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本 報 告 書 に 関 する 問 合 せ 先 : 日 本 貿 易 振 興 機 構 (ジェトロ) サービス 産 業 部 クリエイティブ 産 業 課 東 京 都 港 区 赤 坂 TEL: FAX: SI

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米国コンテンツ市場調査

(2013 年-2014 年)

アニメ編

2016 年 4 月

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【免責条項】 本レポートで提供している情報は、ご利用される方のご判断・責任においてご使用ください。ジ ェトロは、できるだけ正確な情報の提供を心掛けておりますが、本レポートの記載内容に関連し て生じた直接的、間接的、あるいは懲罰的損害及び利益の喪失については一切の責任を負い かねますので、ご了承ください。これは、たとえジェトロがかかる損害の可能性を知らされていて も同様とします。

本報告書に関する問合せ先: 日本貿易振興機構(ジェトロ) サービス産業部 クリエイティブ産業課 〒107-6006 東京都港区赤坂1-12-32 TEL: 03-3582-1671 FAX: 03-5572-7044 E-mail: SIC@jetro.go.jp

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目 次

1. アニメビジネスとは? ... 41 1-1 映像パブリッシング... 41 1-2 キャラクターフランチャイズ ... 42 2. アニメ市場 ... 74 2-1 米国に於けるアニメ市場 (2005 年‐2014 年) ... 74 3. テレビアニメ ... 85 3-1 テレビ放送 ... 85 3-2 動画配信 ... 96 4. アニメ映画 ... 129 5. ホームビデオ ... 1411 6. ハリウッド映画化 (アダプテーション) ... 1613 7. 販売ルート ... 15 8. 今後の予想 ... 16 8-1 ホームビデオ市場 ... 16 8-2 デジタル流通 ... 17 8-3 テレビ放送 ... 17 8-4 映画興行 ... 17 8-5 ハリウッド映画への原作提供 ... 17

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アニメビジネスとは? 本調査報告書が対象とする「アニメ」とはアニメを活用して事業関係者が応分の収益を得ることを 目的として製作された商業アニメである。収益を得るための活用には「アニメ動画そのもの」を商 品とする場合と、「アニメに登場するキャラクターや世界観を他者が使用する権利」を商品とする 場合がある。前者の収益モデルを映像パブリッシングと呼び、後者の収益モデルをキャラクターフ ランチャイズと呼ぶ。 1-1 映像パブリッシング 映像パブリッシングは主な収益源をホームビデオ、テレビ番組販売、動画配信収入とするビジネ スモデルで、アニメ映像そのものが商品であり、キャラクターや世界観の使用許諾ビジネスは従 属する位置づけとなる。日本映像ソフト協会の出荷統計では「一般向け」として分離され可処分所 得の多い M1 層(20 歳~34 歳の男性)、F1 層(20 歳~34 歳の女性)がメイン顧客層となる。コレク ター・プロパティとも呼称される。日本のアニメはこの映像パブリッシングモデルの作品が多い。日 本映像ソフト協会の 2013 年出荷統計によれば同年に日本で出荷されたアニメホームビデオの 74.7%、売上高では 85.8%が日本制作の「一般向けアニメ」と分類されている。これに対してファミリ ーを含む「日本の子供向けアニメ」は出荷の 9.5%、売上高の 7.1%であり、いかに一般向けすなわち 映像パブリッシングのアニメが多いかわかる。(図表 1 参照) ケーブルテレビだけでなく動画配信など視聴方法は多様化しており、特に新作需要が高くなり国 内・世界同時配信となるサイマルキャストが重要なプロモーションツールとなっている。 主な収益源はホームビデオ、動画配信、テレビ放送などからの使用許諾権利料である。商品化さ れるのはゲーム、コミック化、高単価なフィギュアなどコレクターアイテムが多くなる傾向がある。 (図表 2 参照) (図表 1)日本のアニメビデオ出荷統計1 1-2 キャラクターフランチャイズ キャラクターフランチャイズは主な収益源をプロパティのキャラクターや世界観のフランチャイズ (使用権許諾)収入とするビジネスモデルで国内業界では「版権ビジネス」とも言う。 1日本映像ソフト協会ビデオ出荷統計(2013 年) 売上高 構成比 出荷数量 構成比 日本の一般向けアニメ 745.8億円 85.8% 1571万枚 74.7% 日本の子供向けアニメ 61.6億円 7.1% 201万枚 9.5% 海外の一般向けアニメ 44.0億円 5.1% 184万枚 8.8% 海外の子供向けアニメ 17.9億円 2.1% 147万枚 7.0% 合計 869.3億円 100.0% 2102万枚 100.0%

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米国では男子 6 歳-11 歳を中心としたファミリー層が主なターゲットでマス・プロパティとも呼称され る。このモデルでは「アニメ」はキャラクターや世界観の認知度を高めてキャラクター商品を販売す るための宣伝ツールのひとつという位置づけになる。そのため全米テレビ放送や全米規模の劇場 公開通じて、より多くの顧客にタイトルやキャラクターが浸透する事が必要である。 TV アニメの場合、キャラクター・フランチャイズを成立させるためには、最低全米 TV 視聴世帯の 85%以上をカバーする事が条件と考えられる。 ストリーミング動画配信の普及などで視聴形態は多様化しているが、このモデルではテレビが必 須で動画配信は補完的メディアに留まっている。 収益源はキャラクターや世界観(版権)を玩具、ゲーム、服飾雑貨、日用雑貨等の商品に使用許 諾して得られる使用料(ライセンスフィー或は版権利用料とも言う)が、映像の販売収入以上に重 要となる。商品化プログラムでは玩具を発売するマスター・トイ・ライセンシーがキーとなる。マテル、 ハズブロ、バンダイアメリカ等のメジャー玩具メーカーが玩具商品化を行えば大型量販店やドラッ グストアなどの棚を確保することも容易である。(図表 2 参照) 米国市場で成功したキャラクター・フランチャイズモデルの日本作品に「ポケモン」「ベイブレード」 「爆丸BAKUGAN」「遊戯王」などがある。今後はこのキャラクター・フランチャイズモデルを戦略 的に展開していくことが重要であり、その一例が「モンスーノ」「ダンボール戦機」などである。 なお図表 2 は、日本アニメが北米進出する際に収益モデルおよび販売対象を区別し図式化した、 資金回収スキームの違いである。日本で子供向けアニメ作品であっても、米国では一般向けアニ メ作品として扱い、映像パブリッシングモデルを採るべき場合もある点に注意が必要である。

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(図表 2)日本アニメが北米進出する際の収益モデルによる資金回収スキームの違い2

2 JETRO Los Angeles 作成

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2.アニメ市場 2-1 米国に於けるアニメ市場 (2005 年‐2014 年) 米国に於ける日本製アニメビジネスの収益構造に変化が起きている。調査会社 Wowmax Media! の試算によればホームビデオ、デジタル、映画興行収入を合計した 2014 年の米国アニメ市場規 模は 2009 年以来 5 年ぶりに 3 億㌦台を超えた。回復の要因は DVD とブルーレイ(以下 BD)を合 算したホームビデオが人気の新作投入で底上げされたことと、動画ストリーミング配信やダウンロ ードセルなどデジタル流通の急速な成長が挙げられる。特にデジタル流通はこれまでアニメビジ ネスを牽引してきた中核商品であるホームビデオに匹敵する規模になりつつあり、ストリーミング 配信でプロモーションをしてホームビデオなどパッケージソフトで売上を立てるという収益構造から、 パッケージとデジタル双方で収入を得るという構造に変化しつつあると言える。 (図表 3) 米国に於ける日本製アニメの推定市場規模3

3 出典:Nielsen Video Scan,、Boxofficemojo,、EMA D2report、各社ヒアリング調査より Wowmax Media!試算 0.00億㌦ 0.50億㌦ 1.00億㌦ 1.50億㌦ 2.00億㌦ 2.50億㌦ 3.00億㌦ 3.50億㌦ 4.00億㌦ 4.50億㌦ 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 DVD/BD VHS デジタル 映画

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DVD/BD VHS デジタル 映画 合計 2005 3.94 億㌦ 0.04 億㌦ - 0.05 億㌦ 4.03 億㌦ 2006 3.78 億㌦ 0.01 億㌦ - 0.00 億㌦ 3.79 億㌦ 2007 3.41 億㌦ 0.003 億㌦ - 0.01 億㌦ 3.42 億㌦ 2008 3.12 億㌦ - - 0.00 億㌦ 3.12 億㌦ 2009 3.06 億㌦ - - 0.15 億㌦ 3.21 億㌦ 2010 2.00 億㌦ - - 0.00 億㌦ 2.00 億㌦ 2011 1.96 億㌦ - 0.05 億㌦ 0.00 億㌦ 2.01 億㌦ 2012 1.97 億㌦ - 0.78 億㌦ 0.20 億㌦ 2.95 億㌦ 2013 1.74 億㌦ - 0.89 億㌦ 0.01 億㌦ 2.65 億㌦ 2014 2.09 億㌦ - 1.30 億㌦ 0.09 億㌦ 3.48 億㌦

3

33

3.... テレビアニメ

テレビアニメ

テレビアニメ

テレビアニメ

3-1 テレビ放送 2014 年に全米で初放送となったアニメは 24 シリーズであった。2011 年に放送スタートしたのは僅 か 2 シリーズであったから、この数は非常に多く見えるが、この殆どがアニメ専門チャンネル カー トゥーンネットワークの放送である。 2015 年 4 月現在、アニメを全米放送するテレビメディアはケーブルテレビのカートゥーンネットワー ク、ディズニーXD、ニックトゥーンの 3 チャンネルのみとなっている。地上波テレビは米国ライセン スマネジメント会社サバンブランズ社が地上波 CW ネットワークより日曜朝の時間帯を買い取って 自社コンテンツを放送していた「ボルテックス」枠を、同社のメディア戦略変更にともなって終了し たため 0 となった。図表 4 は全米テレビでのアニメシリーズの初放送アニメ番組数を年ごとに取り まとめたもので、2012 年と 2014 年が 20 シリーズ以上で突出しているが、これはカートゥーンネット ワークの編成方針の変更によるものである。このあと 2015 年 3 月にカートゥーンネットワークは、 これまで日本のアニメを放送してきた放送ゾーンのアダルトスイム枠およびトゥーンナミ枠の編成 方針を変更し、日本製アニメの放送数を減らし同社製作アニメーションを増やす方針に転じた。 2015 年の初出番組数は大幅に減る可能性が高いが、いずれにしろ放送する局の数が少ないた め、特定放送局の編成方針が大きなインパクトを持つ事になる。 日本動画協会によれば 1 年間に日本で製作される新作アニメタイトル(シリーズ)は 200 本前後。 このうちケーブルテレビで全米放送をしたアニメは年間 10 本程度である。全米放送は実現確率 5%ほどの狭き門なのだ。全米テレビ視聴者の 9 割がケーブルテレビか衛星放送に加入してテレ ビを視聴している米国では、アニメ専門チャンネルのメディアパワーが強く米国アニメファンに作品

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を売込みホームビデオを買ってもらうためにはケーブルテレビでの全米放送が必須と考えられて きた。確かに全米放送したシリーズから DVD や商品が売れるヒット作品が排出したことは紛れも ない事実だ。 その結果として一部のヒット作品への依存度が高まり、放送が確保できない残りの 95%は露出の 場が限られていた。だが近年そこに登場したのがストリーミング型の動画配信である。 (図表 4)全米放送を開始したアニメシリーズ数の推移4 3-2 動画配信 日本のアニメの多くは比較的年齢層が高いターゲット層にむけた作品が多い。これらはアニメ動 画そのものが商品であり、これまでは DVD など映像パッケージが中核商品であった。だが、今回 の調査でデジタル流通が大きく成長し、動画配信やダウンロード販売などが映像パッケージ商品 と肩を並べる規模にまで成長している可能性があることがわかった。(図表 3 参照) 今のところ動画配信、なかでも定額会費で見放題のストリーミング配信の成長が著しく 2012 年か ら僅か 3 年で 5 倍以上に伸びている。2014 年の推定年間売上高は 6,300 万㌦で、このうち 2,500 万㌦が定額会費収入、3800 万㌦が無料サービスの広告収入で、ここから推定される有料サービ ス利用人口は年間で 358 万人である。 動画配信のキラーコンテンツはサイマルキャストだ。サイマルキャストとは同時放送という意味で

4 Cartoon Network, Nicktoons, Disney XD 発表資料より Wowmax Media!が作成。PPV と左記以外のチャンネルは含まない。

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日本の初回テレビ放送から 24 時間以内に外国語字幕付きで動画配信することを言う。実際は放 送終了の 10 分以内に配信解禁になっているものが多いようだ。Wowmax Media!の調べでは、2008 年にはわずか 2 タイトルだったサイマルキャストも、2014 年には 151 タイトルまで増えた。 日本動画協会の統計によれば日本のアニメの製作タイトル数は概ね年間 200 タイトル前後で、こ のうち 8 割の 160 タイトル前後が前述のような年齢層が高いターゲットに向けたアニメと考えられ、 ほぼすべてがサイマルキャストされていると言える。 アニメの動画配信プラットフォームとしては米国サンフランシスコに本社のあるクランチーロールが 最大手で、2015 年 3 月時点で月額$6.99 の有料会員は 50 万人となっている。クランチロールは日 本のアニメや韓国ドラマなどアジアポップカルチャーに絞ったラインナップに特徴がある。 フールーはハリウッドメジャースタジオのディズニー、フォックス、NBCユニバーサルが合弁で運 営するストリーミング・プラットフォームで月額$7.99 の有料会員は 900 万人(2015 年 4 月時点)5 ある。この数字はネットフリックス、アマゾン・インスタントビデオに続く全米第 3 位となる。 主なラインナップはハリウッド映画や米国テレビドラマ、スポーツ中継など米国エンタテインメントだ が、日本のアニメも積極的にプログラムに取り入れ始めや。同社の購入担当者は「他のコンテン ツと比較してアニメの再生回数は絶対数で少ないものの、伸びが著しい」という。 2015 年 6 月にはスイス拠点のストリーミングプラットフォーム、ビュースターがロサンゼルスにオフ ィスを開設し北米事業に注力すると発表した。6同社はクランチロールと同じような日本のアニメ中 心のラインナップだが、無料配信でマネタライズは広告収入というところが異なる。 日本のバンダイナムコが中心となる合弁企業アニメ・コンソーシアムジャパンが運営するアニメ動 画配信プラットフォーム DAISUKI も無料配信で広告収入とキャラクターグッズのネット販売を特徴 として打ち出している。7 このように、北米ストリーミングサービスという成長市場を背景に日本のアニメを配信するプラット フォームが続々と登場し、市場はレッドオーシャン化しつつある。 ダウンロード販売は iTunes やアマゾンインスタントビデオなどのダウンロードサービス、デジタルレ ンタルはネットフリックスやアマゾンインスタントビデオの課金ストリーミングサービスである。8(図 表 5 参照) 5 http://www.homemediamagazine.com/streaming/hulu-plus-reaches-9-million-subscriber s-35751 6 http://www.corp.viewster.com/viewster-opens-los-angeles-office-to-drive-revenue-initiati ves/ 7 http://www.animenewsnetwork.com/news/2015-07-02/daisuki-acj-hosts-anime-scriptwri ter-shou-aikawa-at-anime-expo/.89974

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(図表 5) デジタル売上高9 2012 2013 2014 動画配信 0.35 億㌦ 0.43 億㌦ 0.63 億㌦ -動画配信(会費) 0.05 億㌦ 0.13 億㌦ 0.25 億㌦ -動画配信(広告) 0.30 億㌦ 0.30 億㌦ 0.38 億㌦ デジタルセル 0.14 億㌦ 0.17 億㌦ 0.26 億㌦ デジタルレンタル 0.28 億㌦ 0.29 億㌦ 0.40 億㌦ 合計 0.78 億㌦ 0.89 億㌦ 1.30 億㌦

9 出典:EMA D2Report 及び各社ヒアリング調査を基に Wowmax Media!が試算

0.05億㌦ 0.13億㌦ 0.25億㌦ 0.30億㌦ 0.30億㌦ 0.38億㌦ 0.14億㌦ 0.17億㌦ 0.26億㌦ 0.28億㌦ 0.29億㌦ 0.40億㌦ 2012 2013 2014 -動画配信(会費) -動画配信(広告) デジタルセル デジタルレンタル

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(図表 6) サイマルキャストされるアニメシリーズ数の推移10

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4.... アニメ映画

アニメ映画

アニメ映画

アニメ映画

米国に於ける日本のアニメ映画ではスタジオジブリ作品の存在感が際立っている。 2015 年の第 87 回アカデミー賞・長編アニメーション映画賞にスタジオジブリ製作、高畑勲監督作 品「かぐや姫の物語」がノミネートされた。受賞は逃したものの前年の宮崎駿監督作品「風たちぬ」 に続く 2 年連続ノミネーションは快挙と言っていいだろう。ジブリは米国映画産業のメインストリー ムで最も存在感のあるスタジオと言える。2010 年から 2014 年に米国で商業公開された日本のア ニメ映画は 21 本(図 6 参照)で興行収入の合計は 9,512 万ドルだ。このうち 5 本がスタジオジブリ 作品で興行収入は合計 2,626 万㌦。単純平均すると 1 本あたり興収は 525 万㌦になる。なおジブ リ以外のアニメ映画を単純平均した 1 本あたり興収は 430 万㌦で 1 本あたりの平均興収もジブリ 作品が上回った。 後述するがホームビデオ販売でも年間販売数、売上高ともにジブリ作品を流通するディズニーの ブエナビスタホームエンタテインメントが、老舗のアニメ配給会社ファニメーションとトップを争って いる。日本製のアニメ映画興行は、ホームビデオを売るためのプロモーションという位置付が定着 して久くなるが、コンテンツベースでもジブリ作品とそれ以外という一強状態が続いている。ただし、

10 出典:Crunchyroll, Hulu, FUNimation, Aniplex, Daisuki ホームページより

2 32 43 61 81 126 151 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014

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ジブリは「思い出のマーニー」(2014 年)以降の新作制作を「一時休止」するとされている。過去 5 年間のアニメ映画興行収入の 27.6%はジブリ作品(図表 8 参照)であったことから、新作供給が止 まる 2015 年以降にある一定のネガティブ・インパクトが出ると思われる。 (図表 7) 米国で商業公開された日本のアニメ映画本数の推移11 11 出典:www.boxofficemojo.com

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(図表 8) 米国で 2010 年-2014 年に商業公開された日本のアニメ映画

出所:Boxofficemojo.com より Wowmax Media!作成

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. .

. ホームビデオ

ホームビデオ

ホームビデオ

ホームビデオ

アニメのホームビデオ市場の現状 2014 年のアニメホームビデオ市場は 2010 年以来 4 年ぶりに 2 億㌦を超えた。12人気のある「ドラ ゴンボール」関連シリーズや新作映画「風立ちぬ」がラインナップに加わったジブリ作品の売れ行 きが引き続き顕著であること、そして「進撃の巨人」など新しいヒットコンテンツが市場投入されたこ とが回復に繋がった。 同時に配給会社の寡占化が進みアニメ配給会社ファニメーションの売上高シェアは 60.8%で第 2

12 出典:Nielsen Video Scan より Wowmax Media!試算

興行収入(最終) 劇場

The Secret World of Arrietty 借りぐらしのアリエッティ The Wind Rises 風立ちぬ

Dragon Ball Z: Battle of Gods ドラゴンボールZ:神と神 From Up on Poppy Hill コクリコ坂から

The Tale of The Princes Kaguya かぐや姫の物語

Puella Magi Madoka Magic the Movie: Rebellion 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語 Puella Magi Madoka Magic the Movie 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ

Fullmetal Alchemist:The Sacred Star of Milos 鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星 Evangellion:3.0 You Can(Not) Redo エヴァンゲリヲン新劇場版Q

Evangerlion 2.0:You Can (Not) Advance ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

Anohana The Movie: The Flower We Saw That Day あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない Summer Wars

サマーウォーズ A Letter to Momo ももへの手紙

Trigun: Badlands Rumble 劇場版トライガン Badlands Rumble Tales from Earthsea

ゲド戦記

Road to Ninja-Naruto the Movie ロード・トゥ・ニンジャ ナルト・ザ・ムービー Expelled from Paradise

楽園追放 エクスペルド・フロム・パラダイス Tiger & Bunny The Movie: The Rising 劇場版Tiger & Bunny : The Rising K: Missing Kings

劇場版 K: Missing Kings Short Peace

Short Peace

Blue Exorcist The Movie 青の祓魔師 劇場版 2014/1/10 82 $174,945 Eleven 2014/3/14 18 $34,471 Eleven 2014/12/13 13 $34,510 Eleven 2014/8/29 44 2013/8/17 7 $21,796 Eleven 2014/3/3 5 $22,824 Eleven 2014/7/14 39 $33,531 Eleven $43,171 Eleven 2014/7/23 7 $71,712 GK BV $48,461 5 2010/8/13 2014/1/18 41 $109,630 Eleven 2012/10/19 5 $180,440 Eleven 2014/10/17 29 $703,232 GK 2013/3/15 49 $1,002,895 GK 2014/8/5 692 $2,553,002 SV 2014/2/21 496 $5,209,580 BV Eleven $62,027 12 2011/7/8 GK $80,768 11 2012/12/24 2011/1/21 Eleven $133,640 15 Eleven $177,802 42 2012/1/20 2013/12/6 76 $375,627 Eleven 2012/2/17 BV $19,292,743 1,522 公開日 題名 配給 グロス

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位のディズニーブエナビスタの 18.2%を大きく引き離している。他方、特定コンテンツへの依存度 も高まっておりディズニーは「風立ちぬ」を含むスタジオジブリ作品でアニメホームビデオ売上高全 体の 18.2%、ドラゴンボールが全シリーズ合計で 16.8%を占めている。

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(図表 10) アニメホームビデオの市場シェア(2014 年)

出所:Nielsen Video Scan より Wowmax Media!作成

6

66

6.... ハリウッド映画

ハリウッド映画

ハリウッド映画

ハリウッド映画化

化 (アダプテーション)

(アダプテーション)

(アダプテーション)

(アダプテーション)

映画情報サイト Boxofficemojo によれば日本を含むアジア映画や知財を原作・原案とするハリウッ ド映画は 26 本。このうち 17 本が日本映画または日本製知財の映画化である。 映画「オールドボーイ」は日本のマンガを原作として製作された韓国映画をリメイクした三次著作 物なので原産国は韓国とした。これを含めれば原産国が日本の作品は 18 本になり、アジア圏で 最多となる。 図表 11 は 2015 年 3 月時点までに映画情報誌などでハリウッド映画化の記事が掲載されるなどし た日本の知財である。32 本がリストアップされているが、このうち 13 本がアニメまたはマンガであ る。アニメとマンガは有力な原作ソースと言える。

61%

18%

8%

5%

2%

1%

1%

4%

FUNIMATION DISNEY/BUENA VISTA HOME VIDEO

SECTION 23 NEW VIDEO GROUP

SONY PICTURES HOME ENT VIZ MEDIA

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(図表 11) 日本を含むアジア系知財のハリウッド映画化の興行成績13

(図表 12) ハリウッドで映画化が発表されている日本の知財14

13 出典:www.boxofficemojo.com(2015 年 4 月時点)

14出典:Variety、Hollywood Reporter、IMDb、Deadline より Wowmax Media!調べ

順位 題名 原作知財・映画 原産国 配給 興収 上映館数 公開年

1 Godzilla(2014) 『ゴジラ』シリーズ 日本 WB 2.01億㌦ 3,952 2014

2 Godzilla 『ゴジラ』シリーズ 日本 Sony 1.36億㌦ 3,310 1998

3 The Departed Internal Affairs 香港 WB 1.32億㌦ 3,017 2006

4 The Ring リング 日本 DW 1.29億㌦ 2,927 2002

5 The Grudge 呪怨 日本 Sony 1.10億㌦ 3,348 2004

6 Edge of Tomorrow オール・ユー・ニード・イズ・キル 日本 WB 1.00億㌦ 3,490 2014

7 Eight Below 南極物語 日本 BV 0.82億㌦ 3,122 2006

8 The Ring Two リング 日本 DW 0.76億㌦ 3,341 2005

9 Shall We Dance Shall We ダンス? 日本 Mira. 0.58億㌦ 2,542 2004

10 The Lake House 時越愛 IL MARE 韓国 WB 0.52億㌦ 2,645 2006

11 Speed Racer マッハ Go! Go! Go! 日本 WB 0.44億㌦ 3,606 2008

12 The Grudge 2 呪怨2 日本 Sony 0.39億㌦ 3,214 2006

13 The Eye 見鬼 THE EYE 香港 LGF 0.31億㌦ 2,470 2008

14 Mirrors 거울 속으로 In to the Mirrow 韓国 Fox 0.31億㌦ 2,664 2008

15 The Uninvited 箪笥 韓国 P/DW 0.29億㌦ 2,344 2009

16 One Missed Call 着信アリ 日本 WB 0.27億㌦ 2,240 2008

17 Shutter 心霊写真 タイ Fox 0.26億㌦ 2,756 2008

18 Dark Water 仄暗い水の底から 日本 BV 0.25億㌦ 2,657 2005

19 Pulse 回路 日本 W/Dim. 0.20億㌦ 2,323 2006

20 Astro Boy 鉄腕アトム 日本 Sum 0.20億㌦ 3,014 2009

21 Last Man Standing 用心棒 日本 NL 0.18億㌦ 2,579 1996

22 Bangkok Dangerous Bangkok Dangerous タイ LGF 0.15億㌦ 2,654 2008

23 Dragonball Evolution ドラゴンボールZ 日本 Fox 0.09億㌦ 2,181 2009

24 Tortilla Soup 飲食男女~Eat Drink Man Woman~ 台湾 Gold. 0.04億㌦ 220 2001

25 Oldboy Oldboy * 韓国 FD 0.022億㌦ 583 2013

26 Kite カイト 日本 RelBig 0.016億㌦ 207 2014

* 韓国映画「Oldboy」の原作は日本のマンガ「ルーズ戦記オールドボーイ」(双葉社刊)

原作タイトル 英語タイトル オリジナル・カテゴリー

攻殻機動隊 Ghost in the Shell マンガ、劇場アニメ 2008年 4月 2017年 公開予定 ワンダと巨像 Shadow of the Colossus ゲーム 2009年 4月

カウボーイビバップ Cowboy Bebop テレビアニメ 2009年 9月

PLUTO PLUTO マンガ 2010年 10月

宇宙戦艦ヤマト STAR BLAZERS テレビアニメ、劇場アニメ 2011年 2月 コブラ Cobra: The Space Pirate マンガ、劇場アニメ 2011年 5月

大日本人 Big Man Japan 映画 2011年 6月

デビル メイ クライ Devil May Cry ゲーム 2011年 6月

アフロサムライ AFRO SAMURAI マンガ、テレビアニメ 2011年 7月

ゴルゴ13 GOLGO 13 マンガ 2011年 9月

アキラ AKIRA マンガ、劇場アニメ 2011年 10月

ブリーチ BLEACH マンガ 2012年 2月

子連れ狼 Lone Wolf and Cub マンガ 2012年 3月

時砂の王 The Lord of the Sands of Time SF小説 2012年 5月 マルドゥック・スクランブル Mardock Scramble SF小説 2012年 5月

バトル・ロワイヤル Battle Royale 小説、映画 2012年 7月

サイボーグ009 Cyborg 009 マンガ 2012年 7月

メタルギア ソリッド Metal Gear Solid ゲーム 2012年 8月

大空魔龍ガイキング Gaiking アニメ 2012年 12月

Pure Soul~君が僕を忘れても~ A Moment to Remember テレビドラマ 2013年 2月

戦闘妖精・雪風 SF小説 2013年 4月

沈黙 Silence 小説 2013年 5月 * 2016年 公開予定

青春デンデケデケデケ The Rocking Hoursemen 小説、映画 2013年 5月

銃夢 Battle Angel マンガ 2013年 7月 * 2017年 製作開始

そして父になる Like Father, Like Son 映画 2013年 9月

AUDITIONオーディション Audition 小説、映画 2014年 6月

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販売ルート

販売ルート

販売ルート

(図表 13) アニメの販売ルート 日本のアニメは『製作委員会』と呼ばれる任意組合や匿名組合による企業間の共同出資事業とし て製作され、海外ライセンス事業運営には組合員(出資者)でノウハウを有する企業があたる場合 が多い。この海外販売・契約窓口担当会社は海外窓口権者と呼称され、一般的な海外販売はテ レビ放送権、劇場上映権、ビデオグラム化権など映像そのものに関わる権利を北米、欧州、アジ アなどの地域単位で番組販売代理店に販売委託をしたり、マスターライセンスとして米国アニメ配 給会社にビデオグラム化権、テレビ放送権、インターネット配信権などをオールライツとして一括 許諾販売する。商品化権は含まれる場合もあるし、含まれない場合もある。 米国のアニメ配給会社はホームビデオ販売会社であることが多く、通常は最低保証金とロイヤル ティを組み合わせた契約を製作委員会と結び、英語字幕、英語吹替版を制作して DVD をパッケー ジングし小売店へ卸すというものが多かったが、近年は最低保証金の無いロイヤルティ契約も増 えている。 テレビ放送や映画館での上映は DVD を販売するためのプロモーションと位置づけられている場合 も多いため、テレビ放送をしても放送権利料収入は割安あるいは無いという場合もある。他方、動 画配信はプロモーション効果と共に製作委員会に収益をもたらすようになってきており(3-2 参照)、 有力なメディアとして期待が高まっている。 また買い手側から『実写映画化』などアダプテーションの権利オファーが来る場合もあるが、一般 的にアニメは原作の二次著作物であるため原作者の許諾が必要となる場合が多い。

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(図表 14) 日本製アニメの放映、配給実績のある事業者15

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8.... 今後の予想

今後の予想

今後の予想

今後の予想

8-1 ホームビデオ市場 これまで米国に於ける日本のアニメビジネスを牽引してきた DVD や BD などホームビデオ・パッケ ージ商品は、長く低迷してきたが 2014 年は 2 億㌦台に若干ながら回復した。これは市場傾向とい うよりも「進撃の巨人」など新しいヒットコンテンツの投入による底上げで、特定のシリーズやタイト ルへの依存度が高くなっている。 米国市場ではディズニーが配給するスタジオジブリ作品のシェアが大きく存在感があるものの 2015 年以降はジブリの新作供給が止まることがネガティブインパクトになることも考えらるが、スト リーミング配信の拡大で、米国市場に紹介されるアニメの数が増えていることから、今後も 2 億㌦ 前後を推移するものと予測する。 ホームビデオの売れ筋商品は「テレビアニメのボックスセット」と「映画」で、いずれもコレクション性 の高いものである。 15 出典:各社資料より Wowmax Media!作成 社名 URL

ABC Cable Networks / Disney XD http://disney.go.com/disneyxd/ ABC Family http://www.abcfamily.com

Anchor Bay Entertainment http://www.anchorbayentertainment.com Anime Consortium Japan/ Daisuki.net http://www.daisuki.net/

Cartoon Network http://www.cartoonnetwork.com/ Crunchyroll http://www.crunchyroll.com/ DirecTV http://www.directv.com Eleven Arts http://www.elevenarts.net/ Enoki Films http://enokifilmsusa.com FUNimation Entertainment http://funimation.com G4 Media http://www.g4tv.com/ Hulu http://www.hulu.com/ Illumitoon Entertainment http://illumitoon.com/

Image Entertainment, Inc. http://www.image-entertainment.com Independent Film Channel (IFC) http://www.ifc.com/

Media Blasters http://www.media-blasters.com New Video Group http://www.newvideo.com/ Nickelodeon, MTVN Kids & Family Group http://www.nick.com NIS America http://www.nisamerica.com TV JAPAN http://www.tvjapan.net

Sentai Filmworks http://www.sentai-filmworks.com/ Sony Pictures Home Entertainment http://www.sonypictures.com/ Spike TV http://www.spike.com

Starz Entertainment http://www.starz.com Syfy Channel http://www.syfy.com/ United Television Broadcasting Systems, Inc. http://www.utbhollywood.com/ VIZ Media http://www.vizmedia.com/

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8-2 デジタル流通 ストリーミング動画配信の売上高が増えており、今後ホームビデオ市場と逆転するのは時間の問 題と思われる。これまでのところ主要プレイヤーは動画配信企業のクランチロール、フールー。ア ニメ配給会社ファニメーションの配信サイトだが、欧州の動画配信企業ビュースター、2015 年秋に 国内サービスを開始するデジタルレンタル大手のネットフリックス、バンダイナムコがクールジャパ ン機構の出資を得てサービスを開始するアニメ・コンソーシアム・ジャパンなどあらたなプレイヤー も参加している。またアニメ製作大手のアニプレックスはフランスの動画配信会社に出資をし経営 に参加すると発表した。今後の伸びしろが見込まれる分野で、レッドオーシャン化が予測される。 8-3 テレビ放送 本稿で詳述したが、現在日本のアニメを放送する米国テレビ局はカートゥーンネットワーク、ディズ ニーXD、ニックトゥーンズである、特にカートゥーンネットワークで放送される番組が多かったため、 同社の編成方針に大きく影響されることになる。今後、カートゥーンネットワークの編成方針がアニ メを増やす方向になるかどうかは本調査の範囲を超えるため予測できない。 8-4 映画興行 興行収入はジブリの新作が大きかったので 2015 年以降にジブリが新作制作を一時休止したこと に伴って新作供給が止まることによるネガティブインパクトが予測される。ジブリを除くと「ナルト」 や「ドラゴンボール」など米国アニメファンに知られた作品は別にして、映画興行は、あくまでもホ ームビデオ販売のためのプロモーションという位置づけが定着しているが、2014 年頃から公開本 数自体は増えてきており、今後その中からジブリに変わるヒット作品が登場する可能性もあるだろ う。 8-5 ハリウッド映画への原作提供 日本の知財は、アジア圏ではもっとも多くハリウッド映画化されている。(図表 11 参照)。すでに映 像化されたものが、面白さがわかりやすいことから、アニメ映画などが多かったが、現在製作が進 んでいると思われるプロジェクトの原作はマンガ、小説、ゲームと多岐に渡ってきている。(図表 12 参照)ネタはあるのだ。 今後、映像に限らずコンテンツのデジタル配信が広がることで、ハリウッドからの問い合わせは増 えると思われるが、映画製作は長いステップと、さまざまな利益調整で成り立つこともあって、話は 多いが仕上がる作品は限られるという、いまの状況が大きく変わるとは思えない。しかし、ハリウッ ドレベルの脚本を開発しスペックディールを成功させた「オール・ユー・ニード・イズ・キル」の事例 もできた。

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この原作は日本の同名 SF ライトノベル(桜坂洋作、集英社刊)で、集英社と小学館傘下の米国出 版社ビズ・メディアから英語翻訳版が出版されている。これをビズ・メディアの映像制作部門が米 国映画製作会社と共同で脚本化。完成した脚本を映画配給会社に売り込みワーナーが購入した もの。記事によれば購入価格は 3 百万㌦と言う。同記事によれば、原作の映画化権だけの契約だ と「低い 6 桁の数字」つまり数十万㌦台前半が相場だが、本作は完成脚本まで仕上げたことから 「7 桁」つまり 10 倍近い値付けになったということだ。こう聞くと、なにやら魅力的にも思えるが、脚 本開発にも資金が必要で、これはプロデューサー側の自己資金で賄うこととなる。もしもメジャー な映画配給会社が購入してくれないと回収できなくなるわけで、投機的(スペキュレイティブ)な売 り込みという意味で「スペック・ピッチ」あるいは「スペック・ディール」と呼ばれる手法であることを付 記しておく。 このケースでは、トム・クルーズ主演による映画のバリューが高く、日本国内でも劇場公開にむけ た宣伝展開の効果で原作の知名度も高まり、原作となったライトノベルだけでなく原作者桜坂洋 氏の作品全般の販売に良い影響があったと言う。 米国でも、映画が「面白い」と好評価がネットなどの口コミで広がり、出版元の VIZ メディアによれ ば、ぺペーパーバック版「Edge of Tomorrow(本作の映画版タイトル)」の発売時に調査会社ニー ルセンの書籍販売トラッキングサービス、ブックスキャンでも SF 部門の第 1 位にランクインされた という。普通、ハリウッド映画に原作を許諾した場合でも、映画そのものの興行や DVD、配信、テ レビなどからの二次利用に伴う追加報酬を受け取る事は難しいだろう。(「映画編」2-8 参照)その 意味で「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は原作の販売などにポジティブな効果を創出した成功事 例と言える。 ワーナーブラザースが製作した「Godzilla(2014)」など、ブランドを背景にした交渉力、いわゆるバ ーゲニングパワーの強い原作を保有していれば、原作者側でもキャラクター商品へのライセンス 窓口権や米国以外の配給を担う等の主張が可能だろう。ハリウッド映画は、原作知材の知名度と 市場可能性を世界レベルで高める機会であることを指摘する。

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ジェトロでは、標記調査を実施しております。報告書をお読みになった感想について、是非アンケ ートにご協力をお願い致します。今後の調査テーマ選定などの参考にさせていただきます。 ■質問1:本報告書での内容について、どのように思われましたでしょうか?(○を一つ) 4:役に立った 3:まあ役に立った 2:あまり役に立たなかった 1:役に立たなかった ■質問2:①使用用途、②上記のように判断された理由、③その他、本報告書に関するご感想を ご記入下さい。 ■質問3:今後のジェトロの調査テーマについてご希望等がございましたら、 ご記入願います。 ■お客様の会社名等をご記入ください。(任意記入)

調査タイトル:米国コンテンツ市場調査」

参照

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