Symantec NetBackup™ 重複
排除ガイド
Symantec NetBackup™ 重複排除ガイド
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第 1 章
NetBackup の重複排除の概要
... 7 NetBackup の重複排除について ... 7 NetBackup の重複排除オプションについて ... 7 重複排除の動作 ... 10第 2 章
展開の計画
... 13 重複排除の配置の計画 ... 13 重複排除ストレージ形式について ... 15NetBackup Media Server Deduplication Option について ... 15
重複排除サーバーについて ... 17 重複排除ノードについて ... 18 重複排除サーバーの要件について ... 19 メディアサーバーの重複排除の制限事項について ... 19 NetBackup のクライアント重複排除について ... 20 クライアント重複排除ホストの要件について ... 21 クライアント重複排除の要件について ... 21 クライアント重複排除の制限事項について ... 22
NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャルについて ... 22
重複排除のネットワークインターフェースについて ... 23 ファイアウォールと重複排除ホストについて ... 23 重複排除の調整について ... 23 圧縮と暗号化について ... 24 重複排除されたデータの最適化複製について ... 24 最適化重複排除コピーの要件 ... 24 最適化重複排除コピーの制限事項 ... 27 重複排除のパフォーマンスについて ... 28 重複排除率に対するファイルサイズの影響 ... 29
同じホストでの Media Server Deduplication による PureDisk Deduplication Option の置き換え ... 29
PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication Option へのマ イグレート ... 30
別のストレージ形式から重複排除へのマイグレート ... 31
第 3 章
ストレージのプロビジョニング
... 33 ストレージのプロビジョニングについて ... 33 重複排除ストレージの要件について ... 33 重複排除ストレージの容量について ... 34 重複排除ストレージパスについて ... 34第 4 章
重複排除のインストール
... 37 重複排除のインストールについて ... 37 重複排除のライセンスキーについて ... 38 NetBackup の重複排除のライセンス ... 38 重複排除ストレージサーバーのホストコンピュータの交換 ... 39Media Server Deduplication のアンインストール ... 40
第 5 章
重複排除の構成
... 43重複排除の構成 ... 43
重複排除ストレージサーバーの構成 ... 45
重複排除プールについて ... 45
重複排除プールの構成 ... 46
［メディアサーバー重複排除プール (Media Server Deduplication Pool)］プロパティ ... 46 重複排除ストレージユニットの構成 ... 48 重複排除ストレージユニットのプロパティ ... 49 重複排除ストレージユニットの推奨事項 ... 50 クライアントの重複排除の有効化 ... 52 バックアップの構成 ... 53 最適化重複排除コピーの構成 ... 53 最適化重複排除コピーの動作の構成 ... 54 負荷分散サーバーの追加 ... 55 重複排除の構成ファイルについて ... 56 重複排除の構成ファイルの編集 ... 56 pd.conf ファイルの設定 ... 57 重複排除ストレージサーバーとストレージパスの再構成 ... 60
第 6 章
重複排除の管理
... 63 重複排除サーバーの管理 ... 63 重複排除ストレージサーバーのプロパティの変更 ... 64 重複排除ストレージサーバーの削除 ... 65 重複排除ストレージサーバーの状態の判断 ... 65 ストレージサーバーの構成の取得 ... 66 ストレージサーバーの構成ファイルの編集 ... 66 ストレージサーバーの構成の設定 ... 68 目次 4負荷分散サーバーの構成ファイルの削除 ... 68
負荷分散サーバーの削除 ... 69
重複排除ストレージサーバーの表示 ... 70
重複排除ストレージサーバーの属性の表示 ... 71
重複排除レジストリのリセット ... 71
NetBackup Deduplication Engine クレデンシャルの管理 ... 72
NetBackup Deduplication Engine クレデンシャルの追加 ... 73
NetBackup Deduplication Engine クレデンシャルの変更 ... 73
負荷分散サーバーからのクレデンシャルの削除 ... 73 重複排除クレデンシャルがあるメディアサーバーの確認 ... 74 重複排除プールの管理 ... 74 重複排除ディスクプールのプロパティの変更 ... 75 重複排除プールの状態の変更 ... 75 重複排除ディスクボリュームの状態の変更 ... 76 重複排除プールの削除 ... 76 重複排除プールの状態の判断 ... 77 重複排除ディスクボリュームの状態の判断 ... 77 重複排除ディスクプールの表示 ... 78 重複排除のアクティビティの監視 ... 78 重複排除率の監視 ... 79 ディスクレポートの表示 ... 80 重複排除処理の監視 ... 81 重複排除ログの監視 ... 82 重複排除ストレージの容量と使用状況の監視 ... 86 重複排除の容量と使用状況のレポートについて ... 86 重複排除コンテナファイルについて ... 88 重複排除コンテナファイル内の容量の表示 ... 88 バックアップイメージの削除 ... 89 クライアントの重複排除の無効化 ... 89 メンテナンス処理について ... 90
第 7 章
トラブルシューティング
... 91 インストールの問題のトラブルシューティング ... 91 SuSE Linux でインストールが失敗する ... 91 構成の問題のトラブルシューティング ... 92 重複排除ストレージサーバーを構成できない ... 92 ディスクプールウィザードでボリュームが表示されない ... 93 操作上の問題のトラブルシューティング ... 93 サーバーに十分なメモリがあることを確認する ... 93 バックアップジョブが失敗する ... 94 ボリュームのマウントが解除されるとボリュームが停止状態になる ... 94 エラー、遅延応答、ハングアップ ... 95 5 目次ディスクのエラーとイベントの表示 ... 95 重複排除イベントのコードとメッセージ ... 95
第 8 章
ディザスタリカバリ
... 103 障害に対する準備 ... 103 オフサイトへのイメージの移動 ... 103 重複排除ストレージサーバーのディスク障害からのリカバリ ... 104 永続的な重複排除ストレージサーバーの障害からのリカバリ ... 105 NetBackup カタログリカバリ後のストレージサーバーのリカバリ ... 107第 9 章
重複排除アーキテクチャ
... 109 重複排除サーバーコンポーネント ... 109 メディアサーバーの重複排除処理 ... 111 クライアントの重複排除コンポーネント ... 114 重複排除クライアントのバックアップ処理 ... 114 重複排除のフィンガープリントについて ... 117 データ削除処理 ... 118索引
... 119 目次 6NetBackup の重複排除の概
要
この章では以下の項目について説明しています。
■ NetBackup の重複排除について
NetBackup の重複排除について
自社開発の Symantec PureDisk 重複排除技術は NetBackup の統合重複排除を強化 します。PureDisk はモジュラコンポーネントにパッケージ化されています。コンポーネン トは NetBackup OpenStorage フレームワークを通じて NetBackup に組み込まれます。 これらのコンポーネントによって、Symantec NetBackup は、必要なかぎりデータソース に近い任意の場所でデータを重複排除できる重複排除オプションを提供します。 任意の場所での重複排除により、次に示すように高い投資収益が得られます。 ■ 保存されるデータの量が減ります。 ■ バックアップ帯域幅が削減されます。 帯域幅の削減は、クライアントがネットワーク経由で送信するデータの量を制限すると きに特に重要になります。バックアップサーバーにデータを送信したり、リモート間で イメージ複製を行う場合に、ネットワークを経由することがあります。 ■ バックアップ処理時間帯が短縮されます。 ■ インフラが縮小されます。
NetBackup の重複排除オプションについて
任意の場所での重複排除では、バックアップ処理のどの時点で重複排除を実行するか を選択できます。NetBackup は、バックアップストリーム内の実装されている場所で重複 排除を管理できます。1
図 1-1 に、重複排除のオプションを示します。 表 1-1 に、重複排除のオプションの説明を示します。 図 1-1 NetBackup の重複排除 NetBackup クライアント上での重複排除 NetBackup メディアサーバー上での重複排除 OpenStorage Option を使用した ディスク装置上での重複排除 NetBackup PureDisk を使用した 重複排除 (リモートオフィスを含む) 第 1 章 NetBackup の重複排除の概要 NetBackup の重複排除について 8
表 1-1 NetBackup の重複排除オプション 説明 種類 NetBackup のクライアント側の重複排除では、クライアントがバック アップデータを重複排除してデータをストレージの宛先に直接送信し ます。メディアサーバーはデータを重複排除しません。
NetBackup Client Deduplication は、クライアントホストに未使用の CPU サイクルがあるか、または負荷分散サーバーが過負荷状態であ る場合に有用な重複排除ソリューションです。 p.20 の 「NetBackup のクライアント重複排除について」 を参照して ください。 NetBackup Client Deduplication Option NetBackup クライアントは、バックアップデータを重複排除する NetBackup メディアサーバーにバックアップを送信します。NetBackup メディアサーバーは、ストレージにデータを書き込んで重複排除され たデータを管理する NetBackup Deduplication Engine をホストしま す。
NetBackup Media Server Deduplication は、クライアントに自身の データを重複排除できる十分な CPU サイクルがない場合に有用な 重複排除ソリューションです。
p.15 の 「NetBackup Media Server Deduplication Option につい て」 を参照してください。
NetBackup Media Server Deduplication Option
NetBackup OpenStorage Option では、サードパーティのベンダー 装置を NetBackup のディスクストレージとして機能させることができま す。 ディスク装置はストレージを提供し、そのストレージを管理します。ディ スク装置は重複排除機能を提供することがあります。NetBackup は クライアントデータをバックアップおよびリストアし、データのライフサイ クルを管理します。 装置の重複排除は、ストレージの最適化または削減の手段です。必 要なストレージでの削減が可能です。 p.10 の 「重複排除の動作」 を参照してください。 逆に、NetBackup の統合重複排除は、ストレージの要件を減らし、 ディスク装置の重複排除ソリューションでは実現できない他のメリット を提供します。 p.7 の 「NetBackup の重複排除について」 を参照してください。 装置の重複排除 9 第 1 章 NetBackup の重複排除の概要 NetBackup の重複排除について
説明 種類 NetBackup PureDisk は、リモートオフィスのデータを帯域幅を最適 化してバックアップするための重複排除ソリューションです。 PureDisk を使用して、NetBackup によってデータセンターに保存されるバック アップデータの量を減らすことができます。 PureDisk インターフェースを使用して、PureDisk サーバー、ストレー ジプールおよびクライアントバックアップをインストール、構成および 管理できます。NetBackup を使用してストレージやバックアップを構 成または管理しないでください。 PureDisk には独自のマニュアルセットがあります。
『Symantec NetBackup PureDisk スタートガイド』を参照してくださ い。
PureDisk ストレージプールを、NetBackup Client Deduplication Option と NetBackup Media Server Deduplication Option の両方 のストレージ宛先として使用できます。 PureDisk の重複排除
重複排除の動作
重複排除は、ストレージメディアにあるバックアップデータの一意のインスタンスを 1 つだ け保有する方式です。重複データは一意のデータコピーへのポインタに置き換えられま す。重複排除は、ファイルレベルとファイルセグメントレベルの両方で実行されます。2 つ 以上のファイルが同じ場合、重複排除はファイルの 1 つのコピーだけを保存します。2 つ 以上のファイルが同じ内容を共有している場合、重複排除はファイルをセグメントに分割 し、一意のファイルセグメントそれぞれについて 1 つのコピーだけを保存します。 重複排除は、NetBackup のバックアップイメージに必要なストレージ領域の量を大幅に 減らします。 図 1-2 は、重複排除されるファイルセグメントの図です。 図 1-2 ファイルの重複排除 A B C D E A B Q D L バックアップ 対象の クライアント ファイル A B C D E Q L ファイル 1 ファイル 2 ストレージに 書き込まれる データ 第 1 章 NetBackup の重複排除の概要 NetBackup の重複排除について 10次に、保存する一意のセグメントを NetBackup がどのように導出するかを説明します。
■ Deduplication Engine は、ファイル 1 をセグメント A、B、C、D および E に分割しま す。
■ Deduplication Engine は、ファイル 2 をセグメント A、B、Q、D および L に分割しま す。
■ Deduplication Engine はファイル 1 のファイルセグメント A、B、C、D および E とファ イル 2 のファイルセグメント Q および L を保存します。Deduplication Engine はファ イル 2 のファイルセグメント A、B および D を保存しません。代わりに、ファイル 1 から すでに書き込まれているファイルセグメント A、B および D の一意のデータコピーに ポイントします。 詳細情報が利用可能です。 p.111 の 「メディアサーバーの重複排除処理」 を参照してください。 11 第 1 章 NetBackup の重複排除の概要 NetBackup の重複排除について
第 1 章 NetBackup の重複排除の概要 NetBackup の重複排除について 12
展開の計画
この章では以下の項目について説明しています。
■ 重複排除の配置の計画
■ 重複排除ストレージ形式について
■ NetBackup Media Server Deduplication Option について
■ NetBackup のクライアント重複排除について
■ NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャルについて
■ 重複排除のネットワークインターフェースについて ■ ファイアウォールと重複排除ホストについて ■ 重複排除の調整について ■ 圧縮と暗号化について ■ 重複排除されたデータの最適化複製について ■ 重複排除のパフォーマンスについて
■ 同じホストでの Media Server Deduplication による PureDisk Deduplication Option
の置き換え
■ PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication Option へのマイグレート
■ 別のストレージ形式から重複排除へのマイグレート
重複排除の配置の計画
表 2-1 に、NetBackup 重複排除の配置計画の概要を示します。
表 2-1 配置の概要 情報の参照場所 配置タスク p.15 の 「重複排除ストレージ形式について」 を参照してく ださい。 ストレージ形式の決定
p.15 の 「NetBackup Media Server Deduplication Option について」 を参照してください。 p.20 の 「NetBackup のクライアント重複排除について」 を参照してください。 使用する重複排除の種類の決定 p.17 の 「重複排除サーバーについて」 を参照してくださ い。 p.19 の 「重複排除サーバーの要件について」 を参照して ください。 p.21 の 「クライアント重複排除ホストの要件について」 を 参照してください。 p.23 の 「重複排除のネットワークインターフェースについ て」 を参照してください。 p.23 の 「ファイアウォールと重複排除ホストについて」 を 参照してください。 p.23 の 「重複排除の調整について」 を参照してください。 p.28 の 「重複排除のパフォーマンスについて」 を参照し てください。 重複排除ホストの要件の確認
p.22 の 「NetBackup Deduplication Engine のクレデン シャルについて」 を参照してください。 重複排除のクレデンシャルの確認 p.24 の 「圧縮と暗号化について」 を参照してください。 圧縮と暗号化の推奨事項の確認 p.24 の 「重複排除されたデータの最適化複製について」 を参照してください。 最適化複製の要件の確認 p.33 の 「ストレージのプロビジョニングについて」 を参照 してください。 p.33 の 「重複排除ストレージの要件について」 を参照し てください。 p.34 の 「重複排除ストレージの容量について」 を参照し てください。 p.34 の 「重複排除ストレージパスについて」 を参照してく ださい。 ストレージ要件の確認とストレージのプ ロビジョニング 第 2 章 展開の計画 重複排除の配置の計画 14
情報の参照場所 配置タスク
p.29 の 「同じホストでの Media Server Deduplication に よる PureDisk Deduplication Option の置き換え」 を参 照してください。
p.30 の 「PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication Option へのマイグレート」 を参照してくだ さい。 PDDO ホストの置き換えまたは PDDO から NetBackup の重複排除へのマイ グレート p.31 の 「別のストレージ形式から重複排除へのマイグレー ト」 を参照してください。 他のストレージから NetBackup の重 複排除へのマイグレート
重複排除ストレージ形式について
重複排除ストレージ形式は、次に示すように、重複排除されたデータの宛先によって異 なります。 ■ NetBackup メディアサーバーに接続されたディスクストレージ。 この宛先を使用する場合は、このガイドに従って重複排除とストレージの計画、実装、 構成および管理を行います。ストレージサーバーを構成するときに、ストレージ形式と して［メディアサーバー重複排除プール (Media Server Deduplication Pool)］を選 択します。■ PureDisk ストレージプール。
PureDisk ストレージプールを使用する場合は、PureDisk のマニュアルに従ってスト レージの計画、実装、構成および管理を行います。
NetBackup の重複排除には、リリース 6.6 以降の PureDisk が必要です。 『Symantec NetBackup PureDisk スタートガイド』を参照してください。
ストレージを構成した後、このガイドに従って NetBackup のバックアップと重複排除 を構成します。ストレージサーバーを構成するときに、ストレージ形式として［PureDisk 重複排除プール (PureDisk Deduplication Pool)］を選択します。
NetBackup の重複排除には、どちらか一方または両方の宛先を使用できます。
NetBackup Media Server Deduplication Option につ
いて
NetBackup Media Server Deduplication Option は、Symantec OpenStorage フレー ムワークに存在します。ストレージサーバーはストレージにデータを書き込み、ストレージ からデータを読み込みます。ストレージサーバーは NetBackup メディアサーバーである 必要があります。ストレージサーバーは重複排除のコアコンポーネントをホストします。ま た、ストレージサーバーはバックアップデータも重複排除します。このサーバーを重複排 除ストレージサーバーといいます。 15 第 2 章 展開の計画 重複排除ストレージ形式について
バックアップの場合、NetBackup クライアントソフトウェアは、通常のバックアップに関して はバックアップ済みファイルのイメージを作成します。クライアントは、データを重複排除 する重複排除ストレージサーバーにバックアップイメージを送信します。重複排除ストレー ジサーバーによってディスクにデータが書き込まれます。
p.17 の 「重複排除サーバーについて」 を参照してください。
NetBackup Media Server Deduplication Option は、NetBackup に統合されていま す。バックアップの構成と実行、およびストレージの構成と管理に NetBackup 管理イン ターフェース、コマンド、プロセスを使います。重複排除は NetBackup が重複排除スト レージの宛先にクライアントをバックアップするときに行われます。重複排除を構成して使 用するときに、個別の PureDisk インターフェースを使う必要はありません。
NetBackup Media Server Deduplication Option は、クライアントストリーム形式用に最 適化された NetBackup アプリケーションエージェントに統合されています。エージェント には Microsoft Exchange および Microsoft SharePoint エージェントが含まれますが、 それに限定されません。
図 2-1 は NetBackup メディアサーバーの重複排除を示しています。重複排除ストレー ジサーバーは重複排除コアコンポーネントが有効になっているメディアサーバーです。
第 2 章 展開の計画
NetBackup Media Server Deduplication Option について 16
図 2-1 NetBackup メディアサーバーの重複排除 PureDisk プラグイン PureDisk プラグイン NetBackup クライアント NetBackup Deduplication Engine PureDisk プラグイン NetBackup クライアント NetBackup クライアント NetBackup クライアント PureDisk 重複排除 プール メディアサーバー 重複排除プール 重複排除ストレージサーバー 負荷分散 サーバー PureDisk プラグイン 詳細情報が利用可能です。 p.109 の 「重複排除サーバーコンポーネント」 を参照してください。 p.111 の 「メディアサーバーの重複排除処理」 を参照してください。
重複排除サーバーについて
表 2-2 に、NetBackup の重複排除に使われるサーバーを示します。 17 第 2 章 展開の計画 NetBackup Media Server Deduplication Option について表 2-2 NetBackup の重複排除サーバー 説明 ホスト 1 台のホストが重複排除ノードのストレージサーバーとして機能します。 そのホストは NetBackup メディアサーバーである必要があります。スト レージサーバーは次の処理を実行します。 ■ ディスクストレージに対してデータの書き込みおよび読み込みを行 います。 ■ そのストレージを管理します。 ストレージサーバーはデータの重複排除も行います。したがって、1 台 のホストでデータの重複排除とストレージの管理の両方を行います。 各 NetBackup 重複排除ノードにはストレージサーバーが 1 台のみ存 在します。 1 台のメディアサーバーホスト (重複排除ストレージサーバーとして構成 されたメディアサーバー) でのみ NetBackup の重複排除を使用できま す。 重複排除ストレージサー バー データの重複排除を支援するように他の NetBackup メディアサーバー を構成できます。それらは重複排除のファイルのフィンガープリントを算 出し、ストレージサーバーに一意の結果を送信します。これらのヘル パーメディアサーバーは負荷分散サーバーと呼ばれます。 p.117 の 「重複排除のフィンガープリントについて」 を参照してください。 重複排除ストレージサーバーを構成するときに負荷分散サーバーを構 成します。また、重複排除サーバーを後で重複排除ノードに追加するこ ともできます。 負荷分散サーバーはリストアと複製ジョブも実行します。 ストレージサーバーが最大 CPU 使用率に達した後でのみ負荷分散 サーバーを追加することをお勧めします。負荷分散サーバーの使用方 法について詳しくは、次のシマンテック社の TechNote を参照してくだ さい。 http://entsupport.symantec.com/docs/338123 負荷分散サーバー
重複排除ノードについて
メディアサーバーの重複排除ノードは、重複排除ストレージサーバー、負荷分散サーバー (存在する場合)、バックアップ対象のクライアント、ストレージです。各ノードは自身のスト レージを管理します。各ノード内の重複排除がサポートされます。ただし、ノード間の重複 排除はサポートされません。 複数のメディアサーバー重複排除ノードを存在させることができます。ノードはサーバー、 ストレージ、またはクライアントを共有できません。 第 2 章 展開の計画NetBackup Media Server Deduplication Option について 18
重複排除サーバーの要件について
重複排除に使われるすべてのホストは NetBackup 7.0 以降である必要があります。ホス トには、マスターサーバー、メディアサーバーおよびクライアントが含まれます。 同時に実行できるジョブの数は、コンピュータの CPU とメモリによって制約されます。 表 2-3 重複排除サーバーの最小要件 要件 ハードウェア CPU 速度はパフォーマンスの最も重要な要素です。CPU 速度は 2.2 GHz 以上である必要があります。 重複排除ストレージサーバーには、最低 4 つの CPU コアが必要です。シ マンテック社では 8 つのコアを推奨しています。有効性の高い順に、Intel、AMD および Sun SPARC のプロセッサをお 勧めします。 CPU シマンテック社では 4 GB 以上のメモリを推奨しています。 RAM オペレーティングシステムは、サポートされている 64 ビット版のオペレー ティングシステムである必要があります。 サポートされているシステムについては、『Symantec NetBackup リリース ノート UNIX、Windows および Linux』を参照してください。 オペレーティングシス テム メモ: 重複排除ストレージサーバーとしてマスターサーバーを使わないことをお勧めしま す。マスターサーバーのアクティビティとメディアサーバーの重複排除アクティビティが同 じホストで実行される場合、パフォーマンスが低下します。 メモ: 重複排除に既存のメディアサーバーを使わないことをお勧めします。同様に、重複 排除に古いホストハードウェアを再利用しないことをお勧めします。
メディアサーバーの重複排除の制限事項について
NetBackup メディアサーバーの重複排除と Symantec Backup Exec の重複排除は、同 じホストに配置できません。NetBackup と Backup Exec の両方の重複排除を使用する 場合は、各製品が別々のホストに存在する必要があります。
NetBackup の重複排除コンポーネントを PureDisk Deduplication Option (PDDO) エー ジェントと同じホストに配置することはできません。したがって、NetBackup の重複排除と PDDO ホストの両方に同じメディアサーバーを使用することはできません。
PDDO エージェントをホストする NetBackup メディアサーバーを NetBackup 7.0 以降に アップグレードすることはできません。NetBackup 7.0 のインストールが PDDO エージェ
19 第 2 章 展開の計画 NetBackup Media Server Deduplication Option について
ントを検出した場合、インストールは失敗します。PDDO エージェントをホストする NetBackup メディアサーバーをアップグレードするには、最初に PDDO エージェントを 削除する必要があります。
『Symantec NetBackup PureDisk Deduplication Option ガイド』を参照してください。 各メディアサーバーの重複排除ノード内の重複排除はサポートされますが、ノード間のグ ローバルな重複排除はサポートされません。
NetBackup のクライアント重複排除について
通常の重複排除では、クライアントはメディアサーバーに完全バックアップデータストリー ムを送信します。メディアサーバーの Deduplication Engine ではストリームが処理され、 一意のセグメントのみが保存されます。 NetBackup のクライアント重複排除では、クライアントはバックアップデータの複製を行う PureDisk プラグインをホストします。NetBackup クライアントソフトウェアは、通常のバッ クアップに関してはバックアップ済みファイルのイメージを作成します。次に、PureDisk プラグインはバックアップイメージをセグメントに分割し、その重複排除ノードに保存され ているすべてのセグメントと比較します。さらにプラグインはストレージサーバーの NetBackup Deduplication Engine に一意のセグメントのみを送信します。エンジンに よってメディアサーバー重複排除プールにデータが書き込まれます。 クライアントの重複排除では次の処理が実行されます。 ■ ネットワークの通信量を削減します。クライアントはストレージサーバーに一意のファイ ルセグメントのみを送信します。重複するデータは、ネットワークを介して送信されま せん。 ■ ストレージサーバーからクライアントに一部の重複排除処理の負荷を分散します。 (NetBackup ではクライアント間の負荷は分散されません。各クライアントで自身の データの重複排除が実行されます。) 図 2-2 はクライアントの重複排除を示しています。重複排除ストレージサーバーは重複排 除コアコンポーネントが有効になっているメディアサーバーです。 第 2 章 展開の計画 NetBackup のクライアント重複排除について 20図 2-2 NetBackup クライアントの重複排除 PureDisk プラグイン NetBackup 重複排除 クライアント NetBackup PureDisk Deduplication Engine PureDisk プラグイン PureDisk 重複排除プール メディアサーバー重複排除プール PureDisk プラグイン NetBackup 重複排除 クライアント PureDisk プラグイン NetBackup 重複排除 クライアント 重複排除ストレージサーバー 詳細情報が利用可能です。 p.114 の 「クライアントの重複排除コンポーネント」 を参照してください。 p.114 の 「重複排除クライアントのバックアップ処理」 を参照してください。
クライアント重複排除ホストの要件について
オペレーティングシステムは、サポートされている 64 ビット版のオペレーティングシステム である必要があります。サポートされているシステムについては、『Symantec NetBackup リリースノート UNIX、 Windows および Linux』を参照してください。
クライアント重複排除の要件について
クライアント重複排除に使われるすべてのホストは NetBackup 7.0 以降である必要があ ります。 メディアサーバー重複排除プールまたは PureDisk 重複排除プールを構成する必要が あります。重複排除プール用にストレージユニットを構成する必要があります。 21 第 2 章 展開の計画 NetBackup のクライアント重複排除についてクライアント重複排除の制限事項について
クライアント重複排除は、ジョブごとの複数のコピーをサポートしません。複数のコピーを 指定するジョブでは、バックアップイメージはストレージサーバーに送信され、そこで重複 排除することができます。 クライアント重複排除は暗号化をサポートしません。 クライアント重複排除には、遅延の大きいネットワーク接続に対する耐性がありません。し たがって、リモートオフィスのバックアップには NetBackup PureDisk を使うことをお勧め します。NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャルに
ついて
NetBackup Deduplication Engine にはクレデンシャルが必要です。重複排除コンポー ネントは、NetBackup Deduplication Engine との通信時にクレデンシャルを使います。 クレデンシャルはエンジン用であり、実行されるホスト用ではありません。
ストレージサーバーを構成するとき、NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャ ルを入力します。 クレデンシャルの規則は次のとおりです。 ■ ユーザー名とパスワードに、次の文字を除く印字可能な ASCII 範囲 (0x20-0x7E) の 文字を使うことができます。 ■ アスタリスク (*) ■ 円記号 (¥) とスラッシュ (/) ■ 二重引用符 (") ■ 左かっこ［(］と右かっこ［)］ ■ ユーザー名は、最大 127 文字で指定できます。パスワードは、最大 100 文字で指定 できます。 ■ 先頭と末尾の空白および引用符は無視されます。 ■ ユーザー名とパスワードは、空にしたり、すべてスペースにしたりすることはできませ ん。 将来必要になる場合に備えてクレデンシャルを記録し保存してください。
注意: NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャルは、入力した後に変更でき ません。そのため、慎重にクレデンシャルを選択し、入力します。クレデンシャルを変更す る必要がある場合は、シマンテック社のサポート担当者に連絡してください。
第 2 章 展開の計画
NetBackup Deduplication Engine のクレデンシャルについて 22
重複排除のネットワークインターフェースについて
サーバーのホストが複数のネットワークインターフェースを備えている場合、デフォルトで はホストオペレーティングシステムがどのネットワークインターフェースを使うかを判断しま す。ただし、NetBackup が重複排除トラフィックに使うインターフェースを指定することは できます。 特定のインターフェースを使うためには、重複排除ストレージサーバーを構成するときに そのインターフェース名を入力します。 注意: NetBackup によって重複排除ストレージサーバーが構成された後にパスまたは ネットワークインターフェースを変更することはできません。したがって、慎重にプロパティ を入力ください。ファイアウォールと重複排除ホストについて
ファイアウォールが各種の重複排除ホストの間にある場合は、それらのホスト間のポート 10082 と 10102 を開きます。重複排除ホストは、自身のデータを重複排除する重複排除 ストレージサーバー、負荷分散サーバー、およびクライアントです。重複排除の調整について
負荷分散サーバーまたはクライアント重複排除あるいはその両方を使用して、パフォー マンスが向上するように重複排除処理を調整できます。 負荷分散サーバーを構成すると、それらのサーバーも重複排除を実行します。重複排除 ストレージサーバーは引き続き重複排除サーバーおよびストレージサーバーの両方とし て機能します。NetBackup は、標準の負荷分散基準に従って各ジョブの負荷分散サー バーを選択します。ただし、重複排除のフィンガープリント計算は、負荷分散基準に含ま れません。 重複排除の作業から重複排除ストレージサーバーを完全に除外するには、重複排除ディ スクプールを使うすべてのストレージユニットに対して次の操作を行います。■ ［次のメディアサーバーのみを使用 (Only use the following media servers)］を選
択します。 ■ すべての負荷分散サーバーを選択します。ただし、重複排除ストレージサーバーは 選択しないでください。 重複排除ストレージサーバーは、ストレージサーバーのタスク (重複排除されたデータの 保存と管理、ファイルの削除、および最適化複製) のみを実行します。 23 第 2 章 展開の計画 重複排除のネットワークインターフェースについて
クライアント重複排除を構成すると、クライアントは自身のデータを重複排除します。重複 排除負荷の一部は、重複排除ストレージサーバーと負荷分散サーバーから除去されま す。 重複排除を調整するために次の方法を使用することをお勧めします。 ■ クライアントの初回の完全バックアップに、重複排除ストレージサーバーを使用しま す。2 回目以降のバックアップには、負荷分散サーバーを使用します。 重複排除ストレージサーバーがそのクライアントへのリストアに使われるメディアサー バーであるとはかぎりません。メディアサーバーがクライアントバックアップを重複排除 する場合、メディアサーバーをそのクライアントへのリストアにも使用するようなリストア 設定が必要になることがあります。 ■ クライアント側の重複排除を徐々に有効にします。 クライアントが重複排除処理の負荷に耐えることができない場合に、重複排除処理を サーバーに戻せるようにしておきます。 p.28 の 「重複排除のパフォーマンスについて」 を参照してください。
圧縮と暗号化について
圧縮または暗号化については、NetBackup の重複排除処理中に実行されるように有効 にすることをお勧めします。データを重複排除する前に圧縮または暗号化すると、重複 排除率が低くなります。 p.56 の 「重複排除の構成ファイルについて」 を参照してください。 p.56 の 「重複排除の構成ファイルの編集」 を参照してください。 p.57 の 「pd.conf ファイルの設定」 を参照してください。重複排除されたデータの最適化複製について
重複排除されたデータの最適化複製は、ネットワークを介して転送されるデータの量を減 らします。したがって、ディザスタリカバリ用データのオフサイトストレージに最適化複製を 使用できます。これにより、リカバリ時間を短縮し、オフサイトのテープストレージの使用を 最小化できます。 一意のデータセグメントのみが転送されます。 p.53 の 「最適化重複排除コピーの構成」 を参照してください。最適化重複排除コピーの要件
図 2-3 に、最適化重複排除コピーのソース重複排除ノードと宛先重複排除ノードを示し ます。図の後に要件の説明を記載します。 第 2 章 展開の計画 圧縮と暗号化について 24図 2-3 最適化複製コピーの例 ホスト A PureDisk プラグイン NetBackup Deduplication Engine PureDisk プラグイン 重複排除ノード A (ソース) 重複排除ノード B (宛先) PureDisk プラグイン ホスト B ホスト C NetBackup Deduplication Engine PureDisk プラグイン ホスト D ホスト D はノード A の負荷分散サーバーとして設定されている PureDisk プラグイン ホスト E 最適化された複製の要件は次のとおりです。 ■ ソースイメージは NetBackup メディアサーバーの重複排除プールに存在する必要 があります。 ■ 宛先ディスクストレージには、別の［メディアサーバー重複排除プール (Media Server Deduplication Pool)］または［PureDisk 重複排除プール (PureDisk Deduplication Pool)］を使用できます。ソースストレージユニットを宛先ストレージユニットとして使用 することはできません。
宛先が［PureDisk 重複排除プール (PureDisk Deduplication Pool)］の場合、 PureDisk 環境はリリースレベル 6.6 以降である必要があります。
■ 次に示すように、少なくとも 1 つのメディアサーバーがソース重複排除ノードと宛先重 複排除ノード間で共通である必要があります。
■ 宛先が別の［メディアサーバー重複排除プール (Media Server Deduplication
Pool)］の場合、宛先重複排除ノードのサーバーを、ソースストレージサーバーの 負荷分散サーバーとして構成します。 たとえば、図 2-3 は、2 つの重複排除ノードを示しています。宛先ノードのホスト D は、ソースノードの負荷分散サーバーとして構成されています。これが共通のホ ストとなります。次のストレージサーバーの構成ウィザード画面は、重複排除ノード A に構成された負荷分散サーバーを示しています。 25 第 2 章 展開の計画 重複排除されたデータの最適化複製について
■ 宛先が別の［PureDisk 重複排除プール (PureDisk Deduplication Pool)］の場 合、PureDisk Storage Pool Authority ホストにアクセスするメディアサーバーを、 ソースストレージサーバーの負荷分散サーバーとして構成します。 最適化されたコピー操作に複数のメディアサーバーを使用するには、各追加サー バーがそれらの間で共通である必要があります。複数のサーバーを選択すると、 NetBackup はそれらのサーバーに最適化されたコピージョブの負荷を分散します。 ■ 宛先ストレージユニットで選択されているすべてのメディアサーバーは、ソースストレー ジサーバーと共通である必要があります。 宛先ディスクプールのストレージユニットで、［次のメディアサーバーのみを使用 (Only use the following media servers)］を選択します。次に、ソースストレージサーバー と宛先ストレージサーバーの両方に共通のメディアサーバーを選択します。 たとえば、次の図は、図 2-3 に示されている最適化複製の宛先ストレージユニットの メディアサーバー選択を示しています。ホスト D は唯一の共通ホストであるため、宛先 ストレージユニットで選択されます。 第 2 章 展開の計画 重複排除されたデータの最適化複製について 26
宛先ストレージユニットを使用してクライアントをバックアップする場合は、それらのジョ ブに異なるストレージユニットを作成できます。そのストレージユニットで、重複排除に 使用するそのノード内のホストすべてを選択します。 ソースノードのストレージユニットで宛先ノードから共通サーバーを選択すると、NetBackup は重複排除にそれを使います。したがって、(ソースノードに使用する場合を除き、) ソー スノードのストレージユニットでそれを選択しないでください。 たとえば、図 2-3 に示すノード A のバックアップジョブのストレージユニットでは、次の図 に示すように、ホスト D を選択しないでください。
最適化重複排除コピーの制限事項
次は、最適化重複排除コピーの制限事項です。 ■ NetBackup は、最適化複製のソースとして PureDisk ストレージプールをサポートし ません。したがって、PureDisk ストレージプールからメディアサーバーの重複排除 プールまたは別の PureDisk ストレージプールへの最適化複製は使用できません。 ■ 最適化複製ジョブが失敗した場合、NetBackup はジョブを再実行しません。 p.54 の 「最適化重複排除コピーの動作の構成」 を参照してください。 27 第 2 章 展開の計画 重複排除されたデータの最適化複製について重複排除のパフォーマンスについて
多くの要因 (特にサーバーハードウェアとネットワーク容量) がパフォーマンスに影響しま す。 表 2-4 に、重複排除ストレージサーバーのバックアップジョブ中のパフォーマンスに関す る情報を示します。重複排除ストレージサーバーは、最小のホスト要件に従います。クラ イアント重複排除または負荷分散サーバーは使用されていません。 p.19 の 「重複排除サーバーの要件について」 を参照してください。 表 2-4 重複排除ストレージサーバーの重複排除ジョブの負荷パフォーマン ス 説明 処理段階 初回シードは、すべてのクライアントが最初にバックアップされるときです。 次の条件では、およそ 15 から 20 個のジョブを同時に実行できます。 ■ ハードウェアが最小必要条件を満たしている。(より高性能なハードウェアによっ てパフォーマンスが向上します。) ■ 圧縮なし。データが圧縮されると、CPU 使用率がすぐに増大するため、処理で きる並列実行ジョブの数が減ります。 ■ 重複排除率が 50% から 100% の間。重複排除の率は、すでに保存されてい るデータの割合であるため、再度保存されることはありません。 ■ 保存されるデータの量は、ストレージ容量の 30% 未満。 初回シード 通常の処理は、すべてのクライアントが一度バックアップされている状態です。 次の条件では、およそ 15 から 20 個のジョブを同時に実行でき、高いパフォーマ ンスが得られます。 ■ ハードウェアが最小必要条件を満たしている。(より高性能なハードウェアによっ てパフォーマンスが向上します。) ■ 圧縮なし。データが圧縮されると、CPU 使用率がすぐに増大するため、処理で きる並列実行ジョブの数が減ります。 ■ 重複排除の率は 10% から 50% の間。重複排除の率は、すでに保存されてい るデータの割合であるため、再度保存されることはありません。 ■ 保存されるデータの量は、ストレージ容量の 30% から 90% の間です。 通常の処理クリーンアップは、NetBackup Deduplication Engine が期限切れバックアップイ メージのデータセグメント削除などの保守作業を行うときです。 NetBackup は通常の処理中と同じ数の並列実行バックアップジョブを保持します。 ただし、ジョブを完了する平均時間が大幅に増加します。 クリーンアップ 期間 第 2 章 展開の計画 重複排除のパフォーマンスについて 28
説明 処理段階 次の条件では、NetBackup は通常の処理中と同じ数の並列実行バックアップジョ ブを保持します。 ■ ハードウェアが最小必要条件を満たしている。(より高性能なハードウェアによっ てパフォーマンスが向上します。) ■ 保存されるデータの量は、ストレージ容量の 85% から 90% の間です。 ただし、ジョブを完了する平均時間が大幅に増加します。 ストレージの 空き容量が少 なくなったとき
重複排除率に対するファイルサイズの影響
大きいファイルセグメントサイズと小さいファイルサイズを組み合せると、初回の重複排除 の率が低くなる場合があります。ただし、Deduplication Engine がファイルのフィンガー プリント処理を実行した後、重複排除率は向上します。たとえば、クライアントの最初のバッ クアップ後すぐに 2 回目のバックアップを実行しても、重複排除率は高くなりません。しか し、ファイルのフィンガープリント処理後に 2 回目のバックアップを実行すると、重複排除 率は向上します。NetBackup Deduplication Engine がファイルのフィンガープリントを処理するためにか かる時間は一定ではありません。
同じホストでの Media Server Deduplication による
PureDisk Deduplication Option の置き換え
メディアサーバーホストの PureDisk Deduplication Option エージェントを同じホストの NetBackup PureDisk プラグインに置き換えることができます。ストレージは PureDisk ス トレージプールのままで、NetBackup は PureDisk ストレージプールの有効なバックアッ プイメージすべてへのアクセスを保持します。
メモ: PureDisk ストレージプールは、PureDisk 6.6 以降の環境の一部である必要があり ます。
表 2-5 PDDO ホストの Media Server Deduplication ホストへの置き換え 手順
作業
ホストを使うすべてのバックアップポリシーを無効にします。 『Symantec NetBackup 管理者ガイド UNIX および Linux Vol. 1』を参照してください。
『Symantec NetBackup 管理者ガイド Windows Vol. 1』を参照 してください。
処理がホストで実行されていな いことを確認します
29 第 2 章 展開の計画 同じホストでの Media Server Deduplication による PureDisk Deduplication Option の置き換え
手順 作業
NetBackup の重複排除コンポーネントを PureDisk
Deduplication Option (PDDO) エージェントと同じホストに配置 することはできません。そのため、ホストから PDDO プラグインを 削除します。
『Symantec NetBackup PureDisk Deduplication Option ガイ ド』を参照してください。
PDDO プラグインを削除します
メディアサーバーが 7.0 より前のバージョンの NetBackup を実 行している場合、そのサーバーを NetBackup 7.0 以降にアップ グレードします。
『Symantec NetBackup インストールガイド UNIX および Linux』 を参照してください。
『Symantec NetBackup インストールガイド Windows』を参照し てください。
メディアサーバーを 7.0 以降へ アップグレードします
ストレージサーバーの構成ウィザードで、［PureDisk 重複排除 プール (PureDisk Deduplication Pool)］を選択し、Storage Pool Authority の名前を入力します。
p.45 の 「重複排除ストレージサーバーの構成」 を参照してくださ い。
ホストを構成します
『Symantec NetBackup 管理者ガイド UNIX および Linux Vol. 1』を参照してください。
『Symantec NetBackup 管理者ガイド Windows Vol. 1』を参照 してください。
バックアップポリシーを有効にし ます
PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication
Option へのマイグレート
NetBackup は PureDisk がストレージに使用しているストレージハードウェアを使用でき ません。PureDisk ストレージの構造は、統合された NetBackup の重複排除のストレー ジ構造と異なります。ディスクシステムは、NetBackup と PureDisk の両方で同時に使用 することはできません。ストレージ上の PureDisk イメージは、重複排除ストレージサー バーのストレージに転送できません。そのため、NetBackup PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication Option にマイグレートするには、PureDisk ストレージプールのバックアップを期限切れになるま でエージングすることをお勧めします。
第 2 章 展開の計画
PureDisk から NetBackup Media Server Deduplication Option へのマイグレート 30
表 2-6 PureDisk から NetBackup の重複排除にマイグレートする方法 手順
作業
『Symantec NetBackup インストールガイド UNIX および Linux』を参 照してください。
『Symantec NetBackup インストールガイド Windows』を参照してくだ さい。 NetBackup をインストー ルし、構成します p.43 の 「重複排除の構成」 を参照してください。 NetBackup の重複排除 を構成します NetBackup メディアサーバーの重複排除プールにバックアップジョブ をリダイレクトします。
『Symantec NetBackup 管理者ガイド UNIX および Linux Vol. 1』を 参照してください。
『Symantec NetBackup 管理者ガイド Windows Vol. 1』を参照してく ださい。 バックアップジョブをリダ イレクトします PureDisk のバックアップイメージが期限切れになった後、PureDisk を アンインストールします。 詳しくは、NetBackup PureDisk のマニュアルを参照してください。 PureDisk をアンインス トールします
別のストレージ形式から重複排除へのマイグレート
別の NetBackup のストレージ形式から重複排除ストレージにマイグレートするには、他 のストレージ上のバックアップイメージを期限切れになるまでエージングすることをお勧め します。ディスクストレージまたはテープストレージからマイグレートする場合は、バックアッ プイメージをエージングすることをお勧めします。 AdvancedDisk、BasicDisk、SharedDisk などの他のストレージに使用しているディスク ストレージは、NetBackup の重複排除に使用しないでください。各形式はストレージの管 理方法が異なり、排他的に利用できるストレージを必要とします。また、NetBackup Deduplication Engine は、別の NetBackup のストレージ形式が作成したバックアップ イメージを読み込むことができません。このため、ストレージハードウェアを再利用する前 に、データの期限が切れるようにデータの経過時間を指定する必要があります。そのデー タが期限切れになるまで、2 つのストレージの宛先 (メディアサーバーの重複排除プール とその他のストレージ) が存在します。他のストレージ上のイメージが期限切れになって削 除された後、他のストレージのニーズに合わせてそのストレージを再利用できます。 31 第 2 章 展開の計画 別のストレージ形式から重複排除へのマイグレート表 2-7 NetBackup の重複排除へのマイグレート 手順 作業 p.43 の 「重複排除の構成」 を参照してください。 NetBackup の重複排除を 構成します メディアサーバー重複排除プールのストレージユニットにバックアップ ジョブをリダイレクトします。そのためには、バックアップポリシーのスト レージの宛先を重複排除プールのストレージユニットに変更します。 『Symantec NetBackup 管理者ガイド UNIX および Linux Vol. 1』 を参照してください。
『Symantec NetBackup 管理者ガイド Windows Vol. 1』を参照して ください。 バックアップジョブをリダイ レクトします ストレージに関連付けられているバックアップイメージすべての期限 が切れた後で、そのストレージを再利用します。 ディスクストレージの場合は、既存のメディアサーバー重複排除プー ルにそのストレージを追加できません。別の新しい重複排除ノードの ストレージとして使用できます。 ストレージを再利用します 第 2 章 展開の計画 別のストレージ形式から重複排除へのマイグレート 32
ストレージのプロビジョニン
グ
この章では以下の項目について説明しています。 ■ ストレージのプロビジョニングについて ■ 重複排除ストレージの要件について ■ 重複排除ストレージの容量について ■ 重複排除ストレージパスについてストレージのプロビジョニングについて
ストレージのプロビジョニング方法は、NetBackup のマニュアルの対象外となります。これ らの操作については、ストレージベンダーが提供するマニュアルを参照してください。 選択したストレージの宛先によって、ストレージのプロビジョニング方法が影響を受けま す。NetBackup の要件もストレージのプロビジョニング方法に影響することがあります。 p.15 の 「重複排除ストレージ形式について」 を参照してください。重複排除ストレージの要件について
NetBackup Media Server Deduplication Option のストレージはディスクストレージで す。このストレージはストレージサーバーとして機能する NetBackup のメディアサーバー に接続している必要があります。接続とは、ストレージのファイルシステムでのマウントを 意味します。ファイルシステムがメディアサーバーでマウントされるようにストレージをプロ ビジョニングする必要があります。 このストレージは DAS、SAN またはローカルディスクのいずれかです。ディスクストレージ の最小要件は 130 MB/秒の読み込みと書き込みが可能であることです。
3
NetBackup で重複排除を構成する前にストレージを構成して実行可能な状態にしてお く必要があります。 NetBackup には排他的に利用できるディスクリソースが必要です。バックアップ以外の目 的にストレージが使用されていると、ディスクプールの容量の管理やストレージライフサイ クルポリシーの管理が NetBackup で適切に行えません。そのため、NetBackup のみが ストレージを使用するエンティティである必要があります。 p.34 の 「重複排除ストレージパスについて」 を参照してください。
重複排除ストレージの容量について
重複排除ノードのストレージ容量 (重複排除のストレージサーバーとストレージ) は 32TB です。 重複排除データベースはストレージ容量のおよそ 10% を消費します。したがって、スト レージ容量のおよそ 90% は、一意のバックアップデータに使用可能な領域です。実際 のパーセントはデータによって変わります。 パフォーマンスの最適化のために、カタログデータベースには別のディスク、ボリューム、 パーティション、スピンドルを使うことを推奨します。 ストレージ要件がメディアサーバーの重複排除ノードの容量を超えたら、次のいずれかを 実行します。 ■ 複数のメディアサーバーの重複排除ノードを使います。 ■ 重複排除の宛先として PureDisk 重複排除プールを使います。PureDisk 重複排除 プールはより大きいストレージ容量を提供します。また、グローバルな重複排除も利 用できます。重複排除ストレージパスについて
重複排除ストレージサーバーを構成する場合は、ストレージパス名を入力する必要があ ります。ストレージパスは NetBackup が未加工のバックアップデータを保存するディレク トリです。 ストレージにはディレクトリパスが必要であるため、ルートノード (/) またはドライブ文字 (G:¥) のみをストレージパスとして使わないでください。 重複排除データベース用に異なる場所を指定することもできます。データベースパスは NetBackup が保存された重複排除データの構造を保存し、管理するディレクトリです。 パフォーマンス最適化のために、重複排除データベースに別のディスク、ボリューム、パー ティション、またはスピンドルを使うことをお勧めします。 第 3 章 ストレージのプロビジョニング 重複排除ストレージの容量について 34ディレクトリが存在しない場合、NetBackup はそれらを作成して必要なサブディレクトリ構 造を追加します。ディレクトリが存在する場合、NetBackup は必要なサブディレクトリ構造 をそれらに追加します。
パス名には ASCII 文字のみを使う必要があります。
NetBackup Media Server Deduplication Option のストレージとして、ISCSI、NFS お よび CIFS はサポートされません。 注意: NetBackup によって重複排除ストレージサーバーが構成された後にパスを変更す ることはできません。したがって、重複排除されたバックアップデータの保存場所および 保存方法を計画段階の間に慎重に決定してください。 35 第 3 章 ストレージのプロビジョニング 重複排除ストレージパスについて
第 3 章 ストレージのプロビジョニング 重複排除ストレージパスについて 36
重複排除のインストール
この章では以下の項目について説明しています。 ■ 重複排除のインストールについて ■ 重複排除のライセンスキーについて ■ NetBackup の重複排除のライセンス ■ 重複排除ストレージサーバーのホストコンピュータの交換■ Media Server Deduplication のアンインストール
重複排除のインストールについて
NetBackup の重複排除コンポーネントは、サポートされているホストシステムではデフォ ルトでインストールされます。ただし、重複排除を有効にするには、ライセンスキーを入力 する必要があります。 重複排除をサポートする NetBackup バージョンのインストールまたはそのバージョンへ のアップグレードを実行する前に、次の点に注意してください。 ■ NetBackup は特定の 64 ビットのホストオペレーティングシステムでの重複排除をサ ポートします。既存のメディアサーバーをアップグレードして重複排除に使用する場 合は、そのホストがサポートされている必要があります。サポートされているシステムについては、『Symantec NetBackup リリースノート UNIX、 Windows および Linux』を参照してください。
■ NetBackup の重複排除コンポーネントを PureDisk Deduplication Option エージェ ントと同じホストに配置することはできません。
NetBackup の重複排除に PDDO エージェントのホストを使用するには、最初にその ホストから PDDO エージェントを削除します。
『Symantec NetBackup PureDisk Deduplication Option ガイド』を参照してくださ い。
次に、ホストを NetBackup 7.0 以降にアップグレードします。
最後に、ホストを重複排除ストレージサーバーまたは負荷分散サーバーとして構成し ます。
重複排除のライセンスキーについて
NetBackup の重複排除は、基本の NetBackup とは別ライセンスです。
NetBackup Deduplication Option のライセンスキーは、NetBackup Media Server Deduplication と NetBackup Client Deduplication の両方を有効にします。ライセンス はフロントエンド機能のライセンスです。重複排除されたデータのサイズではなく、バック アップされるデータのサイズに基づいています。
NetBackup とオプション機能の両方を有効にする 1 つのライセンスキーを保持すること ができます。または、NetBackup を有効にする 1 つのライセンスキーと重複排除を有効 にする別のキーを所持することができます。
NetBackup Deduplication Option のライセンスキーを削除した場合、またはライセンス キーが期限切れになった場合、新しい重複排除ディスクプールを作成できません。 NetBackup の重複排除プールを参照するストレージユニットを作成することもできませ ん。 ディスクプールまたはディスクプールを参照するストレージユニットは、NetBackup によっ ては削除されません。有効なライセンスキーを入力すると、それらを再度使用できます。
