指導者:三原市立宮浦中学校 安保 裕子
1 日 時 :
平成29年11月15日(木) 第5校時2 場 所 :
2年2組教室3 学年・学級 :
第2学年2組(30名)4 単 元 名 :
古典に学ぶ(教材名「枕草子」)(1)単 元 観
本単元は学習指導要領(平成20年9月)の「C 読むこと」(第2学年)の「イ 文章全体と部分との 関係,例示や描写の効果,登場人物の言動の意味などを考え,内容の理解に役立てること」を受け,設定した。 本教材は,生徒にとって小学生の時に音読したことのある作品であり,親しみやすいといえる。学習としては, まず音読を通して古典の世界にさらに親しみをもたせたい。その上で,筆者の物事の捉え方を読み取り,現代の 自分達と同じ点や異なる点を考えることで興味・関心を高めていきたい。 「枕草子」は「をかし」の文学といわれ,清少納言が日常生活の中で感じたことを表現した作品である。清少 納言の感覚に触れ,共感したり驚かされたり深く納得したりしてほしい。そのために,本教材の「『超訳』に挑戦」 を活用する。そうすることで,「勉強のために理解するもの」ではなく「主体的に自分の発想を広げる機会」とな り,内容の理解に役立つと考える。(2)生 徒 観(調査結果からみる課題)
平成29年度基礎・基本定着状況調査の結果は次の通りであった。 領域別に見ると,「書くこと」おいて課題がみられる。昨年度(現3年生)の結果と比較すると22.2ポイ ントも下回っており,本学年は「書くこと」に課題があるといえる。また,県平均と比較しても,「書くこと」に 課題がみられる。さらに,「読むこと」においても,昨年度(現3年生)の結果と比較すると下回っており,県平 均と比較しても課題があるといえる。 授業観察からみると,主体的・能動的に学習している場面が少ない。この様子が調査結果にも影響していると 考える。また本教材は古典作品であり,生徒にとっては馴染みにくい作品である。 よって「枕草子を三原弁の話し言葉で表現しよう」という活動場面を設定し,生徒が親しめるように工夫する。 教科書の現代語訳では親しみ難い印象もあるが,自分たちの普段使っている言葉で表現させることで,主体的に 活動させたい。その後,音読することにより,古典への関心を高め,まず国語の基礎である言葉についての興味 関心を持たせたい。そのことが国語における「読むこと」「書くこと」につながっていくと考える。(3)指 導 観(指導改善のポイント)
(1)で述べたように,この教材を通して次の2点の力を育成する。 ①知識・スキルにおける表現力 ②意欲・態度における協調性 (2)で述べた生徒観により,この教材における生徒の課題は次の2点である。 ①国語における主体性・能動性。 ②国語における基礎的・基本的な力 生徒の課題をふまえて,育成する力をつけるために「枕草子を三原弁の話し言葉で表現しよう」という活動を行う。そ 観 点 全体通過率 聞くこと 書くこと 読むこと 言語 書くこと ・読むこと 本校(2年) 68.4 76.3 55.2 72.1 70.9 65.9 県平均 69.2 70.4 58.1 71.1 73.8 64.0 本校(昨年度) 76.2 80.8 77.4 76.1 66.6三原市立宮浦中学校第2学年 国語科学習指導案
単元名:古典に学ぶ(教材名「枕草子」
)
単元名:おくのほそ道
の際,班で季節ごとに分担させ,班全員で枕草子が完成するようにする。また,困っていたらアドバイスをし合ったり,工 夫を説明したりさせる。 このような活動をすることで,表現力や協調性が身につき,生徒の課題である「主体性・能動性」「興味関心」が身に つき,基礎的・基本的な力も身につくであろう。 また,教科書の現代語訳や古文を何度も読み返すよう指導し,困ったらお互い助け合って完成させることで, コンピテンシーの育成「情報の収集」「情報の活用」「表現力」にもつながるであろう。 このような指導が,生徒の課題につながると考える。
(4)本単元において育成しようとする資質・能力とのかかわり
本校で育成しようとする資質・能力は以下の 5 点である。 この中から,本単元において育成しようとする資質・能力とのかかわりについて,国語科の身に付けさせたい 力をふまえた上で,次の2点に重点を置くものとする。 【知識】【スキル】 ②表現力(発表の場面で) A 現代語訳の内容は同じだが,三原弁の特徴を用いて話し言葉で表現している。 B 現代語訳の内容はほぼ同じだが,三原弁の特徴を用いて話し言葉で表現している。 C 現代語訳の内容はほぼ同じだが,話し言葉で表現している。 【意欲・態度】 ④協調性 A 友だちの表現の良いところと気を付けると良くなるところを伝えて評価している。 B 友だちの表現に対して,アドバイスしている。 C 友だちの表現の感想を述べている。5 単元の目標と評価規準
単元の目標
○場面や状況を捉え,登場人物の考え方について自分の考えを持つ。単元の評価規準
国語への関心・意欲・態度 読む能力 言語についての 知識・理解・技能 ①意味の切れ目に注意して繰り返 し音読し暗唱する。 ①清少納言が「をかし」と評価してい るものを整理し,考え方をとらえ る。 ②「枕草子」を三原弁の話し言葉で表 現している。 ①古典の仮名遣いや語句の意味に 注意しながら音読している。 【知識】【スキル】 ①課題解決能力 ②表現力 【意欲・態度】 ③主体性 ④協調性 【価値観・倫理観】 ⑤公共心6 指導と評価の計画
全4時間 (本時は5/5)
次 学習内容(時数) 評価 関 読 言 評 価 規 準 評価方法 資質・能力の評価 (評価方法) 1 ・枕草子を意味の切れ目に注意 して音読をする。 ・第一段を音読し,文体の特徴, 作品の中のものの見方考え方 をつかむ。(1) ◎ ○ ・繰り返し音読し,間違えずに音 読している。 ・古典の仮名遣いや語句の意味に 注意しながら音読している。 ノート 行動観察 授業カード 2 ・枕草子の内容を理解する。 ・清少納言のものの見方考え方 を整理し,考え方を捉えてい る。 (2) ○ ◎ ・古典の仮名遣いや語句の意味に 注意しながら内容を理解してい る。 ・清少納言が「をかし」と評価し ているものを整理し,考え方をと らえる。 ノート 行動観察 授業カード 3 ・「うつくしきもの」の清少納 言のものの見方考え方を整理 し,考え方を捉えている。(1) *登場人物の関係を図式化す る。 ○ ◎ ・古典の仮名遣いや語句の意味に 注意しながら内容を理解してい る。 ・清少納言が「をかし」と評価し ているものを整理し,考え方をと らえる。 ノート 行動観察 授業カード 4 ・「枕草子を三原弁の話し言葉 で表現する。(1) ◎ ・「枕草子」を三原弁の話し言葉で 表現している。 ノート 行動観察 ワークシート ②表現力 ④協調性 (ワークシート) 整理・分析 まとめ・創造・表現 振り返り7 本 時 の 展 開
(1) 本時の目標
(2) 観点別評価規準
◎「枕草子を」を現代語訳の意味と同じ内容で三原弁の話し言葉で表現している。 ◎友だちの表現にアドバイスしている。 評価方法:ワークシート(3) 育成したい資質・能力の評価基準
資質・能力 評 価 基 準 ② 表現力 A 現代語訳の内容は同じだが,三原弁の特徴を用いて話し言葉で表現している。 B 現代語訳の内容はほぼ同じだが,三原弁の特徴を用いて話し言葉で表現している。 C 現代語訳の内容はほぼ同じだが,話し言葉で表現している。 ④ 協調性 A 友だちの表現の良いところと気を付けると良くなるところを伝えて評価している。 B 友だちの表現に対して,アドバイスしている。 C 友だちの表現の感想を述べている。(4) 準備物
ワークシート(5) 学習の展開
学習活動
指導上の留意事項(・) (努力を要する生徒への指導の手立て◆) 評価基準 ○教科の事項 ☆資質・能力 (評価方法) 導 入 ○本時の目標の確認(3分) ○一斉音読。古文と現代語訳を音読する。 (4分) ・全員が声を出すよう指導する。 ◆様子を見て,声を出さない生徒がい た場合など,ペアで句読点交替読み, 一文交替読みなどの工夫をする。 ○三原弁を確認する。(3分) ○班になって,どの部分を分担するか決め させる。 ・普段使っている話し言葉には,どん な特徴があるか確認する。 ・班で,負担が偏らないように季節ご とに担当させる。みんなで枕草子を完 成させる意識を持たせる。 ・「枕草子」を三原弁の話し言葉で表現しよう。 課題の設定 【本時の目標】「枕草子」を三原弁の話し言葉で表現する。展 開 ○個人思考(10分) ○集団思考(10分) ・今できているところを読み合って,アド バイスし合う。 ○個人思考(5分) ・アドバイスをもとに,よりよくなるよう 書き換える。 ○集団思考(10分) ・班ごとに発表させる。 ・相談せずに個人で考えるようにさせ る。 ◆現代語訳をよく読んで,普段使って いる言葉に直すよう指導する。 ・それぞれが読み合って,こうしたら もっと良くなる,ここは少し内容が違 うなどアドバイスし合うようにさせ る。 ◆書けていない生徒にも,班全体でで きるように声をかけ,班で完成させる ように指導する。 ・友だちのアドバイスを受けて書き換 えたり,直したり,書き加えたりして いる。 ・他の班は,評価表にしたがって評価 するように指導する。 ☆協調性 (ワークシート) 友だちの表現がよくよ くなるようアドバイス している。 ☆表現力 現代語訳の内容は同じ で,三原弁の話し言葉 で表現している。 ま と め ○振り返り・自己評価(5分) ○時間があれば,全体で古文を音読 ・三原弁の話し言葉で表現すること で,内容が親しみやすくなったことを 確認させる。 ・時間があれば,全体で音読する。 (ワークシート)