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デジタルコンテンツ市場に関する 調査研究報告書

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(1)

平成16年度日本自転車振興会補助事業

デジタルコンテンツ産業動向調査研究事業

デジタルコンテンツ市場に関する 調査研究報告書

平成17年3月

財団法人デジタルコンテンツ協会

(2)

この調査研究は、競輪の補助金を受けて実施したものです。

(3)

目次

序 調査の概要 1

0.1 調査の目的 1

0.2 調査体制 2

0.3 調査結果の概要 3

1. 市場の枠組み 7

1.1 デジタルコンテンツおよび関連市場の範囲・市場規模の定義 7 1.2 デジタルコンテンツおよび関連市場の構成 9

2. デジタルコンテンツ市場の動向 13

2.1 パッケージ流通コンテンツ 15

2.2 インターネット流通コンテンツ 20

2.3 インターネット対応携帯電話向けコンテンツ 25

2.4 デジタル放送向けコンテンツ 29

3. デジタルコンテンツ関連市場の動向 31

3.1 プロダクツ市場の動向 32

3.2 サービス市場の動向 41

4. 米国デジタルコンテンツ市場の動向 49

4.1 アメリカ映画の国際市場における2004年の動向 49 4.2 音楽業界におけるアメリカ国内2004年の動向 54 4.3 ゲーム業界におけるアメリカ国内2004年の動向 56 4.4 衛星放送業界におけるアメリカ国内2004年の動向 61 4.5 WOWMAX MEDIA, LLC 66 4.6 プロダクションI.G(ロサンゼルス) 73 4.7 CENTRAL PARK MEDIA 77

(4)
(5)

序 調査の概要

0.1 調査の目的

ブロードバンド普及の主役がFTTH(Fiber To The Home)に移り、第2世代携帯 電話から第3世代携帯電話への移行も本格化している。さらに、アテネオリンピッ クの影響もあり、デジタルテレビの普及率は急激に上昇している。

このような環境変化の中で、コンテンツビジネスそのものにも大きな変化が起 こっている。中でも音楽配信の市場構造変化は急激であり、米国における音楽配信 サービスの大ブレイクを受け、2004年には日本でも新規参入が相次いだ。しかも、

これまでとは異なり、ポータル事業者などのサードパーティが参入し、レコード会 社中心であった従来の構造は大きく変化しつつある。また、テレビ番組の著作権処 理の遅れからコンテンツ不足に悩んでいた映像配信についても、韓国ドラマという 人気コンテンツを得て大きく注目が集まっている。

2004年末から2005年にかけては、モバイル放送のサービス開始や新たな携帯型 ゲーム機、携帯型映像・音楽プレーヤの投入により、移動環境でのコンテンツ利用 が一層進むことが考えられる。その結果、移動環境でのコンテンツ利用の主役をめ ぐり、通信料金定額制を受けてさらなるコンテンツの充実が期待される携帯電話と こうした機器との間で競争が起こることも予想される。

本調査では、このように変化の著しいデジタルコンテンツをめぐる市場の動向を 市場規模や事業者動向から把握・提示し、政府・地方公共団体における政策形成や、

事業者の事業企画に役立てようとするものである。

また、世界のコンテンツ産業の中で膨大な規模を持つ米国デジタルコンテンツ市 場の動向調査を行い、日本のコンテンツ産業活性化の指針、日本製コンテンツが海 外進出する際の基礎資料となることも目的としている。

(6)

0.2 調査体制

本調査では、図表0-1に示した委員会を設置して検討を行った。

図表 0-1 調査体制

(1)デジタルコンテンツ産業動向調査研究委員会(※敬称略、委員は五十音順)

氏名 所属(2005年3月現在)

委員長 浜野 保樹 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授 上田 直子 (社)日本映像ソフト協会 管理部 広報課 課長 愛宕 威志 (社)日本映画製作者連盟 事務局次長

岸原 孝昌 モバイル・コンテンツ・フォーラム 事務局長 木村 幹夫 (社)日本民間放送連盟 研究所 主任研究員 町谷 太郎 (社)コンピュータエンターテインメント協会

事務局

森岡 伸一 (社)日本レコード協会 業務部 マーケティンググループ 課長代理 委 員

山口 康男 (中)日本動画協会 専務理事

(2)オブザーバ(※敬称略、オブザーバは順不同)

氏名 所属(2005年3月現在)

阿部 泰久 (社)日本経済団体連合会 産業本部 産業基盤グループ長 石浦 英博 日本貿易振興機構 知的財産課 課長

杉浦健太郎 経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課 課長補佐

田村 亮平 経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課 企画係長/出版係長

林 信秀 総務省 情報通信政策局 情報通信政策課 コンテンツ流通促進室 課長補佐

茂木 一通 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 主査 佐藤 正典 (株)三菱総合研究所 情報環境研究本部

情報通信政策研究部 研究員

小野打 恵 (株)ヒューマンメディア 代表取締役社長 深川 泰斗 (株)ヒューマンメディア

(7)

0.3 調査結果の概要

(1)国内市場

①市場の枠組み

本調査における算定の対象は、以下の2つの市場とする。

デジタルコンテンツ市場 デジタルコンテンツ関連市場

デジタルコンテンツ市場は、デジタル形式で記録されたコンテンツを対象とし、

コンテンツの利用者がディストリビュータ(流通の最終段階に位置する事業者)

に対して暦年1年間に支払った金額を「市場規模」として把握する。また、CD やDVD等の形態で流通するパッケージ流通コンテンツ、インターネットを利用し て流通するコンテンツ、インターネット対応携帯電話向けコンテンツおよびデジ タル放送向けコンテンツと、その流通形態によりコンテンツを分類し、「映像系」

「音楽系」「ゲーム系」「図書、画像・テキスト系」の4ジャンルから市場規模を 算定する。

デジタルコンテンツ関連市場は、コンテンツを制作あるいは利用するためのプ ラットフォームとなるプロダクツ(ハードウェアおよびソフトウェア)、および コンテンツを流通させるためのサービスを対象とする。原則として、プロダクツ についてはその販売額を、サービスについてはサービス対価としての収入額を、

それぞれ「市場規模」として把握する。

②デジタルコンテンツ及び関連市場の動向 a)2004年の市場推計

2004年のデジタルコンテンツ市場は、パッケージ流通の映像系コンテンツやイ ンターネット流通コンテンツ、インターネット対応携帯電話向けコンテンツを中 心に成長し、市場規模は2兆4,429億円(前年比110.0%)に達した。音楽系コン テンツは、パッケージでは低調であるが、「着うた」などの携帯電話向け配信は それを補う成長を示し、コンシューマ向け音楽配信も成長の兆しを見せつつある。

一方で、インターネット流通の映像系コンテンツやゲーム系コンテンツなど、成 長率が前年に比べ大きく低下している品目も目立つ。

デジタルコンテンツ関連市場は10兆8,872億円(前年比102.5%)と、若干の増 加にとどまったとみられる。プロダクツ市場では、デジタル放送受信端末が薄型 大画面テレビを中心に大きく成長し、パーソナルコンピュータも久々に成長を示

(8)

した。しかし、これまで成長を牽引してきた携帯電話機が減少に転じ、デジタル スチルカメラも伸び率が大幅に低下するといった動きもあり、プロダクツ市場の 規模は前年を下回った。また、サービス市場については、インターネット広告が 急激な成長を示す一方で、移動通信回線(インターネット分)の成長率が大幅に 低下しており、市場全体での成長率は低下傾向にある。

b)2005年の市場予測

2005年のデジタルコンテンツ市場は、全体的に成長率が低下する品目は多いも のの、インターネット流通コンテンツやインターネット対応携帯電話向けコンテ ンツを中心に成長が維持されるとみられ、市場規模は2兆5,453億円(前年比 104.2%)に達する見込みである。

デジタルコンテンツ関連市場では、プロダクツ市場のうちデジタル放送受信端 末や家庭用ゲーム機(携帯型)で高い成長が見込まれるほか、サービス市場では インターネット広告の成長が見込める。しかしながら、プロダクツ市場の携帯電 話機については引き続き減少が見込まれるほか、DVDプレーヤ/レコーダも価格 低下の影響を受けて減少するとみられ、さらにサービス市場では通信料定額制導

図表 0-2デジタルコンテンツ市場

(億円)

分野 分類 品目 2002年

推計

2003年 推計

2004年 推計

2005年

予測 03/02 04/03 05/04

パッケージ 14,082 14,506 15,942 16,201 103.0% 109.9% 101.6%

映像系コンテンツ 3,420 4,695 6,401 7,492 137.3% 136.3% 117.0%

DVDセル 3,230 4,220 5,174 5,793 130.6% 122.6% 112.0%

DVDレンタル 190 475 1,227 1,699 250.1% 258.4% 138.4%

音楽系コンテンツ 5,808 5,169 5,078 4,929 89.0% 98.2% 97.1%

音楽ディスク(セル) 5,158 4,579 4,478 4,305 88.8% 97.8% 96.1%

音楽ディスク(レンタル) 650 590 600 625 90.8% 101.7% 104.1%

ゲーム系コンテンツ 4,023 3,773 3,553 2,811 93.8% 94.2% 79.1%

家庭用ゲーム機向け 3,367 3,091 2,904 2,220 91.8% 93.9% 76.4%

PC用ゲーム 656 682 649 592 103.9% 95.2% 91.1%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 831 869 909 969 104.6% 104.6% 106.6%

ナビゲーション 344 419 519 614 121.8% 123.9% 118.2%

リファレンス 190 195 169 157 102.7% 86.7% 93.2%

教育・教養 297 255 221 198 85.9% 86.6% 89.4%

インターネット 2,894 4,176 4,636 5,012 144.3% 111.0% 108.1%

映像系コンテンツ 39 147 173 194 376.9% 117.5% 112.5%

音楽系コンテンツ 393 402 382 411 102.1% 95.2% 107.4%

コンシューマ向け音楽配信 11 17 36 85 166.6% 203.3% 240.4%

コンシューマ向けMIDIデータ配信 14 15 14 12 110.0% 95.8% 82.2%

業務用通信カラオケ 369 369 332 313 99.9% 90.1% 94.3%

ゲーム系コンテンツ 60 129 193 243 216.0% 149.7% 126.0%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 2,402 3,499 3,888 4,164 145.6% 111.1% 107.1%

オンラインデータベース 2,269 3,346 3,720 3,989 147.5% 111.2% 107.2%

オンライン書籍 5 6 20 27 130.0% 337.6% 130.0%

その他 129 147 148 149 114.0% 100.6% 100.6%

携帯電話 1,757 2,057 2,330 2,664 117.0% 113.3% 114.4%

映像系コンテンツ 266 274 314 341 103.2% 114.4% 108.7%

音楽系コンテンツ 664 897 1,099 1,399 135.1% 122.5% 127.3%

ゲーム系コンテンツ 307 344 354 360 111.9% 103.1% 101.5%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 521 542 563 565 104.0% 103.8% 100.4%

デジタル放送 1,381 1,476 1,522 1,575 106.9% 103.1% 103.5%

BSデジタル 63 94 125 189 149.2% 133.2% 150.9%

CSデジタル 1,318 1,382 1,397 1,386 104.9% 101.1% 99.3%

デジタルコンテンツ市場 合計 20,115 22,215 24,429 25,453 110.4% 110.0% 104.2%

※小数点以下の値について四捨五入しているため、合計欄の値は各欄の合計とは一致しない。

(9)

図表 0-3 デジタルコンテンツ関連市場

プロダクツ市場

分野 分類 品目 2002年

推計

2003年 推計

2004年 推計

2005年

予測 03/02 04/03 05/04

汎用機器 47,878 58,499 56,350 51,514 122.2% 96.3% 91.4%

パーソナルコンピュータ 21,775 20,954 22,808 23,735 96.2% 108.8% 104.1%

ハードウェア 16,793 15,421 17,138 17,951 91.8% 111.1% 104.7%

ソフトウェア 4,982 5,534 5,670 5,784 111.1% 102.5% 102.0%

携帯電話機 26,102 37,544 33,542 27,779 143.8% 89.3% 82.8%

映像系 8,147 9,752 10,821 11,841 119.7% 111.0% 109.4%

デジタル放送受信端末 2,523 2,590 3,112 4,272 102.7% 120.1% 137.3%

デジタルビデオ 5,624 7,162 7,709 7,569 127.3% 107.6% 98.2%

DVDプレーヤ/レコーダ 1,672 2,515 3,371 3,345 150.5% 134.0% 99.2%

家庭用デジタルビデオカメラ 1,851 1,943 1,620 1,478 105.0% 83.4% 91.2%

デジタルスチルカメラ 2,102 2,704 2,718 2,746 128.6% 100.5% 101.0%

音楽系 5,395 5,076 4,710 4,497 94.1% 92.8% 95.5%

民生用プレーヤ 5,395 5,076 4,710 4,497 94.1% 92.8% 95.5%

CD/MDプレーヤ 5,395 5,076 4,710 4,497 94.1% 92.8% 95.5%

ゲーム系 1,397 1,184 1,383 1,669 84.8% 116.8% 120.7%

家庭用ゲーム機 1,397 1,184 1,383 1,669 84.8% 116.8% 120.7%

据置型ゲーム機 1,169 864 811 691 73.9% 93.9% 85.2%

携帯型ゲーム機 228 320 572 978 140.5% 179.0% 171.0%

図書、画像・テキスト系 1,898 2,574 3,095 3,488 135.7% 120.2% 112.7%

カーナビゲーションシステム 1,898 2,574 3,095 3,488 135.7% 120.2% 112.7%

プロダクツ小計 64,714 77,085 76,359 73,009 119.1% 99.1% 95.6%

サービス市場

分野 分類 品目 2002年

推計

2003年 推計

2004年 推計

2005年

予測 03/02 04/03 05/04

ネットワークサービス 23,397 27,544 30,054 31,914 117.7% 109.1% 106.2%

固定通信回線(インターネット分) 3,670 4,167 5,005 6,002 113.5% 120.1% 119.9%

移動通信回線(インターネット分) 12,614 16,217 17,439 17,736 128.6% 107.5% 101.7%

インターネット接続 7,112 7,160 7,610 8,177 100.7% 106.3% 107.4%

ネットワーク付加価値サービス 1,153 1,618 2,460 3,194 140.3% 152.0% 129.9%

代金回収サービス 1,153 1,618 2,460 3,194 140.3% 152.0% 129.9%

企業・消費者間電子決済サービ 84 233 415 589 276.0% 178.0% 142.0%

インターネット広告 845 1,183 1,814 2,369 140.0% 153.3% 130.6%

BSデジタル放送広告 224 202 231 237 90.4% 114.2% 102.5%

サービス小計 24,550 29,162 32,514 35,108 118.8% 111.5% 108.0%

デジタルコンテンツ関連市場 合計 89,264 106,247 108,872 108,117 119.0% 102.5% 99.3%

※小数点以下の値について四捨五入しているため、合計欄の値は各欄の合計とは一致しない。

入の影響もあって、移動通信回線(インターネット分)の伸びがほとんど期待で きない。したがって、市場規模は10兆8,117億円(前年比99.3%)と若干の減少 を示す見通しである。

(10)
(11)

1.市場の枠組み

1.1 デジタルコンテンツおよび関連市場の範囲・市場規模の定義

一般に、コンテンツに関わる事業は、大きく以下の2種類に分類することができ る。

コンテンツ制作事業:コンテンツの制作・販売を行う事業

コンテンツ関連事業:コンテンツを制作あるいは利用するためのプラットフォームとなる プロダクツ(ハードウェアおよびソフトウェア)、および

コンテンツを流通させるためのサービスを提供する事業

本調査では、コンテンツのうちデジタルコンテンツの制作事業により生み出され る売上規模を「デジタルコンテンツ市場」、ハードウェアおよびソフトウェアの売 上規模を「プロダクツ市場」、サービス提供事業の売上規模を「サービス市場」と 定義する。また、プロダクツ市場とサービス市場をあわせて「デジタルコンテンツ 関連市場」とする。なお、本調査におけるデジタルコンテンツとは、利用者に提供 されるコンテンツがデジタル形式で記録されているものを対象とする。したがって、

制作段階ではデジタル形式であっても利用者にはアナログ形式で提供される書 籍・新聞などは、本調査では算定対象としない。

また、デジタルコンテンツの流通は、CDやDVDなどのパッケージ形態以外に、イ ンターネットをはじめとしたネットワークや放送などを通じても行われる。このた め、デジタルコンテンツ市場の規模は、流通の最終段階に位置する事業者(ディス トリビュータ)が暦年1年間に得る収入として把握する。即ち、コンテンツの利用 者がディストリビュータに対して支払った金額を「市場規模」とする。したがって、

企業が外部の映像プロダクション等に制作を依頼したPR映像などについては、対象 品目からは除外している。

一方、デジタルコンテンツ関連市場の規模については、原則として、プロダクツ はその販売額を、サービスはサービス対価としての収入額を「市場規模」とする。

(12)

図表 1-1 デジタルコンテンツ及び関連事業者の構成

音楽 ・音楽ロダョン ・レ

プロダクツ (利用環境) ・ハー ・ソフカー ・情報サービ 事業者 サービス (拠点型) ・ゲ ・カラオケ店 ・複合カ

ビジネスユーザ ・企業 ・官公庁 ・学校 出版 ・出版社 ・新聞社 ・印刷会 ・情報サス事業者 ・通信販売事業者

ソフトウェア ・パソンソメーカ ・CD-ROMパブリッ ・ゲソフト

映像 ・映画会 ・テレ ・映像ロダョン ・ポストプロダ ・CGロダョン ・アニメプロダ コンシューマ ・ホー ・モバイルユ

プロダクツ (制作環境) ・ハーカー ・ソフ ・情報サ 業者 サービス (制作支援) ・情報サ 業者

デジタルコンテンツ生産消費 サービス(流通支援) ネットワークサービス ・放送事業 ・通信事業 ・CATV事業者 ・インットプロバイ

ネットワーク付加価値サービス ・イーネット広告代理店 ・電子決済事業者 ・認証サービ事業者

流通

パッケージ 生産 ・印刷 ・コピー ・プレス 等

パッケージ流通 ・配給 ・卸・小売業 ・レンタ事業者  流通

(13)

1.2 デジタルコンテンツおよび関連市場の構成

(1)対象品目

①デジタルコンテンツ市場

デジタル形式で記録されたコンテンツ、即ちデジタルデータとして表現された コンテンツそのものの市場である。コンテンツの利用者がディストリビュータに 対して支払った金額を把握する。

また、CDやDVD等の形態で流通するパッケージ流通コンテンツ、インターネッ トを利用して流通するコンテンツ、インターネット対応携帯電話向けコンテンツ およびデジタル放送向けコンテンツと、その流通形態によりコンテンツを分類し、

「映像系」「音楽系」「ゲーム系」「図書、画像・テキスト系」の4ジャンルから 市場規模を算定する。それぞれの区分に含まれる代表的な品目は、以下の表に示 すとおりである。

図表 1-2 対象品目(コンテンツ)

映像系 音楽系 ゲーム系 図書、

画像・テキスト系 パッケージ

DVD(アダルト映像含む)

-セル

-レンタル

音楽ディスク

-セル

-レンタル

CD-ROM(ゲーム)

DVD(ゲーム)

カートリッジ(ゲーム)

CD-ROM

-ナビゲーション

-リファレンス

-教育・教養

インターネット 映像配信

コンシューマ向け音楽配信 コンシューマ向けMIDI配信 業務用通信カラオケ

オンラインゲーム

オンラインデータベース オンライン書籍 その他

-有料メールマガジン

-有料Webサイト 等 携帯電話 待受画面・壁紙配信 映像配信

着メロ

着うた、着うたフル カラオケ

Java/BREWゲーム 有料サイト その他ゲーム 有料メールマガジン

デジタル放送 デジタル放送(有料)

②デジタルコンテンツ関連市場 a)プロダクツ市場

コンテンツを制作あるいは利用するためのプラットフォームとなるハード ウェアおよびソフトウェアの市場である。具体的には、以下の品目を対象とする。

[汎用機器]

・パーソナルコンピュータ

-ハードウェア

(14)

-ソフトウェア ・携帯電話

[映像系コンテンツ向けプロダクツ]

・デジタル放送受信端末 ・デジタルビデオ

-DVDプレーヤ/レコーダ

-家庭用デジタルビデオカメラ

-デジタルスチルカメラ

-モバイルビデオプレーヤ

[音楽系コンテンツ向けプロダクツ]

・民生用プレーヤ

-CD/MDプレーヤ

-モバイルオーディオプレーヤ

[ゲーム系コンテンツ向けプロダクツ]

・家庭用ゲーム機

-据置型ゲーム機

-携帯型ゲーム機

[図書、画像・テキスト系コンテンツ向けプロダクツ]

-カーナビゲーションシステム

-オンライン書籍専用端末

b)サービス市場

コンテンツを流通させるためのサービス(ただし、パッケージコンテンツの流 通を除く)が対象となる。具体的には、以下に示すサービスを対象とする。

[ネットワークサービス]

・固定通信回線(インターネット分)

・移動通信回線(インターネット分)

インターネット接続

[ネットワーク付加価値サービス]

・認証サービス

-個人向け証明書発行サービス ・代金回収サービス

-企業・消費者間電子決済サービス

-消費者間電子決済サービス

(15)

-インターネット広告

-BSデジタル放送広告

(2)枠組みの設定

前項で設定した対象品目から、市場の枠組みを図表 1-3のように設定し、第 2章、第3章においては、この図表に基づいて市場規模の算定と市場動向の把握 を行った。なお、品目ごとの市場規模は同等の精度で算定されたものではない。

このため品目どうしを比較することは適切ではないが、市場を総体的に捉える上 での目安となる。

また、デジタルコンテンツおよび関連市場の範囲および対象品目は、技術や市 場の発展から影響を受けて変化しうるものである。したがって、ここで示す枠組 みが将来にわたって有効なものではなく、今後の技術や市場の動向を反映して変 化する可能性がある

なお、市場規模の推移をより正確に把握するため今年度調査では、昨年度の報 告書刊行以降に公表された統計値に基づき、過去の市場規模の補正を行っている。

補正を行った品目および補正の内容については、図表 1-4に示す。

図表 1-3 デジタルコンテンツおよび関連市場の枠組み

デジタルコンテンツ市場 サービス市場

映像系 音楽系 ゲーム系 図書、画像・テキスト系 ネットワーク

付加価値サービス パッケージ

DVD(アダルト映像含む)

-セル

-レンタル

音楽ディスク

-セル

-レンタル

CD-ROM(ゲーム)

DVD(ゲーム)

カートリッジ(ゲーム)

CD-ROM

-ナビゲーション

-リファレンス

-教育・教養

インターネット 映像配信

コンシューマ向け音楽配信 コンシューマ向けMIDI配信 業務用通信カラオケ

オンラインゲーム

オンラインデータベース オンライン書籍 その他

-有料メールマガジン

-有料Webサイト 等

・固定通信回線 (インターネット分)

携帯電話 待受画面・壁紙配信 映像配信

着メロ 着うた、着うたフル カラオケ

Java/BREWゲーム その他ゲーム

有料サイト 有料メールマガジン

・移動通信回線 (インターネット分)

デジタル放送 デジタル放送(有料) ・デジタル放送広告

プロダクツ市場

ジャンル別機器

・デジタル放送受信端末

・デジタルビデオ -DVDプレーヤ/レコーダ -家庭用デジタルビデオカメラ -デジタルスチルカメラ -モバイルビデオプレーヤ

・CD/MDプレーヤ

・モバイルオーディオプレーヤ

・家庭用ゲーム機 -据置型ゲーム機 -携帯型ゲーム機

・カーナビゲーションシステム

・オンライン書籍専用端末

ネットワークサービス

デジタルコンテンツ関連市場

・パーソナルコンピュータ (ソフトウェア含む)

・携帯電話機

・個人向け証明書発行

・企業・消費者間 電子決済

・消費者間電子決済

・インターネット広告

・インターネット接続

汎用機器

(16)

図表 1-4 推計値の変更点

<デジタルコンテンツ市場>

・ 音楽ディスク:セルの2002年および2003年度値について、従前の生産額に代え て、(社)日本レコード協会公表の出荷額を採用。レンタルの2002年および2003 年度値についても、(社)日本レコード協会公表値に差し替え。

・ 家庭用ゲーム:2003年値について(社)コンピュータエンターテインメント協会 統計値で補正。

・ PC用ゲーム:2003年値について、経済産業省の「特定サービス産業実態調査」

の確報値で補正。

・ コンシューマ向け音楽配信:2002年および2003年値について、業界関係者の意 見に基づいて訂正。

・ 業務用通信カラオケ:2003年値について、全国カラオケ事業者協会の統計値で 補正。

・ インターネット流通ゲーム系コンテンツ:2003年値について、主要事業者の公 表値を基に補正。

・ オンラインデータベース:2003年値について、経済産業省の「特定サービス産 業実態調査」の確報値で補正。

・ 携帯電話コンテンツ:2003年値について、主要事業者の公表値を基に補正。

<デジタルコンテンツ関連市場:プロダクツ>

・ パーソナルコンピュータ(ソフトウェア):2003年値について、(社)日本パー ソナルコンピュータソフトウェア協会の公表値を基に補正。

(17)

2.デジタルコンテンツ市場の動向

デジタルコンテンツそのものの市場である。ただし、コンテンツの制作・利用に 用いられるソフトウェアについては、デジタルコンテンツ関連市場に含めている。

市場規模は原則として、デジタルコンテンツの利用者がコンテンツの対価として ディストリビュータに支払った金額の合計を表示している。業界団体等から出荷統 計や生産統計が公表されている品目についてはこの方針に基づき、販売価格を改め て推計しているため、業界の公表する出荷額あるいは生産額とは一致しない。また、

小売店が販売する一般ユーザ向けパッケージ流通コンテンツについては、最終需要 を把握するため、流通マージン分を含めた形で推計し、流通在庫の規模を一定量と 仮定して出荷本数=販売本数として扱っている。

2004年のデジタルコンテンツ市場は、パッケージ流通の映像系コンテンツやイン ターネット流通コンテンツ、インターネット対応携帯電話向けコンテンツを中心に 成長し、市場規模は2兆4,429億円(前年比110.0%)に達した。音楽系コンテンツ は、パッケージでは低調であるが、「着うた」などの携帯電話向け配信はそれを補 う成長を示し、コンシューマ向け音楽配信も成長の兆しを見せつつある。一方で、

インターネット流通の映像系コンテンツやゲーム系コンテンツなど、成長率が前年 に比べ大きく低下している品目も目立つ。

2005年には、全体的に成長率が低下する品目は多いものの、インターネット流通 コンテンツやインターネット対応携帯電話向けコンテンツを中心に成長が維持さ れるとみられ、市場規模は2兆5,453億円(前年比104.2%)に達する見込みである。

図表 2-1 デジタルコンテンツ市場の推移

14,082

14,506

15,942

16,201

2,894

4,176

4,636

5,012

2,330

2,664 1,381

1,476

1,522

1,575 1,757

2,057 20,115

22,215

24,429

25,453

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000

2002推計

2003推計

2004推計

2005予測

(億円)

パッケージ インターネット 携帯電話 デジタル放送

(18)

図表 2-2 デジタルコンテンツ市場規模

(億円)

分野 分類 品目 2002年

推計

2003年 推計

2004年 推計

2005年

予測 03/02 04/03 05/04

パッケージ 14,082 14,506 15,942 16,201 103.0% 109.9% 101.6%

映像系コンテンツ 3,420 4,695 6,401 7,492 137.3% 136.3% 117.0%

DVDセル 3,230 4,220 5,174 5,793 130.6% 122.6% 112.0%

DVDレンタル 190 475 1,227 1,699 250.1% 258.4% 138.4%

音楽系コンテンツ 5,808 5,169 5,078 4,929 89.0% 98.2% 97.1%

音楽ディスク(セル) 5,158 4,579 4,478 4,305 88.8% 97.8% 96.1%

音楽ディスク(レンタル) 650 590 600 625 90.8% 101.7% 104.1%

ゲーム系コンテンツ 4,023 3,773 3,553 2,811 93.8% 94.2% 79.1%

家庭用ゲーム機向け 3,367 3,091 2,904 2,220 91.8% 93.9% 76.4%

PC用ゲーム 656 682 649 592 103.9% 95.2% 91.1%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 831 869 909 969 104.6% 104.6% 106.6%

ナビゲーション 344 419 519 614 121.8% 123.9% 118.2%

リファレンス 190 195 169 157 102.7% 86.7% 93.2%

教育・教養 297 255 221 198 85.9% 86.6% 89.4%

インターネット 2,894 4,176 4,636 5,012 144.3% 111.0% 108.1%

映像系コンテンツ 39 147 173 194 376.9% 117.5% 112.5%

音楽系コンテンツ 393 402 382 411 102.1% 95.2% 107.4%

コンシューマ向け音楽配信 11 17 36 85 166.6% 203.3% 240.4%

コンシューマ向けMIDIデータ配信 14 15 14 12 110.0% 95.8% 82.2%

業務用通信カラオケ 369 369 332 313 99.9% 90.1% 94.3%

ゲーム系コンテンツ 60 129 193 243 216.0% 149.7% 126.0%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 2,402 3,499 3,888 4,164 145.6% 111.1% 107.1%

オンラインデータベース 2,269 3,346 3,720 3,989 147.5% 111.2% 107.2%

オンライン書籍 5 6 20 27 130.0% 337.6% 130.0%

その他 129 147 148 149 114.0% 100.6% 100.6%

携帯電話 1,757 2,057 2,330 2,664 117.0% 113.3% 114.4%

映像系コンテンツ 266 274 314 341 103.2% 114.4% 108.7%

音楽系コンテンツ 664 897 1,099 1,399 135.1% 122.5% 127.3%

ゲーム系コンテンツ 307 344 354 360 111.9% 103.1% 101.5%

図書、画像・テキスト系コンテンツ 521 542 563 565 104.0% 103.8% 100.4%

デジタル放送 1,381 1,476 1,522 1,575 106.9% 103.1% 103.5%

BSデジタル 63 94 125 189 149.2% 133.2% 150.9%

CSデジタル 1,318 1,382 1,397 1,386 104.9% 101.1% 99.3%

デジタルコンテンツ市場 合計 20,115 22,215 24,429 25,453 110.4% 110.0% 104.2%

※小数点以下の値について四捨五入しているため、合計欄の値は各欄の合計とは一致しない。

(19)

2.1 パッケージ流通コンテンツ

CD-ROMやCD-DA等のCDメディア、DVD、ROMカートリッジ等、パッケージの形態 で流通するコンテンツの市場である。

(1)映像系コンテンツ

DVDビデオのセル(販売)およびレンタル(利用者による支払い分)の市場で ある。

①DVD セル

(社)日本映像ソフト協会の公表値や日本ビデオ倫理協会、コンピュータソフ トウェア倫理機構の審査結果を基に推計した結果、2004年のDVDセル市場は5,174 億円(前年比122.4%)と、引き続き高い成長を維持している。

(社)日本映像ソフト協会がジャンル別に取りまとめた統計によると、市場の 4割強を洋画および海外TVドラマが占め、日本のアニメーション(一般向け)が 続く構図は昨年と同様である。しかしながら、前年に比べて減少を示すジャンル も増加しており、市場が一様に成長を続ける段階ではなくなってきており、ジャ ンルによっては飽和も考えられる段階に達していることを示している。

それでも、2005年も市場の成長は持続し、市場規模は5,793億円(同112.0%)

に達する見込みである。DVDプレーヤの一層の普及により利用者が拡大し、市場 の高成長を支えるものとみられる。ただし、販売枚数の見込める人気洋画タイト ルが市場の中心となり、それ以外のタイトルのプロモーションに十分なリソース が割かれない状況が、将来的には市場の伸び悩みを招きかねないとする業界関係 者の意見もある。

図表 2-3 パッケージ流通 映像系コンテンツ

3,230 4,220 5,174 5,793

1,699

190

475

1,227

3,420

4,695

6,401

7,492

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

億円)

DVDセル DVDレンタル

(20)

②DVD レンタル

(社)日本映像ソフト協会の調査、および大手レンタル事業者の公表資料を基 に推計した結果、2004年のDVDレンタル市場は1,227億円(前年比258.4%)と飛 躍的に成長したとみられる。

レンタル店におけるDVD取扱率が、2004年9月に92.2%に達している((社)日 本映像ソフト協会調べ)にみられるように、映像ソフトレンタルの主流がDVDに 変化していることが高成長を支えている。したがって、DVDレンタルの成長分の 多くはVHSレンタルの減少分であり、映像ソフトレンタル全体は横ばいで推移し ている模様である。

2005年の市場は1,699億円(同138.4%)と、引き続き高成長の見込みである。

(2)音楽系コンテンツ

音楽CD(コピーコントロールCDを含む)のセル(販売)およびレンタル(利用 者による支払い分)の市場である。

①音楽ディスク(セル)

(社)日本レコード協会の調査を基に推計した結果、2004年の音楽ディスク(セ ル)市場は4,478億円(前年比97.8%)と、6年連続で減少となった。中心的な 購買層である若年齢層人口が減少していることが、市場縮小の大きな要因となっ ている。ただし、減少幅は縮小してきており、ミリオンセラータイトル数も全体 で11(シングル1、アルバム10)と、前年並みの水準が維持されているなど、底 打ちの兆しもみえる。業界では、中高年市場の開拓などの取り組みも行い、市場 構造の変革に努めている。

2005年の市場は4,305億円(同96.1%)と引き続き減少を続けるとみられる。

図表 2-4 パッケージ流通 音楽系コンテンツ

5,158

4,579 4,478 4,305

625 650

590 600

5,808

5,169 5,078 4,929

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

億円)

音楽ディスク(セル) 音楽ディスク(レンタル)

(21)

②音楽ディスク(レンタル)

(社)日本レコード協会の調査を基に推計した結果、2004年の市場は600億円

(前年比101.7%)と若干の増加とみられる。

2005年の市場は625億円(同104.1%)と、引き続き増加の見込みである。

(3)ゲーム系コンテンツ

家庭用ゲーム機向けの専用ソフト、ならびにパーソナルコンピュータ(PC)ベー スの汎用ゲームソフトの市場である。

①家庭用ゲーム機向けコンテンツ

大手事業者が公表する出荷データを基に推計した結果、2004年の家庭用ゲーム 機向けコンテンツの市場は2,904億円(前年比93.9%)と減少したとみられる。

11月末には人気シリーズの新作が投入され、旧来からのファンの掘り起こしに効 果があったものの、市場全体を牽引するには至らなかった。ただし、携帯型ゲー ム機向けについては、ファミコン時代の旧作タイトルをゲームボーイアドバンス に移植した「ファミコンミニ」が人気を集め、携帯型ゲーム機向けのみでみれば 前年比143.0%と増加を示している。

2005年には、2004年末に投入された携帯型ゲーム機の普及が本格化し、特にPSP 対応ソフトの出荷は2004年の5倍近くに増加することが期待される。一方で、据 置型ゲーム機向けソフトは2004年比で59.4%と大きく減少するとみられ、全体の 市場規模は2,220億円(同76.4%)にまで縮小することが予想される。ただし、

年末に投入が予定される次世代機の動向によっては、大きく上乗せされることが 期待できる。

図表 2-5 パッケージ流通 ゲーム系コンテンツ

3,367 3,091 2,904

2,220

656 682

649

592 4,023

3,773

3,553

2,811

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

(億円)

家庭用ゲーム機向け PC用ゲーム

(22)

②PC 用ゲームコンテンツ

大手事業者の公表資料や経済産業省の「特定サービス産業実態調査」、「特定 サービス産業動態統計調査」結果等を基に推計した結果、2004年のPC用ゲームコ ンテンツの市場は649億円(前年比95.2%)と若干の減少を示したとみられる。

2005年の市場は592億円(同91.1%)と、引き続き減少するものと予想される。

(4)図書、画像・テキスト系コンテンツ

ナビゲーションソフト、リファレンスソフト、教育・教養コンテンツの市場で ある。

①ナビゲーションソフト

カーナビゲーションのバンドルソフトとして、またはCD-ROMやDVD-ROMで販売 されるナビゲーションソフトの市場である。大手事業者の公表資料、および(社)

電子情報技術産業協会の公表値を基に推計した結果、2004年の市場は519億円(前 年比123.9%)と、大幅な成長を示したとみられる。カーナビゲーションシステム の出荷台数が依然高成長を維持していることにより、ナビゲーションソフト市場 についてもバンドル分を中心に成長している。

カーナビゲーションシステムは2005年も高い成長が見込まれており、ソフト市 場についても614億円(同118.2%)と、引き続き高い成長を維持することが予想 される。

図表 2-6 パッケージ流通 図書、画像・テキスト系コンテンツ

344 419 519 614

190

195

169

297 255 221 157

831 869 909 198

969

0 200 400 600 800 1,000 1,200

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

億円)

ナビゲーション リファレンス 教育・教養

(23)

②リファレンスソフト

CD-ROMやDVD-ROMに収録した形で提供される、百科事典や辞書などといった“参 照図書”の市場で、オフラインデータベースの市場も含まれている。

経済産業省の「特定サービス産業実態調査」、「特定サービス産業動態統計調 査」結果を基に推計した結果、2004年の市場は169億円(同86.7%)と、減少した ものとみられる。百科事典DVD-ROMや辞書CD-ROMは、検索性の良さや表現力の豊 かさに加え、インターネットとの連動により最新情報が入手可能であるといった 利便性が受け入れられ、一般利用者にも徐々に普及しつつある。しかしながら、

定期的な買い換えを行う利用者がまだ少ないこと、低価格のタイトルが投入され ていることなどにより、市場としては減少傾向にあることが考えられる。

2005年の市場は157億円(同93.2%)と、引き続き減少することが予想される。

③教育・教養コンテンツ

学校が導入する教育ソフトや、児童・生徒が自宅で利用する学習ソフト、およ び社会人向けの学習ソフトから構成される市場である。

(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会の公表資料、および文部 科学省の「学校における情報教育の実態等に関する調査結果」を基に推計した結 果、2004年の市場は221億円(同86.6%)と、減少を示した。学校側の教育ソフ ト投資が減少傾向にあることに加えて、児童・生徒が自宅で利用する学習ソフト や、社会人向けの学習ソフトが低価格化していることが市場縮小の要因となって いると考えられる。

2005年には、小・中学生向け(自宅用)、社会人向けはほぼ横ばいとみられる ものの、学校向け市場は依然減少が続くとみられることから、市場は198億円(同 89.4%)と引き続き減少することが予想される。

(24)

2.2 インターネット流通コンテンツ

インターネット上で、ダウンロードまたはストリーミングの形態で流通するコン テンツの市場である。

FTTH、ADSLなどブロードバンド回線の契約数は、2004年末には1,800万を超え(総 務省公表値)、2005年中には2,000万を超える見通しである。中でも、FTTH回線は243 万に達しており、広帯域のコンテンツを安定して利用できる環境が広がっている。

(1)映像系コンテンツ

図表 2-7 ブロードバンド回線契約数の推移

206 373

565

1,027

1,366

1,520 248

289

309

21 89

195

2,202

781

1,364

1,861

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

(万契約)

FTTH ADSL CATVインターネット 資料:総務省「ブロードバンド契約数等の推移」を基に

    (株)三菱総合研究所予測・作成

インターネットを通じて配信される映画、テレビ番組、アニメ等の動画の市場 である。

業界関係者に対するインタビューや(株)ビデオリサーチインタラクティブが 実施した「Web PAC特性調査」を基に推計した結果、2004年には173億円(前年比 117.5%)と、高い成長を示したものと推測される。

2004年は「韓流」と言われる韓国ドラマのブームがきっかけとなって、中高年 女性の利用が大幅に増加しており、韓国ドラマを提供する事業者には、女性の会 員比率が従来の3倍以上になったところや、ドラマ映像の延べ配信数が300万に 達するところもあった模様である。一方で、業界関係者の中には、以前からの利 用者が離れつつあるとの指摘もあり、前述の「Web PAC特性調査」によると、有 料利用者の比率が前年より低下しているジャンルも少なくない(図表2-8)。

しかしながら、2005年には、テレビ番組の配信にあたって適用される利用料率 が一応の合意をみたことから、利用者の期待が大きいテレビ番組の配信が増加す ることが期待できる。FTTH契約数の増加により映像配信に適した環境が広がって

(25)

おり、2005年の市場は194億円(同112.5%)と、高い成長をみせることが予想さ れる。

(26)

図表 2-8 ジャンル別の映像配信利用状況(有料での利用)

資料:(株)ビデオリサーチインタラクティブ「Web PAC特性調査」

0.82%

0.54%

0.45%

0.47%

0.28%

0.28%

0.14%

0.18%

0.18%

0.24%

0.16%

0.20%

0.73%

0.58%

0.41%

0.34%

0.33%

0.27%

0.25%

0.22%

0.20%

0.20%

0.20%

0.20%

0.0% 0.1% 0.2% 0.3% 0.4% 0.5% 0.6% 0.7% 0.8% 0.9%

アダルト

テレビ局(CS/BS)で放送されている番組配信

音楽(CD視聴)

アニメ

映画(劇場公開と同内容のもの)

ビデオ・DVD作品の配信

ドラマ

ニュース(天気情報)

音楽(アーティスト情報など)

スポーツ(試合中継)

歌手・タレント・アイドル・モデル等の情報

経済・金融・投資家向け情報

2003年度調査 2004年度調査

図表 2-9 インターネット流通 映像系コンテンツ

173 194

147

39 0

50 100 150 200 250

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

億円)

(27)

(2)音楽系コンテンツ

インターネット等を通じてノンパッケージ形態で流通する音楽系コンテンツ の市場である。具体的には、コンシューマ向け音楽配信、コンシューマ向けMIDI データ配信、および業務用通信カラオケコンテンツから構成されるが、そのほと んどは業務用通信カラオケコンテンツが占める。2004年の市場は382億円(前年 比95.2%)と、若干の減少を示したが、コンシューマ向け音楽配信については、

前年の2倍近い飛躍的な成長を示したとみられる。

コンシューマ向け音楽配信の成長の背景としては、WMA(Windows Media Audio)

形式を利用した音楽配信が開始されたため、入手した音楽を利用できるモバイル オーディオプレーヤの選択肢が拡大し、外出先での利用が以前に比べて大幅に容 易になったこと、また、エキサイトやMSNといったポータルサイトや有線ブロー ドバンドなど、音楽レーベル以外の事業者による音楽配信サービスが開始され、

サービスの認知度が向上したことなどが挙げられる。もちろん、米国における

「iTunes Music Store」の成功により、音楽配信に対する関心が高まったことも 大きな理由である。

2005年には、音楽レーベル以外の事業者によるコンシューマ向け音楽配信サー ビスへの新規参入が複数予定されているほか、音楽配信に楽曲を提供するレーベ ルの増加も見込まれ、提供楽曲の充実も期待できることから、成長ペースはさら に加速すると予想される。コンシューマ向けMIDIデータ配信や業務用通信カラオ ケが縮小傾向にあるものの、インターネット流通音楽系コンテンツの市場は411 億円(同107.4%)と、増加に転ずる見通しである。

図表 2-10 インターネット流通 音楽系コンテンツ

313

85

11 17 36

12 15 14

14

369 332 369

393 402 382 411

0 100 200 300 400 500

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

(億円)

コンシューマ向け音楽配信 コンシューマ向けMIDIデータ配信 業務用通信カラオケ

(28)

(3)ゲーム系コンテンツ

インターネット上で流通するゲーム系コンテンツの市場である。具体的には、

以下を対象としている。

・ダウンロード形態で販売されるゲームソフト

・サーバを介さないで行われる(認証は除く)PtoP型のネットワークゲーム

・常にサーバに接続して行われるオンラインゲーム

いずれも、ゲーム購入者を対象にしたゲームの月極料金を対象としており、販 売店で購入するオンラインゲーム用ディスクの売上は、パッケージ市場に含めて いる。なお、(社)コンピュータエンターテインメント協会の調査「ネットワー クゲーム&携帯電話ゲームコンテンツユーザー調査報告書」によれば、有料での オンラインゲーム利用者はインターネット利用者の6.3%、利用経験者は21.1%

であった。

2004年の市場は193億円(前年比149.7%)と大幅に成長したものの、成長率は 前年に比べてやや鈍化したものとみられる。「プレイステーション2」向けオンラ インゲームのタイトル数は2004年末には56と、前年の倍近くに増加したが、それ まで利用していたタイトルから新しいタイトルへと利用者が移動するケースが 多く、全体の利用者数はそれほど増加してはいないとされる。PC向けオンライン ゲームのタイトルについても、オンラインゲーム運営事業者によってはアカウン ト数が80万を超えるものもあるが、1利用者が複数アカウントを作成している ケースも多いことから、実際の利用者の増加はアカウント数の増加と比較してゆ るやかになっているとみられる。

2005年の市場は、ブロードバンド利用者やタイトル数の増加に伴い、243億円

(同126.0%)と大幅な成長を維持することが予想される。

図表 2-11 インターネット流通 ゲーム系コンテンツ

129

193

243

60 0

50 100 150 200 250 300

2002推計 2003推計 2004推計 2005予測

億円)

図表  0-3  デジタルコンテンツ関連市場  プロダクツ市場 分野 分類 品目 2002年 推計 2003年推計 2004年推計 2005年予測 03/02 04/03 05/04 汎用機器 47,878 58,499 56,350 51,514 122.2% 96.3% 91.4% パーソナルコンピュータ 21,775 20,954 22,808 23,735 96.2% 108.8% 104.1% ハードウェア 16,793 15,421 17,138 17,951 91.8% 111.1% 104.
図表 1-1  デジタルコンテンツ及び関連事業者の構成  音楽 ・音楽プロダクション ・レコード会社プロダクツ(利用環境)・ハードメーカー・ソフトメーカー・情報サービス  事業者 サービス (拠点型) ・ゲームセンター ・カラオケ店 ・複合カフェビジネスユーザ・企業・官公庁・学校出版・出版社・新聞社 ・印刷会社 ・情報サービス事業者 ・通信販売事業者ソフトウェア・パソコンソフトメーカー・CD-ROMパブリッシャー・ゲームソフトメーカー映像・映画会社・テレビ局・映像プロダクション・ポストプロダクション・CGプ
図表  2-2  デジタルコンテンツ市場規模  (億円) 分野 分類 品目 2002年 推計 2003年推計 2004年推計 2005年予測 03/02 04/03 05/04 パッケージ 14,082 14,506 15,942 16,201 103.0% 109.9% 101.6% 映像系コンテンツ 3,420 4,695 6,401 7,492 137.3% 136.3% 117.0% DVDセル 3,230 4,220 5,174 5,793 130.6% 122.6% 112.0% DVDレンタル
図表  2-8  ジャンル別の映像配信利用状況(有料での利用)  資料:(株)ビデオリサーチインタラクティブ「Web PAC特性調査」 0.82%0.54%0.45%0.47%0.28%0.28%0.14%0.18%0.18%0.24%0.16%0.20%0.73%0.58%0.41%0.34%0.33%0.27%0.25%0.22%0.20%0.20%0.20%0.20%0.0% 0.1% 0.2% 0.3% 0.4% 0.5% 0.6% 0.7% 0.8% 0.9%アダルトテレビ局(CS/BS)で放送さ
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参照

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