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アウトライン 1. 研究開発概要 2. 研究開発成果概要 3. 実証実験 4. まとめ 1

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(1)

nicterと連携したマルウェア対策技術の紹介

株式会社日立製作所

KDDI株式会社

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 0

本研究は、(独)情報通信研究機構(NICT)委託研究

(2)

アウトライン

1.研究開発概要

2.研究開発成果概要

3.実証実験

(3)

1.研究開発概要

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 2

(4)

研究開発の背景

•定義ファイルが対応しないマルウェアの効率的な検知・駆除が困難

既存アンチウイルスソフト

マルウェアのデータ構造を記述した

定義ファイルを用いて検知・駆除

マルウェア出現数(延べ)

 データ構造を変えながら増殖を

繰り返す、「自己変貌型マルウェア」

の出現

 多くのPCリソースを使用

CPU使用率20~60%、100%になる場合も)

http://www.symantec.com/business/ support/index?page=content&id=TECH101254 Panda Security, http://pandajapanblogs.blogspot.com/2010/11/31201010.html

(5)

nicterミクロ解析システム

+

NICTが研究開発を行っているマルウェア動的解析システム

実行環境内でプログラムを実行し、挙動を基にマルウェアを検知

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 4

+D.Inoue, et.al, “Malware Behavior Analysis in Isolated Miniature Network for Revealing Malware’s Network Activity,” IEEE International Conference of Communications 2008 Proceedings, pp.1715-1722, 2008.

ダミーサーバ (DNS, FTP, HTTP, IRC, SMTP, TFTP) 感染ホスト

レジストリ&

ファイル

アクセスログ

パケット

キャプチャ

サーバログ

振舞定義

パターンマッチ

レポート

XML

HTML

Human

readable

レポート

クローズドな

実験環境

動的解析

エンジン

振舞の抽出

マルウェア

(6)

研究開発の目的

nicterミクロ解析システムと連携し、

既存アンチウイルスソ

フトが対応しないマルウェアの検出および自動駆除の仕

組み

を実現

(7)

研究開発の最終目標

マルウェア対策ユーザサポートフレームワークの確立

1.

ユーザ

PCに負荷をかけずに、擬陽性ファイルを発見

2.

擬陽性ファイルをサポートセンタで解析、マルウェアを検知

3.

マルウェア駆除ツールを自動的に生成、マルウェアを駆除

擬陽性ファイル発見~駆除ツール提供≒

10分

(8)
(9)

開発したユーザサポートシステムの構成

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 8 検体 登録部 マスタ WL 照合部 解析結果 取得部 検体解析 依頼部 駆除 ツール 取得部 駆除ツール 生成依頼部 駆除結果 登録部 nicter ミクロ解析 システム 検体 検体 検体・共通解析 結果レポート 検体 検体 共通解析 結果レポート 駆除 ツール 照合結果 共通解析 結果レポート 駆除ツール パターン ファイル 通信 アダプタ 解析結果 レポート 検査 ツール ローカルWL フィルタ 検体 フォルダ パターン フォルダ 駆除結果 フォルダ WL追加 フォルダ 検査ツール管理部 ローカルWL フィルタ管理部 検体登録部 解析結果 取得部 駆除結果送信部 駆除ツール取得部 駆除ツール エンジン クライアントエージェント統括部 起動・実行監視 検体 検体 WL追加項目 駆除結果 駆除ツール パターンファイル 起動・実行監視 起動・実行監視 検体 登録要求 解析結果 取得要求 駆除ツール パターン ファイル 取得要求 駆除結果 登録要求 サーバエージェント ユーザPC 検体 サーバ側 フィルタ機能 ホワイトリスト DB 解析 結果 レポート 分析部 駆除 ツール 生成部 検体・ 駆除 ツール 実行部 駆除 結果 検証部 駆除ツール自動生成システム 駆除ツール検証システム フォールズポジティブを許容 し、不審な点があるファイル を幅広く探索 検体をサーバ エージェントに送信 既知の非マルウェアを フィルタリング マルウェア解析システム と連携し、検体を解析 解析結果レポートを基に 駆除ツールを生成 駆除ツールを実行し マルウェアを駆除

(10)

実行例:マルウェアの起動

起動

キーボード入力を

キャプチャして、

Keybord.txtに保存

するスパイウェア

(11)

実行例:擬陽性ファイルの発見・送信

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 10

マルウェアを「擬陽性ファイル」として発見し、

ユーザサポートセンタに送信

(12)

実行例:解析状況確認画面

WEBブラウザから、

センタに送信したファイル

の解析状況を確認

(13)

実行例:駆除ツールの生成・配信

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 12

センタ上でマルウェアを検知し、

駆除ツールを生成・配信

(14)

実行例:駆除完了

駆除ツールが

マルウェア及び

Keybord.txtを削除し、

駆除を完了

(15)

システムの性能指標

(1)マルウェア発見率

PCに侵入したマルウェアを、漏れなく発見できるか?

(2)マルウェア駆除性能

検知されたマルウェアを自動駆除し、影響を無害化できるか?

(3)処理時間

被害が拡大する前に、マルウェアの検知・駆除処理を完了できるか?

(4)ユーザPCの負荷

PC側に負荷がかからないか?

(5)スケーラビリティ

多数のユーザを収容可能な、スケーラブルなシステムが実現できるか?

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 14

プロジェクトの最終目標を基にシステムの性能指標を導出

マルウェア対策ユーザサポートフレームワークの確立

(1)(2)(4)(5)

(16)

マルウェア発見率

既存

AVが対応しないものを含む、全てのマルウェアを擬陽性ファイルとして発見

既存AVが見逃した ファミリーの一例 Agobot Drefier Dsbot FlyAgent Frag Gamania Hakaglan Ircbot Magania MarioF Virut 100% 96% 94% 96% 98% 100% 本システム 既存AV 発見率(%) ユーザPCにおけるマルウェア発見率 (2009-2010年に発生したほぼ全てのファミリーを含む マ ルウェア500体)

(17)

マルウェア駆除性能

設定ファイル の削除

Trojan.win32/Ircbrute (マルウェア本体)

C:¥RECYCLER¥...¥acleaner.exe

C:¥RECYCLER¥...¥Desktop.ini

レジストリの 削除

VirTool:WIn32/DelfInject.gen!BI (マルウェア本体)

C:¥Users¥...¥Roaming¥Reader_sl.exe

HKLM¥Software¥Microsoft¥...¥¥Run,patches

実行 モジュール の削除

TrojanDropper:Win32/Lukicsel.B (マルウェア本体)

C:¥windows¥system32¥cryptnet32.dll

C:¥windowws¥sytem32¥shimg.dll

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 16 作成 作成 作成 作成

×

×

×

本システム 既存AV

挙動解析結果を利用してマルウェアを駆除するため、本体に加え

て、マルウェアが作成したファイル・レジストリを、きめ細かく削除

(○:駆除成功 ×:駆除せず)

駆除対象マルウェア

作成 作成

項目

(18)

処理時間

10分以内に98%のマルウェア検体の処理を完了

※処理時間・・・検体受信から解析完了(マルウェアの場合は駆除ツール生成完了)までにかかる時間 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 100 200 300 400 500 600 700 800 900 分 布 処理時間(秒) ユーザサポートシステムの処理時間の分布 nicterがマルウェアと判定した検体 nicterが非マルウェアと判定した検体 マスタホワイトリストDBに登録済の非マルウェア 目標処理時間(10分)

(19)

ユーザPCの負荷

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 18

ユーザ

PCのCPU使用率の上昇は0.3%程度

3.1% 2.8% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% ユーザサポートシステム実行時 ユーザサポートシステム停止時 CPU使用率(%)

ユーザ

PCのCPU使用率の比較

(20)

スケーラビリティ

(1/2)

10万ユーザがマルウェアを送信した場合に、待ち時間無く処理するためには、

実証実験で用いた規模のサポートシステムが何台必要かを算出

10万ユーザ

サポート システム1 サポート システム2

・・・

サポート システム3 サポート センタ

nicter1 nicter2 nicter3

・・・

nicter8 実証実験で 使用した システム構成

パラメータ

ユーザ数(人)

100,000

nicter解析時間(秒)

300

nicter実行環境復旧時間(秒)

300

その他処理時間(秒)

60

1秒あたりに送信される検体数

6.2

Nicterミクロ解析システム並列数

8

検体がマルウェアである確率

100%

(システムに最も負荷

・待ち行列網理論を用いて、ユーザサポートシステムの処理をモデル化

・シミュレーションパラメータ(実証実験で得られた値を基に設定)

(21)

スケーラビリティ

(2/2)

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 20

ユーザ数の

0.8%程度の解析システム数(約100並列)で、

10万ユーザが送信したマルウェア検体を、目標処理時間内に処理

100 1000 10000 100000 1000000 50 70 90 110 130 150 処 理 時 間 (秒 ) サポートシステム並列数 ユーザ10万人に対する処理時間のシミュレーション 処理時間(5percentile) 処理時間(平均) 処理時間(95percentile) 目標処理時間(600秒)

(22)
(23)

実証実験の概要

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 22

実験期間

2011年9月6日~12月31日

実験協力先機関

玉川大学工学部(

PC10台専用)

宮城教育大学 情報処理センター (

PC10台専用)

鳴門教育大学 情報処理センター (

PC10台専用)

大阪情報コンピュータ専門学校(

PC6台専用)

大阪日本コンピュータ専門学校(

PC4台50人で共用)

利用者に個別に配布した PCを利用して、自作プログ ラム検証、マルウェア情報 サイト掲載URLへアクセス クラス内で実験用PCを共用、 多数ユーザがプラウザ、各 種ア プリを利用 利用者に個別配布し たPC で各種アプリケーション利用 に支障が出ないことを確認 ユーザサポートシス テム ≪学校A≫ ≪学校B≫ ≪学 校C≫ nicter 実行コ ード送信 駆除ツール配信 解析依頼 解析結果回答 利用者に個別に配布した PCを利用して、自作プログ ラム検証、マルウェア情報 サイト掲載URLへアクセス クラス内で実験用PCを共用、 多数ユーザがプラウザ、各 種ア プリを利用 利用者に個別配布し たPC で各種アプリケーション利用 に支障が出ないことを確認 ユーザサポートシス テム ≪学校A≫ ≪学校B≫ ≪学 校C≫ nicter 実行コ ード送信 駆除ツール配信 解析依頼 解析結果回答 実証実験のイメージ

(24)

実証実験内容

各協力先へシステム概要・実験趣旨の説明会を実施

実験結果については、協力先へ伺い、直接教員および学生から詳細

なヒアリングを実施。定期的なゼミへも参加(玉川大学)

実験アプローチ

PC総数45台、利用者数50~80人で実験を実施

共用

PCではより多様な利用者環境での動作検証を、専用PCではより専

門的で高度な実験を行っていただいた。

実験によってマルウェア感染などのリスクも想定されるため、直接利用

者をサポート可能な実験規模とした。

積極的な非マルウェア系ソフトウェアのインストール

システムの処理性能や動作の正常性などを総合的に検証

マルウェア情報系サイトなどからの被疑検体取得

マルウェアの検知精度、駆除ツールの動作などを検証

(25)

実験データ集計

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 24 送信された検体数 1985 nicterが解析した検体数 ※1 998 nicterがマルウェアと判定した検体数 ※2 144 駆除ツール実行数 ※3 125 駆除成功数 ※4 122 マスタホワイトリスト・フィルタ率 ※5 総合:38%、デフォルト時:31% マルウェア検知・駆除実行時間 平均:282秒、最大:980秒、最少:146秒 全実験期間(2011.9.6~2011.12.31)の処理結果 ※1: ホワイトリスト内、あるいは既に解析済みの検 体については解析を行わないため、送信され た検体数より少なくなる ※2: FalsePositiveを含む ※3: ユーザによる駆除キャンセルあり ※4: 一部設定ファイルの削除失敗(実行ファイルに ついては削除) ※5: ホワイトリストの学習によりフィルタ率が7%向上 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000 2011/09/06 2011/09/26 2011/10/16 2011/11/05 2011/11/25 2011/12/15 検 体 数 検体の送信数・nicter解析数・nicter検知数・駆除ツール実行数の推移 送信数 nicter解析数 nicter検知数 駆除ツール実行数

(26)

マルウェア検知結果

本システムで既存ウイルス対策ソフト未対応のマルウェアを検出

本システムでマルウェアと判定した検体について、ウイルス対策ソフト(

Microsoft

Security Essentials)で継続的にスキャンしたところ、本システム検出の約3週間後にマ

ルウェアとして検知された検体(

1体)を確認

検体の概要

トロイの木馬は亜種が膨大なため、ウイルス対策ソフトでの対応が遅れたと考えられる。

既存ウイルス対策ソフトより

3週間早くマルウェアを検出できたことで、本システムでのパ

検体名 TrojanSpy:Win32/Bancos.AEQ 説明 オンラインバンキングのIDやパスワー ドなどを窃取するトロイの木馬の1種 本システム検出日 2011-9-24 MSE検出日 2011-10-18 本システムでの判 定根拠 動的解析により、同検体がPC内の Microsoft Phonebookファイルを検索 している活動等からマルウェアと判定 <MaliciousCodeXML output="JP"> <MaliciousCode> <Name>24603.exe</Name> <threat> <threat_type>WORM</threat_type> </threat> ・・・ <judgment>1</judgment> <Action> <showwindow>・・・ <createFile>・・・ <search>・・・ <classification type="WORM"/> <file><![CDATA[{ ・・・¥*.pbk]]></file> <file><![CDATA[{ ・・・¥*.pbk]]></file> ・・・ </search> <openFile> ・・・・ nicter解析レポート

(27)

ユーザビリティ

© Hitachi, Ltd. and KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 26

◆ほとんど違和感を感じずに利用でき、これで効果が見込めるのならばスタンダー

ドになってもよいのではと感じた。実用化されれば利用したい。

◆実用しているソフトウェアのファイルが検知されたが、駆除されては困るので駆

除を行わなかった。選択できるのはよいと思う。

◆怪しいものをはっきりと知らせてくれて、問題があればすぐに駆除もできるので有

効である。誤検出があれば訂正(駆除対象外)もできるのでよいと思う。(誤検出が

出ないほうがよいが)

◆普段遊んでいるゲームや、ネットワーク系パフォーマンス監視ソフト、

LibreOffice

という事務系ソフトでもマルウェア判定された。もう少し正確にならないか。

◆ホワイトリスト一覧を参照したり、設定できたら、と感じた。

◆想像していたよりもスムーズに起動し、使いやすかった。また、マルウェアの被害

を受けてもすぐに対応できるという安心感があった。

協力先ユーザからアンケート、ヒアリングで寄せられたご意見

(28)
(29)

まとめと今後の課題

既存アンチウイルスソフト

新種マルウェアへの対策の遅れ、ユーザPCへの負荷

nicterミクロ解析システム

挙動解析を行い、マルウェアを検知

マルウェア対策ユーザサポートシステム

nicterと連携し、ユーザPCに侵入したマルウェアを検知

解析結果レポートに基づき、マルウェアを自動駆除

実証実験

既存アンチウイルスソフトが対応する

3週間前に、未知のマルウェアを検知

検知・駆除処理を平均

4分42秒で完了

今後の課題

特定のPC操作(例:ユーザが金融サイトにアクセス)に連動して活動を活性化

するマルウェアが増えており、効率的な解析手段の確立が必要

© Hitachi, Ltd. And KDDI Corporation 2012. All rights reserved. 28

参照

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