近隣生活圏の機能混合からみた生活環境に関する研究 −GISを用いた都市の定量的分析− [ PDF
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(2) 2000∼2400mまで増加しその後また減少する。図5と合 わせて考察すると1400mを分岐点に専用住宅の土地利用 が展開している。 ②公益施設用地 公益施設用地は圏内53.9%、 圏外46.1%と圏内の方が 多い。 また核からの距離帯別に見てみると0∼200mの範 囲で最も高く、 その後は距離が離れるほど減少傾向にあ る。 このことから公益施設用地は核を中心にまとまって 計画的な土地利用がなされているといえる。 ④工業用地 工業用地は圏内17.0%、 圏外83.0%と圏外に顕著に多 く、 核からの距離帯別に見てみると距離が離れるほど増 加傾向にある。 (4)建物用途(図5、6参照) ①商業施設 商業施設は圏内71.9%、 圏外28.1%と圏内の方が顕著 に高い。 距離帯別では中心から離れるほど低い値を示し ている。 ②文教施設 文教施設は圏内71.4%、 圏外28.6%と圏内の方が顕著 に高い。距離帯別では 400 ∼ 600mの範囲で最大値を示 し、約1200mまでに集積して立地している。 ②専用住宅 専用住宅は圏内53.7%、 圏外46.3%とやや圏内の方が 高い。また核からの距離帯別に見てみると200∼1200m の範囲と1400∼2200mの範囲で高い値を示している。 こ のことから専用住宅地は核から 200 ∼ 1200m と 1600 ∼ 2200mの範囲に広がって立地している。 ②共同住宅 共同住宅は圏内67.4%、圏外32.6%と圏内の方が多 い。 また核からの距離帯別に見てみると0∼200mの範囲 で最も高く、その後は1400∼1600mから距離が離れるほ ど減少傾向にある。. 80.0. 60.0. 40.0. 20.0. 0.0. 人 /ha. 200400. 400600. 600800. 8001000. 総人口. 10001200. 12001400. 年少人口. 14001600. 16001800. 18002000. 生産年齢. 20002200. 22002400 m. 老年人口. 図2人口密度. % 25.0 20.0 15.0 10.0. 5.0 0.0 0- 200. 200400. 400600. P10未 P60代. 600800. 8001000. P10代 P70代. 10001200. 12001400. P20代. 14001600. 16001800. P30代. 18002000. 20002200. P40代. 22002400m. P50代. 図3年齢別構成比 % 45.0 40.0 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 0- 200. 200400. 400600. 600800. 商業用地. 800- 10001000 1200. 12001400. 住宅用地. 1400- 16001600 1800. 18002000. 公益施設用地. 2000- 22002200 2400. m. 工業用地. 図4土地利用構成比. % 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 0- 200. 200400. 400600. 住宅. 600800. 8001000. 共同住宅. 10001200. 12001400. 商業. 1400- 1600- 18001600 1800 2000 業務. 20002200. 文教. 22002400 m 工業. 図5建物用途構成比. %. 100. (5)建蔽率・容積率(図7参照) 建蔽率・容積率共に圏内のほうが高い値を示している。. 80. また距離帯別に見てみると、1000∼1200mまでは距離が 離れるにつれて建蔽率・容積率共に減少し、 その後1600. 40. 60. 20. ∼1800mまで増加している。これらのことから、核の中 心部においてはある程度中高層な建物が多く、 それを囲 むように1000∼2200mの範囲で低層な建物が立ち並ん でいる空間構造が伺える。. 0- 200. 0 0- 200. 200400. 400600. 600800. 住宅. 8001000. 10001200. 12001400. 14001600. 共同住宅. 16001800. 18002000. 20002200. 22002400. m. 店舗併用共同住宅. 図6住宅タイプ別面積比 % 100.0 建蔽率. 6.近隣生活圏の基本的特性. 80.0. 以上のように近隣生活圏全体を一つのまとまりとして 人口、 土地利用、 建物利用との関連性から特性を分析し た結果、 以下のようなことが明らかになった。 駅・商店街を中心とした近隣生活圏の影響範囲は人口 構成の変化点や土地利用、 建物利用の変化点から考えて 最大で約 1400 ∼ 1600 mの範囲である。. 10-2. 容積率. 60.0 40.0. 20.0. 0.0 0- 200. 200400. 400600. 600800. 8001000. 10001200. 12001400. 14001600. 図7建蔽率容積率. 16001800. 18002000. 20002200. 22002400 m.
(3) 7.近隣生活圏の類型化(表 1 参照) (2)クラスター分析(図8、表2参照) これまで21の近隣生活圏のデータを集計し核と周辺地 主成分分析で出られた得点データをもとにユーグリッ 域との関係を分析してきたが、 類型化を行い各近隣生活 ド距離によるクラスター分析を行った。 その結果6つの 圏の代表的タイプを抽出した。 まず以下の17の指標を用 グループに分類できた。 い主成分分析を行った。 その結果は以下のとおりである。 ① Group 1「低層高密生活圏」 (1)各成分の意味付け 徒歩圏率、 道路網密度が共に高く人口密度も比較的高 ①第1主成分「高密居住性の軸」 いグループである。特に名島、若宮、八田地区は生活利 共同住宅の面積構成比、人口密度、生活圏内人口、容 便施設数も多く、 商業の利便性がよい地域である。 積率が正の値を、 専用住宅面積構成比が負の値を示して ② Group 2「低層用途純化型生活圏」 いることから第1主成分を高密居住性の軸とした。 専用住宅の面積構成比が顕著に大きく、 徒歩圏率、 道 ②第2主成分「道路ネットワークの軸」 路密度も高いグループである。 また土地利用の混合度が 徒歩圏率、 道路網密度が大きく正の値を示し、 土地利 低く生活利便施設数も少ない地域である。 用の混合度が負の値を示していることから第2主成分を ③ Group 3「非住居系土地利用特化型生活圏」 道路ネットワーク性の軸とした。 文教施設の面積構成比が顕著に高く、 建蔽率も高いが ③第3主成分「用途混合性の軸」 人口密度は最も低いグループである。 文教施設、 業務施設の面積構成比、 建物混合性が正の ④ Group 4「混合土地利用生活圏」 値を示していることから、 第3主成分を用途混合性の軸 土地利用の混合度が比較的高く商業利便性も高いグ とした。 ループである。 特に箱崎宮周辺は高密居住性も高い地域 ④第4主成分「商業利便性の軸」 である。 商業施設の面積構成比、 バス勢圏率、 生活密着施設数 ⑤ Group 5「高密居住型生活圏」 が正の値を、 業務施設の構成比が負の値を示しているこ 高密居住性、 商業利便性が最も高く、 道路網密度も高 とから第4主成分を商業利便性の軸とした。 いグループである。 ⑤第5主成分「オープンスペース性の軸」 ⑥ Group 6「中層低密生活圏」 工業施設の面積構成比、建蔽率が正の値を、公園・緑 共同住宅の面積構成比が高く、 土地利用の混合度も比 地率が負の値を示していることから第5主成分をオープ 較的高いグループである。三苫、名香野、箱崎九大前周 ンスペース性の軸とした。 辺は生活利便施設数も高く、 利便性は高い。 表 2 グループ別集計Ⅰ. 表1主成分負荷量 因子負荷量 第1主成分 第2主成分 第3主成分 第4主成分 第5主成分. データ項目 容積率( %) 共同住宅面積構成比( %) 人口密度(人/ ha) 800m圏内人口( 人) 戸建住宅面積構成比( %) 徒歩圏率(%) 道路網密度( km/ k㎡) 土地利用混合度 文教施設面積構成比( %) 業務施設面積構成比( %) 建物用途混合度 バス勢圏率( %) 商業施設面積構成比( %) 生活密着施設数 公園・ 緑地率( %) 工業施設面積構成比( %) 建蔽率( %). 固有値. 第1主成分. 寄与率( %) 累積寄与率( %). 0.7714 0.7599 0.7599 0.6807 - 0.6571 - 0.1658 0.2357 - 0.0361 - 0.0980 0.0064 0.1094 0.0458 0.2221 0.3881 0.1226 - 0.0958 0.3473 3.1 18.2 18.2. - 0.1065 - 0.2710 0.2382 0.2764 0.5429 0.9140 0.7073 - 0.6601 - 0.0019 - 0.4249 - 0.1078 0.1377 - 0.2108 0.1480 - 0.2015 - 0.5248 - 0.0584 2.9 16.9 35.2. 0.2932 0.0314 - 0.3529 - 0.2226 - 0.4762 0.0557 - 0.4889 0.3378 0.8193 0.7256 0.5845 0.0574 - 0.1956 0.1405 - 0.1434 0.0251 0.4887 2.7 15.9 51.1. 0.2605 - 0.0280 0.2828 0.4690 - 0.0527 - 0.0285 0.2804 0.0348 - 0.3248 0.0040 0.3143 0.8696 0.8505 0.6330 - 0.0129 - 0.3537 0.0996 2.7 15.7 66.8. 0.2433 - 0.4437 - 0.0349 - 0.0136 0.0620 0.1930 0.0536 0.1317 0.2215 0.0399 0.1954 - 0.2052 0.0329 0.1660 - 0.7505 0.6863 0.6817 2.0 11.6 78.4. クラスターNO. Group1. Group2. Group3. Group4. Group5. Group5. 2. クラスターNO. G3 G4 G8 G9 G18 G19 平均 G2 G11 平均 G7 G15 平均 G5 G6 G13 G20 平均 G17 G21 平均 G1 G10 G12 G14 平均. 奈多 唐の原 九産大前 名島 若宮商店街周辺 八田商店街周辺 − 雁ノ巣 香椎新宮 − 香椎花園前 馬出九大病院前 − 和白 筑前新宮 土井 箱崎宮周辺 − 香椎駅周辺 城浜団地周辺 − 三苫 貝塚 名香野 箱崎九大前 −. 地域NO. 地域名. 68.07 39.87 27.72 46.01 51.17 44.20 46.17 22.08 19.23 20.65 40.68 62.52 51.60 30.76 32.49 34.20 71.25 42.17 70.89 79.15 75.02 28.36 29.42 55.10 72.60 46.37. Group1. 1. Group6. Group1. 0.5 Group2. 0 - 1.5. -1. - 0.5. 0. 0.5. 1. 1.5. 2 Group3. - 0.5. -1. Group4. Group3. Group2. Group4. - 1.5 Group5. -2. - 2.5. 図8サンプル分布図1−2軸. 道路ネットワーク性. 第2主成分 Group6. G3 G4 G8 G9 G18 G19 平均 G2 G11 平均 G7 G15 平均 G5 G6 G13 G20 平均 G17 G21 平均 G1 G10 G12 G14 平均. 奈多 唐の原 九産大前 名島 若宮商店街周辺 八田商店街周辺 − 雁ノ巣 香椎新宮 − 香椎花園前 馬出九大病院前 − 和白 筑前新宮 土井 箱崎宮周辺 − 香椎駅周辺 城浜団地周辺 − 三苫 貝塚 名香野 箱崎九大前 −. 10-3. 63.83 55.62 43.13 34.47 38.46 37.55 45.51 3.51 25.37 14.44 20.14 37.80 28.97 38.25 15.78 24.47 31.10 27.40 64.27 55.61 59.94 52.18 64.50 64.69 72.11 63.37. 住延床比. 24.25 41.51 29.81 51.40 38.57 46.86 38.73 89.98 65.64 77.81 45.78 9.49 27.64 31.78 50.09 46.90 31.89 40.17 10.21 11.96 11.09 37.03 13.29 7.84 10.57 17.18. 用途混合性 業延床比. 1.5. -2. 地域名. 容積率(%) 共延床比. Group6. 2.5. 地域NO. 高密居住性. 0.00 0.00 4.55 7.60 2.63 0.49 2.55 0.00 3.53 1.76 1.29 13.66 7.48 8.16 0.13 3.00 6.50 4.45 5.66 0.45 3.05 0.00 9.51 6.64 2.61 4.69. 生活圏人口. 人口密度. 8548 6320 7602 7868 7835 11116 8215 2766 8095 5431 4559 4462 4511 6304 6304 5880 9590 7020 14093 12868 13481 5123 5779 7521 5420 5961. 108.5 107.6 76.5 97.0 88.2 91.4 94.8 70.5 92.2 81.4 52.9 77.3 65.1 66.7 82.9 61.1 110.2 80.2 118.0 157.9 137.94 59.9 71.9 105.5 75.6 78.3. 生活圏総面積 徒歩圏面積率 道路網密度. 78.8 58.7 99.4 81.1 88.9 121.7 88.10 39.2 87.8 63.49 86.2 57.7 71.94 94.6 76.0 96.3 87.0 88.46 119.4 81.5 100.46 85.5 80.3 71.3 71.7 77.18. 商業利便性 文延床比. 8.54 0.20 13.91 1.76 10.14 8.17 7.12 2.70 2.19 2.45 31.72 31.07 31.40 4.45 7.30 1.11 2.42 3.82 6.10 2.51 4.31 0.11 8.01 5.03 1.73 3.72. 建物混合度. 0.67 0.53 0.73 0.62 0.65 0.52 0.62 0.23 0.44 0.33 0.57 0.78 0.68 0.71 0.54 0.64 0.71 0.65 0.68 0.69 0.69 0.63 0.70 0.70 0.65 0.67. バス勢圏率. 48.3 39.2 31.8 45.3 59.9 67.3 48.63 61.8 42.9 52.34 57.5 60.2 58.84 57.4 38.0 72.2 91.4 64.74 69.6 64.9 67.25 46.6 59.3 61.3 63.1 57.56. 82.2 80.6 76.6 68.3 90.3 80.5 79.76 90.9 76.5 83.69 83.2 67.7 75.45 64.1 60.9 68.7 72.6 66.60 74.3 55.1 64.70 47.3 49.4 57.2 51.9 51.45. 土地利用混合度. 32.46 27.81 28.25 29.61 32.21 31.90 30.37 29.08 30.25 29.67 25.77 19.69 22.73 24.51 25.42 27.46 29.13 26.63 31.14 33.36 32.25 27.95 20.60 22.40 20.64 22.90. 0.468 0.220 0.564 0.362 0.211 0.297 0.35 0.288 0.262 0.28 0.640 0.326 0.48 0.601 0.512 0.413 0.540 0.52 0.515 0.348 0.43 0.410 0.629 0.643 0.445 0.53. オープンスペース 商延床比. 3.23 2.26 7.06 4.63 10.20 6.92 5.72 3.81 3.27 3.54 1.01 7.95 4.48 14.20 7.00 24.52 26.11 17.96 13.18 29.47 21.33 10.43 2.74 15.55 12.75 10.37. 生活利便施設. 176 80 173 305 358 254 224 24 105 65 90 290 190 231 161 280 723 349 1237 179 708 248 103 165 204 180. 工延床比. 0.15 0.42 1.54 0.13 0.00 0.00 0.37 0.00 0.00 0.00 0.06 0.01 0.04 3.15 19.70 0.00 1.98 6.21 0.57 0.00 0.28 0.25 1.94 0.25 0.22 0.67. 建蔽率(%) 公園緑地率. 23.27 17.69 14.98 22.56 25.74 20.77 20.83 14.29 12.18 13.24 20.58 24.61 22.59 14.21 18.40 19.21 30.85 20.67 23.03 20.88 21.95 15.25 11.38 20.35 19.44 16.61. 4.4 4.9 2.0 4.3 2.1 3.5 3.53 2.5 17.8 10.15 6.4 5.1 5.73 4.1 1.4 3.6 5.8 3.73 2.8 16.5 9.69 7.3 23.4 1.1 10.6 10.58.
(4) (3)グループ考察(図 9 、10 、11 表 3 参照) 以上のように類型化された近隣生活圏とアーバンビ レッジモデルとの比較を通して類型別特性を明らかにし た。また表3は類型化されたグループとコンパクトシ ティの原則との対応表を表している。これを見るとグ ループ1とグループ4は概ね適応しており、 その中でも グループ1の名島、 若宮地区、 グループ4 の箱崎地区は 商業利便性、 道路ネットワーク性共に評価が高く、 地域 的自足性が高い地域であるといえる。 一方でGroup2は用 途混合性及び商業利便性が低く、Group3は住居系、商業 施設の土地利用が低く生活環境の評価は低いといえる。. 表3 グループ別集計Ⅱ コンパクトシティの原則/指標. Group1 Group2 Group3 Group4 Group5 Group6. ①高い居住と就業などの密度 人口密度、業務施設面積. ②複合的な土地利用の生活圏 土地利用混合度、用途別土地利用. ③自動車だけに依存しない交通 徒歩圏率、道路網密度、バス勢圏率. ④多様な居住者と多様な空間 建物用途混合度、用途別面積構成比. ⑦社会的な公平さ 人口バランス、住居タイプ混合度. ⑧日常生活上の自足性 生活利便施設. ◎. ◎. △. ◎. △. △. △. △. ○. ◎. ○. ◎. ◎. ◎. ◎. ○. ○. △. ○. △. ○. ○. ◎. ○. ○. △. △. ○. ◎. ○. ○. △. △. ◎. ◎. △. 図11 Group6:中層低密居住生活圏(三苫駅周辺) この地域は全体的には生活利便施設数が多く商業の利便性は 高いと言える。しかし線路を境に東側の区画された地域では. 図9. 道路網密度、徒歩圏率が高いが、西側では道路網密度が低く 外縁部に住宅地が広がっており、中心部の土地利用が低い地. Group1:低層高密生活圏(若宮地区). 域である。. 2 つの線路の間に位置し、商店街を中心に戸建の住宅地が広. 8.総括 (1)駅・商店街を中心とした近隣生活圏の影響範囲は 人口構成や土地利用、建物利用の変化点から最大で約 1400 ∼ 1600 mの範囲である。 (2) 5つの主成分によって近隣生活圏が説明でき、 さら に近隣生活圏の構成タイプを6つに分類できた。 (3)また欧米におけるアーバンビレッジ・モデルと比較 することで類型別の特性を明らかにし、その中でも Group1と4は近隣生活圏としての要件を満たしており 自足性の高い地域である事がわかった.. がっている。建物用途の混合が高いこと、 商業の利便性か 高いことから、日常生活で必要とされる生活機能が配置され 地域的自足性の高い地域であるといえる。このグループは他 のグループに比べて道路網密度が顕著に高く徒歩を中心とし た生活圏を形成しうる地域であるがバス勢圏率、業務施設構 成比が低いことが問題として指摘できる。. 注1)日常生活圏の大きさとして、公共交通指向開発(TOD)では600m、伝統的近隣開発(TND) では400m、英国のアーバンビレッジは800m、アーバンルネサンスでは500mを設定している が本研究ではこれらの最大値である800mを近隣生活圏とした。なお歩行時間と距離の関係 は、5 分で約 400m、10 分で約 800m とされている。 注 2)年代別人口の構成比を用いて、各近隣生活圏の人口バランス度を求めた。これは各. 図10. 年代において東区平均の人口構成比(%)との偏差の絶対値を総和したもので、0に近いほど 各年代の人口がバランスよく居住している。 人口バランス度(PB)= Σ. Group4:混合土地利用生活圏(箱崎宮周辺) この地域は道路網密度、徒歩圏率が高く商業利便性も高い地. P1 ×100 P2. P3 ×100 P4. P1: 距離別の各年代人口 P3:東区の各年代人口 P2 :距離別の総人口 P4 :東区の総人口. また建物、土地利用の面積構成比(%)を用いて各近隣生活圏ごとの混合度を求めた。こ れは混合度指標(Simpson Index)を用いた。値が1に近いほど多様な建物、土地利用がな. 域である。周辺には商業施設、文教施設、業務施設も充実し. されている。. ており、多様な土地利用、建物利用が見られ上記の若宮地区. 混合度(Db)=1−∑. ni (ni -1) 100(100-1). ni:近隣生活圏内の建物、土地利用別の構成比. 同様地域的自足性の高い地域である。またバス圏率は全近隣. 核の中心から半径 800m のバッファを作成し、ネットワーク解析で求めた徒歩圏 800m との. 生活圏中最も高く、2 つの鉄道駅との近接性も高く公共交通. 面積比を求めてこれを徒歩圏率とした。これは道路の形状によって影響を受けるため 100 %に近いほどネットワークで求めた徒歩圏は円形に近くなり、徒歩圏率は高くなる。. 利便も高い。. また一般的にバス停まで苦なく歩ける距離は 300 mといわれている。そこでバス停から徒 歩 300 mのバス勢圏をネットワーク解析で求め、近隣生活圏の面積と比較したバス勢圏率 を求めた。 これも道路の形状によって影響を受けるが100%の近いほどバス停が効率よく配 置され公共交通の利便性は高いといえる。. 10-4.
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