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中国におけるレイオフ労働者の再就職訓練に関する研究 ―黒竜江省ハルビン市の事例を中心に― [ PDF

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Academic year: 2021

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1.目次 序章 第1 節 問題の所在 第2 節 先行研究の検討と研究目的 第3 節 研究方法と意義 第1 章 中国におけるレイオフ労働者の実態 第1 節 建国初期の失業問題と国有企業の雇用システム 第2 節 雇用システムの変革とレイオフ労働者の出現 第3 節 レイオフ労働者の実態 第2 章 レイオフ労働者における支援政策と意義 第1 節 レイオフ労働者に対する支援政策の推移 第2 節 就職支援としての職業訓練の実施及びその意義 第3 節 再就職訓練における成人教育の役割 第3 章 黒竜江省における再就職支援の現状と効果 第1 節 黒竜江省の地域概要 第2 節 黒竜江省における再就職支援の現状と効果 第3 節 ハルビン市における再就職支援システム 第4 章 レイオフ労働者に対する再就職訓練の現状と課 題―黒竜江省ハルビン市の実践を事例に― 第1 節 ハルビン市における再就職訓練の現状 第2 節 被支援者からみた再就職訓練―訓練を受けたレ イオフ労働者に対するインタビューを通して― 第3 節 支援側からみた再就職訓練の困難―施設の管理 者と教師に対するインタビューを通して― 第4 節 訓練後再就職の課題 終章 第1 節 明らかにしたことと残された課題 第2 節 成人教育における新たな課題 2.研究目的と意義 本研究は近年の失業問題への関心の高まりと成人教 育を関連させながら、レイオフ労働者に着目し、彼らに 対する教育的な支援に関する実証的研究をおこなう。そ の際、実践レベルで再就職訓練機関はレイオフ労働者に いかに再就職のトレーニングを行なっているのか、レイ オフ労働者が再就職できるようにどのような取り組みを しているのかという視点から、レイオフ労働者のための 再就職訓練の実態と問題点、課題を明らかにすることを 目的としている。それを通して、レイオフ労働者の再就 職を促進するためには、再就職訓練現場にどのような取 り組みが必要なのかを明らかにしたい。本研究は再就職 訓練の実態解明を通して現代社会で深刻化する失業問題 に迫るだけの意味を持つのではない。レイオフ労働者の 再就職支援の実態を解明することは、中国成人教育論に おける再就職支援の位相を探ることにもなる。本論は、 現代社会における失業・労働問題に成人教育がどのよう に応えていけるのかを考えるうえで重要な意義を持つと 考える。 3.本論の概要 序章 中国では「改革・開放」政策が実施されて以来、国家 が計画的に人材を育成して分配する就労制度が廃止され、 失業問題がクローズアップされている。そのなかで、特 に国有企業のレイオフ労働者に注目している。市場経済 体制の進展にともない、国有企業は効率を高め利潤の最 大化を追求するため、計画経済体制下で生まれた企業の 余剰労働力を大量にレイオフした。終身雇用制度で雇わ れたレイオフ労働者は企業との労働契約関係が依然保持

中国におけるレイオフ労働者の再就職訓練に関する研究

―黒竜江省ハルビン市の事例を中心に―

キーワード:労働市場 失業 再就職支援 社区 成人教育 教育システム専攻 肖 蘭

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されており、完全な失業者としてみなされていなかった が、実際に職場復帰の可能性が低いため、再就職するこ とが彼らにとって唯一の道であったといえる。しかし、 彼らのほとんどは低学歴で文化教養が低く、とくに中高 年の者が多いため、再就職は厳しい状況にある。したが って、レイオフ労働者に対する再教育が重視されてきて いる。 その際、再就職訓練というレイオフ労働者のための再 教育は実態としてどのような構造を持っているのであろ うか。また、再就職訓練の実施は彼らの労働権保障にど のような意味を持っているのであろうか。さらに、中国 では従来、成人教育が労働者の職業訓練に大きな役割を 果たし、労働者のレイオフや失業増加に伴い、彼らの再 就職に向けて、成人教育はどのような役割を果たしてい るのかといった点の検討は今日的課題であるといえる。 中国の成人教育に関する研究は数多く存在するが、特 に成人教育の歴史的変遷や行政・政策を中心とする理論 研究が多い。現代の社会問題と関連させる論述があると しても、問題提起に止まり、その解決と成人教育の関連 を問いながら、成人教育のあり方に接近する視点が乏し い。その一方、再就職訓練全般のあり方に関する研究が あるが、それは理論レベルに止まっており、実践レベル への実証的アプローチは乏しいと言わざるを得ない。ま た、レイオフ労働者に関する研究の多くは経済学と社会 学領域での研究に含まれ、レイオフ労働者の生活の困窮 状況を明らかにし、彼らに対する政策支援については提 起しつつも、教育上の対応についての分析はなされてい ない。そこで、本論文はこうした研究動向を踏まえたう えで、レイオフ労働者に対する教育的な支援に関する実 証的研究をおこなう。 その際、特にレイオフ労働者問題が深刻である東北地 域に注目したい。東北地域は国家の重要な工業基地であ り、国有企業の比重が高いため、レイオフ労働者数が非 常に多い。しかし、旧工業基地に関する研究も主に経済 学を中心とし、旧工業基地の振興における財政、税収、 法制などに関する制度研究が多い。また、旧工業基地の 失業問題に関する研究もあるが、主に失業問題の要因と 現状を中心とし、教育学的アプローチからの研究はほと んど存在しない。 研究方法として、本論文では、まず近年の政策、統計 資料及び就業部門の行政記録に基づいて、レイオフ労働 者の出現過程、現状、国家の彼らに対する支援政策、及 び行政部門の具体的な取り組みについて考察する。その 後、レイオフ労働者の再就職訓練がどのような状況にあ るのかに関して、再就職訓練の支援者と被支援者のそれ ぞれに対して実施したインタビュー調査の考察を行なう。 調査地域は、中国旧工業基地のなかの黒竜江省ハルビン 市である。ハルビン市では国有企業改革がいち早く試行 され、国有企業改革の過程で生じたレイオフ労働者の問 題をはじめとする様々な問題に対して、ハルビン市は率 先して対応せざるを得ない状況があった。特に、ハルビ ン市の所在している黒竜江省は経済発展が遅れ、就労環 境は悪化する状況にあるため、現在、旧工業基地のなか でも、レイオフ労働者の再就職問題が最も深刻な地域で ある。このように経済不況に見舞われる地域であるから こそ、教育上の対応を考察するうえで重要な意味を持つ と考えている。 第1 章 中国におけるレイオフ労働者の実態 本章では、近年の研究動向を中心に、中国建国初期の 雇用システムの形成とその後の国家経済体制の転換に伴 う変容を概観し、レイオフ労働者の出現経緯を解明した。 また、近年の統計資料を通して、レイオフ労働者の現状 と彼らに共通する特徴を考察し、レイオフ労働者が問題 化された要因について検討した。レイオフ労働者に関す る統計、調査と議論を通して明らかになったのは、彼ら のいわゆる一般的な失業状態とほぼ同程度な経済的困窮 状況、及び彼ら自身の低い技能、低い教養による再就職 の困難である。 従来の「統包統配」的な雇用制度の崩壊はそれまで存 在していた「潜在失業」問題を顕在化させ、レイオフ労 働者の出現は中国の経済体制改革の当然の帰結でもあっ たといえる。しかし、経済の改革・発展は大多数のレイ オフ労働者に新たな恩恵を受けるチャンスをもたらすこ とはなかった。彼らは待遇が良く、安定した職場からレ イオフされ、社会的弱者に転落した。本章を通じて、レ イオフ労働者は自身の技能や文化教養などが新時代のニ ーズを満たすことができず、改めて就職する際、大きな 困難に直面していることがわかった。したがって現在、 こうした深刻な状況から彼らを抜け出させるための支援 が必要とされているのである。 第2 章 レイオフ労働者に対する支援政策と意義 本章では、近年発表された政策文献を中心に、国家の レイオフ労働者に対する支援方針を分析・検討した。「労 働者の自主的就業、市場の調節機能と政府の促進政策」 に基づいた市場体制的就労メカニズムの形成にともない、 レイオフ労働者の再就職も労働市場に委ねられ、失業保 険、公共職業訓練と公共就職斡旋からなる再就職支援シ ステムが形成された。また、レイオフ労働者の特性に基

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づき、都市建設や社区発展と関連づけ、公益的職業を開 発し、再就職が特に困難なレイオフ労働者を優先的に配 置するとし、社区サービス業の起業をも奨励するとした。 さらに、国家はレイオフ労働者の自主的起業及び企業が 積極的にレイオフ労働者を受け入れることを促進するた めに、財政上の様々な補助政策を出しているといったこ とを確認できた。 特に、そうした支援政策の推移を考察するなかで、レ イオフ労働者が歴史上の一時的産物であることも確認し てきた。「レイオフ」という状態とは中国の社会保障制度 がまだ不完全な時期における国家の一時的措置であり、 その後、社会保障制度の整備につれ、レイオフは徐々に 失業に一本化された。したがって、再就職は彼らにとっ て一層緊急な課題になった。その際、彼らを現代社会の 発展に適応させるための再教育は重要な措置であり、こ の点こそが本論文において、レイオフ労働者の再就職訓 練に着目した理由でもあった。 レイオフ労働者が企業に在籍していた際、彼らに対す る教育は企業が責任をもっており、職工教育を主とする 成人教育は彼らの職業における自己発展に大きな役割を 果たしていたといえる。しかし、失業問題に関して労働 社会保障部と教育部が果たす役割に関する考察を通して、 成人教育の領域では彼らに対して次第に無関心になって いったことがわかった。レイオフ労働者に対する教育は 労働行政部門によって実施されるようになった。そこで、 現代社会に新たに生まれた成人の失業者に対して、本来 役割を果たすべき成人教育は、現在彼らの生活とどのよ うな関連を持っているのかという点も本論文における重 要な課題となった。 第3 章 黒竜江省における再就職支援の現状と効果 本章では、レイオフ労働者問題が深刻である黒竜江省 を中心に、まず黒竜江省におけるレイオフ労働者を取り 巻く厳しい生活環境を明らかにし、その後、黒竜江省就 業部門編集の記録を通して、そうした厳しい状況の下、 行政側はレイオフ労働者に対して具体的にどのように取 り組んでいるのかを考察した。 黒竜江省は近年の資源枯渇や「改革・開放」の立ち遅 れといった背景の中で、国家の工業経済発展に依然とし て重要な地位にありながらも、経済発展は相対的に遅れ ている状況にあった。このような環境だからこそ、黒竜 江省政府は地域の経済発展と再就職の促進とを結びつけ、 資源型産業の衰退による新しい産業の発展、及び国有企 業の大きな比重による経済所有制構造の転換を契機に、 就労空間の大きな産業や業種を発展させることとなった。 また、非公有制経済を発展させるとともに、レイオフ労 働者が自ら企業を創設することを奨励することになった。 特に、国家方針にしたがい、政府部門はレイオフ労働者 問題の解決を各地域に委ねる傾向が見られるようになっ た。社区の発展、整備と結びついて、レイオフ労働者の 起業業種としての社区サービス業を奨励するとし、また、 街道、社区に労働保障事務所や社区労働保障プラットホ ームを設置し、レイオフ労働者が支援を求める際の基盤 を提供していった。 このように、黒竜江省の事例から、経済発展と社会発 展とを関連させながらレイオフ労働者の再就職をはかる 際、彼らを新たな社会構造に適応させるための再就職訓 練の重要性が次第に浮かび上がってきたといえる。これ らを踏まえ、レイオフ労働者の再就職困難な状況のなか で、上記の側面においてどのような改善が必要であるか を検討することが本論の関心の中心になっていった。そ こで、第4章では再就職訓練施設に重点を置きつつ、レ イオフ労働者に対する再就職訓練の実施状況と教育現場 における問題点を解明した。 第4 章 レイオフ労働者に対する再就職訓練の現状と 課題―黒竜江省ハルビン市の実践を事例に― 本章では、黒竜江省ハルビン市の再就職訓練機関で、 訓練を受けているレイオフ労働者、訓練を受けて再就職 した、再就職していないレイオフ労働者、及び再就職訓 練機関の教師と管理者にインタビュー調査を実施し、被 支援者側と支援者側のそれぞれの再就職訓練に対する語 りを分析することを通して、被支援者側の訓練に対する 意識と支援者側の見解を考察するとともに、再就職訓練 の実施及び再就職との関連を分析・検討した。 それらを通して、地方が国家レベルの方針に基づき再 就職訓練を行う際、様々な問題が生じており、再就職達 成に影響を及ぼしていることがわかった。具体的には、 ①再就職訓練実施前の訓練の適正をめぐるカウンセリン グの欠如、②訓練と労働市場とのマッチングに対する意 識の欠如、③レイオフ労働者の繰り上げ就職による再失 業の恐れ、④アフターケアサポートの欠如という4 点が ある。 また、多くの再就職したレイオフ労働者は非正規職で あり、インタビューをおこなったレイオフ労働者の中に もその傾向が見られた。そうした状況の要因は国家の支 援方針に帰することができるが、特筆すべきなのは、就 職後のレイオフ労働者がその一般的社会通念で否定的に 思われる待遇について一定の満足感を示していることで ある。このような傾向は、非正規雇用にしても、仕事の

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ない時期と比較すれば、経済的にも心理的にもなんらか のかたちで改善される点があると考えられることから、 今後はレイオフ労働者の就職意識の転換を導いていくこ とは、重要な課題となってくるであろう。 さらに重要なもう1つの点は、レイオフ労働者が就職 支援を求める過程では、社区を通して支援を求める場合 が少ないことである。こうした状況が発生したのは、社 区がその機能を十分に果たしていないからであるのか、 それとも、地域住民の社区に対する認識や信頼が不十分 なのかという点について、今後注目しておくべきであろ うと考える。 終章 以上、本論を通じて、中国のレイオフ労働者の再就職 問題について、国家の支援政策、労働行政部門の取り組 み、成人教育の果たす役割及び再就職訓練の実態等の側 面から検討してきた。しかし、旧工業基地のようなレイ オフ労働者問題が特に深刻な地域以外に、ほかの地域で もレイオフ労働者は存在しており、彼らに対する支援の 実態も異なっているはずである。中国の広大さによる地 域的多様性という点に、今後留意しながらさらに検討し ていく必要がある。 また、本論では、歴史上残されてきた問題が解決され なければ、現代社会に生起する新たな失業問題に対応で きないという立場から、レイオフ労働者に限定して議論 を進めてきたが、レイオフ労働者も次第に一般失業者と 同一視される傾向のなかで、今後さらに視野を広げ、社 会における一般失業者の再就職問題についても検討する 必要がある。 さらに、多くの支援措置のなかで、ますます重要な位 置づけとされてきた社区の役割に着目する際、社区機関 がどのように働きかけているのか、また、どのように働 きかけるべきであろうかという点は今後有効な分析視点 となる。特に、レイオフ労働者や失業者の再教育に対し て、社区教育はどのような役割を果たしているのかとい ったことについては、今後さらなる検討の余地がある。 中国の成人教育論においては、成人教育の対象は在職 労働者に限定されていた。一方、近年の経済発展と生活 水準の向上にしたがって、人々の社会文化・生活教育に 対する要求を満たすための社区教育は大きく発展し、成 人教育の議論の焦点になっている。しかし、このような 社区住民を主要な対象とする社区教育に関する議論のな かでも、失業者という特殊なグループの存在は終始重視 されてこなかった。成人教育の理論研究では、失業者に 言及した論述はありながらも、問題提起にとどまり、詳 細な検討はいまだ十分になされていないように思われる。 しかし、現行の労働部門によるレイオフ労働者や失業 者に実施している再教育は、広い意味では成人教育であ るといえる。失業者も「成人」であり、変化したのは彼 らの在職か無職かという身分によるものである。こうし た立場の変化の影響を受けつつも、彼らは実際には成人 教育における新たな学習者となっているといえる。一方 で、そうした新たな学習者の教育については、教育部門 ではなく、労働部門が担っている状況にある。再就職訓 練における全社会的教育ネットワークが活用されるにつ れ、労働部門と教育部門には一定の連携が見られるが、 このような連携関係を今後さらに発展させ、将来的に統 合させていくことが期待される。 中国の市場経済体制への転換にともない、労働市場は 次第に多様化され、「統包統配」的な完全就職体制はすで に存在することはなく、「失業」という問題は普遍的な社 会問題になりつつ、深刻化している。したがって、出現 しつづける失業者という新しいグループに対して、成人 教育はいかに彼らの学習ニーズを満たし、また、現代社 会に生起している失業問題を解決するにはいかに働きか けるべきかが成人教育の現代的な課題であると言える。 主要引用文献 張敏傑『中国弱者層研究』長春出版社 2003 黒竜江省就業局編『黒竜江省起業と起業訓練成果報告書』 2005 黒竜江省就業局編『就職再就職訓練工作経験材料集』 2005 労働政策研究・研修機構『アジア諸国における職業訓練 政策』労働政策研究報告書No.29 2005 張楽天『第二版 教育政策法規の理論と実践』華東市版 大学出版社 2009 主要参考文献 郝克明 顧明遠 黄堯『90 年代中国教育改革潮流叢書 成人教育巻』北京師範大学出版社 2004 石彤『中国社会転換時期の社会的排除―国有企業レイオ フ失業女性労働者の視角から』北京大学出版社 2004 阿部洋(編著)『「改革・開放」下中国教育の動態:中国 江蘇省の場合を中心に』東信堂 2005 鄧文謙「レイオフ労働者の再就職訓練問題に関する研究」 厦門大学公共管理研究科修士論文 2006 牧野篤『中国変動社会の教育』勁草書房 2006 中国成人教育協会(編)『中国成人教育改革発展三十年』 高等教育出版社 2008

参照

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