(1) 世 界 史 へ の い ざ な い ア 自然環境と歴史 歴史の舞台としての自然環境について、河川、 海洋、草原、オアシス、森林などから適切な事例 を取り上げ、地図や写真などを読み取る活動を通 して、自然環境と人類の活動が相互に作用し合っ ていることに気付かせる。 イ 日本列島の中の世界の歴史 日本列島の中に見られる世界との関係や交流 について、人、もの、技術、文化、宗教、生活な どから適切な事例を取り上げ、年表や地図などに 表す活動を通して、日本の歴史が世界の歴史とつ ながっていることに気付かせる。 ・自然環境と人類の活動の相互作用を、大河川と文明 との関係に着目させ、世界地図での位置確認や景観 写真の読み取りなどを通じて理解する。 ・日本と世界が、相互の接触・交流を通じて繋がって いることを、中学社会歴史分野の総括的な復習を通 じて理解する。 ・日本と中国をつなげた技術やものについて、その歴 史や位置を、年表や地図にわかりやすく表現する。
(2) 世 界 の 一 体 化 と 日 本 ア ユーラシアの諸文明 自然環境、生活、宗教などに着目させながら、 東アジア、南アジア、西アジア、ヨーロッパに形 成された諸文明の特質とユーラシアの海、陸にお ける交流を概観させる。 1 「前近代の諸文明」 ・人類の食糧生産開始から農耕文明形成に至る過程 を概観し、各地域世界の特質を理解する。 [東アジアの文明] ・中国の政治・経済・文化の特徴、中国農耕社会と 周辺遊牧社会の関係、冊封と日本を含む東アジア 文化圏の形成について理解する。 ・始皇帝の中国統一政策を理解する。 [南アジアの文明] ・ヴァルナ制と仏教・ヒンドゥー教の関係、イスラ ーム教の影響の概観を通じて、多様な宗教世界と しての特徴を理解する。 [東南アジア世界] ・インド・中国両文明の影響を、香辛料交易の世界 史的役割と関連付けて理解する。 [西アジア・北アフリカの文明] ・メソポタミア文明とエジプト文明の比較を通じ て、古代オリエント世界の文明の特質について理 解する。 ・表音文字や一神教が、交易を通じてユーラシア世界 に拡散したことを理解する。 ・イスラーム教の特質及びイスラーム世界の形成過程、 交易活動とイスラーム文明の関係について理解す る。 [ヨーロッパの文明] ・アテネ民主政の特質、及び現代の民主政との繋がり について理解する。
イ 結び付く世界と近世の日本 大航海時代のヨーロッパとアフリカ、アメリ カ、アジアの接触と交流、アジアの諸帝国とヨー ロッパの主権国家体制、大西洋世界の展開とアフ リカ・アメリカ社会の変容を扱い、16 世紀から 18 世紀までの世界の一体化の動きと近世の日本 の対応を把握させる。 ・ローマ帝国とキリスト教徒の関係について、中世の 東西2つのローマ帝国の役割も含めて概観し、ヨー ロッパ・キリスト教文明の特質を理解する。 ・十字軍遠征を機に、イスラーム世界との交易活動を 通じて西ヨーロッパ世界がユーラシアの交易圏と繋 がったことを理解する。 [南北アメリカの文明] ・ヨーロッパ人進出以前の南北アメリカ世界の文明の 特質を、主食農作物の違いを通じて理解する。 [ユーラシアの交流圏] ・陸と海の2つの交易ネットワークにより、前近代の ユーラシア世界が広大な交易圏を形成していたこと を理解する。 ・前近代編の総括として、モンゴル帝国による「陸から の世界の一体化」の意義について理解する。 2 「一体化に向かう世界」 [繁栄するアジア] ・モンゴル帝国後のアジアの諸帝国(ティムール、 オスマン、ムガル、明・清)を取り上げ、大航海時代 開始当時のアジアの繁栄について理解する。 [大航海時代と新たな国家の形成] ・大航海時代のヨーロッパの海外進出を、アジア世界、 中南米世界との異文化接触の視点から理解する。 ・「太陽の沈まぬ帝国」スペインの世界ネットワーク及 び日本と「新大陸」の銀が果たした役割について理解 する。 ・同時代のヨーロッパ世界における宗教改革の影響と 主権国家形成の動きについて理解する。 ・価格革命と生活革命がヨーロッパ世界にもたらした 影響について理解する。 ・17~18 世紀ヨーロッパ世界の状況を、オランダ東イ ンド会社と江戸幕府の関係、イギリス名誉革命、イ ギリス・フランスの重商主義政策、ハプスブルク家 をめぐる動きを通じて理解する。 3 「欧米の工業化とアジア諸国の動揺」 [ヨーロッパとアメリカの諸改革]
ウ ヨーロッパ・アメリカの工業化と国民形成 産業革命と資本主義の確立、フランス革命とア メリカ諸国の独立、自由主義と国民主義の進展を 扱い、ヨーロッパ・アメリカにおける工業化と国 民形成を理解させる。 エ アジア諸国の変貌と近代の日本 ヨーロッパの進出期におけるアジア諸国の状 況、植民地化や従属化の過程での抵抗と挫折、伝 統文化の変容、その中での日本の動向を扱い、19 世紀の世界の一体化と日本の近代化を理解させ る。 ・アメリカ独立革命の意義について理解する。 ・フランス革命から第一帝政の時代、国民国家が形 成・発展していく過程を理解する。 ・イギリス産業革命が綿織物の国内生産を機に進行し たことに注目し、当時の起業家精神について理解す る。 ・工業化の進展に伴う変化と、資本主義経済の特質に ついて理解する。 [自由主義・ナショナリズムの進展] ・19 世紀ヨーロッパ、アメリカの主要な国々(列強)の ナショナリズムと工業化の進展について、フランス の2つの革命と第二帝政、ドイツ・イタリアの統一、 クリミア戦争とロシアの近代化、アメリカ南北戦争 を通じて理解する。 ・イギリス 1830 年代の自由主義改革による経済の自由 化を取り上げ、いわゆる「西欧からの脅威」の内容に ついて理解する [アジア諸国の動揺] ・「西欧からの脅威」に対するイスラーム世界の対応を、 オスマン帝国の近代化、エジプト王国とスエズ運河、 イギリス領インド帝国の成立の3点から理解する。 [東アジアの大変動] ・「西欧からの脅威」に対する清朝の対応を、特にア
(3) 地 球 社 会 と 日 本 ア 急変する人類社会 科学技術の発達、企業や国家の巨大化、公教育 の普及と国民統合、国際的な移民の増加、マスメ ディアの発達、社会の大衆化と政治や文化の変容 などを理解させ、19 世紀後期から 20 世紀前半ま での社会の変化について、人類史的視野から考察 させる。 イ 世界戦争と平和 帝国主義諸国の抗争とアジア・アフリカの対 応、二つの世界大戦の原因と総力戦としての性 格、それらが世界と日本に及ぼした影響を理解さ せ、19 世紀後期から 20 世紀前半までの世界の動 向と平和の意義について考察させる。 ヘン戦争から辛亥革命に至る動向を通じて理解す る。 ・明治政府の近代化政策を概観し、日露戦争の世界史 的意義を理解する。 4 「現代社会の芽生えと世界大戦」 [現代につながる社会の形成] ・列強各国で、現代に繋がる大衆社会が出現したこと を理解する。 ・列強各国による世界的な分業体制確立をめぐる対 立や大規模な人口移動を通じて、世界の一体化が進 んだことを理解する。 [第一次世界大戦がもたらしたもの] ・列強間の対立が第一次世界大戦に繋がったことを 理解する。 ・ロシア革命とそれによる国際秩序の変化について 理解する。 ・ウィルソン大統領の「十四ヵ条」提案を取り上げ、ヴ ェルサイユ体制、ワシントン体制の内容と問題点に ついて理解する。 ・アメリカ合衆国の 20 年代の経済繁栄、及びライフス
ウ 三つの世界と日本の動向 第二次世界大戦後の米ソ両陣営の対立と日本 の動向、アジア・アフリカの民族運動と植民地支 配からの独立を理解させ、核兵器問題やアジア・ アフリカ諸国が抱える問題などについて考察さ せる。 タイルの内容について理解する。 [民族自決を求めて] ・第一次世界大戦後のイスラーム世界、東アジアの 民族自決によるナショナリズム運動の動向について 理解する。 [経済危機から第二次世界大戦へ] ・世界恐慌と不況対策を取り上げ、ドイツと日本の 独自のブロック経済圏形成に向けた選択が第二次世 界大戦に繋がったことを理解する。 ・第二次世界大戦がどのような戦争として展開したか を理解する。 ・第二次世界大戦中、アメリカ合衆国が一連の連合国 首脳会談を通じて示した戦後構想を、20 世紀後半の 歴史の展開と関連付けて理解する。 5 「冷戦から地域社会へ」 [冷たい戦争の時代] ・東西冷戦の展開を概観し、これがアメリカ合衆国 の戦後構想、第三世界と南北問題に与えた影響を 理解する。 [冷戦終結への道のり] ・1970 年代の3つの出来事(ドル機器と石油危機、 イラン・イスラーム革命)が、東西冷戦の終結と新 たな国際秩序の形成に繋がったことを理解する。 ・イラン・イスラーム革命以降のイスラーム世界の動 向を取り上げ、現在の国際情勢の背景について理解
エ 地球社会への歩みと課題 1970 年代以降の市場経済のグローバル化、冷 戦の終結、地域統合の進展、知識基盤社会への移 行、地域紛争の頻発、環境や資源・エネルギーを めぐる問題などを理解させ、地球社会への歩みと 地球規模で深刻化する課題について考察させる。 オ 持続可能な社会への展望 現代世界の特質や課題に関する適切な主題を 設定させ、歴史的観点から資料を活用して探究 し、その成果を論述したり討論したりするなどの 活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持 する。 [地球社会への歩み] ・経済のグローバル化の影響について理解する。 [持続可能な社会をめざして] ・「(3)地球社会と日本」のア~エを参考に主題を設定 し、史料を活用して考察し、レポートを作成する。 ・課題学習として、生徒各自が興味のある「ものの歴
続可能な社会の実現について展望させる。 史」をテーマに、自ら調査し、レポート報告すること を、夏休み宿題として実施する。