平成27年度 釧路高専出前授業 指導案
【中学生の部】
No。タイトル
担当教員
1 情熱の人 与謝野晶子 一般教育科 小田島 本有 2 夏目漱石のお話 一般教育科 小田島 本有 3 石川啄木と釧路 一般教育科 小田島 本有 4 宮沢賢治と妹とし子 一般教育科 小田島 本有 5 三浦綾子の文学 一般教育科 小田島 本有 6 桜木紫乃と釧路 一般教育科 小田島 本有 7 朗読にチャレンジ 一般教育科 小田島 本有 8 知ってる?ワークルール検定に挑戦! 一般教育科 大石 玄 9 流体を科学する―大気圧を感じてみよう― 機械工学科 小杉 淳 10 流体を科学する―渦の実験観察― 機械工学科 小杉 淳 11 身の回りの金属のフシギな性質 機械工学科 福地 孝平 機械工学科 高橋 剛 教育研究支援センター 小林 勲 教育研究支援センター 江口 陽人 12 初歩から始めるロボット入門 ~計測と制御からロボットまで~ 電気工学科 野口 孝文 電気工学科 千田 和範 教育研究支援センター 稲守 栄 13 「温度と電子の動き」-そして、環境から得られるエ ネルギーを実験しよう- 電子工学科 坂口 直志 電子工学科 山形 文啓 電子工学科 大前 洸斗 14 マシュマロチャレンジ ~チームでの作業を学ぶ~ 電子工学科 山形 文啓 15 サーモカメラによる建物の熱と温度のはなし 建築学科 佐藤 彰治 16 紙で実験・強さと形 建築学科 鈴木 邦康 17 自分たちの学校の外壁を調査しよう 建築学科 鈴木 邦康 18 模型で比較・建物の揺れ方 建築学科 鈴木 邦康テーマ1:「情熱の人 与謝野晶子」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 封建的な時代背景にあって、情熱的な生き方をした与謝野晶子の人間像を浮き彫りにする。 2.指導内容 「みだれ髪」の誕生秘話、「君死にたまふこと勿かれ」の意義について理解してもらう。 3.学習キーワード 「みだれ髪」、与謝野鉄幹、「君死にたまふこと勿かれ」 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 「狂ひの子…」の歌を提示する。 「狂ひの子」「百三十里」「あはただしの旅」などのキーワ ードに注意を促す。 晶子の紹介の 導入として歌 を提示する。 10分 展開 ・「みだれ髪」誕生秘話 お嬢様時代 与謝野鉄幹との出会い、山川登美子を交えた三角関係 上京、結婚 → 「みだれ髪」誕生 ・「みだれ髪」の作品の幾つかを紹介 大胆な表現 → 毀誉褒貶の数々 晶子の情熱 的な生き方を 具体的に紹介 する。 30分 まとめ ・「君死にたまふこと勿かれ」の紹介 日露戦争 → 弟の出征 彼女への激しい批判、この詩の現代的意義 ・アンケートの記入 晶子の作品が 今も生き続け ている意味を 問う。 10分 計 50分
テーマ2:「夏目漱石のお話」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 夏目漱石に興味をもってもらう入門編として、生徒に刺激を与える。 2.指導内容 漱石の生涯に触れながら、彼の作品の表現の豊かさを理解させる。 3.学習キーワード 夏目漱石、留学体験、『吾輩は猫である』 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・名前や代表作の確認 「なつめそうせき」を漢字で書いてもらう。代表作を挙げて もらう。 生徒を積極的 に参加させる 10分 展開 ・『吾輩は猫である』への注目 英語訳のタイトル 「I」にあたる訳語の多さ → 日本語の豊かさ 「吾輩」を選んだことの意味 『吾輩は猫である』誕生秘話 ・イギリス留学体験 西洋とのギャップ、神経衰弱 森鷗外のドイツ留学体験との違い ・大学教師辞職、朝日新聞社入社 → 本格的なプロ作家誕生 漱石の生涯に おけるエピソ ードを交えつ つ、表現の豊 かさを理解さ せる 30分 まとめ ・読み継がれる漱石 『坊っちゃん』『こころ』などの人気 漱石の現代的意義 ・アンケートの記入 10分 計 50分
テーマ3:「石川啄木と釧路」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 石川啄木と釧路との関わりを理解してもらう。 2.指導内容 石川啄木の生涯に触れ、とくに釧路時代に焦点をすえる。 3.学習キーワード 石川啄木、短歌、ふるさと、釧路 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・「さいはての…」の歌を紹介する。 釧路との関 わりを紹介す る。 15分 展開 ・生い立ち 「神童」時代~盛岡中学時代~北海道漂泊時代 ・借金メモ、借用証書 ・短歌の紹介(故郷への思い、生活の苦しさ) ・釧路における啄木 具体的な資 料を提示し、 視覚的にも分 かりやすい形 で紹介する。 30分 まとめ ・釧路で見られる啄木ゆかりの跡 港文館、米町公園、本行寺、啄木歌碑マップなど ・アンケートの記入 釧路観光協 会のパンフレ ットを使用 5分 計 50分
テーマ4:「宮沢賢治と妹とし子」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 宮沢賢治にとって妹のとし子がいかに大きな存在であったかを理解してもらう。 2.指導内容 「無声慟哭」「永訣の朝」を軸として、宮沢賢治の生涯を浮き彫りにする。 3.学習キーワード 宮沢賢治、詩、童話 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・宮沢賢治という詩人、童話作家について生徒に確認する。 「オツベルと象」「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」な ど知っている作品を挙げさせる。その彼にとって妹が大きな 存在であったことを教える。 「オツベルと 象」などを生 徒たちは知っ ているはず。 15分 展開 ・宮沢賢治の生涯 父親との対立 理解者としての妹とし子の存在 ・「無声慟哭」「永訣の朝」の検討 妹の死を賢治はどう受け止めたか ・「オホーツク挽歌」 妹の魂を追い求めた賢治の姿 25分 まとめ ・宮沢賢治における妹の存在について 「銀河鉄道の夜」に託されたもの 「雨ニモマケズ」 ・アンケートの記入 10分 計 50分
テーマ5:「三浦綾子の文学」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 北海道出身の三浦綾子の人生と文学について理解を深める。 2.指導内容 『道ありき』を中心に挫折から再生の経緯、文学上のテーマについて説明する。 3.学習キーワード 戦争、教師体験、挫折、再生、歴史的背景 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 昭和という時代 戦争があった ことを確認 10分 展開 自伝小説『道ありき』 教師生活、戦争体験、挫折、前川正との出会いと死、 三浦光世との出会い、再生、結婚 作家誕生 『氷点』の入選 平易な言葉 「原罪」 作家としてのこだわり 昭和という時代、人と人との関わり 戦争に翻弄さ れた人生を確 認する。 『氷点』に始 まる作家生活 の中で三浦綾 子が重視して いたものに焦 点を充てる。 35分 まとめ アンケートの記入 生徒、教員に アンケートを 配布 5分 計 50分
テーマ6:「桜木紫乃と釧路」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 釧路出身の直木賞作家桜木紫乃の人柄と文学について理解を深める。 2.指導内容 桜木紫乃と個人的な関わりもある講師が彼女の人柄を浮き彫りにし、その生き方や文学を通 して生徒たちが自らを振り返るきっかけとする。 3.学習キーワード 直木賞、釧路、風景描写、女性の強さ、簡潔な表現 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・ 直木賞とは ・ 受賞会見の言葉 10分 展開 ・ 桜木紫乃と私 ・ 桜木紫乃の生い立ち ・ 桜木文学の特徴 北海道の風景描写 女性たちのたくましさ 簡潔な表現 35分 まとめ ・ 桜木紫乃が我々に伝えること ・ アンケートの記入 5分 計 50 分
テーマ7:「朗読にチャレンジ」 講師:一般教育科 小田島 本有 1.指導目標 朗読を実際に体験してもらうことで、その魅力を理解してもらう。 2.指導内容 講師の朗読、生徒の朗読とアドバイスを通じてその魅力を味わってもらう。 3.学習キーワード 語り手、聴き手、朗読会 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・自己紹介 朗読会活動に関わるようになった経緯 朗読会活動から学んだもの 自らの朗読 会活動につい て紹介する。 15分 展開 ・呼吸法、体操 体をリラックスさせることが大切 ・講師の朗読 読む速さ、声の大きさ、間の取り方、聴き手への意識 ・生徒全員で朗読 とにかく大きな声で読むことを目標とする。 ・特定の生徒の朗読 個々に応じてアドバイス 朗読は人に 聴いてもらう ものなので、 まずは心をオ ープンにする ことを目標に する。 30分 まとめ ・今後の朗読会活動 生徒の積極的な参加を呼びかける 「釧路を朗読の街に」 ・アンケートの記入 5分 計 50分
テーマ8:「知ってる? ワークルール検定に挑戦!」 講師:一般教育科 大石 玄 1.指導目標 : 職業生活を営む中で生じる様々なトラブルに対する公正な解決方法を学ぶ 2.指導内容 : 職業生活を営む上で労働者として知っておいてもらいたい基礎知識を伝える 3.学習キーワード : 労働基準法,労働契約法,男女雇用機会均等法,労働組合法 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留意点 時間 導入 2013年に始まった「ワークルール検定」について 10分 展開 ワークルール検定で出題されている内容を,中学生向けにアレンジ した問題に挑んでもらう。問題に対して解説を加えていくなかで労働 法についての理解を深めてもらう。取り上げるのは,教科書において 《働くことの意義と労働者の権利》等という名称で扱われている項目 に沿う内容とする。 例題) 労働法が誕生したのはいつ頃? ① 70 年前 ② 100 年前 ③ 170 年前 ④ 210 年前 例題) 労働基準法が適用される労働者に当たるものは? ① 正社員 ② アルバイト ③ パート ④ 派遣 例題)次のうち労働時間にあたるものをすべて選びなさい ① タクシーの運転手が客を待ってボーッとしている時間 ② 昼食休憩中に電話当番をしている時間 〈以下略〉 37分 まとめ 今後さらに学習を発展させていきたいと希望する生徒のために,労 働問題の学び方についてを伝える。 アンケートの実施 3分 計 50 分
テーマ9:「流体を科学する ―大気圧を感じてみよう―」 講師:機械工学科 小杉 淳 1.指導目標 大気の存在は知っていても,そこに力の作用があることは普段あまり意識しません 。 しかし,実際には大気は圧力という形で様々な現象を引き起こし,逆にそこから大 気圧の存在を感じることができます。この授業では様々な実験を通し,大気が持つ 力のパワーを感じてもらうことを目標とします。 2.指導内容 自作スライドを利用した説明と実験体験 3.学習キーワード 大気,大気圧,空気,流体,真空 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 私たちの周りには空気(大気)がある(空気組成の確認)。 同じ流体の仲間の水は容易に重さを認識できるが,空気にも重さ があり,圧力という形で私たちに作用していることを確認。 10分 展開 大気圧の大きさ(強さ)を実感させるため,4~6種類程度の実験を体 験してもらう。実施する内容は,担当教諭と相談の上,下記実験項目 から後日決定したいと考えております。実験は各々10分程度を目安と しており,最大で3つの実験実施が可能かと思います。 〇可能な実験内容 ・大気圧シートとマグデブルグの半球による実験。シートの大きさによ り吸付く力が違うことを確認。また,面積計算から発生できる力を計算 し,シートを板に密着させ,その板にフックを介し PET ボトルなどの重 りをぶら下げることでそれを確認する(10分)。 ・真空ポンプを用いて,密閉した容器(真空容器)内の空気を抜くこと によって,大気圧の存在,性質を理解する。具体的には風船や袋菓 子を容器にいれて変化を観察する。また,発展実験として減圧沸騰 を行うこともできる(10分)。 ・生徒の体を大きな袋状のもので覆い(顔は出したまま),袋の空気を 抜き,自分を包む空気がなくなると大気圧が襲いかかってくるような 体験を通して,そのすごさと大きさを実感させる(人間ラッピング)。 ・塩ビパイプの両端をラップで閉じ,中を真空状態にした後,片側のラ ップを破ると中のピンポン玉が空き缶を凹ませるようなものすごい勢い で飛び出す(真空キャノン)。 ・大気圧の大きさを測定。シリンジの口を閉じた状態で,押し子に重り をぶら下げて抜き去るのに必要な力から大気圧の大きさを測る。事前 に他に大気圧を測る別な方法も説明。 ※実施場所は水の使える実験室環境が望ましい。また,プロジェクタ ーとスクリーンを利用させていただきたい。 35分 まとめ スライドによるまとめと振り返り。 アンケートの実施。 5分 計 50分
テーマ10:「流体を科学する ―渦の実験観察―」 講師:機械工学科 小杉 淳 1.指導目標 水や空気の流れにおいて興味を引く対象に“渦”があります。この渦は見た目に綺 麗で不思議なふるまいをするだけでなく,私たちの身の回りで起きる様々な現象に も深くかかわっています。この授業では,そんな渦の振る舞いをスライドや簡単な 実験を通して紹介し,自然科学の面白さを学んでもらうことを目的とします。 2.指導内容 自作スライドを利用した説明と実験体験 3.学習キーワード 渦,空気の流れ,水の流れ,流体,流れの可視化 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 どんなところで渦が見られるか,どんな現象にかかわっているかグルー プごとに考えて挙げてもらい,渦に対するイメージの共有化を行う。 8分 展開 ・生徒の皆さんから挙げられた渦の現象のいくつかについて,スライド を使い説明を行う。 ・ビーカー内の渦流(マグネットスターラー使用),や渦輪(空気砲)で 渦の観察を行う。空気砲では円形ノズルの他,楕円や2つの渦の干 渉についても実験観察を行う。 ・円柱や角柱に流れが当たる場合,その下流側には渦が生じる。どん な渦が生じるのかグループ毎に考えさせ,ワークシートに記入。 ・実際にどんな渦が発生するのか実験で観察させる。このとき,空気 や水は透明なので,どうしたら渦を観察できるか考えさせる。見えな いものを見る可視化の方法についてスライドを使い紹介する。 ・水を張ったバットと,色素やアルミ粉などを使い,円柱や角柱の下流 に生じる渦を実際に観察させ,自分たちのイメージとの比較を行う。 また,円柱と角柱での比較や大きさを変えた場合の変化などについ てワークシートに記入させる。 ・この渦の正 体はカルマン渦であり,見た目には美 しい現象 である が,実は風切り音の発生や,振動の原因など様々な問題を引き起こ す存在であることについてスライドを使い説明。 ・渦を科学的にとらえる方法についてスライドを使い説明。 ※実施場所は水の使える実験室環境が望ましい。また,プロジェクタ ーとスクリーンを利用させていただきたい。 5分 7分 7分 10分 5分 3分 まとめ スライドによるまとめと振り返り。 アンケートの実施。 5分 計 50分
テーマ11:「身の回りの金属のフシギな性質」 講師:機械工学科 福地 孝平、高橋 剛 教育研究支援センター 小林 勲、江口 陽人 1.指導目標:鉄やアルミニウムなどの「金属」は身の回りのものを形作るのに広く使用されてい るが、これらの金属の熱や力のかけ方によって変わる不思議な性質を実験によって体験する。 2.指導内容:熱の伝わり易さ、温度で変わる強さ、叩いて変わる強さ、急冷で変わる硬さ、配合 で変わる強さ、温度を上げると元の形に戻る材料、とけやすい金属などのコンテンツを用意し、そ の内からいくつかを実際に体験し、理解する。 3.学習キーワード:中学校理科(身近な物理現象、身の回りの物質)、中学校技術(材料と加工 に関する技術) 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 金属のイメージや、身の回りのどのような場所・目的で使用 されているかについて問答し、様々な金属の性質の違いについ て意識させる。意識したところで、次の展開へ発展させる。 15分 展開 (1.熱の伝わり易さ)アルミ・銅・スチールの棒を用意し、 アルコールランプで片側を熱し、反対側を持ってもらい、金属 ごとの熱くなる速さ(熱伝導率)の違いについて体感する。 (2.温度で変わる強さ)同じ金属で温度の違いによるもろさ の違いを体感する。スチールの棒を液体窒素で冷却し、ハンマ ーで叩いて強さの違いを体感する。(低温ぜい性) (3.叩いて変わる強さ)アルミニウムの表面をハンマーで叩 き、叩く前後の強さの違いを体験する。(加工硬化) (4.急冷で変わる硬さ)熱したピアノ線を急冷し、曲げるこ とで、急冷の有無での硬さの違いを体験する。(焼入れ) (5.配合で変わる強さ)アルミニウムに銅を混ぜたジュラル ミンの強さが配合量の変化でどうなるか、体感する。 (6.温度を上げると元の形に戻る材料)変形させたあとに温 度を上げると元の形状に戻る形状記憶合金の性質を体験する。 (7.とけやすい金属)90℃程度でとけるウッドメタルをお 湯につけてとけるさまを観察する。 ・黒板、水道 があり火の使 える理科室も しくは技術室 にて行う。 ・やけどに注 意する。 ・7つすべて を50分で行 うのは無理な ため、事前相 談で4つ程度 まで絞る。た だし、2時限 使用してすべ て行うなども 対応可能。 30分 まとめ 「金属=硬い」と言ったイメージだけでなく、他の様々な性 質をイメージとしてとらえ、その性質を生かしてどのような場 所・目的で利用されているかを意識して生活できるよう洞察力 を磨こう、としてまとめる。 アンケートの実施 5分 計 50 分 ※前期期間中(9 月 18 日(金)まで)に行いたいと考えております。
テーマ12:「初歩から始めるロボット入門 ~計測と制御からロボットまで~」 講師:電気工学科 野口 孝文,千田 和範 教育研究支援センター 稲守 栄 1.指導目標 最近,様々な分野で応用されつつあるロボットにスポットをあて,ロボットとは何かを説明し, 実際に動作プログラミングなどをすることで体験的に知って貰う。 2.指導内容 ロボット実機を用いた基本要素の説明,ロボットの簡易プログラミングと操作体験,世界初の ロボットから現在進められているロボットまでの開発史についての紹介。 3.学習キーワード 中学校 技術・家庭科 技術とものづくり,情報とコンピュータ 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 1.自動制御 ~ 人間の仕事について考えてみよう 自動化技術を始めるまえに,人間は与えられた作業をどのよう に実行しているのか考えてみる。 20分 展開 2.自動制御 ~ コンピュータ,センサそしてプログラミング ロボットや自動制御機器の構成要素となる,コンピュータ,セ ンサ,アクチュエータについて説明する。次にプログラムによ る制御技術の説明を行った後,例として信号機をもとに,プロ グラムの動作について説明する。 3.ロボットの操作体験 研究用の歩行型ロボット,全方向移動型ロボット,飛行型ロボ ット,釧路高専オリジナルロボットカ―などを用いて,簡易的 な動作プログラミング,遠隔操作体験,ロボット作業デモの観 察をしてもらう。これらの体験からロボットとその制御の簡単 な仕組みを理解してもらう。 60分 まとめ 4.これからロボットを学ぶために ロボットの構成からどのような技術が用いられているか,また それらを理解するためにはどのような知識が必要になるのかを 簡単に説明する。 5.アンケートの実施 10分 ※装置・機材の保守,安全面の関係から,対象人数を20人前後とさせていただきます。 担当者の業務の都合上,10月以降の実施となります。 計 90 分
テーマ13:「温度と電子の動き」 ―そして,環境から得られるエネルギーを実験しよう― 講師:電子工学科 坂口 直志,山形 文啓,大前 洸斗 1.指導目標 科学技術のおもしろさ,大切さを体験させる。 自ら考えて,自分の意見を発表する体験をしてもらう。 2.指導内容 温度による体積収縮の体験(気体,金属,果物) 温度による電子の動きの違いを考察(電気抵抗の違い確認:超伝導) 温度差による発電実験の確認(熱電変換) 環境から得られるエネルギーの体験(実験) 3.学習キーワード 環境エネルギー,物質の三態,熱電半導体,電子,超電導,発電,液体窒素 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 空気(窒素)の温度を下げる。 水の三態,沸点,融点,温度変化による体積変化の確認 液体窒素の温度の確認,-196℃ 液体窒素 77K 10分 展開 液体窒素の中に野菜,バナナ,風船を入れる。 (液体窒素を入れた容器と野菜,バナナ,風船を各班に配付) 風船による気体体積の収縮を確認 金属ロッドの冷却収縮の演示実験 その他バリエーション ・ちり紙,コピー用紙の冷却実験(水分有り無し) ・消しゴムの冷却実験(飛び散るまでの時間に注意) ・その他 発光ダイオードの発光実験(電磁誘導) アルミ管中の磁石の落下実験 (電磁誘導の展開) 温度の違いと電気抵抗 低温度で抵抗は小さくなる・・・電気抵抗ゼロの確認 超伝導セラミックスによるマイスナ-効果の演示実験 (磁石の浮上実験) (導体内を通過する磁束を妨げるように電流が流れ,この電流が作 る磁石と反発する) 温度(差)による電子の移動の利用・・・熱電変換 ガスライタ-で温度差を与えモ-タ-を駆動する。 氷と体温の温度差でモ-タ-を駆動する。 お湯と水の温度差で蛍光灯の点灯実験 その他の環境から得られるエネルギーを体験する 風船を急に暖 めることによ る風船の破裂 に注意 電磁誘導 超伝導体 温度差発電 20分 15分 まとめ ・温度による電子や原子の運動状態(運動の量)の違いを体験し考察。 ・熱(温度差)を材料に与え,発電を体験。 ・釧路地域の環境(温度差(室内と外気)の大きい地域)は,電気 エネルギ-を生み出せるすばらしい地域(環境)であることの再認識。 ・環境エネルギー(ハーベストエネルギー)を考えよう。 ・アンケートの実施 5分 (上記内容は70分から90分で実施すると、ゆとりを持って進めることができます。)計50分
テーマ14:「マシュマロチャレンジ ~チームでの作業を学ぶ~」 講師:電子工学科 山形 文啓 1.指導目標 仕事をする上において重要な,チームでの共同作業の難しさ・重要さを学ぶ。 また,仮説を立ててチャレンジし,結果を見て改善することの繰り返しという手法への気づき を喚起する。また,期限を守る事の大切さに気づかせる。 2.指導内容 チームごとになるべく高い自立式タワーを作成してもらう。タワーの建て方そのものよりも, チーム内での協力の仕方を学んでもらう。 3.学習キーワード 総合的な学習,協力,繰り返し試行,期限 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ルール説明(質疑しながら) 材料配布 10分 展開 スパゲッティ20本,テープ90cm,たこ糸90cm を使用して, 自立するタワーを作成する。 ・自立式のため,テープで足場を固定してはいけない ・計測し終わるまで立っていなければならない ・スパゲッティやテープは切ったり,貼ったりして構わない ・タワーの頂上に必ずマシュマロを置くこと(スパゲティに刺 しても OK) ・制限時間内に計測まで行うこと タワーの高さ順に表彰を行い,感想を発表してもらう。 中学校準備: あらかじめ,4 名 程 度 に チ ー ム分け 講師準備: 巻き尺×10, はさみ×10, 計時設備,賞品 18分 7分 まとめ マシュマロチャレンジについての動画を視聴(フィードバック) 仮説を立てて,繰り返し「チャレンジすること」の重要性 アンケート実施 10分 5分 計 50 分
テーマ15:「サーモカメラによる建物の熱と温度のはなし」 講師:建築学科 佐藤 彰治 1.指導目標 人間の健康や快適性、省エネルギーなどに深く関わる建物の温熱環境の基礎を学ぶ。 快適でエネルギー消費の少ない建物とはどういうものかを考えてもらう。 2.指導内容 1)熱を逃がさない家 2)熱の伝わり方 3)サーモカメラによる教室温度の実測 3.学習キーワード 理科、家庭科 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 建物にもとめられるもの 健康・快適性に関わる要素(音、光、熱、空気) 10分 展開 1)熱を逃がさず、貯めておける建物とは (「3匹のこぶたの家」と熱性能) 2)「断熱材」の役割 (実際に使用される断熱材を紹介します) 3)サーモカメラ(熱画像)による 人体表面温度や教室内温度実測など ※プロジェクターとスクリーンが必要 30分 まとめ 環境にやさしい建物 (建築や熱環境に関する質問を受けます) アンケートの実施 10分 計 50分
テーマ16:「紙で実験・強さと形」 講師:建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 薄い紙でも複雑に折ると面白い形になり,かなり丈夫になる。紙を使った簡単な実 験を通して,「つよさ」と「かたち」について考え,形が変わると強さも変わるこ とを理解してもらう。 2.指導内容 紙で2種類の折板構造を実際に作り,おもりを載せてどちらがより多くのおもりに 耐えられるかを実験する。 3.学習キーワード 中学校理科・身近な物理現象・力と圧力 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・ものの強さは何によってきまるのか。 ・紙や木,鉄,コンクリートといった材料の違い。 ・ものの形(形状)の違い。 (1枚の紙でも4つ折りにすると強くなる) 強さが何によ ってきまるか 考 え て も ら う。 10分 展開 二人ひと組になって,それぞれが形の異なる紙模型(折板構造) を作製する。 ・完成した2種類の紙模型に重りを載せて,どちらが強いかを 実験する。 ・2種類の紙模型が壊れた時の状態を観察し,比較する。 ・紙模型と実験のイメージ⇒ ※理科室等の大きなテーブルのある教室を希望します。 模型の材料は こ ち ら で 準 備。 おもりとして 各自,本を数 冊用意しても らう。教科書 でもよい。 20分 15分 まとめ 実験のまとめとして,材料(紙)が同じでもかたち(紙の折 り方)が異なれば強さも変わることを説明する。 作り方(折り方)も強さに影響することを説明する。 アンケートの実施 5分 計 50分
テーマ17:「自分たちの学校の外壁を調査しよう」 講師:建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 長期間にわたって建物を使用するためには,まず建物の状態を知ることが大切であ る。そこで,時間の経過とともに建物にはどんな傷み(劣化)が発生しているか, という視点で身近な建物を観察してもらう。 2.指導内容 建物の劣化現象を説明し,実際に自分たちの通う学校の外壁の劣化を調査して報告 してもらう。また,建物を構成するコンクリートは,時間の経過とともに中性化す ることを説明する。 3.学習キーワード 中学校理科・科学技術の発展・自然環境の保全と科学技術の利用 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・建物が古くなると,どうなるか。 ・具体的に,建物の劣化現象を挙げてもらう。 10分 展開 ・建物に生じる典型的な劣化症状とその原因について説明する。 (パワーポイントを用いて説明) ・数人のグループに分かれて,実際に学校校舎の外壁を調査す る。 ・調査内容:どんな劣化が発生しているかを調べる。 壁にひび割れがあればクラックスケールを用いて 幅を図る。 ・フェノールフタレイン溶液を用いて,コンクリートは年月の 経過とともにアルカリ性を失っていくことを見てもらう。 ※プロジェクターとスクリーンの用意をお願いします。 ※鉄筋コンクリート造の校舎を対象とします。 ※雨天の場合は,屋内の調査に変更予定です。 実際の建物の 写真を見ても らう。 実際に屋外に 出て調査を行 ってもらう。 5分 20分 5分 まとめ ・グループごとに,どのような劣化が発生していたか報告して もらい,今後どうしたら良いかを話し合う。 ・アンケートの実施 10分 計 50分
テーマ18:「模型で比較・建物の揺れ方」 講師:建築学科 鈴木 邦康 1.指導目標 地震によって建物に生じる揺れは,地震の大きさだけではなく,同じ地震でも建物 によって異なることを,簡単な実験を通して理解してもらう。 2.指導内容 簡単な建物の模型を使って,建物の高さや重さを変えて,固有周期の変化を実験す る。また,固有周期に近い振動を与えると,建物模型に共振現象が生じることを体 感してもらう。 3.学習キーワード 中学校理科・運動とエネルギー 4.授業展開 段階 学 習 活 動 留 意 点 時間 導入 ・振り子の周期は,何が変わると変化するか。 ・建物が揺れるときの周期は,何によってきまるか。 10分 展開 ・数人のグループに分かれて,建物の簡単な骨組み模型を使っ て,自由振動試験を行い,固有周期を測定してもらう。 ・骨組模型を固有周期付近で振動されると,振動変位と手で感 じる反力の大きさの増大とで,骨組みの共振現象を体感して もらう。 骨組模型と実験のイメージ⇒ ・骨組に異なる振動(地震)を与えた地震応答解析結果のアニ メーションを見てもらい,共振現象の理解を深めてもらう。 ※プロジェクターとスクリーンの用意をお願いします。 ※理科室等の大きなテーブルのある教室を希望します。 骨組模型や周 期測定のため のストップウ ォッチは,こ ちらで用意。 15分 10分 10分 まとめ ・建物の揺れは,高さや重さによって異なる。 ・建物の持つ固有周期に近い地震が発生した場合,共振現象が 生じる。 ・アンケートの実施 5分 計 50分