第7回 行列の応用
相異なる
n + 1
の数x
0, x
1, . . . , x
n に対して(n + 1)
個の点(x
0, y
0), (x
1, y
1), . . . , (x
n, y
n)
を通るたかだかn
次の関数をy = a
nx
n+ a
n−1x
n−1+ · · · + a
1x + a
0とすると連立方程式
a
0+ a
1x
0+ a
2x
20+ · · · + a
nx
n0= y
0a
0+ a
1x
1+ a
2x
21+ · · · + a
nx
n1= y
1· · ·
a
0+ a
1x
n+ a
2x
2n+ · · · + a
nx
nn= y
nにより
n
次多項式を決定することができる. この係数行列
1 1 · · · 1 x
0x
1· · · x
n... ... ... ...
x
n0x
n1· · · x
nn
は
Vandermond
の行列として可逆であることが知られている.練習問題
(1) p(x)
をたかだか5
次の多項式とし,y = p(x)
のグラフが次の6
点(1, 2), (2, 3), (3, 6), (4, 7), (5, 9), (6, 11)
を通るとする. このとき
p(x)
およびp(30)
を求めよ.(2) p(x)
をたかだか8
次の多項式とし,y = p(x)
のグラフが次の9
点(−8, 12), (−6, 23), (−4, 16), (−2, 23), (1, 0), (2, 23), (4, 16), (6, 23), (8, 12)
を通るとする. このときp(x)
およびp(7)
を求めよ.(3) p(x)
をたかだか17
次の多項式とし,y = p(x)
のグラフが次の18
点(0, 85), (1, 55), (2, 37), (3, 35), (4, 45), (5, 50) (6, 59), (7, 56), (8, 49), (9, 53), (10, 57), (11, 59) (12, 55), (13, 51), (14, 44), (15, 54), (16, 61), (17, 63)
を通るとする. このときp(x)
およびp(25)
を求めよ.一次独立なベクトル
x
1= (1, 1, 0), x
2= (1, −2, 1), x
3= (0, 0, 1)
に対してy
1= 1
kx
1k x
1= 1
√ 1
2+ 1
2+ 0
2x
1= ( 1
√ 2 , 1
√ 2 , 0)
z
2= x
2− (x
2, y
1)y
1= x
2+ 1
√ 2 y
1= ( 3 2 , − 3
2 , 1) y
2= z
2kz
2k = 1
√ 22 (3, −3, 2)
z
3= x
3− (x
3, y
1)y
1− (x
3, y
2)y
2= x
3− 2
√ 22 y
2= ( −3 11 , 3
11 , 9 11 ) y
3= z
3kz
3k = 1
√ 11 (−1, 1, 3)
という操作によって、互いに直交する長さ1のベクトル
y
1, y
2, y
3 が作れます。上の 変形は一般的にn
個の一次独立なベクトルx
1, x
2, . . . , x
nに対してy
k= x
k− P
k−1i=1
(x
k, y
i)y
ikx
k− P
k−1i=1
(x
k, y
i)y
ik k = 1, 2, . . . n
によって互いに直交する長さ1のベクトルを作ることができます。この構成方法を グラム=シュミットの直交化法といいます。
ここで必要な計算はベクトルの和、スカラー倍、ベクトルの内積
(inner product)
とベクトルの長さ(norm)
です。Maple
には、innerprod, norm
という命令がありますが、線形代数のパッケージのなかに
GramSchmidt
という命令があるので内積 の計算などは省略できます。n
次元数ベクトルのn
の互いに直交する長さ1のベクトル達を縦または横に積み 上げた行列を直交行列といいます。つまりt
AA = I
n= A
tA
という関係を満たす行列のことです。特徴は、逆行列が転置行列で求められるとい うところです。
対称行列
( A =
tA )
の固有ベクトルをeigenvectors
で求めると、行列のサイズ 分の一次独立な固有ベクトルを見つけることができます。これは、一般的に保証さ れている定理です。また対称行列においては異なる固有値の固有ベクトルは直交す るということも知られていますのでグラム=シュミットの直交化法と組み合わせる と対称行列は直交行列で対角化できるということになります。練習次の行列を直交行列で対角化せよ。
2 −1 1
−1 2 1
1 1 1
,
0 1 −1 1 0 1
−1 1 0
,
a − 1 a a
a a − 1 a
a a a − 1
a
0= 0, a
1= −2, a
n+2− 3a
n+1+ 2a
n= 0
という数列{a
n}
を考える。a
0, a
1 からa
2 が定まり、a
1, a
2 からa
3 と順に定まることがわかります。この一般項を求めるこ とを考えます。x
0= Ã
a
0a
1! , x
1=
à a
1a
2!
, · · · x
n= Ã
a
na
n+1!
と置くと関係式
a
n+2− 3a
n+1+ 2a
n= 0
からA =
à 0 1
−2 3
!
, Ax
n= x
n+1という関係が得られます。従って
x
n= A
nx
0= A
nÃ
a
0a
1!
= Ã
a
na
n+1!
.
となりますので
A
n を求めることによって数列の一般項が求められることになりま す。練習次の数列の一般項を求めよ。