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特集 医療人育成センター発足教育開発研究部門長挨拶 利用統計を見る

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札幌医科大学 医療人育成センター紀要 9〜10(2010) 特集医療人育成センター発足

教育開発研究部門長挨拶

       相馬 仁

札幌医科大学医療人育成センター 教育開発研究部門長

 医療人育成センターが設立した約1年半前、私は教育開発研究部門長を拝命いたしました。佐藤利夫先生(講 師)と二人で出発して1年が過ぎたころ、苗代康可先生を新しいメンバー(講師)にお迎えし、本部門の充実 が図られております。

 本センターは、教養教育と専門教育(医学及び保健医療学)の有機的連携のもと、人間性豊かな医療人を育成 することに貢献することを目的として設立されました。従って、本学の教育理念に沿って入学者を選抜し、卒後 の活躍を見通して教養・基礎・臨床一貫教育に重点を置いたプログラムを作成するなど、本学における医学・保 健医療学教育のシンクタンクとして指導的役割を担うことが期待されていることを常に念頭に置く必要がありま す。そして、本学の重要目的の一つである北海道の地域医療に貢献できる医療人を育成することを意識しなけれ ばなりません。そのためにも、教育活動を強化することで教育効果・効率の向上を図り、大学の機能を発展させ るための教育のあり方を探ることは、本部門の主要な役割です。

 これまで、医学部、保健医療学部がそれぞれ独立に行ってきましたFD(Faculty Development)は、本セン ターの設立に伴い一本化され、大学FD委員会が発足し実施されることとなり、私は委員長を務めております。

この委員会は、両学部、本センターの教員が教育方法等の改善に向けて積極的に話し合う機会となり、すでにワ ークショップとFDセミナーが開催され、成功裏に終えております。今年度は更に、教育経験の浅い教員を対象 とした新任教員研修、そして大学院FDも実施されました。これらの活動に事務局の協力はとても大きくなって います。本センターに机を置く学務課スタッフをはじめ事務局職員の仕事ぶりは、本当の意味で教員と事務が車 の両輪となっていると感じているところです。今後、SD(Staff Development)を取り入れることも必要と考え ているところですが、スムーズな導入が期待されるところです。

 本学は、文部科学省の教育関連GP(Good Practice)支援事業に申請し、複数の採択を受け、新しい教育に取 組んできています。特に、専門職連携教育(lnterprofessional Education(IPE))は、医学部と保健医療学部合

同カリキュラムとして運営されていますが、全国にも先駆けて実施して参りました。そして、この教育を受けた 卒業生が地域で活躍するようになり、今後もその効果を期待するところです。今では、国内の多くの大学でIPE が取り入れられるようになり、IPEに関連する学会(日本保健医療福祉連携教育学会)も設立されています。今 年8月には本学が主催して第3回学術集会を札幌で開催することになっております。

 これまで採択され、進められているGP関連の教育については、今一度見直し、評価を真剣に行い、目的を再 検討し学内で共有する必要があると考えております。そして、より大きな効果をあげるために、統合することも 考えていきたいと思っています。

 一方、教育評価のあり方を検討することも重要なことと認識しています。医学教育モデル・コア・カリキュラ ムの導入に伴い、医学部で授業企画評価が行われており、また保健医療学部でも実施されております。評価結果 については、教員一人一人がその内容を真摯に受け止め、より高い教育効果を目指して改善の努力ができるよう、

当部門としても分析が必要と考えています。評価項目の再検討、更には教員の自己評価、相互評価、外部評価を 検討課題としていきたいと考えています。

 本センターは教養教育に貢献することが期待されています。医療系大学の教員であるわけですから、医療教育 全体を理解して医療を取り巻く環境、社会環境における医療の役割や位置づけの理解、そしてコミュニケーショ ンやチームワーキング能力発達のための十分な教育を行い、臨床実習に接続させることを考慮したカリキュラム

(両学部合同カリキュラムを含めて)を1年次から立案する必要があると考えます。現行の教育内容を見直し、

1年次に集約できるものと、卒業までの一貫したカリキュラムにすべきものを分けて、教養教育を考えていく必 要があると思われます。

 医療系総合大学に入学した学生のモチベーションを更に高め、専門教育への橋渡しをスムーズに行うのと同時 に、卒業までの一貫性を持つ教育を目指差なければなりません。本センターの3部門のみならず、大学全体の

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相馬 仁

問題として一緒になって考えていく所存です。

 大きな期待の下に、新しい組織として医療人育成センターがスタートしたわけですから、これまでの活動を評 価し直し、今一度気持ちを引き締め、当部門は活動しなければならないと考えています。本センター、そして大 学全体を見渡して活動を続けていく所存です。

 今後ともよろしくお願い申し上げます。

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