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高圧の血球に及ぼす影響に関する研究第二編

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Academic year: 2022

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(1)612. 014. 47:. 612. 111. 高 圧 の 血 球 に 及 ぼ す 影 響 に 関 す る 研 究 第 赤 血 球 のIon交. 二. 編. 換 性 に 及 ぼ す 高圧 の 影 響. 岡 山 大学 医 学部 第一 生理 学 教 室(主 任:林 香 苗教 授) 助. 手. 宮. 武. 〔 昭 和32年1月21日. 孝. 明. 受稿〕. (昭和30年11月13日 於 日本 生理 学 会 中 ・四国 部会 口 頭発 表). I. 序. が 如 何 な る影響 を与 え るか を 実験 した . 論 II. 赤血 球 形 質膜 の透 過性 が 高 圧 を 作 用 させ た. 赤血 球 内 のPO4. Ionの. 血. 場 合 に如 何 に 影 響 を 受 け るか を実 験 した 岡. 球外 液へ の移 行 に 於 け る高. 田1)に 依 れ ば 細 胞形 質 膜 が 高 圧 に よつ て そ の. 圧の影響. 透 過性 を 増す こ とを推 論 して い る.就 中赤 血. 実 験 方 法:凝. 球 に圧 を作 用 させ た 場合 には 赤 血 球形 質膜 の. 0.4ccの. 透過 性 が高 ま る と して い る.然 らば高 圧 を 作. れ,血. 固 防 止 の た め 血 液1.6ccに. 割 に3.8%ク 液 の2倍. エ ン酸 ソー ダ溶 液 を入. の0.9%の. 食 塩 水 を 加 え,よ. 用 させ た場合 赤血 球 内 外 の 種 々 な る物 質 の 出. く攪 拌 し て 遠 沈 す る こ と を3回. 入 が増 す で あ ろ う と考 え る に,大 和2)は 人 の. る 後 最 後 に 沈 澱 血 球 と等 量 の0.9%食. 赤血 球 のkalium(K)含. 量 が 高 圧 で 増減 し. 加 え 血 球 浮 游 液 を 作 る.こ. 繰 返 し た .而. れ を2分. な い との成績 を報 告 し てい る.大 和 の 実験 装. 対 照 と し て 他 方 を 一 定 時 間(120分)加. 置 は比 較的 低 い圧(500気. 後 両 者 を 同 時 に 遠 沈(2000回. 且又Kionは. 圧 以 下)で あ り,. 細 胞 形 質 膜 を透 過 し難 い3)為で. そ の 上 澄 を 各5cc,血. 塩水を し一 方 を 圧 し,. 転, 10分 間)し,. 球 を1cc宛. 採 取 し,. あつ たか も知 れ な い と考 え,著 者 は元 来 血 球. aminonaphthol. 膜 を 通 るanionの. 中 及 び血 球 中 の総 燐 を光 電 比 色 計 を 用 い て比. 燐(PO4´ ´ ´),塩 素(Cl´). を用 い て赤 血 球 のion交. 換 性 に 関 して高 圧. sulfonic. acid法. に て上 澄 液. 色 定 量4)し た.. Fig. 1 加 圧 血 球 中 の総 燐 量 の対 照 に対 す る比. 実 験 成 績:加. 圧 した 血 球 浮 游 液. の 上 澄 液 中 の総 燐 量 に 於 て も血 球 中 の 総 燐 量 に 於 て も,夫. 々 の 対照例 と. 比 較 して時 に差 の あ る 場 合 もあつ た が,総. じて認 め 得 る 程 の差 は な か つ. た.こ れ は 赤 血 球 内 のP含 量(blood mg%)で. 40mg%,. serum. 有量が微 16〜20. あ る 為め で,直 接 総 燐 を 定. 量 し て も少 々の 差 は あ つ て も,全 体 としては 高圧 の影 響 が 赤 血 球 内 の P ionの 出 入性 に 対 して 如 何 に あ るか を 論 ず るに は 至 らな か つ た と思 わ れ る. (Fig. I).

(2) 462. 宮. 武. 孝. 明. 洗 滌 した 赤血 球 で はP32の 赤 血 球 内 量 が 対照 III 血 液へ 加 え ら れ たP32の. 例 よ り低 い事,又. 血 球 内へ の移 行 に於 け る高 圧 の影 響 前 記 赤 血 球 内 のPO4. ionを. そ の低 い度 合 は 圧 が高 ま る. につ れ て著 しい事 で あ る.. 直 接 定 量 して. 考 察:本. 実 験 を 行 う前 に 加圧 時 間を 決め. るた め,又. 室 温 に 於 て も 全 血 に添 加 された. も赤 血 球 膜 の透 過性 に関 す る高圧 の 影 響 を論. P32の 血 球 内へ の 移 行 量 に大 差 のな い こ とを. ず る に 足 る程 の 成 績 を 得 る に 至 ら な か つ た の. 知 る た めに 予 備 実 験 を 行 いFig.. で,微. 量 に 於 て も そ の 差 を 認 め 得,且. 亦赤 血. Fig. 3. 球 内 外 へ の 移 行 し た も の に 目 印 を し て お く為 め にradio. activityの. あ るP32を. 実 験 し た. P32はStack配 実 験 方 法:前. し,一. 加 え,よ 方 に は高. 方 対 照 と して同 室 温. 間 放 置 し た(C).. 2時 間 後(D),. 共 に 同 時 に 遠 心 沈 澱(2000回 塩 水 に2〜3回. (C). 転10分)を. 行 い,. 洗 滌 し て,沈 澱 し た 赤 血. 液 か ら 各 々等 量 つ つmess. pipetteで. 採血球 し. は 菊 池5)等 の 考 案 し た 湿 式 灰 化 法 に て,. 試 料 にcarrierと え,燐. 塩. 含 む)を. く 混 和 し て 直 ち に 等 量 に2分. た.後. して一 定 量 の非 活 性 燐 を 加. を 燐酸 マ グ ネ シ ウム ア ンモ ン とし て沈. 澱 せ し め,乾. 燥 後 放 射 能 の 測 定 を 試 み た.. P32はHClに. 溶 か し た 正 燐 酸 で あ り,こ の. P32/mcに0.9%食. 塩 水10ccを. 部 を 使 用 し た.大. 体1回. 使 用 し た.放. 加 え そ の一. に50〜100μc位. 射 能 測 定 に はG.. ‑M.計. を 数管. を 使 用 し た. 実 験 成 績:. P32の. 赤 血 球 内へ の 出入 性 を. 調 べ る た め に 圧 を 作 用 させ た 赤 血 球 に よ つ て 生 じ たMg. NH4. PO4の. カ ウ ン ト数 を. そ の 対 照 例 の カ ウ ン ト数 で 割 つ て 比 を 出 し た.. X軸 に 圧 の 高 さ, Y軸 に 比 を. とつ て 表 に す れ ばFig. る.即. 的 血 球 内移 行 量 比. 使 用 して. 液10ccに0.9%食. P32(50〜100μcを. 0.9%食. 時間. 布 の も の で あ る.. 圧 を 作 用 させ(D),一 で2時. 全 血 に 添 加 され たP32の. 記IIの 場 合 と大 同 小 異 で あ. る の で 略 述 す れ ば,血 水5cc,. 3の 如 き成. ち50〜100気. 1.0前 後 で50〜100気. 如 くな. 圧 に於 ては 圧 の血. 球 に 及 ぼ す 影 響 はP32に は 判 定 出 来 な い.併. 4の. 圧 に 於 て は 比は. 於 け る実 験 で. し200〜1000気. 圧. に至る間では次第に曲線は低下して い る.即ちP32を加え一定時間加圧し, 復 圧 後 血 清 を0.9%. NaCl水. に て3回. Fig. 4. 績 を 得 た.即 ち血 球 内 へ のP32移. 行 量 は室. 温 に於 て略 々時 間 と直 線 的関 係 を有 す る こと を知 つ た. 本実 験 は大 体 に 於 て菊 池 等 の方 法 に準 じて 高 圧 作 用 後 の 赤 血 球 内P32量 を1.0と す). 比(対. 照例.

(3) 高 圧 の血 球に 及 ぼ す 影 響に 関 す る研 究. 463. 行 つ たが,加 圧 ボ ン ベが 装 置 の 関係 上恒 温 に. の対 照 例 に 施 した操 作 と同 一 で あ る こ とは 勿. 保 ち得 ない の で室 温 に於 て行 わ ざ るを 得 なか. 論 で あ る.. つ た.為 め に赤 血 球 をP32で. 標 識 す る場合. か くて以 上 の実 験 成 績 か ら対 照 例 に 比 し. 普通 の方法 であ るP32を 添 加 した 血 液を37℃. 200〜1000気. の 孵卵 器内 に置 くとい うこ とが 出来 な か つ た.. P32量 が 少 く,そ の度 合 は 圧 が 高 ま るにつ れ. 即 ちP32標. て減 少 してい るが 如 き結 論 を 見 出す の で あ る. 識 度 は37℃. の 場 合 と は少 々差. が あ る こ とは仕 方 が な い.併 上 記Fig.. 3に. 圧 に 於 ては 加圧 した 赤 血球 に は. が,こ の現 象 が 如何 な る理 由 に 依つ て起 つ た. あ る如 く室 温 で も 時 間 的 に 直線 的 にP32が. か を 考察 す る に, PO4 ionと 赤 血 球 膜 との 関. 血球 内 に入 つ てゆ くの で相 対 的 な比 に於 ては. 係 か ら観 れ ば 次 の場合 が考 え得 る.即 ち. 個 々の実 験 に於 ては 差 は認 め られ な い と考 え る.又 加圧 時 間 を2時 間 とした のは 堀江6), 小 林7)等 に依 れ ば2時 間 ま では赤 血球 のP32 摂 取量 は時 間 の経 過 と共 に 増 加す る とい う報 告が あ る.又 著者 の予 備試 験 に於 て もそ の事. 1)圧. が 増す と共 にP32が. 赤 血 球 内へ 入. り難 くなつ た. 2). P32の 赤血 球 内外 へ の 出 入 性 は 加圧 の. 影響 を うけ な い. 3). P32は 圧 が 加 わ る と余 計 に赤 血 球 内 に. 実 を 知つ た.只 堀 江 の 実験 では 赤 血球 標識 時. 入 るが,一 度 赤 血 球 内 に 入つ たP32は. 間は1〜2時. 後 の 洗滌 遠 沈 中 に余 計 赤 血球 外 に 出 る.. 間迄 は 計 数値 を 増 す が4時 間 目. 復圧. には 溶血 を 起 し計 数値 は減 少 し てい る と報 告. の3つ の 場合 で あ るが, (2)の場 合 は 実 験成 績. して い る.著 者 の6時 間迄 の 実験 では 依 然 計. か ら考 え られ ず. (3)の場合 は加 圧 とい う条 件. り. 数 値 は 増 加 し て い る が4時. 間 以後 に於 てわ つ. が な く とも 洗 滌 中 に 失わ れ るP32の. 量 は大. か に 溶 血 を 起 し て い る と思 わ れ る 場 合 も2,. な る もので あ る とい う渋沢 等 の 報 告 もあ る.. 3観. 併 し若 し単 な る洗 滌 だ け でP32が 大 量 失 わ れ. られ た.為. を2時. め に 本 実 験 に は 加 圧 す る時 間. 間 に定 め た.標. 識 時 間 と温 度 との 間 に. る として も,こ の事 実 は 対 照 例 に 於 て も同 様. は 何 か 相 関 々係 が あ る も の の 如 くで あ る .又. と考 え られ,実 験 成 績 は常 に1.0の 比 を とら. 復 圧 後 赤 血 球 の み を 採 る 為 め に3回. ね ば な らぬ.而 るに200か ら1000気 圧 まで 加. 滌 し た の は,渋. 沢8)等. 視 出 来 る ま で に は3回. 血 漿を 洗. が 血 漿 中 のP32を. 無. の洗 滌 で十 分 で あ る と. い う報 告 を し て い る た め で,こ. れ に準 じた.. 圧 と共 にP32の. 減 少 度 合 が 著 し くな つ て い. る こ とか ら,単 な る洗滌 のみ に よ る減 少 で は な い と考 え られ る,然 らば(1)の 場 合 か と考. 山 内 に よ る と,血 球 を 生 理 的 食 塩 水 で 洗 滌 遠. え るに,岡 田は 家 兎,山 羊 の血 球 浮 游 液 に 高. 沈 す る際,上. 圧 を作 用 させ,そ の液 の電 気 電 導 度 を 測定 し. 清 に 放 射 能 が 皆 無 と な る に は,. 血 液 と等 量 の 生 理 的 食 塩 水 で6回. 以上 遠 沈 す. る 必 要 あ り と し て い る が,著 者 の 場 合 はblood 5ccに. 対 し て 生 理 的 食 塩 水 は10ccで. 先 づ3回. た.即. ち3回. countと. してい る.若 し この報 告 が 正 しい とす れ ば,. 実 験 して. 著 者 の 実験 の場 合 に も加 圧 した赤 血 球 膜 は そ. 同 じで あ つ. の 透 過性 を亢 進 し て い る と考 え 得 る.然 らば. の 洗 滌 で 十 分 と考 え た.又. み る と次 の 如 くnatural. あ り,. た実 験 成 績 か ら生体 細胞 組 織 に高 圧 を作 用 さ せ る と,其 の 細 胞膜 透過 性 は 亢 進 す る と推 論. 洗 滌 し た 後 の上 清 液 中 に は 放 射. 能 は 皆 無 で あ つ た.. 血 球 内 外 の物 質 の 出入 性 も亢 進 しPO4 はP32の. ion或. 移行 も当 然 亢 進 され て い る.故 に. (1)の 場 合 は 考 え 得 られ な い. 以上 か ら著 者 は 赤 血 球 は 加圧 され る こ とに よ りそ の形 質膜 の 透 過性 を 増す の であ ろ う, そ してP32も (5分 間2回 数 へ そ の1分 平均). 茲 に 加圧 した 血 液 に施 した 一 切 の 操作 は そ. 透 過 し 易 くな り,多 分 対 照 の. 非 加圧 の場 合 よ りも余計 に血 球 内 に入 るの で あ ろ う.然 るに 復圧 後3回 洗 滌 遠 沈 す る間 に,.

(4) 464. 宮. 武. P32は 未 だ透 過 性 の亢 進 した状 態 に あ る形 質 膜 よ り今 度 は反 対 に 余 計上 清 液 中 に 出 てゆ く. 孝. 明 Fig. 5. 溶 血液 の加 圧,復 圧 及 び復圧 後120分 間 の電 気 的 抵抗値. の であ ろ う.そ の程 度 は 加 圧 の強 い程 は げ し く,そ の為 め に圧 力が 大 きい程 血 球 中 のP32 が少 な くな つ て い る もの では な い か と考 えた. こ こに 血 球膜 透過 性 と復 圧 後 の 透 過性 が高 圧 作 用 に依 つ て如 何 に変 化 す るか を 調べ る必 要 が あ る. IV. 血 球膜 の 電気 的抵 抗 に 及 ぼ す高 圧 の 影 響. IIIの実験 成 績 を考 察 して血 球 膜 の透 過 性 特 に 高圧 を作 用 させ,復 圧 後 の 透過 性 を 調 べ る た め に,血 液 の電 気 的 抵 抗 を調 べ た. 実 験 方 法:岡. 田 の実 験 に 準 じて行 つ た が,. 略 述 す れ ば,液 体 の電 気 電 導 度 を 測定 し て, 細 胞 形 質膜 の透 過 性 を 伺 う事 で あ り,著 者 は 同 田 の 実験 装 置 をそ の ま ま使 用 した.即 導 度 測 定 に はKohlrausch橋. ち電. を 用 い,こ の 装. 置 と組合 わ せ て 用 う可 き電 極 の部 分 は高 圧 ボ ンベ に 入 る様 に した. 材 料 に は実 験II, IIIに於 て使 用 した もの と. で そ の電 気 的 抵抗 値 を測 定 した. 500気 圧 〜. 同 じ く牛 の 赤血 球 浮 遊 液 を使 用 した. 実 験 成績:. 合 と同様 血 球 浮 游 液 を作 り(1)と 同様 な方法. (1),溶 血 液 の 場合:先 づ 血 液. 800気 圧 で は加 圧 と共に 抵 抗値 は低 下 し,復. を 生 理 的食 塩 水 に て3回 洗 滌 し遠 沈 し て得 た. 圧 と同 時 に加 圧 前 の値 に 近 づ くこ とは溶 血の. 血 球 を5cc採. 加. 場合 と同様 であ る.併 し復 圧 後30〜90分 間に. え溶 血 を起 させ た もの に 於 て は, Fig. 5の 如. 亙 つ て抵抗 値 は再 び 軽 度 では あ るが減少 して. り,こ れ に 蒸 留 水5ccを. く500〜1500気. 圧 ま で圧 を 加 え る と一 様 に溶. くる. 60分 後 はわ づ か乍 ら再 び 抵抗値 は増す.. 血 液 の電 気 的抵 抗 は低 下 す る.こ れ は 岡 田 の. 而 るに1000〜1500気 圧 に於 ては,復 圧 後軽度. 実 験 と同 じ結 果 で あ る.次 で 加圧 す る こ とを. 乍 ら抵 抗値 が再 び低 下 す る こ とは500気 圧の. 止 め 復圧 す れ ば 同時 に電 気 的 抵抗 値 も変動 し. 場 合 と同 様 で あ るが60分 を経 て120分 に至 る. て或 る程 度 まで 加圧 前 の抵抗 値 に 近づ く.併. も500気 圧 の 場合 の如 き増加 す る こ とが ない.. し完 全 に は 元戻 り しない.こ. 60分 時 の同 じ値 か,或 は む しろ幾分 減少す る. の傾 向 は高 い圧. 程 著 しい.復 圧 後 の抵 抗 値 を30,. 60,. 90,. 傾 向 を 見 る.即 ち 血液 浮 游 液 の場 合 に於 ては. 120分 の各 時 間 に 測定 す る と大 体60分 を 境 と. 溶 血液 の場 合 と異 な り復 圧 後 再 び電 気 的抵抗. し て元 戻 りの傾 向が 著 しい. 120分 で は500〜. が 減少 す る こ とで あ り,こ の減少 時 間は復圧. 800気 圧 まで の 場合 は加 圧 前 の抵 抗値 まで戻. 後 少 く と も60分 は続 く とい うこ とである.. り,1000〜1500気. 圧 の場 合 は完 全 に は 元 戻 り. (3) P32を 含 む 血球 浮 游 液 の場合:特. に. も注 目すべ き は復 圧 後 の抵 抗値 の. P32を 含 む た め に血 球 浮 游 液 の電 気 的抵抗が. 元 戻 りの経 過 中 決 して再 び 抵 抗値 が 低 下 しな. 変 動 す るか 否か 調 べ てみ た.そ の成 績はFig.. い とい う現 象 で あ る.. 7の 如 く大 体P32を. し ない.最. (2)血. 球 浮 游 液 の 場 合:次. い でII,. IIIの場. 含 まな い血 球浮 游液 の場. 合 と大 差 な い こ とを知 つ た..

(5) 高 圧 の血 球 に 及 ぼ す影 響 に関 す る研 究 Fig. 6. 血 球 浮 游液 の加 圧,復 圧 及 び 復 圧 後120分 間 の電気 的抵 抗値. 465. 以 上 の如 く考 え て くる と, IIIの実 験 に 於 て 血 球 に 加 え られ たp32は. 加 圧 に 依 り透 過 性. の増 した 血球 膜 か ら対 照 よ りも余 計 に 血 球 内. (P32を 含 まず). に入 るの で あ ろ うが,復 圧 後 定 量用 処 置 即 ち 3回 の 洗滌 遠 沈 に 依 り,こ の処 置 時 間 約60分 間 に 通 過 し易 い血 球膜 をへ て洗 滌 液 中 に対 照 よ りも余 計 に失 わ れ て ゆ くが 為 め に, IIIの如 き成 績 を得 た.もの と想 像 出来 る. 併 し,こ れ は あ くま で も推 論 で あ り,型 な 方 法 を 以 て加 圧 中 に確 か に血 球 内 外 の物 質 が 通 過 し易 い こ とを 証 明す る必 要 が あ る. Fig. 7. 血 球 浮 游 液 の 加 圧,復 復 圧 後120分. (P32を. 圧 及び. V. 間の 電気 的抵 抗値. 含 む). 赤 血 球 外 液 中 に含 まれ る Cl‑量 に 及 ぼ す高 圧の 影 響. IV項 で赤 血 球 に高 圧 を作 用 させ た 場合,血 球 膜 の透 過 性 が亢 進 す る と推 論 した.併. し,. 実 際 に赤 血 球 に 合 まれ てい る物 質 或 は そ れ ら の イ オ ンが高 圧 を血 球 に 作 用 させ た 場 合 透 過 性 の 亢進 した 血球 膜 か ら果 して対 照 例 に比 し 血 球 外 液 中 に 多 く移 動 す るや 否や を 検 す るた めに,血 球 中 に合 まれ るCl‑に 注 目 し て次 の Fig. 8. 考 察:以. 上 の実 験 成績 を考 察 して み る と,. 岡田 は家 兎,山 羊 の溶 血 液 の場 合 加圧 に よつ てそ の電 気 的抵 抗 変化 が比 較 す べ き0.65%食 塩水 の抵 抗 変化 と殆ん ど同程 度 であ るの は電 気 抵 抗 に大 き な役 目を なす 血 球 膜 が な い 為 で あ る とし てい る.こ の こ とか ら著 者 の(1)の 場合 に於 て溶血 を 起 させ血 球 膜 をな くした実 験 で は加 圧 に よ り電気 抵 抗 は減 少 し,復 圧 と 同時 に抵 抗 は 増加 し,後 再 び抵 抗 の 減 少 をみ ない こ とで も分 る こ とで あ る.即 ち こ こで は 血 球膜 が 抵抗 と重 大 な 関係 を有 つ て い る こ と であ る.若 し血 球膜 の電 気 的 抵抗 の減 少 が 電 気電 導 度 の増 加 を意 味 し,電 導 度 の増 加 が 血 球膜 の透 過 性 の 増大 に連 らな る とす れ ば, (2) の血 球浮 游 液 の実 験 に 於 て復 圧 後 再 び電 気 抵 抗が 減少 す る こ とは この 期 間 に血 球 膜 の透 過 性は 増加 して い る こ とに な る.実 験 に よれ ば 復 圧後 約60分 間 は 血 球 膜 の 透 過性 が対 照 のそ れ よ りも亢 進 して い る こ とに な る.. Cl量. の 標 準 グ ラ フ(18℃).

(6) 466. 宮. 武. 如 き実 験 を行 つ た. 実 験 方 法:実 験 全 般 に 亙つ てCl. ionの 外. 孝. 明. 分)後. 加 圧 ボ ン ベ よ り該 試 験 管 を 取 出 し,対. 照 試 験 管 と 同 時 に 遠 沈 す る.そ. の上 清 液の一. 部 か らの侵 入 を 防 ぐた め に血 液 洗 滌 に は5%. 部1ccを. の 等張 葡萄 糖 液 を使 用 した.用 い た 血 液 は前. を 光 電 比 色 計 を 用 い て 定 量 し た.標. 項 同様 牛 の血 液 で あ る.. は18℃. 先 づ 血 液 の2倍 量 の葡 萄糖 液 を加 え攪 拌 洗 滌 して遠 沈(2000回15分. 間),上 清 液 を捨 て. 再 び こ の操作 を繰 返 す こ と4回,最. 後 に沈 澱. した血 球 容 量 と等 量 の糖 液 を 加 え,よ し て小 試 験管 に2分 或 は3分. く攪 拌. し,一 本 は対 照. に 他 の2本 を 同 時 に加 圧 した.一 定 時 間(120 表1. No.;. expermental. と りSilver‑Iodate法. に てCl量 準 グラフ. 時 作 成 し た も の を 用 い た. Fig. 8. 実 験 成 績:. 50〜1000気. 圧 ま で の 高 圧 を赤. 血 球 葡 萄 浮 游 液 に15.0〜18.0℃ 120分 作 用 せ し め.赤. の 温度間 で. 血 球 内 のClが. 血 球外. 液 中 に 移 動 し て くる 量 を 測 定 し て 次 の 成 績 を 得 た.. Tableに. 示 す 如 く50〜100気. 照 例 と の 比 は1.0で. 高 圧 下外 液 中 に 出 る赤 血 球 内Cl量. あ り,こ. 圧 では対. の 間の圧 は圧作. 比. number.. R. T.; room themperature. P.; atmospheric pressure. C.; the contrast. D.;. the one applied. A.; m.;. the avarage. meq per liter.. c.;. pressure.. mg%. 用 が認 め られ な か つ た. 100〜1000気 圧 で は 血球 外 液 中 のCl量. 圧 の加. は 次 第 に増 加 し,. 増 加 の程 度 は 加 えた圧 の高 さに従 つ て大 とな. なか つ た. 後 述す るがCl量. は 温 度 に依 つ て受ける変. つ て い る. 1000気 圧 に 於 ては100気 圧 の 場合. 化 が 大 きい た め 今温 度別 にTableの 成績をグ ラ フに プ ロ ッ トす れ ばFig. 9の 如 くなる.. の 凡 そ2.5倍 に な つ て い る. 1000気 圧 以上 は. た め に温 度 に よ る差 を 考 慮 に入 れな い場合で. 溶 血 現 象 が 起 る 危険 が あ るた め に 実 験 は行 わ. も外 液 中 のCl量. は 加 え る圧 の高 さに応 じて.

(7) 高 圧 の血 球 に 及ぼ す 影 響 に関 す る 研究 Fig. 9. Fig.. 高 圧 下外 液 中 に出 る赤 血 球 内. 10. Cl量 比. 467. 洗 滌 液 中 のCl量 数 の 関 係(室. と洗 滌 回. 温18.0℃). 増 加 す る こ とを 認 め 得 る. 考 察:赤 らClの. 血 球糖 液 浮 游 液 を作 る際 外 部か. 侵 入 を 防 止 し た こ とは 勿 論 で あ る が,. 血 漿 中 のClが. な くな る ま で 何 回 洗 滌 す れ ば. よい か を み る た め に,全 (2000回 転15分 間)沈. 血 を遠 心 沈澱 し. 目付 き ス ピ ッ ツ 試 験 管 に と り, 15ccの ま で5%葡. 外 液 中 に 出 る 赤 血 球Cl量 の 温度 に よ る変 化. 萄 糖 液 を 加 え よ く攪 伴 し て 遠 沈,. 毎 に 上 清 液 を 採 り,上. 量 を 比 色 定 量 した.そ. た の が 第1回. に至. 清 液 中 のCl. の 成 績 はFig.. 10の. く,最 初 の 上 清 液 に は 凡 そ360mg%で. 如. あつ. 目 の 上 清 液 中 に は 平 均80mg%,. II回 目 で は35mg%,. III回 目 は12.6mg%,. IV回 目 は8.5mg%で 分 の1で. 11. 目盛. 後 上 清 液 を 捨 て再 び これ を 繰 返 し, 4回 る. 1回. Fig.. 澱 し た 血 球 容 量 を5cc. 最 初 の 量 に 比 べ る と30. あ り, III, IV回 目 の 差 は 殆 ん ど な く,. 而 もIV回 以 上 は 大 体 似 た 値 で あ る の で,血 洗 滌 回 数 は4回. 液. が 最 も適 し た 必 要 且 充 分 な 回. 差 な く,こ の間 の 温 度差 は認 め な か つ た.併 し15゚〜20℃. 数 で あ る と し た. 前 述 の 如 く加 圧 装 置 で あ る 油 圧 ボ ン ベ が 種. ま では 約5%,. 20゚〜25℃. は10%の 増 加 を み た. 30゚〜37℃. 間. に 於 ては溶. 々な る関係 で 恒 温 に保 ち得 な いの で止 む な く. 血現 象 が 起 きた の で そ の値 は相 当に 高 く又 判. 室 温 に て 実 験 し た.た. 定 は不 可 能 で あ つ た.著 者 の 実 験 は 大 体15゚ 〜18℃ の間 で行 わ れ た の で あ るが ,圧 を 作. め に温 度 差 が 赤面 球 内. Clの 外 液 中 に 移 動 す る 量 に 如 何 に 影 響 す る か を 知 らべ る た め5゚〜37℃. の範 囲 に亙 つ て. Fig. 11に 示 す 如 く5゚〜15℃ で は 赤 血 球 内Clの. 用 させ た 例 とそ の 対照 例 は同 一 温 度 で行 わ れ. の成 績 は. た の で,そ の相 対 的 関 係 に は 温度 を考 慮 に 入. の 範 囲 内 の温 度. れ な くて もよ いわ け で あ る し,且 又全 般 的 傾. 温 度 に よ る 影 響 を 検 し て み た.そ. 外 液 中へ の 移 動 量 に は 大. 向 か らみ る と圧 の 影 響が 著 しい た め に5%の.

(8) 468. 宮. 武. 孝. 温 度 差 の影 響す る とこ ろは 認 め ら れ な い程 度 で あつ た.. Hb. 次 に 圧 を作 用 させ る時 間 を定 め るた め に 赤 血 球 内Clの. 外 液 中へ の移 動量 が 時 間 的 に 如. 明 K´ 等 は 血 球 外 透 過 す る 事 な く,又 媒質. 中 のNa´. も血 球 内 に 進 入 し な い.即. は これ ら のcationに る. (Wakeman,. 対 して は 不透 過性 であ. Eisenman.. 何 に変 動 す るか を 調 べ て み た.そ の成 績 は. 過 説 で あ る.)こ. Fig. 12の 如 く, 5〜60分 間 に最 も著 し く球 内. 純 透 過 説 を と る. Anionに. Fig. 12. 含赤 血 球 外 液 中Cl量. の時. Peters10)等 不 透. れ に 反 し て. Haumburger11)は. Mook12)はCl´,. HCO3´. 対 い て はDirken,. の 交 換 は1秒. 起 る と い い, Davson13)は. 間 的経 過. Anion交. 以内に. 赤 血 球 に 於け る. 換 に 関 す る 多 く の 研 究 は 定 性 的 に過. ぎ な い が,種 論,即. ち 血球. 々 雑 多 の 研 究 か ら次 の 一 般 的 結. 無 機Anionの. 侵 入程 度 は. CNS‑>I‑>NO3>Cl‑>SO4‑>HPO4‑> tartrate>citrateの. 系 列 に 従 うこ とが 引 出. さ れ る で あ ろ う,そ. し て 水 解 の 程 度 の 高 い大. き なanion酒. 石 酸ion及. びcitrate. ionは. 実際上不透過 い とい うことになる,と いつて る.又 鎌田はmammaliaの 以 下 でanionが. 赤血球ではpH 8. 通 る こ とが 出 来, pH. り大 な る と き はcationを. 8よ. 通 す 様 にな る とも. い う、 こ の 様 に 血 球 膜 が 或 る 溶 質 に は 透 過 性 が あ り,他. の溶 質 に対 して は不 透過 であ るの. は 血 球 膜 の 化 学 的 性 質,荷. 電,及. びgel構. 造 に 関 係 が あ る こ と は 勿 論 で あ る.併. し乍 ら. こ の 膜 の 透 過 性 を 規 定 す る最 大 の 因 子 は 膜 の. Clは 外 液 中へ 移 動 す る傾 向 が あ る. 60〜120 分 間及 び120〜180分. 間, 180〜240分 間 で は. 大 体 そ の傾 向 は等 し く, 5〜60分 著 し くな か つ た.又180分. 間 の 場合 程. の場 合 は 時 に 溶 血. 微 細 構 造 で あ る よ うに 思 わ れ る. さ て 血 球 膜 の 構 造 に 関 し て は 膜 説,孔 の 二 大 別 が 出 来 る.膜. 一 な る膜 で な く特 別 のultrastructureを. 現 象 を み るの で,結 局60分 で は 差 が 大 き過 ぎ. とす る も の 多 く(Schmidt,. Beara,. 180分 で は溶 血 の危 険 が あ り,加 圧 時 間は120. Pascucci16)は 膜 は 蛋 白,レ. チ チ ン,コ. 分 に定 め た.こ の 時 間 は 前 項P32の. 実 験の. 以 上 実 験 の 妥 当性 を述 べ た が,真 に 如 何 な る原 因 で 血 球 内Clが. 媒 質 中 に 漏 出 す るか,. 為す. Ponder15)), レ ステ. リ ン の 三 者 昆 在 す る 超 顕 微 鏡 的 の も の にせ よ 孔 を 有 す る とい い, Nachmannsohnl7)は. 場 合 も同 様 で あ る.. 説 と. 説 支 持 者 中 に も膜 が均. ザ イ ク 構 造 を 示 し, Mord18)は は 支 持stromaの. 膜 のモ. 血球 膜 表面で. 網 眼 中 に 蛋 白 相 と リポ イ ド. 単 な る圧作 用 に よ る ものか,圧 が 血 球膜 の 如. 相 がclayclynderの. 何 な る変化 を及 ぼ す か は今 後 の問 題 で あ る.. 膜 に 似 た 配 置 を と る と し, Jacobs19)も 之 に. 孔 中 の小 さな黄血塩. 併 し,い づ れ にせ よ圧 が 血 球 膜 に 作 用 して そ. 賛 成 し,不. の イオ ン透 過性 を増 進 さす も ので あ る4と は. 球 膜 がsolとgelの. 間 違 いな い と信 じる.. 丹 野21),小. 均 等 な 膜 組 成 を 説 へ,勝20)は. 血. 共 存 互 変 型 な り といい,. 林22)の 電 子 顕 微 鏡 を 用 い た溶 血 現. 象 に 基 く 考 察 か ら は 膜 面 粒 子 の 配 列 がGel. VI. 総. 括. 血 球 膜 が 正常 な る場 合 は一 般 に 血 球 内 部 の. に 近 いSolの. 状 態 に あ る時 の み に外 部 か ら. の 影 響 に よ り血 球 膜 の 構 造 は 攪 乱 され得 るの.

(9) 469. 高圧 の血球に及ぼす影響に関す る研究 で あつ て,血 球 膜 は 決 して均 等 で な く,内 外. solに 近 い性 質 を 有 し,血 球 の形 態 維 持 に 主. にな らぶ2種 の粒 子 か らな り,一 は蛋 白,他. 要 な部 分 とな る 内 層 は 外 層 よ り厚 く,よ り. は リポイ ドか ら成 つ て い る とい う.総 じ て純. gel化 され て い る とす れ ば,こ の 内 層 のgel. 孔 説 では な い に して も準 孔 説 を とつ て い る.. 化 され た 部 分 が高 圧 で薄 め られ,溶 解 に近 づ. 何れ に して も血球 内外 の物 理化 学 性 状 に 左. け ば膜 孔 は 大 に な る もの と考 え られ,従 つ て. 右 され る極 め てlabilな 境 界 膜 と見 るべ き も. 血 球 膜 透 過 性 は 増大 す る.こ れ は著 者 の推 論. ので あ る と考 え られ る.そ こで 生活 細 胞に 対. で あ るが 前 記 の 諸家 の推 定 か らす れ ば 妥 当性. す る高圧 作 用 の研 究 の1翼. が あ る と思 わ れ る.併 し先 に 述 べ た 如 く血 球. として,赤 血 球 の. イオ ン交 換 に対 す る加圧 の 影響 を 観察 せ ん と. 膜 の透 過 性 は 血 球膜 物 質 の化学 的性 質,荷 電,. した わけ で あ る.け だ し筋 や 神 経 の様 な興 奮. 及 びgel構. 形体 で は,そ の イオ ン交 換 が高 圧 に よつ て変. ら化 学 的物 質,荷 電 に対 して 如 何 な る 影響 を. 化 して も,そ れが 高 圧 の第1次 変 化 か,興 奮. 与 え るか は今 後 の研 究 に俟 た ね ば な らぬ.. 造 等 に 関 係 が あ り,高 圧 が これ. に伴 う第2次 変化 か 判 明 し難 い.反 之,人 の. VII 結. 赤血 球 の 如 く非興 奮 形 体 で は そ の変 化 を第1 次作 用 と見 做 し得 る と考 えた か らで あ る. 先 きに血 球 浮游 液 に0〜500気 圧 の高 圧 を作 用 させ て媒 質 中 に現 わ れ て くるK'を た大 和 は明 瞭 な るK'透. 換 性 特 にAnionで. PO4´´ ´,Cl´に 注 目 し て,そ れ らionの. ある 赤血. 観察 し. 球 内 外 へ の 透過 性 に 関 して高 圧 が 如 何 に 影 響. 過 を 認 め 得 られ なか. を及 ぼ す か を調 べ る為 前 記 の 如 き 実験 を 行 い. つ た.こ れ は 圧 条 件が 不 足 で あ つ たか,或 は K'が 元 来血 球 膜 に対 して不 透 過 性 で あつ た が 為か も知れ ない.そ. 赤 血 球 のion交. 論. こで 著 老 は比 較 的 容 易. に血球 膜 を通 過 し得 るAnionのPO4´. ´ ´, Cl´. 次の 如 き結 果 を 得 た. 1):血. 球 に高 圧 を作 用 させ た 場合,赤 血. 球 内 のPO4´ ´ ´が 媒 質 液 中 に透 過 す る量 は作 用 させ た圧 に依 る差 は 明 瞭 に は認 め られ な か. を撰 び,そ れ ら イ オ ンの血 球 膜 を 透過 す る量. つ た.即 ち この 実験 では 高 圧 の影 響 は認 め ら. が 高圧 で は如 何 に 増減 す るか を調 べ るた め に. れ ず,も つ と精 密 な実 験 を必 要 とす るのか も. 前 記 の一 連 の実 験 を試 み た.. 知 れ ない.. 結 論的 に述 べ れ ば血 球 膜 は 高圧 な る条 件 下. 2):. PO4´´ ´に注 目 して の 測定 は 困難 で あ. では その透 過 性 を 増 してい る とい う こ とで あ. つ た のでPに. る.. した.. 著 者の 実験 に於 て は この膜 透 過性 が高 圧 に よつ て増 加す る本 態 は掴 み 得 な か つ た が,岡. (a). 目 印 を す るた め にP32を. P32でlabelし. 使用. た赤 血 球 のP32が 高 圧. の作 用 の も とにい か な る割 合 で媒 質 中に 自 て. 田は 種 々な る実 験 か ら高 圧 が 細 胞 膜 の 透 過性. くるか を調 べ た が 認 め 得 る差 は な かつ た.即. を亢 進す る こ とを 述べ,大 和 は 溶 血 現 象 に対. ち1)の. 結果 と合 わ せ 考 え る と血 球 よ り出 て. す る高 圧 の 影 響を 調 べ 溶血 現 象 は 血球 膜 が破. くるionを. れ ず ともHbが. ば な らな い様 で あ る.. 血 球 膜 を脱 出 す れ ば よ い の. で,圧 は この血 球 孔 を 拡大 す る と述 べ,血 球. (b)次. 調 べ る こ と は他 の方 法 に 依 らね. でP32を. 血 液 に 混 じlabelす. る量. 膜がultrastructureに 於 て均 一 で な く高圧 が. が 高圧 で 如 何 に変 化 す るか を 調 べ た.成 績 に. この不均 等 構造 に 作 用 す る ら しい と推 論 して. よる とP32が. い る.又Pease23)は. 間迄 で は 時 間 と凡 そ直 線 的 関 係 が あ る様 で あ. 粘 液 菌 に高 圧 を 作 用 さ. せ そ の網 状 の壁 はplasmagelの. 部 分的溶解. 血 球 内 へ 入 つ てゆ く量 は4時. る. 50〜100気 圧 で は 血球 に入 つ て ゆ くP32. で 薄 く な り,溝 壁 の 一層 が 破 られ るplas. 量 は 対 照 例 と同程 度 で あ り, 200〜1000気. magelは 完 全 に 溶解 す る とい う.若 し丹 野 の. で は 血 球 内 に入 るP32は. い う如 く,血 球 膜 が 二 層 よ りな り,外 層は. て対 照 例 よ り少 な くな つ てい る.こ の減 少 し. 圧. 高 圧 の影 響 を うけ.

(10) 470. 宮. 武. てい る度 合 は作 用圧 の高 い 程 著 しい. 3):加. 孝. 明. の 透 過 性 に 影 響 を 及 ぼ す とは 思 わ れ な い.. 圧 中 及 び加 圧 の血 球 膜 の 透 過性 が. 4):直. 接 血 球 よ り外 液 へ 透 過 して くる. 如 何 に な つ て い るか を血 球 浮 游 液 の電 気 的 抵. Cl´ に 注 目 し て,そ. 抗 を 測 定 して 調べ てみ た.. 影 響 され る か を 調 べ た.. (a)溶. (a)赤. 血液 に於 ては そ の電 気 電 導 度 は加. の 量 が 高 圧 に よ り如 何 に. 血球 を等 張 葡 萄 糖 液 で 洗滌 した場. 圧 と共 に 増 加 し,復 圧 と共 に 加 圧 前 の電 導度. 合 媒 質 中 に 透 過 す るCl´ は 最 初 の1時. に 近 くまで 戻 り,其 の後2時 間 では 次第 に加. も 多 い 傾 向 が あ る. (b)媒. 圧 前 の電 導 度 に 徐 々 に では あ るが近 づ き 決 し て 再 び電 導 度 が 増 加す る とい うこ とは な い. (b)血. 球 浮 游 液 の 場合 では そ の電 導 度 は. 加 圧 に 依 つ て増 加 し,復 圧 で加 圧 前 に近 づ く. この時 間 が 丁 度P32の. 間 で は 著 明 な 差 は な く, 15. 間 で は 約5%増. は 約10%程 (c)測. こ とは 溶 血 の場 合 と同様 で あ るが,其 の後1 時 間 の間 電 導 度 は 再 び 増加 す る傾 向 が あ る.. 質 中 に 透 過 す るCl´ 量 と温 度 との. 関 係 は5〜15℃ 〜20℃. 間 が最. 加 し. , 20〜25℃. 間で. 度 の増 加 を 示 して い る. 定 に 必 要 な 血 球 洗 滌 回 数 は4回. で. 充 分 で あ る 様 で あ る.. 実 験 の 場 合 は定 量 用. (d)こ. れ らを注 意 し て 加圧 の影 響を検 す. 処 置例 の洗 滌,遠 沈等 に要 す る時 間 で あ り,. る に, 50〜100気. 膜 の透 過 性 の 高 まつ て い る時 で あ るの で,強. 透 過 し て く るCl´ 量 は 対 照 例 と は 凡 そ 同 じ程. く血 液 中 のP32が. 度 で あ つ た. 200〜1000気. 洗 い 出 され る こ とに な る. と思 わ れ る. (c). 含 ま ない 場 合 と異 な る点 は見 畠せ. なか つ た.即 ちP32の. 放 射 性 が特 に血 球 膜. 主 要 1). 岡 田 勝 喜:岡. 2). 大 和 人 士:岡. 山 医 誌,. 66,. 10号,. 2089‑2093. 擱 筆 す るに 当 り終 始御 懇 篤 な る御 指導 と御校 閲を 賜つ た 恩 師林 香苗教 授 に対 し深 く感 謝の意 を表 す.. 文 献 11) Haumburger phydiol.. 山 医 誌,. 64,. 5, 880(昭27). 12) Dirken. 3) Gurber:. Pfluger's. Arch. 90, 607 (1902). 4) Koepp:. Pfluger's. Arch. 67, 189 (1897). 5) De Boer: Overton:. J. physiol. 51 211 (1917) Pfluger's Arch. 92, 115 (1902). Doisy and Eaton:. J. biol. Chem. 47, (1921). 377 Mukai:. J. physiol.. 斉 藤 正 行:光. 55, 356 (1921). 電 比 色 計 に よ る 臨 床 化 学 検 査,昭. 10,. Bubanovic:. Arch.. int.. 1 (1910). u. Mook : J. physiol. Textbook. 73, 349 (1931). of general. physiol.. 188,. 190 (1951) 14). 鎌 田 武 雄:原. 形 質 の 生 理 学 的 研 究,. 15) Schmitt, Bear and Ponder:. 170(昭25). J. cell. a. comp.. physiol. 9, 89 (1937) 16) Pascucci: Beit. z. Chem. Physiol. u. Path. 6, 543, 552 (1905) 17) Nachmannsohn:. Jb. f. wise. Bot. 39, 607. (1904). 菊 池 武 彦,脇. 坂 行 一:最. 新 医 学,. 58‑65,. 822‑829. 6). 堀 江:日. 本 医 学 放 線 誌,. 7). 小 林 孝:日. 本 循 環 器 学 誌,. 8). 渋 沢 等:臨. 床 外 科 , 6巻,. 9). 岡 田 勝 喜:岡. 山 医 誌,. 10) Wakemann et al.: (1927). and. 13) Davson:. 和30年. 5). その度. 合 は 圧 が 高 くな る程 著 明 で あ る.. (昭29). 4). 圧 で は対 照例 よ り. 多 く のCl´ 量 が 媒 質 中 に 出 て く る.又. P32を 含 ん だ血 球 浮 游 液 の電 気電 導度. はP32を. 圧 で は 血 球 中 よ り媒 質 中 に. 6,. 9,(昭). 18) Mond:. Pfluger's Arch. 217, 618 (1927). 19) Jacobs: 14巻,. 5号,. 15巻,. 3,. 324(昭) 4号(昭). 4号(昭26). 60巻,. 10号(昭29). J. biol. Chem. 73, 567. Erg. d. Biol. 7, 1 (1931). 20). 勝:日. 21). 丹 野:日. 22). 小 林 孝:日. 23). Pease: ‑375. 生 理 誌, 生 理 誌,. 12巻,学2(1950) 12巻,学1(1950). 本 生 理 学 会 誌, J.. (1940). cell.. and. comp.. 12巻,学55(1950) physiol,. 16,. 361.

(11) 高 圧 の血球 に及 ぼ す 影 響 に関 す る研 究. Studies Part. on. effects. II.. On. of high the. hydrostatic. exchange. of ions. pressure in the. 471. on. blood. cells.. erythrocyte.. By Takaaki (1st. Dep.. Miyatake. of Physiol. School of Med. Director: Prof. K. Hayasi,. Okayama M. D.). Univ.. The pressure does not change the amount of PO4 permeating into the outer medium from blood erythrocytes. The amount of P32 entrance into erythrocytes from the outer medium is equal to the control at 50-100 atm. pressure, probably increases 200-1000 atm. pressure. Particularly, the higher the pressure is, the more remarkable this effect is. The electric conductivity of the erythrocyte plasma membrane increases during and after the compression. The permeation of Cl into the medium from erythrocytes is augmented by pressure (200-1000 atm.). Summaring above, the permeability of the erythrocyte plasma membrane appears to in crease at high pressure..

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参照

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