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智山學報 第46 - 019森口 光俊「Newar仏教の重層構造と出家式」

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全文

(1)

智豊合 同教 学大会紀要

Newar

仏教

層構 造

森  

 

 

〈論 旨〉 現 在常用 の

Newar

出 家 式 次 第の紀 年に は

18

C

.初の記 録があ る。 そ れら が、い

つ ご ろ定形 を得たか は定か で は無 い 。出 家 式が 主 と して依 拠 す る 思 想 的 資 料 は、

Adikarmapradipa

(〜

11

C

.),

Kriyasa

  graha (

12

C

.),

Acaryakriyasanluccaya

13

C

.)である。こ こで は、 

Newar

出 家 式 次 第の 有 す る 意 味につ い て、「

Newar

出家式に と もな う還 俗 式 は、密教におい て声 聞 乗と大 乗を 抱 摂する意 図にもとつ く も

の で あり、Newar 仏教の 密教 と声聞乗(大乗)との 重層構造の あ りか たを証明 し保証す る もの であ る」 こ とを考察する。

1

初め に

 

Newar

につ い て は既に

Hogison

 

B

H

.(

1972

 

Locke

 

J

K

1975

1980

の 実 際 的 な報 告が あ り、 近 くは

Gellner

. 

D

N

1988

に よ る 現 行

Newar

儀 軌

の テ キス トク リ テ イク と訳 を

う研 究が あ る。 ま た

Locke

J

K

.(

1985

1989

)、 高 岡 (

1984

)、 立川 (

1987

)、 吉崎 一

1990

)等

Newar

につ い ての 総 合 的、歴 史 的、儀 礼 的、図

学 的、 社

会 的論考

が ある。

1992

、人 類

Gellner

. 

D

N

.は、 

Newar

仏 教 と社 会 につ い て フ ィール ワー クに よる

己の

研究

の 総

を出

した。 当稿の

察は こ れ らの

研 究

負 う

も の で ある。 始め に、

考察

の 視 点に そっ て

Newar

の 特 色 を要

約 す

れ ば 以下の 如 くで ある。

1

Newar

仏教

の 主 たる

成 員は、

Vajracarya

種姓 と

Sakyabhik6u

種 姓で あ

  

る。 両者は通 婚 し、 その

子 は通 過 儀 礼 と して 人生の 一

時期

出家 す

る。

  

出 家 式は各種姓 と その 寺 院の メ ンバ ー と

こ と を

明す る もの で

る。 一

442

1

(2)

 

Newar

仏 教の重層構造 と出家式

    ノ      ノ

2

Sakya

種 姓は 還

し、

在 家

Sakyabhik

§u と して僧 院の経 営 を分担 し、本

  

で ある釈 尊 を祭 る。

Vajracarya

種姓 は声

乗 を捨 て金

剛 乗

Acah

  

luyegu

Vajracaryabhi

eka

)を受

赤 衣、 白ロ ン グス カ

  

礼執 行

akya

種 その

儀 礼 を執

る。 主 たる

祭儀

  

於い て、 両種 は布 施 を

け る資 格 を有 して い る。

3

Newar

は密教 (徒 )と声

聞 (

自称 す

る大 乗 者 )の 重

層構 造

る。

4

.寺 院 (

Baha

, 

bahi

Kwapa

堂 ;釈 迦 堂

Agam

堂 )とい う建

  

築構i

造上 の 重 層性 と

Kwapa

dya

尊 像

Ak

§obhya と し ての 二 重 価

  

を内包 す

るこ とに 、

Newar

仏教

色が ある。

5

. 出

式 は、

Newar

仏 教の 特 徴 を示

キ ー ワー ドである。

6

.式 次 第は 、 密教の 文脈で

成 されて い る。

7

. 出

家後

、 声 聞 乗の形に したが っ て、 四日間行 乞 す る

8

. 式 次 第 は、 還 俗 式 を

してい る。

9

Newar

出家 式に と もな う還 俗 式 は、 密教 に おい て声聞乗 と大 乗を

  

抱 摂 する意 図に もとつ く もの で あり、 仏

史の 具 体 と地 域 的展開の特 殊

  

を示 して 、

Newar

の密 教 と声

聞乗 (

大乗 )

との重

層構

造の あ りか た を

  

証明 し、 保 証 す る もの で ある。

10

.式

次第

の 成 立の

年代

は明 らか で はない が、 その依 拠 す る資 料 によれ ば、

  

11

C

.〜

13

C

.に、 

Newar

とその 大 乗 密

化の 具 体 を見 るこ とが で

  

きる。

II

Newar

仏 教 につ い て

A

Newar

僧 徒 につ い て

 Newar

の 仏

僧 徒は一

に次の 四 種 に 分け られ る。 

Vajracarya

 

kula

§

akya

 

Bhik

u  

kula

、 

Brahmacarya

 

Bhik

§u  

kula

、 

Chailaka

 

kula

であ る

 

Vajracarya

(以 下

V

種 姓

帯、 世 襲 の 金

剛 乗

と して

§akya

Bhik

u

以 下、 

s

種姓)

、 他の 仏

教徒

の 通 過

礼 を執 行 する。 

s

種姓 は出 家 し て サ ン ガの経

に係 わ り、責

と して の 日常 供 養 (

Nitya

 

puja

  等 を行 じ、

(3)

       智畳合同教学大会紀要

と同様 に妻

して い 。 この

者 は

Bah

点 と してお り、

Brahmacarya

 

bhik

§u

以 下、 

B

種 姓 )は僧 院 (

Bahi

)を拠

  。

  

S

種 姓、

B

は ネパ ー 先 住の

Newar

丘 の

末 裔

る と

し て

§

ravaka の 独

比 丘 にその 出 自 を置 い て お り 、 

B

種 姓 は

S

種 姓 よ り、 よ り

§

ravakayana の伝 統 にある もの との意識 を持 っ て い る  。 

S

、 

B

種姓 と

Chaila

ka

は金 剛

式 で ある

Homa

な わ

、 

B

種 姓は サ ン ガ独 自の

出家儀

を執

る。

Chailaka

は仏 塔 ;

Caitya

の面

で出 家 して サ ン ガ を

成 してい

  

Newar

仏教

は 「

金剛 乗

展 と

優勢

に共 なっ て衰 退 して ゆき、声

比丘 は独 身の 形 態 を

て妻

形 をと る よ うになっ た。                                                                      ノ

結婚

して

Brahmacarya

bhikusu

称 した。 現

SaRyabhik

馨u種姓の

者達

はかつ て

独身比

丘 で

っ たとい

う伝

を今

に主

してい るの で ある」

」.

K

Locke

1989

. 

P

105

 

歴 史

B

Newar

仏 教に関 する二 つ の体 系

  (

a

DaSakarma

教徒

の通

過儀礼

としての

10

体 系

1

234

5

Jataka

  abhi§eka :macabui  

byarpkegu

 9imantavidhi

nAmakarmAbhi §eka ;nama  cchuy ¢

gu

 

dipavali

 yamaraja  

pajavi

ihi

annapra §anabhi §eka ;maca  

jarpku

 upanayavidhi  

kuladevadarSana

cUakar紐 abh菫

k2

;vrataba !ま

dhana

 

bh

k

§u 

juigu

§ravaka  

buddhacaryavid

hic

韻akarmavls 瞬 anabhl §eka ;

pratyekayana

 

b

dhisattva

g;hasthicaryavidhi

6

ba

ddha

霧uru 

j

疑ya 照

hayanacarya

 upadeSa  vigU

  vratade §avidhi

 

7

.Svaya 耳〕Varabhipeka ;puruaStri  nimha  Samagama  samavartavidhi

 

8

 vivahabhi §eka ;vajrayana  

tantracarya

 sahajakriya p註

igrahapavidhi

 

9

 

dik6abhi

§eka :guhyacarya  mantragrahana  agnikarmav {

dh

 10. stbavirabhi §eka ;siddhacarya  yogavidhi 

budhabu4hi

 

jarpku

b

Acarya

となるための

 (1) §ravakacary 翫

buddhaytina

;pafictibhi寧ek.a

   

1

bahyakaia

§abhi§eka ;

pa

蠢cabu 齦

hasva

喞 ap {蘿a 

kalaSajaiabhi

§eka

   

2

.namabhi §eka ;

tvam

 

bhik

§unama abhavat

(4)

Newar

仏 教の重層構造と出家式

  

3

.civarabhiseka ;civaravastra  

dharanam

      サ

  

4

 p童

Iapatrabhi

§eka ;pi44ap 含tra 

dharanam

  

5

 

buddhacihnadap

σadhara abhi§eka ;

buddhacihnadapga

 

dharanam

(2)

_

buddhavajrayana

 guruk rma −−mahayana

  

1

 

guhyakalaSabhipeka

;霧uhyap  

ja

 

ka

蓋aSajal’abhi§eka

  

2

.namabhi eka

tvalp

 v日

jracaryagurulp

 abhavat

  

3

. va3rabh 圭§eka ;

b

d

(韮

hacihna

導 vajra 卑

dharayet

  

4

. 

ghap

ζ

abhi

§eka :

prajfiacihnaip

 ghatp 

a

1 

dharayet

  

5

。ma 瞭 a

seka

:valrasattva 獗 ntra !n 

dharayet

(3)

dik

調

karma

.vidhi ;vajrayana −− tantramantrasahitasahajayana  caturdaSab ・

     

h

§eka

14

 

krama

  

1

 

bahyakalaSabhi

§eka

bahyakalaSajalabhi

§eka

  

2

。muku abh至§eka

pa

負cabuddhacihna muku adhara4am

  

3

 vajrabhi §eka ;わuddhacihnarp  vajradharapam

  

4

。gha 襲abh置§eka ;praj負acihna gha 堪adharapam

  

5

 mantrabhi 爭eka

gUhyamantra

 Sa 甲Varamantradharapam

  

6

 guhyakalaSabhi §eka :guhyakala §ajalabhi §eka   

7

.aa轟abh三

seka

;netre  afijana  sud 蝉

1abh

  8

 prajfiabhi

ka

prajfiajfiana

 labhaya

devl

  9

 

jfianabh

§eka ;

budd

圭lajfiana  

ia

曇>

haya

〈pur犠§a>

 

10

.guhyapatrabhi 爭eka ;guhyarn ζ

tapana

 

labhaya

 

iti

 

daStibhipeka

 

11

 

da

pa

穿abhi

ka

;曲 eka 甲

pra

bi

va 重轟

a

飜aπ}

 

12

 Sarak§epabhi 鎚

ka

;vaparapi  cittapu §pa prak §

ipet

 

budhapadau

 

13

 

prajfiajfianabhi

§eka ;matadevijfiana  

dhara

聡aya

 

14

guhyam

;tabhipeka ;guhyamaham ζ

tapanam

 

iti

 caturda §

abhi

ekam .

   

 

ida

likhitam

 palp . vai 、齲

akaji

 vajracarya .(march .

28th

1992

) 

  (

a

は専 門の

僧 職

者 ;

Vajracarya

以 下、 

VA

に よっ て

執 行

される

Newar

仏教徒

の 通

過儀 礼

り、 順に誕 生 式、

命 名

式、 お

い 初め式、 出

式、 還 俗 式、 婚 約 式、 結 婚 式、秘 密 潅項 式、 寿老 武で ある   。

b

V

種 姓の

、 その 専 門 僧

者た らん と

が経 なけ れ ばなら ない 密

行の階程で あ る。

a)−

4

, 出家 式は 、 (

b

) 一

1

)をそ内 容

S

、 

V

両 種 姓が それぞれの 種 姓、 サ ン ガ に

属 す

るこ と

証 明

式 で

り、

密教

の体

か ら

声 聞

に醍 されて い

 

 

(a)−

5

,還

式 (衣 鉢返 還 式、

COqakarmavisarjana

Civaratoteya

)は声

乗の 出家 者の シ ン ボル で ある衣 鉢

を返 還

る。 独

覚乗

、 あるい は菩

、 即 ち在 家 仏 教 者 となる儀式 と配 さ れ る よ

に、

V

、 

S

種姓の者は 、還俗 して在 家 者、 菩 薩とな る。 この 儀 式は、

V

姓で

専門僧職 を望

っ て は声 聞

(5)

              智豊合 同教 学大会紀要

超 えて 大 乗 者、 密

に進む た めの

を意

る。 この 者が

a

6

, 即 ち

b

2

Vajracaryabhi

§eka

Aca

luyegu

)の儀 式 に よ り、 金 剛

堙 の 真 言 を

けて

Gur

VA

と しての 道 を

む 。

 

a

8

結婚

式 は

Sahaja

に配さ れ る。 

S

、 

V

種姓の結

を祝 して 、 

Sahaja

の 男 尊 女 尊の結 合 に象徴 さ れ る形式 的 儀 式 (男

が手 を取 り合 う)が

さ れ る。 その

実質

Newar

の体 系の

究極

で ある(a)−

9

, 秘

密 潅頂

式、 即 ち (

b

) 一

3

として なされ る。 専 門の

僧 職

VA

は こ こ に その 仏

者 と して 階位 を成 満 し、

Homa

執 行の

資格 を得

る。

Ac

1uyegu

を受

け ない

S

種 姓の者 も、 サ ンガ の 長 老 (

Sthavira

となるに はこ の

式 を受 け な け れ ば な ら

い 。

 

Newar

には 、チベ ッ ト仏 教の 如 くの

相 批 判の

系は遺されて い ない  。 こ の

a

b

系は 、

KS

、 or 

AK

に よっ て い る と考え られ るが 、実践 的に声

乗 よ り

上瑜

Sahaja

の階程 を究極 と して

Newar

仏 教 の現状 をとら え て い る。

 

在 家 菩薩の道、大 乗をべ 一 、声 聞

;独

比丘 に な るこ と

出家

か ら、 衣 鉢返 還 とい う

式 を

るこ とに よっ て、 その出

者 の 本来

か ら在 家 菩

転 身 を

当化す

る、一方

剛乗

の 者 も同一 の儀 式を経 る こ とに よっ て声

聞乗

を受 容

る。

Newar

の 仏

僧 徒 ;

V

種 姓、 

S

種 姓 等 その他 を歴 史 的に主張 す る

者達

  状 を仏

に お 保 証

の で ある。

III

家 式

と衣

返還 式につ い て (

A

Newar

仏教徒

司祭

階級で あ る

V

種 と

S

の 男 子は 、世

の通 過儀

と して、 幼 児 期か ら少 年 期 (生

6

ヶ月か ら

12

15

頃)

出家

す る。 式 全

所属

サ ン ガの最 長老 に

轄 され、実 際の

式 は

VA

とその

助僧

Upadhyaya

)によっ て

行 さ れ る。

 

家受戒

の 儀 式は金

剛乗

の儀 式 によっ て構 成 され て お り

1

受戒

II

.還

、 か ら成 る。

 

式は

心 となる剃

受 戒の 当日 よ り

3

日前に開 始 さ れ る。 そ して

日より 一

438

5

(6)

Newar

仏教の重層構造と出家式

4

に還

の 式が

わ れ る が、 この

4

日間に比丘 と しての

乞食

行が

され る。 式は総 じて

8H

間に わたっ て お こなわ れ る。

 

し五戒、 十 戒、比丘名 を授 け られ 声

比 丘

衣 を

す る

と して

4

間 を

過ご して

S

種は還

る。

V

種の 者は声

聞乗

を捨て、 成 人 結

結 婚

式の祝 際

を兼

ね て

同 時

わ れ る

Guru

VA

と して の 五

潅頂

Ac

1uyegu

を受 ける。 彼 らは これ らの 儀

i

け るこ とに よっ て それぞ れの所属

る サ ンガの一員 と して 認 知 され、 在 家 (

帯 比丘)、 金 鰯 乗の

と して

院の儀

に参 加

格 を得る。

B

  式 次第要綱

 こ の貳 次 第は私 本

N

儀 軌 (

Newar

語の指 示、 解 説 とサ ン ス ク

U

ッ ト要 文 よ

り成る

Kriyasa

graha

Pravrajyagrahapavidhi

)に よっ て

作成

さ れ た。

Locke

 

J

K

1975

 

GeMner

 

D

N

1988

を参

次 第 進

との

出来

ない 主

所作

っ たが 、

Kathma

磁 u武 と

Patan

式の 順

序等

の違

い は考 慮 して い い , 私 本

N

儀 軌 に は

NS

960

1839

 

AD

)の 奥 書が あ る。

Locke

は より古い

NS

825

i705

 

AD

照 して お

、 

Geillnerl9

い た

Pracarit

 script

と同

19

世 紀の もの と、

行 本 (

Pad

masrivajra  

V

1983

に よ い る。

1

。式

 

a .三 臼

Gvay

 

da

Tayegu

 b

.一 日

.(

Dusa

).沐 浴、 

Gurumapaalapaja

, 

Kala

§apaja .

AP

AK

    

KS

II

出家

Pravrajyagrahapavidhi

日 :四 日目

   caitya , 

prajfiaparamita

10kegvara

(仏、 法、 僧 を意 味 する)etc を祭 っ

    て

 

1

Gurumapdalapthja

, 

kala6apaja

 

2

i

弍の

典拠

KS

 

3

. 三帰

(7)

      智豊 合 同教学大会紀要

 

4

. 五

の 授 与

 

5

. 出 家 要 請 (百 字の明、 灯明加 持、 授

腰 帯mekarabandana 一

床 屋一

    部

して

ke

§

a

る、

流 す

 

6

. 意 志の

、 弟子

 

7

.剃

ca4a 、 出

の た めの 潅 水 (

Pravrajyabhi

§eka ,長老 に よる潅 四 海

   

水 )

下 衣一

化真

 

8

. 出 家の 意 志再 確 認 (

pravrajyalihga

の 保 持 )  

9

.在 家 名の放棄  

10

. 出 家 名の 授 与 (

Buddha

直 弟 子 達名 前 )  

11

. 仏、 法 、僧マ ン ダ ラ (

trmandala

釈迦 牟 尼、 般若 母 、観 自在 菩 薩 )真

   

言、 供 花

cf , 

AK

   

a .五

、 四

金 剛女 [

AP

KS

AK

    

b

.九

    

c .九サ ン ガ

僧)

 

12

. 三帰

KS

 

13

.十

学処

授 与

 

14

.衣、鉢、水 瓶、仏 杖の

師 、助僧、 サ ン ガの 三者に要 請一受 持

    

を 誓

戒、 布

実行の 誓 )

 

15

.金

剛杵

三処 加

KS

. 

Ak

 etc

 

16

.一

LV

 

17

.護

施食 [

KS

. 

Ak

,etc

 

18

.一比丘 と しての 行 乞 (四 日間 )−

HI

. 衣、 鉢、 仏

の 返 還

八 日 目

] [

Ks

 etc . に

 

a .

Gurumarpdarapaj

 a etc .灯 明 加 持、金 剛

加持

 

b

.還

に関

疑、

受金剛乗 潅頂

望の

有 無

 

c ,マ ン トラ授

 

d

.剃

etc , 河 に

流 す

436

7

(8)

Newar

仏教の重層構造 と出家 式

C

 

式次

の 内容 と出典につ い て

a

 

 

式 開

の 一週 間

所属

サン ガの

僧 院

受者

名前 を

記 して

儀式

    開 始の告 示が なされる。

 

2

)受

当日より三 日前の この 日、

Gvay

 

Dalp

 

tayegu

(ビ ン ロ ウ ュ の実 と

  

貨 を献 ず

る)

本 尊

Malaguru

次 導

Upad

  

hyaya

、 五 長 老 (

Paficasthavira

な ど、そ れ ぞ れに献 ず る。 この 儀 式 は結

  

婚 式 等 に も行 わ れてお り、祝 福 を受 け、受 戒の許 可 を乞 うた めの

式で

  

ある。

献 ず

るナッ ツの 数

も定

め られ てい る。

 

3

)一 日

の この 日、

Gurumapdara

 

p

a

, 

KalaSa

 

pUja等

が 行わ れる。

Gur

  

umapdala  

pUja

以 下、 

GM

P

は、 こ の

出家儀

式の

各部

分の

初頭

に必

ず行

  

わ れ る が 、他の 日常供 養

にお い て も必 ず修せ られて お り、

Newar

  

に お い て最 も

基 本

的で 重

式 と さ れ て い る。

 

GM

. 

P

Kala

§a 

paja

  の具 体 は、 

Locke

 

J

K

.(

1980

)に詳 説 さ れ、 高 岡

1984

1991

が あ る。

GM

P

Newar

テ キス トと

和 訳 (

1974

Advayavajra

とす る

Newar

Gurumapdararcana

 

Pustaka

A

§

akaji

 

V

1989

)が あ り、 こ れ らの 出 典 と考 え ら れ る

Skt

.文 献 に、 

L

 

V

Pussin

Adikarmapradipa

1988

)、高 橋 (

1992

3

)と

Acaryakriyasamuccaya

分テ キス ト と訳 ;

口、

1991

が ある

述、 cf)。

 

GM

はイン

宇 宙 観 に基づ い て、 須 弥 山 項 に

Guru

;金 剛 薩 墟 (

Va

jradhara

)を配 した 、四大、八

に遍満 する諸仏の 世

で ある。

Guru

剛薩

堙 は 三 宝の 具 現 者、 宇 宙は金 剛 薩唾 の しろ しめす所なの で あ る。

GM

, 

P

はこ の 世

を砂マ ン ダラ と して描 き供 養

る。

 

こ の 供 養 ) 目的は 、 自己 の 姿 を見 る よ

にグル マ ン ダラを 自 己 と見 て、 そ の マ ン ダ ラ が 一

徳 (

guna

)を そ なえ た 宝 な る 心 (cittaratna )で ある と観 じて、 六波 羅 蜜 を実践 し、これか ら行お うとする本 儀

を正 し く完全 に成 し遂 げ る ため に行

もの であ る。」

 

GM

P

に よっ て「一切の 苦 を離れ 、知 恵 (

jfiana

)を心 に成就 す る。 そ して こ

(9)

      智豊合 同教学 大会紀要

の 自己は 三宝に

帰依

し、 ウポーサ ダ 八斎

戒 (

arya

§

afigopo

§at§

ila)

ち、

一 切

生 救 済のため に

る、 と以 上の よ うに観

るの で あ る」

高岡

1984

  儀

式 の

は、 こ の

GM

P

に よっ て 自ら金 剛 薩唾 と成 り、 これ よ り後の儀 式 を執 行 する。 受 者はこの 日の早 朝、沐 浴 して寺 院 に詣 で 、

GM

. 

P

を習い 供 養

る。

b

》式 当

日、

式 次第

出典

に つ い て

 

次 第

の 依 拠

る 主 た る

儀 軌

KS

Kriyasalpgrahapa

ika

)、 

A

P

Adikarmapradlpa

)、 

AK

Acaryakriyasamuccaya

)で あ る。

 

1

KS

Nibsapga

 

Kuladatta

12

C

.)編の 儀 軌

成 書 ;金 剛 界 法 を

心 と

   

した

儀軌集

り、

Bu

 sTon は これ

ユ ガタン

ラ階

に配

る   。

授 戒

  

儀 式 次 第

KS

所 収の 「

Pravrajyagrahanavidhi

」  を典

と して

成 さ    れ てい る。 先の 「式 次 第 要 綱 」 に 「

2

.式 典 拠」 と した ように、

Newar

  

行の 次 第は

KS

文初 頭の 、 比丘 を対

Gur

Va

に よ る

式 の

執行

  

云々 か ら始 まる

Skt

文 「

Pravrajyagrahanavidhi

」 その ま まを用い て

   

れ、式の

目 は

Skt

によっ て応

される。 

KS

に加 え られ

   

た項 目は

11

.の仏、 法、 僧 (

Trimandara

)供 養の部 分で あ る   。

   

a .仏 ;五仏、 四金 剛女

AP

、 

KS

 

AK

に共 通 尊格 ) 

b

九法 宝、 即

   

大 乗

の 九

若、 華

、 十地、 三

王、

伽、 法 華、 如 来 秘

、 遊

  

金 光

C

Avalokite

§vara , 

Maitreya

, 

Gaganagafija

  

Samantabhadra

, 

Vajrapani

, 

MafijughoSa

, 

SarvapivararpaVi

kambhin

  

K

§

itigarbha

, 

Khagarbha

KS

、 

AK

共 通 )と

る。

15

17

KS

、 

AK

   

通)、

16

. は

Lalitavistara

に よ る と言 う。

10

.の 出 家 名 は

Ananda

    ノ

   

Saliputra

, 

Maudgalyayana

, 

KaSyapa

, 

DharmaSri

, 

Srimitra

  

Salasagara

, 

VinayaSri

, 

Vitaraga

比丘 であ り釈

尊直

弟 子、 声 聞の

と    な るこ とを示 す 名が授 けられ る。 又 、 当然の こ となが ら

KS

そ れ 自体は

III

   

の 「還俗の

式 J は

して はい ない 。

 

2

AK

.は

Mahamapqalacaryapanditavadhata

§rimajJagaddarpana (

12

  

13

C

成 し、 

KS

よ り広

儀軌 集

で あ り、

Abhayakaraguputa

11

(10)

Newar

仏教の重層構造 と 出 家 式

  

12

C

.)と密 接 な 関

編 著

る。

AK

瑜伽

階程の

潅頂 次第

  

提 と して、 以 下に述べ る

AP

によ りその

GM

P

を配 してい る。

   

AP

大 乗

の 仏

者 に 「発 露 懺

」、 「三 宝 帰 依」、 「発 菩 提 」、 「

  

」、 「

」、 「八 斎戒」、 「

生 利

その

前提

格と

る。 その

  

為 に、 そ して その 者が

GM

. 

P

を修 す

る。 

AK

こ の

AP

っ て、 これ ら

  

目を金

剛乗

となる ための

と して

め る。

 

3

)式

次第

Adikarmapradipa

につ い て

  

AK

潅頂

品の

言 う

、     「仏 陀 は如 く説 か れ    善男 子に して、若 し信 を もっ て善逝の教え を (求め)来 た れ る 者 は、     初め に、三帰 を 授 け、次に菩 提心 を (発生 せ し め)、     次い で学処 た る 五 浄 戒 を具是す るこ と、十 不善業を捨 棄するこ とを授け、仏教の信 者    と作 すべ し  と。

  

初 めにこ の こ と につ い て 説かれ る。 そこで、初め に上尊の マ ン ダラ(

Guru

rnapqdala    を 造 り、以 下の次第に よ り (修せ よ〉」。 

 

以 下 」 とい

GM

P

次第

AP

っ て そ れ と

同様

で ある。 

KS

、 

AK

の 両 儀 軌 は現 在 に到 る

Newar

礼の 典 拠 と もさ れ て い る。 編

Kur

− adatta はネパ ール 人、 

Jagaddarpana

イン ドに活

した とされ る   。

 

AP

.は

Vikrama

§

lra

寺に

し た

Acarya

 

Anupamavajra

と さ れ る

乗 在 家、密

者、 「

正 し 」 (

Adikarmikasattvanam

marga )を金 剛 乗の立場か ら

い た もの で あ る。

奥 書

Salpvat

218

AD

.       ノ

1098

)と あ り、

Nepal

、 

Patan

現 存 の 「

Srividyadharavarmasomakarita

Sriya

§odharavarmamahavihara 」

Ba

 

Baha

住 者

Vajracarya

に して

Sri

§

akyabhik

§u」 な る

書写

してい る。

 

当 書 は、

Advayavaj

 ra (

10

11

C

)の 著

と さ れ る 「

Kudl

tinirghtana

」 (

KN

)  とその 内容 を一致 してお り密接 な依 存 関係 にある。 

AP

、 

AK

等に よれ ば

Newar

現 行

GM

P

は 全 くこ の

AP

っ て お り、

GM

P

Newar

本 思 想 とな り、 出家 式に も修せ られ る よ うになっ たその歴 史 的起 源 を もこ こ に

して い もの と

え られ る  。  

AP

は 「初 業 た め正 し 」 を早 期 よ り睡 眠 時に至 る一 日 の 正 しい

(11)

                                           智豊合 同教学大会紀要 行

為 (

所 作 )

と して 示

。 初 業 の 者 と は 「初 業 菩 薩 (

Adikarmikabod

hisattva

)、ひ い て は全ての

男子、

善女 人

」を

い 、 「

Adikarma

と はその彼 らに よっ て

さ るべ き必 須の 基 本 的 な行 為の こ とで ある。 こ の

業 を儀 則の 如 く正 し く行 うこ と、特に

GM

P

するこ と に よっ て「か く作 し つ つ ある

男 子 、

女 人に は、久 しか らず して、 必 ずや菩

の 座に生ぜ ん 」 と

者 は 結 論 す る。

AP

初 頭 に 「

正 し J

旨 を掲 げ て、 頌 に言 う。

1

.敬信もて 吉祥な る 諸 仏、諸 如来、 諸師方に帰依 したて まつ    こ の 初業の光 は、そをよみ せ る方々 さ れ しのな り。 2 .(こは)弟 子等の速や かなる覚 りの た め に書かれ、争い の ため に は有らず、    か るが故に、苦 を寂め し方々 は、我が た め に須ら く寛大 な らんこ と を。

3

.こ こ に先 ず、供 養の初業に関する諸マ ン ラ が 示 さ れる、   そは、 (各初業に係わる)一所にま と め 記 さ れて、別 異には為さず。 4 .始め に洗 顔 を作 し て、 早朝の 静慮と念 誦、    ナーマ サ ンギーテ イの読 誦を作すべ し。誓 願 も又、 5 .普 賢行 (願讃)を初 め と して (唱 え作 し)、次い 、作し、    ジャ ンバ ラ神に、虫の入 ら ざ る清 浄な る 水 を 儀 則の 如 く、

6

108

回捧 ぐべ し。 同 じ く餓鬼のた めに 一 水 を施す   次い で、泥塔 (を造る)所作等 、諸 仏の 供 養を(作 すべ し)。 7 .グルマ ンダラを造り、 自己 の崇 敬 する本 尊のマ ンダラを (造 り)、    般若波羅蜜 など(の経 )を 随 意に読 誦 すべ し。 8 .尊諸の 右繞数行を作 し、特に誓 願 して、    菩薩の バ を捧 、 正法久住を、

9

.三昧に安 住せ る者は歓びの 心 もて為 すべ   作礼を 初 め と して、次い で上尊た る諸仏 を奉送申しあ ぐべ し。

10

.また、 食時に は食事の相 好 を もっ て (為 し)、   一切 の生類 (の た めの )マ ン トラを もっ て儀則 ど お りにバ 11を 施 すべ し。 11.天 食 を 三 宝に、ハ ーリ神に 三瓶を、   高 貴なる座 を 本尊に(捧 じて)、後に儀 則の如 く食すべ し。

12

.残食の小 塊 を (餓 鬼 )に施 して後、口を そ そ ぐべ し。   施食の 偈等を 誦 して後、賢 者は歩遊すべ し。

13

.菩薩の諸所作はあ ま ね く四 時にわた りて、喜び の 心 もて (な さ るべ し、)   又、夜分には 正 法 を学ぶ こ と等を、為し て、 14.心 と五体を もて全ての 勝 者 を 敬 礼 し て、   本尊との 瑜伽に よ りて、獅 子のふ せ る様に て寝るべ

15

.あくれ ば、又、作さ るべ きこと ど も、作礼等の 儀則の所作が (為 さ るべ し。)初行の

  

者達の た めの 正 し き道、これ 即 ち、 (諸菩薩の)認 め ら る るとこ ろの もの なり。 一

432

 一 (

11

(12)

 

Newar

仏教の重層構造と出家 式

 

AP

本論

れ ば

初業

は、

大 乗

金 剛乗

の 初

、 ウバ ソク、 ウバ イ の全 て を指 してい る。 彼 らは当然 三 宝に 帰依 して い る

でな けれ ば な らない し、

乗の者 として の

律 ;十

戒、 五戒 を保つ の で な け れ ば な らない 。 初 発心の ウバ 、 ウバ イで

れ ば、 それ

を要 請

けれ ば

らない 。 そこ で 「三

と 師 の た め に 諸 マ ン ダ ラ

を 作 り

て」

triratnebhyo

 

gurave

 ca mandalakani  

krtva

三 宝 と諸 如

の面

で、 ア ー ャ ljヤ 師に誓

の 授

と 自 ら が 持

る こ と の 護 持 を

乞 う

tri

§arapagatarp  mam  

acaryadhar

ayatu

こ とが な され れ る。 これ は

Newar

現 行の出 家

式の 内

相 当す

の で

る 。

 

GM

し て

作者

に論 じて い る。

め に

Gurumapdala

を造 し、そ

の後、 他の (初

あ り)。 何 故に初め に

Gurumandara

の造

あるや 。1 (

adau

tavd

 

guror

 mapgalakarp  

kuryat

pa

§cad  anyat

//

kasmad

 

adav

 eva  

gur

・ uma ¥

Calakopanyasa

)。 初

の 根 本 と して

GM

P

を と らえる。

 

また、

Guru

;師 とは ア ー

ャ リャ の こ とかの

疑 問

が ある。 そ れ につ い て、

Guru

、 彼 は仏で あ り、 法で あ り、僧 伽 で あ る」、

「一切 諸 仏 等 同 な 腸

sarvabuddhasamo  

hy

 asau

gurur

 

buddho

 

bhaved

 

dharma

sa 即

gha

§ capi  sa eva  

hi

)、

金 剛

を 区 別

か ら

」 〈ntinatvarp  nalva

kurvita

 

guror

 vajradharasya

と言

 

さ らに、 「

ン ダラ」

muner  mandala

とも言

この マ ン ダラが造 ら れ な けれ ば な らない理

と して、 「

福智

の 二

糧の 成

は 六波 羅

成満 す

こ とに よっ て

さ れ る」 (anayo

p

ya

anasa

bharayo

paripara

a

paramitaparipUrapad

 eva  

bhavati

か ち で

り、

完 成 )

GM

を造 るこ とに よっ て 成 満 さ れ る」 (

ta

即 ruma

輿

alakakara

t

 

par

iparyante

)か らで あ る と

る。 

AP

大乗

と金 剛

の、 そ して

在 家

の もの、 菩 薩の

生 きん とす る者に とっ て、師 :上 尊 :諸 仏 :持 金

の マ ン ダラの

造作

と、 その

供養

最 も重要 な所作

る と

る。

AK

も先 きの如 く、 金 剛 乗

に おい っ とも重

な 潅項の

式の

提 と して授

を含む この

GM

P

(13)

      智 豊合 同教 学大会紀 要

本尊

あり、 そ れを

るこ と は師

りの 道 に

るこ とを示

す も

の なの で ある。

GM

P

AP

の 思 想の 全

式である。

菩薩

の 初

: 基

の行 法の

っ て、

Newar

V

S

種 姓 に おい て重 要 視 さ れ、 出

式、 日常供 養の

に常に修せ られてい るの である。 又 、

AP

初 頭の

頌 に 示され る初 業 は 、現 在の

Newar

仏 教の 諸儀 式 におい て実践 されて い 。 ナー マ ン ギーテイの 読 誦、泥 塔の 造

、般 若 経 典の 供 養、施 食 (

Bali

)で ある 。

 

Newar

仏教

で、 これ らの

道は他の さ まざまな

経典

か れ て も来たはずでは あ るが、 こ れ らの 諸 業 は、在 家の 初 業、大 乗 ;密

示 した

AP

AP

の精 神 に発 して 、その反映で ある と

え られ る。 た だ、 無 数の

Skt

写 本 を

成、尊 重 して きたネパ ー

AP

Skt

は 二 の みであ る  。

c

衣鉢 返 還 式につ い て

  衣

仏杖 を返還

して、

俗服

着替

え る。

出家

式 と

還俗 式

Newar

仏 教 にお け る意 味につ い て は既に述べ た。 こ こ で は還 俗の 意 志 と意 味 を伝 え る返 還 式の要文 を掲 げ る。 (a)は

S

種 姓 に対

る もの で あ り

AP

、 

KN

、 

AK

に その 部分 を見 出す る  。 (

b

)は

V

種姓 に対 して の もの で ある。     (a )○の如 来、ア ラカ ン正等覚者方は仏智に因

O

、 仏 眼によっ て、 こ の善根がい          かなる種の もの であり、い かなる部に属 するもの であ り、い か な る形で、い       なる自性 を 持 ち、い か な る相 を持 ち、い かな る法 性に 因っ て存 るの か を 知っ て          お ら れる。          (如来方が)、常にその根 を 無 上 正 等 菩 提 に廻 向 さ れ た 如 くに、       我 も又、廻 向せ ん。(弟 子 )         ○見 き、想い 談 話 す る、い かな る も、全て の こ とを          衆生の利益 と安楽のた めに、 我 れ、常に為 さ ん。 (弟 子 )          今よ り、出 家の徴 (衣 )を 脱 ぎ、再 び 在 家の徴 依 )を 着 る を 許せ り、          汝、種姓のに従 うべ し。 (師)         o 生 き物を 殺すべ か らず、酒 を 飲むべ か らず、虚 言 を 為 すべ か らず、          他の物を 盗むべか らず、他の妻 を 想い欲 すべ か ら ず、          在家(の 法 )に従 う者、 天 なる福徳を も得ん。(師)    (

b

)ア ア尊 師 よ、御身の 慈 愛に よ り、私 は 出 家の 誓 戒 を持 し、 五戒、 八斎戒を もっ て        十 不善の悪 を捨 て、声聞の行 を な し ま し た。     これ より、 私は大乗の行 を 持 そうと お もい ます、 慈悲 をた れ た ま わ んこ と を。     師、 言 う。 善い か な、善い かな、在 家の 弟 子 よ、大 乗の行道 を持せ よ、 持せ よ、        大 解 脱の 主、尊 っ と き師 な る金剛薩堙、転輪 自在者の行を保つ べ し。 一

430

13

(14)

Newar

教の重層構 造と出家式      大乗の行と はい かなる か を説か ん、聞くべ    大乗の行なる根 本の法は、シャ クテイに よ ら ざ れ ばい か なるも成就 する あたわ ず。    大乗の法 性 は 又、(その)禁戒と秘 密 瑜伽 潅項 (を受ける こ と)な く してはい かな る     も解脱 あ るべ か ら ず。大乗の 行 を持 し、 声聞の行 を捨つ べ し。

IV

Newar

にお け る金剛乗の進展 につ い て

  

秘 密

出家儀

礼の起 源 に関 す る、

Ba

 

Baha

寺縁 起

                      ノ

 

11

C

.末

Vajracarya

に して

Sakyabhik

§uで ある者が 「

Adikarma

 

Pradipa

を書

写 し た。 その 者が

んだ

院 名は

Newar

, 

Patan

Btt

 

baha

で あ り、

            ノ

正 規 の 削 を 「

Vidyadhara

 

Sarma

 

Sarpskarita

 

YaSodhara

Brahma

Mahavihara

」 と称 してい る。 この

Ba

 

baha

立の縁 起が 残されて い

る。 縁 起は出 家儀 式に

関す

る もの で あ り、

の秘 密の儀 式に

わる。

剛乗

Newar

進 展の様 子 を

える

の と

えられ る。 

BU

 

baha

の 縁 起 は次の よ うで ある  。

 「

VaiSya

Thakuri

王 朝 

Shankara

deva

時世

、 

Jhul

の村の何 人かの者 が

Ben

ga1の

Gaur

へ 行き、 

Kapi

とい う 町に住 ん だ。幾人か が

Jhul

に帰っ て来た と き、これ ら の 者は毎日、神聖な場所で

Yagya

ホーマ )を修 た。 不断の 炎が輝 き続い た。 これ ら

の バ モ ン の うち 正妻を持 っ て い ない 一人、バ

YaSedhara

した。 その 後のある日、彼 が ホーマ を修 してい る時 、そ の火が燃えあが り彼を焼 き殺

し、 つ い に は村全体 を焼 き尽 く して し まっ た。

 

Jhu1

の 村が 焼 け た 時、バ モ ンの未 亡 人

YaSodhara

は小塔 (caitya )と般若 経 典 (vi・

krama

 

S

 

245

AD

188

> に金 字で書かれて い る幼い

YaSodhara

を伴っ て

Patan

の地に 逃 げた。彼 女 は

Gala

bahal

Vidyadhara

−varma (v =

d

造っ た 僧 院

(vihar )を修復 し、こ の 僧 院の一所に小塔を安置し た。

 

彼女は息子の

Chara

karma

(剃髪式 )を す ませ 、出家 (

Bandya

Bare

)さ せ た。彼 女の 親戚の アグニ ト リに こ の こ を 秘 密る た め に 彼 女 は剃髪式にう儀 式 を こ の

Agama

devata

(秘 密 仏 )の面前で (公 開で)行 うこ とを

さなか っ た。」  「こ の僧院 出家儀 式は今日 にい たる まで、こ の (

Agama

内で秘 密に行 う)習慣に従 っ てい る。他の僧院は この習慣と は異なる  。 こ の僧院は以前、

Vidyadhara

−varma −

sanskarit −maha −vihar と呼ば れ て い た が、 

Ya

§odhara の 剃髪式 以 来

Yagodhara

maha −vihar 、ま たは、 

Buya

bahal

Bu

Baha

)と し知 ら れ い る。」

 

こ の縁 起 文の 主題は金

剛乗

による

出家儀

式で

る。 秘

の この 儀 式が、 ホ ーマ

をす

関係

題 とされ

縁起

文は時

につ い て指

して い 。 タ ク ー リ 王

Thakurl

、 

AD

7500r

 

879

  一一 

1200

Shankar

(15)

      智豊 合同教学大会紀要 adeVaiE の時 世である と言い の 一 つ は、

所蔵

若経につ い て

V

S

245

AD

188

.)〈

者、存 否

未確

認〉 で ある。

 

10

C

.−

13

C

.さ まざ まな金

剛乗

Acarya

Newar

躍 し てい

Advayavajra

Newar

人 を含む弟 子

もそ うである。

AP

11

C

大 乗

密教

の基

の所

、「在 家菩 薩初 業 」の教 え を書 写 した 。 自

Vajracarya

に して

§akyabhik

§u

し て い る。 こ れ は

Sakyabhik

§u が

Va

jracarya

になっ た者であるこ とを示 して 

Vajracarya

がその 出 自(戒 行 具 足 ) を誇 る た めに

した

の で は

い   。 比丘 の

帯 と言

問題 を別 と して

AP

は、 その彼 らに金

剛乗

び、

Vajracarya

、 

Sakyabhiksu

と して

AP

の書 写 者 に ふ さわ しい

教 者

時代

の 中の 一 入であっ たで あろ う。

AP

に説か れ た 「

在 家

の菩

の初 業」の 実 践 と、 「

GuruMaggala

」の

習 に よっ て 金 剛 薩 擡 を

い 、

金 剛薩唾

る とい

思 想 は、既 述の 如 く

GM

が 出家 式の

前提

とさ れ

V

種、

S

種 共に

修 す

る よ

に、

現代

Newar

仏教

の全 て の

根 幹

に置か れて い る。

 

こ の縁 起 文は仏 教の 寺 院に係 る もの で ある。 初頭 の バ ラモ ン の文 は論 旨に

お い て矛

してい る。

Jhul

の 者がバ ラモ ン と な る た めに

Bengal

Gaur

へ 行 っ た。 バ ラモ ン の

式で あ る

Homa

を習 っ て

り、 そ れ を

した と

言 う

Homa

をするこ と、バ モ ン の

妻帯

。 こ の こ とを因 と して

件が あ り、 こ の 寺の縁 起の主 題、 密教の 秘 密の 儀 礼の 成 立が述べ られ る  。 時

のバ ラモ ン の

勢 力

が 一

い かなる

の で

っ たのか

と ら えて い ない が、 この 文を次の よ うに考え る。

 

この

院 を

と した、 こ の

の ア グ ニ ホ ー ト リな る

は、 声 聞

乗 (

or、

大 乗)

の独

比丘

で あっ た と

えるこ と は出

ない であろ うか。

 

乗に して、 金 剛 乗の

Newar

伝 播 以 来、声

の 比丘達は漸 時、大

で ある 金

剛乗

改宗

して い っ た。 現

Newar

仏教

サ ン ガ は、 声

聞比

丘の

末 裔

して

在家

大 乗者

と、

金 剛乗

とか ら

っ て い る。 比丘 の

末裔

は独 身 の 比丘 で

な け れ ば、

全 に

在 家

ない 。

金 剛乗

VA

も無

い 。 しか し、 一

428

− 一

15

(16)

 

Newar

仏教の重層構造 と出家 式 同 じ仏

に属

る者 として 両

が なされて きた。 縁 起 文の 一

背景

で あ る。 両 者の

対 を回避

る意

の 下に共

の 外 道であるバ ラモ ン

、 こ との 対

と して と りあ げ たの で

る。

 

縁 起 文 は次の如

く解

釈 され る。

 

シャ ン カ ラ デ ーバ 王の

世 に、

Jhul

の村   何 人 の 独身 比丘

or

大 乗

Benga1

Gaur

 

ベ ン ガル は当 時、 既 に金 剛 乗が

ん で あっ た)へ 行 き 、

Kapi

とい

ん だ。

その )

人 かが

金剛 乗 を学

んで)帰っ て来た とき、 こ れ らの

日、

聖 な

場 所

密教

の ホーマ を

した 。 不

が輝 き

これ らの、か つ て独 身で あっ て金 剛 乗の

VA

と成っ た者の うち

を持

っ てい ない 一人 (大 乗金剛 乗 は

yogini

= 妻 を許 容 し た) 、 ある比丘 の 親族の 未亡 人で あっ た

Ya

§odara (縁 起の作 者 達サ ン ガ の

はこ の 名 前の

が歴 史 上 、 釈

の 妻で あるこ とを知 っ て い る。

剛 乗 と声

聞乗 (

大 乗

)の 共 存 状 態 に 内在

題 を回避

る ため に、 縁 起の

者は

Ya

§odhara を両 者に とっ て外

で あるバ モ ン の

させ た)を妻 した  。 その後 の ある 日、 彼が ホ ーマ を修 して い る時、 その

が り彼 を焼 き

つ い に は

全 体 を焼 き尽

して しまっ た

興の金 剛

対 す

る 旧仏

or、

乗の 反 感に よる

以で

る)。

 

Jhul

けた

、 金 剛

VA

亡人

Ya

§odhara は 小塔 と般 若 経

(大

の仏

徒で ある こ とを示 して い る)と、幼 い

Ya

§odhara を

っ て

Patan

の地 (大 乗と密

の人 々 の い

中)

逃 げ 。 彼 女 は

Gala

bahal

で、

Vidyadharavarma

が造っ た

院 を

修復

し、 この

院の 一 小 塔 を安 置 し た。 彼 女は息子 の 剃

式 を

し(金 剛

と して ;

Ac

luyegu

)出家 させ た。 彼 女の

比丘 に

る一族 )の 者に、 この こ とを秘 密にする ため に 、 剃

式 に伴 う儀 式 を僧院の

Agam

devata

で (公 開

行 う

こ とを許 さ なか っ た。

 

そ れ以 来、

Bha

baha

では出 家儀 式は

Agam

devata

の 面前で秘 密の儀 式に

従っ て行 わ れる よ

になっ た。

院は この 習

と は異な る また 彼女が

修復

し、

子が この

院で金 剛 乗に よる密

の 出家 を遂 げて以

(17)

                                         智豊合同教学大会紀要 は

Ya

§odhara −maha −vihar と言わ れてい る。

  縁起 文

られ た

年代

は 明 らか で はない 。 タク ー リ王

Shankaradeva

に つ い て

実 な紀 年、

N

S

40

925AD

.)の

料が指 摘 されてい る  。 

Ya

§od −

hara

所 持 と さ れ る般 若 経の 紀 年

VS

NS

の誤 り(

1124

AD

)  で あ る とい う。

 

の 上 記の

解釈

によれ ば、 縁 起 文は

Advayavajra

の 弟子達が

Newar

に おい て 「

伝 え、

金剛 乗化

め た

時代

AP

を書写

した

院 ;

Ba

Baha

である

Sakyabhik

§uが

Vajracarya

となっ た

11

C

12

C

。ア テ

イ ー シャ が滞 在 した  町 に お け る

10

12

C

.の金剛

進展の 具 体、す な わ ち金

剛乗

密の 形 式に よる

出家

開始

homa

行、それ に

う金 剛 乗 と声

乗の

りかた、 利

の状

況 を

示 してい るの で

る。

 

6akyabhikSu

につ い て、 別の

料 ;

Uka

 

Baha

Patan

院 )で 発 見 された土地 売 買の

140

か らなる貝 葉 証 文 〈

N

S

103

982

3AD

)〜

Malla

      ノ 王朝 初期 (

1200AD

を含む〉農地、

30

枚 の 証 文は 、 その 大 部分 が

Sakyabhik

§u あ るい は

bhiksu

で 、 幾 人か が

Vajracarya

名前

で 土地 と

居 を

買 して い

つ かの

証書

にサン ガ、 ビ ハ ー 僧 院 名 よる

る と言 う。

Locke

は これ を時 代 の比丘達の 強 い 世 俗 化 と し て

指 摘

し て い る  

Locke

 

J

K

1989

. 

p

99

V

Newar

仏 教の

重層構造

に つ い て

 

A

Newar

寺 院、 

Baha

, 

Bahi

の 建 築

造の 一

に、 一 階の

Kwapa

二 階に

Agam

(秘 密 堂)とい

う特 色

が ある。 

Kwapa

には

Kwapa

dya

Agam

に は

Agam

dya

(秘 密 仏 ;

Herukacakrasalpvara

, 

Varjavarahi

Hevajra

)が祭 られ る。

Kwapa

dya

は独 立 した堂、室で あ り、 周 囲を巡 り礼

る公 開

顕)

である  。

Agam

, 

Agam

dya

建物

と して

付帯

的に設置さ れた と考 え られる室で あ り、

V

種姓 の 出家 者の みが 入室、 勤 経 をし て非 公 開 (

密)

で ある。 お お よそ次 ぎの 三形 式か ら な り、

造上か ら も中心は

Kwapa

K

)で あ り、 

Agam

A

)が

加乗

されたこ とを示 して い る。 一

426

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