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教科 科目名国語総合作成者谷村工業高等学校教諭小俣真理子 聞く 技術を身に付けるための 聞き取り の指導 年間の授業を通して 聞く 技術 態度を身に付けよう キーワード ポイントとなる言葉 正確な聞き取り 聞く態度の養成 アクティブ リスニング 聞く から 聴く 訊く へ 概要 アイコンタクト 1

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Academic year: 2021

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教科・科目名 国語総合 作 成 者 谷村工業高等学校 教諭 小俣 真理子

「聞く」技術を身に付けるための「聞き取り」の指導

年間の授業を通して「聞く」技術・態度を身に付けよう 〔キーワード〕 ・ポイントとなる言葉 ・正確な聞き取り ・聞く態度の養成 ・アクティブ・リスニング ・アイコンタクト ・ 聞く」から「聴く・訊く」へ「 〔概 要〕 1年入学時より、年間の授業を通して「聞く」技術を訓練しながら、ポイント となる言葉を正確に聞き取り、話の内容を要点を絞って聞き取りまとめることが できるようになることを目標に掲げた。さらに、自分でまとめたことを、発表し 話の内容を相手に伝えることができるようになればよいと考える。 また 「聞く」態度を養うことで学校生活全般における「聞く」ことに関する、 態度等が向上され、疑問点を持ちながら「聞く」ことができ、社会に出てから活 用できるようになることを期待する。

はじめに

近年、本校での授業中・SHR・学校における種種の集会等での生徒の聞く態度には目 に余るものがあると感じられる場面が多い。また、各種の講演等においても、何をポイン トとして話を聞いていいのかわからない生徒が大多数である 「聞く」ことに関して言え。 ば、あまり意識しなくても、数々の音や話が自然と耳に入ってくるので、意識せずに聞き 。 『 』 、「 」 流してしまうことが多いような気がする この 聞く という状態から 聞いてみよう という意思を持ち、注意して聞きとめる『聴く』という状態へ、さらには話の内容につい て「問うてみたい」という『訊く』という状態までスキルアップできれば、社会へ出てい ってもいろいろな場面において役立つのではないかと考える。また、1年次に入学した時 点から、国語総合の時間を使って 「聞く」ことを意識させて「聞く」技術を訓練すると、 同時に「聞く」態度、マナーについても認識させ、向上させながら、さらに、ポイントを 押さえて「聞く」ことができるようになった後は、その話の内容の要点を自分の言葉でま とめ、友達に伝え、理解してもらえるように「話す」ことへと発展できるように指導を進 めていくことが重要である。 「聞く」ことは、決して受け身的なものではない。むしろ、種種の場面において話をう まくコントロールするのは「聞き手」のほうである。話すことと聞くこととは相互作用で あって、上手に聞くことができる人ほど上手に話ができる人でもある。そして、相手を説 得するにも、交渉するにもまずは、相手の話を聞くことが最も効果的である。

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この授業を通して 「聞く」ことを少しでも意識し、学校生活における「聞く」場面で、 の生徒たちの「聞く」態度や技術に変化が現れてくれればと期待している

(1)1 1年次 「聞く」ことはただ耳から入れることではなく、意識を集中させて能動的に 聴くアクティブリスニングであることを意識させ、ポイントを押さえながら、 メモを取りながら聞けることができるようにさせる。 また、正確な聞き取りを行うために、語彙力をつけさせる。 2 2年次 「聞く」から「聴く」への意識付けを受けて、聞きながら話の内容の概要を つかみ、自分の考えを書き、発表することができるようにさせる。 また 「聞く」技術の練習場面で、生徒が聞き取りやすいようにテキストを、 読むことができるようにさせる。 3 3年次 「聴く」からさらに「訊く」への発展を考え、学校におけるあらゆる場面に 応じて、聞きながら疑問点を見つけ、質問ができるようにさせる。 (2)評価規準 1 1年次 ①自分や友達の聞く態度を振り返らせ 「聞く」ことを意識させる (聞く)、 。 ②話の内容をうなずきながら聞こうとする (関心・意欲・態度)。 ③話の内容を聞き書きすることができる (聞く・書く)。 ④話の内容のポイントを押さえて聞くことができる (聞く)。 ⑤話の内容をメモしながら聞くことができる (聞く・書く)。 ⑥漢字の熟語の意味を考えながら正確に書くことができる。 (書く・知識・理解) 2 2年次 ①話の内容を要約することができる (書く・知識・理解)。 ②話の内容について自分の意見・感想を書くことができる (知識・理解)。 ③自分の意見・感想を発表することができる (話す)。 ④聞き手が聞き取りやすいように正確にテキストを読むことができる (読む)。 3 3年次 ①話の内容について疑問点を見つけることができる (知識・理解)。 ②疑問点について質問ができる (話す)。 (3)評価規準(B規準) 1 1年次 ①自分や友達の聞く態度を振り返らせ「聞く」ことを意識させる。 。 →どのような態度が聞き手に嫌がられるかを指摘できる

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→話し手のほうを見ながら、話を聞くことができる。 ②話の内容をうなずきながら聞こうとする。 →話し手の方を見ながら、うなずくことができる。 ③話の内容を聞き書きすることができる。 →話の内容のすべてが聞き取れて書かれている。 →キーワードと思われる言葉を1つ見つけることができる。 ④話の内容のポイントを押さえて聞くことができる。 →話の内容のポイントを書かれたプリントの空欄に、キーワードを入れる ことができる。 ⑤話の内容をメモしながら聞くことができる。 →キーワードが3つ以上書き抜かれている。 ⑥漢字の熟語の意味を考えながら正確に書くことができる。 →漢字テストを行い、6割の点が取れる。 2 2年次 ①話の内容を要約することができる。 →聞きながら要約文の空欄を全て埋めることができる。 ②話の内容について自分の意見・感想を書くことができる。 →自分の意見・感想が1行でも書かれている。 ③自分の意見・感想を発表することができる。 →全体に聞き取れるようはっきりとした声で自分の主張を述べることがで きる。 ④聞き手が聞き取りやすいように正確にテキストを読むことができる。 →大きな声で全体に聞き取れるようにはっきりと使えずに読むことができ る。 3 3年次 ①話の内容について疑問点を見つけることができる。 →質問事項を1つ見つけることができる。 ②疑問点について質問できる。 →大きな声ではっきりと相手に質問の意味がわかるように質問できる。

実践事例

(1)年間計画・・・3年間を通して ①1年次3単位、2年次2単位の国語総合、3年次2単位の国語表現の授業で 週1時間程度の授業の始めの10分ほどを使って、聞き方の訓練を行う。3年 間をかけて社会へ出ていくための「聞き方」を身に付けさせる。また、2年次 後半から3年次にかけての各種の講演会や行事等の場面においてプリント〈資 料1〉を持たせ、話の要約や質問事項等を書かせながら、実際の場面へと応用 させていく。 ②1年次入学最初に「聞くこと」に関するアンケート〈資料2〉を採り 「聞、

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くこと」に意識を向けさせ、自分たちの聞く態度や状態を確認させる 「聞く。 こと」の大切さを全ての授業を通して意識付けさせていく 〈資料4~7〉。 (2)指導事例 1「聞くこと」に関するアンケート結果(在校生100人) a話しているときに、相手の態度や行為で嫌だなと思うこと、自分がしてしま った嫌な態度。 ・適当な返事 ・話に割り込んでこられる ・聞いているふり ・曖昧な返事や態度 ・目を合わせない ・話を流される ・別のことをしている ・携帯電話を使っている ・反応しない ・愛想笑いをする ・違う方向を見る bこんな態度で聞いて欲しい、こんな態度で聞いた方がいい。 ・目を見て聞いて欲しい ・うなずいてくれる ・リアクションを大きく ・理解しようとして聞いてくれる ・共感して欲しい 分析 c 自分がされて嫌だなと思う態度や行為であっても、案外気づかずに行って いる場合が多い。自分がこう聞いてもらいたいと思う態度で自分も話を聞く ことができれば、相手に不快感を与えずに、良いコミュニケーションがとれ る。 2国語総合1時間(50分)の中の10分《 資料3〉を使用して》〈 a授業内容 ①これからある図について説明するので 「聞くこと」に集中し、説明通り、 に図示をさせる。教師の説明に対して、自分が思ったとおりに絵を描いてい くこと・正解不正解が問題ではないことを注意する (周囲に惑わされな。 い )。 ②自分が書き上げた図と周囲の生徒たちの図を見比べ、どのような違いがあ るかを前後左右の生徒と話し合う。また、なぜその違いが現れたのかを考え る。 ③「聞くこと」がいかに大変な作業であるかを認識させる。 ④「聞くこと」は意識を集中し、聞く態勢を持って聞かなければならないこ とを注意する。 b分析 最初は簡単な図であるがために、それほどの違いは現れず、だいたい聞き 取ることができていた。しかし、図が複雑になるにつれ、自分が聞いて思っ たことと実際に説明された図に開きが出てきたり、他の生徒と聞き取ったこ とが違ってきたりすることが出てくることで 「聞き取る」ということは、、 難しいことであるという意識が生まれてきたと感じられる。今後は、生徒に

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も説明を担当させ、伝えること、聞いてもらうことの難しさも体験させるこ とができればと考える。

まとめ

「聞くこと」に関しては、さほど意識しなくても聞くことができているという錯 覚に陥りやすい。しかし 「聞く」ということは、自分で意識を集中し、かなり意、 識して聞かない限りは成り立たないということを自覚してほしいという気持ちから 。 、 、 計画を立ててみた 3年次になって半数以上が就職していく中で 企業訪問の折り 『社会人になって一番大切なことは、いかに他人の言うことを聞くことができるかと いうことだ』というお話を伺ったことがあった。しかも『ただ聞くだけではなくて 「傾聴する」、話をよく聞いて自ら質問していくことが大切だ というお話であった』 。 就職するにしても、進学するにしても、これから望まれるのはいかにしっかりと他 人の話が聞くことができるかである。高校生のうちに、この「聞くこと」の訓練を しっかりとさせ、社会人になったときに困らないように、また、円滑なコミュニケ ーションがとれるようにさせたいということがねらいであった。3年間にわたる計 画を立ててしまったため、ほんの一部しか実践してみることができなかったという ことと、果たしてこれで本当に生徒たちの「聞く認識」に変化がみられるのかは、 全く未知の部分となってしまった。生徒たちは案外どのように聞かなければならな いかということをよく知っている。だが、実践に結びつけることがなかなかできな い状態にあるのではないだろうか。そこで、毎日毎日の授業の中で、また、数々行 われる諸行事の折りに 「聞くこと」を絶えず意識させる。強制であれ、生徒たち、 の聞く意識を常に刺激し続けることで、自然と「聞く態度」が身に付いていってく れることが望ましい。また、自分たちが考えている「聞くべき態度」が実践される ことで聞く状態が飛躍的によくなることも実感してほしい。自ら積極的に「訊くこ と」ができるようになれば、相手から得るものも大きく、そして、自分自身が「話 すこと」にも繋がっていく。実践を通して、いかに生徒たちにその実感を感じ取ら せることができるかが肝要だと思う。 、「 」 、 。 また 聞くこと が主となった授業を行うとき 生徒の語彙力の問題が大きい ひらがなで聞くことはできても、漢字としてイメージとして言葉をとらえる力が不 足しているため、題材選びにも苦慮する。併せて漢字の能力や語彙力も高めていか なければならないと強く感じる。まだまだ、解決していかなければならない問題が 山積みであるが 「聞くこと」に関する認識が少しでも向上することを期待しなが、 ら今後の指導を考えていきたい。

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〔参考文献〕

「 」 ・月刊国語教育 2005・5別冊 生徒を引きつける言語活動開発マニュアル 東京法令出版株式会社 ・高梨敬一郎 「社会人として必要な『聞く力・話す力』の高め方」 こう書房 ・内山辰美 「上手な聞き方が面白いほど身につく本」 中経出版 ・宮崎聡子 「上手な聞き方が身につくスキル」 あさ出版 ・上田俊宏 「一年生『聞く力』の育て方」 明治図書

参照

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