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Microsoft Word - 【修正】GBI欧米 doc

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January 17, 2014

1.トルコの「投資インセンティブ制度」(2)

2.日本と欧州連合の経済連携〔EPA/FTA〕(2)

3.政治・経済・産業トピックス

4.主要国の経済指標

1.トルコの「投資インセンティブ制度」(2)

はじめに 前回号(〔第 1 部〕)では、2012 年 4 月発表された「新投資インセンティブ法(官報 2832 号/法令 2012/3305)」 に基づく、「一般」・「地域」・「大規模」・「戦略」投資に対する投資奨励(インセンティブ)制度を解説しました。 (以下URLをクリックして、レポート本文をご参照下さい。 http://www.bk.mufg.jp/report/insemeaa/BW20140107.pdf今回号では、研究開発(R&D)の奨励制度や、国内外からの投資促進を目的とした工業団地(フリーゾーン・組織 化工業団地)の制度につき解説致します。

〔第2部〕

(Ⅱ)R&D 支援 (1)新 R&D 法(新研究開発法) 2024 年まで有効な新 R&D 法では、トルコにおける研究開発施設で 50 人以上の雇用があるような R&D 投資プロ ジェクトに対して、以下の特別なインセンティブを用意しています。 ¾ 研究開発費の前年度比増加分の 50%を法人税から控除可能 ¾ 従業員数が 500 人以上となる場合、研究開発費の 100%を法人税から控除可能 ¾ 被雇用者の所得税控除の免除。(2023 年 12 月 31 日まで有効) ¾ 5 年間にわたる社会保障費雇用者負担分の 50%が免除 ¾ 関連文書の印紙税免除 ¾ 新規採用の科学者に対して 10 万トルコリラを上限とし技術開発費を供与 ¾ 一部の公共機関や国際機関からの補助金所得は税算定の上で所得から除外

(2)技術開発ゾーン(TDZ:Technology Development Zone)

技術開発ゾーン(又はテクノパークと呼ばれる)は、大学構内や大学の近隣に設立される工業ゾーンで、先端技術 を活用した製品やサービスを産学協同で開発し、商品化することを目的として設置されています。

トルコ国内で40以上の技術開発ゾーンが認可され、30以上が稼動中です。

大学と協同研究する新興企業・個人発明家などの活動支援を目的とし、以下のインセンティブが提供されます。

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2 ¾ すぐに利用可能な事務所や研究インフラ設備の提供 ¾ ソフトウェア開発など研究開発からもたらされる利益につき、2023 年 12 月 31 日まで所得税と法人税が免除 ¾ 技術開発ゾーン内で 100%制作されたアプリケーション・ソフトウェアの販売に際し、2023 年 12 月 31 日まで VAT を免除 ¾ 技術開発ゾーンの調査、ソフトウェア、研究開発人員の所得は 2023 年 12 月 31 日まで所得税免除 ¾ 社会保障費雇用者負担分の 50%を政府が 5 年間にわたり負担。(2024 年 12 月 31 日まで) (3)研究開発プロジェクトに対する研究開発費の補助及び融資 TUBITAK (トルコ科学技術研究会議)及び TTGV (トルコ技術開発基金)は、以下のプロジェクトや研究などに対し 補助金の交付や融資を行います。 ・ 「TUBITAK インセンティブの対象プロジェクト」 ・ 「コンセプト開発」 ・ 「技術調査及び技術的フィージビリティー調査」 ・ 「実験室におけるコンセプトから設計への転換研究」 ・ 「設計及びスケッチングの研究」 ・ 「プロトタイプ製作」 ・ 「パイロット施設の建設」 ・ 「試験生産」 ・ 「特許とライセンスの研究」 ・ 「製品の設計から生じる販売後の問題の除去に関する活動」 (Ⅲ)中小企業支援 「中小企業」とは“従業員 250 名以下、そして売上高 25 百万 TL 以下の企業”と定義され、中小企業に対して、国内産 業振興の観点から以下のインセンティブが提供されます。 ¾ 関税の免除 ¾ 輸入もしくは国内で購入した機械、設備にかかる VAT 免除 ¾ 信用供与制度(限度額まで) ¾ 信用保証支援:中小企業支援のため、10 億 TL の資金が財務庁より信用保証基金(KGF)に送られ、これを原資に 100 億 TL の貸し付けが可能、一社当たりの保証上限は 1 百万 TL、リスク・グループの企業には 1.5 百万 TL が上 限、KGF は貸付金の 80%を保証します ¾ KOSGEB(中小企業開発公社)は融資、R&D、共用事務所、市場調査、マーケティング、輸出、訓練などを様々な制 度によって支援します (Ⅳ)工業テーゼ (SANTEZ) プログラム 「技術開発」、「生産プロセス開発」、「品質向上」、及び「環境改善」などのプロジェクトを大学と協同で実施した場合、 プロジェクト監督委員会の認可を受けることで、以下の直接的な財政支援が受けられます。 プロジェクト期間は最長 3 年で、6 ヶ月の延長の可能性もあります。 ¾ プロジェクト予算の最大 75%が補助金対象 ¾ 研究所による分析や試験用資材も補助対象

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3 (Ⅴ)技術開発案件に対する貸付 「技術開発」、「再生可能エネルギー」、「省エネ技術」、及び「環境負荷低減」などのプロジェクについては、トルコ技術 開発基金 (TTGV) から、以下の条件の無利子の長期貸付を受けることが出来ます。 ¾ 貸付金の上限額はプロジェクト総額の 50% ¾ プロジェクト一件あたりの貸付金の上限は 1 百万米ドル ¾ 返済期間はプロジェクト実施後一年の猶予期間をおいてからの 4 年間 (Ⅵ)職業訓練支援 国家就業庁(ISKUR)は、最長で 6 ヶ月間の職業訓練プロジェクトに対し、研修生の一定割合が研修後に訓練事業の 当事者である雇用者(企業)に採用されることを条件に、雇用者(企業)に対して以下の支援を行います。 ¾ ISKUR に登録した研修生或いは未雇用の候補者たちに、採用前の研修期間中の賃金補助として一日当たり 20TL が直接支払われます ¾ ISKUR に登録した研修生或いは未雇用の候補者たちの社会保険料を ISKUR が肩代わりします ¾ 雇用者からの国家就業庁への請求に基づき、トレーナーの費用、その他の訓練に関わる費用(光熱費、水道代、賃 貸費用、等)の一部について ISKUR が負担します また国家教育省は職業訓練につき以下のサポートを行います ¾ 国家教育省の判断により適切なプログラムの職業訓練学校を開設します ¾ 既存の職業訓練高校で実施される訓練事業の教員に関わる費用に対し、国家教育省が支援します (Ⅶ)トルコ政府の輸出奨励策 企業による国際市場への輸出の奨励と競争力強化を目的とし、主に R&D 活動、市場調査、国際展示会・フェアへの 参加、特許・商標・工業デザインに関わる費用を対象とし、補助金などの給付が行われます。

(Ⅷ)組織化工業団地 (OIZ:Organaized Industrial zone)

組織化工業団地(OIZ)とは、トルコ国内で製品やサービス生産を行う企業に対し、必要なインフラ施設(道路、水、天 然ガス、電気、電気通信、排水処理など)と、共用可能設備(ロジスティクス施設、職業訓練センター、工業系高校、発電 設備、研究・開発設備等)を提供するために設立される法人格を有する事業運営体です。 2000 年の工業団地法 4562 号と関連委任立法が法 的枠組みとなっており、科学産業技術省工業ゾーン局 の管轄下に置かれています。 トルコ国内には計画中のものを含め全 80 の県に 276 の OIZ があり、その内 181 が稼働中です。 操業中の OIZ 数が最も多いのは Marmara(マルマ ラ)地域で、次いで Aegean(エーゲ)地域、以下 Central Anatolia(中央アナトリア)地域、 Black Sea (黒海)地域と続きます。

OIZ 入居企業は、第 1 部で解説した『新投資インセンティブ法』に基く、「一般」・「地域」・「大規模」・「戦略」投資に

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4 ¾ 不動産取得に関する VAT の免除 ¾ プラントの建設から 5 年間の不動産税の免除 ¾ 低額に設定された料金での水道・ガス・電気通信の利用 ¾ 土地の合筆や分筆に関わる税金の免除 ¾ プラントの建設と利用に関する地方自治体の税金の免除 ¾ OIZ が地方自治体のサービスを利用していない場合には、固形産業廃棄物に関わる地方税の免除 (Ⅸ)フリーゾーン (FZ:Free Zone) フリーゾーン(FZ)とは、輸出型産業の投資を奨励するために設立された、トルコ国内にあって通関前地域として認知 されている特別地域です。 一般の商業・金融・経済面の法的・事務的規制 は、FZ 内では不適用、乃至は部分適用に留まりま す。 1985 年の FZ 法 3218 号と関連委任立法が法的 枠組みで、経済省フリーゾーン局の管轄下に置か れ、関税貿易省も特定責任を負います。 トルコ国内には 20 のフリーゾーンがあり、そのう ち 19 が稼働中で、国際貿易にとってのアクセスに 優れる EU や中東市場に近く、地中海、エーゲ海、 黒海などのトルコの主要港に隣接しています。 フリーゾーン入居企業は、以下の広範囲な租税上の恩典などを享受できます。 ¾ 関税その他の関連費用の 100%免除 ¾ 製造拠点のとしての認可を受けた場合は法人税を 100%免除 ¾ VAT 及び特別消費税の 100%免除 ¾ 従業員の個人所得税の 100%免除(フリーゾーン内で生産する物品の FOB 価格合計の少なくとも 85%を輸出する企 業の場合) ¾ 物品は無期限でフリーゾーン内に保管 ¾ 外貨建て会計 ¾ 企業はフリーゾーンから海外、或いはトルコへ利益を自由に、何らの規制なく移動 (Ⅹ)フィード・イン・タリフ(固定価格買取制度) トルコのフィード・イン・タリフに関する規制は、主に 2005 年 5 月 18 日に公布された法令 5346、2010 年 12 月 29 日 に公布された法令 6094 及び同修正案、2013 年 3 月 30 日に公布された「Electricity Market Law 6446」に基づきます。

また「Electricity Market Law 6446」は、1MW 以下の再生可能エネルギーに基づく発電施設について認可が不要と 規定しています。

下記はフィード・イン・タリフの価格を記した表ですが、詳細については当該法令やトルコ共和国首相府投資促進機関 (ISPAT)の報告書などをご参照下さい。

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5 Schedule I (2010 年 12 月 29 日に公布された法令 6094 に基づく) 再生可能エネルギー発電施設のタイプ 適用価格 (米ドルセント/kWh) a. 水力発電所 7.3 b. 風力発電所 7.3 c. 地熱発電所 10.5 d. バイオマス発電所(埋立地ガスを含む) 13.3 e. 太陽エネルギーによる発電所 13.3 Schedule II (2010 年 12 月 29 日に公布された法令 6094 に基づく) 設備のタイプ 発電設備に使われている国産部品 国産化による上乗せ (米ドルセント/kWh) 1- タービン 1.3 A-水力発電 所 2- ジェネレーター、パワーエレクトロニクス 1.0 1- ウイング 0.8 2- ジェネレーター、パワーエレクトロニクス 1.0 3- タービンタワー 0.6 B-風力発電 所 4- ローターとナセル類の全ての機械部品(ウイング類、ジェネレータ ー、パワーエレクトロニクス類への支払いを除く) 1.3 1- PV パネル・インテグレーション、太陽光構造部分の生産 0.8 2- PV モジュール 1.3 3- PV モジュールを構成するセル 3.5 4- インバーター 0.6 C- PV 太陽エ ネルギー発電 所 5- 太陽光を PV モジュールに集約する材料 0.5 1- 放熱集約チューブ 2.4 2- 反射板 0.6 3- 太陽光追跡システム 0.6 4- 太陽熱保存システムの機械的アクセサリー 1.3 5- タワーの太陽光を集めるスチーム生産システムの機械的アクセ サリー 2.4 6- スターリングエンジン 1.3 D- 集光型太 陽エネルギー 発電所 7- パネル・インテグレーション、太陽光パネル構造部 0.6 1- 流動層スチームタンク 0.8 2- 液体またはガス燃料スチームタンク 0.4 3- ガス化・ガス浄化機類 0.6 4- スチームまたはガスタービン 2.0 5- 内燃式またはスターリングエンジン 0.9 6- ジェネレーター、パワーエレクトロニクス 0.5 E- バイオマ ス発電所 7- コジェネレーションシステム 0.4 1- スチームまたはガスタービン 1.3 2- ジェネレーター、パワーエレクトロニクス 0.7 F- 地熱発電 所 3- スチームインジェンクターまたは真空コンプレッサー 0.7

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6 終わりに 本稿を含め 2 回に亘り、トルコの「投資インセンティブ制度」について解説させて頂きました。 我々トルコ共和国首相府投資促進機関(ISPAT)は、トルコ政府により設立された公的機関であり、トルコへの投資機会 を世界の実業界に宣伝するほか、トルコへの参入前から参入後に亘って投資家を支援することを目的としています。 ISPAT は、外国人投資家からの各種照会を一元的に受け止める窓口であり、またトルコ全国、地域及び地方レベルで 投資誘致に従事している各機関との連絡ハブとしての役割を果たします。 ISPAT は、主要先進国などに設置する在外拠点に窓口を一本化しており、投資家の皆様には、トルコ本国とのネットワ ークを通じて様々なサービスを無料で提供しています。 ISPATの提供するサービスについては、以下リンクから当機関のホームページでご確認下さい。 ( http://www.invest.gov.tr ) 当機関東京事務所の連絡先は以下の通りです。 住所: 〒150-0012 渋谷区広尾 5-1-43-801 電話: 03-6450-4357(営業時間 9:00~17:00/月~金) メールアドレス: [email protected] また当機関では、協力協定を結んでいる三菱東京 UFJ 銀行との共催で、本年 2 月(日時と場所は近日中に確定)にト ルコ投資セミナーを実施する予定です。 トルコ投資にご関心がある投資家の皆様におかれましては、是非ご参加を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。 (記事提供:トルコ共和国首相府投資促進機関東京事務所 所長 関仁) (財)日本生産性本部経営コンサルティング部、アジア生産性機構 総務財務官、国際連合工業開発機関東京事務所次長を経て現 職。玉川大学非常勤講師。

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2.日本と欧州連合の経済連携〔EPA/FTA〕(2)

(前回レポートは、以下URLをクリックして、本文をご参照下さい。) http://www.bk.mufg.jp/report/insemeaa/BW20131122.pdf 概要 日本・欧州連合(EU)首脳協議で経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)交渉開始が決定され、これまでに 3 回の 交渉会合が実施された。 日本は関税撤廃・引き下げ、EU は非関税障壁撤廃を最大の目標としており、双方の関心分野が異なっている。 そのため相互利益の均衡が見えづらく、しかも EU 側は交渉期限を 1 年としているため、交渉難航が予想される。 (1) 日EU・EPA/FTA協議・交渉の経緯 日本、EU 間の EPA/FTA 協議・交渉の動向は、おおむね表 1 に記した通りである。 2009 年 5 月の日 EU 定期首脳協議で EPA/FTA 締結に向けて双方が協議・交渉のための作業に着手し、促進を 図ることが合意された。 その後、2011 年 5 月に開催された日 EU 定期首脳協議で「関税・非関税措置、サービス、投資、知的財産権、競争、 公共調達など全ての関心分野を包括する EPA/FTA とする」交渉のプロセスを開始することが合意され、EPA/FTA の交渉範囲や交渉日程などの大枠を確定する「スコーピング作業」(予備交渉)に入った。 【表 1:日 EU・EPA/FTA 協議・交渉の動向】 (出所)筆者作成 EU 外相理事会は、2012 年 5 月にスコーピング作業が終了したことを宣言、同年 11 月欧州委員会に対して日本と の交渉権限を付与することを決定し、ようやく EPA/FTA 交渉開始に向けた環境が整った。 この間、アジア諸国とのFTA交渉が停滞する中で、欧州委員会は 2012 年 7 月に発表した報告書「成長の外部要因 -EUの主要経済パートナーとの貿易・投資関係の進捗報告」1でEUは、より高度のFTAを締結することができ、より大 きな経済効果も期待できる日本、米国とのFTA交渉に着手することを明らかにした。 1EuropeanCommission:Externalsourcesofgrowth-ProgressreportonEUtradeandinvestmentrelationshipwithkeyeconomicpartners(July2012)

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8 これは、EU が通商戦略の展開の中で日本を最優先国とはせず、EPA/FTA には慎重なスタンスを取っていた従来 の方針の変更を意味するものである。 2013 年 3 月の日 EU 定期首脳協議は、EU がキプロス危機への対応に忙殺されたため延期されたものの、急きょ、 両首脳が電話会談を行い、EPA/FTA 交渉を開始することを正式に決定、4 月には第 1 回交渉会合がブリュッセル、第 2 回交渉会合が 6 月に東京、第 3 回交渉会合が 10 月にブリュッセルで開催され、現在に至っている。 第 4 回交渉会合は 2014 年 1 月末の予定である。 (2) 日 EU・EPA/FTA の意味合い 日・EU の経済規模(名目国内総生産(GDP))は 23 兆 5327 億ドルで世界の GDP の 33.5%、人口規模は 6 億 2990 万人で世界総人口の 9.0%、貿易規模(輸出入合計)で見ると、13 兆 3910 億ドルで世界貿易の 36.5%、海外直接投資 規模(対外・対内投資合計)は 7,061 億ドルで世界投資の 25.8%をそれぞれ占めている。 このように、双方にとって重要なグローバルパートナーであるにもかかわらず、経済連携が不十分な状況であるため、 貿易・投資面で潜在力を充分に発揮していない2 事実、日 EU 間の貿易規模は往復で 1,652 億ドル(2012 年、財務省統計)に上り、中国、米国に次いで第 3 位、EU にとって日本は第 6 位の域外貿易相手国・地域(EU 統計)であるものの、日本の貿易総額に占める EU のシェアは 9.8%と近年漸減傾向にある上、EU 域外貿易総額に占める日本のシェアも 3.4%にとどまっている。 また、日本の海外直接投資総額(対外・対内合計額、残高ベース)に占める EU のシェアは 25.6%であるのに対し、 EU の域外直接投資総額(同)に占める日本のシェアは 2.6%と極めて低い水準である。 EPA/FTA における関税撤廃や投資ルールの整備などを通じて日 EU 間の貿易投資が活発化し、雇用創出、企業 の競争力強化などが進めば、日 EU の経済成長に大いに資することになるだろう。 また、新興国が台頭するグローバル経済において、先進市場経済圏である日EU・EPA/FTAが実現すれば、世界 経済の安定的成長に貢献しながら、日EUの経済的地位を維持発展させることができるだろう3 EU側の試算によると、日本とのEPA/FTAの締結によって、EUのGDPは 0.8%増加し、対日輸出が 32.7%増加す る一方、日本の対EU輸出は 23.5%増加、さらにEUでは協定の締結によって 42 万人の雇用が追加的に創出されるとし ている4 EU は対アジア FTA 戦略を積極的に推進してきたが、当該地域との間で EPA/FTA が締結・発効できたのは、韓国 (2010 年・2011 年から暫定適用)、シンガポール(2013 年・発効は 2014 年後半の見通し)の 2 カ国に止まっている。 また、交渉継続中は、インド、ベトナム、タイおよび 2013 年 4 月から交渉が開始された日本の 4 カ国となっている。EU は、世界経済の成長センターであるアジア地域との経済連携において、日本、米国、中国の他の 3 大経済パワーより明 らかに後れを取っている現在、日本との経済連携の強化は、まさにアジアにおける EU の FTA 戦略の巻き返しの好機と 捉えている。 2EuropeanCommission:Externalsourcesofgrowth-ProgressreportonEUtradeandinvestmentrelationshipwithkeyeconomicpartners(July2012) 3外務省ホームページ「日EU関係」(http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018668.pdf) 4EuropeanCommissionPressRelease(IP/12/810,Brussels,18July2012)

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9 事実、欧州委員会カレル・デ・ヒュフト委員(貿易担当)は、「今後 20 年間の経済成長はアジアに由来すると思われる ため、日本を軽視することは、われわれの通商戦略にとって由々しき間違いとなるだろう。その上、農産・食品・飲料、医 薬品、化学品、情報通信技術(ICT)、急行便などのサービス産業といった多くの欧州産業団体が交渉開始に強い支持 を表明してくれている」と述べ、日本とのEPA/FTAの重要性を強調した5 他方、日本がこれまで先進地域・国と EPA/FTA 条約締結できたのはスイス(2009 年)のみであり、日本にとって、 アジア太平洋地域以外の主要国・地域として最大の貿易相手先である EU との締結交渉は、先進国との最初のメガ EPA/FTA といえる。 5EuropeanCommissionMemo(MEMO/12/930,Brussels,29November2012) (記事提供:財団法人 国際貿易投資研究所 客員研究員 田中友義)

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3.政治・経済・産業トピックス

【政治・経済】

■ (ブラジル)-2013年貿易収支は 25.6 億ドルの黒字を確保、赤字転落は回避 1 月 2 日、ブラジル政府発表。2013 年貿易黒字は 25.6 億ドルに止まり、前年比 86.8%の減少。13 年ぶりに貿易 収支が赤字に転じることは回避された。輸出が 0.1%減と伸び悩んだのに対し、輸入は旺盛な個人消費を背景に前 年比 7.3%増と拡大した。 ■ (トルコ)-エルドアン首相が来日、日トルコEPA及び社会保障協定の政府間交渉開始で首脳間合意 1 月 7 日、来日中のエルドアン・トルコ首相と安倍内閣総理大臣が会談。首脳会談後の記者会見で両首脳は、日ト ルコ EPA 及び社会保障協定の政府間交渉開始で合意したことを発表。エルドアン首相は、両国間の貿易・投資の更 なる拡大に意欲を示した。トルコのインフラプロジェクトについて、マルマライ・プロジェクト(ボスポラス海峡横断地下 鉄)への約 430 億円の追加円借款供与や、日本の揚水発電技術を活かした協力に係る円借款を念頭においた調査 団の派遣を安倍首相が紹介。またトルコへの原発輸出に関し、昨年 5 月に署名された原子力協定の国会承認手続き の早期完了に両政府が取り組むことで合意したと言及した。 ■ (欧州連合)-欧州中銀総裁が「デフレ懸念」を示唆、一段の金融緩和の可能性に言及 1 月 9 日、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁発言。定例理事会後の記者会見で、「インフレ見通しの悪化(デフレ懸 念)」と「短期金融市場の緊張」が強まった場合、追加的な金融緩和策に踏み切る姿勢を明確にした。ユーロ圏の 2013 年 12 月の消費者物価指数上昇率は+0.8%と前月比 0.1%低下、ECB インフレ目標の 2%を大きく下回る状態。 ■ (米国)-12 月雇用統計は新規就業者数が前月比大幅減少、失業率改善も背景は労働参加率の低下 1 月 10 日、米労働省発表。2013 年 12 月雇用統計の非農業部門就業者増加数は、市場予想比を大きく下回る前 月比 7.4 万人増(季節調整済み)。2013 年 11 月の 24.1 万人増(改定)から大きく縮小した。失業率は 6.7%と前月比 0.3 ポイント改善し、2008 年 10 月以来の低水準となった。但しこれには、「労働参加率」が、1978 年以降の最低記録 であった昨年 10 月に並ぶ 62.8%への低下が影響したと見られている。

【制度・規制】

■ (ブラジル)-自動車取得時の「工業製品税(IPI)」減税措置を廃止、本年 7 月までに導入以前の水準に ブラジル政府は、国内自動車販売の活性化を目指し 2012 年 5 月に導入した、自動車取得時の「工業製品税(IPI)」 の減税措置を、本年 1 月と 7 月の 2 段階で導入以前の水準まで引き上げる。乗用車の引き上げ幅は、排気量・使用燃 料・車種により差異はあるが、トータルで 4%~7%となる見込み。また本年 1 月以降、国内で販売される自動車にはエ アバッグや ABS(アンチロック・ブレーキ)などの安全設置の装備が法律で義務付けられており、販売価格に 4〜8%程 度上乗せされると見られている。

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4.主要国の経済指標

米国 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % 2.8 1.1 2.5 4.1 季節調整済み、前期比、年率表示、3QTは12/20発表の改訂値 インフレ率 % 2.1 1.5 1.8 1.2 1.0 1.2 消費者物価指数(CPI)、前年同期比、Qは各期末月 貿易収支 億ドル 国際収支ベース 経常収支 億ドル 政策金利 % 0.00-0.25 0.00-0.25 0.00-0.25 0.00-0.25 0.00-0.25 0.00-0.25 0.00-0.25 FF金利誘導目標 外国為替相場 対円 86.38 94.09 99.25 98.13 98.27 102.43 104.94 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 13,104.14 14,578.54 14,909.60 15,129.67 15,545.75 16,086.41 16,576.66 NYダウ工業株30種、各期末日レート 失業率 % 8.0 7.6 7.6 7.2 7.3 7.0 6.7 2012年=年間平均値、Qは各期末月 (出所:米商務省、米労働省、連邦準備理事会など)

EU 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % -0.4 -0.2 0.3 0.1 EU28カ国、季節調整済み、前期比 インフレ率 % 2.6 1.7 1.6 1.3 0.9 1.0 消費者物価指数(CPI)、EU28カ国、前年同期比、Qは各期末月 貿易収支 億ユーロ 1,042 364 405 357 145 ユーロ圏17カ国 経常収支 億ユーロ 1,108 246 528 526 218 ユーロ圏17カ国 政策金利 % 0.75 0.75 0.50 0.50 0.50 0.25 0.25 各期末日レート 外国為替相場 対ドル 1.3217 1.2823 1.3000 1.3535 1.3593 1.3610 1.3772 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 ユーロ 2,635.93 2,624.02 2,602.59 2,893.15 3,067.95 3,086.64 3,109.00 ユーロ・ストックス50指数、各期末日レート 失業率 % 11.4 12.1 12.1 12.2 12.1 12.1 ユーロ圏17カ国、2012=年間平均値、Qは各期末月 (出所:EUROSTAT、ECBなど)

ブラジル 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % 0.9 1.9 3.3 2.2 前年同期比 インフレ率 % 5.40 6.60 6.70 5.86 5.84 5.78 5.91 拡大消費者物価指数(IPCA)、前年同月比、Qは各期末月 貿易収支 億ドル 195 21 15 17 27 経常収支 億ドル 政策金利 % 7.25 7.25 8.00 9.00 9.50 10.00 10.00 各期末日レート 外国為替相場 対ドル 2.0479 2.0185 2.2087 2.2246 2.2219 2.3350 2.3605 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 レアル 60,952.08 56,352.09 47,457.13 52,338.19 54,256.20 52,482.49 51,507.16 ボベスパ指数、各期末日終値レート 失業率 % 5.5 5.7 6.0 5.4 5.2 4.6 2012年=年間平均値、Qは各期末月 (出所:地理統計院(IBGE)、ブラジル中銀など)

トルコ 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % 2.2 2.9 4.4 4.4 前年同期比 インフレ率 % 6.2 7.2 7.0 8.3 7.7 7.3 7.4 消費者物価指数(CPI)、前年同期比、Qは各期末月 貿易収支 億ドル 経常収支 億ドル 政策金利 % 5.50 5.50 4.50 4.50 4.50 4.50 4.50 各期末日レート 外国為替相場 対ドル 1.7862 1.8102 1.9305 2.0207 1.9952 2.0223 2.1431 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 リラ 78,208.44 85,898.99 76,294.51 74,486.56 77,620.37 75,748.27 67,801.73 イスタンブールナショナル100種、各期末日レート 失業率 % 9.5 9.4 9.6 9.9 各期末日レート (出所:トルコ中銀など)

ロシア 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % 3.4 1.6 1.2 1.2 1.4 1.0 前年同期比 インフレ率 % 5.1 7.1 6.9 6.9 6.3 6.5 6.5 前年同期比 貿易収支 億ドル 1,923 540 493 507 153 201 経常収支 億ドル 714 251 34 6 政策金利 % 8.25 8.25 8.25 5.50 5.50 5.50 5.50 各期末日レート(2013年9月より、リファイナンス金利から1週間物入札レポ金利に変更) 外国為替相場 対ドル 30.5000 31.0830 32.8160 32.3800 32.0870 33.0940 32.8770 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 ルーブル 1,474.72 1,438.57 1,330.46 1,462.82 1,510.21 1,479.35 1,504.08 MICEX指数、各期末日レート 失業率 % 5.7 5.7 5.4 5.2 5.5 5.5 2012年=年間平均値 (出所:ロシア中銀など)

南アフリカ 単位 2012 2013/1Q 2013/2Q 2013/3Q Oct-13 Nov-13 Dec-13 備考

実質GDP成長率 % 2.5 0.9 3.0 0.7 季節調整済み、前期比、年率表示 インフレ率 % 5.6 5.9 5.5 6.0 5.5 5.3 2012年は年平均、Qは各期末月の前年同期比 貿易収支 億ランド 151 142 285 8 経常収支 億ランド 政策金利 % 5.00 5.00 5.00 5.00 5.00 5.00 5.00 各期末日レート 外国為替相場 対ドル 8.4733 9.2045 9.9249 10.0500 10.0310 10.1820 10.5510 各期末日(LONDON市場の午後4時30分時点)レート 株価 ランド 34,795.50 35,259.10 35,051.49 39,449.84 40,658.55 40,169.32 41,482.39 FTSE/JSEアフリカトップ40指数、各期末日レート 失業率 % 24.9 25.2 25.6 24.7 四半期毎の発表、2012は第4四半期、各期末日レート (出所:南ア準備銀行など) (注) 過去2週間以内に変更された指標など。 (作成日:2014年1月14日) -7,415 -1,795 -1,757 -1,762 -602 -539 -4,404 -1,049 -989 -1,016 -52 -2 -542 -248 -185 -171 -71 -51 -841 -217 -288 -245 -74 -72 -478 -165 -205 -120 -29 -39 -755 -124 -1,976 -544 -547 -631 本資料は信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、当行はその信頼性、安全性を保証するものではあり ません。また本資料は、お客さまへの情報提供のみを目的としたもので、当行の商品・サービスの勧誘やアドバイザリーフィー の受入れ等を目的としたものではありません。投資・売買に関する最終決定はお客さまご自身でなされますよう、お願い申し 上げます。 (編集・発行) 三菱東京 UFJ 銀行 国際業務部 教育・情報室 (照会先) 片倉 寧史 (e-mail): [email protected]

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