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都市農家と飲食店の連携による  農産物ブランディングの展開 

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2019 年度  修士論文 

     

都市農家と飲食店の連携による  農産物ブランディングの展開 

-国分寺市「こくベジ」プロジェクトを事例として- 

 

 

           

首都大学東京大学院  都市環境科学研究科  観光科学域 

     

18854503  甲田  亮輔 

指導教員  川原  晋 

(2)

要旨 

近年、都市農地は従来の「将来宅地化すべきもの」ではなく、「都市直近で新鮮な農産物 を供給する農地」として再評価されている(農林⽔産省 2016)。農地を⽀える都市農業の継 承のためには、都市には多様な消費者が近在していることを活かし、⽣産者と消費者をきめ 細かく繋ぐ多様な流通のあり⽅が検討されるべきだと横張(2019)は述べている。

農業経営の安定のためには、従来から地⽅部から都市部へ⼤量に広域流通を⽬指す農産 物のブランド化が取り組まれてきた。しかし、少量多品⽬を⼀括でブランド化する事例は少 なく(⽊村 2018)、多品種少量⽣産と近郊での流通が特徴の都市農業ではこの⽅策は活⽤し にくいと考える。また、李(2013)は、今後の農産物のブランディングには単にブランドを 持つだけでなく流通経路を通してブランドをマネジメントするという視点が必要であると 指摘している。

以上から、都市農業の特徴を踏まえた農産物のブランディングには、多様な地域資源を対 象として包括的にブランド化したり、そのマネジメントを多様な関係者が担う「地域ブラン ディング」の視点や⽅法を活かすことができると考えられる。

⽇本の先駆的な地域ブランディングの事例について調査した中嶋(2005)は、⻘森県 ABM プロジェクトチーム(2002)のブランド構築⼿順の、ブランド化の対象(農産物等)のマネ ジメントだけでなく、地域内で協働する体制をマネジメントしていく枠組みにまで踏み込 んだ点を評価している。また平⽥・川原ほか(2015)は、地域内へブランドの理解や共感を 促進するインターナルブランディングのプロセスが重要であるとし、ブランド構築段階か らの関係者参加などを試みているが、マネジメント段階までの実践には⾄っていない。

そこで本研究では、⽣産・流通・ 販売の主体、 具体的には農家と飲⾷店に対してブランド の価値を伝達し、理解や共感を促進するためのコミュニケーションの体制や仕組みを構築 している可能性のある事例について、 1)都市農業の特徴を活かしたブランド戦略の⼯夫点 と策定過程を明らかにする2)地域内へのブランディングの展開状況を明らかにすること を⽬的とする。

本論⽂は、以下の7章で構成される。 第 1 章では、研究の背景と⽬的、調査⽅法、 既往研 究及び本論⽂の位置付けを記した。

第2章では、対象事例を選定するため、典型的な都市農地である東京都多摩地域全 30 ⾃

治体の農産物ブランドの概要について Web 調査を⾏い、独⾃に設定した3つの条件(①ブ

ランド化の対象が多様な地域資源を含んでいるかどうか②ブランド戦略としての特徴的な

流通⼿法があるかどうか③ブランド戦略としての特徴的な販売・PR ⼿法があるかどうか)

(3)

に照らし合わせて⽐較した。

その結果、 3つ全ての条件を満たしていた唯⼀の事例である国分寺市「こくベジ」を対象 事例として選定した。

第3章では、対象事例であるこくベジの概要について⽂献調査と Web 調査を⾏い、こく ベジのブランド戦略の⼯夫点を①市内の農産物全体、農業の歴史まで含めたブランドコン セプト、市内 100 以上の飲⾷店など多様な地域資源を対象とした包括的なブランド化②農 産物のやり取りだけでなく感想や要望も伝達する、配達⼈を介して⾏われる農家と飲⾷店 を繋ぐ流通システム「こくベジ便」の構築③地域内外にブランド価値を伝えるための多主体 と連携した多様な内容、ターゲットの PR イベントの実施、の3つに整理した。

第4章では、 3章で⽰した3つの⼯夫点がそれぞれ⽣まれた経緯を明らかにするため、 国 分寺市役所担当者とこくベジ便配達⼈への半構造化インタビューによる調査を⾏った。

その結果、 ⼯夫点①包括的なブランド化は、 江⼾時代から続く歴史があり代々家業を継い できた農家が多いことや、⾏政による「市⺠農業⼤学」や「農ウォーク」などの様々な農業 振興施策により、農家⾃⾝が国分寺の名前で野菜を売りたい意向があったこと、 ⼯夫点②流 通システムは、「ぶんぶんウォーク」や「地域通貨ぶんじ」など盛んな市⺠活動の中で市内 の飲⾷店と農家の関係が構築されつつあり、農家のニーズを把握したり配達事業を⾏う⼈

材を確保できていたこと、 ⼯夫点③多様な PR イベントは、地⽅創⽣交付⾦の獲得のため観 光 PR を担当する部署である市政戦略室が関わったこと、が契機になって⽣まれていた。つ まり、これまで⾏われてきた農業振興や市⺠活動が、地域ブランド形成の推進⺟体づくりの 基盤になっており、 更に PR を担当する部署が参画したことが関係者を共通のブランド戦略 の元に集約して活動させる役割を果たしているといえる。

第5章では、こくベジプロジェクトに関わる農家と飲⾷店の参加動機や参加後の意識 ・ ⾏ 動の変化について明らかにするため、2つのアンケート調査を⾏った。

こくベジ便出荷農家へのアンケート調査から以下のことが明らかになった。 1) 全体の出 荷量に占める割合は少ないものの、出荷作業への負担軽減と販路拡⼤を期待して参加して いる。2)出荷時の配達⼈とのコミュニケーションが農業経営に好影響を与えている。

こくベジ登録店へのアンケート調査から以下のことが明らかになった。 1) ⼩規模な店舗 が地産地消や地域への貢献のため参加している。 2) 登録の条件になっている新メニュー開 発や最低限の情報発信を⾏うなどの⾏動の変化、地場産野菜に対する意識が向上するなど の意識の変化がみられた。

第6章では、 5章のアンケートからは明らかにならなかったこくベジ登録店の意識、 ⾏動

の変化とこくベジの関係についてより詳細な分析を⾏うため、アンケートに回答した店舗

のうち了承を得た 6 店舗に対し半構造化インタビューによる調査を⾏った。

(4)

その結果、ブランド戦略の仕組みそのものと、継続的なコミュニケーションの働きかけの 両⽅が、 飲⾷店の情報発信量の増加や意識向上、関係主体の拡⼤につながっており、持続的 な地域ブランドのマネジメント体制が構築されつつあるといえる。

第7章では、 6章までの結果を踏まえ、都市農地における農産物ブランドの役割について

提⾔した。⽣産と消費の場が近接していることを活かして、あえて流通範囲をローカルに閉

じることで、 野菜と同時に細かな地域の情報も伝達でき、地産地消だけではない⼀般的な農

産物ブランドとは異なる独⾃の価値を形成できる可能性があると考えられる。

(5)

目次 

第1章.   序論 ... 1

1-1  研究の背景 ... 1

1-2  既往研究の整理と研究の着眼点 ... 2

1-3  研究の目的 ... 5

1-4  論文の構成と研究の方法 ... 6

1-5  用語の定義 ... 8

第2章.   対象事例の選定 ... 9

2-1  はじめに ... 9

2-2  事例選定の条件 ... 10

2-3  調査の結果 ... 11

2-4  小結 ... 13

第3章.   対象事例の概要 ... 14

3-1  はじめに ... 14

3-2  対象地の概要 ... 15

3-2-1  国分寺市の概況 ... 15

3-2-2  国分寺市の農業の現状 ... 16

3-2-3  国分寺市の商業の現状 ... 19

3-3  こくベジプロジェクトの概要 ... 20

3-3-1  取組み内容と目的 ... 20

3-3-2  こくベジメニュー提供店の概要 ... 22

3-3-3  こくベジの PR イベント ... 25

3-4  小括 ... 29

第4章.   ブランド戦略策定の過程 ... 30

(6)

4-1  はじめに ... 30

4-2  プロジェクト中心メンバーの取組みの経緯 ... 31

4-2-1  ヒアリング調査の概要 ... 31

4-2-2  国分寺市役所へのヒアリング調査の結果 ... 32

4-2-3  こくベジ便配達人へのヒアリング調査の結果 ... 35

4-3  こくベジの特徴が生まれた経緯 ... 38

4-4  小結 ... 40

第5章.   こくベジに関わる農家と飲食店の参加要因と登録前後での変化 ... 41

5-1  はじめに ... 41

5-2  農家の参加要因と登録前後での変化 ... 42

5-2-1  調査の概要 ... 42

5-2-2  調査の結果 ... 43

5-3  飲食店の参加要因と登録前後での変化 ... 51

5-3-1  調査の概要 ... 51

5-3-2  調査の結果 ... 52

5-4  小結 ... 68

第6章.   こくベジ登録店の意識・行動の変化とこくベジの関係 ... 69

6-1  はじめに ... 69

6-2  各店舗にこくベジが与えた影響 ... 70

6-2-1  店舗 A にこくベジが与えた影響 ... 70

6-2-2  店舗 B にこくベジが与えた影響 ... 73

6-2-3  店舗 C にこくベジが与えた影響 ... 76

6-2-4  店舗 D にこくベジが与えた影響 ... 79

6-2-5  店舗 E にこくベジが与えた影響 ... 82

6-2-6  店舗 F にこくベジが与えた影響 ... 85

6-3  こくベジメニュー提供店の変化とこくベジの関係 ... 88

6-4  小結 ... 91

(7)

第7章.   結論 ... 92

7-1  本研究のまとめ ... 92

7-2  地域ブランディングの視点からみた都市農地における農産物ブランディング ... 93

7-3  今後の研究課題 ... 94

謝辞 ... 95

図表リスト ... 96

参考文献・資料 ... 98

付録(巻末資料)

   

(8)

1

第1章.  序論

1 -1   研 究 の 背 景  

近 年 、都 市 農 地 は 従 来 の「 将 来 宅 地 化 す べ き も の 」か ら 、 「 都 市 直 近 で 新 鮮 な 農 産 物 を 供 給 す る 農 地 」 と し て 再 評 価 さ れ て い る ( 農 林 ⽔ 産 省 2016)。 こ う し た 背 景 の 中 で 横 張( 2019)は 、⽇ 本 の 都 市 農 地 は欧 ⽶ を 中 ⼼と し た 世 界 の 都 市 と ⽐ 較 し て 、 コ ミ ュ ニ テ ィガ ー デ ン や屋 上 ・ ⼯ 場 で の 農 ビ ジ ネ ス だ け で な く第

⼀ 次産 業 と し て の 農 が 都 市 内 に 存 続 し て い る こ と が 特 徴 で あ り 、 都 市 農 業 の 継 承 の た め に は 、 都 市 に は 多 様 な 消 費 者 が 近 在 し て い る こ と を 活 か し ⽣ 産 者 と 消 費 者 を き め 細 か く 繋 ぐ 多 様 な 流 通 の あ り ⽅ が 検 討 さ れ る べ き だ と 述 べ て い る 。

農 業 経 営 の 安 定 の た め に は 、 従 来 か ら 地 ⽅ 部 か ら 都 市 部 へ ⼤ 量 に 広 域 流 通 を

⽬ 指 す 農 産 物 の ブ ラ ン ド 化 が 取 り 組 ま れ て き た 。 し か し 、 少 量 多 品 ⽬ を ⼀ 括 で ブ ラ ン ド 化 す る 事 例 は 少 な く ( ⽊ 村 2018)、 多 品 種 少 量 ⽣ 産と 近 郊 で の 流 通 が 特 徴 の 都 市 農 業 で は こ の ⽅ 策 は 活 ⽤ し に く い と 考 え る 。 ま た 、 李 ( 2013) は 、 今 後 の 農 産 物 の ブ ラ ン デ ィ ン グ で は 単 に ブ ラ ン ド を 持 つ だ け で な く 流 通 経 路 を 通 し て ブ ラ ン ド を マ ネ ジ メ ン ト す る と い う 視 点 が 必 要 で あ る と 指 摘 し て い る 。

し た がっ て 、 多 品 種 少 量 ⽣ 産 や 近 郊 で の 流 通 と い う 都 市 農 業 の 特 徴 を 踏 ま え

た 農 産 物 の ブ ラ ン デ ィ ン グ に は 、 多 様 な 地 域 資 源 を 対 象 と し て 包 括 的 に ブ ラ ン

ド 化 し た り 、 そ の マ ネ ジ メ ン ト を 多 様 な 関 係 者 が 担 うよ う な 「 地 域 ブ ラ ン デ ィ

ン グ 」 の 視 点 や ⽅ 法 を 活 か す こ と が で き る と 考 え ら れ る 。

(9)

2

1 -2   既 往 研 究 の 整 理 と 研 究 の 着 眼 点  

地 域 ブ ラ ン デ ィ ン グ に 関 す る ⽇ 本 の 先 駆 的 事 例 に つ い て 調 査 し た 中 嶋(2005)

は 、⻘ 森 県 ABM プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム( 2002)は 地 域 ブ ラ ン ド 構 築 の ⼿ 順 を「リ サ ー チ 、ビ ル デ ィ ン グ 、 マ ネ ジ メ ン ト ( 関 係 者 や 市 場に 伝 え る コ ミ ュ ニ ケ ーシ ョ ン と そ の管 理 体 制 )」の 3段 階 の ⼿ 順 で 説明 し 、ブ ラ ン ド 化 の 対 象( 農 産 物 等 ) の マ ネ ジ メ ン ト だ け で な く 、 地 域 内 で 協 働 す る 体 制 を マ ネ ジ メ ン ト し て い く こ と ま で 踏 み 込 ん だ 点 を 評 価 し てお り 、 こ の 事 例 が ⽇ 本 に お け る 各地 の 地 域 ブ ラ ン デ ィ ン グ の基 礎 に なっ て い る と 述 べ て い る 。 Choi ・岡 本 ( 2012) に よ れば 、 地 域 ブ ラ ン ド 推 進 の 内 部 関 係 者 が 抱 え る課 題 と し て 、「 ブ ラ ン ド 戦 略 と 推進 体 制 」や 、 「 活 動を 統 括 す る主 体 の 不 在 」の 深 刻 度 が⾼ い と 感 じて い る と 指 摘 し て い る 。そ こ で 平 ⽥・川 原 ほ か( 2015)は 、多 様 な 主 体 が 関 わる 地 域 ブ ラ ン デ ィ ン グ で は 、 企 業 の ブ ラ ン デ ィ ン グ に ⽐べ て 地 域 の 中 へ の ブ ラ ン ド の 理 解 や 共 感 を 促 進 す る イ ン タ ー ナ ル ブ ラ ン デ ィ ン グ の プ ロ セ ス が 重 要 で あ る と し 、 ブ ラ ン ド 構 築 段 階 か ら の 関 係 者 参 加 な ど を 試 み て い る が 、 マ ネ ジ メ ン ト 段 階 ま で の 実 践 に は ⾄ っ て い な い 。ま た ⼤ 森( 2018)は 、地 域 産 品 の ⽣ 産・流 通・ 販 売 の 段 階 も プ ロ セ ス に 組 み 込 ん だ モ デ ル を 提 ⽰ し て い る 。

以 上 の既 往 研 究 を 踏 ま え 、 農 産 物 ブ ラ ン デ ィ ン グ を 地 域 ブ ラ ン デ ィ ン グ の 視

点 か ら 分 析 す る に は 、 地 域 産 品 の ⽣ 産 ・ 流 通 ・ 販 売 を 通 し て ブ ラ ン ド の 価 値を

伝 達 し 、 理 解 や 共 感 を 促 進 す る た め の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 体 制 や 仕 組 み の 構

築 や 、 継続 的 運営 の 状 況 に着 ⽬ す る こ と が 重 要 だ と 考 え る (図 1-1 )。

(10)

3

図 1-1 本 研 究 で ⽤ い る 地 域 ブ ラ ン ド 形 成 プ ロ セ ス の 概念 図

※村下 ( 2005)、 平 ⽥ ・ 川 原 ほ か ( 2015)、 ⼤ 森 ( 2018) を 参 考 に 筆者作 成

そ こ で 本研 究 で は 、 理 解 や 共 感 を 促 進 す る た め の コ ミ ュ ニ ケ ーシ ョ ン の 対 象 と し て 、 ⽣ 産 ・ 流 通 ・ 販 売 の 主体 、 具体 的 に は 都 市 農 業 に おい て は 農 家と 飲 ⾷ 店 に着 ⽬ す る 。

都 市 農 業 に 関 す る既 往 研 究 で は 、 都 市 農 地 の ⾷料 供 給 機 能 に 着⽬ し 、 ⽣ 産 さ れ る 農 産 物 の 経 済 的 ・ 精 神 的 価 値 を ⾼め る た め の 取 組 み に つ い て 扱 っ た研 究 が 数 多 く ⾒ら れ る 。藤 原 ら( 2004)は 、⼤ 阪 府 堺 市 で 取 り 組 ま れ て い る 農薬 や 化 学 肥 料 の削 減 を⽰ す⾃ 治 体認 証 ブ ラ ン ド に つ い て 、 取 組 み に よ っ て 農 家の 消 費 者 に 対 す る 意 識 が 向上 し た こ と を 明 ら か に し て い る 。宮地( 2006)は 、東 京 都 稲 城 市 が 進 め て き た 梨 の ブ ラ ン ド 化 に つ い て 、 厳 格 な 品 質 管 理 や 積 極 的 な 広報 活 動に より 販 売 単 価 を ⾼ め る こ と に 成功 し て お り 、 ⽣ 産規 模 の 拡⼤ に 課 題 を 持

マネジメント 地域内

PR・認知拡大

ブランド戦略の策定

推進母体づくり

売り出したいモノや価値の選定

地域ブランドの形成 地域産品の生産・流通・販売

地域産品の購入・消費 地域ブランドの価値の共有

コミュニケーションの展開

コミュニケーション管理の体制づくり

(11)

4

つ 都 市 農 業 の ⼀ つ の ⽅ 向 性 に な り 得 る と 指 摘 し て い る 。 こ う し た研 究 は 農 家の

⽣ 産 活 動や 農 業 経 営 の 改 善 に 主眼 を 置い て い る と い え る が 、 農 家と 農 家以 外の 主 体 と の 関わ り に つ い て 論 じ た研 究 も あ る 。武 ⽥ ら(2005)は 農 産 物 を購 ⼊ す る 消 費 者 で あ る 周 辺 住 ⺠ と の 関わ り に も 着⽬ し 、 フ ァ ー マ ー ズ マ ー ケ ッ ト の 設 置 によ っ て 農 家の ⽣ 産 意 欲が 向上 す る だ け で な く 、 利⽤ 者 も ⾷ へ の 関 ⼼が ⾼ま っ た り 農 業 に 興味 を 持 っ た り す る と いっ た変 化 が み ら れ る こ と を明 ら か に し て い る 。

し か し 、 こ れ ら は ⽣ 産 さ れ た 農 産 物 を 加⼯ ・ 調 理 し 消 費 者 に 提供 す る 重 要 な 役 割 を 果た す 地 域 内 の 飲 ⾷ 店 と の 関 わり に つ い て は 論 じ ら れ て い な い 。

ま た 、 農 業 振 興 の 枠 組 み の 中 で 、 地 産 地 消 を 推進 す る 飲 ⾷ 店 に着 ⽬ し た 研 究 も 幾つ か ⾒ 受 け ら れ る 。柴⽥ ら( 2010)は 、⼀ 般消 費 者 向 け の 地 産 地 消 の 需要 は 頭 打 ちで あ る こ と か ら 地 産 地 消 の 新 た な 販 路 と し て飲 ⾷ 店 に 着⽬ し 、 全 国 的 な 取 組 み で あ る 緑 提灯 参 加 店 舗 を 事 例 に 、 店 舗 が申 告 し た キ ャ ッチ フ レ ー ズや 国 産 ⾷ 材 の 使 ⽤ 量 な ど か ら そ の 参 加 店 舗 の 特 性 を 明 ら か に し て い る 。 ⽥ 中 ら

( 2016)は 、埼 ⽟ 県 産 の 農 産 物 を 使 ⽤ し た飲 ⾷ 店 を 登 録 す る 制 度を 利 ⽤ す る飲

⾷ 店 主 の意 識 に着 ⽬ し 、 アン ケー ト 調 査 か ら 登 録 店 舗の 店 主 が 売上 増 加よ り も 地 産 地 消 に 貢 献 す る こ と や 地 域 活 性 化 に 期 待 し て い る こ と を 明 ら か に し た 。

し か し 、 こ れ ら は 地場 産 の 農 産 物 を仕 ⼊れ る 流 通 経 路 や そ の流 通 経 路 に よ っ て ど の よう な 影 響 が店 舗 に あ る の か 、 ま た 取 組 み の 推進 主 体 か ら の 働 き か け が 店 舗 の 変化 と ど の よう な 因果 関 係 に あ る の か に つ い て は 論 じ ら れ て い な い 。

以 上 か ら 、 都 市 農 地 に おい て 農 家 と飲 ⾷ 店 の 関 係 に着 ⽬ し 、 地 域 ブ ラ ン ド形

成 の プ ロ セ ス を明 ら か に す る こ と に は 新 規 性 が あ る と い え る 。

(12)

5

1 -3   研 究 の 目 的  

そ こ で 本 研 究 で は 、 ブ ラ ン ド 化 の 対 象 範 囲 が 多 品 種 、 加 ⼯品 や 料 理 な ど 包 括 的 で あ り 、 か つ 農 家と 飲 ⾷ 店 を つ な ぐコ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 体 制 や 仕 組 み を 構 築 し て い る 可 能 性 の あ る 事 例 に つ い て 、

1) 都 市 農 業 の 特 徴 を 活 か し た ブ ラ ン ド 戦 略 の⼯ 夫 点 と 策 定 過 程 を 明ら か に す る

2) 地 域 内 へ の ブ ラ ン デ ィ ン グ の 展 開 状 況を 明ら か に す る 以 上 の2 点 を ⽬ 的 と す る 。

具体 的 に は 、 多 品 種 の 農 産 物 の 包 括 的 な ブ ラ ン ド 化 と 独 ⾃ の 流 通 シ ステ ム 構

築 を ⾏ なっ て い る 国 分 寺 市 「 こ くベ ジ 」 プ ロ ジ ェ ク ト (詳 細 は 後 述 ) を 事 例 と

す る 。

(13)

6

1 -4   論 文 の 構 成 と 研 究 の 方 法  

本論 ⽂ は 、 全 7 章で 構 成さ れ る ( 図 1 -2)。

第 1 章 で は 、 研 究 の背 景 と ⽬ 的 、調 査 ⽅ 法 、 既 往 研 究 及 び本 論 ⽂ の 位 置 付け と ⽤ 語 の 定 義 を記 し た 。

第 2 章で は 、 研 究 の 対 象 事 例 を 選 定 す る た め 、典 型 的 な 都 市 農 地 で あ る 東 京 都 多 摩 地 域 全 30 ⾃ 治 体 の 農 産 物 ブ ラ ン ド に つ い て Web 調 査 を ⾏ っ た 。

第 3 章で は 、 研 究 の 対 象 事 例 で あ る 「 こ く ベ ジ 」 と こ く ベジ が 取 り 組 ま れ て い る 東 京 都 国 分 寺 市 の 概 要 に つ い て 把 握 す る た め 、 国 分 寺 市公 式 ホ ー ム ペ ー ジ や 、 国 分 寺 市 農 業 振 興 計 画な ど 各 計 画書 の⽂ 献 レビ ュ ー を ⾏ っ た 。

第 4 章で は 、 こ く ベ ジ の ブ ラ ン ド 戦 略 が 策 定 さ れ る過 程 に つ い て明 ら か に す る た め 、 こ く ベジ プ ロ ジ ェ ク ト に お い て 中⼼ 的 な 役 割 を 担 って い る 国 分 寺 市役 所 の 担 当者 と こ く ベジ 便 配 達 ⼈へ の ヒア リン グ 調 査 を ⾏ っ た 。

第 5 章で は 、 こ く ベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト に 関わ る 農 家 と飲 ⾷ 店 の 参 加 の 要 因 や意 識 ・⾏ 動 の 変 化 を 明ら か に す る た め 、 こ く ベ ジ 便に 出 荷 す る 農 家と こ く ベ ジ メ ニ ュ ー を 提 供 す る 飲 ⾷ 店 を 対 象 に2 つ の アン ケ ー ト 調 査 を ⾏ っ た 。

第 6 章で は 、 飲 ⾷ 店 の 変化 と 地 域 ブ ラ ン ド に 関 す る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 関 係 を 明 ら か に す る た め 、アン ケ ー ト に回 答 し た 店 舗 の う ち 了 承 を 得た 6 店 舗 に 対 し ヒ アリ ン グ 調 査 を ⾏ っ た 。

第 7 章で は 、 第 2 章 か ら 第 6 章 ま で 明 ら か に なっ た こ と を総 括 し た 上 で 、 今

後 の こ くベ ジ 、 都 市 農 地 に お け る 農 産 物 ブ ラ ン デ ィ ン グ を 発 展 させ て い く た め

の 提 ⾔ と 、 今 後 の 課 題 を 記し た 。

(14)

7

図 1 -2 論 ⽂ の 構 成

 

第1章 序論 第2章 対象事例の選定

第3章 対象の概要

第4章 ブランド戦略策定の過程

第5章 農家と飲食店の参加動機と     参加後の意識・行動の変化

第6章 飲食店の意識・行動の変化と     こくベジの関係

第7章 結論 web 調査

web、文献調査

調査①、②

調査③、④

調査⑤

(15)

8

1 -5   用 語 の 定 義  

「 都 市 農 業 」

… 本研 究 で は 、 三 ⼤ 都 市圏 特 定 市

1

の 市 街 化区 域 内 農 地 で ⾏ わ れ て い る 農 業 の こ と と し て ⽤ い る 。

「 農 産 物 」

‥ 野 菜 だ け で な く 果実 や 花、 鶏 卵 や 植⽊ な ど 農 業 、 畜産 に よ っ て ⽣ 産 さ れ た も の 全て を 指 す 。

1

三大都市圏特定市とは、①都の特別区の区域、②首都圏、近畿圏又は中部圏内にある政

令指定都市、③②以外の市でその区域の全部又は一部が三大都市圏の既成市街地、近郊

整備地帯等の区域内にあるもの。

(16)

9

第2章.  対象事例の選定 

2 -1   は じ め に  

第 2 章で は 、 研 究 の 対 象 事 例 を 選 定 す る た め 、典 型 的 な 都 市 農 地 で あ る 東 京

都 多 摩 地 域 全 30 ⾃ 治 体 の 農 産 物 ブ ラ ン ド の 概 要 に つ い て Web 調 査 を⾏ う 。

(17)

10

2 -2   事 例 選 定 の 条 件  

対 象 事 例選 定 の た め の 調 査 に あ たっ て は 、 図 1 -1 に おけ る ブ ラ ン ド 戦 略 策 定 の 枠 組 み と 、 多 品 種 少 量 ⽣ 産 、 近 郊 流 通 と い う 都 市 農 業 の 特 徴 の 視 点 か ら 、

① ブ ラ ン ド 化 の 対 象 が 多 様 な 地 域 資 源 を 含ん で い る か ど う か ② ブ ラ ン ド戦 略 と し て 特 徴 的 な 流 通 ⼿ 法 が あ る か ど う か ③ ブ ラ ン ド戦 略 と し て 特 徴 的 な 販 売・PR

⼿ 法 が あ る か ど う か 、 の 3つ の 条 件 に つ い て そ れぞ れ の 農 産 物 ブ ラ ン ド の 概要 を ま と め 、 全 て の 条 件 を 満た す 事 例 を 選 定 し た 。

なお 、既 に 終了 し た 取 り 組 み に つ い て は 取 り 上げ な か っ た 。 ま た 、 江 ⼾ 東 京 野 菜 に つ い て は 、 認定 さ れ た 品 ⽬ を ⽣ 産 す る ⾃ 治 体 ごと の PR も⾏ わ れ て い る が 、 商 標 を 所 有す る JA 東 京 中央 会 によ る江 ⼾ 東 京 野 菜 全 般に 対 す る 取 組 み を 取 り 上 げた 。

 

(18)

11

2 -3   調 査 の 結 果  

調 査 の結 果 を 以 下に ⽰ す ( 表 2 -1)。

調 査 の結 果 、 多 摩地 域 の 農 産 物 ブ ラ ン ド は 26 事 例 が 確 認さ れ た 。 ブ ラ ン ド 化 の 対 象 に つ い て は 特 定 の 品 ⽬ の み を 対 象 と し た も の が 15 事 例 、 農 産 物 全体 を 対 象 と し た も の が 4 事 例 、 農 産 物 を 使 ⽤ し た 加⼯ 品 を 対 象 に し た も の が 10 事 例 、 農 産 物 を 使 ⽤ し た 飲 ⾷ 店の 料 理 を 対 象 と し た も の が 7 事 例 確 認さ れ た 。 そ の う ち、 条 件 ① ブ ラ ン ド 化 の 対 象 範 囲 が 包 括 的 か ど う か 、 の 観点 か ら 、 ブ ラ ン ド 化 の範 囲 を 特 定 品 ⽬ に限 らず 農 産 物 全体 と し 、 か つ 農 産 物 を 使 ⽤ し た 加⼯

品 と 飲 ⾷ 店 の 料理 両⽅ を 含め て い る 、 都 市 農 業 の 特 徴 を 活 か し て い る と 考 え ら れ る 国 分 寺 市 「 こ くベ ジ 」 と 町⽥ 市 「 ま ち☆ ベ ジ 」 の2 事 例 を 抽出 し た 。

条 件 ②ブ ラ ン ド 戦 略 と し て の 特 徴 的 な 流 通 ⼿ 法 が あ る か ど う か 、に つ い て は 、 特 徴 的 な 流 通 ⼿ 法 が確 認 さ れ た の は 、 市 ⺠有 志 によ る 農 家 か ら 飲 ⾷ 店 へ の 配 達 事 業 「 こ く ベ ジ便 」 を ⾏ っ て い る 「 こ く ベジ 」 1事 例 の み で あ った 。

条 件 ③ブ ラ ン ド 戦 略 と し て の 特 徴 的 な 販 売・PR ⼿ 法 が あ る か ど う か 、に つ い て も 、 特 徴 的 な 販 売 ⼿ 法 が 確 認さ れ た の は 、 ⼀ 般的 に ⾏ わ れ て い る 直 売会 に 加 え て 農 家や 飲 ⾷ 店 、 地 域 内外 の他 団 体 と 連 携 し た 多 様 な

PR

イ ベン ト を ⾏ っ て い る 「 こ く ベ ジ 」 1事 例 の み で あ っ た 。

以 上 の こ と か ら 、国 分 寺 で ⾏ わ れ て い る 「 こ く ベ ジ 」 を 研 究 の 対 象 事 例と し

て 選定 し た 。

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12

表 2 -1 多 摩地 域 の 農 産 物 ブ ラ ン ド の 概 要

特定の品目のみ 農産物全体 農産物を使用 した加工品

飲食店が調理 した料理

こくベジ 市民有志による飲食店への配達事業

「こくベジ便」

他団体や企業と も連携した多数 のPRイベント やマルシェイベ ントによる販売

国分寺ブランド

立川市 立川こまち ○

三鷹市 うれしいみたかさん

青梅市 青梅のウメ

府中市 府中vegefull ○

調布市 調布産ブランド(ベジタくん)

まちだ名産品

まち☆ベジ

小金井市 江戸東京野菜使用店

ブルーベリー栽培発祥の地こだいら(ぶ

るべー)

畑からまっしぐら

日野市 日野ファースト ○

国立市 谷保産米

福生市 はっ!ぴー☆ナッツ

狛江市 狛江ブランド農産物

清瀬市 清瀬ブランド化野菜 ○ ○

武蔵村山市 村山うどんの会

多摩市

原峰のいずみ、たまっ子ベリー、原峰の かおり、白加賀、桜ぽるぼろん、多摩の 散歩道、健幸トマトなど

○ ○

稲城市 稲城の太鼓判 ○ ○ ○

羽村市 羽村米

あきる野市 秋川とうもろこし、のらぼう菜、秋川梨

西東京市 めぐみちゃんメニュー ○ ○

瑞穂町 みずほブランド

東京都エコ農産物認証制度

江戸東京野菜 ○

八王子市 -

武蔵野市 -

昭島市 -

東村山市 -

東大和市 -

東久留米市 -

日の出町 -

檜原村 -

奥多摩町 -

販売手法

自治体名 ブランド名 ブランド化の対象

国分寺市

町田市

小平市

東京都全体

流通手法

(20)

13

2 -4   小 結  

第 2 章で は 、 典 型 的 な 都 市 農 地 で あ る 東 京 都 多 摩 地 域 の 全 30 ⾃ 治 体 の 農 産 物 ブ ラ ン ド に つ い て Web 調 査 を ⾏い 、独 ⾃ に 設定 し た 3 つ の 条 件 ( ① ブ ラ ン ド 化 の 対 象 が 多 様 な 地 域 資 源 を 含ん で い る か ど う か ② ブ ラ ン ド戦 略 と し て の 特 徴 的 な 流 通 ⼿ 法 が あ る か ど う か ③ ブ ラ ン ド 戦 略と し て の 特 徴 的 な 販 売・ PR ⼿ 法 が あ る か ど う か ) に照 ら し 合 わ せ て ⽐ 較 し た 。

そ の 結 果 、 3つ 全て の 条 件 を満 た し て い た 唯 ⼀ の 事 例 で あ る 国 分 寺 市 「 こ く ベ ジ 」 を 対 象 事 例 と し て 選定 し た 。

 

(21)

14

第3章.  対象事例の概要 

3 -1   は じ め に  

 

第 3 章で は 、ま ず ⽂ 献 調 査 と Web 調 査 か ら 、対 象 地 で あ る 国 分 寺 市 の 概 要 に つ い て 述 べ る 。

次に 、 対 象 事 例 で あ る こ く ベジ プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要 に つ い て 、第 2 章 で 提 ⽰ し た 3 つ の 条 件 を 満た し た 具 体 的 な ⼯ 夫 点 、取 り 組 み 内容 に つ い て 調 査 を ⾏ う 。

 

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3 -2   対 象 地 の 概 要  

研 究 の 対 象 地 で あ る 国 分 寺 の概 要 に つ い て 整 理 し た 。国 分 寺 市全 体 の 概 況 、 国 分 寺 市 の 農 業 の 現況 、 国 分 寺市 の 商業 の 現 況 に つ い て 以 下に 述 べ る 。

3 -2 -1   国 分 寺 市 の 概 況  

国 分 寺市 は 東 京 都 の 中 ⼼部 に 位 置 し て い る(図 3 -1 )。市 域 の ⼤ 部 分は 武 蔵 野 台地 の 平 坦 地 だ が 、 市 南部 に は 国 分 寺 崖 線 が あ り 、崖 下 の野 川 に は 湧き ⽔ が 注 い で おり 、 ⾸都 近 郊 に あ り な が ら 豊か な ⾃ 然 環 境 と 近 接 し て い る 。 ⼀ ⽅ 国 分 寺 駅 周 辺は 再 開 発 が 進 ⾏ し て おり 、 ⼤ 規 模 住 ⼾ が建 設さ れ た こ と な ど か ら ⼈⼝

は 増加 傾向 に あ り 、 2015 年 の 国勢 調 査 で は 12,2742 ⼈ で あ っ た 。

図 3-1 国 分 寺 市 の 位 置

 

国分寺市 0 10km

N

東京都

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3 -2 -2   国 分 寺 市 の 農 業 の 現 状  

国 分 寺市 は 市 内 全域 が 市 街 化区 域 に 指 定 さ れ て い る こ と か ら 、 農 地 も 全 て 市 街 化区 域 内 に 存在 し て お り 、 国 分 寺 で 営 ま れ る 農 業 は 、周 辺 環 境や 税 制度 な ど か ら 典 型 的 な 都 市 農 業 と い え る 。 平 成 24 年 度 の⼟ 地利 ⽤ 現況 調 査 で は 、 市 内 の 農 ⽤ 地 は 157.9ha で 、市 域 の 13.7%を 占 め て い た 。ま た 、市 全体 の 農 家 の約 78%が 農 畜 産 物 の 販 売 を ⾏う 販 売 農 家 で あ る 。販 売 農 家 にお け る 農 業 従 事 者数 に 対 す る基 幹 的 農 業 従 事 者数 の割 合 は 63.2%で あ る 。こ れ ら は 隣 接 す る ⼩ 平 市 、 府 中 市 、⽴ 川 市 、 国⽴ 市 、 ⼩ ⾦ 井 市 の 近 隣5 ⾃ 治 体 と ⽐ 較 し て も最 も ⼤ き な割 合 で あ る 。ま た 、約 3 割 の 農 家 が「 直売所 へ の 出 荷 を 中 ⼼ と し た 少 量 多 品 ⽬ ⽣ 産 」 を 農 業 経 営 上 重 視 し て お り 、 個 ⼈直 売 所 を 中 ⼼ に出 荷 し て い た ( 国 分 寺市 2016)。

以 上 の こ と か ら 、国 分 寺 は 都 市 農 業 が 盛ん な ⾃ 治 体 で あ り 、 近 郊 へ の出 荷 を 念 頭 に おい た 少 量 多 品 ⽬ ⽣ 産 を ⾏ な って い る こ と が 特 徴 で あ る こ と が わか る 。

ま た 、市 内 の 農 ⽤ 地 の分 布に つ い て み て み る と( 図 3 -2 )、市北 ⻄ 部 の 五⽇

市 街 道・⼾倉 通 り 沿 い を 中⼼ に 分布 し て い る こ と が わ か る 。⼀ ⽅ で JR 中央 線 ⻄

国 分 寺 駅以 東 の線 路沿 い に は 農 ⽤ 地 は 少 な い 。 農 ⽤ 地 が 多 く 分 布し て い る エ リ

ア は低 層の 住 宅 地 が⽴ ち 並び 、住 宅 と 農 地 が 混在 し て お り(写 真 3 -1 )、住宅

の す ぐ 近 く に 直売 所 が あ る (写 真 3-2 ) な ど 、 農 業 と 暮ら し の 距 離 が 近 い と

い え る 。

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図 3-2 国 分 寺 市 内 の 農 ⽤ 地 の 分布

出 典 : 農 林 ⽔ 産 省 「筆 ポ リ ゴ ン デ ー タ 」 を 加 ⼯し て 筆者 作 成

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写 真 3 -1 宅 地 と 近 接 し た 農 地 ( 筆 者撮 影)

写 真 3-2 農 産 物 の 直 売 所 (筆 者 撮影 )

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3 -2 -3   国 分 寺 市 の 商 業 の 現 状  

国 分 寺市 の 地 域 産 業 の 特 徴 を み る と 、 卸売 業 ・ ⼩ 売 業 、 宿 泊 業 ・ 飲 ⾷ サ ービ ス 業 の 事 業 所 が 特 に 多 い 。卸 売業 ・ ⼩ 売 業 で は 、飲 ⾷ 料 品 が 事 業所 ・ 従 業 員 数 と も に 特 に 多 く な って い る ( 図 3 -3)。

飲 ⾷ 店は 、 市 内 の 農 産 物 の 消 費 者 に な り 得 る 存在 で あ り 、 地 産 地 消 や 地 域 内 で の コ ミ ュ ニ テ ィ 強化 の 観点 か ら 、 ⼀ 般 消 費 者 や 市 外へ の 出 荷 だ け で な く 事 業 者 向け の 販 売 や 流 通 経 路 の開 拓に も ⽬ を 向け る べ き で あ る と 考 え る 。

図 3-3 国 分 寺 市 の 産 業 別事 業 所数

出 典 :経 済産 業 省 「 地 域 経 済分 析 シ ス テム RESAS」 (平成 22 年 )

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3 -3   こ く ベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要  

研 究 の 対 象 事 例 で あ る こ く ベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト の 概要 に つ い て 、 第 2 章 で提

⽰ し た 3つ の 条 件 を満 た し た 具体 的 な ⼯ 夫 点 、 取 り 組 み 内 容を 述 べ る 。

3 -3 -1   取 組 み 内 容 と 目 的  

国 分 寺市 で は 、 ⾏ 政 が 主導 し 農 家 や飲 ⾷ 店 を は じ め と す る住 ⺠参 加 の も と で

「 こ く ベジ プ ロ ジ ェ ク ト 」が 取 り 組 ま れ て お り 、2015 年 4 ⽉よ り 市 内 の 農 家が 販 売 を ⽬ 的 と し て ⽣ 産 し た 農 畜産 物 に 「 こ く ベ ジ 」 と い う 愛 称 を つ け て い る 。

国 分 寺市 の 公 式 ホー ム ペー ジ で は 、 「 こ く ベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト と は 、 ( 1) 国 分 寺 市 の 農 業 と 農 畜産 物 の す ばら し さ を PR す る こ と で 、 市 内 外の か た に 地 場 野 菜 等 に 興 味・関 ⼼ を 持 っ て い た だ き 、( 2)市 内 の 飲 ⾷ 店が 考 案し た 地 場 野 菜 等 を 使 った オ リ ジ ナ ル メニ ュ ー を PR す る こ と で 、 市 外 か ら ⼈ を呼 び込 み 、 市 内 消 費 を 促 進 し 、国 分 寺市 の 活 性 化 を ⽬ 指 す 取 り 組 み で す 。」と説 明 さ れ て おり 、⼀

般 消 費 者 へ の PR 以外 に も 、 こ く ベ ジ を 使⽤ し た オ リ ジ ナ ル メ ニ ュ ー を 提 供 す る 飲 ⾷ 店を 募 った り 、 こ く ベ ジ の 名 を冠 し た PR イ ベン ト を ⾏ う 等 の 取 組 み を

⾏ なっ て い る 。登 録 す る と 市 役 所 か ら オ リ ジ ナ ル の タ ペ ス ト リ ー が 送 ら れ 、 こ く ベジ を 提 供 し て い る こ と を アピ ー ル で き る ( 写 真 3-3 )。

ま た 、 市 ⺠ 有 志 によ る 農 家 か ら 飲 ⾷ 店 へ の 配 達 活 動が ⾏ わ れ て い る な ど 、 ⾏ 政 、 農 家、 飲 ⾷ 店 、 市 ⺠ によ る 多 主 体 が 連 携 し て 農 産 物 の ブ ラ ン ド 化 に 取 り 組 ん で い る ( 中 島 2017)。

つ ま り 、 国 分 寺 市 で は 、 通 常飲 ⾷ 店 が ⼩ 売 店 や 直 売 所 な ど で 農 産 物 を 購 ⼊ す る 以 外 に 、 こ くベ ジ便 に より 仕⼊ れ る と い う 選 択 肢 が存 在 し て い る 。 今 後 の 調 査 分 析 内容 に おい て 重 要 な 観 点 で あ る た め 、 こ こ で 国 分 寺 市 に おけ る 農 産 物 の 流 通 経 路 に つ い て の概 念 的整 理 を 以 下に ⽰す( 図 3-4 )。な お、実 際 に は 農家 と 販 売 者 の 間 に卸 業 者 な ど が 関わ っ て い る場 合 も あ る が こ こ で は 省略 し た 。

国 分 寺市 産 の 農 産 物 全 て を 「 こ く ベジ 」 と 称 し て い る た め 、 仕⼊ れ ⽅ 法 は限

定 さ れ ず、 ス ー パ ー な ど で購 ⼊ し て い て も 国 分 寺 市 産 の 農 産 物 を 使 ⽤ し て い れ

ば 、 こ くベ ジ メ ニ ュ ー 提 供店 と し て 登 録 を申 請 す る こ と が で き る 。

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写 真 3-3 こ く ベジ を 使⽤ し た オ リ ジ ナ ル メニ ュ ー を 提供 す る 店 舗 の 例 ( 筆 写 撮 影)

図 3 -4 国 分 寺 市 に お け る 農 産 物 の 流 通 経 路 の 概念 的 整理

※ 筆 者 作 成

 

国分寺市内の取引 国分寺市外からの取引 国分寺市内の農家

国分寺市外の農家

国分寺市内の飲食店

「こくベジ便」参加農家

直売所設置農家

こくベジメニュー提供店

こくベジ便

個人直売所

JA 直売所

民間直売所

小売店

こくベジ便利用店舗

直接取引

自家栽培

通常の流通経路

に加えて存在

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3 -3 -2   こ く ベ ジ メ ニ ュ ー 提 供 店 の 概 要  

国 分 寺市 で は こ く ベ ジ を 使 ⽤ し た オ リ ジ ナ ル メニ ュ ー を 提供 す る こ く ベ ジ メ ニ ュ ー 提供 店 を登 録 し て い る 。

市 内 産 の 農 産 物 全て が こ く ベジ で あ る た め 、 こ く ベジ の 使⽤ ⾃体 は 申請 不要 で あ る が 、 こ く ベ ジ メ ニ ュ ー 提供 店 と し て 市 に 申請 さ れ 認 可さ れ る こ と で 、 こ く ベジ を 使⽤ し て い る こ と を ⽰ す旗 や ポ ス タ ー が提 供 さ れ 、 市 が 発 ⾏ す る PR 冊 ⼦ に 掲 載 さ れ る な ど の メ リ ット が あ る 。 主 な 登 録 条 件は 「 国 分 寺 市 産 の 地場 野 菜 等 を メ イ ン で 使う オ リ ジ ナ ル メ ニ ュ ー を ⽤ 意で き る こ と 」、「 こ く ベジ の メ ニ ュ ー を 継 続 的 に 続け る こ と が で き る こ と 」、「 そ の ⽇ の こ く ベ ジ の 情 報 に つ い て 店内 に 表 ⽰ し情 報 発 信 で き る こ と 」 な ど で あ る 。 累計 登 録 店 舗数 は 開始 当初 22 店 舗 で あ った が 調 査 時点 で は 105 店 舗 に ま で 増 加 し て い る 。

登 録 店 舗の 業 態 を 以 下 に⽰ す ( 図 3 -5 )。 業 態で は 、 カ フ ェ が 20 店 舗 で最 も 多 く 、次 い で 居 酒 屋 、 洋⾷ と な っ て い る 。カ フ ェ で は 洋 菓 ⼦ な ど に 、居 酒 屋 で は 御 通 し や ⼀ 品 料理 な ど に 取 り ⼊ れ や す い こ と が 考 え ら れ る 。

ま た 、 登 録 店の 分 布( 図 3-6 ) を み る と 、 国 分 寺 駅 の周 辺 の 市 街地 に 集中

し て 分 布し て おり 、 農 地 が 多 い 市 北 ⻄ 部 に は 少 な い こ と が わか る 。

(30)

23

図 3 -5 こ く ベ ジ メ ニ ュ ー 提供 店 の 業 態

カフェ, 20

居酒屋, 14

洋食, 10 洋菓子, 9

パン, 9 和食, 8 イタリアン, 7

中華, 5 そばうどん, 4

焼肉, 3 カレー, 2 バー, 2

タイ料理, 1

肉屋, 1

弁当, 1

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図 3 -6 こ く ベ ジ メ ニ ュ ー 提供 店 の分 布

出 典 : 農 林 ⽔ 産 省 「筆 ポ リ ゴ ン デ ー タ 」 を 加 ⼯し て 筆者 作 成

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3 -3 -3   こ く ベ ジ の PR イ ベ ン ト  

こ く ベジ の 特 徴 の 1 つ で あ る 多 様 な PR イ ベン ト の 概 要 に つ い て 把 握 す る た め 、 ⽂ 献 調 査 を ⾏ っ た 。 情 報 が統 合 さ れ たレ ポ ー ト や報 告 書 な ど は ま だ 存 在 し な い た め 、 ⼊ ⼿ す る こ と が で き た こ くベ ジ に 関 す る PR 冊 ⼦ (写 真 3 -4 ) の 内 容と 、 公 式 Faceb ook ペー ジ の 投 稿 内 容 (図 3-7 ) を 全 て遡 り 調 査 し た 。 調 査 の 結 果 を 以 下 に⽰ す ( 表 3-1 )。

4 冊 の PR 冊 ⼦ の発 ⾏ に 加 え て 、 事 業 が開 始 し て か ら の 5 年間 で 16 回 の イ ベ ン ト (写 真 3 -5 ) が 開催 さ れ て い た 。 イ ベ ン ト の 内容 は収 穫 体験 や 、 屋 内 外 で の マ ルシ ェ イ ベン ト 、 共 通 の ⾷ 材 を 使⽤ し た 期 間限 定 メ ニ ュ ー 提 供 、 ⼦ど も 向け の ワ ー ク シ ョ ッ プ な ど 多岐 に 渡っ て い た 。 マ ルシ ェ イ ベ ン ト で は野 菜 の 陳 列 棚 をオ リ ジ ナ ル の も の を 使っ て い る な ど の ⼯ 夫 や 、 農 産 物 の販 売 だ け で な く ⾳ 楽 ラ イ ブ や⼦ 供向 け ワー ク シ ョ ッ プ な ど 様 々な 企画 を 同時 に開 催 し て い る と い っ た 特 徴 が あ った 。 ま た 、 イ ベ ン ト の主 催 者 、 共催 者 や 協 ⼒者 に 着⽬ す る と 、 ⾏ 政 や 商 ⼯会 、JA、 市 内 外の 企 業 や 団体 な ど 様 々な 組 織と 共 同で イ ベ ン ト を 開 催し て い る こ と が わか る 。

調 査 の結 果 か ら 、 イベ ン ト の 開 催 頻 度 や 参 加 店 舗 数を 整 理 し た (図 3 -8)。

事 業 開 始の 翌 年 は PR 冊 ⼦ を 2 冊発 ⾏ し て おり 、ブ ラ ン ド の 確⽴・PR に向 け た 取 組 み が⾏ わ れ て い る と 考 え ら れ る 。 事 業 が開 始し て か ら 2 年 後 の 201 7 年 に は 現在 ま で 年 に 2 回 定 期 開 催 さ れ て い る マ ル シ ェ イ ベン ト が 、3 年 後 の 2018 年 に は 年 に1 回 定期 開 催 さ れ て い る ト マ ト フェ ス タ が 始ま っ て い る 。 ま た 、 単発 の イ ベ ン ト も 2017 年 に は 3 回 、 2018 年 に は 1 回 、 2019 年 に は 4 回 開 催 さ れ て い る 。 定 期 的 に 開催 さ れ て い る イ ベン ト の 参 加 店 舗 数 は 増加 す る か ⼀ 定 程度 で 安 定 し て お り 、 安 定 し て開 催で き る 継 続的 な イ ベ ン ト と そ れ ぞれ 異 な る 層へ PR が で き る 単発 の イベ ン ト を 組 み 合 わ せ な が ら 、 市⺠ や 事 業 者 へ の 認 知 度の 向 上 を 図っ て い る こ と が わか る 。

以 上 の こ と か ら 、こ くベ ジ は 取 組 み 開始 か ら 5 年 が 経過 し 、地 域 内 事 業 者 へ

そ の 取 組 み が 広 が って き て い る と い え る 。

(33)

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写 真 3 -4 ⼊ ⼿ で き た こ く ベジ の PR 冊 ⼦

※ モ ノク ロ コ ピ ー さ れ た も の も 含む

図 3 -7 こ くベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト の Facebook ペ ー ジ

写 真 3 -5 こ くベ ジ の イ ベ ン ト の 様⼦

出 典:「 こ くベジ プ ロ ジ ェ ク ト - ホー ム 」<https://www.facebook.com/kokuvege/>

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表 3-1 こ く ベジ 関 連イ ベ ン ト の整 理

実施年月 イベント名 概要 主催者 共催・協力

参加・

掲載店 舗数

参加・掲載店舗名

2016年3月 つづく 国分寺野菜 発行 PR冊子 発行:(株)リクルート

ホールディングス

企画:NPO法人めぐるまち国分寺/ナ ンブデザインブ、デザイン/写真:南 部良太、編集/文章:南部道子、イラ スト:ナカイミナ

2店舗 トラットリアカレラ、めぐるみ、

2016年3月 国分寺じゃらん(2016年版) 発行 PR冊子 発行:国分寺市 22店舗

めぐるみ、はこ庭、ボンジョルノ、ベルビュー、カフェデロジェ、

デイリーズカフェ、ラヂオキッチン、猿酔家、炎家、大介丸、ラマ マン、レオーネ、らいおん亭、甚五郎、オトメ、メランツァーネ、

おたカフェ、サラダバー、でみcafé、カレラ、ライトハウス、天 松、

2017年3月 こくベジトラベルガイド 畑の見学、収穫体験、こくベジメ

ニューの試食 鈴木農園、清水農園を訪問

2017年3月 こくベジ弁当 こくベジを使用したお弁当の販売 6店舗 オトメ、tuktuk Tokyo、加藤けんぴ店、木もれび、京城苑、めぐる

2017年4月 絵本「ぐるぐるこくぶんじやさい」読み聞か

こくベジを題材にした絵本の読み

聞かせ めぐるみ

2017年6月 こくベジのじかん ピクニックマルシェ 都立武蔵国分寺公園でのマルシェ

イベント 国分寺市

協力:都立武蔵国分寺公園/東京経済 大学地域連携センター/スノーピーク ストアL-Breath吉祥寺店・新宿店 後援:JA東京むさし国分寺地区/国 分寺市商工会/国分寺市観光協会

12店舗

めぐるみ、アンビー、みやと、レオーネ、FLAっと、ゲミュート リッヒ、でみcafé、丸愛、加藤けんぴ店、tuk tuk tokyo、キィ ニョン

2017年7月 手手暮らし こくベジを使った手当と手仕事の

ワークショップ

まんまる屋 サワキカオ

リ(ヒーリングサロン) めぐるみlaboで開催

2017年12月 こくベジのじかん CHRISTMAS MARCHE都立武蔵国分寺公園でのマルシェ

イベント 7店舗 アンビー、でみカフェ、丸愛、加藤けんぴ店、レオーネ、タラちゃ

ん、キィニョン

2018年3月 国分寺じゃらん(2018年版) 発行 PR冊子

めぐるみ、ボンジョルノ、ライトハウス 、オトメ、カレラ、FLAっ と、roof、木もれび、おたカフェ、でみcafé、ラヂオキッチン、

futureflight、みやと、炎家、天松、ゲミュートリッヒ、the burger、レオーネ、ロンポワン、丸愛、イチリン、アンデルセン

2018年6月 てのわ市 都立武蔵国分寺公園でのマルシェ

イベント

都立武蔵国分寺公園(西 部・武蔵野パートナー ズ)

企画・運営:てのわ部、協力:こく

ベジプロジェクト、後援:国分寺市 8店舗 クルミドコーヒー、胡桃堂喫茶店、木もれび、スイーツ秦、キイ ニョン、ラヂオキッチン、レオーネ

2018年7月 トマトフェスタ トマトを使用した期間限定メ

ニューの提供

国分寺市商工会商業部会 飲食分科会

協賛:JA東京むさし国分寺支店、後 援:国分寺市/国分寺市観光協会、協 力:こくベジプロジェクト

20店舗

魚しげ、THE餃子、天松、楓凛、ボンジョルノ、炎家、atResta、

かっぱ、京城苑、ラヂオキッチン、大海、でみcafe、ゲミュート リッヒ、千俵、味源、申喰楽、bar future flight、木もれび、farm to table de salita、みやと

2018年11月 つれてって、たべる。わたしの野菜 受け取った野菜を自分で飲食店に 運び調理してもらうイベント

わたしの野菜2018実行

委員会 こくベジプロジェクト 3店舗 シロボシ、KBJ、SWITCH

2018年12月 こくベジのじかん CHRISTMAS MARCHE都立武蔵国分寺公園でのマルシェ イベント

国分寺市/こくベジプロ ジェクト

協力:都立武蔵国分寺公園/東京経済 大学地域連携センター、後援:JA東 京むさし国分寺地区/国分寺市商工会 /国分寺市観光協会

7店舗 でみcafé、タラちゃん、加藤けんぴ店、レオーネ、丸愛、キィニョ ン、アンビー

2019年2月 うどフェスタ うどを使用した期間限定メニュー

の提供

国分寺市・こくベジプロ ジェクト

協力:JA東京むさし国分寺支店/国 分寺市商工会、後援:国分寺市観光

協会 24店舗

atResta、京城苑、天松、よったん、MIYATO、かっぱ、THE餃 子、もぐら、ラヂオキッチン、百干、華琳、ピアットジョルノ、

SWITCH、ライトハウス、こてつ、大海、日吉小町、おたカフェ、

シロボシ、丸愛、いらか、ラケル、胡桃堂喫茶店、魚しげ、

GURIRIN CAFÉ

2019年2月 ふじSunごはんフェス

子ども食堂で提供しているこくベ ジメニューの試食と子ども向け ワークショップ

国分寺市・NPO法人

ワーカーズコープ こくベジプロジェクト SUNベジカフェで開催

2019年3月 こくベジ畑キッチン 収穫体験とこくベジメニューの試

国分寺市・こくベジプロ

ジェクト

2019年5月 てのわ市 都立武蔵国分寺公園でのマルシェ

イベント

都立武蔵国分寺公園(西 部・武蔵野パートナー ズ)

企画・運営:てのわ部、協力:こく

ベジプロジェクト、後援:国分寺市 6店舗 クルミドコーヒー、胡桃堂喫茶店、木もれび、キイニョン、ラヂオ キッチン、レオーネ

2019年7月 トマトフェスタ トマトを使用した期間限定メ

ニューの提供 国分寺市商工会商業部会

飲食分科会

協賛:JA東京むさし国分寺支店、後 援:国分寺市/国分寺市観光協会、協 力:こくベジプロジェクト

33店舗

THE餃子、天松、日吉小町、京城苑、ゲミュートリッヒ、千俵、ロ ンポワン、SUNベジカフェ、ベルビュー、ラヂオキッチン、味源、

BuOno!、木もれび、イエノウエノカフェ、アンビー、かっぱ、も ぐら、おたカフェ、大海、atResta、胡桃堂喫茶店、MIYATO、

SWITCH、はらロール、コクテル堂、いらか、百干、華琳、オリー ブハウス、山水、麻布茶房、ピアットジョルノ、ラケル

2019年11月 ぶんぶん食べ歩きスタンプラリー 期間中に参加店舗を回りスタンプ ラリーを行う

協力:JA東京むさし、ムーちゃん広 場 企画協力:J:COM 15店舗

ベルビュー、アンビー、SWITCH、ライトハウス、カフェローカ ル、キィニョン、おたカフェ、レオーネ、メイカフェ、スイーツ 秦、cafeflaっと、胡桃堂喫茶店、KBJ、カフェスロー、クルミド コーヒー

2019年12月 こくベジのじかん CHRISTMAS MARCHEcocobunjiプラザでのマルシェイ ベント

こくベジプロジェクト推

進連絡会 後援:国分寺市 5店舗 ピアットジョルノ、丸愛、焼肉いわい、うららかくにたち、木もれ

(35)

28

図 3 -8 開 催さ れ た イ ベン ト の 開 催 頻 度 と 参 加店 舗 数

123456789101112123456789101112123456789101112123456789101112 20162015登録店舗数登録店舗数登録店舗数登録店舗数登録店舗数201720182019456789101112 5122 75 100105

つ づ く   国 分 寺 野 菜 事 業 開 始 国 分 寺 じ ゃ ら ん こ く ベ ジ ト ラ ベ ル ガ イ ド

こ く ベ ジ 弁 当 国 分 寺 じ ゃ ら ん

(2018

年 版

)

手 手 暮 ら し う ど フ ェ ス タ こ く ベ ジ 畑 キ ッ チ ン ぶ ん ぶ ん 食 べ 歩 き ス タ ン プ ラ リ ー ふ じ

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ご は ん フ ェ ス つ れ て っ て ︑ た べ る ︒ わ た し の 野 菜 て の わ 市 こ く ベ ジ の じ か ん

  

ピ ク ニ ッ ク マ ル シ ェ て の わ 市 こ く ベ ジ の じ か ん

  

ク リ ス マ ス マ ル シ ェ こ く ベ ジ の じ か ん

  

ク リ ス マ ス マ ル シ ェ こ く ベ ジ の じ か ん

  

ク リ ス マ ス マ ル シ ェ 絵 本 ﹁ ぐ る ぐ る こ く ぶ ん じ や さ い ﹂ ト マ ト フ ェ ス タ

2018

ト マ ト フ ェ ス タ

2019

6 1 0

0

1 3 7876512

15 20

24 33

:PR冊子 ●:PRイベント ●内の数字は参加店舗数

Ⅰ期:立ち上げ Ⅱ期:ブランドの確立・認知拡大 Ⅲ期:ブランドの定着

(36)

29

3 -4   小 括  

第 3 章で は 、対 象 事 例 で あ る こ く ベ ジ の 概 要 に つ い て ⽂ 献 調 査 と Web 調 査 を

⾏ い 、 以下 に ⽰し た こ く ベジ の ブ ラ ン ド 戦 略 の 3つ の ⼯ 夫 点 を 整理 し た 。

⼯ 夫 点① 市 内 の 農 産 物 全体 、 農 業 の 歴 史 ま で 含め た ブ ラ ン ド コン セ プ ト 、 市 内 100 以 上 の 飲 ⾷ 店な ど 多 様 な 地 域 資 源 を 対 象 と し た 包 括 的 な ブ ラ ン ド 化

⼯ 夫 点② 農 産 物 の や り 取 り だ け で な く 感想 や 要 望 も伝 達 す る 、配 達 ⼈ を 介し て ⾏ わ れ る 農 家と 飲 ⾷ 店 を 繋 ぐ 流 通 シス テム 「 こ く ベジ 便 」

⼯ 夫 点 ③ 地 域 内 外 に ブ ラ ン ド 価 値 を 伝 え る た め の 多 主 体 と 連 携 し た 多 様 な 内 容、 タ ー ゲ ッ ト の イ ベ ン ト

次章 で は 、 こ れ ら の こ くベ ジ の ブ ラ ン ド戦 略 の⼯ 夫 点 が ⽣ ま れ た 過 程 に つ い

て 調 査 す る 。

(37)

30

第4章.  ブランド戦略策定の過程 

4 -1   は じ め に  

第 4 章で は 、 第 3 章 で 整理 し た こ く ベ ジ の ブ ラ ン ド戦 略 上 の ⼯ 夫 点 が ⽣ ま れ

た 経 緯 に つ い て明 ら か に す る た め 、 ⽂ 献 調 査 と 、国 分 寺 市 役 所 の 担 当 者 と こ く

ベ ジ便 配 達 ⼈ へ半 構造 化 イ ン タビ ュ ー に よる 調 査 を ⾏う 。

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31

4 -2   プ ロ ジ ェ ク ト 中 心 メ ン バ ー の 取 組 み の 経 緯  

こ く ベジ に 関 す る 取 組 み の 経 緯 に つ い て明 ら か に す る た め 、 こ く ベ ジ プ ロ ジ ェ ク ト にお い て 中 ⼼的 な 役 割 を 担 っ て い る国 分 寺 市 役 所 の 担 当 者 と こ くベ ジ便 配 達 ⼈ へ の 半 構造 化 イ ン タビ ュ ー に よる 調 査 を ⾏ っ た 。 調 査 の 概要 と 結 果 を 以 下 に 述 べ る 。

4 -2 -1   ヒ ア リ ン グ 調 査 の 概 要  

ヒア リン グ 調 査 の 概 要 を 以 下に ⽰ す ( 表 4 -1、 表 4 -2 )。

表 4 -1 国 分 寺 へ の ヒ アリ ン グ 調 査 の 概 要

表 4- 2 こ く ベ ジ便 配 達 ⼈ へ の ヒ アリ ン グ 調 査概 要

調査方法 対面での半構造化インタビュー

調査対象 国分寺市役所市民生活部経済課 経済振興係 国分寺市役所市民生活部経済課 農業振興係 各担当者1名ずつ(計2名)

調査項目 こくベジに取組んできた経緯、市役所の役割、

登録に関するルール、国分寺市の農業の特徴など 実施日 2019/10/29

調査①

調査方法 対面での半構造化インタビュー

調査対象 こくベジ便配達人/NPO法人めぐるまち国分寺理事 /フリーランスデザイナー N氏

調査項目 こくベジに取組んできた経緯、こくベジでの役割、

配達時のコミュニケーションなど 実施日 2019/12/10

調査②

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4 -2 -2   国 分 寺 市 役 所 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 の 結 果  

国 分 寺市 役 所 へ の ヒ ア リン グ 調 査 の 結 果 を 以 下に 述 べ る 。

1 )   こ く ベ ジ の 経 緯  

こ く ベジ は 平 成 27 年 度 に国 の 地 ⽅ 創⽣ 先 ⾏ 型 交 付 ⾦ を 使 って ⽴ち 上 げら れ て い た 。 当初 は 国 分 寺の 農 業 と 地 場 産 野 菜 、 そ れ を提 供 す る 店を PR す る た め の ご 当地 グ ル メ を 検 討 し て い た が 、 検 討 が 進 む に 連れ て ブ ラ ン ド 化 す る ⽅ 向 性 に な って い っ た 。

参 加 店 舗 数 は H27 年 度か ら 1 年 ご と に 22 店 舗 、51 店 舗 、 75 店 舗 、100 店 舗 、 105 店 舗 に な り 年 々 増 加 し て い る 。 ま た 、 例 え ばト マ ト フ ェ ス タ と い う イ ベン ト の 参 加店 舗 は当 初 26 店 舗 だ った が 翌年 に は 38 店 舗 に な り 、 開 催期 間 も 6 ⽇ 間 か ら 11 ⽇間 に伸 びて お り 、 イベ ン ト の 規 模 も ⼤ き く な っ て い る 。

2 )   推 進 体 制  

こ く ベジ に 関 す る 様 々 な 検 討 や イ ベン ト の 企 画を ⾏う 団 体 と し て 、 こ く ベジ プ ロ ジ ェ ク ト 検 討 会議 が 組 織 さ れ て い る 。関連 す る 団 体 で あ る 市 役 所 の 経 済 課 、 農 家、 飲 ⾷ 店 、こ く ベジ 便の 配 達 ⼈ 、 商 ⼯会 の各 代 表 計 20 名 程 度が 集 まっ てお り 、 ⽉ に1 回 程 度 会 議 が 開か れ て い る 。こ の 体 制 が で き た こ と で 商 ⼯ 会と JA が

⼀ 堂に 介す る 場が 初め て で き て い た 。

3 )   市 役 所 の 役 割  

プ ロ ジ ェ ク ト を ⽴ ち 上 げ た の は 市 の 魅 ⼒ を 発 信 す る 観 光 を 担 当 し て い る 市 政 戦 略 室と い う 部 署で あ った 。 こ の 部 署 は 様 々 な 事 業 の⽴ ち上 げを 担 当し て お り 、 こ くベ ジ 事 業 が あ る 程度 軌道 に 乗っ た と 判 断 し 、 普 段 の 業 務で JA や 商⼯

会 、商 店街 と 関 わ り の あ る 経 済 課 へ 事 業 が移 管 さ れ た 。

経済 課 で は 、経 済振 興 係 が 商⼯ 会 へ 、農 業振 興 係 が JA へ 補 助 ⾦を 出 し た り 、

参照

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