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教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

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Academic year: 2021

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全文

(1)

小 ・中 学 校

平 成10年

教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

東 京 都 教 育 委 員 会

(2)

平 成10年 度 教 育 研 究 員 名 簿(書 写).

小橋川 み どり

五十嵐 よ志子

小野田 いつみ 八王子 岡 敬 子 宿 西 戸 中 学 校 子 悦 子 川 正 雄 大 森 第 四 中 学 校 佐 藤 友 美 小金井 小 金 井 第 二 中 学 校 山 本 裕 幸 長谷川 まゆみ

○世話人

担当〕教育庁指導部指導企画課指導主事 鍛 持 都 立 教 育 研 究 所 指 導 主 事 新 井 啓 子

1研 究主題設定の理 由

H研 究 の構想

1研 究の基本的な考え方 2研 究の全体構想図

1

研究の内容

IV実 践事例

小学校第6学 年〉

〈中学校第1学 年〉

4

V指 導 方 法 の 改 善(テ ィー ム ・テ ィ ー チ ング)の 有 効 性 に つ い て

7 14

VI研 究のまとめ と今後の課題

2◎

24

(3)

研究主題 基 礎 ・基 本 を身 に付 け活 用 で き る書 写 指 導 の工 夫

1研 究主題設定の理由

様 々 な 情 報 が 氾 濫 す る現 代 社 会 に お い て は 、 そ れ らを 適 切 に判 断 して 取 捨 選 択 し、 自分 の 生 活 に 生 か せ る よ う に す る こ とが 大 切 で あ る。 ま た 、 価 値 観 が 多 様 化 す る な か 、 個 性 を 生 か す た め に 、 豊 か な 表 現 力 が 必 要 と さ れ て い る。

国 語 科 書 写 に お い て は 、 目 的 や 必 要 に 応 じて 、 文 字 を 正 し く整 え て 調 和 よ く書 く能 力 、 及 び 、 そ れ を 生 活 に 役 立 て る 態 度 を 育 て る こ と を ね らい と して い る 。 場 面 に 合 っ た 用 具 ・用 材 を 選 択 し、 ど の よ う に 文 字 を 書 い た ら良 い か を 適 切 に判 断 し、 効 果 的 に 書 く能 力 を 育 て る こ

と が 、 学 校 教 育 に お け る書 写 の 役 割 で あ る と 考 え られ る。

子 供 た ち は ご く 自 然 な 気 持 ち と して 、 よ り字 が 上 手 に な り た い と い う 願 い を 抱 い て い る 。 そ の 反 面 、 ど う した ら も っ と字 が 上 手 に な れ る の か わ か らな い 、 知 りた い と い っ た 悩 み や 疑 問 が 、 多 くの 子 供 た ち に 共 通 して 見 られ る。 した が って 、 児 童 ・生 徒 に 文 字 の 特 質 や 機 能 の 重 要 性 を 認 識 させ 、 文 字 の 正 誤 、 適 否 、 美 醜 な ど の 判 断 力 、 つ ま り書 写 の 基 礎 ・基 本 に っ な が る文 字 感 覚 を 身 に 付 け させ る必 要 が あ る。 さ らに 、 身 に 付 け た 基 礎 ・基 本 を 日常 の 書 写 活 動 に 生 か す 力 も、 自 己 を 表 現 す る手 段 の 一 つ と して 、 今 後 ま す ま す 必 要 と さ れ て く る。

本 年 度 は 、 子 供 た ち の 実 態 を 総 合 的 に 考 え 、 平 成8年 度 か らの 研 究 主 題 「基 礎 ・基 本 を 身 に 付 け 活 用 で き る 書 写 指 導 の 工 夫 」 を 引 き 継 い だ 。

研究 の構想

1研 究 の 基 本 的 な 考 え 方

児 童 ・生 徒 の 実 態 を 考 え る と、 楽 し く書 く こ とへ の 意 欲 を 持 た せ る こ と が 大 切 で あ る。

意 欲 的 な 書 写 の 学 習 を 通 し、 正 誤 、 適 否 、 美 醜 等 の 文 字 感 覚 を 養 う こ と に な る 。 学 習 過 程 で 自分 の 問 題 意 識 を も って 取 り組 め た な ら ば 、 意 欲 は さ ら に 高 ま る。 ま た 、 課 題 を 解 決 し て い く中 で 、 達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る評 価 が 行 わ れ れ ば 、 学 習 の 効 果 が 表 れ 、 基 礎 ・基 本 が 身 に 付 くは ず で あ る。 基 礎 ・基 本 が 身 に 付 け ば 、 日常 の 書 写 活 動 に も活 用 さ れ て い く は ず で あ る 。

そ こ で 指 導 実 践 の 過 程 で 、 次 の4点 に 視 点 を 置 き 、 研 究 の 主 題 に 迫 る こ と に した 。

① 自 分 の 課 題 に 気 付 き、 課 題 意 識 を も って 学 習 に取 り組 む た あ の 工 夫

② 楽 し く意 欲 的 に 取 り組 む た め の 工 夫

③ 達 成 感 、 成 就 感 にっ な が る評 価 の 工 夫

④ 日常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫

さ らに 、 こ の よ うな 指 導 の 工 夫 を 実 践 して い く中 で 、 個 々 の 児 童 ・生 徒 に対 応 す る た め

の 指 導 法 と して 、 「テ ィ ー ム ・テ ィ ー チ ン グ」(以 下 、T.T.と す る)が 有 効 で あ る と考 え 、

授 業 研 究 の 実 践 に も こ の 指 導 法 を 用 い る こ と に した 。

(4)

2研 究 の全体構 想図

ー N ー

児童 ・生徒の実態

(小 低)新 しい文 字 に対 して興 味関心 が強 く、文 字 を書 くこ とに意欲 的 で あ る。 姿勢 や 筆順 、用 具 の使 い方 がなか なか定 着 しな い。

(小 高)毛 筆 で大 き く書 くことは好 きで あ るが、 書 くことが増 え るにつ れ、学 習 活動 の 中で、文 字 を書 こ うとす る意欲 が薄 れ る。整 った文字 を書 ける児 童 と書 けない児 童 との差が 大 きい。

(中 学校)書 くこ とが好 きで意 欲 的に取 り組 も うとす る生 徒 と、文字 に関心 を もた な い 生徒 との差 が大 きい。 目的に応 じた筆 記用具 や字 体 の選 択 がで きな い生徒 が増 えて

きてい る。

身 に 付 け た韮 礎 ・墓 本 を 土 台 に 、 文 字 に対 して 関 心 を 示 す子

教育課題 国語科書写のねらい

文 字 を正 しく整 えて、 生 活 に役立 つ 書 写 の力 を育成 す る。

め ざ す 児 童 ・生 徒 像

自分 の 課 題 を もち意 欲 的 に 解 決 しよ うと す る子

目的 や場 面 に応 じて 自 己 評価 で き る子

掌 ん だ こ と を生 か して

日常 生 活 に取 り入 れ て

い こ う とす る子

(5)

研究主題

基 礎 ・基 本 を 身 に 付 け 活 用 で き る 書 写 指 導 の 工 夫

仮説

楽 しく学習 し、正誤、適否、美醜等の文字感覚を養 う中で、 自分の課題 を発見 し、意欲的な取 り組みができれば、基礎 ・基本が身に付 き、その活 用が図れるであろう。

ーら○ー

研 究 の 視 点 と 指 導 の 工 夫

① 自分 の課 題 に気 付 き、 課 題 意 識 を も っ て 学 習 に取 り組 む た め の 工 夫

・空 書

・め あて の明 確 化

・拡 大 文 字 に よ る基 準 の 明 確 化

・分 解 文 字 の 操 作

・示 範(水 書 板 、 二 色 筆)

・試 し書 き と教 材 文 字 との比 較

・T.T.に よ る指導の工夫

・練 習 用紙 作 成 の 工 夫

・学 習 カ ー ド

② 楽 し く意 欲 的 に取 り組 む た め の工 夫

・い ろ い ろな 練 習 コー ナー の場 の設 定 (二 色 筆 コー ナ ー 、 水書 板 コー ナ ー 分 解 文 字 コー ナ ー 、練 習用 紙 コー ナ ー 相 談 コー ナ ー 、 ス ク リー ン コー ナ ー 掲 示 コー ナ ー)

・練 習 方 法 別T .T.

・硬 筆 毛 筆 関 連 の 学 習 カ ー ドの 工 夫

・用 具 の 工 夫(硬 毛 ペ ン、書写 フ ァイル 書 写 鉛 筆)

・指 導 計 画 の 工 夫

③ 達 成 感 、成 就 感 につ な が る評 価 の 工 夫

・学 習 カ ー ドの 工 夫(文 、記号、 シール)

・児 童 ・生 徒 によ る 自 己評 価 、 相 互 評 価 (ス ク リー ン、 展示 、発 表)

④ 日常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫

・硬 筆 毛 筆 関連 の 工 夫

・文 字 感 覚 を 高 め 生 か せ る場 の 設 定

(掲 示 物 、 教 室 環 境 、 ノー ト等)

(6)

研究 の内容

1自 分の課題 に気付 き、課題意識 をもって学習に取 り組むための工夫 (1)教 材や基準を分か りやす く提示す る工夫

・教材を提示す る時には空書を して筆順の確 認をす る

・拡大文字や分解文字 を提示 して、文字の基準をわか りやす くす る。

・分解文字を操作 して 自己評価や相互評価をす ることによ り、文字の基準を明確にす る。

・水書板 ・教材提示装置 などの用具や機器を使 い、示範 して筆使 いを示す。

課題 に気付かせ るための工夫

・試 し書 きと教材文字を比較 して、点画の違 いや字形、文字の大 きさなどに着 目させ、

中心線や記号な どを書 き入 れ自分の課題をっかむ ようにす る。

(3)T.T.に よ る 指 導 の 工 夫

・明 確 な 役 割 分 担 を す る こ と に よ り、

教 師 の 持 ち 味 を 生 か しな が ら多 様 な 学 習 展 開 を して い く よ う に す る 。 (4)課 題 意 識 を 高 め る た め の 指 導 の 工 夫

・学 習 カ ー ドを 用 い て 、 共 通 の め あて に そ っ た 自分 の 課 題 を 記 入 す る 。

・課 題 に 合 っ た 練 習 用 紙 を 自 己 選 択 し た り、 自 分 で 作 成 した り す る 。

・練 習 用 紙 は 段 階 を 追 い 、 容 易 な もの

分 解 文 字 の 操 作

か ら困 難 な も の に な る よ う に 作 成 し、 中 学 年 に お い て は 課 題 に 合 っ た 用 紙 の 選 択 が で き る よ うに 、 ま た 高 学 年 に お い て は 自 己 作 成 が で き る よ う にす る 。

(5)評 価 の 工 夫

・同 じ課 題 を もつ グ ル ー プ 内 で 、相 互 評価 す る。

・学 習 カ ー ドに 評 価 を 記 入 す る 。

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團團圏 巽

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ふ う ぴ い ジ ぽ を ン で も ぐ い て を う コ   ム

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?帽川酒江

(7)

2楽 し く意 欲 的 に 取 り組 む た め の 工 夫 (1)課 題 に 適 した 学 習 方 法 の 工 夫

・い ろ い ろ な 練 習 コ ー ナ ー を 設 定 す る こ と に よ り、 楽 し く取 り組 め る よ う に す る。

各 コ ー ナ ー で の 操 作 活 動 で は 、 分 解 文 字 、 二 色 筆 、 水 書 板 、 粘 土 、 モ ー ル な ど 多 様 な 用 具 を 準 備 し、 個 々 の 書 写 力 に 応 じて 自 己 選 択 が で き る よ う に した 。

相 談 コ ー ナ ー で は、T.T.の 特 性 を 生 か して 、 教 師 に 個 別 に 相 談 し、 指 導 を 受 け る よ う に し た 。

ス ク リー ン ・掲 示 コ ー ナ ー で は、 学 習 した 成 果 を 大 き く映 しだ した り、 掲 示 の 仕 方 を 工 夫 す る こ と に よ り、 学 習 の 成 果 が わ か り意 欲 に つ な が る よ うに した 。

自 力 学 習(一 人 学 び)コ ー ナ ーで は 、 め あ て に そ っ た 段 階 的 な練 習 用 紙 を 準 備 して 課 題 が 達 成 で き る よ う に した 。

い ず れ の コ ー ナ ー に お い て も、 個 々 の め あ て に 応 じて 対 応 で き る よ う に 用 具 や 場 所 の 設 定 を 柔 軟 に 行 っ た 。

水 書 板 コ ー ナ ー

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(2)学 習 形 態 の 工 夫

・課 題 別 グ ル ー プ の 座 席 に して 、相 互 評 価

が しや す い よ う に す る 。 練 習 用 紙 の 作 成

・教 材 別 の 形 態 も取 り入 れ 、互 いの良 さを 認 め 合 う よ う に す る。

㈲ 指 導 計 画 の 工 夫

・30分 、60分 ま た は2単 位 時 間 連 続 の 授 業 時 間 を 取 り入 れ る な ど弾 力 的 な 時 間 の 運 用 を 図 り 、 学 習 意 欲 の 持 続 に つ な が る よ う に す る。

・大 単 元 の 基 に 、 各 教 科 、 領 域 を 取 り外 して 実 践 して い く こ と に よ り、 児童 ・生 徒 の願 い や 思 い が 達 成 で き る よ うに す る 。

(4)T.T.に よ る指 導 の 工 夫

・個 別 指 導 の 場 や 機 会 を 増 や す こ と で 適 切 な 評 価 や 助 言 を 行 い 、 学習 意 欲 を 高 めて い く

よ うに す る。

(8)

3達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る評 価 の 工 夫

(1)児 童 ・生 徒 に よ る 自 己 評 価 ・相 互 評 価 の 工 夫

・記 号 や シ ー ル な ど を 使 っ て 、 評 価 が で き る よ う に 学 習 カ ー ドの 工 夫 を す る。

・練 習 用 紙 に 自 己 評 価 の 欄 を 設 け て 、 め あ て を 確 認 しな が ら学 習 が 進 め られ る よ うに す る 。

・学 習 の 目標 を 明 確 化 して 正 しい 自 己 評 価 に つ な げ て い くよ う に す る 。 そ の 際 、 低 学 年 に お い て は 、 批 正 の ポ イ ン トや 、 評 価 の 基 準 を 視 覚 に 印 象 付 け る 工 夫 を して い く よ う に す る 。

・相 互 評 価 に よ り 、 お 互 い の 良 さ や 伸 び を 発 見 し合 い 、 成 就 感 を 味 わ わ せ る こ と で 主 体 的 な 学 習 が 進 め られ る よ う に す る 。

。評 価 は 作 品 に 対 す る評 価 で は な く、課 題 に即 した評 価で あ る こ とを 意識 付 け、 次時 へ の 意 欲 に つ な が る よ う に す る。

(2)教 室 掲 示 の 工 夫

・課 題 別 掲 示 や 、 試 し書 き と ま とめ 書 き を 並 べ て 掲 示 す る こ と に よ り、 自 己 の 変 容 が 視 覚 で 捉 え られ 、 課 題 が 達 成 で き た か 分 か る よ う に す る 。

4日 常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫 (1)硬 毛 関 連 に よ る 指 導 の 工 夫

・関 連 文 字 を 練 習 す る こ と に よ り、 学 ん だ こ とが 他 の 書 写 活 動 に 生 か さ れ る よ う に す る。

・低 学 年 で は 、 毛 筆 で 書 い た 教 材 を 使 用 した り して 、 始 筆 ・終 筆 ・と め ・は らい な ど へ の 意 識 を 高 あ る よ う に した 。

② 文 字 環 境 の 工 夫

・教 室 や 廊 下 な ど文 字 環 境 を 整 え 、 自分 の 文 字 を 振 り返 る機 会 を つ く り 、 文 字 感 覚 を 高 め て い くよ う に す る 。

(3)発 展 学 習 の 工 夫

・目 的 や 意 図 す る も の に よ り 、 適 切 に 用 具 を 選 択 しな が ら、 学 ん だ 事 を 他 の 学 習 や 日常 の 文 字 に 生 か せ る よ う継 続 的 に 指 導 す る。

螺 麟 團 國 鞭購 關團

俳 句 づ く り

年 賀 状 作 成

(9)

IV実 践 事 例

〈小 学 校 第6学 年>

1単 元 名 文 字 の 中 心 、 行 の 中 心 「風 景 」 ・毛 筆 か ら硬 筆 へ 2単 元 の 目標

・文 字 の 中 心 を そ ろ え 、 文 字 を 整 え て 書 け る よ う に す る 。

・封 筒 の 書 式 を 正 し く理 解 し、 文 字 の 中 心 ・行 の 中 心 ・文 字 の 大 き さ に 注 意 して 、 曲 が ら な い で 書 け る よ う に す る。

・自 ら課 題 を もち 、 進 ん で 学 習 す る こ とが で き る 。 3単 元 に つ い て1

第6学 年 の 書 写 学 習 に お い て は 「文 字 の 形 、 大 き さ 、 配 列 な ど を 理 解 して 書 く こ と 」

「毛 筆 を 使 用 して 、 文 字 の 組 み 立 て 方 を 理 解 しな が ら、 文 字 の 形 を 整 え て 書 く こ と 」 「毛 筆 を 使 用 して 、 文 字 の 大 き さ な ど に 注 意 しな が ら、 字 配 り よ く書 く こ と」 が 、 指 導 事 項 と

して あ げ ら れ て い る 。

6年 生 に な る と 、 学 習 す る漢 字 も 難 し くな り、 ま た 書 く量 も増 え て くる 。 そ れ に 従 っ て ・ 正 し く整 っ た 文 字 を 書 こ う とす る意 識 も薄 れ て き つ つ あ る。 こ の 時 期 に 、 これ ま で 学 習 し て き た 、 基 礎 的 ・基 本 的 事 項 を ふ ま え て 、 十 分 に 指 導 す る必 要 が あ る。

そ こで 、 本 単 元 で は文 字 の 中 心 や 行 の 中 心 に注 意 して 、 字 形 を 整 え て 書 く学 習 を 通 して 、 文 字 の 中 心 を ま っす ぐそ ろ え る こ とで 行 の 中 心 が 整 う こ と を 理 解 さ せ 、 中 心 を 意 識 して 書

く態 度 を 育 て て い き た い と考 え た 。

ま た 毛 筆 で 学 習 し た 「行 の 中 心 」 を 硬 筆 に も生 か し、 行 の 中 心 や 文 字 の 大 き さ に 注 意 し て 、 整 っ た 文 字 で 、 読 み や す く、 見 や す く書 け る よ う に す る な ど 、 書 写 力 の 向 上 に っ な げ て い きた い と考 え た 。

4研 究 主 題 と の 関 連

(1)自 分 の 課 題 に 気 付 き 、 課 題 意 識 を も っ て 学 習 に 取 り組 む た め の 工 夫

主 体 的 に 学 習 す る た め に は 、 児 童 自 らが 、 自分 自身 の 課 題 を 明 確 に 捉 え られ る よ う に す る た め の 工 夫 が 必 要 で あ る。

教材 僻 をわか りやす く提示す る工夫 曳 團・ 義 肇

・空 書 で 筆 順 の 確 認 を 行 う。

・拡 大 文 字 や 分 解 文 字 を 提 示 す る 。

・一 人 一 人 に分 解 文 字 を 配 布 し、 基 準 を 確 認 しや す くす る。

・筆 使 い で 気 を っ け る と こ ろ は 、 模 造 紙 に 二 色 筆 で 大 き く示 範 す る 。

② 課 題 に 気 付 か せ る た め の 工 夫

・試 し書 き と教 材 文 字 を 比 較 し、 試 し書 き に 自 分 の 課 題 を 赤 ペ ンで 書 き 込 む 。

二 色 筆 に よ る 示 範

・分 解 文 字 を 操 作 し な が ら基 準 を 確 認 し、 自 らの 課 題 に 気 付 く。

(10)

辮 轟 、

自 作 の 練 習 用 紙

鉱 党黛

.欝 機

③T.T.に よ る指 導 の 工 夫

・発 言 を ま と め る 役 と 板 書 を す る 役 を 分 担 し、

学 習 内容 を振 り返 って 確 謡 で き るよ うにす る。

④ 課 題 意 識 を 高 め る た め の 指 導 の 工 夫

・課 題 意 識 を 高 め る た め に 、 学 習 カ ー ドに 自 分 の 課 題 を 記 入 す る。

・自分 の 課 題 に合 っ た 練 習 用 紙 を 自分 で 作 成 す る

(2)楽 し く意 欲 的 に 取 り組 む た め の 工 夫

児 童 が 課 題 解 決 の た め の 学 習 方 法 を 主 体 的 に 見 つ け る こ と が で き る よ う に 工 夫 す る こ と が 児 童 の 学 習 意 欲 の 向 上 に っ な が る と 考 え た 。 そ こ

で、次のよ うな工夫 により児童が意欲的 に取 り組め るよ うに した。

課 題に適 した学習方法 の工夫

・い ろ い ろ な 練 習 コ ー ナ ー の 場 を 設 定 す る 。

☆ 二 色 筆 コ ー ナ ー

☆ 分 解 文 字 コ ー ナ ー

☆ 水 書 板 コ ー ナ ー

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☆ ス ク リー ン コ ー ナ ー

☆ 掲 示 コ ー ナ ー

② 工 工 に よ る指 導 の 工 夫

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・練 習 方 法 別 に 場 所 を 分 担 し、 適 切 な 助 言 、 評 価 が で き る よ う に す る。

③ 指 導 計 画 の 工 夫

・2単 位 時 間 連 続 した 授 業 、1単 位 時 間 の 弾 力 的 な 運 用 な ど を 工 夫 し、 達 成 感 、 成 就 感 を 得 られ る よ う にす る 。

・児 童 が 見 通 しを も っ て 取 り組 め る学 習 計 画 を 工 夫 す る 。 児 童 の 試 し書 き(左)と ま と め 書 き(右)の 例

風 が ま え と2文 字 の 中 心(イ)風 が ま え の 形 と 中 心

(11)

(3)達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る 評 価 の 工 夫

① 児 童 に よ る相 互 評 価 ・自 己 評 価 の 工 夫

・ス ク リー ン コ ー ナ ー や 掲 示 コ ー ナ ー の 設 定 に よ り、 効 果 的 な 自 己 評 価 や 相 互 評 価 が で き る よ う に す る。

(4)日 常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫

① 硬 毛 関 連 に よ る 指 導 の 工 夫

・硬 毛 関 連 の 学 習 カ ー ドを 工 夫 した 。 展示 コーナーでの 自己評価 ・相互評価

・毛 筆 の ほか に 硬 毛 ペ ン、 硬 筆 を使 用 し、 毛筆 で 学 習 した成果 が 硬筆 に も生 き るよ う に す る 。

② 文 字 環 境 の 工 夫

・教 室 や 掲 示 物 の 文 字 環 境 を 整 え 、 文 字 感 覚 を 高 め 生 か せ る 場 を 設 定 す る 。 5児 童 の 実 態

5年 生 か ら毛 筆 に よ る書 写 の 学 習 に は興 味 を も って 取 り組 ん で き て い る。 書 写 の 時 間 に は 自分 の 書 い た 文 字 を 教 材 文 字 と比 べ て 学 習 の 基 準 を 確 認 し、 自 分 の 学 習 目標 に 従 って 教 師 の 用 意 した 練 習 用 紙 で 練 習 を して き た 。6年 生 に な っ て か ら は 、 め あ て に そ っ た 自作 の 練 習 用 紙 を 作 成 し練 習 し て い る。

しか し、 日常 の ノ ー トの 文 字 を 見 る と 、 ま ん が 字 や 癖 字 な ど が 目 に っ き 、 書 写 で の 学 習 が 十 分 に 生 か され て い な い と感 じ られ る こ と が 多 か っ た 。 そ こで 国 語 の 毎 日の 新 出 漢 字 の 学 習 で も児 童 に 各 文 字 の 担 当 を 順 番 に 割 り 当 て 、 黒 板 に 大 き く書 か せ た り、 空 書 を 行 わ せ た り して 、 文 字 に 対 す る意 識 を 高 め て き た 。

6年 の 書 写 の 学 習 で は 、 これ ま で に文 字 の 組 み 立 て 方(左 右 ・上 下 ・た れ ・か ま え)に つ い て 学 習 して きて い る。

本 単 元 教 材 「風 景 」 に っ い て 児 童 が 硬 筆 で 書 い た 実 態 は以 下 の 通 りで あ る。

(ア)文 字 や 行 の 中 心 が あ って い な い 。(19人) (イ)風 の 八 の 部 分 が 正 し く書 け て い な い 。(11人)

(の 文 字 や 行 の 中 心 に 気 を つ け て 字 形 も整 え て 書 け て い る。(3人) 6指 導 計 画(4時 間 扱 い)

第1・2時 文 字 の 中 心 に注 意 して 字 形 を 整 え て 「風 景 」 を 書 く。(2時 間)(本 時) 第3時 自分 で 作 った 短 歌 や 俳 句 を 文 字 や 行 の 中 心 に 気 を つ け て 短 冊 に 書 き 、 作 品 と して

仕 上 げ る 。

第4時 封 筒 の 書 式 に つ い て 理 解 し、 文 字 の 中 心 ・行 の 中 心 に注 意 して 曲 が らな い よ う に 、

表 書 き ・裏 書 き を 書 く。 、

了 本 時 の 指 導(4時 間 扱 い の 第1・2時)

α)目 標

・ 「風 景 」 の 文 字 の 中 心 や 字 形 に 関 して の 自 分 の 課 題 を 見 つ け 、意 欲 的 に学 習 す る こ と が で き る 。

・文 字 の 中 心 に 注 意 して 、字 形 を 整 えて 「風 景 」を 書 くこ とが で き る。

(12)

主 題 に 迫 る

T1 T2

ための手立 て

(T2紹 介)

1.「 風 景 」 と い う文 字 を ・目 を 閉 じて 自分 の 好 き な

T。T。 に よ る

書 く こ と を 知 る。

風景 を思 い浮かばせ る。 指導

2.「 風 景 」 を 空 書 す る 。 ・筆 順 の 確 認 を す る 。 ・板 書 す る 。

3.毛 筆 で 試 し書 き を す る。 ・筆 の 持 ち 方 ・姿 勢 な ど に つ い て も助 言 す る。

4.本 時 の ね ら い を 知 る 。

拡大文字

文字や行の中心 に注意 して、字形を整えて 「風景」を書 こう

5.学 習 の 基 準 を 見 つ け る 。 ・ど こ に 気 を つ け て 書 い た

教科書

ら よ い か 考 え さ せ る。

① 「風 」 の7画 目 が 中 心 に な る よ うに 書 く。

② 「景 」 の5・10画 目 が 中 心 に な る よ う に 書 く。

③ 「風 」 の そ り に 気 を つ け て 書 く。

6.分 解 文 字 「風 」 を 操 作 ・几 の と こ ろ は ど の ぐ らい

分解文字

す る 。(二 人 に 一 組) そ らせ た ら よ い か 考 え さ

せ る 。 ・机 間 指 導 を す る 。

・分 解 文 字

「風 景 」 を 操 作 す る 。

(黒 板)

7.自 己 批 正 を し、 赤 ペ ン

・試 し書 きと教材文字を見 硬毛ペ ン

で 直 す 。 比 べ させ 、 自分 の 課 題 を (赤)

明 らか に さ せ る。 書 写 カ ー ド

(美 しい風景

8.自 分 の め あ て を 考 え て ・課 題 を 考 え られ な い 児 童 に は 、 机 問 指 導 カ ー ド)

書 写 カ ー ドに 書 く。 の 際 、 助 言 す る 。

9.示 範 を 見 る 。 ・模 造 紙 に 大 き く 「風 」 の

二色筆

か ま え を 書 き 、 筆 の 穂 先

模造紙

の 通 る 位 置 を 知 らせ る 。 (朱 墨 ・墨 液)

(13)

10.練 習 す る 。

①練習用紙(か ご字)に 一枚練習をす る。

②練習用紙を一枚 自作 し て練習す る。

③練習方法を選んで 自分 で練習を進め る。

11.課 題 を お さ え な が ら学 習 の ま と め を し、 自 己 評 価 す る。

12.掲 示 コ ー ナ ー に 掲 示 し、

お 互 い に 練 習 の 成 果 を 認 め 合 う

13.硬 毛 ペ ン で 「風 景 」 と 書 く 。

14.中 心 が は っ き り と わ か る文 字 を 友 達 の 名 前 の 中 か ら見 つ け る 。

15.次 時 の 予 告 を 聞 く。

・め あ て に 合 っ た 練 習 の や り方 を 考 え さ せ る 。

・課 題 に あ った 練 習 用 紙 を に 助 言 す る 。

・前 半 は 廊 下 の 児 童 を 支 援 す る 。

成で きない児童

・前 半 は 教 室 の 児 童 を 支 援 す

る。

個々に作成す る練習用紙

練習用紙の作 成例

・水 書 板 コ ー ナ ー (筆 使 い練 習)

・二 色 筆 コ ー ナ ー (そ りの 穂 先 の 通 る

位 置 確 認)

・掲 示 コ ー ナ ー (達 成 度 確 認)

・ ス ク リ ー ン コ ー ナ ー (達 成 度 確 認)

・分 解 文 字 コ ー ナ ー (字 形 ・申 心 確 認)

・練 習 用 紙 コ ー ナ ー (字 形 ・筆 使 い 練 習)

・相 談 コ ー ナ ー

・試 し書 き と ま と め 書 き を 比 べ させ る 。

・各 自 の 課 題 に そ って 評 価 で き て い る か 確 認 して 回 り、 必 要 に 応 じて 助 言 す る 。

・掲 示 コ ー ナ ー の 作 品 を 見 合 い 、課 題 が達 成 で き た 児 童 や 、 努 力 の 跡 が 見 られ た 児 童 は 、

み ん な で 称 賛 す る。

・次 の 時 間 は 、文 字 や行 の 中 心 に 気 を つ け て 自作 の 短 歌 や 俳 句 を 書 く こ とを

伝 え る。

・中 心 が わ か る 文 字 の カ ー ド

を 黒 板 に 貼 る。

硬 毛 ペ ン (黒)

プ リ ン ト

文 字 カ ー ド

(14)

(3)評 価

・文 字 や 行 の 中 心 に 注 意 して

、 字 形 を 整 え て 「風 景 」 を 書 く こ とが で き た か 。

・自 分 の 課 題 を も ち 、意欲 的 に学 習す る ことが で きたか 。

8考 察

(1)自 分 の 課 題 に 気 付 き 、 課 題 意 識 を も っ て 学 習 に 取 り組 む た め に

児 童 が 自分 の 課 題 を 明 確 に 捉 え られ る よ う、 試 し書 き と教 材 文 字 を 比 べ て 、 自分 の め あ て を 考 え さ せ た 。 そ の め あ て を 共 通 の め あ て と と も に学 習 カ ー ドに 記 入 させ た 。 ま た 、 各 自 、 分 解 文 字 を 操 作 した り示 範 を 見 た りす る こ と な ど で 、 よ り一 層 課 題 を 明 確 に で き、

課 題 意 識 を も っ て 意 欲 的 に 学 習 に 取 り組 む こ と が で き た 。

② 楽 し く意 欲 的 に 学 習 に 取 り組 む た め に

児 童 が 意 欲 的 に 学 習 に 取 り組 め る よ う、 児 童 の 個 別 の 課 題 に そ っ た い ろ い ろ な 練 習 コ ー ナ ー を 設 定 し た 。

穂 先 の 通 り道 が で き て い な い 児 童 は 、 二 色 筆 コ ー ナ ー に 行 き 、 薄 い 墨 液 を つ け た 筆 の 穂 先 に朱 墨 を つ け て 、模 造 紙 に大 き く書 く こ とで 、 風 が ま え の 穂 先 の 通 り道 を 確 認 で き た 。

分 解 文 字 コ ー ナ ー で は 、 大 き な 分 解 文 字 を 操 作 す る こ と に よ り、 文 字 の 中 心 や 整 え 方 を 学 習 す る こ とが で き た 。

水 書 板 コ ー ナ ー で は 、 普 段 、 教 師 が 使 って い る 水 書 板 に 、 児 童 が 何 回 も大 き な 文 字 を 自 由 に 書 き 込 む こ とが で き、 意 欲 的 に 学 習 す る こ とが で き た 。

じ っ く り と 何 枚 も練 習 し た い 児 童 は 、 教 師 の 用 意 した 練 習 用 紙 の ほ か に 、 自分 の 課 題 に あ っ た 練 習 用 紙 を 自 作 して 取 り組 む 姿 が 見 られ た 。

ま た 、 そ れ で も課 題 が 達 成 で き な い 児 童 は 、 相 談 コ ー ナ ー で 、 教 師 と一 対 一 で 手 を 添 え る 方 法 で 学 習 す る な ど、T.T.の よ さ もみ られ た 。

用 具 も、 毛 筆 だ け で な く、 硬 筆 、 硬 毛 ペ ンな ど を 使 う こ と に よ り 、 毛 筆 で 学 習 した 成 果 が 硬 筆 に も生 き る よ う に 工 夫 した 。 ま た 、 用 紙 を 出 し入 れ しや す い よ うに 書 写 フ ァイ ル を 使 用 した 。 後 片 付 け を きれ い に 手 早 くす る た め に 、 筆 洗 い 用 び ん に 水 を 入 れ て 各 自 持 た せ た 。

㈲ 達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る 評 価 に つ い て

学 習 し た 成 果 を ス ク リ ー ン コ ー ナ ー で 確 認 した り、 掲 示 コ ー ナ ー で ま と め 書 き と比 べ て 展 示 し た り した 。 こ こ で は 、 自 分 の 向 上 した と こ ろ を 確 認 した り、 友 達 同 士 で よ さ を 認 め 合 っ た り して 、 達 成 感 、 成 就 感 を 得 られ る 評 価 の 場 と し、 意 欲 向 上 に っ な が った 。 学 習 の ま と め と して 、 各 自学 習 カ ー ドに 学 習 の 成 果 を 書 き込 み 、 自 分 の 向 上 した と こ ろ を 確 認 した 。

(4)日 常 生 活 に 生 か す た め に

日常 生 活 に 生 か す た め に は 、毛 筆 で 学 習 した こ と を 硬 筆 に も生 か す こ とが 大 切 で あ る 。 そ の た め に 、 常 に 、 硬 毛 関 連 に よ る 指 導 を 心 掛 け て き た 。 毛 筆 で 大 き く書 く こ と に よ

り、 文 字 の 中 心 や 整 え 方 を 意 識 して 学 び 、 確 認 した こ と を 、 ま と あ 書 き と して 硬 筆 で も 書 い た 。

文 字 感 覚 を 高 め 生 か せ る場 と して 、 教 室 環 境 を 整 え 、 お 互 い に 見 合 い 高 め 合 う中 で 、

掲 示 物 や ノ ー トに書 く文 字 な ど も 意 識 的 に 整 え て 書 く姿 勢 が 見 ら れ た 。

(15)

下 スへ'一 ス

蓼勘3

9資

〈座席表 と児童の硬筆の実態〉

1・ 分・ 解 コ ー ナ ー(黒 抜)1

!

ノブ づくイ

窒略

塵 至

颪1

コーナー

1風

子 丁

1

,風 '景

風順

景偲[一

 

コ ー ナ ー と 分 解 文 字 コ ー ナ ー

 ゆな. 

〜 \ .】●、

硬 毛 ペ ン や 鉛 筆 を 使 っ て の 学 習

〈硬 筆 プ リ ン ト〉

雑 謬 瀧 播 蕃 4 日 圃 圃

ら じ る ヲ 囹 囚 圖 因 團 圃 固 團 固 圖 團 國 國 團 圓 國 図 國 困 園 國 國 圓 匿 圃 圃 匠 囮

(児 童 の 名 前 か ら一 文 字ず っ取 っ た もの)

(16)

〈中 学 校 第1学 年>

1単 元 名 行 書(点 画 の 連 続 、 筆 脈) 2単 元 の 目標

・楷 書 と行 書 の 違 い が わ か る 。

・行 書 の 特 徴 の 一 つ で あ る点 画 の 連 続 な ど基 礎 的 な 筆 使 い を 理 解 して 書 く

・点 画 の 連 続 に よ り、 楷 書 に比 べ て 速 く書 け る こ とを理 解 し、 字形 を整 え て速 く書 くこと が で き る。

・学 習 の 成 果 を 硬 筆 で の 書 写 に 活 用 す る こ と が で き る 。 3単 元 に つ い て

学 習 指 導 要 領 第1学 年 〔 言 語 事 項 〕(3)の 指 導 事 項 イ の 後 段 に 、 「漢 字 の 行 書 の 基 礎 的 な 書 き方 を 理 解 し て 書 く こ と 。」 と あ るが 、 こ れ は 中 学 校 で 初 め て 取 り上 げ る行 書 に 関 す る 事 項 で あ る 。 ま た 、 中 学 校 指 導 書 に も行 書 の 学 習 が 中 学 校 書 写 の 主 た る 内 容 と な る と あ る 。 実 際 に 中 学 校 の 授 業 で は 、 ど の 教 科 も小 学 校 の と き よ り も 内 容 が 深 ま り、 板 書 の 量 も 大 幅 に 増 え て い る 。 そ の た め 、 ノ ー トな ど の 日常 の 書 写 活 動 の 場 で 、 自分 な りに 崩 した 文 字 を 書 く生 徒 が 増 え て き た 。 こ の こ と は 、 文 字 を 速 く書 く必 要 性 を 感 じて い る生 徒 の 現 状 か ら考 え て 当 然 の こ とで あ る と思 わ れ る 。 こ の よ うな 機 会 を 捉 え て 行 書 の 正 しい 書 き方 を 理 解 さ せ 、 基 礎 的 な 技 能 を 身 に 付 け さ せ る こ と は 上 記 に 述 べ た 生 徒 の 実 状 か らみ て もそ の 意 義 は大 き い と 考 え られ る 。 そ こで 、 生 徒 の 発 達 段 階 を 考 え 、 第1学 年 で は まず 、 楷 書 よ'

り速 く書 く こ と の で き る 行 書 の 基 礎 を 身 に 付 け さ せ る よ う に 指 導 して い く こ とが 必 要 で あ る と 考 え 、 本 単 元 を 設 定 した 。

4研 究 主 題 と の 関 連

(1)自 牙 の 課 題 に 気 付 き 、 課 題 意 識 を も って 学 習 に 取 り組 む た め の 工 夫

① 自 分 の 課 題 に 気 付 か せ る た め の 工 夫

・生 徒 に 共 通 した 課 題 を 取 り入 れ た 見 本 を 提 示 す る こ と に よ り

、 自分 の 課 題 に 気 付 き や す くす る。

② 課 題 意 識 を も っ て 学 習 に 取 り組 む た め の 工 夫

・課 題 を 点 画 の 連 続 に 絞 る こ と に よ って

、 初 め て の 行 書 学 習 に 対 す る抵 抗 感 を や わ ら げ る 。

・課 題 別 練 習 用 紙 を 用 い て 、 自分 の 課題 に意 識 を もって取 り組 ませ る。

・ま と め 書 き の 後 、 自分 の課 題 を振 り返 らせ 、 自己評 価す る よ うにす る。

② 楽 し く意 欲 的 に 取 り組 む た め の 工 夫

① 使 用 す る ワ ー ク シ ー トとそ の ね らい

・行 書 の ウ ォ ー ミ ン グ ア ッ プ シ ー ト(ど ち らの 方 が 速 く書 け る か)

・筆 使 い の 比 較 シ ー ト(時 間 を 計 っ て 比 べ て み る)

・確 認 用 紙 毛 筆 用(前 時 に 学 ん だ 筆 使 い の 確 認)

・点 画 の 連 続 す る 漢 字 の ワ ー ク シ ー ト(基 本 的 な 筆 使 い が 毛 筆 と変 わ らな い こ と に 気

付 か せ る。 「月 光 」 か らの 応 用)

(17)

② 工 τ に よ る 指 導 の 工 夫

・一 人 が 中 心 で 授 業 を 進 め 、 もう一 人 が そ の 補 助 と い う 形 のT.T.で は な く、

そ れ ぞ れ が 授 業 の あ る 部 分 で 中 心 と な り 指 導 を 行 う。 そ の 間 、 も う一 方 の 授 業 者 が 机 間 指 導 を 行 い 、 生 徒 の 質 問 に 対 応 で き る よ う に す る 。

㈲ 達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る 評 価 の 工 夫

① 学 習 カ ー ド

、 自 己 の 課 題 を 発 見 し た も の と 、 そ の 解 決 方 法 の 考 察 を 記 入 す る 。

(第2時)

ζ/

L

し.

ヘウ電ー︑・こ'77←ノ響雪一︾A∵5・G亀昌風毛喧幾くゐ蚤サ5

aビ艦f†が.

行富リウ.ーミン7ア73■ーヒン77,アξ7縄亀5. 73"

2t

^

行 書 の ウ ォ ー ミ ング ア ッ プ シ ー ト

。学 習 後 の 成 果 を 確 認 す る(第2時 、 第3時) (4)日 常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫

① 点 画 の 連 続 す る 漢 字 の ワ ー ク シ ー ト(硬 筆)

。点 画 の 連 続 して い る部 分 を 蛍 光 ペ ンで な ぞ る こ と に よ っ て 「月 」 「光 」 以 外 の 日常 よ く使 う漢 字 に も画 の 連 続 が 多 く含 ま れ る こ と を 理 解 させ る 。

・基 本 的 な 漢 字 を 行 書 で 練 習 す る こ と に よ って 、 日常 の 書 写 活 動(授 業 ノ ー トな ど) に 活 用 して い く。

5生 徒 の 実 態

週5時 間 の 国 語 の 授 業 の う ち 、 こ の 学 級 は2時 間 を 受 け 持 っ て い る 。(1時 間 は 書 写 、 も う1時 間 は 漢 字 、 語 句 の 指 導 に あ て て い る 。)漢 字 、 語 句 の 授 業 で 新 出 漢 字 の 指 導 を 行 って い るが 、 生 徒 の ノ ー ト を 見 る と 、 ほ とん ど の 生 徒 が は ね 、 は らい 、 折 れ 、 曲 が りな ど に 気 を 配 り な が ら、 一 画 一 画 を 丁 寧 に 書 い て い る。 書 写 の 毛 筆 に お い て も そ の 丁 寧 さ は 変 わ ら な い が 、 楷 書 で は筆 の 穂 先 を う ま く使 っ て 書 く こ と に 苦 労 して い た 生 徒 が か な り見 られ た の で 、 そ の っ ど手 を 添 え る方 法 で 指 導 を 続 け て き た 。

書 写 や 漢 字 の 領 域 に お い て は 丁 寧 に 書 く習 慣 が 身 に付 い て い る が 、 板 書 を 写 し た り、 自分 で 考 え た こ

と を ノ ー トに 書 く場 合 は、 自 分 な り に 字 を 崩 して 速 点画の連続の課題(試 し書 き)

く書 こ う と して い る 生 徒 も出 て き て い る 。

(18)

第1時 の 授 業 に お い て 「月 光 」 の 試 し書 き を 行 った 結 果 、 点 画 の 連 続 に つ い て は 、 大 き く分 け て 二 っ の 課 題 が 見 っ け ら れ た 。 一 つ は 「月 」 の 第3画 か ら第4画 に 見 られ る横 画 の 連 続 、 も う一 つ は 「光 」 の 第4画 か ら第5画 に 見 られ る横 画 か ら左 は ら い へ の 連 続 で あ る 。 本 単 元 で は 行 書 へ の 抵 抗 感 を も た せ な い た め に も課 題 を 絞 って 指 導 を 行 って い く方 針 で あ

る。 今 回 の よ う に 二 っ 以 上 の 課 題 に っ いて の 取 り組 み を させ る 場 合 、 生 徒 一 人 一 人 の 状 況 に 応 じ て 指 導 を 行 うの に は 、T,T.に よ る 指 導 法 は 大 変 有 効 で あ る 。

6指 導 計 画(3時 間 扱 い)

第3時 (本 時)

① 「月 光 」 を 楷 書 で 書 き 、 行 書 と 比 較 して 行 書 の 特 徴 に っ い て 気 付 く。

② 行 書 の ウ ォ ー ミ ン グ ア ップ シ ー トを 用 い て 、 行 書 の 筆 使 い 、 特 に 点 画 の 連 続 に よ っ て 書 く速 さ が 変 わ る こ と につ い て 理 解 す る。

③ 練 習 用 紙 を 用 い て 筆 使 い の 練 習 を す る。

④ 「月 光 」 を 行 書 で 試 し書 き を し、 自 らの め あ て を 考 え る。

① 第1時 の 試 し書 き を も と に して 作 成 した 、 生 徒 に 共 通 して い る 課 題 の 見 本 を 示 す こ と に よ っ て 、 自 分 の 課 題 を 明 確 化 す る 。

② 課 題 別 練 習 用 紙 を 用 い て 、 個 々 の 課 題 に 取 り組 む 。

③ 「月 光 」 の ま とめ 書 きを す る 。

④ 学 習 カ ー ドに 自 分 の 課 題 達 成 に つ い て の 評 価 を す る 。

① 前 時 に 共 通 の 課 題 と して 取 り上 げ た 「横 画 の 連 続 」 「横 画 か ら左 は ら い へ の 連 続 」 に っ い て 毛 筆 で 確 認 す る。(「 月 」 「光 」 以 外 の 単 純 な 文 字)

② 硬 筆 で も同 じ文 字 を 書 か せ 、 基 本 的 な筆 使 い が 同 じ こ と に気 付 く。

③ 横 画 の 連 続 が 含 ま れ て い る 漢 字 と横 画 か ら左 は ら い へ の 連 続 が 含 ま れ て い る 漢 字 の ワ ー ク シ ー トを 用 い て 練 習 す る。

④ ワ ー ク シ ー トに あ る漢 字 を い くつ か 選 ん で 楷 書 と行 書 で 書 か せ 、 行 書 で 書 い た 方 が 速 く書 け る こ と を 確 か め る。

⑤ 学 習 成 果 を 自 己 評 価 した もの を 学 習 カ ー ドに 記 入 す る 。

7本 時 の 指 導(3時 間 扱 い の 第3時) (1)目 標

・前 時 ま で に 習 っ た 毛 筆 の 筆 使 い を 硬 筆 に 活 用 す る こ と が で き る。

・ 「月 」 や 「光 」 と同 様 の 、 点 画 の 連 続 を 含 む 漢 字 を 練 習 し、 そ の 基 本 的 な 書 き方 を 身 に 付 け る 。

・点 画 の 連 続 に よ り、 楷 書 に 比 べ て 速 く書 け る こ と を 理 解 し、 字 形 を 整 え て 速 く書 く こ

とが で き る 。

(19)

② 展

主 題 に 迫 る

T1 T2

た め の 手 立 て

本 日 の ワ ー ク シ ー トを 配 布 す る 。

(画用紙 に挟ん

だ も の) 1.横 画 の 連 続 、 お よ び横 ・横 画 の 連 続 、横 画 ・水 書 板 に 筆 使 い を

水書板

画か ら左 は らいの連続の

か ら左 は らい へ の 示 範 。

注意点を確認す る。 連続の注意点の説

・注 意 点 を 書 い た 短

短冊

明 。

冊 を 掲 示 。

2.前 時 で 学 ん だ 筆 使 い の ・主 に 窓 側3列 の 机 ・主 に 廊 下 側3列 の ワ ー ク シ ー ト①

確 認 を す る 。 間 指 導 を 行 う。

机間指導を行 う。 確認用紙

(毛 筆)

(更紙2種)

3.点 画 の 連 続 す る 漢 字 の ・作 業 に て ま ど っ て ・基 本 的 な 筆 使 い は ワ ー ク シ ー ト②

ワ ー ク シ ー トのSTEP

いる生徒 の補助を 毛筆 と変わ らない 点画の連続す

1の 作 業 を す る 。 す る 。 こ と を 説 明 す る 。 る 漢 字 の ワ ー

ク シ ー ト

↓(白 色)

4.点 画 の 連 続 す る と こ ろ に 蛍 光 ペ ンで 印 を つ け る。

・印 を 付 け る 指 示 を を す る。(STE

・作 業 に て ま ど

毛 本 墨 由 早 轟 合

誰 棄鎚 蕪

P2の 漢 字 の い く っ て い

皇」 柔 墨 由

っ か を 選 ん で 作 業

させ る 。)

る生徒 の補助

至 三 巫 丞 些 義雲

圭壼圭畿1

型 盗 丞 ム ムa

5.点 画 の 連 続 す る 漢 字 の

ワ ー ク シ ー トの 練 習 を す こ と に 重 点 を 置 く。 点 画 の 連 続 す る漢 字 の ワ ー ク シー ト(一 部) る 。(STEP2) ・主 に廊 下 側3列 の ・主 に 窓 側3列 の

机 間 指 導 を 行 う。

机間指導 を行 う。

6.ワ ー ク シ ー トに あ る 漢 ・ ス ト ッ プ ウ ォ ッ チ ・楷 書 よ り も 行 書 の ワ ー ク シ ー ト③

字を選 び、楷 書 と行書で を使 って秒読みを 方が速 く書 け るこ 楷書 と行書の 書いてそれぞれの時間を

す る 。 と を 説 明 す る 。 比 較 シ ー ト

計 っ た もの を 記 録 す る。 (桃 色)

(20)

7.学 習 成 果 を 自 己 評 価 し ・カ ー ド記 入 の 説 明 ・説 明 が わ か らな い

ワ ー ク シ ー ト④ た もの を 学 習 カ ー ドに記

を す る 。 .

生 徒 の 補 助 。 学 習 カ ー ド

入 す る 。 (黄 色)

・自己評価が できない生徒 には助言を与え

る 。

1

8評 価

1楷 書 と行 書 の 違 い 、 特 に 点 画 の 連 続 に よ り行 書 の 方 が 速 く書 け る こ とが 理 解 で き た か 。 2横 画 の 連 続 及 び 横 画 か ら左 は らい へ の 連 続 に っ い て 、 行 書 の 基 礎 的 な 書 き 方 で 書 く こ

と が で き た か 。

9考 察

(1)自 分 の 課 題 に 気 付 き、 課 題 意 識 を も っ て 学 習 に 取 り組 む た め に

・生 徒 に 共 通 した 課 題 を 取 り入 れ た 見 本 を 提 示 し

、 生 徒 に 気 付 い た こ と を 発 言 させ る こ と に よ り、 自 分 の 文 字 と 比 較 して 、 自 分 の 課 題 に気 付 き や す く な っ た 。

・行 書 と い う全 く初 め て の 単 元 な の で 、 課題 を点 画 の連 続 に絞 った こ とで 、 そ れ ぞれ が 目 的 意 識 を も って 、 大 き な 抵 抗 感 を もた ず に 取 り組 む こ とが で き た 。

・今 回 は 最 初 の 段 階 な の で 課 題 を 絞 っ て 行 っ た が 、 画 の 連 続 に っ い て は あ る程 度 で き て い る 生 徒 もい た の で 、 今 後 は各 自 の 課 題 に も対 応 で き る よ う に 、 自 己 批 正 や 各 自 の 課 題 で 作 成 す る練 習 用 紙 に つ い て も取 り組 ま せ て い き た い と考 え て い る 。

(実 際 に 次 の 単 元 で 行 っ て い る 。)

② 楽 し く意 欲 的 に 取 り組 む た め に

・行 書 の ウ ォ ー ミ ン グ ア ップ シ ー ト

こ の シ ー トは 、 楷 書 を イ メ ー ジ した 図 と行 書 を イ メ ー ジ した 図 が 書 か れ て い る もの で あ る 。 これ らの 図 を 書 く 際 に ス トッ プ ウ ォ ッ チ で 時 間 を 計 っ て み る こ と に よ っ て 、 行 書 を イ メ ー ジ した 図 の 方 が 速 く書 け る と い う こ と 、 す な わ ち 、 楷 書 よ り も行 書 の 方 が 速 く書 け る と い う点 に 気 付 か せ る こ とを 主 な 目的 と し て い る 。 書 写 の 授 業 と い う と、

「書 く」 作 業 に終 始 して し ま う と こ ろ だ が 、 ゲ ー ム 感 覚 で 時 間 を 計 った り 、 お 互 い に 図 に つ い て 意 見 を 言 い 合 っ た りす る こ と に よ って 授 業 に も活 気 が 出 た 。

・課 題 別 練 習 用 紙

こ れ は 、 筆 脈 や 文 字 の バ ラ ンス を っ か ませ る の に大 変 有 効 で あ っ た 。 た だ 、 練 習 用 紙 の 種 類 が 少 な か っ た の で 、 試 し書 き か ら生 徒 の 実 状 を 分 析 して 、 状 況 に 対 応 した 練 習 用 紙 を あ と1〜2種 類 用 意 した 方 が よ か っ た 。

こ の 単 元 が 終 わ っ た 後 、 か ご書 き の 練 習 用 紙 を も と に 、 各 自 の 課 題 に 合 わ せ た 自作 の 練 習 用 紙 を 個 々 に作 らせ て い る 。 そ の 意 味 で 、 こ の 段 階 で の 練 習 用 紙 の 使 用 は次 段 階 へ の ス テ ップ とな っ た 。

・点 画 の 連 続 す る漢 字 の ワ ー ク シ ー ト

こ の シ ー トに 提 示 して あ る漢 字 の 、 横 画 の 連 続 部 分 と横 画 か ら左 は ら い へ の 連 続 の

(21)

部 分 を 各 自蛍 光 ペ ンを 使 っ て な ぞ らせ た 。 そ れ に よ っ て 、 画 の 連 続 す る 部 分 へ の 意 識 が 高 ま り 、 そ の 部 分 に 注 意 して 練 習 に 取 り組 む こ と が で き た 。

・楷 書 と 行 書 の 比 較 シ ー ト

楷 書 と行 書 、 ど ち らの 方 が 速 く書 け る か 時 間 を 計 っ て み た が 、 文 字 に よ っ て は 行 書 の 方 が 時 間 の か か る生 徒 が か な りい た 。 問 題 点 と して 、 生 徒 が ま だ 行 書 に慣 れ て い な い と い う こ と もあ る が 、4㎝ 四 方 の 枠 い っ ぱ い に 鉛 筆 で 書 か せ た の で 時 間 が か か りす ぎ た と い う こ と も あ っ た 。 鉛 筆 よ り な め らか に 書 け るサ イ ンペ ンや フ ェ ル トペ ン な ど 他 の 筆 記 用 具 を 活 用 して い く こ と も考 え て い き た い 。

・T.T.に よ る指 導 の工夫

T2が ワ ー ク シ ー ト② の 点 画 の 連 続 に つ い て 説 明 して い る と き、2、3人 の 生 徒 が ワ ー ク シ ー トに 書 か れ て い る 文 字 で 、 横 画 の 連 続 ・横 画 か ら左 は ら い へ の 連 続 以 外 の 点 画 の 連 続 して い る部 分 に 気 付 い て 、T1に 質 問 して き た 。 こ の よ う な こ と に 対 応 で き る の は ま さ に 工 監 の 利 点 と言 え よ う。 ま た 、 時 間 を 計 る と き や ワ ー ク シ ー トの 作 業 の 際 の 机 間 指 導 な ど、 役 割 分 担 を して 能 率 的 に 、 ま た き め 細 か く指 導 す る こ と が で き

た 。

㈲ 達 成 感 、 成 就 感 に つ な が る 評 価 の 工 夫

・学 習 カ ー ドの 利 用

試 し書 き の 段 階 で 自 分 の 課 題 を 見 っ け る こ と は 、 ま と め 書 きや そ の 後 の 発 展 学 習 に お い て 、 生 徒 自身 が 目 的 意 識 を も って 課 題 に 取 り組 め る と い う利 点 が あ っ た 。

た だ し、 行 書 の 導 入 段 階 に お い て は 、 横 画 か ら左 は らい へ の 連 続 な ど 、 生 徒 自 身 で 課 題 の 解 決 を 見 い だ す こ とが 困 難 な 場 合 が あ る の で 、 指 導 者 側 で 課 題 解 決 の た め の 手 立 て を 示 す 必 要 が あ る。

単 元 の ま と め 段 階 に お け る学 習 カ ー ドに は 、 ま と め 書 き に お い て 、 自分 が そ の 課 題 に つ い て 達 成 した か と い う評 価 だ け に と ど ま らず 、 行 書 の 特 性 な ど 、 授 業 で 説 明 した こ とが 理 解 で き た か と い う項 目を 設 け る こ と に よ っ て 、 そ の 単 元 の 総 合 的 な 評 価 を 生 徒 自身 で 確 認 す る こ と が で き た 。

(4)日 常 生 活 に 生 か す た め の 工 夫

・点 画 の 連 続 す る漢 字 の ワ ー ク シ ー ト

日常 よ く用 い られ る 漢 字 を 段 階 を 追 って 提 示(横 画 の 連 続 の 場 合 で い う と 、2本 の 横 画 の あ と に3本 の 横 画 の 連 続 と い う よ うに)し 、 説 明 を 加 え な が ら進 あ た の で 、 理 解 を 深 め な が ら学 習 す る こ とが で き た 。

・日常 の 書 写 活 動 へ

授 業 の 板 書 に行 書 を 取 り入 れ 、 授 業 ノ ー トに 活 用 させ た り、 手 紙 や 年 賀 状 な ど 、 日

常 生 活 で 活 用 で き る 教 材 を 取 り上 げ る こ と に よ っ て 、 生 徒 の 関 心 ・意 欲 を 高 め る こ と

が で きた 。

(22)

V国 語 科 書 写 に お け る テ ィー ム ・テ ィ ー チ ング の 考 察 と実 践

1書 写 に お け るT.T.の 有 効 性

今 年 度 の 主 題 に 迫 る た め に は 、 児 童 ・生 徒 が 課 題 意 識 を もち 文 字 を 正 し く整 え て 書 こ う と す る 態 度 を 育 て 、 関 心 ・意 欲 を 持 続 で き る 力 を 培 う こ と が 重 要 で あ る。 そ の た め の 指 導 法 と して は 従 来 の よ う な 教 師 が 示 範 し、 児 童 ・生 徒 が 説 明 を 聞 き 、 練 習 す る と い う形 態 で は な く、 個 に応 じた 多 様 な 指 導 が 望 ま しい の は 明 らか で あ る。 ま た 、21世 紀 を 見 据 え た 教 育 を 進 め る た め に は 授 業 を 質 的 に 高 め る と い う大 き な 命 題 が 課 せ られ て い る。 これ ま で 定 着 して き た1教 室1教 師 か らの 転 換 を は か り、 真 に 児 童 ・生 徒 の 側 に 立 っ た 指 導 形 態 を 推 進 して い か な け れ ば な ら な い 。 っ ま り、 これ ま で の 指 導 観 や 評 価 観 を 変 革 す る の に も っ と

もふ さ わ し い 指 導 方 法 を 取 り入 れ て い か な け れ ば な ら な い の で あ る 。 そ こで 今 年 度 は 主 題 に 迫 り 、 授 業 を 質 的 に 高 め る指 導 法 と してT.T.に 注 目 し、 そ の 有 効 性 と可 能 性 を 考 察 し研 究 に取 り入 れ る こ と に した 。

①1教 室1教 師 か ら の 転 換

小 学 校 で は 、 これ ま で の 教 室 の 壁 が な か な か 取 り除 か れ な い 、 い わ ゆ る 「学 級 王 国 か らの 開 放 」 が な さ れ な い ま ま に 今 日 に 至 っ て い る。T.T.は こ の 壁 を取 り去 り、 真 に児 童 の 側 に 立 っ た 授 業 と 評 価 の 一 体 的 な 指 導 が 可 能 と な り、 授 業 改 善 の 道 が 築 か れ る 。T.T.

は こ れ ま で の 指 導 観 を 変 革 す る 指 導 法 と い え る 。 当 然 、 国 語 科 書 写 に お い て も、 一 人 の 教 師 に よ る 一 斉 指 導 か ら の 転 換 が 図 られ な け れ ば な ら な い 。 っ ま り、1学 級2教 師 、1 学 級3教 師 等 の 指 導 に 限 らず 、2教 室 分 程 度 の 広 い 教 室 の 提 供 に よ っ て2学 級2教 師 、

2学 級3教 師 の 展 開 も可 能 とな る。 この 場 合 単 元 に よ って 、 意 図 的 ・計 画 的 ・重 点 的 な 取 り組 み を 進 め 、 教 師 の 専 門 性 を 考 慮 しな が ら、 進 め られ な け れ ば な らな い 。

② 役 割 分 担 の 多 様 化

T.T.は 複 数 教 師 に よ っ て 、 授 業 を 構 築 して い く も の で あ る 。 し た が って 、 こ れ ま で の 一 斉 形 態 か らの 脱 皮 と し て 位 置 付 け る こ とが で き る 。 一 斉 で 始 ま り一 斉 で 終 わ る形 態 か ら、 小 グ ル ー プ を 組 み 込 み 、 学 習 効 果 を 高 め る こ と が 可 能 と な る。 っ ま り、 一 斉 で 始 ま り小 グ ル ー プ に分 か れ 、 再 び 一 斉 に戻 る 展 開 の 場 合 な ど は 、 小 グ ル ー プの 分 け方 に 応 じ て 、 教 師 の 役 割 分 担 も当 然 多 様 化 して く る の で あ る。

③ 課 題 別 学 習

同 一 教 材 で あ って も、 目標 を 達 成 す るた め の 一 入 一 人 の 課 題 は 異 な る。 工 工 を 取 り入 れ る こ と に よ り、 個 々 の 課 題 に 合 わ せ て 多 様 な 解 決 方 法 や 練 習 方 法 を 取 り入 れ る こ とが で き る。 児 童 ・生 徒 は 自分 の 課 題 を 解 決 す る た め に 、 様 々 な 解 決 方 法 か ら も っ と もふ さ わ しい と考 え られ る もの を 主 体 的 に 選 択 し解 決 に 取 り組 む こ と が で き、 確 実 な課 題 達 成 が 可 能 と な る。

ま た 、 個 々 の 課 題 を 課 題 別 に グ ル 「 プ 化 し た 場 合 も 、 個 々 の グ ル ー プ に 応 じた 多 様 な 解 決 方 法 を 提 示 し支 援 す る こ とが で き る。

一20一

(23)

④ 多 様 な 学 習 方 法

硬 筆 ・毛 筆 の 関 連 を 意 図 的 に 組 み 入 れ た 学 習 で は様 々 な 手 立 て が 考 え られ る 。 これ ま で の 半 紙 と 筆 か らの 授 業 を 、 コ ン ピ ュ ー タ ー 、OHP、OHC、 水 書 板 、 分 解 文 字 等 を 活 用 した 学 習 方 法 を 取 り入 れ る こ と に よ って 個 別 の 意 図 的 ・計 画 的 な 取 り組 み が 可 能 と な る。 そ の 際 これ ま で 与 え られ た 練 習 用 紙 を 自 作 の もの に した り、 選 択 の 幅 を 広 げ た も の に して い く こ と も可 能 と な る 。 教 師 主 体 の 学 習 か ら児 童 ・生 徒 主 体 の 学 習 へ と転 換 し て い く契 機 と して 捉 え た い 。

⑤ 習 熟 の 程 度 に 応 じた 学 習

T.T.に よ る授 業 で は 、 習 熟 の 程 度 に 応 じた 学 習 展 開 が こ れ ま で よ り、 一 層 推 進 で き る よ う に な る。 例 え ば 第5学 年 で の 「字 配 り」 の 指 導 で は 、 字 配 り の 実 態 を 段 階 的 に 分 け て 教 師 も習 熟 に 応 じて 役 割 分 担 す る こ と が で き る 。 こ の よ う に 、 課 題 を い くっ か の 段 階 に 分 け ど こ ま で 達 成 で き た か 自 己評 価 し な が ら進 め て い く こ とが で き る。1時 間 に 同 一 の ね らい を も た せ る の で は な く、 一 人 一 人 の 達 成 度 を 見 届 け る 展 開 を して 意 欲 の 持 続 化 を 図 る こ と が で き る。

⑥60分 、90分 授 業 の 展 開

T.T.に よ って 児 童 ・生 徒 の 興 味 ・関 心 の 持 続 が 図 ら れ る こ と は 、 学 習 方 法 の 選 択 な ど に よ っ て も一 層 高 め る こ とが で き 、 指 導 効 果 が 大 き い もの と 判 断 され る 。 っ ま り、

指 導 時 間 を60分 、90分 授 業 に広 げ る こ と に よ って 、 書 写 力 の 育 成 と 、 硬 筆 ・毛 筆 の 関 連 指 導 の 充 実 を 図 る こ とが で き る 。 こ れ ま で 発 展 段 階 で は 、 時 間 的 に 足 りな い 授 業 が 多 く毛 筆 だ け で 終 え て しま う展 開 も多 い 。 し た が って 、T.T.に よ って 硬 筆 の 指 導 も可

能 に な る 。

⑦ 多 面 的 な 評 価

複 数 教 師 に よ る評 価 は 、 児 童 ・生 徒 一 人 一 人 の 持 って い る能 力 を 引 き 出 す ば か りで な く、 そ の 子 な りの 成 長 を き め 細 か く評 価 す る こ とが で き る。 ま た 、 補 助 簿 な ど の 活 用 に よ っ て 、 日常 的 な 評 価 に 生 か す こ とが で き る 。 こ の よ う に 評 価 観 を 広 げ て 多 面 的 な 評 価 が で き る よ う に な る の で あ る。 授 業 全 体 に お い て も、 結 果 の 評 価 か ら過 程 の 評 価 へ 、 量 の 評 価 か ら 質 の 評 価 へ 、 教 師 の 評 価 か ら 自 己評 価 、 相 互 評 価 へ 、 一 時 的 評 価

か ら継 続 的 評 価 へ と 評 価 観 の 転 換 も可 能 と な る 。

難   りノμヘレ 剛

示 範 個 別 指 導

一21一

参照

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