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RC 建物における等脚台形リンク機構の概念を用いた制震構造提案

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Academic year: 2021

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RC 建物における等脚台形リンク機構の概念を用いた制震構造提案

1150031 氏名 尾崎 風斗

高知工科大学 システム工学群 建築都市デザイン専攻

地震の揺れによって引き起こされる被害を減らすため、等脚台形リンク機構の概念を用いた制震構造の提 案を行った。RC 建物と提案する制震構造を施したモデルを作成し、振動特性を評価し地震応答解析を行った。

地震応答解析の結果から既存 RC 建物と提案する制震構造を施した建物における加速度応答の比較を行い、

提案する制震構造が加速度が低減できるか検討を行った。

Key Words :

揺れ、制震構造、最大加速度

1. はじめに

1995 年に発生した兵庫県南部地震では、地震の揺 れによって約 10 万 5000 棟の建物が全壊しており、

甚大な被害を受けた。また全壊は免れた建物であっ ても、家具が転倒し住民が下敷きになる・備品が飛 び人にぶつかるといった被害報告もある。

こういった被害を無くすため、耐震構造、制震構 造、免震構造といった地震に耐えるための建築構造 がある。しかし耐震構造は大地震時には構造物が崩 壊しないことを前提に、部分的に損傷を受けること を許容した構造で対策しなければ家具などの転倒が 起こりやすく、免震構造は他の建築構造より揺れが 小さいがコストが高く工期が長いく、制震構造は、

耐震構造に比べ、揺れを抑えられるが、地表面より は小さくならない。揺れによる被害を軽減するため には、揺れに強い建物つまり屋上での最大加速度が 低い新たな制震構造が必要である。

本研究では、等脚台形リンク機構の概念を用いた 揺れに強い制震構造を提案を行う。また、提案した 制震構造と既存 RC 建物の地震応答解析を行うこと で加速度応答の比較・検討をし、提案した制震構造 の妥当性を検討する。

2. 提案する制震構造

提案するモデルは図 2-1 のように建物の柱を内側 に傾けるものである。既存の RC 建物が地震の力を 受けると図 2-2 のような変形をし建物が揺れる。し かし提案する制震構造を施したモデルが地震の力を 受けると、柱の接点が回転することで図 2-3 のよう な変形をすることで丸で囲んだ部分では揺れていな い。つまり、提案する制震構造を施した建物は揺れ に強いと考えられる。

図 2-1 提案するモデルの立面

図 2-2 既存建物立面 図 2-3 提案する建物立面

3.

2次元

モデル概要

解析に用いる既存RC建物モデルの作成を行う。

(立面図・概要は図3-1に示す。)提案するモデル では既存RC建物モデルの柱の傾きを変化させ作成す る。また各質点の重量は支配面積によって定めるこ ととし、その範囲・重量を用いて慣性モーメントの 算出を行った。この2次元モデルを用いて地震応答 解析を行う。

柱の傾き設定においては、図 3-2のθを0度・1 度・3度・5度・10度と傾け、X・Lの値から三角関 数を用いることでその他の柱の傾きを算出すること で行う。柱を傾けた2次元モデル図を図3-3に示す。

図3-1 既存RC建物モデルの立面図・概要

4. 地震応答解析

4-1地震応答解析方法

4章で作成した既存のRC建物と柱の傾きを89度・

87度・85度・80度に変化させたRC建物の2次元モデ ルに、兵庫県南部地震の地震波をかけることで地震 応答解析を行った。解析結果から加速度応答の変化 を比較する。

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5-2地震応答解析結果(2次元モデル)

上記の方法から算出した最大加速度を既存のRC 建物と柱の傾きを89度・87度・85度・80度の関係を 図4-1に示す。また、既存のRC建物の変形と提案し たRC建物の変形の比較を図4-2に示す。

図4-1 柱角度と最大加速度の関係

図4-2 既存のRC建物の変形と提案したRC建物の変位の比較

図4-1から、既存のRC建物より提案したRC建物が 最大加速度(a)が低い値を示していることがわか る。また提案するRC建物において80度が最も低い値 を示した。この結果から今回行ったケースの中で提 案する制震構造において、最も適した柱の傾きは80 度であることがわかる。また図4-2から提案したRC 建物の変位が小さいこのことから、提案する構造に おいては既存のRC建物より揺れに強い建物である といえる。

5.

3次元

モデル概要

解析に用いる既存RC建物モデルの作成を行う。

(平面図と概要は図3-1に示す。)提案するモデル では既存RC建物モデルの柱の傾きを、4章の二次元 モデルでの地震応答析において最大加速度が最も低 い値を示した80度に変化させることで作成する。ま た各質点の重量は支配面積によって定めることとし、

その範囲・重量を用いて慣性モーメントの算出を行 った。

図3-1 既存RC建物モデルの平面図・概要

6. 地震応答解析

6-1地震応答解析方法

5章でおこなった三次元でのモデルに兵庫県南部地 震の地震波をかけることで地震応答解析を行った。

この結果から提案する制震構造が3次元モデルにお いても効果を発揮するかを検討する。

6-2地震応答解析結果(3次元モデル)

4章の二次元モデルでの地震応答析において最大 加速度の最小値を示した80度と、既存のRC建物の3 次元モデルで各階における最大加速度加速度の比較 を示す。

X方向 Y方向 図6-1 既存のRC建物と提案モデルにおける

階数別の最大加速度比較

図6-1から、提案するモデルの最大加速度は既存 のRC建物の最大化速度の約1/3まで低減させること ができた。つまり提案するモデルが既存のRC建物 より揺れの軽減に対し効果があるといえる。

7. おわりに

RC建物における等脚台形リンク機構の概念を用い た制震構造提案を行った結果、提案した制震構造に おいては柱を80度傾けることが適しており、既存RC 建物と比べ最大加速度が約1/2まで低減させること ができた。課題として、提案する制震構造の低減効 果は本研究の範囲内であるため更なる適用範囲の拡 張が挙げられる。

8. 参考文献

太田 外氣晴・江守 克彦・河西 良幸:建築基 礎耐震・振動・制御,共立出版株式会社

日本建築センター:RC造建物の構造計算演習 気象庁:強震波形(平成7年(1995年)兵庫県南部 地震)

http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/kyos hin/jishin/hyogo_nanbu/index.html

参照

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