基本的な構成要素といえ、その形成過程の解明は宇宙の進化を理解す
る上で不可欠である。特に近年の観測の進展で注目されている惑星形成の研究にはその
舞台となる原始惑星系円盤の理解が必要であるが、原始惑星系円盤は星形成過程の必然
的な副産物であり星形成の文脈で整合的に理解しなければならない。原始惑星系円盤の
形成過程の理解においては角運動量とその輸送が本質的であり、自己重力や磁場などが
複雑に作用するため多様な物理過程を取り入れた高精度なシミュレーションが不可欠
である。特に近年、磁場による角運動量輸送の効率が高すぎるために星周円盤が形成さ
れないという、いわゆる磁気制動カタストロフィー問題の存在が指摘され、その解決が
この分野の重要な課題であった。
富田氏は原始星・星周円盤の形成過程で重要となる物理過程を取り入れ、分子雲コア
から原始星に至る収縮過程の3次元輻射磁気流体シミュレーションを世界で初めて成 功させた(Tomida et al. 2013, ApJ, 763, 6)。輻射輸送を流体計算と同時に解くこと
により、星形成雲の熱進化、特に磁場散逸過程を正確に取り入れることが可能となった。
この結果、磁場散逸により角運動量輸送が抑制されることで、星周円盤が星形成過程の
比較的早い段階で形成され、原始星と共進化すること並びに、その円盤は重力不安定で
連星形成に適した環境であることを明らかにした(Tomida et al. 2015, ApJ, 801, 117)。 これらの業績は磁気制動カタストロフィー問題の解決に向けた大きな進展であるのみ
ならず、従来別個に研究されてきた原始星と星周円盤、惑星系の形成過程を統合的に取
り扱う必要性を強く示唆するものであり、この分野に大きなインパクトを与えた研究と
して高く評価されている。
例である。今後も富田氏が理論と観測の比較を通じてALMA時代の研究において活躍す ることが期待される。
更に富田氏は高性能な公開磁気流体シミュレーションコード Athena++の国際的な共
同開発において中心的役割を果たしており、講習会を開催するなどコードの普及と教育
に大きく貢献している。今後、ポスト「京」世代の大規模シミュレーションを用いた研
究において富田氏が国際的に高い存在感を示し、コミュニティに貢献すると共に優れた
科学的成果を挙げることが大いに期待される。