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素材硬度が

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Academic year: 2021

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素材硬度が6061/2017合金摩擦肉盛材の諸性質に及ぼす影響

日大生産工(院) ○仲間 大 日大生産工 時末 光 日大生産工 加藤 数良 1.緒 言

摩擦肉盛法は,摩擦熱を利用した固相表面改 質技術であり,素材を溶融せず希釈の少ない高 速成膜を可能とし,厚膜層の形成も容易に行う ことができる1)

著者らは先に,アルミニウム合金の摩擦肉盛 に基材と同種および異種の肉盛金属を用いた場 合に適正な肉盛条件を選定することにより,肉 盛効率の高い良好な肉盛が可能であることを報 告した2).これらの実験結果から,用いた肉盛 金属により肉盛効率や肉盛層の形状が異なる.

このことは,用いた肉盛金属の熱的性質や機械 的性質が異なるためと考えられるが,詳細は明 らかではない.

本研究では基材および肉盛金属の機械的性質,

特に硬さがその肉盛材の諸性質に及ぼす影響に ついて検討した.

2.供試材および実験方法

供試材には,基材に6061アルミニウム合金板 (T6,板厚5mm)を幅50mm,長さ150mmに機械加工 したものを,肉盛金属には2017アルミニウム合 金丸棒(T4,直径20mm)を,長さ100mmに機械加工 したものを用いた.供試材は,それぞれ受け入 れ状態の時効硬化材,および焼きなまし処理を 行ったものを組合せて用いた.供試材の各状態 の硬さは,基材として用いた6061合金では,受 け入れ材(以下PT6) はHK115.5,焼きなまし材(以 下PO)はHK43.7.また肉盛金属である2017合金は,

受け入れ材(以下RT4)がHK120.7,焼きなまし材 (以下RO)がHK69.1であった.

Effect of Hardness of Materials on Some Characteristics of Friction Surfaced 6061/2017 Aluminum Alloys

Dai NAKAMA, Hiroshi TOKISUE and Kazuyoshi KATOH,

Fig.1 Surface appearances of deposit.

摩擦肉盛には,数値制御全自動摩擦圧接機を 使用した.肉盛条件はこれまでの実験結果2) 参考に,肉盛時の圧力30MPa,肉盛金属の回転数 20s-1,送り速度9mm/sとした.

得られた肉盛材の外観および組織観察,肉

盛層の形状と肉盛効率の測定および肉盛材の硬 さ試験を行った.

3.実験結果および考察

Fig.1に肉盛材の外観を示す.外観はROを肉盛

金属に用いた場合に肉盛層の幅が若干広くなる 他は,組合せの違いによる肉盛層外観に明瞭な 差異は認められなかった.

Fig.2に肉盛材横断面の巨視的組織を示す.図

中の点線は肉盛時の肉盛材中心である.肉盛金 属の組合せに関係なく肉盛層は,肉盛金属の回 転中心から肉盛方向と肉盛金属の回転方向が同 一 と な る 方 向 (Advancing side:AS, 逆 側 を Retreating side:RSと称す)に偏る傾向にあっ た.肉盛時の境界部の変形は,PT6に比較してPO 大きくなった.このことは,基材が軟質の場合 は肉盛時の圧力により変形しやすくなったため と考える.また,境界面の形状は,中心部では肉 盛金属が基材にくい込んだ状態であるが,AS側 では基材が盛り上がった状態となった.すなは ち,肉盛層は肉盛金属の回転方向と送り方向の 関係よりAS側に偏る傾向を示すためと考える.

Fig.3に肉盛層の幅,厚さの測定結果を示す.

肉盛層の幅は肉盛金属にRT4,すなわち硬質な素 材を用いた場合は狭くなる傾向にあり,基材の 硬度の違いは明瞭には認められなかった.肉盛 金属を軟質なもの(RO)とした条件では,肉盛層 幅は大きくなり,わずかではあるが基材を軟質

(2)

Fig.2 Macrostructures of deposit.

21 22 23 24

0.8 1.2 1.6 2

PT6 /RT4 PT6/RO PO/RT4 PO/RO

Width of deposit /mm Thickness of deposit /mm

:Width of deposit :Thickness of deposit

Fig.3 Measuring results of size of deposit.

(PO)とした場合にその幅は大きくなった.肉盛 層の厚さは肉盛金属を硬質とした場合に薄くな り,さらに基材を硬質とすることでより薄くな った.図は示してないが肉盛層の長さは,全条 件で設定した上限値(90mm)であり,肉盛層の全 長は約109mmであった.

Fig.4に肉盛効率の測定結果を示す.肉盛効率 は基材が同一ならば肉盛金属を硬質とした組合 せが高くなり,肉盛金属が同一の場合には基材 は軟質とすることで高くなった.このことは,

肉盛金属の材質が同一であれば硬質とすること で摩擦時の変形によるばりの排出量が減少する ためと考える.

20 25 30 35 40 45

Surfacing effeciency / %

PT6/RT4 PT6/RO PO/RT4 PO/RO

Fig.4 Surfacing efficiency of deposit.

Fig.5に肉盛材中央部の硬さ分布を示す.基材 に硬質のPT6を用いた場合は軟化域が認められ,

肉盛後の時間経過によっても硬さの回復は認め られなかった.また,基材に軟質なPOを用いた 時は基材部に硬さの変化は認められなかった.

肉盛層は肉盛金属の硬さに関係なく肉盛後の時 間経過により硬さは高くなり肉盛後14日経過後 には,肉盛金属のT4材と同等の硬さとなった.

肉盛層と基材の硬さの変化は用いた素材の自然 時効による硬化能の違いによるもので,基材に 用いた6061合金は自然時効しにくい合金である ことによるものと考える.

40 60 80 100 120 140 160

Distance of weld interface / mm

Hardness / HK0.05

Matrix Deposit

3hr,from surfacing 6hr,from surfacing 7days,from surfacing 14days,from surfacinng

PT6/RT4

-1 0 1 2

20 40 60 80 100 120 140

160 Deposit Matrix PO/RT4

Deposit Matrix PT6/RO

-1 0 1 2

Deposit Matrix PO/PO

Fig.5 Hardness distributions of deposit.

これらのことから基材,肉盛金属ともに硬度 を低くすることで大きな肉盛層を形成できるが,

肉盛金属の長さ方向の減少率が増大するために 肉盛効率は低下する.このため基材の硬度を低 く,肉盛金属の硬度を高くする組合せが最高の 肉盛効率を示すものと考える.

参考文献

1) 例えば,篠田 剛,李 錦旗:溶接学会誌第 66 巻(1997)441.

2) 崎浜 秀和,時末 光、加藤 数良:軽金属,

(2000),235.

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