21 世紀東アジア青少年大交流計画
2011 年度
ASEAN10 ヵ国高校生派遣事業
(ベトナム)
(2012 年 7 月 24 日~2012 年 8 月 2 日)
2012 年 8 月
財団法人日本国際協力センター
はじめに
1
1. 21 世紀東アジア青少年大交流計画とは
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2. ASEAN10 ヵ国高校生派遣事業(ベトナム)概要
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3. 写真で振り返るプログラム
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4. 全体日程
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5. プログラム詳細
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6. 参加学生の声
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日本人派遣団(抜粋)
ベトナム高校生(抜粋)
7. 派遣団報告内容
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8. 派遣団員事後レポート
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9. 報道記事
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おわりに
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目 次
はじめに
2007 年より日本政府が進めている「21 世紀東アジア青少年大交流計画」(英文名: JENESYS Programme)の一環として、日本の高校生 110 名が ASEAN10 カ国(ブルネイ、 インドネシア、マレーシア、フィリピン、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、シン ガポール)を訪問しました。 派遣団は、当センターによる出発前オリエンテーションに参加し、全体オリエンテーショ ンや国別ブリーフィング、日本アセアンセンター講師による講義を受講し、出発前の準備を 万端に整え、多くの期待を胸に派遣国へ向けて出発しました。 現地プログラムでは、日本国大使館や相手国政府関係者との面会を通して派遣国の理 解を深め、プログラムのハイライトとなる学校訪問や現地学生との合宿交流を通じて、派 遣国の青少年との相互理解を深めました。また、現地で活躍する NGO や ODA サイトの見 学は、日本という国境を越えて、国際社会で活躍するための視野を広げるきっかけになっ たことでしょう。 ベトナムへの派遣団は、大変有意義な時間を現地で過ごし、帰国前の報告会では、プ ログラムで得たことを日本大使館や相手国政府関係者、交流学校関係者に対して、将来 どのように生かしていくかについて発表しました。 今回の派遣プログラムを通して、若くて感受性豊かな日本人の派遣団と、今回現地で温 かく派遣団を受け入れて下さった ASEAN10 カ国の青少年が、将来の架け橋として友好関 係の礎を築いてくれたことを私たちは確信し、ここで生まれた友好の芽が今後も大きく育ち、 友好と相互理解が深まることを心から願ってやみません。 今回、プログラムの実施に際しましては、各国における日本国大使館や現地の受入校 など、関係者の皆様のご協力により成功裏に幕を閉じることができました。ご多忙中にも 関わらず、日本の高校生訪問を快く引き受けていただいた各国の受入学校の方々をはじ め全ての関係者の皆様に改めて心よりお礼申し上げます。 財団法人日本国際協力センター
1.21 世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS Programme)とは
(Japan-East Asia Network of Exchange for Students and Youths)
2007 年 1 月に開催された第2回東アジア首脳会議(EAS)において、日本政府が提唱した 事業で、大規模な青少年交流を通じてアジアの強固な連帯にしっかりとした土台を与える との観点から進められる事業です。EAS 参加国(ASEAN、中国、韓国、インド、豪州、 ニュージーランド)を中心に、2007 年から 5 年間、招へい事業、派遣事業等を通して、青少 年の相互理解と友好関係の促進を目的とした交流プログラムを実施するものです。
<概 要>
注)SAARC 南アジア地域協力連合2.ASEAN10 ヵ国高校生派遣事業(ベトナム)概要
・派遣期間:
2012 年 7 月 24 日(火)~2012 年 8 月 2 日(木)
・団員数:
高校生 10 名 (男子 5 名、女子 5 名)
引率者 1 名
・派遣元高校数: 1 校(東京都立工芸高等学校)
・訪問地:
ベトナム社会主義共和国 ハノイ、クアンニン省
・現地交流学校: 私立グエンシュウ高校 (Nguyen Sieu)
在ベトナム日本国大使館訪問 戦争の歴史説明を真剣に聞いています。
世界遺産タンロン遺跡にて ホーチミン廟にて
ベトナム国際青年開発協力協会(CYDECO)訪問 家族と友人にたくさんお土産を買いました!
グエンシュウ校学校史資料室にて 600 人の前でダンスを披露しました!
グエンシュウ高校にて給食に参加 私の意見!(英語の授業に参加しています)
バッチャン村訪問、熱心に焼物工房の見学
ボーデ寺にいる孤児たちに和菓子を配っています。
バッチャン焼き体験。真剣です。
ホームビジットに出発!!!
4.全体日程
プログラム 目的 宿泊 13:30 成田集合 14:00-17:30 結団式・オリエンテーション、日本アセアンセンター講義 2 7/25(水) 9:00-10:00 在ベトナム日本国大使館 訪問 *ベトナム国、日越関係について、Q&A *派遣団自己紹介 14:00-15:00 ベトナム国際青年開発協力協会(CYDECO) 訪問 *ベトナム教育制度、高校生、青少年の日越関係について、Q &A *派遣団自己紹介 午後 市内視察(歴史理解) *ベトナム軍事歴史博物館、世界遺産タンロン遺跡、ホーチミン 廟、水上人形劇 代表的な歴史、伝統文化施設を見学し、また、ベトナム近代史(ベト ナム戦争)について学ぶことで、ベトナム国、ベトナム人についての 理解を深める。 午前 伝統文化施設訪問・ 文化体験 *バッチャン村訪問、バッチャン焼き体験 代表的な歴史、伝統文化施設を見学・体験し、その土地に根付く文 化を同国への理解を深める一助とする 14:00-15:00 15:00-16:30 16:30-【 合宿1日目】 *対面式 *ボーデ寺(孤児院)訪問 *旧市街視察(現地学生と) 現地学生と寝食を共にし、各種プログラムに共に参加することで、 様々な角度からお互いの文化を学び、日本と相手国の交流の意義 や、今後の両国関係の将来展望について率直に話し合う場として、 合宿形式のプログラムを行なう。 夕食後 ワークショッ プ お互いの国の歴史・文化・経済・人々などについて学び合い、日本 とベトナムの交流の意義や、今後の両国関係の将来展望について 率直に話し合い、現地学生との交流を深めると同時に合宿プログラ ムの総括を行なう。 7 7/30(月) 8:00~ 【 合宿3日目】 *ハロン湾訪問 合宿に参加する現地学生及び学校関係者とともに、世界自然遺産 であるハロン湾を訪問し、多方面からベトナムの歴史を理解する。 10:00-11:00 【 日系企業訪問】 *三菱重工業エアロスペースベトナム ハノイに拠点をおく日系企業を訪問し、日本とベトナムの経済分野に おける繋がりについて理解を深める。 14:00-17:00 ワークショッ プ・ 報告準備 今回のプログラムを通しての気づき、学んだこと及びこの経験の今 後への生かし方について参加者間でディスカッションを行い、経験や 考えを共有する。 11:00-12:00 12:00-13:30 報告会 歓送昼食会 今回のプログラムから学んだことと、この経験の今後への活かし方 について、在ベトナム日本国大使館、ベトナムCYDECO、交流学校 関係者、過去のJENESYS招聘者等に報告する。 10 8/2(木) 成田07:35 解散 ハノイ泊/合宿 ハノイ泊 5 7/28(土) 6 7/29(日) 8:00-17:00 【 合宿2日目】 *ホームビジット(&民俗学博物館) (過去招へい者宅-5家庭(2名ずつ) ) 合宿に参加した現地学生の家庭を訪れ、彼らの暮らしぶりを見学 し、交流を通じて異文化に対する理解を深める。 9 機内泊 VN310 ハノイ 8/2 00:05 → 8 8/1(水) 7/31(火) 月日 1 出発前にJENESYS事業の概要や派遣プログラムのコンセプト、アセ アンについて理解し、訪問に向けた事前知識を得、心構えをする。 ハノイ泊 VN311 成田 (10:30) → ハノイ (14:00) 3 4 グエ ンシュ ウ高校訪問 (JENESYS招聘プログラム参加校) *校内見学、各国紹介、共同制作、授業参加(英語・歴史) 等 社会の基礎となる教育の現場を訪れることで、ベトナムの教育制度 について知識を得、また同世代の学生との交流を通じ、異文化に対 する理解を深める。同時に、日本文化等についても紹介し、訪問校 における日本理解の促進を図る。 7/24(火) 7/26(木) 7/27(金) 両国政府の関係を知り、日本とベトナムの全体像を理解するための 一助とする。 終日5.プログラム詳細
月 日 内容 7 月 24 日 (火) 講義:日 ASEAN 関係についてのオリエンテーション(日本アセアンセンター) 【概要・派遣団の様子】 ASEAN 諸国の概要、日本との関係、歴史・文化・経済・貿易・観光など ASEAN に関わる広範な 説明がなされた。派遣団は、ドンというベトナムの通貨が日本の旧銅通貨と関係している事な ど、日本とベトナムの関係について理解を深めた。また、参加者へ期待することとして、短期間 でも学校交流等を通して、日本アセアン諸国の友好関係の礎となるような有益な訪問にして欲 しい旨説明があり、派遣団はベトナム訪問に向けての意気込みを新たにしていた。 7 月 26 日 (木) 在ベトナム日本国大使館訪問・講話 【概要・派遣団の様子】 吉岡書記官より、ベトナム国の概要、ベトナム人の平均年齢の若さ、経済市場と労働市場の魅 力、経済・社会発展のポテンシャル、政治安定などの特徴及び日本との外交・経済・文化等・関 係についての説明を伺った。また来年行われる日越国交樹立 35 周年を記念して実施される予 定の、文化・スポーツ交流イベントについてもお話を伺った。また、佐藤書記官からは、ベトナム から日本への留学生について、ベトナムでの日本語学習者の状況、両国大学の関係について などのお話しを伺った。派遣団員からは、ベトナムの街並み、バイクの多さ、運転の荒さ等に対 する感想を述べると同時に、ベトナム国の事から大使館職員の日常生活まで幅広く質問が出 て、プログラム開始にあたり有意義な時間となった。 ベトナム国際青年開発協力協会(CYDECO)訪問 【概要・派遣団の様子】 ベトナム国家青年委員会及びCYDECOの概要・組織・活動及びベトナム高校生の学生生活や 課外活動(ボランティア活動)についてのお話を伺った。派遣団からはベトナムの高校生の暮ら しぶりについて質問がなされた。 ハノイ市内視察:軍事歴史博物館、タンロン遺跡、ホーチミン廟、水上人形劇 【概要・派遣団の様子】 ベトナムの歴史及びベトナム人についての理解を深めるため、ハノイ市内にある代表的な歴 史・伝統文化施設を訪問した。軍事歴史博物館では第一次インドシナ戦争及びベトナム戦争に ついて学び、派遣団は、ベトナム戦争で使用された戦闘機、戦車や大砲に直接乗ったり触れた りできること、その大きさに驚いていた。 7 月 27 日 (金) グエンシュウ高校訪問 【概要・派遣団の様子】 1. 学校史資料室で学校の歩み、教育方針の説明を聞き、図書館・クラスなど学校内を視察し た。 2. 歓迎会:校長代行の歓迎挨拶、記念品交換、各国紹介・出し物、共同ハス花の制作、学校会長表敬を行った。工芸高校からは各科の特徴を活かしたストラップなど手作りの作品を プレゼントした。 3. 学校食堂で全校生 600 人の前でソーラン節を披露し、その後一緒に給食を食べ、昼寝をし た。 4. 英語と歴史の授業に参加。英語の授業では、世界各国の地名、生徒の名前等をゲームに し、楽しく勉強し、ベトナムの高校生ともすぐに打ち解けることができた。歴史の授業では、 タンロン(ハノイの旧名)時代の歴史、着物、食文化について披露してもらい、実際に試食 も行った。 ハノイテレビが交流プログラムの取材を行い、工芸高校の生徒代表 2 人はハノイの町並み、グ エンシュウ高校の生徒が温かく迎えてくれたことなど印象を語り、その様子が後日放映された。 グエンシュウ高校の温かく盛大な歓迎に派遣団はとても感激していた。また、ベトナムの生徒 の積極性・語学力の高さ・生徒同士の仲の良さが印象深かったようである。 7 月 28 日 (土) 伝統文化施設訪問・文化体験:バッチャン村訪問・バッチャン焼き体験 【概要・派遣団の様子】 ベトナム全土で有名な、歴史・特徴のあるバッチャン村の説明を聞き、工房を視察した。日本で はものづくりを専攻している工芸高校の生徒は熱心に見学を行い、バッチャン焼きの手法が独 特なものであることに驚いていた。また、バッチャン焼きの色付け体験も行った。派遣団は皆手 先が器用でセンスが良く、時間をかけて丁寧に色つけ作業を仕上げていた。 合宿 1 日目:ボーデ寺訪問 【概要・派遣団の様子】 グエンシュウ高校が普段より支援を行っているボーデ寺の孤児院を訪問した。お寺の僧侶よ り、お寺の歴史、孤児院の概要、145 名の孤児と老人に対する活動、企業団体(日本の企業を 含む)からの支援・視察について説明を受けた。派遣団はベトナムの高校生と一緒に日本から おみやげとして持参した和菓子を配りながらお寺の子供たちと触れ合いの時間をもった。孤児 数の多さに驚き、グエンシュウ高校が学校として支援活動を行っている事に感銘を受けた様子 であった。また、ベトナムにおける貧富の差について考えるきっかけとなった。 7 月 29 日 (日) 合宿 2 日目:ホームビジット 【概要・派遣団の様子】 ホームビジット:5 グループに分かれベトナム高校生の家庭を訪問した。各家庭では、ベトナム 料理作り体験などを行った。家族の繋がりの強さを知り、家庭だけではなく親戚や隣近所との 繋がりについても実感する良い機会となった。各家庭では温かく派遣団を迎えてくださり、朝緊 張して出発していった派遣団が、夕方戻った時には一回り成長してみえた。
ワークショップ 【概要・派遣団の様子】 合宿に参加した派遣団及びベトナム高校生全員で、「学校交流及び合宿プログラムを通しての 気づき、発見、学んだこと」についてのワークショップを行い、各々が真剣に発表を行った。日本 側、ベトナム側ともに、思ってもいない視点から自分の国についての感想やコメントがなされ、 自国についての新たな発見もあり、大いに盛り上がった。その後交流ゲームも行った。 7月 30 日 (月) 合宿 3 日目:ハロン湾訪問 【概要・派遣団の様子】合宿に参加した現地生徒とともに、ハノイから 180 ㎞離れた世界自然遺 産であるハロン湾を訪問した。船で風景を楽しみ、天宮という洞窟を視察した。ハノイ市内の喧 騒からはなれ、ベトナムの地方都市の景観を見て、ベトナムが持つ自然の豊かさについても知 ることができ、多方面からベトナムの歴史を理解する機会となった。ハノイ市内よりも空気がき れいで落ち着くという声がきかれた。また、終日のプログラムを通して、ベトナムの高校生との 交流が深まっていく様子をうかがう事ができた。 7 月 31 日 (火) 日系企業訪問:三菱重工業エアロスペースベトナム 【概要・派遣団の様子】 代表取締役の増田社長より MHIVA の概要やボーイング 737 フラップ製造についてお話を伺 い、その後工場見学を行った。日本で研修を受けて日本を訪問したベトナム人の熱心さ、日本 語能力の高さ、工場内での作業の細かさや働くスタッフの器用さに派遣団は驚いていた。ま た、多くの日系企業が入っているタンロン工業団地という存在を知り、日本とベトナムの経済分 野の繋がりについて理解を深めた。 ワークショップ・報告準備 【概要・派遣団の様子】 プログラムを通しての気づきやその原因と背景、またこれをきっかけに帰国後どんなことをして いきたいかという事について、意見交換を行い、各自の意見を共有した。また、翌日の報告会 での発表の準備も行った。 8 月 1 日 (水) 報告会、歓送昼食会 【概要・派遣団の様子】 今回のプログラムから学んだことと、その背景、及びこの経験の今後への活かし方について、 在ベトナム日本国大使館、ベトナム国家青年委員会、ベトナム CYDECO、学校交流関係者、及 び過去の JENESYS 招聘者等に対して報告した。ベトナムの高校生が作成した思い出ビデオも サプライズで放映した。
6.参加学生の声
日本人派遣団(抜粋)
東京都立工芸高等学校
ベトナムの建物や雑貨のデザインは、昔ベトナムが中国やフランスの占領下にあったと いうこともあり、色々な国の文化が入り混じったようなものでした。日本ではあまり見るこ とのない、ベトナム独特のデザインを知ることができたことも一つの経験だと思います。こ の経験は今後の自分の作品づくりに必ず活きてくると思います。そして将来はデザインを 通して、ベトナムの文化を世界中の人々に伝えていきたいと思いました。 今回このプログラムに参加できたことは、私にとってとても大きな出来事でした。今までと は物事の見方が変わり、視野も広くなりました。違う国に行き、世界の人々と触れ合うこ とで、文化や常識の違いを実感し、日本へ対する意識も変わってくると思います。私はこ の 10 日間でベトナムという国を好きになりましたが、日本のこともそれ以上に好きになり ました。そして自分が今どれだけ恵まれた環境にいるかということも分かりました。このプ ログラムでの経験は決して無駄にせず必ずこれからに繋げていきます。 ベトナムには多くの日系企業が進出しているという事が分かりました。その背景にはベト ナム人の勤勉な性格が日本人に好評だということがあると知りました。実際に、日本の 企業を訪問した際、そのベトナム人の勤勉さがとても伝わってきました。若い人が多いの で、集中力が高く、ミスも日本と比較して少ないとお聞きしました。また、日系企業で働い ているベトナム人の方々が日本語を話していることにも驚きました。言葉を覚えるだけで も大変なのに、集中力もあり、手先も器用で、仕事に対する熱心さを感じ、自分もこのよ うな人になりたいと思いました。 孤児院訪問が一番印象に残っています。日本では考えられないような環境で子供や老 人が生活していたからです。そして、産まれたての赤ちゃんまでもがそこで育てられてい たことも忘れられません。日本でも孤児院のような児童施設はありますが、私たち高校 生が足を運ぶ機会はありません。今回このプログラムで孤児院を訪問し、日本でもこの ような活動が必要だと感じました。ほんの数時間だとしても、子供たちが少しでも喜んでく れるのなら、私はそれで良いと思います。また、日本のみんなには、このような子供たち が世界にも、日本にも、まだまだたくさんいるということを知らせていきたいと思いました。 今回のプログラムを通して、日本人の多くが消極的な考え方に影響されやすいことがよく わかりました。英語で会話しようとも、「自分は英語が話せない」と消極的に考えてしまう。 レディーファーストを意識しようとしても、「相手に誤解されるかもしれない」とか「やり過ぎ ではないか」と消極的に考えてしまう。何か新しいことや、乗り越えなければならないこと が目の前に現れたとき、自分に足りないことや、自分にできないことを最初に考えてしま う日本人があまりにも多いことを今回のプログラムから帰ってきて痛感させられました。 それに対してベトナムの人たちはとても積極的で、まだ大きな戦争の傷跡が消えていな いにも関わらず、街には活気があり、人々は皆とても元気でした。自分たちにできること は何か、と最初に考えることのできる積極性を備えた人たちが大勢いる気がしました。こ れから先、日本がそうした成長しつつある国々の中に埋もれず、彼らを引っ張りながら国 際社会の中で生き抜いていく為には、この日本人の成長を阻む「消極性」と闘っていかな ければいけないと感じました。 ホームビジットをしたとき、そこの家の子でない子もしっかりと働いて、すごく仲が良いな と思いました。みんなで料理し、それらはとてもおいしかったです。とても温かい家で、こ の家に住みたい、日本に帰りたくないと思いました。 ベトナムの高校生と交流して驚いたのは、日本側とベトナム側とでお互いの国への理解 度が違うということだった。派遣前私はベトナムと聞いて連想できるものがほとんどなか った。それに対して現地の高校生は日本の漫画やアニメといったクールジャパンと言わ れる文化、剣道や忍者といった日本独自の文化まで豊富な知識を持っていた。ここが大 きな差だと思った。ベトナムの人々は相手のことを知りたい、そして理解しようとする気持 ちが強い。それは日本人にはあまりないものだと感じた。
6.参加学生の声
べ
トナム高校生(抜粋)
私立グエンシュウ学校
1.交流プログラムで最も印象に残っていること 一番印象に残ったのはホームビジットです。日本の学生は熱心にベトナムの伝統料理づくり に取り組んでいました。言葉の壁はありましたが、家族のように、兄弟のように、一緒に時間 を過ごすことができました。 当初、私は、日本人の学生はとても静かだと思いました。しかし、最後の夜には、驚きました。 彼らもベトナムの学生のようにとても明るく、いたずらをします。その発見にとても嬉しくなりま した。距離がより縮んだと感じました。 日本の学生はとても可愛くて、フレンドリーでした。それぞれ個性がある一方でとても団結力 があると感じました。 今回の交流、また以前の JENESYS 訪日プログラムに参加した際に、日本の学生は気配りが できること、団体移動するときはいつもガイドさんにきちんとついていくこと、集合時間の 5 分 か 10 分前には集まることに驚きました。 2.交流プログラムを通じて日本や日本人について新たに発見したこと 日本人は最初は冷たそうだなという印象を持ちましたが、本当はやさしく、笑顔が絶えません でした。 ベトナムの高校では昼寝の時間があるのは当たり前ですが、日本はないです。 日本人は時間を守り、勤勉で、真面目です。 私たちは日本の教育、特に高校での職業訓練の優位性を知ることができました。日本が質 の高い人材を確保できる理由を理解することができました。 日本の先生はとてもきめ細かく、面倒見が良く、とても真面目で、責任感が強いと感じまし た。 日本では、理論的な勉強と実践的な勉強が結びついていると思います。私の家にホームビ ジットをした日本の高校生は工芸高校で指輪の作り方を教わったそうです。ベトナムの教育 においても参考にすべきことだと思います。 日本人の声は優しくて、癒されました。3.今回築いた友情を、今後どのように続けていくか 私たちは日本の学校との関係をより深いものにしていきたいです。私たちはベトナムと日本 の学生間の毎年行う交流プログラムを作るつもりです。そうすれば、学生達は互いに勉強し たり、世界の文化を体験したりすることができます。 私はこの数日間で築いた友情を大切にします。プログラムに共に参加することができ嬉しか ったです。この友情をメールやフェイスブックを通じて維持するつもりです。 私は、日本とベトナムの両国の政府にこのようなプログラムを増やしてほしいです。両国の関 係がもっと密接になるためです。自分は日本人の友達との関係を維持して、もし今後日本に 行くチャンスがあったら、彼らと連絡を取って、一緒に日本を周りたいです。また、私は、日本 とベトナムの両国の政府にこのようなプログラムを増やしてほしいです。両国の関係がもっと 密接になるためです。 私は今回できた友情関係を維持して、自分の勉強してきたことを彼らと分かち合います。私 たちの友情は小さいながらも、両国の関係の強化に貢献できると信じています。 4.その他コメント 私はこのプログラムに感謝します。皆さんのおかげで、私はベトナムでも日本に再度訪問し た気分にさせて頂きました。今回の来越の日本人の友達をずっと恋しく思います。私たちは 真の友達になりました。 私は日本が大好きです。私はベトナム・日本間の交流プログラムがもっと増えるよう願ってい ます。 ベトナムと日本の間には共通点と相違点があります。相違点はただ言葉だけです。言葉は交 流の壁です。しかし、日本人もベトナム人も多くの共通点があり、交流しやすいと思います。 また、日本人が思うよりベトナム人は日本のことを知っていると思います。私はこの点を日本 人に分かってほしいです。私は日本文化についてよく知っているし、日本も大好きです。しか し、英語はまだ下手なので、それをうまく伝えることができなかったことが残念です。 私は日本が好きです。私はベトナム・日本間の交流プログラムがもっと増えますよう願ってい ます。
7.派遣団報告内容
プログラムを通じて学んだことや気づきのまとめを、最終日 8 月 1 日にハノイにおいて日本大使館 や学長始め関係教員、交流学生等に対して報告発表を行いました。関係者からは様々なコメント を頂戴し、派遣団員にとっては更なる学びの場となりました。以下に発表内容概要を掲載します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1.ベトナムについての気づき 人柄 ・会話が絶えない、ずっと楽しそうに会話をしている ・親切、優しい、レディーファーストができている ・伝えたいことをはっきり言う、直接対話することを重要視している、会話や言葉を大切にして いる 原因・背景 ・人懐っこくて積極的 ・フレンドリーでお互い仲が良い ・日本人と比べて相手のことをもっと知りたい・理解したいという思いが強い 教育 ・英語がすごく上手い(グエンシュウ高校) ・授業のレベルが高い(グエンシュウ高校) ・専門分野(ものづくり)に関わる高校がない ・教育制度の違い(義務教育制度がしっかりと整っていない) 原因・背景 ・裕福な家庭の子供が通う学校は教育制度がしっかりしていて勉強に専念できる環境がある ・経済格差がある ・学校の普及率の問題がある ・教師が不足している 法律/ルール ・信号を守らない人が多い ・信号が少ない ・バイクの数がとても多い ・クラクションを多用する ・交差点が円状になっている場所がある ・電線が整備されておらず危険原因・背景 ・法律を守らない、守る精神が普及していない→法律を学ばせる環境をつくる・教育をする ・クラクションを多用するのは人に注意を促そうとする(自分の居場所を知らせる)→注意深く 相手を気遣う人柄 ・円状交差点は、信号がなくても、交通がスムーズに行えるような知恵がある。(経費削減と 事故数の減少に寄与する。) 2.日本が見習いたい点 積極性、相手のことを理解しようとする姿勢と努力 ・積極性をもち、言いたい事を積極的に人に伝える (言葉の壁がありながらもそれを気にせず優しくフレンドリーに話しかけてくれたグエンシ ュウ高校の生徒に心を動かされた。) 伝統文化の継承 ・ベトナムはアオザイを着る習慣がある。アオザイはとても美しくベトナム航空やホテルのスタ ッフも皆着用しており、ベトナムの根強い文化を感じた。日本でも着物を着る機会をふやすな ど伝統文化を継承していくべき。 ボランティア活動参加 ・ベトナムの学校では学校単位で児童施設などと繋がりをもちボランティアや寄付活動を 行っているが、日本ではそのような施設に足を運ぶ機会やボランティアの機会が少ない。 日本でももっとそのような場所に足を運び親のいない子供たちと触れ合うべきだ。今回ベ トナムの施設の子供たちの笑顔にとても刺激をうけた。 3.今回学んだことを今後どう活かすか 積極性 ・積極的に色々なことに挑戦していく ・周囲の人たちともっと積極的に話しふれあう姿勢をもつ 英語 ・思っていることをうまく相手に伝えられるよう帰国後には英語の勉強により一層力をいれ る。 ・ベトナムでは経済格差により英語が勉強できない子もたくさんいると聞いたので、どうしてそ のような格差があるのか、どうして日本はその格差がないのかについて調べる。 その他 ・レディーファーストを取り入れる。 ・日本という恵まれた環境にいること、学校の教育環境が整っていることに感謝の気持ちをも つ。