• 検索結果がありません。

メタボリックシンドローム改善に向けた酢酸高含有食事メニュー開発のための基礎研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "メタボリックシンドローム改善に向けた酢酸高含有食事メニュー開発のための基礎研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成 31 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 1

メタボリックシンドローム改善に向けた酢酸高含有食事メニュー

開発のための基礎研究

研究年度 令和元年度 研究期間 平成31 年度~令和元 年度 研究代表者名 荒木 彩 共同研究者名 研究内容:長崎県においてメタボリックシンドロームの割合が全国平均と比較して高く、 年々増加傾向にある。メタボリックシンドロームは、内臓脂肪が増加することで糖尿病を はじめとする生活習慣病になりやすく、心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状 況をいう。このため、医療費削減や、健康寿命の延長のために、これを予防することは早 急な課題となっている。最近の研究で、酢酸が主成分である食酢を1日当たり30mL 継続 摂取することで、生活習慣病の予防が期待できることが臨床試験によって明らかになり、 また、申請者らの行った研究によって、酢酸の作用メカニズムも解明された。しかし、酢 酸は酸味が強いため、継続的に摂取することが難しい。したがって今後は、食酢を、毎日 の調理の中で食べやすい料理に仕上げる必要が出てきた。そこで、固形食材中に酢酸を広 く深く浸透させる一方で、食べても酸味を感じにくい調理手法が開発できないかと考えた。 しかし、多成分が共存する調味液中での食材への各成分の拡散の仕方については不明であ る。そこで、この課題を解決すると同時に、物性解析や官能評価も行い、酢酸を多く含ん でいても美味しい調理法を見出し、その機構も明らかにすることを目的とした。これによ り食酢を料理の形で継続摂取でき、生活習慣病のリスクが低減すると期待している。 研究成果:食酢利用調理品における酢酸含量および真空調理法を利用した酢酸高摂取メニ ューの開発として論文をまとめた(日本調理科学会誌)。これまで,酢酸摂取による生活習 慣病予防効果については様々な論文で報告されてきた。しかし,一般的に売られている酢 酸入りの商品や,食酢メーカーが紹介しているレシピで作成したメニューで実際に摂取で きる酢酸量については,ほとんど調べられてこなかった。そこでこれらの酢酸量を今回明 らかにした結果,生活習慣病予防において有効であると思われる750mg の酢酸を 1 日当 たりで摂取することは難しいことが示唆された。次に,1回の食事当り1000mg の酢酸摂 取を目指し,新調理法である密閉袋を使用した真空調理法に加え,甘味,塩味,旨味の他,

(2)

平成 31 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 2 苦味成分を加えた食酢で調理した鶏胸肉について酢酸含量を測定した。その結果,スチー ムコンベクションオーブンを用い,スチームモード,蒸気量100%,庫内温度 85℃とし, 中心温度が75℃に到達してから 5 分間加熱すること,および浸漬期間を 2 日間とすること で,調理した鶏胸肉100g 当たり,酢酸を平均で 1000mg 以上含むことが明らかとなった。 また、酢酸摂取による健康効果や、高酢酸摂取のためのレシピ開発について、大学院講 義(栄養科学特論)、及びKTN テレビ、ヨジマル内のコーナー内で紹介した。また、学会 発表としては、日本調理科学会全国総会にて、酢酸高摂取に向けた試みについて発表した。

参照

関連したドキュメント

センター、アクサ XL 社と共催でサイドイベント「Understanding Climate Security and Ocean Risks: New tools and research for priority action in developing coastal states

Assessing Risks in the City of Chattogram, Bangladesh using the Climate and Ocean Risk Vulnerability Index (CORVI), 10 March 2022, CORVI- Chattogram, Bangladesh

本報告書は、日本財団の 2016

本報告書は、日本財団の 2015

 本研究では,「IT 勉強会カレンダー」に登録さ れ,2008 年度から 2013 年度の 6 年間に開催され たイベント

Advancement of a remote controlled laser cutting system for fuel debris in various configuration (in air, underwater, emerging, non emerging) and collection of dust and fumes

授業は行っていません。このため、井口担当の 3 年生の研究演習は、2022 年度春学期に 2 コマ行います。また、井口担当の 4 年生の研究演習は、 2023 年秋学期に 2

緑施策の新展開~生 物 多 様 性の保 全 に向 けた基本戦略~ (平成 24