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「一式飾り」探訪記 : 第17回 「一式飾り」の夏、日本の夏

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Academic year: 2021

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鳥取大学研究成果リポジトリ

Tottori University research result repository

タイトル

Title

「一式飾り」探訪記 : 第17回 「一式飾り」の夏、日本の夏

著者

Auther(s)

Takahashi, Kenji

掲載誌・巻号・ページ

Citation

島根日日新聞 : 5 - 5

刊行日

Issue Date

2018-09-12

資源タイプ

Resource Type

論文 / Article

版区分

Resource Version

出版社版 / Publisher

権利

Rights

注があるものを除き、この著作物は日本国著作権法によ

り保護されています。 / This work is protected under

Japanese Copyright Law unless otherwise noted.

DOI

(2)

  前 回 に 続 き 、 今 回 も 見 て き た ば か り の 作 品 を 紹 介 し た い 。 写 真 は 出 雲 市 斐 川 町 の 直 江 で 7 月 に 開 催 さ れ た 「 な お え 夏 祭 り 」 の 作 品 で あ る 。 直 江 の 万 才 町 の 皆 さ ん が 陶 器 一 式 で 制 作 し た 。   作 品 の タ イ ト ル は 「 祭 り の 綿 菓 子 」。 祭 り の 屋 台 で 綿 菓 子 を 買 う 子 ど も の 姿 が 見 え る 。 打 ち 上 げ 花 火 を 眺 め る 子 ど も た ち も い る 。 夏 祭 り の 風 景 を 見 事 に 切 り 取 っ た 作 品 で あ る 。   万 才 町 は 毎 年 、 子 ど も が 主 役 の 祭 り や 遊 び を テ ー マ に し て い る が 、 私 は 万 才 町 の 作 品 を 見 る た び に 胸 が 熱 く な る 。 子 ど も の 頃 の 思 い 出 が よ み が え っ て 、 ノ ス タ ル ジ ー に 浸 っ て し ま う 。 そ ん な 私 の 姿 を 見 て 、同 行 の 若 い 学 生 た ち は 「 三 丁 目 の 夕 日 」 と 笑 う 。

 

  万 才 町 の 作 品 の 風 景 と 同 様 に 、「 な お え 夏 祭 り 」は 今 年 も や 若 者 で あ ふ れ て い た 。 宿 場 町 の 面 影 が 残 る 直 江 の 町 を 歩 き な が ら 、 ま る で 昭 和 の 時 代 に タ イ ム ス リ ッ プ し た よ う な 錯 覚 を 覚 え た 。   こ の よ う な 昔 な が ら の 地 域 の 祭 り が 、 今 も 続 い て い る こ と が 信 じ ら れ な い 。 地 域 の 人 た ち が 一 体 と な っ て 祭 り を 支 え て き た お か げ だ と 思 う 。   そ の 礎 ( い し ず え ) を 築 い た の は 、 直 江 一 式 飾 り 保 存 会 の 会 長 と 、 な お え 夏 祭 り 実 行 委 員 会 の 会 長 を 長 く 務 め ら れ た 石 原 正 雄 さ ん 。 今 か ら 33年 前 に 「 手 作 り で し か も 自 主 的 な 楽 し い 祭 り づ く り 」 を 目 ざ し て 、 な お え 夏 祭 り 実 行 委 員 会 を 立 ち 上 げ 、 自 治 会 主 導 で 行 政 に 頼 ら な い 祭 り の 運 営 に 尽 力 さ れ た 。   石 原 さ ん は 今 年 87歳 。 万 才 町 で 長 年 に わ た り 、 作 品 を 制 作 さ れ て き た 方 で も あ る 。 戦 時 中 の 物 資 の 乏 し い 時 代 に 、 貝 殻 で 作 品 を 作 っ て 飾 っ た こ と が あ っ た と 伺 っ た 。   6 年 前 、 初 め て 万 才 町 で 見 た 「 昭 和 の 遊 び 竹 馬 」 と い う 作 品 が 忘 れ ら れ な い 。 陶 器 一 式 を 用 い て 、 3 人 の 子 ど も が 竹 馬 で 楽 し そ う に 遊 ぶ 姿 を 巧 み に 表 現 し て い た 。   石 原 さ ん は 実 際 に 地 域 の 子 ど も た ち と 触 れ 合 い 、 手 作 り の コ マ や 竹 ト ン ボ 、そ し て 「 一 式 飾 り 」 を 教 え る こ と に 熱 心 で 、 毎 年 調 査 に 同 行 す る 学 生 た ち に も 優 し く 接 し て く だ さ る 。 子 ど も や 若 者 に 対 す る 温 か な ま な ざ し が 、 作 品 か ら 伝 わ っ て く る 気 が す る 。   現 在 、 石 原 さ ん は 制 作 さ れ て い な い が 、 万 才 町 で は 石 原 さ ん の 作 風 が 若 い 世 代 に 引 き 継 が れ 、 今 年 の 「 祭 り の 綿 菓 子 」 で も 、 子 ど も た ち の 楽 し そ う な 姿 が 印 象 的 だ っ た 。   こ の よ う に 、 直 江 に は 古 き 良 き 日 本 の 祭 り の 風 景 が 残 る 一 方 で 、 今 年 は 新 た な 光 景 を 目 に し た 。 大 勢 の 日 系 の 人 た ち が 祭 り を 訪 れ 、「 一 式 飾 り 」 を 面 白 そ う に 眺 め る 親 子 連 れ の 姿 も 見 ら れ た 。   た と え 言 葉 の 壁 が あ っ て も 、「 一 式 飾 り 」 の 「 見 立 て 」 の 面 白 さ は 分 か り 合 え る 。 地 域 の 国 際 化 が 進 む 中 、 日 本 人 も 外 国 人 も 「 一 式 飾 り 」 を 見 て 、 共 に 日 本 の 夏 を 堪 能 で き れ ば 素 晴 ら し い と 思 う 。 も 大 勢 の 人 で に ぎ わ っ た 。 平 日 の 夜 に も か か わ ら ず 、 道 の 両 側 に は 屋 台 が び っ し り と 並 び 、 祭 り を 楽 し む 子 ど

「一式飾り」の夏、日本の夏

第 17 回

2018.09.12(水)

参照

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