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駒澤大學佛教學部研究紀要 56 - 003石井 修道・小川 隆「『禅源諸詮集都序』の訳注研究(七)」

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全文

(1)

NII-Electronic Library Service 『

)         凡

 

  一 、 凡 例 は 『

沢 大

仏 教 学 部 研

要 』

五 十 四 号 に

    ず る 。           禅 源 諸 詮

都 序 目 次   〔 一 〕

の 序

 

上 ( 目

略 )       〜 〔 二 〇 〕 ( 以 上 『 紀 要 』

五 十 三 号 ) 〔 二 一 〕 〜 〔 二 五 〕 ( 以

『 紀 要 』

五 十 四 号 ) 〔 二 六 〕 〜 〔 二 九 〕 ( 以 上 『 論 集 』

二 十 七 号 ) 〔 三 〇 〕 〜 〔 三 二 〕 ( 以 上 『

要 』

五 十 五 号 ) 巻

 

    駒 澤 大 學 佛 数 學 部 研 究 紀 要 第 五 十 六 號   年 成 十 年 三 月 〔 三 三 〕 〔 三 四 〕 〔 三 五 〕 〔 三 六 〕 〔 三 七 〕 〔 三 八 〕 〔 三 九 〕 〔 四 〇 〕 〔 四 一 〕 〔 四 二 〕 〔 四 三 〕 〔 四 四 〕

隆 道

空 宗 と 性

の 十 の 相

法 と

の 相

と 心 の 相

釈 の

と 知 の

我 と 無

の 相

理 の あ ら わ し

消 極 性 と

i

と 三

の 相

の 有 無 に つ い て の

の 三 宗 は

に お い て は 一 つ で あ る (

上 『

二 + 八 号 )        

 

 

 

 

          六 七 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(2)

〔 四 五 〕 〔 四 六 〕 〔 四 七 〕 〔 四 八 〕 〔 四 九 〕 〔 五 〇 〕 〔 五 一 〕 〔 五 二 〕 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 )

の 二 つ の

の 頓 と 化 儀 の 頓

頓 漸 の 種 々 な

心 体 こ そ

法 の 根 源 で あ る

を 説 い た 本 意 仏 の 本 意 と 三 種 の

生 、

と 迷 と の 関

                    す が た 迷 い の 過 程 −

1

凡 夫 の

り へ の

〔 四 五 〕 ( 以 上

号 )                   ち く き 頓 教 の 二 つ の 意 味

逐 機 の

と 化 儀 の 頓 (

1

前 云

説 頓 教 漸 教 、 禪 開 頓 門

、 未 審 三 種 教 中 、

頓 何 漸 。

、 法                                 ネ

淺 、 巳

盡 於 三 種 。 但 以 世 奪 説 時 儀 式 不

稱 理 頓 説 、

随 機 溝

、 故 復

漸 教 、

三 教 外 別

頓 漸 。                                   (

2

) 漸 者 爲 中 下 根 、 即

未 能 信

圓 妙           理

、 且

天 、 小 乘 、 乃 至 法 相 、 吐 鮪 蝋 。             タ 破

、 鵝 仁 Q 待

器 成 熟

爲 説 於 了                       ギ

                            ネ       キ 儀 頓 則 總 攝 三 般 。 西 域 此 方 古 今 諸 徳 所 判 諸 教 = 時                       ホ 五 時 者 但 是 漸 歡 一 類 、 不 攝 華 嚴 佛 頂 圓 覺 金 剛 三 昧 〔 五 三 〕 〔 五 四 〕 〔 五 五 〕 〔 五 六 〕 〔 五 七 〕 〔 五 八 〕 〔 五 九 〕 六 八 悟

9

と 迷 い の

系 を 図 示 す る 理 由 悟 り と 迷 い の 図 式 悟 り と 迷 い の

式 に よ っ て 反

す べ き こ と

の 心 が ま え む す び

H

む す び 口 後

 

記 問 う 、 前 に 仏 は 頓 教 と

と を 説 き 、 禅 は

門 と 漸 門 を 開 く と 云

・ 三 種 の 教 の

に お い て

れ が 頓 、

れ が

な り や 。

う 、 法 義 の 深 浅 は 、 巳 に っ ぶ                                                                         ( 2 )                                                             か な

に 三 種 に 尽 く せ り .

尊 の 説 時 、 、

式 . 。 の 不 同 を 以 て 理 に

つ の 頓 説 有 り 、 機 に 随 う の 漸 説

る の み 。 故 に 復 た

教 漸 教 と

つ く る も 、 三

に 別 に 頓 と 漸 と

る に は 非 ず 。                                       ( 5 )  

と は

下 の 根 の 、

に は 未 だ 円 妙 の 理 を

悟 す る こ と

わ ざ る

の 為 に 、 且 ら く 人 天 、 小

、 乃 至 、

く 上 は 皆

v

・ 破 相 〈 第 二 教

〉 を 説 き ・                             は じ め             ( 8 ) 他 の

器 の

す る を 待 っ て 、 方 て 為 に 了

を 説 く も の 、

ち 『 法 華 』 『

』 等     こ の

是 れ な り . 〈 此 れ 及 び 下 の 逐 機 の 頓 教 合 し て 第 三 教 と 為 す 。 其 の 化 儀 の 頓 は 則 ち 総       9 )                                                     ( 10 じ て 三 般 を 摂 す 。               西 域 と 此 方 の 古 今 の 諸 徳 の 判 ぜ し 所 の 諸 教 の 三 時 五 時 は 、 但 だ 是 れ 漸                                             ( 11 教 の } 類 た る の み に し て 、 『 華 厳 』 『 仏 頂 』 『 円 覚 』 『 金 剛 三 昧 』 等 の 経 を 摂 せ ざ る な り 〉 。

(3)

NII-Electronic Library Service ホ 等 經 也 。 (

3

) 頓 者 復 二 、 「 逐

、 二 化

頓 。        

 

 

機 頓 者 、 忽 遇 凡

智 、

示 眞 法 、 聞 即 頓 悟 、 全 同

。 如

中 、 初

心        

 

 

 

 

                             

、 郎 得 阿 耨 菩

。 圓

、 觀 行 成

、                   ヰ

同 佛

佛 頂 經 、 識

盡 時 、 頓 超 十 地 、 直 入

來 妙

嚴 海 。 然 始 同 前 二 教

       

 

 

 

 

            ネ 行 門 、 漸

凡 習 、

顯 聖

。 如 風 激

大        

 

 

 

 

      海 、 不 能 現

、 風 若 頓 止 、 波 浪 漸 停 、

像 漸

一 分 、 及 圓

、 佛 頂

、 勝

       

 

 

 

 

     

藏 之

、 二 十

部 經 是 。 遇

、 不

與 禪 門

三 直 顯 心 性 宗 全 相

也 。           二

頓 者 、 謂 佛 初 成 道 、

宿

世 縁 熟 上        

 

 

 

 

     

、 一 時 頓

性 相 理 事 、

生 萬 惑 、

萬 行 賢 聖 地

佛 萬

。 因 該 果

心 印 得 菩 提 、 果

因 源 、

滿 獪 稱        

 

 

 

 

                             

。 此 唯 華

及 十 地 一

、 名 爲

皆 不

所 説 諸 法 、 是 全 一 心 之 諸 法 、 一 心 是 全 諸

之 一 心 、

相 圓

、 】 多 自 在 。

諸 佛 與 衆 生

徹 、

土 融 通 、 法 法 皆 彼 此      

 

 

 

 

( 12 )             ち く き                       け   ぎ   頓 に は

た 二 あ り 、 「 に は 逐

、 二 に は

の 頓 な り 。 逐 機 の 頓 と は 、 忽 ち 凡

の 上 根 利

に 遇 う や 、 真 法 を

示 し

い て は 即 ち

し て 、 全 く

に      

 

 

 

 

                                         

 

 

う       ( 13 ) 同 ず る も の 。 『

』 の

に て 、

め て

心 す る 時 に 即 ち 阿 耨 菩 提 を 得 と い い 、      

 

 

 

 

                            ( 14 )                       つ 『 円

』 の 中 に て 、 観 行

ず る 時 に 即 ち 仏

に 同 じ 、 『 大 仏 頂

』 に 識

尽 く る 時 、      

 

 

 

 

                      ( 15 )                 し 加 ( 16 ) 頓 に 十 地 を 超 え 、

来 の

に 入 る 、 と い う が

し 。

し て 始 め て

の      

 

 

 

 

                        ( 17 ) 二

の 中 の 行 門 と 同 じ く 、

に 凡 習 を

き 、 漸 に 聖

を 顕 わ す な り 。 風 、

を 激 動 す れ ば 、

を 現 ず る こ と 能 わ ざ る も 、 風

し 頓 に 止 む と き は 、

浪 漸 に

ま り 、 影

に 顕 わ る が 如 し く 風 は 迷 情 に 喩 え 、 海 は 心 性 に 喩 え 波 浪 は 煩 悩 に 喩 え 、 影      

 

 

 

 

                    ( 18 )                         ( 19 ) は 功 用 に 喩 う 。 『 起 信 論 』 の 中 に て

配 合 せ り

V

。 即 ち 『

厳 』 の 一 分 及 び 『 円

』 『 仏      

 

 

 

 

        ( 20                         ( 21 ) 頂 』 『

厳 』 『 勝

』 『

来 蔵 』 の

の 二 +

是 れ な り 。 機 に 遇 う て

く も の に し て 、

を 定 め ず 、

門 の

顕 心 性

と 全 く

い 同 じ な り 。 二 の

と は 、 謂 く 、 仏

め て

道 し て 、

宿

世 の 縁 の

せ る 上

の 為 に

に 頓 に

相 理

と 、 衆 生 の 万 惑

の 万 行 、 賢 聖 の 地

、 諸 仏 の 万

を 説 く 。      

 

 

か                                                   え

は 果

を 該 ね 、

心 に

提 を

、 果 は 因 源 に 徹 し て 、 位 満 つ る も 猶 お

薩     ( 22 )                                                       ( 23 ) と

す 。 此 れ は 唯 だ 『 華

』 の 一 経 と 及 び 『 十 地 』 の 一

の み に し て 、

づ け て   ( 24 )                                                                             た が 円 教 と 為 し 、 余 に は 皆 な

わ ら ず く 前 に 外 に 難 じ て 頓 悟 成 仏 は 是 れ 経 に 違 う と 云 う     ( 25 ) を 叙 せ る は 今 ま 此 に 於 て 之 れ を 通 ず る な り

V

の 中 に て

く 所 の 諸 法 は 、 是 れ 全 き 一 心 の

法 、 一 心 は 是 れ 全 き 諸 法 の 一 心 に し て 、

と 相 と 円

し 、 一 と

     

 

 

 

 

            き ょ う て つ ( 26 )       え ど と

な り 。

仏 と 衆 生 と

徹 し 、

土 と 穢 土 と

通 し 、 法 法

此 互 収      

 

 

 

 

                          む げ よ う ゆ う               ( 27 ) し 、 塵 塵 悉 く

を 包

し 、

入 相 即 し て 、

礙 鎔 融 し 、 十 玄 門 を

し て 、 重 重      

 

 

 

 

    む げ ほ つ か い   ( 28 無 尽 な り 、 名 づ け て 無 礙 法

と 為 す 。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) ⊥ ハ 九 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(4)

界 鎔 互 ゜ 融 收   、   、 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 )

含 世 界 、

相 帥

礙                           や 具 十 玄 門 、 重 重 無 盡 、

爲 無 礙 法 七 〇

 

人編

゜ 浪 下 等 也

11

* 〉 二 經 〉 数 〈

il

V

( ( 之 ナ 字 ( 弘 弘 〉 シ ナ 弘 ) %

隻%継

纔 諭

Y

 

Il

 

il

゜ 〈 是

il

シ *

鞭 質

 

箪 諞

全 

Y

 

明 % Q 覺 〉 ( % ・

 

ll

) (

遡 粤

       o         ホ

  菰菰

く 、   ) ) ° 等 〈

 

  頓 ゜ i1

11

  (

1

) 問 う 、

に 「

は 頓

教 と を 説 き 、 禅 は

門 と 漸 門 を

く 」 と あ っ た が 、 さ て 、 三 種 の

意 依

教 ・

性 教 ・

心 即 性

) の う ち 、 ど れ が 頓 で 、 ど れ が

で あ る の か 。 答 え 、 法 義 の 深 い 浅 い は 、 も は や

の 三

に 尽 く さ れ て い る 。 た だ 世 尊 が そ れ を

い た “

” と 説 い た 法 式 と の

い に よ っ て 、 理 に か な っ た

の 説 と 、

の 能 力 に 応 じ た 漸 の 説 と が

る の で あ る 。 そ れ

、 こ れ を 頓

と 漸

づ け る が 、 だ が 三

の 外 に 別 に 頓 と 漸 と が 有 る わ け で は な い 。   (

2

) 漸 と は 、 即 時 に 円

の 理 を

す る こ と が で き な い 中 ・ 下 の

根 の 者 の

に 、 さ し あ た り (

の ) 人 ・ 天 、 小 乗 、 さ ら に 法 相 〈 こ れ ら は 総 て 第   教 〉 、 破 相 〈 第 二 教 〉 の

え を 説 き 、 そ の 機

熟 す る の を

っ て 、 そ の 上 で 始 め て そ れ ら の 人 々 に 了

を 説 い て や っ た も の で あ る 。 『 法 華 経 』 『 涅 槃

』 等 の

が そ れ に

た る 〈 こ れ と 下 の 逐 機 の 頓 教 と を 合 せ て 第 三 教 と す る 。 化 儀 の 頓 は こ れ ら 三 種 を す べ て 包 摂 す る 。 イ ン ド や 中 国 の 古 今 の 先 達 が 教 判 で 説 い て い る 三 時 教 と か 五 時 教 と か も、 た だ 漸 教 と い う 一 類 の も の に 過 ぎ な い 。 そ こ に は 『 華 厳 経 』 『 仏 頂 経 』 『 円

経 』 『 金 剛 三 昧 経 』 等 の 経 が 包 摂 さ れ て い な い の で あ る 〉 。   (

3

) 頓 に は さ ら に 二 つ が あ る 。 】 つ に は 逐

、 二 つ に は

で あ る 。 第 一 の 逐

と は こ う だ 。 も し も 凡

の う ち、

れ た 知 慧 を も つ 上 根 の

に 出

っ た ら 、 そ の

に は

法 を ズ バ リ と

し 示 し 、 そ の

は そ れ を 聞 け ば た ち ど こ ろ に

悟           さ と り し て 、 仏 の

と 全 く 同 じ と 成 る 。 『

経 』 に 「

め て 発 心 し た 時 、 そ こ で 阿 耨

提 を

る 」 と か 、 『 円

』 に 「

行 が

す れ ば そ の ま ま

に 同 一 で あ る 」 と か 、 『 大 仏

』 に 「 六

六 境 が 尽 き る

、 頓 に 十

を 飛 び

え て 、 そ の ま ま

(5)

NII-Electronic Library Service の

な る 荘

の 海 に 入 る L と 言 っ て い る の が そ れ で あ る 。 そ の 後 に 始 め て

の 二 教 の 中 の 行 門 と 同 じ く 、

々 に 凡

の 習

を 取 り

き 、 漸 々 に 聖

わ し て ゆ く の で あ る 。   た と え ば 、 風 が 大

し く 動 か せ ば 、 そ こ に

ず る こ と は で き な い け れ ど も 、 も し 風 が 頓 に 止 め ば 、 波 浪 は

々 に

ま り 、 影

が 漸 々 に

わ れ て く る 、 そ の よ う な も の で あ る 〈 風 は 迷 情 に 喩 え 、 海 は 心 性 に 喩 え 波 浪 は 煩 悩 に 喩 え 、 影 は 功 用 に 喩 え る 。 『 起 信 論 』 の 中 に 一 っ 一 つ 対 配 し て い る 〉 。 『

厳 』 の 一 部 、 及 び 『 円

経 』 『 仏

経 』 『

』 『

』 『

蔵 経 』 な ど の 二 十

が こ れ に 当 た る 。 し か る べ き

に 遇 え ば こ れ を 説 く の で あ り 、 説

後 を 定 め な い も の で 、

門 の 第 三

宗 と 全 く 同 じ で あ る 。                                                                                                           と み  

二 の

の 頓 と は 、

の よ う で あ る 。

道 し て す ぐ の 時 、 前 世 か ら の

の 熟 し た 上

の 人 々 の 為 に 、 一 気 に

に 、                           ま よ い 性 と

、 理 と 事 、 衆 生 の 万 の

の 万 の 修

聖 の

り の

諸 仏 の 万 の

を 説 い た 。 そ こ で は 、 因 が 果 の

を 収 め て い る の で 、

発 心 で そ の ま ま 菩

得 さ れ 、 ま た 、 果 が 因 の

ま で 通 じ て い る の で 、 位 が 満 ち て も な お 菩 薩 と 称 さ れ る の で あ る 。 こ れ は た だ 『

』 と い う 一 つ の

と 『 十

』 と い う 一 つ の 論 に だ け 説 か れ て お り 、 こ れ を 「 円

」 と 名 づ け る の で                                                                                                             わ た し あ る 。 そ の

の も の に は 全 く

わ っ て い な い く 前 に 外 か ら 「 頓 悟 成 仏 は 経 に 相 違 す る 」 と 論 難 さ れ て い る と 述 べ た こ と に つ い て 宗 密 は 今 こ こ で 解 決 し た

V

。 そ の

く と こ ろ の

法 は 一 心 そ の も の の

法 で あ り 、 一 心 は 諸 法 そ の も の の 一 心 の こ と で あ る 。 そ こ で は

と 相 と が

全 に

し て 、 一 と

と が 無 碍

と な る 。 そ れ

に 諸 仏 と

生 と が 相 互 に

し 、

土 と 穢 土 と が

し 合 い 、

々 の

物 が 総 て 互 い に 包 摂 し 合 い 、

々 の

く 世

含 し 、 相 入 し 相 即 し て 、

礙 な く } つ に

け 合 っ て お り 、 十 玄 門 が

わ り 、

重 無 尽 ( ど こ ま で も 限 り

態 ) と な る 、 こ れ を 「 無 礙 法 界 」 と

づ け る の で あ る 。

N工 工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

1

)   前 に 仏 は … …

11

六 段 お よ び そ の 注 (

1

) (

2

) を 参 照 。 (

2

)   説 時 に よ っ て 法 の 相 違 を 述 べ た も の に 天 台 の 五 時 の   華 厳 時   鹿 苑 時   方 等 時   般 若 時   法 華 涅 槃 時 が あ り 『 法 華 玄 義 』 巻 十 下     ( 大 正 三 三 − 八 〇 八 a ) や 『 天 台 四 教 儀 』 ( 大 正 四 六

i

七 七 五

C

) に 説 か れ る 。 宗 密 は 『 本 序 』 で 「 漸 に 五 時 の 異 り を 設 く 」 ( 続 蔵 巻     四

i

一 〇 八 左 下 ) と 記 し 、 そ れ を 『 大 疏 鈔 』 巻 一 上 ( 同 ー 二 一 七 左 下 ) に お い て 、 劉 虹 の 説 を 承 け つ つ 、 有 教 ・ 空 教 ・ 中 道 教 ・ 同 帰 教     常 住 教 の 五 時 説 と 説 く 。 こ の 場 合 、 下 記 に あ る よ う に 『 華 厳 経 』 の み が 頓 教 と さ れ 他 は 漸 教 と さ れ る 。 ま た 、 天 台 で は 教 え 導     い た 教 理 内 容 か ら 四 種 ( 化 法 の 四 教 ) を、 ま た 教 え 導 び く 形 式 方 法 か ら 四 種 ( 化 儀 の 四 教 ) を 説 く 。 化 儀 の 四 教 の 頓 ・ 漸 ・ 不 定 ・ 秘 密 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 七 一

(6)

『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 七 二     に つ い て 、 宗 密 は 『 円 覚 経 大 疏 鈔 』 巻 三 上 ( 続 蔵 巻 一 四 ー 二 六 〇 右 下 〜 左 上 ) で 次 の よ う に 言 う 「 謂 く 、   ] 、 頓 教 、 二 、 漸 教 三 、   不 定 教 四 、 秘 密 教 な り 。 初 教 は 即 ち 『 華 厳 経 』 に 初 め て 頓 説 を 成 ず る が 故 に 二 は 即 ち 始 め 鹿 苑 よ り 終 り 双 樹 に 至 る ま で 三 乗 と         み     乗 と 並 な 称 し て 漸 と 為 す な り 。 若 し 化 法 に 約 せ ば 頓 教 は 二 を 摂 す 。 謂 く 同 及 び 別 な り 。 漸 教 は 四 を 具 す 。 謂 く 蔵 ・ 通 ・ 別 ・ 円     な り 然 し て 初 め の 頓 と 漸 と の 二 教 は 、 本 と 是 れ 劉 齔 の 立 つ る 所 に し て 南 中 の 諸 師 の 不 定 を 加 う る を 以 て 、 添 え て 三 教 を 成 す な り 。   後 に 不 定 と 秘 密 の 二 教 は 即 ち 前 の 不 定 教 中 に 於 い て 開 出 し 前 の 不 定 と 同 ぜ ざ る な り 。 謂 く 此 は 一 音 の 解 を 異 に す る 中 よ り 、 分 か     ち て 此 の 二 を 成 す な り 。 『 浄 名 』 に 云 く 仏 は 一 音 を 以 て 法 を 演 説 す る に 衆 生 は 各 々 解 す る 所 に 随 い て 普 く 受 行 を 得 て 其 の 利 を 獲     る 。 斯 れ 則 ち 神 力 の 不 共 法 な り と 。 釈 し て 日 く 、 若 し 互 い に 相 い 知 る を 名 づ け て 不 定 と 為 す。 謂 く 、 各 々 聞 き て 同 じ か ら ず 、 即 ち     説 く 所 は 不 定 な り 。 謂 く 大 を 聞 く 者 は 、 彼 の 小 を 聞 く を 知 り 小 を 聞 く 者 は 彼 の 大 を 聞 く を 知 る 故 に 不 定 と 名 つ く 。 故 に 注 に 互 い     に 知 る と 云 う な り 。 若 し 互 い に 知 ら ざ れ ば 即 ち 秘 密 と 名 つ く 。 故 に 注 に 互 に 知 ら ず と 云 う な り 謂 く 、 若 し 大 乗 を 聞 く 者 は 、 彼 の 入     の 小 を 聞 く を 知 ら ざ れ ば、 小 は 即 ち 大 を 聞 く 者 に 於 て 秘 密 と 為 し 、 小 を 聞 い て 彼 の 大 を 聞 く を 知 ら ざ れ ば、 大 は 即 ち 小 を 聞 く 者 に 於 て     秘 密 と 為 す。 此 の 二 教 の 説 く 所 の 化 法 は 、 倶 に 蔵 . 通 . 別 . 円 に 通 ず る 故 に 、 頓 の 中 に は 唯 だ 二 の み 化 法 に し て 、 余 の 三 は 四 の 教 法 を     具 す 。 是 の 故 に 化 儀 を 以 て 取 ら ば 『 華 厳 』 の 円 は 是 れ 頓 中 の 円 に し て 、 『 法 華 』 の 円 は 是 れ 漸 中 の 円 な り 。 漸 頓 の 儀 は 、 二 経 則 ち 異 な                                                                                               な     る な り 。 円 教 の 化 法 は 、 二 経 殊 な ら ざ る な り 。 ( 智 者 ) 大 師 の 本 意 は 、 教 を 判 ず る こ と 是 の 如 し 。 又 た 円 教 と 諂 づ け 亦 た 名 づ け て 頓 と                                         い わ ゆ   為 す 。 故 に 円 頓 止 観 と 云 う は 此 れ に 由 る 。 所 謂 る 華 厳 を 名 づ け て 頓 頓 と 為 し 『 法 華 』 を 名 づ け て 頓 漸 と 為 す 。 是 れ 頓 儀 中 の 円 頓 と 漸 儀     中 の 円 頓 な る を 以 て の 故 に 」 。 (

3

)   理 に 称 う の 頓 説 11 理 に 称 う に つ い て 『 円 覚 経 大 疏 』 巻 上 一 ( 同 ー 一 ] 五 左 下 〜

六 右 上 ) に 法 蔵 の 小 ・ 始 ・ 終 ・ 頓 ・ 円 の 五 教     判 の う ち の 、 終 教 と 頓 教 を 説 い て 次 の よ う に 言 う 。 「 三 、 終 教 は 亦 た 実 教 と 名 つ く 。 定 性 の 二 乗 と 無 性 の 闡 提 は 、 悉 く 当 に 成 仏 し て     は じ                                                                                                   う   ヘ       へ     方 め て 大 乗 至 極 の 説 を 尽 く し 故 に 立 て て 終 と 為 し 、 実 理 に 称 う を 以 て 故 に 名 づ け て 実 と 為 す 。 少 し く 法 相 を 説 き 、 多 く 法 性 を 説 く 。                                                           み     説 く 所 の 法 相 も 亦 た 会 し て 性 に 帰 す 。 故 に 諍 論 無 し 。 上 の 二 教 は 並 な 地 位 に 依 り て 漸 次 に 修 成 す 、 総 じ て 名 づ け て 漸 と 為 す 。 四 、 頓 教     と は 但 だ 一 念 す ら 生 ぜ ざ る を 即 ち 名 づ け て 仏 と 為 す 。 地 位 漸 次 に 依 り て 説 か ず 、 故 に 立 て て 頓 と 為 す く 『 思 益 』 に 云 く 諸 法 の 正     性 を 得 る は 一 地 よ り 一 地 に 至 る に あ ら ず、 と 。 『 楞 伽 』 に 云 く 初 地 は 即 ち 八 と 為 り 、 乃 至 所 有 無 し 、 何 の 次 あ ら ん 、 と

V

。 総 じ て     法 相 を 説 か ず 、 唯 だ 真 性 の み を 弁 ず 。 一 切 の 所 有 は 唯 だ 是 れ 妄 想 な る の み 、 一 切 の 法 界 は 唯 だ 是 れ 絶 言 な る の み ( 以 下 略 ) 」 。 こ の 文     に つ づ く 大 乗 教 の 三 宗 に つ い て は 三 三 段 の 注 (

4

) 参 照 。 (

4

)   機 に 随 う の 漸 説 “ 法 蔵 の 五 教 判 の 小 乗 教 に つ い て そ の 教 を 立 つ る 意 を 明 か し て 、 『 略 疏 鈔 』 巻 三 ( 続 蔵 巻 一 五 ー 一 一 八 右 上 ) に 次 の                 ヘ   へ   も   へ     よ う に 言 う 。 「 機 に 随 う を 以 て の 故 に 等 と 言 う は 、 且 く 仏 の 此 の 教 を 設 く る の 意 を 明 か す 。 凡 夫 と 外 道 と は 邪 正 分 か た ず 、 真 妄 混 濫 す     る を 以 て 、 仏 、 若 し 了 義 を 説 い て 一 切 皆 真 と 云 わ ば 即 ち 此 等 は 何 に 因 り て 心 を 改 め 過 を 悔 い ん 。 故 に 諸 法 の 染 浄 を 説 い て 定 ん で                                 ね が                             い と     善 悪 の 雲 泥 な る を 別 か ち 善 浄 は 欣 う べ し 悪 染 は 厭 う べ し と 知 ら し め 彼 の 賢 聖 の 勝 妙 を 知 り 、 自 ら 凡 夫 の 過 患 を 覚 り 、 発 心 し て 志

(7)

NII-Electronic Library Service     を 立 て 、 因 を 修 し て 果 を 証 す る が 故 に 機 に 随 う 等 と 云 う な り L 。 修 因 証 果 が 漸 説 で あ り 、 そ の 説 は こ の 小 乗 教 の み な ら ず 、 大 乗 始 教 に も     あ り 終 教 も 漸 説 を 含 む 。 そ れ に つ い て は 、 六 段 お よ び そ の 注 ( 1 ) と 二 五 段 お よ び そ の 注 (

1

) を 参 照 。                                                                                                 お も                     ホ と ( 5 )   円 妙 の 理 日 明 蔵 本 は 円 覚 妙 理 に 作 る 。 理 に つ い て は 、 『 円 覚 経 』 に 「 或 は 衆 生 有 り て 、 未 だ 得 ざ る に 得 る と 謂 い 、 未 だ 証 ら ざ る を 証     る と 謂 う 」 ( 大 正 一 七 ー 九 二 〇 a ) と あ る の を 『 大 疏 鈔 』 巻 = 一 下 に 「 疏 に 得 と は 是 れ 理 な り と は 、 即 ち 涅 槃 な り 。 智 と は 証 な り 、 理     を 証 る が 故 に 」 ( 続 蔵 巻 一 五

i

一 一 左 下 ) と 釈 す 。 (

6

)   人 天、 … …

11

二 五 段 お よ び そ の 注 (

2

) (

4

) ( 30 ) を 参 照。 (

7

)   破 相 … … 隠 二 七 段 お よ び そ の 注 (

1

) を 参 照 。 (

8

)   了 義 11 一 四 段 お よ び 九 段 の 注 (

6

) 参 照 。 (

9

)   三 般 旧 鎌 田 本 は ω 実 相 般 若、   観 照 般 若、   方 便 般 若 の 三 般 若 と す る が こ こ で は 第 一 ・ 第 二 ・ 第 三 の 三 種 の 教 と す べ き で あ ろ う 。 (

10

)   三 時 五 時

H

五 時 教 判 に つ い て は 、 注 (

2

) 参 照。 中 国 の 三 教 判 は 『 大 疏 』 巻 上 一 ( 続 蔵 巻 】 四 − 一 一 二 左 上 下 ) に 頓 ・ 漸 不 定 を                                         ぎ ゆ う     述 べ 、 漸 教 中 の 三 時 教 と し て 武 ( 虎 ) 丘 山 岌 法 師 の 説 を 次 の よ う に あ げ る 。 二 、 有 相 教 〈 十 二 年 前 〉、 二 、 無 相 教 〈 斉 よ り 『 法 華 』 に     至 る 〉 、 三 常 住 教 〈 最 後 に 『 涅 槃 』 な り 此 れ と 唐 の 三 蔵 の 三 教 と は 、 大 か た 同 じ 。 西 域 を 叙 ぶ る 中 に 至 り て 説 く 〉 」 。 さ ら に イ ン ド     の 戒 賢 と 智 光 の 説 が 述 べ ら れ る が そ れ ら の 説 は 二 七 段 の 注 ( 1 ) に 引 用 す 。 そ こ に も 注 記 し た よ う に 、 宗 密 の 説 は 、 元 来 、 澄 観 の 『 華     厳 経 疏 』 巻 一 ( 大 正 三 五

i

五 〇 八 c 以 下 ) を 承 け て い る 。 ( 11 )   『 仏 頂 』 … … ロ 底 本 以 外 に は 『 仏 頂 』 以 下 の 三 経 名 は な い 。 (

12

)   頓 と は 復 た 二 … …

H

以 下 、 四 六 段 の 前 ま で 、 『 宗 鏡 録 』 巻 三 六 ( 大 正 四 八 − 六 二 七 ab ) に 引 用 さ れ る 。 『 大 疏 鈔 』 巻 一 下 ( 前 掲 書

1

                                                                                                        か な     = 入 右 下 ) に も 、 二 種 の 頓 を 説 く 。 「 頓 と は 二 有 り 一 は 化 儀 の 頓 な り 。 謂 く 『 華 厳 経 』 に 初 め て 成 仏 す る 時、 性 に 称 っ て 一 時 に 頓     に 理 事 、 本 末 、 始 終 、 因 果 、 理 を 窮 め 性 を 尽 す と 説 く が 故 に 。 二 は 逐 機 の 頓 な り 。 謂 く 、 上 根 の 具 足 の 凡 夫 に 対 し て 頓 に 絶 対 中 道 の 真         し め     性 を 指 す 。 『 法 華 』 『 渥 槃 』 の 類 の 三 の 破 す べ き 有 り 、 権 有 り て 会 す べ き と 同 じ か ら ず 。 但 だ 一 真 顕 性 の み を 顕 す 。 即 ち 『 勝 鬘 』 『 密 厳 』     『 金 剛 三 昧 』 『 如 来 蔵 』 『 普 光 明 蔵 』 『 円 覚 』 等 の 四 十 余 部 は 文 中 に 皆 な 少 し く 事 縁 を 説 く 。 三 車 の 除 糞 化 城 等 の 由 縁 の 会 す べ き 無 し 。     故 に 此 の 経 は 是 れ 頓 の 流 類 と 指 す な り 。 此 れ は 是 れ 逐 機 顕 体 の 頓 に し て 化 儀 の 頓 に 非 ず 。 既 に 漸 次 の 教 に 非 ず 、 故 に 三 時 五 時 に 属 せ     ず 」 。 同 文 は 『 略 疏 鈔 』 巻 二 ( 前 掲 書 − 一 〇 二 右 上 ) に も あ り 。                                                                                         ド つ (

13

)   『 華 厳 』 の 中 に … … H 『 八 十 華 厳 経 』 梵 行 晶 に 「 初 め て 発 心 す る 時、 即 ち 阿 耨 多 羅 三 藐 三 菩 提 を 得 」 ( 大 正 一 〇

1

八 九 a ) と あ る に     よ る 。 後 注 ( 22 ) 参 照 。 (

14

)   『 円 覚 』 の 中 に … …

11

『 円 覚 経 』 に そ の ま ま の 文 は な い 。 『 大 疏 』 の 科 文 に よ れ ば 頓 信 解 を 文 殊 章 で 明 か し つ づ い て 漸 修 証 の う ち     で 修 証 の 用 心 を 初 め に 普 賢 章 で 明 か し 、 修 証 の 行 相 を 後 に 普 眼 章 か ら 明 か し は じ め る と い う 。 行 相 を 明 か す の に 九 問 答 が あ っ て 、 そ の     初 め の 問 答 は 上 根 の 修 証 を 明 か す が 、 普 眼 章 こ そ 「 観 門 は 仏 と 同 じ く す る を 開 示 す る 」 ( 前 掲 書 − 一 四 一 右 上 ) も の だ と い う 。 四 六 段 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 七 三 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

(8)

『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 七 四     の 注 ( 21 ) 参 照 。 ( 15 )   『 大 仏 頂 経 』 … …

11

こ の 文 は 底 本 の み に 存 す 。 『 首 楞 厳 経 』 巻 十 に 「 識 陰 若 し 尽 く れ ば、 則 ち 汝 の 現 前 す る 諸 根 は 互 用 す 。 互 用 中 よ り     能 く 菩 薩 の 金 剛 の 乾 慧 に 入 り 円 明 の 精 心 は 中 に 於 て 発 化 す 。 浄 瑠 璃 内 に 宝 月 を 含 む が 如 し 是 の 如 く 乃 ち 十 信 十 住 十 行 十 廻 向 の 四 加     行 心 菩 薩 の 行 ず る 所 の 金 剛 十 地 を 超 え 、 等 覚 円 明 に し て 如 来 の 妙 荘 厳 海 に 入 る 」 〔 大 正 一 九 − 一 五 四

b

) に よ る 。 ( 16 )   然 し て 始 め て 日 入 矢 所 持 本 に 然 始 臼 然 後 と あ る 。 項 楚 『 王 梵 志 詩 校 注 』 三 四 〇 頁 〔 六 〕 、 参 照 。 上 海 古 籍 出 版 社 、 一 九 九 一 年 。 ( 17 )   漸 に 11 底 本 は 頓 に 作 る も 、 他 本 に よ り 漸 に 改 め 後 文 の 喩 説 に 合 わ せ る ( 18 )   『 起 信 論 』 … …

11

『 起 信 論 』 に 二 切 の 心 識 の 相 は 皆 是 れ 無 明 に し て 、 無 明 の 相 は 覚 性 を 離 れ ざ る を 以 て 、 壊 す べ き に 非 ず 、 壊 す べ                           ヘ     へ         も         ヵ                         へ     か ら ざ る に 非 ず、 ( な お ) 大 海 の 水 の 風 に 因 り て 波 動 す る と き 、 水 相 と 風 相 と は 相 捨 離 せ ざ る も 而 も 水 は 動 性 に 非 ざ れ ば、 若 し 風 に し     て 止 滅 す る と き は 動 相 は 則 ち 滅 し て 湿 性 は 壊 せ ざ る が 如 く 是 の 如 く 、 衆 生 の 自 性 清 浄 性 も 無 明 の 風 に 因 り て 動 ず る と き 、 心 と 無     明 と は 倶 に 形 相 無 く し て 、 相 捨 離 せ ざ る も 而 も 心 は 動 性 に 非 ざ れ ば、 若 し 無 明 に し て 滅 す る と き は 相 続 は 則 ち 滅 し て 智 性 は 壊 せ     ざ る が 故 な り L ( 岩 波 文 庫 本 三 三 頁 ) と あ る に よ る 。 ( 19 )   『 華 厳 』 の 一 分

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『 華 厳 経 』 は 後 に 化 儀 の 頓 に 配 し 、 逐 機 の 頓 に つ い て は そ の 】 部 分 と す る 。 宗 密 が 『 華 厳 経 』 よ り も 『 円 覚 経 』 に よ     っ て 頓 悟 漸 修 説 を 主 張 す る の も こ の こ と と 関 わ る 。 ( 20 )   『 如 来 蔵 』

H

二 九 段 の 顕 示 真 心 即 性 教 の 中 に も 出 る 経 典 名 で 、 仏 陀 跋 陀 羅 訳 の 『 大 方 等 如 来 蔵 経 』 一 巻 と 不 空 訳 の 『 大 方 広 如 来 蔵 経 』     一 巻 が あ る 。 ( 21 )   二 十 余 部 … … ーー 二 九 段 お よ び 前 注 ( E ) を 参 照 す れ ば 、 四 十 余 部 と 解 し て よ い か 。 そ れ ら を 参 考 に す れ ば、 こ こ に か か げ る 経 典 の 外     に 『 法 華 経 』 『 涅 槃 経 』 『 金 剛 三 昧 経 』 が あ り 『 略 疏 鈔 』 も 同 名 。   普 光 明 蔵 経 』 に つ い て は 不 明 。                                                         か ( 22 )   仏 初 め … …

H

澄 観 の 『 華 厳 経 疏 』 の 序 文 の 「 果 に 徹 し 因 を 該 ぬ 」 を 、 『 演 義 鈔 』 巻 ] ( 大 正 三 六 ー 三

b

) で 次 の よ う に 言 う の を 踏 ま     え る 。 「 徹 果 該 因 と 言 う は 、 深 と 広 と を 兼 ぬ 。 五 周 の 果 を 徹 究 す れ ば、 六 位 の 因 を 該 羅 す る は 則 ち 広 な り 。 故 に 広 く 地 位 因 果 を 説 く 。             こ                 も も ヘ ヘ へ か   ヘ   ヘ ヘ ヘ マ ヤ ヵ へ     此 の 経 に 踰 ゆ る 莫 し 。 若 し 因 は 果 海 を 該 ね 果 は 因 源 に 徹 し 、 二 は 互 い に 交 徹 す と 云 わ ば 則 ち 深 を 顕 わ す な り 。 初 め て 発 心 す る 時     便 ち 正 覚 を 成 ず と は 、 因 は 果 を 該 ぬ る な り 。 仏 道 を 得 る と 雖 も 、 因 門 を 捨 て ず 、 果 は 因 を 徹 す る な り 上 は 広 義 に 約 す 。 徹 果 は 果 に 属     し 該 因 は 因 に 属 す 。 即 ち 能 詮 の 教 の 彼 の 因 果 を 該 徹 す る を 明 か す な り 。 今 ま 深 に 約 し て 徹 果 属 因 を 釈 す は 因 の 彼 の 果 を 徹 す る を 以     て の 故 に 。 該 因 属 果 は 果 の 彼 の 因 を 徹 す る を 以 て の 故 に 。 即 ち 因 果 の 自 相 な り 。 該 徹 は 唯 だ 所 詮 に 属 す る の み に し て 、 而 も 其 の 能 詮     は 具 に 斯 の 義 を 明 か す 。 然 し て 因 は 果 海 を 該 ね 果 は 因 源 に 徹 す と は 是 れ 古 人 の 言 な り 今 ま 具 に 深 広 の 義 を 含 め て 、 徹 果 該 因 と                                                                                               ゆ え     云 う の み 」 。 ま た 同 書 巻 七 三 ( 同 ー 五 八 〇 a ) に 「 因 該 果 海 、 果 徹 因 源 」 を 釈 し て 次 の よ う に 言 う 。 「 何 以 に 極 果 は 始 信 に 由 り 、 信 は 本                                                                               お さ                 む く     智 に 依 り て 起 こ る や 今 ま 本 智 を 離 れ ざ る が 故 に 。 斯 れ 則 ち 因 を 以 て 果 を 成 し 、 果 を 摂 め て 因 に 酬 ゆ 然 る に 因 に 二 種 有 り 。 一 に 本 有     に 約 す 。 恒 沙 の 性 徳 は 信 解 行 願 等 を 具 せ ざ る こ と 無 き が 故 に 。 二 に 修 起 に 約 す 。 謂 く 、 本 信 の 徳 に 依 り て 信 心 を 起 こ す . 本 解 の 徳 に

(9)

NII-Electronic Library Service     依 り て 解 心 を 起 こ す 。 『 起 信 』 に 云 う が 如 し 。 法 性 は 慳 貪 無 し と 知 る を 以 て の 故 に 、 随 順 し て 檀 波 羅 蜜 を 修 行 す る 等 の 故 に

    修 起 す る に 皆 な 本 有 を 帯 し て 倶 に 来 り て 果 を 至 す 。 無 間 道 中 に 一 時 に 頓 円 し 、 解 脱 道 中 に 因 果 交 徹 す る を 、 名 づ け て 得 果 と 為 す 。 果 に                                                                                             ル ご と     も 亦 た 二 有 り 。 一 は 本 有 な り 。 菩 提 涅 槃 は 、 一 切 仏 法 本 覚 も て 具 す る が 故 に 。 二 は 修 起 な り 。 今 ま 菩 提 を 証 る は 始 覚 も て 悟 る が 故 に 。     始 覚 は 同 じ く 本 よ り 復 た 始 本 の 異 り 無 き を 究 竟 覚 と 名 つ く 。 則 ち 二 果 無 礙 な り 。 然 れ ば 二 因 は 本 よ り 本 覚 体 上 よ り 起 き 来 た り 、 則 ち ニ                                                                                                         ヘ     へ    ね     ヘ    ヘ     へ     あ     因 と 本 覚 と は 無 礙 な り 始 覚 は 既 に 本 覚 と 同 じ な れ ば 、 則 ち 二 果 は 全 く 二 因 に 同 じ 、 則 ち 二 因 は 果 と 交 徹 す る が 故 に 。 因 は 果 海 を 該 ね     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     う     果 は 因 源 に 徹 す L 。 な お こ の 文 は 前 の 『 華 厳 経 』 の 梵 行 品 の 文 と 合 わ せ て 『 宗 鏡 鏡 』 巻 三 四 ( 大 正 四 八 − 六 = 二

b

) に 引 用 さ れ る 。     宗 密 の 著 で は 『 大 疏 鈔 』 巻 三 上 ( 前 掲 書

i

二 六 三 左 上 ) と 『 略 疏 鈔 』 巻 四 ( 前 掲 書 = 一 四 左 下 ) に 五 教 判 の 円 教 と し て 簡 単 に 説 明 す る 。 (

23

) 『 十 地 』 の 一 論 ー

1

世 親 に よ る 『 十 地 経 』 の 注 釈 書 で 仏 陀 扇 多 ・ 勒 那 摩 提 の 共 訳 に な る 『 十 地 経 論 』 の こ と で あ る 。 二 九 段 に 五 十 ( あ     る い は 十 五 ) 部 の 論 の 一 つ に 記 載 さ れ る 。 (

24

 

円 教 旨 法 蔵 の 五 教 判 に つ い て 宗 密 は 『 大 疏 』 巻 上 一 ( 前 掲 書 − 一 一 六 右 上 ) で 次 の よ う に 説 く 。 「 五 円 教 と は 、 】 位 即 一 切 位 、 一     切 位 即 一 位 を 明 か す 。 是 の 故 に 十 信 満 心 す れ ば 即 ち 五 位 を 摂 し て 正 覚 を 成 ず る 等。 主 伴 具 足 す る が 故 に 円 教 と 名 つ く 。 即 ち 『 華 厳     経 』 な り ( 以 下 略 ) 」 。 こ こ に は 『 十 地 論 』 に つ い て 言 及 し て い な い 。 『 略 疏 』 巻 上 一 ( 前 掲 書 ー 六 〇 右 下 ) に も 同 文 あ り 。 な お こ の     文 を 注 釈 し た の が、 前 注 (

22

) 所 引 の 『 大 疏 鈔 』 と 『 略 疏 鈔 』 で あ る 。 (

25

)   前 に 外 に 難 じ て … … 11 一 六 段 を さ す。 (

26

)   諸 仏 と 衆 生 … …

H

澄 観 の 本 序 の 「 真 妄 交 徹 し 凡 心 に 即 し て 仏 心 を 見 る 」 を 『 演 義 鈔 』 巻 一 ( 大 正 三 六 ー 八 a 〜 九 a ) に 詳 し く 釈     す 。 そ の 中 に 「 真 と は 謂 く 、 理 な り 、 仏 な り 、 妄 と は 謂 く 、 惑 な り 生 な り 」 と あ る 。 (

27

)   十 玄 門 を 具 し

11

宗 密 は 澄 観 も 継 承 し た 法 蔵 の 『 探 玄 記 』 巻 一 ( 大 正 三 五 ー 一 二 三 ab ) の 新 十 玄 を 主 張 す る 。 新 十 玄 と は 、 ω 同 時     具 足 相 応 門   広 狭 自 在 無 礙 門、   一 多 相 容 不 同 門、 ω 諸 法 相 即 自 在 門 、   隠 密 顕 了 倶 成 門、   微 細 相 容 安 立 門、   因 陀 羅 網 法 界 門 、       託 事 顕 法 生 解 門、 ゆ 十 玄 隔 法 異 成 門 、   主 伴 円 明 具 徳 門 を い う 。 澄 観 は 『 演 義 鈔 』 巻 十 ( 大 正 三 六 − 七 五

b

以 下 ) に 詳 説 す 。 新 十 玄     門 の 成 立 過 程 に つ い て は 鎌 田 茂 雄 『 中 国 華 厳 思 想 史 の 研 究 』 ( 東 京 大 学 出 版 会、 一 九 六 五 年 三 月 ) 五 三 七 頁 以 下 参 照 。 (

28

)   無 礙 法 界 凵 底 本 以 外 は 無 障 礙 法 界 に 作 る 。 注 ( 24 ) に つ づ い て 宗 密 は 円 教 に つ き 、 『 大 疏 』 で 次 の よ う に 言 う 。 「 説 く 所 は 唯 だ 是 れ                                                                               こ こ                             つ         あ ま ね     無 尽 法 界 に し て 、 性 海 円 融 し 、 縁 起 無 礙 な り 。 帝 網 の 珠 の 重 重 無 尽 な る が 如 し 。 然 る に 此 に 判 ず る 所 は 理 尽 き 義 周 き が 故 に 清 涼 大     師 、 用 て 準 的 と 為 す 。 今 ま 亦 た 之 れ に 依 る な り 。 ( 以 下 略 ) 」

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  〔 四 六 〕

 

頓 漸 の 種 々

解 釈                   ホ (

1

) 此 上

漸 、

以 就 佛 約 敏 而 説 。

「             ( 1 ) 此 の 上 の 頓 漸 は 、 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 )

に 就 き

す る を 以 て 説 き た り 。

し 人 に 就 き 悟

七 五

(10)

      『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 )   ホ                 就 人 約

、 意 又 不 同 。

所 叙 諸 家 、

因 漸

、 而 豁 然

悟 、 ホ   ホ

云 因 頓 修                               ホ                     而

腱 嘆

可 漸

者 、 此 約

也 . 嫻

ハ 齢

郎 「 成 正

。 然 後 三 賢 十 聖 、 次

                                      ネ

證 。

未 悟 而

也 。 娘 側 琲 黷 膨 黼

融゜

ム 頓                           悟

者 、 此 説 上 上

性 齦 髑 ゜

欲 齢 瀦 ゜ 倶 勝 、 一 聞 千

大 總 持 、   一

不 生 、 前 後

此 人 三

                            明

      賄

                                                  ホ 之

也 。 此 門

二 意 。

因 悟 而

、 ( 石 井 ・ 小 川 )                                                   七 六                                                               ( 2 )     に

し て 説 か ば 、 意 は 又 た

じ か ら

に 叙 せ し

家 の 如 き は 、

る が 云     く 、

し 功 成 る に

り て 、 而 し て 豁 然 と し て

す と 〈 人 の 木 を 擬 る に 片           き                                                                                                               ハ た     片 漸 に 斫 り て 、   時 に 頓 に 倒 る る が 如 く 、 亦 た 遠 く 都 城 に 詣 る に 歩 歩 漸 に 行 き て 一 日 、                   ( 3 )     頓 に 到 る が 如 し 〉 、

る が 云 く 、 頓

に 因 り て 而 し て

す と 〈 入 の 射 を 学 ぶ が 如                                                                     は じ め     し 頓 な る 者 は 箭 箭 直 に 意 を 注 い で 的 に 在 り 漸 な る 者 は 日 久 し く し て 方 始 て 漸 に 親 し く         あ た                                           く ぎ よ う       お わ                           ( 4 )     漸 に 中 る が 如 し 。 此 れ は 運 心 の 頓 修 を 説 く 功 行 の 頓 に 畢 る を 言 う に は あ ら ざ る な り 〉 、    

る が 云 く 、

修 し て 漸

す と 〈 九 層 の 台 に 登 る に 、 足 履 漸 に 高 く し て 所 見 漸 に 遠 き                                                             の ぼ               ( 5 )     が 如 し 。 故 に 有 る 人 の 云 く、 「 千 里 の 目 を 窮 め ん と 欲 し て 、 更 に 上 る 一 層 の 楼 」 と

V

は 、                       ( 6 )                                                       は じ め             ぺ    

な 証 悟 を

く な り 。

る が 云 く 、

ず 須 ら く 頓 悟 し て 、

て 漸 修 す 可 し と は 、 此     れ

悟 に

す る な り 八 断 障 に 約 し て 説 か ば 、 日 の 頓 に 出 で て 霜 露 の 漸 に 消 ゆ る が 如 し 。                         ご ど も     成 徳 に 約 し て 説 か ば 、 孩 子 の 生 る る や 、 即 ち 頓 に 四 肢 六 根 を 具 し 、 長 じ て 則 ち 漸 に 志 気 功                   ( 7 )     用 を 成 ず る が 如 し 〉 。 故 に 『

経 』 に

く 、 「

め て 発 心 す る 時 、 即 ち 正 覚 を

                                              ( 8 )     ず 」 と 。

し て

に 三

十 聖 、

第 に

す 。

だ 悟 ら ず し て 而 も

せ ば 、                             ま こ と   お も ん み                                                     か な     真 の

ざ る な り 。 〈 良 に 以 れ ば 、 真 修 の 行 に 非 ず ん ば 、 以 て 真 に 称 う こ と 無 し     何 ぞ 真 を 修 す る 行 の 真 よ り 起 ら ざ る も の 有 ら ん や。 故 に 彼 の 経 に 説 く 、 「 若 し 未 だ 此 の 法 を     聞 か ず ん ぱ

い 多 劫 に 六 度 行 を 修 せ ん

真 道 を 証 せ ざ る な

v

・ 有 る が 云                                                                   ぎ よ う よ く     く 、

悟 し

す と は 、 此 れ 上 上 の

性 く 根 の 勝 る が 故 に 悟 る

V

と 楽

く 欲 の 勝 る が     故 に 修 す

V

と 倶 に

れ 、 一 聞 千

に し て 、 大 総 持 を 得 、 一

不 生 に し て 、 前 後 際 断 す                             れ い     る を

く な り 〈 断 障 は 一 綟 の 糸 を 斬 れ ば、 万 条 頓 に 断 ず る が 如 く 、 修 徳 は   綟 の 糸 を 染 む                           〔 10 )                                                       ( 11 )     れ ば 、 万 条 頓 に 色 づ く が 如 し 。 荷 沢 云 く 「 無 念 の 体 を 見 れ ば、 物 を 逐 う て 生 ぜ ず 」 と 。 又                                                               ひ と                   ( 12 )     た 云 く 、 コ 念 と 本 性 と 相 応 す れ ば 、 八 万 の 波 羅 蜜 門、 一 時 に 用 を 斉 し う す る な り L と 〉 。     此 の

の 三

は 唯 だ 独 り 自 ら 明 了 に し て 、 余 人 に

え ざ る 所 な り く 『 金 剛 三 昧 経 』

(11)

NII-Electronic Library Service                                               因

而 悟 是 證 悟 。 然 上

生 而 論 。                            

宿

世 、 則

漸 無

見 頓 者 、 已

熏 而

也 。

云 法 無 頓 漸 、 頓                                                         漸

、 此 理 。 固 不

言 、 本 只 論 機 、

言 法 體 。 (

2

) 頓 漸 義

門 、 門 門

、 非

伽 四

此 獪 不

煩 云 。 比 見 時

者 、

之 言 、

不 分 析 、 就 敏

之 頓 漸 、

之 頓 漸 、 就 人

教 授 方

便

漸 、

入 之 頓 漸 、

之 頓 漸 。 於 中

云 先 頓

          漸 修 、 似 違 返 也 。 欲 絶

、 豈 不 見 日

出 ・ 霜

鍵 ・

子 頓 生 ・

W

氣 漸 立 ・                       已 具 。     齟

猛 風 頓

頓                                  

鶺 ホ             ホ                          

之       義 、

。                                     ( 13 ) に 云 く 「 空 心 は 不 動 に し て 六 波 羅 蜜 を 具 す 」 と 。 『 法 華 』 に も 「 父 母 所 生 の 眼 は 三 千 界 を   ( 14 )                                                                     ( 15 ) 徹 見 す 」 と 云 う な り 〉 。 且 ら く 事 迹 に 就 い て 之 れ を 言 わ ば 、 牛 頭

の 如 き

な                 〔 16 )                                   ( 17 り 。 此 の 門 に 二 意 有 り 。

し 悟 に 因 っ て 修 せ ば 是 れ 解

、 修 に 因 っ て

ら ば 是 れ     ( 18 ) 証 悟 な り 。

る に 上 は

な 只 だ 今 生 に

し て 論 ぜ し の み 。

宿

を 推 す と き は 、 則 ち

の み に し て 頓 無 し 。

ま 頓 と 見 ゆ る

は 、 已 に 是 れ

生 に 漸 に                                                               ( 19 ) 熏 じ て 而 し て

せ る な り 。

る が 云 く 、 法 に 頓 漸 無 し 、

漸 は 機 に

り と は 、       か な 誠 な る

、 此 の 理 。 固 よ り 言 に

ら ず 、

と 只 だ

を 論 ず る の み、 誰 か 法

を 言 わ ん や 。  

漸 の

に 、 此 の 多 門

り 、 門 門 に

り 、 強 い て 穿

す る に

ず 。 況 ん や                                           ( 20 『 楞 伽 』 の 四 漸 四 頓 を や く 義 は 漸 修 頓 悟 と 相 類 す る な り

V

。 此 れ 猶 お 敢 て

く 云 わ

。 こ の                                                                                                             す 比 ご ろ 時

を 見 る に 、 但 だ 頓 漸 の 言

る の み に し て 、

べ て

に 就 い て 化

漸 と 応

の 頓 漸 と

り 、 人 に 就 い て

方 便 の 頓 漸 と

性 悟 入 の 頓 漸 と 発

の 頓 漸 と

る を

せ ず 。

に 於 い て

だ 先 に

悟 し 後 に 漸

す と 云 う の   ( 21 み な る は 、

返 せ る に

た り 。

を 絶 た ん と 欲 せ ば 、 豈 に 見 ず や 、 日

に 出 で             き て 、

露 漸 に 銷 え 、 孩 子 頓 に 生 じ て 〈 六 根 已 に 具 す 〉 、

に 立 ち 〈 肌 膚 、 人 貌 、                                                 ( 23 ) 業 芸 、 皆 な 漸 に 成 る な り 〉 、 猛 風 頓 に

み て 、

浪 漸 に

み 、 明

頓 に

じ て 、 礼             ( 24 )

漸 に

ぶ こ と を く 高 貴 の 子 孫 の 少 小 の 時、 荒 乱 に 遇 い て 没 落 し て 奴 と 為 り 省 事 よ り こ の か た                                               た い ら         や す 以 来、 自 ら 身 の 貴 な る を 知 ら ず、 時 清 ぎ て 道 泰 き に し て 父 母 論 得 す れ ば、 当 目 全 身 便 ち 是                                                                   ( 25 ) れ 貴 人 な る も 行 迹 去 就 は 頓 に は 改 む る べ か ら ず 、 故 に 須 ら く 漸 に 学 す べ き が 如 き な り

V

。                                   ( 26 是 に

る 、 頓 漸 の 義 の 、

れ 要 た る こ と を 。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 七 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 七 七 N工 工一Eleotronlo  Llbrary  

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