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PISA 調査からみた算数・数学の教科書の調査研究 : PISA 型の数学的リテラシー向上を目指す授業改 善のために

著者 田中 裕人, 黒木 哲徳

雑誌名 福井大学教育実践研究

巻 32

ページ 7‑15

発行年 2008‑01‑31

URL http://hdl.handle.net/10098/1643

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1.はじめに

2003年に実施されたPISA調査において!,数学的リ テラシーの分野で日本の子どもたちの学力低下がみられ た。今回のPISA調査は,実生活の中にある算数・数学 の問題が主であり,既存の学習の達成度を見る調査では なかった。PISA調査の結果は非常に悪かったわけでは なく,何とか第1グループにとどまっているが前回より は下がっており,第2グループになってしまった領域も あるということである。しかし,わが国の学習指導要領 は「生きる力」を強調しており,「生きる力」とは「学 習したことが生きて働く力となること」だと考えるなら ば,今回のPISA型問題で見ているリテラシーはいま要 請されている力であることは間違いない。その観点から 見るならば,学習指導要領の目的が十分には達成されて いないともいえる。そのこともあってか,2007年にわが 国で実施された全国学力調査では実生活にもとづいた問 題が多くを占めていた。学力調査の結果はまもなくわか るだろうが,このPISA型の問題がいきなり出題された ことに対しては,これまでのテストが主として学習の達 成度の測定であったことからして,学校現場からは今回 の出題が必ずしも肯定的に受けとめられているわけでは

ない"。学力テストをめぐってはさまざまな意見がある

が,学習指導要領にいう「生きる力」をどう形成するか は重要な課題であり,PISA調査に見られるリテラシー の捉え方が一つの方向性を示していると考える。そこで,

この小論では,2003年に行われたPISA調査を当時使用 されていた算数・数学教科書の観点から振り返ってみる ことを通して,今回提起されたリテラシーをどのように 形成するのか,そのためには何が必要なのかということ について考えを述べたい。

2.PISA による情意面調査と先行研究について 2003年のPISA調査は,15歳(中学3年)を対象で,

特定のカリキュラムの内容を生徒がどの程度習熟してい るかを調べるのが主な目的ではなく,成人としての生活 を送る上で必要なより広い知識や技能をどの程度身につ けているかを評価することであった#

この調査は,読解力,数学的リテラシー,科学的リテラ シーについて,3年毎に各分野のデータを収集する継続 的 な 調 査 で あ る が,実 施 年 で の 中 心 が 決 め ら れ て お り,2000年は読解力,2003年は数学的リテラシー,2006 年は科学的リテラシーとなっている。

数学的リテラシーとは「数学が世界で果たす役割を見 つけ,理解し,現在及び将来の個人の生活,職業生活,

友人や家族や親族との社会性,建設的で関心を持った思 慮深い市民としての生活において確実な数学的根拠にも とづき判断を行い,数学に携わる能力。」$と定義されて おり,次のように言い換えることもできるとしている。

・数学が世界で果たす役割を見つけ,理解する能力

・確実な数学的根拠にもとづき判断を行う能力

・数学に携わる能力

また,包括的アイディア(実生活で見られるような数 学的概念のまとまり。)として数学的リテラシーを4つ の領域(「量」,「空間と形」,「変化と関係」,「不確実性」) に分類し,それぞれの調査結果を公表している。田中等 は,卒業研究において%,実際にPISA調査にもとづい た問題と類似した問題を自分たちで作成し,福井県の高 校3校の生徒(15歳)約300人に調査を行った。その結 果は,「空間と形」領域の正答率がもっとも高く,「量」

領域の正答率がもっとも低いというPISA調査のわが国 に対する結果と同様であった。このことは,2003年度の

PISA 調査からみた算数・数学の教科書の調査研究

PISA 型の数学的リテラシー向上を目指す授業改善のために―

福井大学大学院教科教育専攻数学教育専修 田 中 裕 人 福井大学教育地域科学部 黒 木 哲 徳

2003年にOECD(経済協力開発機構)が実施したPISA調査において,日本は第1グループにとどま

ったものの前回よりは下がってしまった。その要因はいろいろあろうが,ここでは,現在の日本の小学 校・中学校で実際に使用されている算数・数学教科書の中の問いや練習問題などの問題をPISA調査に もとづいて分類し,それとPISA調査の調査結果との結びつきを検討した。その結果,PISA型の問題 は日本の教科書ではあまり扱われていないことがわかる。しかし,今後PISA型の学力が重要だという 観点にたてば,学習指導要領はもちろんだが,教科書の内容もそれに相応しいものに変わるべきであろ う。どのように変えたらいいのかはこれからの検討であるが,将来どのような教科書の内容構成が必要 となってくるのか,そのために授業をどのように改善したらいいのか,その考察のための基礎的な研究 である。

キーワード:PISA調査,算数・数学の情意的側面,数学的リテラシー,全国学力調査,算数・数学教 科書

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結果は今もなお改善されないばかりでなく,わが国の数 学教育の特徴を示しているとも考えられる。全国統一の 学習指導要領に規定されて作られた教科書を使っており,

教科書にはいくつかの種類があるとはいえ,大きく逸脱 することはないので,当然といえば当然の帰結でもある。

ところで,PISA調査は,領域別に見たわが国の数学 的リテラシーの傾向を明らかにしたのみならず,もっと 大きな問題として,生徒たちの情意面での弱点を国際比 較で明確に浮き彫りにしたという点である。数学的リテ ラシーもさることながらこちらの方がより深刻な問題と もいえる。学力の形成にとって,表面的なテスト問題の 出来不出来のみでなく,学習を支える情意的な側面が非 常に重要であることはいうまでもないことである。

実は,わが国の生徒たちの数学に関する情意面での好ま しくない傾向は,これまでにも指摘されてきた。特に,

数学の学習は受験との関連が強く,非常に偏った学力が 形成されていること,近年何よりも数学嫌いや数学離れ が進んでいることが教育の現場では大きな問題となって きたからである。本学の研究科でもこれまでにいくつか の研究調査が公表され,それを克服する試みが提案され てきた。例えば,西川満!は限られたデータではあるが,

日米の高校生の数学に対する情意面での比較調査を通し て,情意面での重要さを指摘し,その修士論文で「数学 観」という切り口から数学学習のあり方を提案している。

また,水上俊成"は中学生を対象に情意面の調査を通し て,西川と同様の研究結果を得ている。また,上野智美# は,大学生が対象ではあるが,数学の思いを絵に書かせ るという独自の方法で情意面を観察・分析し,黒木の数 学授業の工夫を通して,学生の情意面の変容を調査して いる。PISA調査の結果は,わが国における数学の学習 に対する情意面がいまだに改善されていないことを示し ており,特に,外国との比較においては,わが国の学習 のあり方を根本的に変革する必要性があることを提起し ているといえる。その意味では,西川満の調査研究は先 見的であり,その方向性の一つを示したものといえる$

3.PISA 調査における情意面の比較・検討

以下において,PISA調査における情意面での調査結 果をPISA調査で数学的リテラシー世界1位のフィンラ ンドと比較し,比較・検討を行う%。(表内の数字は全 て%)

質問1

①数学についての本を読むのが好きである

②数学の授業が楽しみである

③数学を勉強しているのは楽しいからである

④数学で学ぶ内容に興味がある

質問2

①将来就きたい仕事に役立ちそうだから,数学はがんば る価値がある

②将来の仕事の可能性を広げてくれるから,数学は学び がいがある

③数学が重要な科目なのは,今後勉強したいことに必要 だからである

④これから数学で多くのことを学んで,仕事につくとき に役立てたい

質問3

①数学は全く得意ではない

②数学では良い成績をとっている

③数学はすぐ分かる

④数学は得意科目の一つだといつも思う

⑤数学の授業ではどんな難しい問題でも理解できる

質問4

①数学の授業についていけないのではないかとよく心配 になる

②数学の宿題をやるとなるととても気が重くなる

③数学の問題をやっているとイライラする

④数学の問題を解くとき,手も足も出ないと感じる

⑤数学でひどい成績をとるのではないかと心配になる

質問5

①数学の問題によっては何度もやったことがあるので眠 っていても解けるような気がする

②数学の勉強をするときは,できるだけ暗記しようとす る

③数学の問題の解法を覚えるために,例題を何度も何度 も解いている

④数学を勉強するときは,段階を追って手順を覚えよう

① ② ③ ④

日 本 12.8 26.0 26.1 32.5 フィンランド 17.5 20.1 24.7 45.5 OECD平均 30.8 31.5 38.0 53.1

① ② ③ ④

日本 49.4 42.9 41.4 47.1 フィンランド 73.0 87.5 73.9 75.6 OECD平均 75.3 77.9 66.2 70.5

① ② ③ ④ ⑤

日本 68.7 51.5 42.1 35.0 66.0 フィンランド 50.4 6.7 15.0 25.5 51.2 OECD平均 56.9 29.2 29.0 28.6 59.0

① ② ③ ④ ⑤

日本 52.5 28.2 24.7 26.9 10.1 フィンランド 40.3 55.9 54.0 32.8 37.9 OECD平均 42.0 56.8 51.0 35.2 32.9 田中 裕人・黒木 哲徳

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としている

質問6

①数学の問題を解くときは,他にも解き方がないかよく 考える

②学んだ数学を日常生活にどう応用できるかを考えてい る

③数学で新しいことをやるときは,今までに習ったこと に関連付けて理解しようとしている

④数学の問題を解くとき,他の面白そうな問題にも応用 できるのではないかと考えることがよくある

⑤数学を勉強するときは,数学と他の科目で習った事柄 を関連付けようとしている

質問7

①数学の試験勉強をしているときは,一番大事な部分を おさえておくようにしている

②数学を勉強するときは,前にやったことを覚えている かどうかをチェックしている

③数学を勉強するときは,自分がよく分かっていないの はどの辺なのかをおさえておこうとする

④数学で理解できないことがあったときは,必ず詳しく 調べて分からない所をはっきりさせようとしている

⑤数学を勉強するときは,個々で学ぶのは何なのかをは っきりさせることからはじめる

以上の結果からしても,世界的にも,日本の生徒は,数 学に対する肯定的なとらえ方をしている割合が極めて低 いことが分かる。各質問の中から,世界的に見て差が著 しい点を拾い出すとわが国の数学学習の弱点が見えてく る。特に,質問2に関しては,すべての項目で著しく劣 っているのが特徴である。その他の質問で,開きの大き い内容を列記すると次のようになる。

(質問の番号がQとして示してある)

(Q1)「数学で学ぶ内容に興味がある」

(Q3)「数学では良い成績をとっている」

(Q4)「数学の宿題をやるとなるととても気が重くな

る」

(Q5)「数学の勉強をするときは,できるだけ暗記しよ うとする」

(Q6)「学んだ数学を日常生活にどう応用できるかを考 えている」

(Q7)「数学を勉強するときは,個々で学ぶのは何なの かをはっきりさせることからはじめる」

これから見えてくる学習像は,

数学への興味があまりなく,いい成績がとれるとは思わ ないし,宿題もやりたくない。かといって,一生懸命に 覚えようという努力もしない。学習の方法も身について いない。ましてや,日常的に数学が使われるかどうかな どほとんど関心がない。

多分,これはわが国における数学学習に対する多くの 生徒たちの実像と大きくかけ離れてはいないのではない だろうか。これらの傾向は,2章で述べたように,今に 始まったことではないが,誤解を恐れずに言えば,いま だに解決されていないということであり,そのことが PISA調査でさらに明らかにされたといえよう。

(Q7)のように,学んだ数学を日常生活でどう応用 できるかを考えている生徒はわずかに12%しかなく,今 回のリテラシー調査で第2グループになったことを裏づ けるデータとも言える。

しかし,これは生徒自身の問題というよりは学習のあ り方の問題であり,何よりもQ1〜Q7に対応するよう な学習がやられていないことを意味するものと捉え,少 なくとも数学の学習を肯定的に捉えることの出来るよう な学習を組織していくことが緊急の課題だといえる。

こういったことが,PISA調査での結果の裏にあると 考える。不安への肯定的な割合が高く,数学に対して不 安感を抱えている子どもがOECDと比較しても多いと いうことは,数学嫌いや数学離れを増加に歯止めがかか らない大きな要因でもあり,この悪循環をどこかで断ち 切ることが必要である。

3.全国学力調査の問題について

学力低下を受けて,数十年ぶりに全国学力調査が行わ れたことは前述したとおりである。これを巡って様々な 議論があり,今後もこの議論は続くと考えられるが,こ こではそのことには深く言及はせず,その問題の傾向に ついて,少し詳しく触れておく。それはこの小論で対象 としているPISA調査と無関係ではないからである。

2007年4月に日本で全国学力調査が実施された。その目 的は!

○全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の 観点から,各地域における児童生徒の学力・学習状況 を把握・分析することにより,教育及び教育施策の成 果と課題を検証し,その改善を図る。

○各教育委員会,学校等が全国的な状況との関係におい て自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し,そ

① ② ③ ④

日本 21.0 26.5 45.2 61.8 フィンランド 26.3 44.4 54.2 72.3 OECD平均 33.8 45.1 66.4 75.4

① ② ③ ④ ⑤

日本 41.7 12.5 51.8 20.9 14.5 フィンランド 43.3 50.8 61.9 26.7 39.5 OECD平均 48.6 53.0 64.4 40.2 44.1

① ② ③ ④ ⑤

日本 80.6 64.8 76.3 49.8 25.9 フィンランド 88.1 46.0 82.2 48.1 58.7 OECD平均 87.1 72.9 85.6 69.2 75.4

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の改善を図る。

の2つである。

算数A,算数Bは小学6年生を対象に,数学A,数学B は中学3年生を対象に行なわれた。算数・数学の教科の 問題は,

(1) 主として「知識」に関する調査

(2) 主として「活用」に関する調査

の2つに分類され,算数A・数学Aが(1)に属し,算 数B・数学Bが(2)に属する。

問題内容を詳しく見ると,算数A,数学Aは抽象的な 問題となっており,反対に,算数B,数学Bは具体的な 問題となっている。どちらもBの問題はPISA型の問題 が多く含まれ,算数Bでは漁業の問題や走り高跳びなど,

数学Bではファミリーレストランのメニューの問題やサ ッカーの試合の問題などがある。算数A・数学Aでは,

主に計算能力を,算数B・数学Bでは,主にPISA型の 問題を解く能力を中心としていることが考えられる。

結論的に言えば,今回の学力調査は,PISA調査を強 く意識した構造になっているということである。このテ スト内容は,これまでの現場の学習の観点にはなかった 点を見ており,いきなりこのようなテスト構造にするこ との教育現場での合意もなかったという問題点を含んで いるが,全国学力調査の結果を踏まえて,今後わが国で もPISA型の問題(実生活に即した問題)を解く能力が 求められていくことが考えられる。

4.学習指導要領について

教科書の問題を調査するにあたり,学習指導要領の内 容についても調査しておく必要がある。現在の教科書,

PISA調査が実施された2003年に使用されていた教科書 は共に,平成10年に改正された学習指導要領に基づいて 作成されている。

平成10年改訂の学習指導要領!では,今までの指導要 領の目標に加え,新しく「数学的活動の楽しさ」を知る ことが加えられた。そして,中学校数学を「A 数と式」,

「B 図形」,「C 数量関係」の3つの領域に分類してい る。これらの指導のねらいは,それぞれの領域の中だけ で達成されるものではない。例えば,「A 数と式」領域 の正の数と負の数の学習は,数の概念を豊かにし,減法 を加法の式でまとめることができるなど,式の機能を高 めるものであるが,この学習は,同時に「C 数量関係」

領域の関数の学習に役立つ。また,論理的な考え方など の思考力は「B 図形」領域の学習で育てるようにする 必要があるが,この3つの領域が相互に関連している。

中学校数学の目標は,

①数量,図形などに関する基礎的な概念や原理・法則の 理解を深め,数学的な表現や処理の仕方を習得するこ と。

②事象を数理的に考察する能力を高めること。

③数学的活動の楽しさ,数学的な見方や考え方のよさを

知り,それらを進んで活用する態度を育てること。

の3つとなっている。これらの目標にしたがって,内容 が定められている。3つの領域の目標・各学年の目標に ついては,後述する。

5.調査方法と分析

学習指導要領の狙いとする「生きる力」をはじめ,全 国学力調査等においても見られるように,PISA型の数 学的リテラシーの向上が今後進むべき方向であり,課題 であることがわかった。それを踏まえて,この小論では,

学習指導要領の示す目標などと照らし合わせながら,日 本の教科書について詳しく調べ,PISA調査が実施され た2003年に使用されていた教科書"の内容をPISA調査 の定義に基づいて4つの領域に分類し,問いや練習問題 の中にどの程度PISA型の問題が含まれているのか否か を調査・分析をする。

その目的は,冒頭でも述べたように,今回のPISA調 査結果での第二グループへの移動や情意面で明らかにさ れた弱点などをどのように反省し,その反省の上に授業 を構築していくための基礎的調査研究という点にある。

そのために,最も基本的な教材である教科書の内容が,

果たしてPISA型の数学的リテラシーに対応しているの かどうかが重要な観点であると考えた。

2003年に使用していた教科書は,平成14年に新しく作 られた教科書を使用している。現在使用されている教科 書は,平成18年に新しく作られた教科書である。平成10 年に学習指導要領が改正されたので,数学的な内容は同 じであるが,全国学力調査が実施されたのが2007年とい うこともあり,PISA調査の時とは違う教科書を使用し ているので,現在の教科書#についても同様の調査を行 った。また,各学年の教科書にどの程度PISA型の問題 が含まれているのかの調査も行った。その調査結果をも とにして,PISA調査の結果との関連についての分析を 行った。

まず,第一に中学校の教科書(福井で最もよく使われて いる啓林館出版の教科書を用いた)の内容を4つの領域 に分類した。

第1学年

1章 正の数・負の数:「量」領域 2章 文字の式:「量」領域 3章 方程式:「変化と関係」領域 4章 比例と反比例:「変化と関係」領域 5章 平面図形:「空間と形」領域 6章 空間図形:「空間と形」領域

第2学年

1章 式の計算:「量」領域

2章 連立方程式:「変化と関係」領域 3章 一次関数:「変化と関係」領域 田中 裕人・黒木 哲徳

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4章 図形の調べ方:「空間と形」領域 5章 図形の性質と証明:「空間と形」領域 6章 確率:「不確実性」領域

第3学年

1章 式の展開と因数分解:「量」領域 2章 平方根:「量」領域

3章 二次方程式:「変化と関係」領域 4章 関数 :「変化と関係」領域 5章 図形と相似:「空間と形」領域 6章 三平方の定理:「空間と形」領域

分類の方法は,各領域のPISA調査結果およびPISA型 問題の割合の調査結果と共に述べる。

第二に,PISA調査をもとにして,分類した各領域の問 題の中にどの程度PISA型の問題が含まれているのかを 調査した。調査した問題は,教科書の中の<問>,<練 習問題>,<基本のたしかめ>,<章末問題>である。

各領域の調査分析の結果は以下の通りである。

(Ⅰ)「量」領域

PISA調査では,「量」領域を 相対的な大きさの理解,

数のパターンを見つけること,量,及び,(数えること や測定のように)量として捉えることが可能な実世界の 対象の特性を数を用いて表すこと。重要なのは「量的推 論」である。「量的推論」は,数感覚,数を表現するこ と,演算の意味の理解,暗算や見積もりに関わる。伝統 的な数学カリキュラム内容においては数と最も関連して いる。 !としている。PISA調査における「量」領域の 結果は,

というものであり,日本は4つの領域の内もっとも順位 が低く,唯一2位グループという成績となった。田中等 の卒業論文"で実施したテストでも「量」領域の正答率 の低さが見て取れた。では,日本の教科書の「量」領域 に含まれる分野はどのような内容になっているのか。こ の領域は日本の教科書では,学習指導要領の「A 数と 式」の分野に分類されると考え,その分野の問題の内容 についてPISA型の問題の割合を調査した。

まず,日本の学習指導要領では,「A 数と式」分野の各 学年の目標は,

第1学年

数を正の数と負の数まで拡張し,数の概念について の理解を深める。また,文字を用いることの意義及

び方程式の意味を理解するとともに,数量などの関 係や法則を一般的にかつ簡潔に表現し,処理できる ようにする。

第2学年

文字を用いた式について,目的に応じて計算したり 変形したりする能力を伸ばすとともに,連立二元一 次方程式について理解し,それを用いる能力を養う。

第3学年

数の平方根について理解し,数の概念についての理 解を一層深める。また,目的に応じて計算したり式 を変形したりする能力を一層伸ばすとともに,二次 方程式について理解し,式を能率的に活用できるよ うにする。

となっている。

具体的にこの 分 野 に 含 ま れ る 問 題 の 中 に ど の 程 度 PISA型の問題(実生活に即した問題)が含まれている のかを調べると,以下のような結果となった。

教科書目次 1年

1章 正の数・負の数 2章 文字の式 2年

1章 式の計算 3年

1章 式の展開と因数分解 2章 平方根

現在学校で使用されている教科書と,PISA調査が実施 された2003年に使用されていた教科書を比較しても,

PISA型の問題の割合はいずれも10%,12%で,4つの 領域の中で二番目に低いという結果となった。一番低い 結果となった「空間と形」領域は,後で詳しく述べるが,

PISA型の問題は少ないものの,実際に定規やコンパス などで作図するという問題が多く含まれ,それが子ども たちの興味につながっていることが考えられる。しかし この「量」領域は,計算問題が多くを占め,生徒からす

国 名 平均得点

フィンランド 549(1位)

日 本 527(8位)

OECD平均 501

PISA型の問題(2007)

問:14問/141問 練習問題:6問/51問 基本のたしか め:1問

/30問

章末問題:6問/35問 PISA型の問題(2002)

問:18問/151問 練習問題:5問/48問

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2007)

27問/257問 10.5%

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2002)

29問/232問 12.5%

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ると,繰り返し計算問題を解くことによって,計算能力 は身に付くが,計算ばかりで飽きてしまうということも 考えられる。そのような経験を持つ人は多いに違いない。

また,実生活に結びつけることが難しい抽象的な内容と なっている。学習指導要領の目標でもあるように,この 領域では,法則などを一般的に表現したり,計算したり 変形したりする能力を伸ばすための内容を学ぶ分野とな っている。そのため抽象的な内容となり,生徒が興味を 失ってしまうということが考えられる。これらの要因が PISA調査の結果に関連していると考える。

(Ⅱ)「変化と関係」領域

PISA調査では,「変化と関係」領域を 変数間の関数的 な関係と依存関係とともに変化の数学的関係を明らかに すること。数学的関係とは方程式や不等式の形を取るこ とが多いが,等しい,割り切れる,含む,などのより一 般的な関係も含む。関係は記号,代数,グラフ,表,幾 何的表現など様々に異なる表現によって表される。伝統 的な数学カリキュラムの内容においては代数と最も関連 している。 !としている。PISA調査における「変化と 関係」領域の結果は,

というものであり,日本は1位グループに属している。

4つの領域の中では「空間と形」領域についで二番目に 良い結果となった。田中等の調査"でも,PISA調査と同 様の結果となった。では,日本の教科書の「変化と関係」

領域に含まれる分野はどのような内容になっているのか。

この領域は日本の教科書では,学習指導要領の「C 数 量関係」の分野に分類されると考え,その分野の問題の 内容についてPISA型の問題の割合を調査した。

まず,日本の学習指導要領では,「C 数量関係」分野の 各学年の目標は,

第1学年

具体的な事象を調べることを通して,比例,反比例 の見方や考え方を深めるとともに,数量の関係を表 現し考察する基礎を培う。

第2学年

具体的な事象を調べることを通して,一次関数につ いて理解するとともに,関数関係を見いだし表現し 考察する能力を養う。また,具体的な事象について の観察や実験を通して,確率の考え方の基礎を培う。

第3学年

具体的な事象を調べることを通して,関数y=αx2に ついて理解するとともに,関数関係を見いだし表現 し考察する能力を伸ばす。

となっている。

具体的にこの分野に含まれる問題の中にどの程度PISA 型の問題(実生活に即した問題)が含まれているのかを 調べると,以下のような結果となった。

教科書目次 1年

3章 方程式 4章 比例と反比例 2年

2章 連立方程式 3章 一次関数 3年

3章 二次方程式 4章 関数y=αx

教科書の中のPISA型の問題の割合は2007年も2002年も 共に20%を超えており,「不確実性」領域についで二番 目に高い結果となった。学習指導要領の各学年の目標の 中に含まれる,「具体的な事象を調べることを通して」

とあるように,二次方程式の利用など, ○○の利用 という部分の問題のほとんどは,日常的な問題で,生徒 からすると,イメージしやすい内容となっている。また,

PISA調査は日常で経験するような実生活に即した問題 が主なので,この分野で学んだ力を十分に発揮できるの ではないかと考える。これらの要因がPISA調査の結果 に関連していると考える。

(Ⅲ)「空間と形」領域

PISA調査では,「空間と形」領域を 空間的,幾何的な 現象や関係。物の形の構成を分析するとき,対象の性質 や相対的な位置を理解するとともにそれらの形が異なる 表現や異なる次元で表されても認識でき,類似点や相違 点を探すこと。伝統的な数学カリキュラムの内容におい ては幾何と最も関連している。 #としている。PISA調 査における「空間と形」領域の結果は,

国 名 平均得点

フィンランド 543(3位)

日 本 536(5位)

OECD平均 499

PISA型の問題(2007)

問:21問/100問 練習問題:7問/24問 基本のたしか め:4問/

25問

章末問題:8問/32問 PISA型の問題(2002)

問:26問/106問 練習問題:8問/27問

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2007)

40問/181問 22.0%

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2002)

44問/168問 26.1%

国 名 平均得点

フィンランド 539(4位)

田中 裕人・黒木 哲徳

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というものであり,4つの領域の中でもっとも良い結果 となり,世界1位であった。私たちの調査でも同様の結 果を表している。では,日本の教科書の「空間と形」領 域に含まれる分野はどのような内容になっているのか。

この領域は日本の教科書では,学習指導要領の「B 図 形」の分野に分類されると考え,その分野の問題の内容 についてPISA型の問題の割合を調査した。

まず,日本の学習指導要領では,「B 図形」分野の各学 年の目標は,

第1学年

平面図形や空間図形についての観察,操作や実験を 通して,図形に対する直感的な見方や考え方を深め るとともに,論理的に考察する基礎を培う。

第2学年

基本的な平面図形の性質について,観察,操作や実 験を通して理解を深めるとともに,図形の性質の考 察における数学的な推論の意義と方法とを理解し,

推論の過程を的確に表現する能力を養う。

第3学年

図形の相似や三平方の定理について,観察,操作や 実験を通して理解し,それらを図形の性質の考察や 計量に用いる能力を伸ばすとともに,図形について 見通しをもって論理的に考察し表現する能力を伸ば す。

となっている。

具体的にこの分野に含まれる問題の中にどの程度PISA 型の問題(実生活に即した問題)が含まれているのかを 調べると,以下のような結果となった。

教科書目次 1年

5章 平面図形 6章 空間図形 2年

4章 図形の調べ方 5章 図形の性質と証明 3年

5章 図形と相似 6章 三平方の定理

この領域では,PISA型の問題の割合は4領域中最も低 く,2007年,2002年とも5%台という結果となった。そ れにもかかわらず世界1位ということは,今回のPISA 型問題が学習の習熟度を問う問題ではなかったという点 が考えられる。わが国においては,子どもたちは諸外国 に比べてテレビや漫画のただ中にあり,図形などの感覚 が優れているとも考えられる。教科書の問題を見てみる と,PISA型の問題は少ないものの,実際に定規・分度 器・コンパスなどを用いて作図などをするという問題が,

特に1年の平面図形の分野では大半を占める。生徒たち にとって,実際に手を動かして問題を解くということは 非常に具体的で,それが理解にもつながっていると考え られる。このことがPISA調査で1位という結果に深く 結びついているのではないかとも考える。中学校の図形 の分野で子どもたちが 証明 という部分に抵抗を感じ ているとよく耳にする。この部分の教科書の問題は,子 どもたちにとってイメージしにくい内容となっていて,

理解が難しいと感じる。しかしPISA調査では証明など の抽象的な内容よりも具体的な内容で問題を作成してい るので,あまり影響がない。これらの要因がPISA調査 の結果に関連していると考える。

PISA型の問題は,このように学校で学習する内容を反 映しなくても高得点が取れるということは,説明をし問 題を解く練習をひたすら繰り返さなくても数学的リテラ シーが向上するということでもあり,そうなると社会的 環境や学習の仕方と密接に関わることが考えられ,もう 少し突っ込んだ調査と分析が必要だと考えている。

(Ⅳ)「不確実性」領域

PISA調査では,「不確実性」領域を 確率的・統計的な 現象や関係であり,これらは今日の情報化社会において ますます関連してくる。伝統的な数学カリキュラムの内 容においては統計や確率と最も関連している。 !として いる。PISA調査における「不確実性」領域の結果は,

というものであり,「量」領域についで二番目に低い結 日 本 553(1位)

OECD平均 496

PISA型の問題(2007)

問:1問/130問 練習問題:3問/37問 基本のたしか め:0問/

24問

章末問題:8問/45問 PISA型の問題(2002)

問:5問/119問 練習問題:3問/47問

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2007)

12問/236問 5.0%

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2002)

11問/201問 5.4%

国 名 平均得点

フィンランド 545(2位)

日 本 528(7位)

OECD平均 502

― 13 ―

(9)

果となった。では,日本の教科書の「不確実性」領域に 含まれる分野はどのような内容になっているのか。この 領域は日本の教科書では,「C 数量関係」の分野に含ま れているが,中学校2年の6章確率の部分しか含まれな い。確率の問題の内容についてPISA型の問題の割合を 調査した。

教科書目次 2年 6章 確率

「不確実性」領域に含まれる確率の分野は,2007年も 2002年のいずれも実生活に即したPISA型の問題ばかり であった。身近な問題から確率を考えていくことは子ど もたちの興味につながり,授業の中でも実際にその事象 を経験してみるということが可能であり,楽しく学ぶこ とができる。しかし,内容としては難しいものとなって おり,理解することが困難な状況が見られる。これらの 要因がPISA調査の結果に関連していると考える。

次に,2002年と2007年に使用している教科書のPISA型 の問題の割合を各学年で比較して見てみた。

第1学年は,

第2学年

第3学年

という結果となった。結果を見て分かるように,第1学 年と第2学年の教科書には,2007年も2002年も両方に PISA型の問題が約2割程度含まれている。しかし,第 3学年になると,PISA型の問題の割合は1割未満にな ってしまい,PISA型の問題の問題数も急激に減少して しまう。つまり,学年が進むにつれ,具体的な数学の学 習から抽象的な数学の学習へと移行していることが分か る。学年を追うごとに,数学が嫌いな生徒の人数が増加 していき,中学校2年から3年で有意な違いが起きてい るという調査があるが!,PISA型の問題の減少も少なか らず関係しているのではないかと考えられる。

6.全般的考察と今後の展望

以上の調査・分析から,PISA型数学的リテラシー向 上にとって,数学の教科書の構造が関係をしていそうだ ということを伺い知ることができた。そうであると結論 を下すまでにはまだいかないが,少なくともその構造が 変われれば,指導の方法も変り,PISA型数学的リテラ シー向上にとってプラスになると考える。

PISA型の問題(実生活に即した問題)は,子どもた ちにとって,非常に問題内容をイメージしやすく,数学 を身近なものに感じることができるという利点がある。

数学嫌いの子や数学離れが進行している現状を打破する ためにも,PISA型の問題は重要である。しかし,PISA 型の問題を解く際に必要となってくるのは,計算能力で ある。教科書の中に含まれる「量」領域の問題は,計算 問題が多いと前述したが,それも数学を学習することに おいて,基礎的な能力として必要なものである。この

「量」領域は,4つの領域の内もっとも順位が低く,唯 一2位グループという成績となったところである。学力 低下といわれるときに,この部分が指摘されることが多 い。計算能力は反復して練習することにより身に付くこ とも確かで,教科書の問題を全てPISA型の問題にすれ 1年全体のPISA型の問題(2007)

問:20問/154問 練習問題:8問/53問 基本のたしかめ:3問/27問 章末問題:9問/35問

1年全体のPISA型の問題(2002)

問:32問/158問 練習問題:8問/47問 章末問題:12問/33問

2年全体のPISA型の問題(2007)

問:23問/113問 練習問題:6問/34問 基本のたしかめ:5問/26問 章末問題:14問/39問

2年全体のPISA型の問題(2002)

問:22問/111問 練習問題:6問/34問 章末問題:10問/36問

3年全体のPISA型の問題(2007)

問:9問/118問 練習問題:4問/36問 基本のたしかめ:1問/29問 章末問題:6問/44問

3年全体のPISA型の問題(2002)

問:6問/118問 練習問題:4問/43問 章末問題:1問/38問 PISA型の問題(2007)

問:11問/11問 練習問題:2問/2問 基本のたしか め:3問/

3問

章末問題:6問/6問 PISA型の問題(2002)

問:11問/11問 練習問題:2問/2問

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2007)

22問/22問 100%

全 体 のPISA型 問 題 の 割 合(2002)

17問/17問 100%

48問/212問 22.6%

20問/227問 8.8%

11問/199問 5.5%

40問/269問 14.8%

52問/238問 21.8%

38問/181問 20.9%

田中 裕人・黒木 哲徳

― 14 ―

(10)

ばよいとは一概には言えないが,反復させるだけの時間 がないということも問題であり,何らかの対応が必要で ある。教科書の問題全てをPISA型の問題にすると,計 算能力が低下してしまうということにもなり,それは PISA型の問題を解く能力の低下を招いてしまうという 悪循環につながりかねない。従って,そのバランスが必 要である。また,「空間と形」領域では,PISA型の問題 は少ないが,PISA調査では世界1位という結果であっ たことにより,PISA型の問題だけではなく,子どもた ちをとりまく文化的環境も一つの要因ではないかと考え られる。それらの特性を生かした学習の指導のあり方も 非常に重要だと考える。他方では,直接的にPISA型の 問題でなくとも,実際に作図するなどの問題も生徒が興 味を持ち,理解につながるということも考えられる。こ の点は,まだ明確な結論は出せない。PISA型の問題と 計算問題,そして作図などをする問題のそれぞれの重要 性を考慮し,いま問題にされている学力低下,今後必要 なPISA型の数学的リテラシー向上に向けて教科書の構 成のあり方やそれに応じた授業の研究が必要だと考える。

今回は明らかに出来なかった小学校教科書との関連や 今後PISA型の数学的リテラシーの向上のためには教科 書の構成も変る必要があるのではないかという点につて も今後の課題としたい。

(1)小学校の教科書についても同様に分類する。

2003年にPISA調査を受けた生徒たちは,どのよ うな算数教科書で学習をしていたのか。

(2)小学・中学の教科書の問題の分類の結果とPISA 調査結果との関連を調べる。

(3)学力低下を防ぐための今後の教科書の内容構成に ついて検討する。

参考文献等

!.国立教育政策研究所編:生きるための知識と技能―

OECD生徒の学習到達度 調 査(PISA)―2003年 調 査国際結果報告書,2004.

".第2回教育シンポジウム「学力をどう測るー全国学 力テストをどう読むべきかー」.日本数学 協 会 主 催.2007年5月19日(於:東京大学大学院数理科学

研究科)

#.!に同じ

$.!に同じ

%.田中裕人・左近徳久・直江謙太:「算数・数学の学 力向上のための基礎的研究」

福井大学教育地域科学部卒業研究 2006.3

&.西川満・黒木哲徳:「高校数学の方向を求めてー日 米の高校生の数学に対する意識の考察からー」 福 井大学教育実践研究 1993,第18号,pp.195−214.

'.水上俊成・黒木哲徳:「中学生と高校生の数学意識 調査」福井大学教育実践研究 1995,第20号,pp.221

−236 .

(.上野智美・黒木哲徳:「数学教育の新しい方向を求 めて―学習者からみた数学から数学教育を考える

―」福井大学教育実践研 究 1998,第23号,pp.145

−164.

).西川満:「高校数学における数学教育のあり方につ いてー数学観を育てる授業をめざしてー」

福井大学教育学研究科修士論文 1994.3

*.!に同じ +.全国学力調査:

http : / / www. mext. go. jp / a _ menu / sho tou / gaku ryoku − chousa/index.htm文部科学省

,.文部科学省:中学校学習指導要領(平成10年12月). -.啓林館中学校数学教科書

数学1,2,3年(2002)

..啓林館中学校数学教科書

楽しさひろがる数学1,2,3年(2005)

/.!に同じ 0.%に同じ 1.!に同じ 2.%に同じ 3.!に同じ 4.!に同じ

5.黒木哲徳:「「数学離れ」に関する基礎的考察―学 生・教師の意識調査をもとにして―」

福井大学教育実践研究 1994,第19号,pp.169−184.

A study of math textbook from a view point ofPISAresearch.

Yuto TANAKA and Tetsunori KUROGI

Key words: PISA research,emotional side of math,Mathematical literacy,an achievement test,math textbook

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参照

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