昭 和41年12月(1966年) 一 1
研
究
報
文
米 の 易 消化 処 理 に よ る品質 改 善 に つ い て
足
立
晃
太
郎
*On the Inprovement
of Quality
of Rice by easy
digestibe
Process.
Kotaro Adachi 1.緒言
米 は そ の精 白 度 に よ っ て 玄 米,3分 掲 米,5分i 米,7分 揚 米,白 米 に 分 け られ て い る 。 そ の 内,栄 養 成 分 の 含 有 量 の 上 か らは,玄 米 が 最 も す ぐ れ て い る が,消 化 吸 収 率 や 嗜 好 等 の性 質 が 揚 精 米 に 劣 るた め, 通 常,白 米 が 食 用 に 供 され て い る。 著 者 は,米 に食 糧 と して の 価 値,即 ち 栄 養 的 な らび に 嗜 好 的 価 値 を可 及 的 高 く付 与 す るた め に 如 何 に 処 理 す れ ば この 目的 に 適 す るか,換 言 す れ ば 米 粒 の 形 態 を 保 持 し,消 化 率 が 高 く,栄 養 成 分 の 損 失 少 な く,し か も食 味 良 好 な る もの とな し得 る か に つ い て 実 験 を 試 み た 。 即 ち精 白 度 の 低 い 生 米 に種 々 の処 理 を 加 え て デ キ ス ト リ ン系 物 質 の 増 加 を 促 進 し,食 味 良 好 な 米 粒 と し, そ の 食 糧 価 値 を 高 め最 も合 理 的 に利 用 す る処 理 法 の 研 究 を 本 実 験 の 目的 と した 。 処 理 操 作 に お い て は 米 粒 本 来 の 形 態 の 保 持 と,食 用 に適 す る こ と,経 済 的 で あ る こ と等 を考 慮 した 。 処 理 法 と して は,ジ ァス タ ー ゼ処 理,塩 酸 処 理 の 二 法 を 試 み た 。 製 品 に つ い て は,還 元 糖(ジ ァ ス タ ー ゼ 処 理 の も の は グル コー ス と して 定 量 す る),又,処 理 浸 出液 に つ い て は,還 元 糖,総 デ キ ス ト リ ン,蛋 白 質 の 溶 出 量 な どを 検 討 した 。 炊 飯 した もの に つ い て も 同 様 成 分 の 定 量 を 行 な い ,官 能 試 験,澱 粉 の 人 工 消 化 試 験 法 も併 せ て行 な った 。 な お 処 理 前 後 の 澱 粉 粒 の 形 態 変 化 を 鏡 検 した 。 (品 種)豊 年 早 稲 n.H 試 料 の前 処 理 試 料 を 水 洗後,通 風 乾 燥 器 に て乾 燥 させ,,米 粒 内 容 成 分 の 溶 出 を 小 とす る 目的 で,表 面 の み を 糊 化す る た め2分 間 蒸 煮 した 米 を 供 試 料 とす る 。 (表1) 表1 生 米 と表面 糊化米 の 溶 出成 分量 の比較試
料
溶 出成分 還 元 糖 cgs ト 米100giO.109 1 デ キ ス ト リ ン Cg) 粗 蛋 白 質 Cg) 生 0.041 0.417 表 面 糊 化 米100gl O.121 0.041 0.292 H.実 H.1 試 料:5分 揚 米 (産 地)1962年 山 形 県 産験
*本 学 教授 皿.皿 処 理 方 法 A ジ ァス タ ー ゼ 処 理 試 料30gに 局 方 ジ ァス タ ー ゼ1%溶 液;を30 mlと pH 5の マ ッキ ル ベ イ ンの燐 酸 ナ ト リ ウム,ク ユ ン酸 緩 衝 液15mlを 加 え,37。Cの 恒 温 器 中 で 各 々30分 間, 60分 間,90分 間 浸 出 処 理 し,処 理 液(a)と,処 理 米 (b)と に 分 け る。 B 塩 酸 処 理 試 料309に 各 々2°o,2.5°o,3°o,3.5%塩 酸 30m1を 加 え,室 温 に て 各 々30分 間,60分 間,90分 間 浸 出処 理 し処 理 液 と処 理 米(b')に 分 け,処 理 米 は 水 洗 後,炭 酸 カル シ ウ ム飽 和 溶 液 に て 中 和 し,洗 液,中, 和 液 と もに 先 の処 理 液 に 合 して(a')と す る。 C 水 浸 処 理 対 照物 を 得 る 目的 でAと 同様 の 処 理 方 法 で 処 理 し, 浸 出液(a")と 処 理 米(b")と に 分 け る。 皿.w 実 験 方 法 A 処 理 浸 出液 の 還 元 糖,デ キ ス ト リン,蛋 白 質 溶 出 量 の 定 量 A,B, Cで 得 た 処 理 浸 出 液(a),(a')を 還 元 糖は ベ ル トラ ン法 に よ り,デ キ ス ト リ ンは塩 酸 加 水 分 解 後,ベ ル トラ ン法 で,粗 蛋 白質(以 下 単 に 蛋 白 質 と記 す)は ケ ル ダー ル法 に よ り定 量 す る。 B 処 理 米 の 還 元 糖 の 定 量 A,B, Cで 得 た 処 理 米(b),(b")は 通 風 乾 燥 さ せ,(b')は 通 風 乾 燥 後,真 空 乾 燥 し塩 酸 を 完 全 除 去 す る。(b),(b'),(b")と もに 粉 砕 器 に て 粉 末 と し,そ の19に 蒸 溜 水50rn1を 加 え,時 々撹 搾 し な が ら1時 間 放 置 し,沖 過 して沸 液(C)と 残 渣(d)に 分 け る 。 (C)の10m1を と り,ベ ル トラ ン法 で 定 量 す る。 C 処 理 米 の デ キ ス ト リ ンの 定 量(図1) (C)40m1を 試 料 と し,エ タ ノ ー ル の 濃 度 を 変 え る こ と に よ り,デ キ ス ト リ ン 系 を さ ら に ア ミ ロ デ キ ス ト リ ン,エ リ ス ロ デ キ ス ト リ ン,ア ク ロ デ キ ス ト リ ン に 分 別 し,各 々塩 酸 で 加 水 分 解 後,ベ ル ト ラ ン法 で 定 量 す る 。 D 処 理 米 の 澱 粉 の 定 量 Bで 得 た 残 渣(d)を 試 料 と し て,常 法 に よ り 処 理 米(b),(b'),(b")の 定 量 を 行 な う。 E 処 理 米 の 蛋 白 質 の 定 量 処 理 米(b),(b'),(b")の 粉 末 そ れ ぞ れ1gを と り, ヶ ル ダ ー ル 法 に よ っ て 定 量 す る 。
試
料
(C)約10mlに 濃 縮 45%エ タ ノ ー ル100ml添 加 沈 澱 ア ミ ロデ キ ス トリ ン コ沖
液
約10mlに 濃 縮 60%エ タ ノ ー一ル100ml添 加 沈 澱 エ リス ロ デ ス キ リ トン沸
液
沈 澱 ア ク ロテ キ ス ト リ ン 約10mlに 濃 縮 77%エ タ ノ ー ル100ml添 加 し沸
液
約X10 mlに 濃 縮 95°oエ タ ノ ー ル100ml添 加 ロ沈
澱
洪
液
図1.処 理 米 の デ キ ス ト リン系 の分 別 操 作 法 F 炊 飯 した 処 理 米 の 還 元 糖,デ キ ス ト リ ン,澱 粉 の定 量 米 飯1gを 充 分 磨 砕 した もの に つ い て 各 々定 量 す る。 定 量 法 はB,C, Dに 従 う。 1J G 澱 粉 の 人 工 消 化 試 験(木 原 の方 法 に よ る) 米0.59に 相 当 す る量 の 飯 を 磨 砕 し,1°oタ カ ジ ァ ス タ ーゼ 溶 液30mlを 加 え て37。Cの 定 温 に30分 間 保 ち,生 成 糖 を グル コー ス と して ベ ル トラ ン法 て 定 量 す る 。 H 澱 粉 粒 の 観 察 処 理 米 の粉 末 試 料 を 顕 微 鏡 で 観 察 す る。 1 官 能 試 験 約20人 の成 人 に よ り常 法 に よ って 実 施 す る。 皿.実 験 結 果 及 び 考 察 皿.1 処 理 浸 出液 に つ い て の 還 元 糖,デ キ ス ト リ ン,蛋 白 質 の 定 量 値 は 表2に 示 す 如 くで あ る 。(但 し試 料1009か らの 各 成 分 の溶 出量 を示 す 。) 還 元 糖,デ キ ス ト リン,蛋 白 質 と もに 処 理 時 間 の 経 図2.還 元 糖 溶 出 量昭 和41年12月(1966年) 表2 処理 浸 出 液 の 還 元 糖,デ キ ス ト リ ン,蛋 白 質 の 定 量 値
有 引 蛋韻
(%)lC°o) 一3一 \ \ 処理条 件 溶 出 成 分 還 元 糖 一一_!C°a) 生 ・水 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 浸 表 面 糊 化 ・水 浸 〃 〃 〃 〃 〃 ii 〃 〃 〃 〃 〃 ii (min) ジ ア ス タ ー ゼ 2%HCI 2.5%HCl 3%HCl 3.5jHCi 30 60 90 30 60 90 3060}
901 301 .1 ↑90 1 {30 60'i '/ 30 60 19 a 30 60 901 1 i O.091 0.109 0.148 0.osi a.iai O.230 0.270 2.122 2.147 0.148・ 0.169 0.isi O.169 0.169 0.1991
0.216 0.21.9 0.219 0.zi9 0.216 0.219 0.031 1 0.17 0.041 ! 0.42 0.184 i O.42 0.031 0.17 0.041 1 4.29 0,184 i O.35 0.092 1 0.20 0.154 ! 0.20 0.177 1 0.22 0.588 1 0.23 0.578 1 0.28 0.5ga a. as O.601 1 0.44 0.592 1 0.44 0.636iO.45 0.5840.22 0.77」. 0.25 { 0.784 i O.240.901 i o.23
0.978 i o,25
1.0210.25
1
図4.蛋 白 質 溶 出量 過 に 伴 な い,そ の 溶 出量 は 増 加 して い る こ とが 認 め ら れ る。 また 処 理 時 間90分 間 の も の に つ い て は,60分 間 処 理 の もの に 比 して 溶 出 量 の 増 加 比 率 が い ち じ る し く 小 さ く,最 大 の 場 合 で も1/10程 度 で あ る こ と よ り,浸 漬1時 間 以 内 で 米 粒 内 容 成 分 の 溶 出 は ほ ぼ 停 止 す る も の と考 え られ る。 ジ ァス タ ー ゼ 処 理 浸 漬 液 の 還 元 糖 溶 出 量 は 対 照 の そ れ の 約20倍,塩 酸 処 理 浸漬 液 の デ キ ス ト リン溶 出量 は 塩 酸 濃 度 の 増 大 と と もに 増 加 し,3.5% 塩 酸 の場 合 で対 照 の溶 出量 の 約19倍 で あ るが,損 失 量 は 全 炭 水 化 物 量 に 比 し最 大2,0強 で あ るの で,全 体 的 に 特 に 問 題 とす る程 の 損 失 とは 考 え られ な い 。 皿.皿 処 理 米 の 還 元 糖 各 定 量 値 は 表3に 示 す 如 くで あ る 。 表3 処理 米の還 元糖 定量値\
処理 時間 処理条 件 \\_ \ 、、、 生 ・水 表 面 糊 化 ・水 〃 〃 〃 〃 // 浸 浸 ジ ァ ス ター ゼ 2%HC1 2.5%HCl 3%HC1 3.5°oHCl 30min (%) 60mi司90mi・ <°o)fC°o) 0.75 0.82 ., 1.34 i 1.38 1.93 1.84 0.93 1.19 4.54 1.38 1.38 ., ., 0.93 1.22 8.21 1.38 1.38 ., 1.84 図3.デ キ ス ト リ ン溶 出 量 各 処 理 に よ る還 元 糖 溶 出 量 の 増 減 に ほぼ 対 応 す る結 果 を 示 す こ とに よ り,処 理 に よ って 得 られ た 生 成 糖 量図5.還 元 糖 表4 処 理 米 の デ キ ス ト リン定 量 値 図6.総 デ キ ス ト リ ン
癖
竺甥1
ア ミ ロ ァ キ ス ト リ ン エ リ ス ロ デ キ ス ト リ ン ア ク ロ デ キ ス ト リ ン 総 デ キ ス ト リ ン 生 ・水 浸 〃 〃 // // 表 面 糊 化 ・水 浸 〃 〃 〃 〃 // // 〃 ク 〃 // ii 〃 〃 〃 ク // 〃 〃 // ジ ア ス タ ー ゼ 〃 〃 2ao HCl 〃 〃 2.5%HCl 〃 〃 3%HCl 〃 〃 3.500HC 1 〃 // (min} 30 60 90 30 60 90 30 60 90 30 60 90 30 60 90 30 60 90 30 60 90 0.845 0.845 0.845 1.045 1.045 1.045 1.245 1.789 1.789 3.537 3.034 s.9aa 2.621 2.844 3.034 2.678 2.844 3.434 2.265 3.015 3.015 C°o) 1.045 1.045 1.045 1.333 1.333 1.415 1.733 2.452 2.452 2.302 2.189 2'.602 2.265 2.330 2.527 2.265 2.653 z.sis 2.733 3.015 4.415 C°a) C°off O.467 0.467 0.467 0.467 0.467 0.467 0.7si 1.268 1.322 2.652 2.033 2.114 2.621 2.452 2.568 2.621 2.602 2.535 4.615 4.415 ・. 2.357 2.357 2.357 2.845 2.845 2.927 ・,. 5.509 5.563 ,. 7.256 8.618 7.507 7.626 8.129 7.564 1" 8.382 9.613 10.445 11.619 C°o)昭 和41年12月(1966年) (図4)と 溶 出 量 との 問 に ほ ぽ 平 行 的 関 係 が 成 立 す る も の と考 え られ る。 皿.皿 処 理 米 の デ キ ス ト リ ン 各 定 量 値 は 表4に 示 す 如 くで あ る 。 図6よ り3.5°o 酸 で 処 理 した もの が デ キ ス ト リン 含 有 量 最 も大 で,対 照 の約5倍,ジ ァ ス ター ゼ 処 理 米 の 約2倍 量 の デ キ ス トリ ンを 含 有 し相 当 の デ キ ス トリ ン生 成 を 認 め た 。 また 塩 酸 濃 度 の大 きい もの ほ ど,生 成 デ キ ス ト リン量 の 増 加 が み られ た 。 一 方,各 デ キ ス ト リン区 分 に っ い て は 分 別 定 量 を行 な い,そ の生 成 量 は 図7に 示 す 如 くで あ る 。 デ キ ス トリ ンの 平 均 重 合 度 の 増 減 は,各 デ キ ス ト リン区 分 の そ れ が 数 値 的 に 明 ら 5 か で な い た め 明確 性 を欠 くが,著 者 は か りに エ リス ロ デ キ ス ト リン とア ク ロデ キ ス トリ ン生 成 平 均 量 を 求 め,そ れ の ア ミロデ キ ス ト リ ン量 に 対 す る割 合 を 算 出 し,こ の 両 者 を 比 較 す る こ とに よ り平 均 重 合 度 の 変 化 を 検 討 して み た 。(表5) 対 照 米 と比 較 して 総 デ キ ス ト リ ンの 平 均 重 合 度 の 減 少 が 認 め られ る もの に,ジ ァス タ ・一ゼ,3°o,3.5% 塩 酸 処 理 に よ る もの と,2.5%塩 酸30分 間 処 理 の も の が あ り,逆 に そ の 増 加 が 認 め られ る もの に2%塩 酸 処 理 の も の と,2.5%塩 酸60分 間 処 理 及 び90分 間 処 理 の 二 つ が あ る。 皿.W 処 理 米 の 澱 粉 各 定 量 値 は 表6に 示 す 如 くで あ る 。 各 処 理 に よ る総 デ キ ス ト リン 量 の 変 化 と対 称 的 に 近 い グ ラ フを 示 して い る こ と に よ り,次 式 を 満 足 させ る と考 え られ る。 「総 デ キ ス トリ ン量+澱 粉 量 ≒Const.」 表6 処理米 の澱 粉定 量値
粛 一騨}勢 鞠 階
生 ・水 表 面 糊 化 ・水 〃 // // 〃 〃 浸 浸 ジ ァ ス タ ー ゼ 2°oHCI 2.500HCl 3°°HCl 3.5°oHCl 166・ ・7}66.17[66.・7 16664:1罐:12650161:9483 }58.4・158.41}肌92i 58.01 1 57.83 1 57_23 {5乳42i5乞23156.74 i 55.13 54.41 52.84 1 1 図7.デ キ ス トリ ン系 分 別 (注) 表5 総 デ キ ス ト リン の 平 均 重 合 度 の 変 化 皿.V 処 理 米 の蛋 白質 各 定 量 値 は 表7に 示 す 如 くで あ る 。 本 表 に み る如 く蛋 白質 量 の 変 化 は ほ とん どみ られ な い 。 これ は 米 の蛋 白 質 は オ リザ ニ ンを 主 とす る非 水 溶 性 蛋 白質 が 大 部 分 を 占 め て お り,前 記 の よ うな 処 理 に よ って は 変 化 しな い もの と考 え られ る こ とか ら容 易 に 推 察 し得 る と ころ で あ る。 処理条 件隔 一_処ie°
\
間3。mi。16。mi、 90min生 水 浸 浸 ジ ア ス タ ー ゼ 2%HCl 2.5°°HCl 3°oHCI 3.5%HCl 表7 処 理米 の蛋 白質 定量値 表 面 糊 化 ・水 〃 // 〃 〃 〃 88.81 88.2 i $6 .7 1 86.7 103.9104.6 70.・i.:・ 93.z s4.7
91.2{ 92.41
162・2i123・2: ... ・1/ 105.5 .1 83.9 .. 142.7\
処理時間
処理条件\
生 ・水 表 面 糊 化 ・水 浸 浸 ジ ァ ス タ ー ゼ 2%HCl 2.5%HCl 3%HCl 3.500HC 1 30min J 60min(%)i(%)
90min C°o) 〃 〃 〃 〃 〃 7.23 7.23 7.20 7.17 6.95 7.18 7.12 7.11 7.20 7.15 6.95 7.15 7.12 α831α8・「
註)前 文参照 7.05 7.18 7.10 6.94 .'. 7.12恥.V[炊 飯 試 料 の 還 元 糖,デ キ ス ト リン,澱 粉 生 米100gに 相 当 す る炊 飯 試 料 の 各 定 量 値 は 表8∼ 10に 示 す 。 ジ フス タ ー ゼ処 理 に よ る も の が 対 照 の 約2.5倍 で最 も多 い 。 表8 炊 飯 試 料 の 還 元 糖 定 量 値
処理条件
処 理時 間 生 ・水 浸 表 面 糊 化 ・水 浸 〃 ジ ァス タ ー ゼ 〃 2%HCl 〃 2.5%HC1 〃 3°°HCl 〃 3.5%HC 1 30min (%) 1.78 1.78 3.09 2.76 2.35 ., 2.44 60min (%) 1.75 x.7s 11 2.76 2.68 .. 2.76 90min (%) 1.78 1.78 11/ ., 2.76 3.07 .: 図8.澱粉
図10.炊 飯 米 の還 元 糖 図9.蛋 白 質 処 理 米 の デ キ ス ト リン生 成 量 に 比 較 す れ ば 平 均 約4 倍 の 増 加 とな って お り,こ の 事 実 は 各 処 理 に よ り澱 粉 よ りの デ キ ス ト リン の 生 成 が 起 って い る こ とを 明 らか に 示 して い る。 デ キ ス ト リン とは 逆 に,処 理 米 の 澱 粉 量 よ り減 少 し て い る。 即 ち 各 処 理 に よ り澱 粉 の デ キ ス トリン化 及 び昭 和41年12月(1966年) 表9 炊 飯 試 料 の デ キ ス トリ ン定 量 値 60min 90min C°o)IC°o) 一7一 処理 条件 処理 時間 30min C°o) 生 ・水 浸 表 面 糊 化 ・水 浸 〃 ジ アス タ ー ゼ 〃 2%HC1 /i 2.500HC1 〃 3%HCI 〃 3.5.%HC1 4.51 4.61 17.96 11. 41.57 41.06 40961 4.51 4.61 21.38 42.68 41.50 42.32 1 43.16 4.61 ... 23.29 .. 45.34 46.54 57.59 図12.生 米100gに 相 当 す る炊 飯 米 の 米 粉 さ らに進 んで還 元糖 化が起 って い る こ とが推 定 さ れ る。 皿.皿 澱粉 の人工 消化試験 前記 の実 験方法 で次 の如 き実 験 結果を得 た。 表11澱 粉の人工 消化試験 値
癖鼻一 轡咽 柳 驚
90min Cio 図11.生 米1009に 相 当 す る炊 飯 米 の総 デ キ ス ト リン量 表10 炊 飯 試 料 の 澱 粉 定 量 値翻
轡1腰
生 ・水 浸 表 面 糊 化 ・水 浸 〃 ジ アス タ ー ゼ 〃 2%HCl 〃 2.5%HCI 〃 3%HCl ii 3.5°o HCI ,..鴛:釜
11.09 10.21;:1劃
60min 190min (%) (%) 49.85 ,.. 34.12 10.91 10.00 9.65 9.13論 化.水 劉
〃 ジ ア ス タ ー ゼ ii 2°o HCI 〃 a5%HCI ク 3%HCl /i 3.500HCl 21.49 21.95 25.50 48.71 47.23 48.71 54.65 21.492a18{
29.35 48.71 52.69 53.47 62,23 22.11 23.77 32.13 51.09 5&.82 62.23 68.47 49.85 43.45 33.01 10.21 9.79 9.37 8.52 処 理 時 間 と生 成 グ ル コ ー ス量 は ほ ぼ 平 行 的 関 係 を示 して い る。 塩 酸 処 理 の 場 合,デ キ ス ト リン及 び還 元 糖 生 成 量 が 最 も大 で あ った 条 件,即 ち 濃 度大 で,長 時 間 処 理 の もの が 人工 消 化 率 も大 で あ る。 皿.VID 鏡 検 観 察 各 処 理 米 の うち 代 表 的 な もの3種 を 選 び 鏡 検 観 察 し図13.生 米100gに 相 当 す る 炊 飯 米 の 人 工 消 化 率 グル コー ス 生 成 量 で 表 わ す た 結 果 は,お お む ね 塩 酸 濃 度 大 で 処 理 時 間 の 長 い もの ほ ど,澱 粉 粒 の 崩 壊 度 が 増 加 す る こ とが 認 め られ た 。 皿.]x官 能 試 験 各 処 理 米 の 食 味 官 能 試 験 の 結 果 は 良好 な もの の順 に 示 す と下 記 の如 くで あ った 。 ① 5分 揚 ジ ァス タ ー ゼ 処 理 米 ② 白米 無 処 理 ③ 5分 2°o,2.5°o,3%塩 酸 各 処 理 米 ④ 5分 掲3.5%塩 酸 処 理 米 ⑤ 5分 掲 無 処 理 米 な お ジ ァ ス タ ー ゼ 処 理 米 は 処 理 時 間 の 長 い ほ ど,塩 酸 処 理 米 は 処 理 時 間 の 短 い もの ほ ど甘 味 度 が 大 で あ り,咀 囑 感 も良 好 で あ った 。 また 塩 酸 の 長 時 間 処 理 に よ る もの ほ ど米 粒 に 亀 裂 を 多 く生L,粘 度 の 低 下 を 認 め た 。 w.総