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アルツハイマー病脳における糖尿病関連遺伝子の発 現異常 : 久山町研究

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

アルツハイマー病脳における糖尿病関連遺伝子の発 現異常 : 久山町研究

外間, 政朗

https://doi.org/10.15017/1441067

出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(医学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

名 : 外 間 政 朗

論文題名: AlteredExpression of Diabetes‑Related Genes in Alzheimers Disease Brains:  The Hisayama Study 

(アノレツハイマー病脳における糖尿病関連遺伝子の発現異常:久山町研究)

区 分 : 甲

論 文 内 容 の 要 旨

糖尿病はアルツハイマー病(

AD

)を含む認知症のリスクファクターと考えられている。

しかし、なぜ糖尿病が

AD

の危険因子となるのかその分子メカニズムはよく理解されてい ない。今回我々は久山町研究に献体された方の死後脳を用いて遺伝子発現プロファイルを 調べた。死後脳の前頭皮質、 側頭皮質、海馬から得られたマイクロアレイデータで

AD

脳血管性認知症(

VD

)、性別の三要因について分散分析を行った。また、ヒト

AD

脳と

AD

モデ ルマウスの発現変化の比較解析も行った。マイクロアレイによって得られた関連のある遺 伝子発現変化を定量的RT‑PCR法とウエスタンプロット法で確認した。

AD

脳の海馬が最も 有意な遺伝子発現プロファイルの変化を示した。精神疾患と

AD

に関連する遺伝子群の変 化に加えて、インスリン非依存性糖尿病と肥満に関連する遺伝子群がヒト

AD

脳と

AD

モデ ルマウスでともに有意な変化を示した。

AD

脳における糖尿病関連遺伝子の発現プロファ イルの変化は末梢の糖尿病関連の異常とは無関係だった。これらの結果は、

AD

脳におけ る糖尿病関連遺伝子群の発現変化は

AD

の病態に基づくものであり、このために末梢のイ ンスリン抵抗性や糖尿病が

AD

を悪化させうることが示唆された。

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