Japan Advanced Institute of Science and Technology
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Title
場景変動を考慮した移動物体の追跡に関する研究Author(s)
副島, 義貴Citation
Issue Date
1998‑03Type
Thesis or DissertationText version
authorURL
http://hdl.handle.net/10119/1163Rights
Description
Supervisor:阿部 亨, 情報科学研究科, 修士場景変動を考慮した移動物体の追跡に関する研究
副島 義貴
北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
1998
年
2月
13日
キーワード: 動画像,移動物体追跡, Snakes,軌跡管理,色情報,場景変動.
1
はじめに
動画像処理において,移動物体の抽出・追跡は基本的かつ非常に困難な問題の一つであ る.汎用的な移動物体の抽出・追跡の技術の確立は,認識のみならず画像符号化など画像 処理全般にわたって重要な課題であり,またその技術は多くの分野に応用可能だと考えら れる.
画像情報から移動対象の抽出・追跡の手法としていくつか提案されているが,主に次の 2つの手法に分けられる.一つは領域分割による手法,もう一つは輪郭線抽出による手法 である.
領域分割による手法では,画素の特徴量に基づく分類(色,輝度,位置などのクラスタ リング)により領域を抽出する.しかし分割した各領域が必ずしも追跡したい対象とは対 応しておらず,対応させるためには複雑な後処理が必要であるという点で問題がある.
一方,輪郭線抽出を用いた手法の一つとして,エッジ抽出を行う手法がある.これは検 出されたエッジ点を局所的に接続して目的の輪郭線を得るものである.しかしながら局所 的なエッジ点の接続から正確な閉領域を得ることは非常に困難である.
このような問題に対処するものとして,Kassらによって動的輪郭モデル(Snakes)が提 案された.Snakesは初期輪郭として常に閉じた領域が与えられるため,エッジ抽出では 困難だったノイズの入った画像中でも閉領域を抽出することが可能である.特に連続的な 画像においては,前のフレームでの処理結果を次のフレームでの処理の初期値として,用 いることにより移動物体の追跡を行うことが可能である.このようにSnakesは移動物体 の抽出・追跡を同時並行に行うことが可能で,動画像を処理する場合に有効である.
Copyrightc 1998bySo ejimaYoshitaka
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従来手法の問題点
動的輪郭モデルを使った移動物体の追跡手法がいくつか提案されているが,従来手法に は次の2つの問題がある.
位相変化が起こる時のの軌跡の決定
複数の追跡対象が分離・融合を頻繁に行う場合,分離・融合の前後で追跡 対象の対応つけを行うことが困難である.
場景変化に対応できない
従来の手法ではSnakesの画像エネルギーとして,背景画像との差分や前 後フレーム間の差分,またオプティカルフロー等を用いている.その為に カメラが移動する場合や背景が変化する場合など場景が変化する際には,
対象の輪郭付近でのみ画像エネルギーが極値をとるとは限らないために その画像エネルギーを用いて追跡することは困難である.
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本研究での提案手法
そこで本研究ではこれら2つの課題に対処するために以下の手法を提案した.
時系列画像全体で対象物体の軌跡を管理する.
従来の手法では,位相変化発生時の対応つけに直前の領域情報のみを用い ていた.しかしその領域が更に過去にさかのぼって違う対象と統合してい た可能性がある.そのような場合に直前の情報のみを管理する従来の手法 ではオクルージョン後の対応つけが正確にできない.そこで本研究では過 去の対象物体同士の統合情報を時系列画像全体で管理し,正確な対応づけ を実現した.
場景変動を考慮した移動物体の追跡を可能にする.
K.P.Ngoiが提案している色情報をもとにRGBの3次元特徴からEcontr ast と Eintensityからなる 2次元特徴量に変換し,そのバランスを閾値γを用 いて最適に決定する画像エネルギーをSnakesに導入することで対象物体 の色情報を利用して追跡を行う.このエネルギーを用いたSnakesは静止 画での抽出にしか用いられていなかったが,Snakes本来のもつ動画像処 理への有効性と併せて利用することで従来の手法で追跡が困難だった場景 変動の状態での移動物体の追跡実験を行った.
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おわりに
しかし提案する移動物体追跡法でも背景に対象と同じ色が入ってくる状況では追跡が困 難になる.また追跡時に人間により追跡対象を指定するので,追跡の自動化という点で改 善の余地がある.