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集落営農法人の経営安定をめざして(北諸県農業改良普及センター) 宮崎県:平成29年度版宮崎県の農業普及活動

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Academic year: 2018

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(1)

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   連携と交流による農村地域の再生

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1 活動のねらい

   当地域は、集落営農による農業経営が盛んで、経営面積 100 ∼ 200ha の大規模法人 と、経営面積 30ha 程度の中小規模法人とが混在しています。比較的経営が安定してい る大規模法人と比べ、中小規模法人は農地が制限要因となり安定した収益を上げにくい ことや、理事の多くが他産業からの参画や兼業であることに起因する生産技術や労力不 足が問題となっています。このため、中小規模法人の各種情報を見える化することによ る法人理事の意識向上と、法人の経営改善に向けた支援活動に取り組みました。

2 活動の経過又は普及の関わり

 ⑴ 経営状態の見える化

   (経営上の問題点や改善点の整理)

    平成 27 年度より、財務諸表をもとにした 各法人の「経営状態の見える化」に取り組み ました。法人理事会においてグラフを多用し た経営診断シート(図1)を用いて説明を行 い、各法人の抱える問題点への気づきを促し ました。

 ⑵ 保有機械の見える化

   (農業機械の適正導入・効率的利用支援)     農協の集落営農コーディネーターと連携

し、法人の所有する農業機械の調査を行い ました。保有状況や導入・更新時期、更新 にかかる「費用の見える化」(図2)に取り 組み、農業機械の計画的な更新と適正導入 及び効率的利用に向けた助言を行いました。

 ⑶ 農地の見える化(適地作付支援)

    法人の組合長や理事に聞取り調査(写真1) を行い、協力しながら農地の利用状況や特性に ついて整理をする「農地の見える化」(図3) に取り組みました。法人の抱える問題に応じた 見える化を工夫し、適地作付への理解を深め、 経営に参画する理事全員と情報共有を図るため の支援を行いました。

図1 経営分析シート

図2 農業機械調書

写真1 農地特性の聞取りの様子

(2)

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 ⑷  栽培管理、労働時間、植栽図の見える化(適期作業支援)

    労力不足による作業遅れとそれに伴う生産性低下への対策として、普及センター品 目担当と連携し、「栽培管理や労働時間の見える化」に取り組みました。管理作業遅 れを回避するための方策や、ほ場の有効活用による収量向上の可能性について助言(図 4)を行いました。

3 活動の成果 

 ⑴ 法人理事の意識の変化

    「経営状態の見える化」において、他法人 との経営比較や自己比較により、経営上の問 題点について気づきが生まれ、他法人の優良 事例を参考とした採算性や効率性に対する改 善策に取り組まれるようになりました。ま た、各種情報が可視化されたことで、理事全 員で情報の共有が図られるようになり、理事 会において法人運営面で積極的な意見が出さ れるようになりました。

 ⑵ 計画的な法人運営による経営改善

    「保有機械の見える化」によって、作付 けに応じた機械導入や更新が、制度資金を 活用して計画的に行われるようになりまし た。また、「農地・栽培管理の見える化」に より計画的に適地への作付が実施され、作 業遅れも改善され、収量向上による経営改 善が図られつつあります。

4 今後の方向

   今後は、各法人において経営の自己分析が出来るような仕組み作り、次世代リーダー の育成や雇用労働力の確保などの人材確保・育成、周年雇用体系にマッチする新規品目 の導入などを支援することにより、重点対象としている中小規模法人の経営安定を目指 します。また、ここで得た支援手法を活かし、担い手の不足している地域にも波及でき るよう取り組んでいきます。

5 対象集団又は対象農家の声

 ・ 他の法人と比較できたことや自分たちの経営の推移を確認できたことで、次年度にど の程度まで実績を上げられるか楽しみである。

 ・ これまで、かんしょやバレイショについては、排水の悪い不適地にも無理して作付を 行っていたが、これからは農地の特性を踏まえたほ場選定を行い、収量の向上を目指 したい。

 ・ 農地の情報について、理事全員で情報共有できるようになったのはとても素晴らしい ことである。 

図3 農地特性に応じた作付計画の策定

参照

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