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巻 頭 言 思えば7号まで来たもんだ ─コミ福学会のさらなる発展のために─

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Academic year: 2021

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9 2007年に本学会が創設され、7年が経過し、第8回のコミ福学会を迎え、第7号 の『まなびあい』を発刊することになりました。

『まなびあい』は、編集委員会と執筆者のみなさまのご尽力によって第7号を迎え ることができました。この間、運営委員として、会員として本学会を支えていただ きましたみなさまに、心より御礼申し上げます。

「まなびあい」の意味を考える

本誌名は、「まなびあい」ですが、あらためてこの意味について考えてみたいと思い ます。学ぶことの意味について、かなり乱暴な書き方をすることをお許し願いたい。

学ぶことは、まずわがままに知りたいことを知る努力をすることでいいのではな いでしょうか。そのわがままさの中に、その人らしい時代の問題意識が内在してい ることも少なくありません。現代社会の支配的で多数派の考え方や政策に抗して、

わがままさを貫いての研究も意味があるのではないでしょうか。

ではここでいう「わがままさ」とは何を指すのでしょうか。自分勝手や他の人の ことを考えないという意味ではなく、自らに素直に従う様をいいます。そこでは“従 うべき自ら”とはどのような存在であるのかを問い直すことが求められます。

「まなびあう」ためには、いま何を課題として捉えているのかの熱い視線がなけれ ば、まなびあいは成り立ちません。誰のために、何をするのかを自らに問うことな しに、本物の研究に発展することはありません。研究活動をおろそかにする人は、

結局は時代と正面から向き合って格闘していないし、学びという闘いから逃げてい るのかもしれません。

巻  頭  言

思えば7号まで来たもんだ

─コミ福学会のさらなる発展のために─

コミュニティ福祉学会運営委員長 コミュニティ福祉学部学部長

浅井 春夫

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研究活動の中に、その人の人間性が見えるといってもいいかもしれません。

いまの時代だからこそ「まなびあい」の姿が問われているのではないでしょうか。

いまという時代を読むために

みなさんは世界と日本のいまをどう考えておられるでしょうか。現代という書物 を読むことがいまほど必要な時代はないでしょう。時代を読むために必要なことは、

理論研究と歴史研究です。自らが時代を読むうえで、どのような理論に依拠しよう とするのか、また歴史の歩みから何を学んできたのか、また学ぼうとしてきたのか が問われます。

ドイツのヴァイツゼッカー元大統領の言葉を借りれば、現在は「過去を見つめよう とする心構えと能力」が試されている時代状況にあり、「真理に向かう勇気を呼び起 こす」ことが求められています。まなびあう人間は、時代に抗してでも何を発信す るのかを真摯に追究している存在であると感じています。

本学会の今後の課題にふれて

数秘術で号数の「7」の総合的な意味は、「飛躍」です。学内学会の飛躍をめざし て、今後の課題についてふれてみたいと思います。

まず名実ともに卒業生と在校生、教員の共同のコミ福学会をめざすという課題が あります。その柱として、3つの学科にとって卒業した後も存在意義のある学会で あるために、どのような運営をしていくのかが問われていると思います。もっと多 くの卒業生が大会に参加していただきたいと願っています。

つぎに、卒業生が中心となって研究論文と実践記録、エッセイなどを持ち寄る フォーラム(古代ローマの市の中心に設けられた公共広場〈フォルム〉に発し、転 じて今日では広く公共的討論の場)であってほしいと願っています。これまでは、

卒業生の論文や実践はまだまだ少ないのが実状です。卒業論文を発展させ、その内 容を報告していただくことも重要な取り組みです。さまざまな持ち場で必ず課題は あるはずですし、研究活動なしには、どの分野も人間的なしごとにしていくことは 困難ではないでしょうか。そのことをもっと端的に言えば、人間らしさを失わない ためには、問題意識を手放さずにもち続けることです。

さらにいえば、現場実践と研究活動を踏まえて、大会でパネルディスカッション、

通年的な自主的研究会などをもっと企画していきたいものです。時代に真摯に向き 合えば、そこには避けることのできない課題があるはずです。そもそも時代の課題 とは何かを問い続けることは学内学会の使命でもあります。

目標と展望をもって、前に進んでいきたいものです。

参照

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