17億
ポンド
北米における 保有資産額204,000
m2
北米最大の保有資産である 「ガーデン・ステート・プラザ (ニュージャージー州)」の 敷地面積 M&Gリアル・エステートは、M&Gグループの不動産ファンド運用 会社として、世界中のあらゆる主要不動産セクターに投資を行う 専門企業です。当社は、アクティブなマネジメントを通じて長期的な インカムに重点を置いたリターンを創出し、ファンドと個別運用勘定 を通じて機関投資家のお客様に対して不動産への投資機会を提供 します。 本レポートは、当社が行っている「責任ある不動産投資(RPI)」戦略の 2015∼2016年度における進 状況と最新の企業活動の概要につ いて記載しております。より詳細なデータやその他の情報につきま しては、www.mandg.comのウェブサイトをご覧ください。当サイトで は補足パフォーマンス・レポートをダウンロードすることも可能です。M&Gリアル・エステートについて
259億
ポンド
グローバル 資産運用額16%
2012/2013年度以降のグローバル
でのエネルギー消費減
11,380
トン
「既存」不動産ベースでの
二酸化炭素排出削減量
98
m kWh
「グリーン」電力購入量
受賞歴
6
GRESBで「グリーン・スター」を受賞したファンド数
本レポートに記載された環境パフォーマンス・データは、2015年4月1日から2016年3月31日まで の1年間のものです。3
億
6千5百万ポンド
フランス全土における11件の 直接投資額1
億
5千万
ポンド
スペイン不動産市場進出 案件となった、2015年 に実施したマドリードの 優良オフィスへの投資額150
年
英国の不動産への 投資歴217億
ポンド
英国全土および欧州大陸での投資額19億
ポンド
アジア太平洋地域で保有する資産の総額6
千万ポンド
2014年に新たに加わったセクタ ーである日本の住宅セクターへ の投資額6
億
6千6百万ポンド
オーストラリアにおける直接 投資額5
国
アジア太平洋地域における投資 対象国数(オーストラリア、香港、 日本、シンガポール、韓国)50
テナント
ドイツで年間15.2百万ポンド を売り上げるテナント数グローバル・オフィス
パリ シンガポール フランクフルト ルクセンブルグ ソウル 東京 ロンドン10
年
アジア太平洋における投資歴。機関投資家向け分散型 オープンエンド・コア不動産ファンドとして、当該地域に おいて最長を記録 出所:M&Gリアル・エステート、特段の注記がない限り、全てのデータは2016年9月30日現在 * マドリードのオフィスは2016年11月開設保有内訳:資産価値ベース
リテール 41% オフィス 33% 産業 13% 住宅 5% その他 8% ストックホルム マドリード*850
件
超 グローバルで保有す る不動産、入居者数 約8,000
M&Gリアル・エステート2016年「責任ある不動産投資(RPI)」レポートをご覧頂き誠にありがとうございます。本稿は、今回で14回目の発行と なります。今年も当社にとって忙しい一年となりました。当社の本拠地である英国では、EUからの離脱を決定した7月の国民投票の結果が大 きな不確実性を生み出しましたが、当社はこの難しい局面を強力なグローバル・ビジネス展開と十分に分散された投資により乗り切り、さ らにこれを投資機会としてそこから利益を得ることができました。 当社のパフォーマンスの優位性については、様々な受賞がこれを証明しています。本年はヨーロピアン・ペンション・アワーズの2016年不動 産マネージャー・オブ・ザ・イヤー、ペンション・エイジ・アワーズの2016年不動産マネージャー・オブ・ザ・イヤーの各賞、またNo.1フォーベリ ー・プレイス、レディング(OASディブロプメント・アワーズ2016−ロンドン外におけるベスト・ディブロプメント)、ザ・キャピトル、アバディーン (ナイト・プロパティ・グループとのジョイント・ベンチャーに対するスコティッシュ・プロパティ・アワーズ2016−プロパティ・ファンディング・ チーム・オブ・ザ・イヤー及び都市再開発プロジェクト・オブ・ザ・イヤー)における各開発プロジェクトに対する賞等を受賞しました。 持続可能性についても、引き続き投資行動にしっかりと組み込まれています。2016年グローバル・リアル・エステート・サステイナビリティ・ベ ンチマーク・サーベイにおいて、当社が参加した8ファンドのうち6ファンドがグリーン・スターを受賞し、世界的にみて最も持続可能性の高い ファンドに分類されたことは、当社にとって大きな喜びです。昨今では、投資家のお客様の意識の高まりにより、持続可能性に対する当社の 資質を良い意味で厳しく問われることがますます増えており、こうした受賞によりその一端を示すことができるものと考えています。 現在のように変化の激しい時代には、社会、環境、そして当然ながら経済といった様々な側面からファンドの運用や当社の事業の成功に 対して瞬時に影響を与える可能性のある課題をつきつけられますが、こうしたことにはますます敏感になる必要があります。当社の責任あ る投資に対する積極的なアプローチは、様々なショックから当社自身とファンドを守るためのひとつの方法であり、これにより、お客様のた めにファンドとそのパフォーマンスを防衛し一段と向上させることができます。当社は世界最大級の不動産投資家として、こうした変化の 影響を受けるだけではなく、それらがもたらす結果に対して影響を与えることができるのです。当社は引き続き、グローバルなポートフォリオ 全体で、環境対策を大幅に改善させており、保有資産全体のエネルギー消費を2年連続で10%削減、新規開発物件に対しては業界を代表する 持続可能性認証を獲得(19ページ参照)、改装により既存資産のグリーン・スタンダードをより高位なものへと改善(9ページ参照)等の実績 を挙げています。また当社としては初めて、当社の全世界における行動がいかに社会経済的に寄与したのかを数量的に計測する試みを行 いました(10∼14ページ参照)。これは、当社の行動が経済的に、また、地域のコミュニティに対してどの程度好ましい影響を与えているのか を示すものです。当社は今後この分野での研究を進め、当社の貢献をよりわかりやすく数値化していくことを目指します。 当社はいくつかの点で未知の領域に踏み出していますが、M&Gリアル・エステートの実績と強力なRPIパフォーマンスは、今後もお客様に対 して数か月、数年に渡って、優れたパフォーマンスをお届けするのに大いに役立つものと私は信じています。 今年度のレポートが皆さまのお役に立つことを祈っております。当社のRPIチームも、また私個人も、皆さまからの感想・ご意見をいつでもお 待ちしております。 アレックス・ジェフリー 最高経営責任者
ようこそ
「現在のように変化の激しい時代には、社
会、環境、そして当然ながら経済といった様々
な側面から、
ファンドの運用や当社の事業の
成功に対して瞬時に影響を与える可能性の
ある課題をつきつけられますが、
こうしたこと
にはますます敏感になる必要があります。」
責任ある不動産投資
(RPI)
戦略とガバナンス
M&Gリアル・エステートでは、責任ある不動産投資(RPI)の
原則が投資手法に組み込まれています。
当社の業界随一の
RPIに対するアプローチにより、環境・
社会的な側面から不動産価格に影響する課題がますます
多様化する中でそれに対応し、
お客様のためにファンドと
パフォーマンスを防衛し一段と高めることが可能となりま
す。
当社の戦略は以下の
4つの分野に焦点を当てています。
当社の
RPI戦略のガバナンス
当社は、責任ある不動産投資(RPI)に関するフォーラムを3つ、英国、大陸欧
州、
アジアという当社の主要業務地域毎に設けています。
これらのフォーラム
は年に最低2回開催され、全社から代表者が集まり、RPI戦略に関する方向性
の決定と管理を行います。
フォーラムの内容は最終的にM&Gリアル・エステー
トの取締役会に報告され、持続可能性に関して業界を代表する不動産ファン
ド・マネージャーとなるべく戦略を確固たるものとします。
またそれと共に各フ
ァンド・マネージャーと定期的にアップデートを行い、各ファンド固有の課題に
ついて協議を行います。
ポートフォリオの耐性・弾力性
サステイナビリティ(持続可能性)・リスクを銘柄選択とアセット・マネ ジメントに反映させることにより、長期的なリターンを防衛すること ができます。6
運営効率の向上
物件の環境改善は、運営コスト、二酸化炭素排出量、天然資源使用量 の削減を可能にします。16
緊密な関係の構築
物件利用者のニーズを理解し、入居率の最大化を図るとともにパフ ォーマンス向上を目指します。20
当社自身の経営に対する責任
自身の経営およびサプライヤーとの関係に関して、最高の基準を 適用します。21
過去10年間にわたり、当社は不動産業界に おけるRPIの発展に、積極的に関与してきま した。 ニーナ・リード、 RPIディレクター 加盟団体:ポートフォリオの耐性・弾力性
RPIリスクをアクティブに管理
保有する証券の環境、社会、経済的なリスクをシステマティックに認識し管理することにより、
ファンドの
物理的・社会的変化に対する耐性や弾力性を高めると同時に、
ますます厳しくなる規制用件を満たすこと
ができます。
この考え方を銘柄選択とアセット・マネジメントに反映させることにより、長期的なリターン
を確保することができます。
当社は、様々な環境的・社会的課題がある中で、正しく理解し管理 することを怠ればファンドや物件のパフォーマンスに影響するもの が多くあると考えています。例えばエネルギー効率について考えて みると、改善を怠れば将来的に規制基準を満たさなくなることもあ るでしょうし、利用者にとって魅力が乏しい物件となってしまうこと もあるでしょう。そしてその改善には費用がかさみ、賃料の伸びの 制約となり、減価償却を速め、資産価値を毀損させるかもしれませ ん。RPIリスクに対する耐性・弾力性の高い投資を行うためには、ど のようなリスクがあるのかを理解し、ポートフォリオをモニターする ことで弱点となる分野を発見し、それらを解決する仕組みを構築す る必要があるのです。 当社では、投資プロセス全体を通じて環境的な影響を管理し、小さ くすることを目指しています。これはまず物件の取得の段階から始 まり、土壌汚染・洪水リスク、エネルギー性能、環境認証等に関連し た実績を評価します。これら全ては物件を購入するかどうか、また、 金額的にどの程度を支払うかという決定に影響を及ぼす可能性が あります。主な環境リスク要因については、全ての物件について 作成する年次計画の中でも同様に検証が行われ、各資産固有のレ ベルでもポートフォリオ全体のレベルでも最新の状況を認識しその 解決と改善のための方策を実施できるようにしています。最低エネルギー効率基準
(
MEES)とは
英国におけるRPIリスクに対する耐性を今後も確保するため、当社 はイングランド及びウェールズにおけるMEES法制の実施がポートフ ォリオに与えるリスクの理解と軽減に、引き続き焦点を当てていま す。イングランドとウェールズでは、エネルギー・パフォーマンス・サ ティフィケート(EPC)でFまたはGとランクされた民間の物件を貸し 出すことが違法となり、2018年4月から新規賃貸契約が、2023年4月 からは商業用不動産の既存賃貸契約、2020年4月からは居住用 不動産の既存賃貸契約がその対象となります。 さらにスコットランドでも、セクション63と呼ばれる法律が2016年9 月から発効し、面積1,000平方メートル以上の家庭用以外に使用さ れる建物について、売却あるいは貸出に際して全ての賃貸人がエ ネルギー・パフォーマンスの審査を受けることが義務付けられます。 そして3年6ヶ月以内に、エネルギー・パフォーマンスを改善し排出量 を削減するための方策を実行するように求めています。 当社では、各物件のロケーション、規模、グレード指定の有無、賃貸 契約期間、EPCレーティングとその取得日時といった、この二つのリ スクに関して影響する様々な側面についての戦略を構築しました。 この作業は複雑でしたが、各ファンドと各資産クラス毎にリスク特性 を見極めることにより、当社のファンド・マネージャーとアセット・マ ネージャーはこのリスク意味について全面的に理解することができ るようになりました。 また当社では、リスクのある物件に対処するために、EPC未取得物 件に対する新規取得、古いEPCしか持たない物件に対する再取得、 リスクのあるEPCを持った物件に対するモデリング・ソフトウェアを 用いた改善レポートの作成、当社の資産計画プロセスにおける推 奨レポートの作成といった作業を、賃貸契約の更新日に応じて優先 順位を付けて行う戦略を策定しました。これらに加え、改装および 整備を行う際にもMEESとセクション63を考慮することとしました。 物件の取得段階でもベンダーの作成したEPCを精査し、その品質に 対して信頼度を確保すると共に費用負担が必要な改装に関する 推奨レポートを作成し、売り手との交渉に役立てています(P7のチャ ート参照)。 こうすることにより、当社が保有する物件とファンドがMEESとセクシ ョン63に関する課題を満たすだけではなく、当社が各物件のエネル ギー効率の改善に向けて必要な施策を講じているという信頼性を 確保することができます。プロセスと戦略
物件取得
ポートフォリオ・マネジメント
売却
⁄ 減損処分
物件売主の発行するEPC リスクの精査:仮にEPCが存在しない、またはそのレ ーティングが低い場合、当社では独立した評価会社に EPCの新規発行を依頼し、改善の必要性とそれにかか る費用を理解し、価格評価に反映させます。 実行⁄ 織込み済み ⁄ 中止:EPCリスクに関する検討はデ ュー・デリジェンスの一部として行われ、そのパフォー マンスが芳しくない物件を購入する際には改善に要す る費用が明確に考慮されます。 E P Cレポ ートに はレー ティング 改 善 に 必 要 な 費用負担を伴う方策を 記載します。 投資チームは、リスク・マネジメントを 常にプロセスに組み入れています。 パフォーマン スのモニタリ ング 資本増強 機動的 な改善点の 見極めPortfolio resilience
RPIパフォーマンスのベンチマーキング
M&Gリアル・エステートでは、自社のRPIパフォーマンスのベンチマーキングを行うことを 目的として、グローバル・リアル・エステート・サステイナビリティ・ベンチマーク(GRESB)年 次サーベイに2011年から参加しています。提出したファンドは当初2つのみでしたが、年々 その数は増え、2016年には当社の運用資産全体の80%以上を占める8ファンドが参加しまし た。喜ばしいことにその内6ファンドがグリーン・スター・レイティングを付与され、世界的に みて最も持続可能性の高いファンドに分類されました。総合点数も全体に渡って(1ファンド を除く)GRESBが計算方法を変更した2013年以来年々延びています。当社の平均総合点数 は2013年の調査では45%でしたが、ここ数年間の改善により2016年には70%となりました。 GRESBは不動産ポートフォリオ(上場、私募、直接保有の全て)を含む世界中の不動産の持続 可能性パフォーマンスを精査します。世界全体では63カ国から、合計グロス・アセット・バリュ ー(GAV)2兆8千億ドルの66,000以上の物件を有する759の不動産会社・ファンドが2016年 のGRESBサーベイに参加しました。 また、当社はベター・ビルディングス・パートナーシップの年次ベンチマーキングにも参加し ています。この調査は当社が管理するいくつかの主要オフィス物件の環境パフォーマンスを 競合他社の物件とより詳細に比較するものです。本レポート執筆時点ではその結果はまだ 発表されておりません。2016年GRESBサーベイにおけるM&Gリアル・エステートのファンドの
パフォーマンス
M&Gリアル・エステート・ファンド M&Gリアル・エステート・ 2016年グローバル平均スコア GRESBユニバースグリーン・スター・ファンド 100 50 0 0 50 100 導入および測定 マ ネ ジ メ ン ト と 投資方針6
GRESB2016サーベイで「グリーン・
スター」
を獲得したファンド数責任ある不動産投資の実例
アジア太平洋地域における
RPI実施
当社のアジア・ポートフォリオは地域固有の
RPIポリシーを策定して以来、RPIを実際の投資に活用すべく
様々なツール、
プロセス、戦略を構築してきました。当社では、
それぞれの物件について現在のパフォー
マンスを分析し、必要に応じて独立機関によるグリーン認証の取得、
テナントの関係改善、資本投資とい
った改善策を確立し、年次の
RPI計画を作成します。ここではそれが実際にどのように行われているか、
以下に
2つの例を示します。
「ノースゲート・ビルデ
ィングの環境認証によっ
て、当事務所の職員とお
客様により安全で衛生的
かつ環境効率の高い
職場環境を提供できま
す。
これは、当事務所が行
っている環境フットプリン
トを最小化するという
努力の証明になります。」
ハク・ウン・リー、シニア・マネージャー 金・張法律事務所、物件利用者 従来から当社では、当社保有の物件に対し て、独立機関によるグリーン・ビルディング・ スタンダードの認証を得ることを目指して います。喜ばしいことに、2016年には韓国 ソウルのゲート・ビルディングに対して、当 社初となる建物維持・管理部門LEEDゴール ド®を獲得することができました。この物件 は同国を代表する法律事務所が利用する 34,000平方メートルのオフィスで、費用対効 果の高い改装プログラムを実施し、利用者 にとってより安全性が高く衛生的で環境的 にも効率の高い職場を創造しました。 改 装プ ログラムに は 以 下 が 含まれてい ます: • 低コスト、あるいはノー・コストな省エネ 政策の実施 • 持続可能な清掃用具・用品の購入といっ た優れたグリーン・クリーニング・プログ ラム等の「グリーン政策」を新たに導入 • 空気の質に対する利用者の懸念に対応 し、プロジェクト・チームが費用対効果の 高い改善策を確立し実施 • 104のトイレの改良により水の消費量を 50%以上削減 • ビルのロビーにディスプレーを設置し、リ アルタイムなエネルギー消費量、リサイ クル実施状況、責任ある不動産管理政策 に関する情報を表示 その他、今後5年間に実施する資本投資の 必要な改善策のスケジュールを計画しまし た。一方で、現在までに実施した支出の回収 期間は2.5年以下と算出されました。 また改装は、環境を改善する大きなチャン スももたらします。当社は2015年にシンガ ポールの25,000平方メートルのショッピン グ・モールであるコンパス・ワンを全面改装 のために閉店しました。改装に当たっては、 建築・建設庁(BCA)によるグリーン・マーク の取得を重要目標とし、コンパス・ワンの 運営システムについてそのリスクと改善 機会の認識を目的としたエネルギー効率 評価を、BCAグリーン・マーク認証のプロ セスの一環として実施しました。評価結果 は改装に反映され、環境効率、物件の持続 可能な運営、高品質な室内環境を実現す る努力が行われました。この結果、当ショッ ピング・センターは営業を再開した2016年 9月にBCAグリーン・マーク・ゴールド認証を 獲得しました。 各物件のRPI計画は、全てポートフォリオ全 体の環境パフォーマンスの改善を目指した ものです。それに加えて、当社では技術的な リスク評価、上記のような認証の取得、テナ ントとの交流プログラムの実施に焦点を当 てています。これらのステップを経ることで ポートフォリオの持続可能性パフォーマン スは飛躍的に改善しており、喜ばしいこと に2016年グローバル・リアル・エステート・ サステイナビリティ・ベンチマーク調査でグ リーン・スターを取得する等、当社の努力は 外部からも評価されています。全世界で850以上(2016年9月30日現在)の物件を所有する世界最大の不動産投資会社の一つとして、当社は投資を通して、物件周辺のコミ ュニティや各地域・国の経済に大きく寄与しています。 物件の建設と管理を通じて、当社は雇用を創出・支援し、コミュニティの一体化を進め、重要な投資や再開発を促します。当社は2016年、 自社が与える社会経済的なインパクトをよりよく理解するために数量化を行う研究成果をまとめました。この研究の主な結論は以下の4ペ ージで概説しています。
責任ある不動産投資の実例
当社が与える社会経済的なインパクトを推計
26百万ポンド M&Gリアル・エステ ートの事業支出 390百万ポンド ファンドが支出した 建設費用 299百万ポンド ファンドが支出した 資産の管理費用 17,122百万ポンド サポートされた消費者支出経済成長促進:支出面
578百万ポンド 間接的に創造された 価値 301百万ポンド 誘発された価値上昇分 765百万ポンド 直接的に創造され た価値 13,941百万ポンド 入居者主導の価値 上昇分経済成長促進:資産価値面
15,000ポンド M&Gリアル・エステートによる 慈善事業への直接寄附の額 217,000ポンド M&Gリアル・エステートの運用す るショッピング・センターで集めら れた金額 208,000ポンド M&Gリアル・エステート・ポートフ ォリオのうち、コミュニティや慈善 目的で寄附されたスペースの 価値合計コミュニティへの投資
245 M&Gリアル・エステー トの従業員数 309,400 入居者に対する雇用 支援 6,500 サプライチェーン職の 雇用支援雇用創出
10,700 建設関連職の雇用 支援当社は
2016年9月30日現在、欧州、アジア太平洋、北米の26か国での投資を通じて付加価値を創造し、様
々な経路から直接・間接に
GDPへの貢献をしています。
Responsible property investment in action
当社の社会経済的インパクト
経済成長を促進
当社が行う支出の効果は、広く認識されています。事業活動の支出とは別に、当社では各 物件の管理がスムースに行われるよう、修繕から電気・ガス・水道の供給、また、土壌管理か ら弁護士費用に至るまで、3億ポンドに上る支出を行っています。 また当社では、商業用・居住用の双方で新規開発に対する資金供給を行っています。当社の 調査によれば、対象年度(2014∼2015年)を通し3億9千万ポンドを建設に費やしました。こ の投資は、個々の家とコミュニティの創出、何千人もの学生に対する居住スペースの提供、 全てのタイプと規模の事業体に向けた合計35万平方メートルの事業スペースの開発等、多 くの資産クラスに渡ります。 こうした支出から、当社に対するサプライヤーはそれぞれの従業員に賃金を、政府に税金 を、また彼らに対するサプライヤーにも支払いを行うことから、M&Gリアル・エステートや 当社のファンドが支払う1ポンドの支出は(その他の通貨での支払いでも)何乗もの効果を 創出します。M&Gリアル・エステートの職員に対する支払い、建設に対する支出、当社が保有 する物件の運営をスムースに行うための支出の「間接的な」価値は5億78百万ポンドと算出 されています。経済価値の創出
また、M&Gリアル・エステートの従業員と当社の物件の建設に携わる人々が自身の給与か ら支出を行う結果、経済全体でどれだけの雇用が増え、付加価値が増加したのかを計測 しました。こうした当社の事業の「ノック・オン」エフェクトは3億1百万ポンドと算出されま した。 それとともに、当社の物件の利用者が当社の物件で事業活動を行うことにより創出される 価値を推計しました。一般的に利用されている方法を用いると、これは140億ポンドに上る と算出されました。 最後に、当社保有物件で行われる小売業の年間取引額は約170億ポンドと計算しました。こ れにはショッピング・センター、路面店舗、リテール・パーク、スーパーマーケットにおける支 出が含まれています。 これらを総合すると当社の不動産ファンド運用の経済的なインパクトは非常に広範囲にわ たっており、付加価値の創造によりGDPに貢献していると言えます。 出所:M&Gリアル・エステートおよびJLL。本頁に記載されたすべてのデータは、特に記載の無い限り2014年4月から2015年3月までを対象M&Gリアル・エステートは、全世界で249名(2016年9月30日現在)の優秀な従業員を直接雇用するだけで
なく、
それとは別に何万人もの人々の雇用を支援していることに誇りを持っています。
当社のグローバル・ポートフォリオが与える社会経済的なインパクト に関する研究の一環として、どれだけの雇用が創造され支援されて いるのか推計を試みました。 M&Gリアル・エステートは当社自身で104名の投資プロフェッショナ ルを含む249名の従業員を英国、EU、アジアの各オフィスで直接的 に雇用しています(2016年9月30日現在)。 当社の推計によれば、調査対象年度の間に建設プロジェクトが貢献 した雇用は10,700人に上り、それにはプランナー、設計士、デザイナ ー、用地造成、建設、架設、サービス、材料供給といった様々な職種 が含まれています。建設プロジェクトの大部分はアバディーン、スウ ォンジー、ブリストル、アクトンといった英国の都市・地域で行われ たものでした。 建設業が需要を満たし続けるためには、訓練投資を欠かさないこ とが重要です。当社では、持続可能な開発・改装に関する枠組みの 一環として、大規模プロジェクトに対しては、研修目標を定めること や建設に関わる人々の一定割合を地元から調達すること等を定め た雇用・研修戦略を策定・実行することを求めています。例えば、バ ークレイ・ホームスとのジョイントベンチャーであるセント・エドワー ド・ホームでは、全体の作業員に占める業務初心者の割合を目標と して定め、彼らに対して研修を行いました。こうすることにより、当 社の開発プロジェクトが英国の建設業の技能不足の問題の解決に 貢献し、業界の将来に対する投資とすることができるのです。 当社の保有する既存の物件に対するサプライ・チェーンによる支出 を基に計算すると、6,500人の雇用に貢献したと算出されました。こ れには(食事サービス、エレベーターのメンテナンス、警備、廃棄物 処理といった)当社の管理する土地・建物に対してサービスの提供 を業務とする人々を含みます。 最後に、当社の小売、オフィス、産業、ホテルといった物件がどれだ けの雇用を支援しているかを計算しました。M&Gリアル・エステー トは、個人経営から創業間もない会社、多国籍企業に至るまであら ゆる種類のビジネスに対して適切なスペースを供給しており、当社 の物件全体では309,000人が働いていると算定しました。また当社 は、当社の物件を利用いただく様々な業種のお客様に対して、様々 な支援を行えるよう常に模索しています。例えば、英国のチチェスタ ー・リテール・パークでは、地元の大学の要請に応えて会計・経営学 の学生グループの訪問に協力し、パークの店舗がなぜこの場所を 選んだのか、どのような経路でビジネスを営んでいるのか等、小売 業についてより深く学ぶ機会を設けました。そこでは当パークの複 数の店舗が参加し、ワークショップを開催し学生の質問に答えまし た。その感想は非常に良好で、学生、教師、店舗の全てが非常に役立 つ経験であったと回答しています。雇用創出
出所:M&Gリアル・エステートおよびJLL。本頁に記載されたすべてのデータは、特に記載の無い限り2014年4月から2015年3月までが対象雇用の創出と支援
245 M&Gリアル・エステー トの従業員数 309,400 入居者に対する雇用 支援 6,500 サプライチェーン職の 雇用支援 10,700 建設関連職の雇用 支援当社は不動産ファンド・マネージャーとして、建物やインフラを開発・所有しそれを改善する等、様々な
方法でコミュニティを創造しサポートしています。
当社は投資により間接的に既存のコミュニティをサポートする他、新しいコミュニティを 創造するのにも建物やインフラの開発・所有、その改善を通じて貢献しています。例えば、当 社が保有するショッピング・センターは、地域住民のニーズを満たすよう適切な店舗やレジャ ー施設を えるようにしています。 英国のギルドフォードでは、全面的な再開発を開始するまでの間、空き地を区の地方自治体 に貸し出し、期間限定の「ポップ・アップ・ビレッジ」として利用しました。ここでは、従来の 小売店舗の低コストな代替として30の輸送用コンテナを用意し、地域の小規模な企業や 個人経営者が長期の賃貸契約を結ぶことなく自らのアイディアを試すことができる機会を 提供しました。このコンセプトの評判は上々で、最初のコンテナが届く前に既に区役所には 何百人もの関心が寄せられていました。 当社の居住用物件の多くは単なる居住スペースだけでなく公共設備、スペース、レジャー 施設を備え、コミュニティをサポートするよう開発されています。例えば英国ロンドンのケン ジントン・ハイ・ストリートでは、バークレイ・ホームスとのジョイントベンチャー、セント・エ ドワード・ホームによる居住用不動産が、現在開発中です。このプロジェクトでは、小学校の 新設が重要な部分を占めており、2016年9月に30名の新入生を迎え入れました。また、この 学校の施設を地域のコミュニティ・グループに対して手ごろな価格で貸し出す計画もありま す。他の集合住宅の開発に際しても、一階のスペースは往々にして小規模なスーパーマーケ ット等の小売店に提供し、地域のコミュニティが便利に使えるようにしています。 英国で開発中の物件の中には、雇用・能力開発センターを当社が準備しているものもありま す。ここでは、地域の自治体が無料で住民に能力開発を行い、仕事を探すことができるよう、 公共施設を開放します。最近の例としては、再開発を行ったロンドン果物・羊毛取引所やワン ズワースのセインズベリースがあります。 ショッピング・センターの多くはコミュニティの中心に位置し、その全てが買い物客との関係 を真剣に考えています。各センターは買い物をする場所だけではなく、障がい者・高齢者用 の電動スクーターや子供用のカート等、全ての人が便利に利用できるよう様々な設備を備 えています。トイレの改装といった一見地味なものでさえも、障がい者が買い物に出かける ことができるようにすることを可能にすることができます(18ページ参照)。 また、当社の保有する多数のショッピング・センターが催すイベントは、単に訪問客を増やす だけではありません。これらにより、地域の起業家をサポートし、健康を促進し、読書の推進 を行うことができるのです。Responsible property investment in action
当社は、
職員によるボランティアや募金活動を通じて直接に、
また当社の管理する物件周辺のコミュニテ
ィをサポートすることにより間接的に、
コミュニティに対して投資を行っています。
慈善活動とコミュニティ・グループに対するサポートは、当社の企業文化と投資ポートフォリ オの非常に重要な部分で、様々なやり方でこれを実行しています。こうした例としては以下 が挙げられます。M&Gリアル・エステートによる慈善活動
M&Gリアル・エステートは、若者がホームレスになることの根絶を目指し活動する、不動産 業界の慈善団体ランド・エイドの設立パートナーです。2016年度の募金活動は、当社の本社 においてランドエイドの最高責任者が昼休み中に催した説明会から始まりました。そこで 参加者全てが、団体の目的や集められた資金がどのように使われるのかについて知る 機会を得ることができました。本年度中、当社はザ・ムダソン・アンド・ザ・ランドエイド10kと いった運動系、クイズ・ナイトといった頭脳系のチャンレジ、また毎年好評を博している手作 り菓子バザーや福引きといった多くの様々な募金活動に参加しました。参加を促進するた めにコーポレート・マッチ・ファンディングを可能とし、その結果、素晴らしいことに目標を 上回る総額13,000ポンド以上を集め、ランドエイドによる貴重な活動をサポートすることが できました。M&Gリアル・エステートによる企業としての募金を加え、2016年のランドエイ ドへの募金は28,000ポンドを超えました。また喜ばしいことにシティ・ギビング・デイを祝し M&Gインベストメンツが主催したイベントに、ランドエイドの代表者数名を招待し、シティ・オ ブ・ロンドン市長とM&Gのグループ最高経営責任者であるアン・リチャーズとの面会を行う こともできました。 募金活動についてのデータにつきましては、2016年1月から12月までの期間が対象です。当社物件における慈善活動のサポート
当社が保有するショッピング・センターには、年間のべ1億7800万人の訪問者があることか ら、ショッピング・センター等における慈善活動や募金活動のサポートは非常に大きな影響力 を持ちます。例えば英国では、当社のショッピング・センターは毎年「エコ・イベント」を催し、 買い物客が二酸化炭素排出量を削減する方法を知る機会を設けています。英国ギルドフォ ードのフライアリー・センターでは、75ポンド以上の買い物をするとヨーロッパ・トウヒの苗木 を1本プレゼントし、さらにセンターが10本配る毎にナショナル・トラストが管理する地元の 樹木園に木を1本植えるという活動を行いました。この「森林」というテーマは同センターの クリスマス・イベントのプラグラムにも活用した他、2016年の初めにはセンターの代表者の チームが50本の植樹を行い「フライアリーの森」を創りました。 また、当社では保有物件の敷地の一部をコミュニティや慈善プロジェクトに寄付しており、 本年度は総額208,000ポンド分のスペースを寄付し250以上の活動をサポートしました。 慈善団体やコミュニティ・グループ、地域の公共医療機関にとって、何百万人もの訪問者の あるショッピング・センターの敷地を無料で利用できることは、人々の興味を引く上でも、ま た募金やギフトを集める上でも、非常に大きな意味を持ちます。当社の調査によれば、セン ターの訪問者による募金総額は217,000ポンド以上と算出されました。推計が困難ではあり ますが、ストローク・アソシエーションがいくつかのセンターで行った血圧測定により救われ た命もあったに違いありません。 出所:M&Gリアル・エステート及びJLL。ショッピング・センターにおける活動についてのデー タについては、特に記載の無い限り2014年4月から2015年3月までの期間が対象慈善活動とコミュニティに対するサポート
物件の環境改善は、運営コスト、二酸化炭素排出量、天然資源使用量の削減を可能にします。
また物件
利用者の新規獲得や継続利用が容易になる他、
環境リスクの適切な管理を確保します。
当社では今後も
グローバル・ポートフォリオの全てを通じて環境効率を向上させることに焦点を当てていきます。
ここで
はこの
1年間にポートフォリオ全体に対して行った様々な実例をご紹介したいと思います。
環境改善
運営効率の向上
法的コスト、税務コスト、電気・ガス・水道コストは全て上昇が続いていますが、これによりグ ローバル・ポートフォリオの環境効率を改善させるインセンティブが働いています。当社は サード・パーティーの管理業者と密接な協力を通じたコストの削減を目指しており、当社の 管理下にある全物件について中期目標に近づけるよう努力しています。エネルギー
当社の2015∼16年度の全世界のエネルギー消費量につきましては、喜ばしいことに一段の 削減を達成し、基準年である2012∼13年度と比較して16%減となりました。当社のパフォー マンス目標は物件の売買や管理についての変更を含むポートフォリオの変化を考慮したイ ンデックスを用いた方法で計算されています(詳細な情報については補足パフォーマンス・ レポートをご覧ください)。 削減は多くの方法で達成されました。改善については当然のこととして引き続き低コストも しくはノー・コストで行うようにしておりますが、そのパフォーマンスは頻繁にモニターされ ています。十分なモニタリングを行わないと、非常に安易に非効率な状態に戻ってしまいま す。さらに当社では、建物のパフォーマンスを知るために様々な最新のテクノロジーを利用 しています。それらのシステムは、物件のエネルギー供給の複雑さに応じて異なりますが、そ の目的は「エネルギーの無駄遣いをしない」という点で共通です。 当社ではエネルギー消費量をモニタリングすると同時に、それを削減する方策についても 導入を進めています。近年のLED技術の進歩により投資回収期間は2年以下とすることが 可能になっており、テナントがサービス料を支払う形態の物件ではその利用に対する魅力 が高まっています。当社では試験的にロンドンの大規模なオフィス・ビルにLED照明を導入し た結果、エネルギー消費を削減するだけではなく、照明の品質向上、光公害とメンテナンス 費用の削減、信頼性向上が達成されることが分かりました。ミニスター・コートでは、照明の 交換により5年間で267,000ポンドの費用削減と約3百万kWhの使用量削減、1,559トンのCo2 排出量削減が可能と見込まれています。アルダー・キャッスルでは新規にLEDを導入すること により、5年以内に76,000ポンド、418トンのCo2、564,000kWhが削減できることになります。 この結果を基に、当社では現在英国のポートフォリオのどの物件が照明の更新でメリット を受けるのかについて見直しを行っており、順次LEDの導入を進めていく予定になっていま す。これによりポートフォリオ全体の将来のエネルギー消費データについても明らかになる 見込みです。 当社では、日々の物件の運営の中ではもちろんのこと、中長期的なエネルギー消費削減の 機会にも注力することで、2021年までに目標である20%削減を達成することができると楽観 的な見方を持っています。16%
2012/13年以降のインデックス換算グ ローバル・エネルギー消費の削減* 2016/17 年度 2017/18 年度 2018/19 年度 2019/20 年度 2020/21 年度 100 90 80 70 60 2015/16 年度 2014/15 年度 2013/14 年度 2012/13 年度 パフォーマンス実績 パフォーマンス目標 ガス 石油 電力 地域暖房╱冷房 AUM額 350 300 250 200 150 100 50 0 2015/16 年度 2014/15 年度 2013/14 年度 2011/12 年度 2012/13 年度 2010/11 年度 30 20 10 0 ‘000 kWh 10億 ポ ンドインデックス換算エネルギー
消費
(kWh/m
2)
エネルギー消費絶対額
* 環境パフォーマンスは4月から3月までを測定したものです。当社の基準年度は、2012年4月1日から2013年3月31日までとなります。当社の最新のパフォーマンス・データは、2015 年4月1日から2016年3月31日までのものです。環境へのインパクトを最小化させるため、当社では英国ポートフォリオに対して低炭素発電 による電力供給を選択しています。これは、水力、風力、太陽光により実質的に「無炭素」 発電を達成するもので、当社が英国で利用する7百万ポンドに上る電力消費の98%以上がこ の契約となっています。さらに物件によっては自家発電設備を備えており、2015∼2016年度 には150万kWhを発電しました。当社では、ギャラリーズ(18ページ参照)が稼動する2017年 にはさらにこの数字が上昇すると見込んでいます。