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感圧塗料を用いた回転ディスク表面の圧力計測

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Academic year: 2021

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感圧塗料を用いた回転ディスク表面の圧力計測

亀谷知宏 松田佑 山口浩樹 江上泰広 新美智秀 名古屋大学

磁気ディスク装置において、処理速度の向上のためにディスクの回転の高速化が求められるが、回転数の上 昇に伴ってディスクの振動が問題となり実現は容易ではない。安定な高速回転を実現するために、これまでデ ィスク間の圧力分布や流速変動からの解析

(1)

が行われてきた。しかし、ディスクの振動はディスク表面の圧力 変動に起因しているため、ディスク表面での圧力分布の計測が極めて重要となる。そこで我々は高速回転時に おけるディスク表面の圧力分布を明らかにするために感圧塗料(PSP)に着目した。PSP を用いた計測法は光 学的可視化計測法の一種であり、非接触かつ 2 次元の計測が行えるため、従来の圧力計測技術と比べて回 転体の圧力計測に適している。本研究ではディスク表面の時間平均圧力分布を PSP(PtTFPP/poly(TMSP))に より計測した。その結果、ディスクの内周部から外周部にかけて同心円状に圧力が上昇すること(図 2)、シュラ ウドの有無による圧力分布への影響は見られないこと(図 3)、ディスクの回転数が高いほどディスク内周部と 外周部での圧力差が大きくなることが明らかとなった(図 4)。またその圧力差はディスクの角速度の 2 乗に比 例することが推察される(図 5)。

参考文献

(1) 高田・他 4 名,高速回転磁気ディスクの流体起因振動に関する研究,

日本機械学会 情報・知能・精密機器部門講演会講演論文集(2005),176-178.

5.00mm

0.3mm

100°

Acrylic cover Top disk (glass)

Middle disk (PSP)

図 1:HDD の構造

Shroud

Shroud

表 1:HDD の仕様

ディスク外径 φ

95 mm

ディスク内径 φ25 mm

計測範囲 φ

32-95 mm

ディスク厚さ

1.25 mm

ディスク枚数

3

ディスク-

シュラウド隙間

0.3 mm

ディスク間距離

2.65 mm

(2)

7200rpm 10000rpm

15000rpm 20000rpm

図 2:各回転数における時間平均圧力分布

(3)

100 101 102 103

16 20 30 40 47.5 94

96 98 100 102

16 20 30 40 47.5

20000rpm

Distance from rotating center [mm]

Without shroud With shroud

10000rpm

Distance from rotating center [mm]

図 3:シュラウドの有無による圧力分布への影響

Distance from rotating center [mm]

99.0 99.5 100.0 100.5

16 20 30 40 47.5

94 96 98 100 102 104

16 20 30 40 47.5

20000rpm 15000rpm 10000rpm7200rpm

Distance from rotating center [mm]

7200rpm

図 4:各回転数における半径方向の圧力分布

0.1 1 10

100 1000 10000

Experimental value Fitting curve

Angular velocity [rad/sec]

(傾き: 2.2)

図 5:ディスク内周部と外周部での圧力差と角速度との関係

図 2:各回転数における時間平均圧力分布
図 3:シュラウドの有無による圧力分布への影響

参照

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