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御階指数について 東京女子医科大学内科学教室(主任 三神美和教授)

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贋略獲65第繍48灘)

〔原 著〕

御階指数について

東京女子医科大学内科学教室(主任 三神美和教授)

助教授竹内富美子

     タケ   ウチ    フ  ミ コ

      教授 三  神       ミ    カξ

木 下 公 子

 キノ   シタ   キミ   コ

.美  和

 ミ       ワ

(受付 昭和48年3月3日.).

Study on A量r Veloc畳ty lndex

Fumiko TAKEUCHI, M.D., Kimiko KINOSH肛A, M.D., M量wa MIKAMI, M.D.

      Departlnent of Intcrnal Medicine(Director:Pro£Miwa MIKAMI)

      Tokyo Womeパs Medical College   Air velocity illdex is available to determine airway resistance.

  82cases consisted廿om 56 males and 26艶males ranging ifom l 8 to 77 in age were measured especially air velocity index to量nvestigate their pulmonary fhnction in our Clinic during the ye鼠r of 1972. Most of them were respiratory disease patients.

  As resu歪t, a三r velocity index in the pulmonary fhnct三〇n tests of 4 persons who were diagnosed not

to be respiratory diseases revealed normal values.

  Air velocity index Gf most of respiセatory disease patients w6re.under l.O ill which the values between

O.9to O.40ギair velocity index with per cent vital capacity症om 75%to l 10%were倉equent in number.

More than half of bronchial asthma, pulmonary emphysema and bronchitis patients were under O.80r Iess than O.60f air velocity量ndex.

  Air velocity index is usefhl to determine the pullnonary fhnction especially airway resistance in re.

spiratory diseases when their vital capacity is corlsidered together with.

         督       はじめに

 気速指数は肺活量の容量および時間的因子を考 慮してあるため,肺活量実測値と最大換気量とを 参考にすれぽ,呼気の速度,気道抵抗,肺実質の 減少の有無,閉塞性因子の有無などが容易に判定 できる長所をもつている.

 私達は当科において,過去!年問,主に呼吸器 疾患患者に施行した肺機能検査のうち,気速指数

について若干の知見を得たので報告する.

      検査対象

 検査対象は昭和47年1月より同12月までの当科におけ る18才より77才までの主に呼吸器疾患患者82名,うち男 子56名,女子26名である。

      検査方法

 肺機能検査方法としてRespirometer(R−1,000 S)を 用いた.

一462一

(2)

9

 検査実施前.に,患者にごの検査め目的および方法を説 明し,よく理解させた上で,約20分間ベットの上に休ま せ,検査を実施した.

 計測方法  D 肺活量予測値

 8aldwinの漂準式により肺活量予測値を計算した.

 2) %肺活量(%V.C.)または肺活量予測率  実測した肺活量とその肺活量予測値とにより%肺活量

を計算した.

 3) 最大換気量(MBC)

 12秒間に15〜20回の呼吸数で最:大換気を行ない,計算 上,記録紙の進行が1分間,120mmなので15秒間の最大 換気量を4倍半,1分間の最:大換気量を計算.した.

 4)最大換気率(%MBC)

 Baldwinの式により最:大換気率を計算した.

 5)気速指数(AVI)

 気速指数は最大換気率を%肺活:量で除した.

  気速指数蕩謡鞭

         検査結果  1.年令別および性別

 表1のごとくであり,紫野では82働・1・了,男子は 56例,女子は26例である.

 年令別では19才以下の者は2例,うち男子,女 子ともに1例ずつであり,20才代の老は15例,う

 2.高速指数の分類

 気骨指数を次のように分類した(表2).すなわ ち,気速指数:1.20以上をa,一丁指数1.19より

!.00までをb,気速指数0.99より0.80を。,気速 指i数0.79より0.60をd,気速指数0.59より0.40を

表2 気門指数の分類

気 速 指 数 1.20以上

1.19  〜  1.00

0.99  〜  0.80 0。79  〜  0.60 O.59  〜  0.40 0.39以下

気速指数の

分類略字

a b C d e f

表3 疾患別気速指数分類

No. 疾 患 名

■贈支構

 1

表1 年令および性別.

2

気散炎(離

疾患別 例 数

29

気速指数!

     例数 分  類

b C d e f

a

16 トヨ.C

1

6 12 8

3

2 1

7

・一

n

53

気管支拡張症 e

年 令

性 別

19才以下

20才〜29才 30才〜39才 40才〜49才 50才〜59才 60才〜69才

70才以上

言十

1

10 13 10 9 7 6 56

1

5 5 6 5 4

26

言吉

4 2

15

18 5

16

14 .6

11

6 7

82

ち男子は10例,女子は5例,30才代の者は18例,

うち男子は13例,女子は5例,40才代の者は16 例,うち男子は10例,女子は6例,50才代の者は 14例,うち男子は9例,女子は5例,60才代の者 は11例,うち男子は7例,女子は4例,70才代の 者は6例で全部男子であった.

8 9

10

肺 気 腫 li2

肺 癌

.塵

肺サルコイドー ジス

膿胸後遺症

呼吸器外疾患

4 3

3

2

1

11

.一一..aE・. [.  1

㎜π .1 6

    ミ 

  d l 4

e C d C b d

f

1..

2 2 3

1.

1 1

b 1

C 1

d 1

b 2

一…ム…

uπy一

二…

ELr

  e    1

82

f. 1

一463一

(3)

10

∋,気速指数0.39以下をfとした。

 3.気速指数測定値

疾患別の気速指数測定値は表3のごとくであ り,気管支喘息29例の気速指数はbが1例,cが 6例,dが12例, eが8例, fが2例であった.

 気管支炎は急性および慢性を含み16例,うち 見が1例,cが7例, dが5例, eが3例であっ

た.

 気管支拡張症は1例でeに属した.

 肺気腫は12例,うちbは1例,Cは6例, dは 4例,eは1例であった.

 肺癌は4例,うち。とdがおのおの2例ずつあ

った.

 肺炎は3例,いずれも。に属していた。

 塵肺は3例,うちb,d,fがおのおの1例ずつあ

った.

 肺サルコイドージスは2例,うちbと。がそれ ぞれ1例ずつあった.

 膿胸後遺症は1例でdに属していた.

呼吸器外疾患は11例,うちbは2例,cは5 例,dは2例, eは1例, fも1例あった.

 4.%肺活量と最大換気率との関係

 %肺活量と最大換気率との関係は図!のごとく であった.

       き  コロ

〒レ空蝉L −

   10  20  30  40  50  6G  70  80  90  【OD 冒O  i20 130  14Q(象分

       %倉「÷」沽量

図1 %肺活量と最大換気率との関係

 bと。との間にある斜線は二二指数の1.0に相

当する.

 二丁指数1.0は通常,正常値と思われている が,96MBCが80%以上,%肺活量が80%以上の

場合においてのみ心乱指数1.0は正常値である.

 aとbとの間にある斜線は三二指数1。2に相当 し,cとdとの間にある斜線は気速指数0.8に相 当する.dとeとの問にある斜線は気速指数0.6 に相当し,eとfとの間にある斜線は気速指数

0.4に相当する,

 i)急速指数1.Qの正常者

 %MBCが80%以上,%肺活量が80%以上の者 で気速指数がLO近くの者は4例あり,いずれも 呼吸器外疾患の者であった.

 ii)%肺活量80%以上兼%MHC80%以上の者  %肺活量80%以上兼%MBC80%以上の老は24 例あり,うち呼吸器外疾患および気管支喘息,肺 気腫,気管支炎以外の呼吸器疾患が11例,気管支 炎が2例,気管支喘息が5例,肺気腫が6例あっ たが,高速指数1.0近くの正常者が4例(1例は 塵肺,その他はいずれも呼吸器外疾患)の他は,

気速指数0.9以下0.6までの者であった.

 iii)%肺活量80%以上兼%MBC79%以下の者  %肺活量80%以上兼%MBC80%以下の老は38 例で最も多く,うち気管支喘息が17例,呼吸器外 疾患および他の呼吸器疾患が9例,気管支炎が8 例,肺気腫が4例あった.気速指数は0.95以下

で,0.4以.ヒが大半を占めていた.

 iv)%肺活量79%以下兼%MBC79%以下の者  %肺活量79%以下兼%MBC79%以下の老は20 例あり,うち気管支喘息が8例,気管支炎が7 例,呼吸器外疾患および他の呼吸器疾患が4例,

肺気腫が1例あった.:気温指数1.0以上の者は2 例あり,気管支炎と肺気腫がおのおの1例ずつあ った.残りの症例は気速指数:が殆ど1.0の者が2 例,うち気管支喘息と呼吸器外疾患が1例ずつの 他は気速指数がいずれも0.9以下であり,気速指 数が0.4近くの者も数例みられ,これらは気管支 喘息および気管支炎患者であった.

       総括および考按

 肺機能検査については,当初は肺活量のみが唯 一の検査項目であった1).次いで時間的要素の必 要性が強調され,換気量,最:大換気量,最大換高 率などが加えられるようになった2)〜7). しかし,

最大換気量:に時間的要素が入っていても,これの

一464一

(4)

11

換気障害が肺実質の減少であるのか,閉塞性因子 によるものかほ不明である.また,肺活量は容量 のみで時間的要素は入っていないため,時間を充 分にかけれぽ気道の狭窄などがあっても正常に近

い数値を現わすことができる.

 このためこの肺活量と最大換気量とを併せ比較 すると,肺実質の減少が主であるか,閉塞性因子 が主であるかが判明する.この場合,肺活量と最 大換気量がともに増大し,またはともに減少する と,気速指数は!.0と正常に近くなる.かかる場 合は必らず%肺活量,すなわち肺活量の容量と%

MBCの最大換気量とを併せて考慮に入れると,

気速指数が1.0に近い見かけの正常値からの鑑別 ができるわけである.

 私達の症例では%MBC80%以上兼%肺活量79

%以下の者は1例もなく,また%肺活量80%以上 で気速指数!.2以上の者は1例もなかった.

 大部分の症例は気速指数1.0以下であったが,

このうちでも気速指数0.9より0.4までの者が大 多数であり,これらの%肺活量は75%より110%

の者が大部分を占めた.

 気速指数が1.0より少ない場合は,気管支喘 息,肺気腫,肺癌,気管支炎などが多いが,私 達の症例でも同じ傾向を示し,気管支喘息,肺気 腫,気管支炎の大多数の症例は気速指数1.0以下 であり,このうちでも気管支喘息と気管支炎は半 数以上が気速指数0.8以下であった.また,これ らの症例の%MBCは殆どの症例が80%以下であ り,うち%MBC60%以下の中等度以上の換気障

害者が多数を占めていた.

 おのおのの症例について,肺活量,気速指数な どを求めれば,簡単にその症例の肺機能状態を判 定し得る.すなわち,換気障害が肺実質の量的減 少によるものであるか,閉塞性因子であるのか,

または気道抵抗の増大によるものであるかなど鑑 別する要素となる.

 今後とも肺機能検査上,肺活量測定値とともに 気速指数を活用すべきであると考えられる.

         おわりに

 過去1年間の当科における主に呼吸器疾患患者 82例,うち男子56例,女子26例に,Respirometer

(R−1,000S)による肺機能検査を行ない,肺活 量とともに気速指数を参考にすると,簡単にして 要を得た結果を得やすいということを述べた.

       文  献

1)梅田博道:呼吸と循15(/)59(1967)より引  用

2)comme, J.H.Jr., et a1:The lung clinical  physiology and pulmonary fhnction tcsts.

 The Year Book Publishcrs. Inc. C}1icago  U.S.A.(1957)

3)Carasso, B., et al; Amer Rev Tuberc 71  867 (1955)

4)Emirgi1, C。 et a1=Amer J Med 36382  (1964)

5)Sharma,0。P. e窺a1;Arch lntern Med H7  436 (1965)

6)S茸1ver, H.M.;JAMA 1911059(1965)

7)Chern量ack, N.S. et窺1書 Dis Chest 5122  (1967)

一465一

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