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地方税率制限への道 : 現代イギリス地方税改革の研究(2)

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r r r i F

地方税率制限への道

一一現代イギ リス地方税改革の研究修)一一 J し 本寸 I 労 働党政権下の地方財政政策 (1)レイ ト税率 の急増 と補助金 の増大 本稿 の課題 は,第一 に,現 代 イギ リス地方税改革の起″点としての 『レイフ ィー ル ド委員会報告』 の意義 をふ まえて,労 働 党政権 の それへ の回答 であ る1977年 緑 書 『地 方財政』 を検討 す るこ とにあ る。 そ して第二 に,労 働 党 が先鞭 を付 け た地方歳 出の削減政策 が,手 法 と規模 とペー ス を大 き く変 えつつ も,1979年 以 降 の保 守党政権 に受 け継 がれ,地 方税率 の制 限へ と至 る過程 を分 析 す るこ とに あ る。 ここでは地 方税 改革 に とって重要 な二つ の政府文 書,1981年 緑書 『住 宅 レイ トヘ の代 番案』 と1983年白書 『レイ トー レイ ト税率制 限 とレイ ト制度改革 の ため の提案―』 を取 り上 げ るこ とにす る。 さて,労 働 党政権 の 『レイフィー ル ド委員会報告』へ の 回答 を検討す る前 に, 労働党政権下の地方財政政策について概観 してお くことに しよう。 労働党が政権につ くのは,1974年 2月 の総選挙に辛勝 した結果であったが, 最初 に直面 した大 きな問題 の一つは,前 稿でも指摘 したレイ ト税率の急増であ った。地方制度の再編成 と急速なインフレを背景に した とはいえ,表 1が 示す ように,イ ングラン ドでは平均 で,1974年 に前年比で事業 レイ ト税率 が40。2% 上昇 し,1975年 には30。6%上 昇 したのである。 この レイ ト税率急増に対す る労働党政権の対応は,ま ず第一 に,補 助金 を増 1)北 村裕 明 「現代 イギ リス地方税 改革の起″点一 Fレイフィール ド委員会報告』再論一」『彦 根論叢J第 301号,1996年 5月 。 明 裕

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2   表 彦根論叢 第 302号 レイ ト税率 の推移 :イ ングラン ド,1973∼ 1978年度 年 度 住宅 レイ ト(a) 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 事業 レイ ト 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 小売物価指数 上昇率(b):% 1973/74 1974/75 1975/76 1976/77 1977/78 1978/79 30.9 39.7 28.5 48.5 22.5 52.8 5。7 60.8 15。2 66.5 9.4 36.9 51.6 40.2 67.3 30。6 7 1 . 9 6 . 8 7 9 . 4 1 0 . 4 8 4 . 5 6 . 3 9 . 3 16.5 2 1 . 7 1 8 . 9 1 7 . 5 7 , 9 (a准宅 レイ ト軽減要素 を差 し引いた税率。1973年度に,レ イ ト課税再評価 に基づ く新 しい レ イ ト課税価額 での課税が行 われ,そ の後住宅 レイ トが廃止 され る1990年 3月 まで,再 評価 は 実施 され なか った。1979年度以降の数値 は,表 4に つづ く。 (b)各年 の 4月 時点 での,対 前年 同月比の上昇率。1973年 と1974年は, 6月 時点での対前年 同 月比の上昇率。

<出 所 > Department ofthe Environment,二 θ∽′Cθクタ物物夕%炉 功 α物び物′S筋体滋s,軌 魯物%ぁ 対θ.ヱ,ヱ989,HWISO,1989,Department of the Envirorlment,Rα ルsα%冴Rαttαあ彦 レ物あ容 初 βttg物%冴α%冴予ウ物〃ら F9後 一符 ,HMSO,1976,Central Statistica1 0ffice,スタ%クα″Aゐ 筋

ゲ働肋筋応 ,HMSO,各 年版, よ り作成。 大 させ, レイ トの負担 を緩和す ることであった。表 2が 示す ように,1974年 度 には, 3億 5千 万 ポン ドにのぼ る多額の補助金が追力田され,地 方基準歳出に し め る補助金総額の比率 は,当 初の60.5%か ら,65.3%に 一挙に 5%も 増大 した のである。 そ して1975年度に,そ の比率は66。5%と ピー クに達す るのである。 第二は,レ イフィール ド委員会 を発足 させ て,地 方財政改革の抜本的プランを 検討 しようとしたことであった。 それに対 して,保 守党の レイ ト税率急増への対応は,保 守党内にある根強い レイ ト批判 を受け入れて,1974年 10月総選挙の綱領には じめて住宅 レイ トの廃 止 を掲げたことであった。そ して当時の保守党の地方 自治担当の責任者は,サ ッチャー氏だったのである。保守党選挙綱領は次のように述べている。 「通常 の国会会期 中に,我 々は住宅 レイ トを廃止 して,そ れ をより広い基盤 をもち, 支払 い能力に応 じた税に置 き換 えるど地方 自治体 は財源調達のための独立 した 2 ) 財 源 を持 ち続 け るべ きであ る。」

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地方税率制限への道 3 表 2 地 方基準歳 出に しめ る補助金総額 の比率 と補助金の構成比の推移(a):1973∼1979年度, イングラン ド ・ウェー ルズ 年 度 地方基準歳 出に 占め る補助 金総 額 の比率 :% 補助金 の構成比 :% 特 定 補助金 補 充 補助金 レイ ト援助交付金 住宅 レイ ト 減 税 要 素 源 素 財 要 要 素 需 要 1973/74 1974/75 (修正値) 1975/76 1976/77 1977/78 1978/79 1979/80 60.1 60.5 ( 6 5 。3 ) 66.5 65.5 61.0 61.0 61.0 8 . 1 10。3 ( 9 . 0 ) 8 . 7 9 。4 1 1 . 0 1 1 . 0 1 1 . 8 4 . 6 4 . 2 3 . 6 3 . 6 3 . 8 6 . 1 1 3 . 0 ( 9 . 4 ) 1 1 . 4 9 . 3 8 . 8 8 . 8 8 . 0 1 2 . 2 2 1 . 0 ( 2 2 . 8 ) 24.4 25.0 24.9 24.9 24.8 73.6 55.6 ( 6 0 . 8 ) 5 0 . 8 5 2 . 0 5 1 . 6 5 1 . 6 5 1 . 5 (a)補助金総額の比率及び補助金構成比は,環 境大臣により国会に提出された当初の見積額に もとづいた数値である。ただ し,1974年度は, 3億 5千 万ポン ドにのぼる多額の補助金の追 加が行われ,補 助 金総額比率 も構成比 も,当 初 より大 きく異なるため,修 正値 も示 した。

<出 所> Department ofthe Environment,乙 θびα′C″ 物初夕″サF″%α%∽ 復花力%グ&И ル軌 仰ケタ父αtt S″クο″C物″′0ガ グ,HMSO,各 年版,及 び1974年度の修正値は,Department of the Environment,二θじ冴 働 クタ物物夕%ナ局″α%∽ β写%g″α″グ&点 嶋 、ち協夕Rαtt S″クθ″C物%サ r/2c%夕容りο材″ヱ9'石,HMSO,July 1975, より作成。 ( 2 ) 補助 金 配分 方 法 の変 更 と補 助 金 の 削減 地 方 制 度 の再 編 成 と政 権 の交代 は, 補 助 金 総 額 の増 大 だ け で な く, 補 助 金 の 働 配分方法の変更 をも招いた。 レイ ト援助交付金についていえば,表 2が 示す ように,住 宅 レイ ト軽減要素 の比率が増大 し,住 宅 レイ ト納税者の負担の緩和が図 られ,財 源要素 も標準 レ 2)Fo W.S.Craig ed.,』 ガ炊,あG夕″夕%α″E″夕ご冴θ%Л危%舜 sサ岱 ヱ959‐過87,Parliamentary Re―

s e a r c h S e r v i c e s , D a r t m o n t h , 1 9 9 0 , p . 2 2 4 . サッチャー氏の回顧録 によれば, 住 宅 レイ ト の廃止 は, ヒー ス党首が選挙網領作成の上壇地 で入れた公約 であ り, 代 替案 を じっ くり 考 えた ものではなか った とい う ( M . T h a t c h e r , n t t D 。切物グ客 S t t c 冴ン物α容, H a r p e r C o l l i n s , 1993,ch.xxti,参照)。 3)労 働党政権 の補助金政策の展開については,T.Travers,物 夕乃 ″″σsゲ ニθび冴 6わク物 ― 物夕%サ毘物物σ夕,Allen&Unwin,1986,pp。 41‐50, 参照。

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4 彦 根論叢 第 302号 イ ト課税価額 が 引 き上 げ ら,財 源 の均 等化 が進め られ た。需要要素 は,従 来 の 社会 的地理 的要 因 を加 味 した人 口で配分 す る方法か ら,過 去 の歳 出実績 に もと づ く方法へ と変更が力田え られ た。 これ は,イ ンナー ・シテ ィ問題 を抱 え,人 口 減 に あ え ぐ都 市 自治体 に,補 助金 を傾斜 配分 す るための方策 であ り,補 助金 配 つ 分 は農村部か ら都市部 にシフ トしたのである。 これは明 らかに,レ イ ト援助交 付金 とい う一般補助金の配分 に,中 央政府の政策の優先順位 を持 ち込 もうとし た ものであ り,『 レフィール ド委員会報告』の中で も批判 されているところで 5 ) あった。 こうした需要要素の配分方法の変更は,重 回帰分析 を用いることとな り,補 助金配分が複雑化 し一般 には理解 困難なもの となったのである。 また特定補助金のほかに補充補助金が設定 され,1974年 度か らは国立公園補 充補助金 (National Parks Supplementary Grants)が ,ま た1975年度か らは 運輸交通関係の特定補助金 を統合 して,運 輸補充補助金 (Transport Supple‐ mentary Grant)が 交付 され始めたのである。前者は少額 に とどまったが,後 者は警察補助金に次いで大 きな額 を占め,1970年 代後半の労働党政権 による地 方交通政策遂行 の手段 に利用 されたのである。 しか し補助金の増額 による地方財政の誘導は,経 済危機の深刻化の中で変更 を余儀 な くされ る。IMFか らの借 り入れはその象徴 的出来事 であったが,公 共歳出の削減は,対 外的な公約 ともな り,優 先順位 の高い政策課題の一つ とな ったのである。 これ までの地方歳出拡大策は,こ こに補助金 と地方歳出削減へ と大 き く転換 したのである。1976年 2月 の白書 『公共歳出』は,こ の″点を次の ように述べ ている。 「地方 自治体 におけ る人員 と歳出の,近 年における実質的な拡大は, もはや 続 きえないこ とが きわめて明瞭になって きている。政府 としては,資 本歳出に 行使 されているような中央政府の統制が,地 方経常歳出に も拡大 されなければ, 4)1977年 6月 に公表 された労働党政権のインナー ・シティ政策の政策的文書では,イ ンナ ー ・シティ問題に対応 し,レ イ ト援助交付金 を都市 自治体 に傾斜配分す るために需要要素 の変更 を行 ったことを認めている (員ガリ 乃γ筋夕助 ″グ 0り ,Cmnd.6845,HMSO,June 1977,p.11). 5)二 が 2″R″ θ″,Cmld.6453,1976,pp.29‐31.

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地方税率制限への道 5 必要 とされ る経常歳出 へ の制約 を実現 で きない とは考 えていない。 そのか わ り 政府 は,地 方 自治体 との相 互理解 をすすめ,協 議 しなが ら実行 す るこ とを促 進 して きた。 …… 1979年5月 に設立された地方財政協議会での地方 自治体側の援助は,歳 出水 準についての立場 を根本的に変える必要があるという認識を深めるのに大いに 貢献 してきた。このことは近い将来に必要だというだけではない。次の数年間 は,経 常歳出を増大させ る余地は全 くないのである。人口上の理由であれ,他 の理由であれ,個 々のサービスのいかなる増大 も,他 のサービスの縮小によっ 6 ) て相殺 されねばならない。」 す なわち,地 方歳出拡大の余地が全 くないことが指摘 され,1975年 5月 に設 立 された地方財政協議会 を通 して,地 方 自治体連合 を協議に巻 き込みつつ,歳 出の削減 に取 りかかっていることが述べ られているのである。 この時期の労働 党政権 は,「 社会契約」 とい う言葉に代表 されるように,労 働組合 との協議に つ もとづ くコー ポラティズム的社会経済運営 を政策の柱 としていたが,地 方財政 協議会 は, コー ポラティズム的手法 を,地 方財政の分野に適用 しようとした も のであった。地方 自治体側は,こ の協議会 に対 して,一 方では,地 方 自治体の 立場が中央政府の政策に反映 され るような場 となることに期待 を寄せつつ も, 他方 で,地 方歳出削減のための合意形成の場のみ となることに強い懸念 を表 し 8 ) ていたのであった。 6)rttιぅ冴をE妙 夕%″物″ わヱ9ク9翌勲9,Cmnd.6393,HMSO,February 1976,p.12.

7)M.Holmes,7レ タニ″うο″γて効υ夕γ%2″物ちヱ9%‐殉 :」駒″所oα″Aガ俗 α%冴Ecθttθ物″R切 ″り,

Macmillan,1985,金 子勝「労働党のオールタナティブ喪失過程 とサ ッチャ リズムの成立」

法政大学比較経 済研 究所 『新保 守主義 の経 済社 会政 策』法政大 学 出版局,1987年 ,参 照。

8)J.Vo Mlller,`Consultative council could a morale booster',二θ∽′Cθ″物物夕%サC乃匂ヶ ″彦,25 May 1975.地 方財政協議会 の直接の起源は,当 時の環境大 臣 A.ク ロスラン ドが 提起 した1974年 7月 の非公 式の会議 であ る といわれてい るが,レ イフ ィー ル ド委員会 に おけ る議論 と,デ ィス トリク ト連合 (ADC)と 都市 自治体連合 (AMA)の 委員会へ の証 言 とが,設 立に大 きな影響 を与 えていた と指摘 されている (R.A.W.Rhodes,効 夕脆 力 %冴 Nttdゲ とο物′働 υ夕物物夕%す,Allen&Unwin,1986,pp lll‐ 114)。しか し,前 稿 で も指摘 し たように,『 レイフィール ド委員会報告』では,地 方財政協議会 につ いて,慎 重 なが らも 否定的 な評価 で加 えてい る点 は注意 を払 う必要 が あ る (北村裕 明,前 掲論文,118ペ ー ジ,/

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6 彦 根論叢 第 302号 表 2が 示す ように,1976年 度には増大 し続けた地方基準歳出に 占め る補助金 の比率が減少に転 じ,1977年 度にはその比率が一挙 に4.5%引 き下げ られ,61. 0%と なったのである。 それに加 えて,1976年 度 よ り導入 されたキャッシュ ・ リミッ トは,補 助金の追加的歳出に大 きな制約 を加 えたのであった。地方歳出 の伸 びに歯止めがかか り,1977年 11月の 『レイ ト援助交付金報告』では,中 央 政府 と地方 自治体 の注意深 い歳出統制に よ り,財 政見通 しに改善が図 られ,「1 977年度地方経常歳出は当初の水準 をやや下 回る見通 しである」 と述べ られ る 9 ) に至 ったの であ る。他 方,表 1が 示す よ うに,レ イ ト税率 の上昇 も,1976年 度, 1977年度 は物価上昇率 の範 囲内に収 ま り,1974年 当初 の地方財政 の危機 的状 況 は去 ったかに見えたのである。 そ して このような状況下で, の回答である緑書 『地方財政』 年 5月 に公表 されたのである。 労働党政権の 『レイフィール ド委員会報告』ヘ が,委 員会報告公刊後 ちょうど 1年 を経た1977 H 1977年 緑書 『地方財政』 (1)中央政府 と地方 自治体 のパー トナー シップ 1977年緑書は,主 要問題へのよ り詳細な検討のための基礎的考察であると断 っていた とはいえ,膨 大 な 『レイフィール ド委員会報告』への回答 としては, 付録 を含めて もわずか32ペー ジの ささやかな ものであった。 しか しそこには, 労働党政権の地方財政政策が端的に示 されている。 分析 は,中 央政府 と地方 自治体 の関係か ら始 まっている。 まず政府の直面 し ているジレンマが,地 方 自治 を維持 し発展 させ ようとい う立場 と,経 済 を管理 し公共サー ビスの水準 を維持す る責任 との間にあることを率直に認めている。 そ して 『レイフィール ド委員会報告』が,中 央政府 と地方 自治体 との間に,地 ヽ 参 照)。

9)Department of the Environment,二 θ∽″Cου夕物物夕%LR%ク %ご夕〔Ettg↓a″冴&'7物 ↓へ),例ろタ 妃αルS″″ θ″C物 %サOttcγヱ97名 HMSO,November 1977,p.4.

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地方税率制限への道 7 方歳 出につ いての責任 の所在 が 明瞭 で なか った ところに現在 の混乱 の原 因 を見 出 し,中 央責任 型か,地 方責任 型かの二つの選択肢 を提起 してい るこ とに対 し て次の よ うに評価 を加 えてい るのであ る。 「政府は,政 府の責任 と地方 自治体の責任の区別が明確 でなかったことは認 め るものである。 しか し,こ れには多 くの理由がある。国民経済や社会的優先 度が短期 間に変化 しているが敵 に,政 府 と地方 自治体の関係 もまた変化せ ざる をえないのである。例 えば,政 府の政策が地方サー ビスの急速 な拡大 を促 して か らそれ程時間はたっていない。経済状況の次の変化が,一 般政府歳出, と り わけ地方歳出の増大に対す る制約条件 を課 しているのである。 しか しなが ら政 府 と地方 自治体 との相対的責任の強調の変化が,こ れ まで受け入れ られて きた 憲政上の両者の関係 と矛盾す ることはなか ったのである。政府 と地方 自治体 と の関係 をどのように公式的に定義 しようとも,新 しい状況への素早い対応 と柔 軟性 とい う点において問題が生ず るのである。…… したが って政府の見解 は, 責任の明確化 は可能 であれば望 ましいが,基 本的な責任関係の再定義は地方財 政問題 を解決す るためには必要 でない とい うこ とである。 中央責任型のアプ ロ ーチ も,地 方責任型のアプローチも,そ の欠点は明瞭である。政府はそのどち らの見解 も採用す るつ もりはない。 政府は,委 員会 の少数派が,中 間の道の重要性 を強調 じた″点は正 しい と考 え る。 しか しその具体的提案 は実現可能性の少ないものである。……む しろ政府 は,地 方公共サー ビスの供給における義務 と責任 とを,政 府 と地方 自治体 との パー トナー シップの もとに共有 され るもの と考 えている。」 この ように77年緑書の立場は,現 在の地方財政制度 を,地 方歳出におけ る責 任の混乱 を招いた改善 され るべ きもの とみ るよ りは,時 代状況に柔軟に対応 し うるシステムだ と評価 し,財 政責任の明確化 を,む しろこの柔軟性 とい うメ リ ッ トを失わせ るもの として否定 したのである。 『レイフィール ド委員会報告』 の基本 メッセー ジは否定 され,か わ りに中央政府 と地方 自治体 とのパー トナー 11)め ″ .,pp.4‐5.

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彦根論議 第 302号 シップの重要性が強調されているのである。そして現行の財政制度に,「 中間 の道」を実現する修正力功口えられれば,地 方自治 と政府の経済管理 と公共サー ビスの供給 という責任 とを調整できるのであり,そ の手段 としては,補 助金改 革によるのが望 ましいとしたのである。 さらに政府 と地方自治体 とがより緊密に協議 しなけれ│ゴならな くなっている 理由 として,以 下の四点をあげている。第一は,地 方歳出の統制の必要性であ り,第 二は, どこに住 もうと地方税納税者は同程度の税を支払 うべ きであると いう公平性の確保であり,第 二は,地 方の有権者が地方歳出を適切に評価する 必要があるという財政責任の観″くからであり,第 四は,政 府が特定の政策を遂 行 しようとする場合の追カロ的財政権限をともなう政策統制のためであるという。 このような緑書の中央 ・地方関係の認識に対 して,レ イフィール ド委員会の 委員でもあった,ジ ョーンズ教授 とスチュアー ト教授は,次 のように厳しく批 判するのであった。すなわち,緑 書は,パー トナー としての地方自治体の役割 については何 ら明確にすることな く,パ ー トナーシップ という言葉を用いるこ とによって混乱を増幅 し,具 体的な提案の段 となると集権化に道を開 く案を提 起する。パー トナーシップを論ずるのであれば,パ ー トナー となるべ き相手の 役割 をどうように認識 し評価するかが決定的 となるが,77年 緑書はそれを避け, 現状 を維持することによって,集 権化に道を開いたというのである。77年緑書 の一つの特徴は,新 しい提案にあたっては,地 方財政協議会の場を通 しての地 方自治体運合 との協議の必要性 を繰 り返 し述べていることであるが,ジ ョーン ズ教授 らの評価にしたがえば,地 方自治体に側に適切な立場 を与えなければ, 協議 といっても集権化に道を開 くものになるということになろう。77年緑書は, パー トナーの役割を明確にすることなくパー トナーシップを強調 し,『レイフィ ール ド委員会報告』の財政責任論が提起 した中央政府と地方自治体の責任の明 確化 というメッセージを消 し去ったともいいうるのである。この点は,こ の時

12)G.W.Jones&J.Do Stewart,`The Layfield Analysis Applied to Central‐Local Rela‐ tions under the Conservative Coverrment',こο∽〃Gあク物物タガ Sヵ″ガ容,vol.8 no.3,May/ June 1982.

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地方税率制限への道 期 の コー ポ ラテ ィズムの評価 に も関 わ る重要 な論 点 であ る。 次 に,緑 書 の具体 的 な提案 につ いて検 討す るこ とに しよ う。 (2)単一補助金 緑書は,第 二章 を 「レイ ト援助交付金 とその可能な改革」 とし,具 体的な提 案の最初 に補助金 を取 り上げている。 ″ 現行 の レイ ト援助交付金の問題点 として,次 の四点が指摘 され る。第一は, 政府が地方歳出総額 に対 して影響力 を行使す ることはできるが,個 別 自治体の 歳 出には影響力 を行使 で きないことである。第二は,補 助金の配分が相対的歳 出評価 に もとづ いてお り,そ の方法が批判 されていることである。第二は,地 方 自治体 間の完全 な財政力の均等化 を実現 しえないことである。第四は,現 行 の制度が,地 方税納税者に地方財源の調達方法 を理解 させ るのを困難に してい るこ とである。 そ して緑書は,地 方 自治体が反対 を表明 していることを承知の上で,『 レイ フィール ド委員会報告』が環境省の強い示唆の もとに提起 した単一補助金 (uni_ tary grant)を,現 行制度の欠点 を是正す るもの として提案す るのである。単 一補助金は,現 在財源要素 と需要要素 とに分かれているものを一本化 し,各 自 治体が必要 とす る歳出評価額か ら一定税率 での税収 を差 し引いた額 を交付す る とい うのが もっとも単純 な形である。そ して歳出評価 を超 えて支出 した場合に は補助率が逓減 し,追 加歳出にたいす るレイ ト納税者の負担が高まるという仕 組 み を組み込んだ ものであった。緑書は次のように述べている。 「個 々の 自治体への補助金の配分 は,特 定の標準 レイ ト税率 を課 した場合, 他 の 自治体 と同程度のサー ビスを供給できるようにす ることである。単一補助 金 は,他 の同 じ条件下にある自治体 と同程度のサー ビスを供給す る必要 な歳出 額 (評価が加 えられ るが)と ,特 定の レイ ト税率が決め られた場合に自らのレ イ ト課税価額か ら徴収 できる額 との差額 を埋め ようとす るものである。…… 自 治体が評価額以上に歳出 したい とすれば,そ うす ることができる。 しか しその 場合 は, 自治体が歳出評価額の数値 に したが うインセンティブ として,政 府は

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10 彦 根論叢 第 302号 追加歳 出に対 して,よ り低 いレベ ルの補助金 しか支払わないことになろ う。 し たが って,地 方 自治体 は,追 加歳出に対 してレイ トか らの収入の比率 を高めね ばならな くなるであろ う。」 単一補助金 に とっては,歳 出の評価が決定的 となって くる。 これ を公表 し, 地域住民が地方サー ビスが効率的に提供 されているか どうかの判断材料 とす る こ とによって,財 政責任の強化 に も寄与す るとい うのである。 さらにこの補助 金 は,現 在のシステムに比べれば,地 域間の財政力均等化 に貢献す ることにな るが,レ フィール ド委員会のい う財源均等化の指標 として,個 人所得 を用いる こ とは拒否 し,現 行の レイ ト課税価額 を活用す るとしている。そ してこの補助 金の利点が,総 じて補助金水準全般 に対 して しか統制 を及ぼす ことのできなか った現行 のシステムに比べ,標 準歳出を超過 した自治体 には補助率 を低下 させ るこ とに よって,「 超過歳出団体 (overspending authorities)を差別的に取 り扱 う」 ことが可能になる点が強調 され るのである。 これはまさに,『レイフィール ド委員会報告』の提起 した単一補助金の二つの 可能 な選択肢のなかでは,歳 出評価 に関 しては集権性の強いプ ランを選択 し, また,超 過歳出団体への補助金削減 とい う思想は,保 守党政権下で実施に移 さ れた包括補助金 (block grant)の原型 といって もよい ものである。地方団体 は, 個別 自治体 の歳出評価が地方 自治体への統制 を強め るもの と強 く反対 したので あ り,第 二章の結論 では,地 方 自治体 のそ うした懸念 を認めているのである。 また特定補助金に関 しては,政 府が特定のサー ビスを促進 しようとす る場合 の手段 として存続すべ きであることが強調 されているのである。 13)地方税改革 前述 したように,1977年緑書は,中 央政府 と地方 自治体 の関係につ いての『レ イフィール ド委員会報告』の基本的立場 を否定 していることか らもわか るよう に,「地方財政責任が地方で調達 され る歳入の割合 に依存す るとい う考 え方 を受 13)と θ∽ ″(負,υ夕物 物 夕″れ 財 %″ 物σ夕,Cmnd.6813,p.7. 14)め 〃 。,p.9.

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地方税率制限への道 11 1 5 ) け入 れ ない し,ま た地 方所得税 導入に明瞭 な利点が あ る とも考 えない」 こ とを 明言 してい る。確 か に充分 な税収 を生 み出すか ど うか とい う″点と,納 税者 に理 解 可能 か どうか とい う″点では,様 々 な案 の 中で地方所得税 のみが その条件 を満 たす こ とは認め てい る。 しか し,財 政責任 を明確 にす るため に地方独 自税源 を 拡 大す る とい う,地 方所得税 導入の最 大 の利″点を,上 述 した よ うに受 け入れ な い とすれば,地 方所得 税 導入の利点が それほ ど明瞭 とな らないの も道理 であ る。 緑 書 は地方所得税 の問題 ″点として,以 下 の三点 を指摘 してい る。 第一 は,税 源 を中央政府 と共有す るが ゆ えに,地 方 自治体 が税率 を決定す る自由は制 限 さ れ ざるをえない こ とであ り,第 二 は,新 たに財源均 等化 の システムが必要 であ り,第 二 は,源 泉徴収制度 を活用 す る となる と,地 方所得税 を納税者が どの程 度 認識 で きるか は問題 が 多い とい うこ とであ る。 したが って地 方税 改革 として取 り上 げ られ るの は, レ イ ト制度 の改革 であ る。 この点 では,緑 書 は,報 告 の基本 的立場 を継承 す る。す なわち,レ イ トは様 々 な問題 ″点を持 ちつつ も継続 され るべ きであ り,事 業 レイ トの課税べTス は現行 の賃貸価額 の ままで よいが,住 宅 レイ トは資本価額 を課税ベー ス とす る方法 に 変 え るべ きで あ るこ とは受 け入れ て い る。 だだ しこの点 で も,課 税ベ ー スの再 評価 は早 くて も 5年 後 の1982年であ る として,そ の実行 を先延 ば ししてい るの であ る。 1977年緑書は,地 方所得税の導入 をは じめ とす る 『レイフィール ド委員会報 告』の基本的提案 を受け入れず,報 告が集権化に道 をひ らく可能性のあるもの とした単一補助金のみ を実施に移 そ うとしたが,地 方団体の反対 を受けてそれ ば実現 しなか ったのである。単丁補助金は,歳 出評価以上の歳出を行 う地方 自 治体への補助金 を削減す るための手段 を,政 府に与えようとした ものである。 また特定補助金 を通 した歳出統制について も,あ えてふれ られているのである。 この ように77年緑書は,よ り集権化 された補助金 を通 しての地方歳出の中央 政府の統制への重要なシフ トを示す ものであ り,次 の保守党政権の補助金削減 15)妨 肱 ,p.18.

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彦根論叢 第 302号 =歳 出統制の先鞭を付けたものであった。また,地 方歳出における責任の明確 化 という点から提起され,改 革の基本原理であった財政責任論が,パ ー トナー シップ という言葉取ってかわられ,財 政責任が もっぱら地方財政がどの程度住 民にわか りやすいか という観点か ら論 じられることになり,単一補助金の標準 歳出の公表等の論理に使われたのである。このような財政責任論 もまた,保 守 党政権に受け継がれるのである。 しか し同時に,こ の時期の労働党政権 と,19 79年以降の保守党政権 との地方財政運営の違いも確認 しておかねばならない。 労働党政権では,77年 緑書や76年r公共歳出白書』が明らかにしているように, 政策 をすすめるにあって,限 界を持つ とはいえ,地 方団体 との協議 というコー ポラティズム的手法を強調 しているのであ り,ま た歳出削減の規模 とペースも, 後年の保守党政権に比べれば緩やかなものであったのである。 IH 保 守党政権の発足 と地方歳出の削減 (1)地方歳出の削減 と包括補助金の導入 1979年5月 の総選挙に勝利 した保守党政権がまず手がけたことの一つは,経 習昌各♀猛量量含泰唇讐↑段冴畳とテ墨私嵩督墨坊暑総苫亀書唇場i予 ;、手豊 ' 識が示され,二 つの財政政策が提示されるのであった。すなわち第一は,イ ン フレの抑制であ り,こ のために貨幣供給の伸びを縮小 し,政 府借 り入れを厳 し く制限することである。第二は,経 済的インセンティブを回復することであり, そのためには減税, とりわけ所得税減税が必要であるということである。第二

は,税 収と借り入れと経済状況とに見合った額に,歳 出を統制することである。

そ して,1980年 3月 の 『公 共歳 出 白書』 で,本 格 的 な公 共歳 出削減計画 が提 示 16)Travers.の .C拡 ,pp.72‐78,小 林 昭 「地方財政支 出統制 と新 ブ ロ ック ・グラン トー イギ リス に お け る財 政 中央 集 権 化 過 程 の一 側 面一 」宮本 ・大 江 ・永井 編 『市 民社 会 の思 想』 御 茶 の水 書房 ,1983年 ,参 照 。 17)回 ケタGο%物 物夕物サ低駒 C%″ 筋″ 呂筋容 ヱ段り‐8ヱ,Cmnd.7746,HMSO,November 1979, p.1.

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地方税率制限への道 表 3 公 共歳 出計画 (1980年度) 1979//80 推計額 :百 万 ポン ド 1980/81 計画額 :百万ポン ド 変化率% 中央政府 52,032 51,665 -0.7 地方 自治体 経常歳 出 資本歳 出 18,113 14,601 3,512 16,996 14,044 2,952 - 6 . 2 - 3 . 8 --15.2 <出 所 > 冤 物 Cθυ夕物物夕″するEウ タ″ググ筋″ 呂筋容 ヱ父砂一aZゎ ヱ投財 -84,CFrmd,7841, HMSO,March 1980, よ り作成。 1 8 ) され るのである。 したが って住宅 レイ トの廃止は,公 共歳出の削減 と所得税減税に,政 策上の 優先順位 を譲 るこ とになったのである。 この点について,1979年 の保守党選挙 綱領 は次の ように述べている。 「労働党地方 自治体 の浪費 と無能 さが,今 年 も レイ ト納税者に重い負担 をかけ ることとなった。 し か し,所 得税の減税が,住 宅 表 をと丹電品唇吉言テ弔猛曇畳樹雪讐]を 告‖;:登 雷品&督 亀患 曾寮 3岩 ど のであるが,1980年 度の対前年比の歳出削減 目標 は,中 央政府-0。7%に 対 し て,地 方 自治体 には,-6。 2%と い う厳 しい歳出削減が求め られたのである。 この ような大幅 な地方歳出削減 を実施す るあたうて,保 守党政権はまず補助 金の額 を減少 させ る。1979年6月 にはレイ ト援助交付金 3億 ポン ドの肖け減が宣 言 され,1981年 度には地方基準歳出に対す る補助率 は,イ ングラン ドでは59.1 %に 切 り下げ られたのである。 そ して補助金制度その ものの変更に着手 したの であった。1980年地方 自治 ・計画 ・土地法 (Local Government,Planning and Land Act 1980)に よる包括補助金 (block grant)の導入である。

包括補助金の導入は,緑 書や 白書 とい う諮問過程 をへ ることな く,い きな り の法案の提出であったが,そ の主要 目的は,地 方歳出の削減, と りわけ超過歳

1 8 ) 助 夕C θフタ物物夕物サ冬 垣均形″冴ガ筋″ 助 容 工銘 0 ‐8 1 ゎ ヱp 簿 _ 8 4 , c I I I l d . 7 8 4 1 , H M S O , March 1980.

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1 4 彦 根論叢 第 302号 出団体 の統制 に あ った。 しか し, 1 9 8 0 年 法 の国会 の審議 の過程 では,む しろ補 助金 の技術 的改善 に力点 を置 いた説明が な されたのであ る。す なわ ち第一 は, レイ ト援助 交付金 の需要要素 の算定 が,過 去 の歳 出実績 に もとづ くため,歳 出 の 多い 自治体 に有利 に,少 ない 自治体 に不利 に作用す るの であ り,こ の点 を是 正 して公平性 を確保す ることである。第二は,レ イ ト援助交付金の配分方法が 複雑 となっているので,明 確 な指標 を導入 し, しか もそれ を公表す ることによ って,財 政責任 を強め ることである。第二は,財 源要素 と需要要素 とが切 り離 されてい るために実現 で きない,財 政力の100%の 均等化 を実現す ることであ る。第四は,補 助金の総額が年度途中で増大 し,補 助金総額のプールを超 えた 場合 に実施 され る減額調整 (clawback)が ,補 助金配分 に不安定性 をもた ら し, また歳出水準の低 い自治体 に不利になってお り,こ れ を改善す ることであ る。 実際に導入 された包括補助金は,以 下の特徴 を持 っている。①需要要素 と財 源要素 とが統合 された補助金であるが,各 地方 自治体 の歳出総額が歳出評価額 =補 助金関連歳出 (GRE:grant‐related expenditure)の10%超 に設定 された

超過閥 (threshould)を超 えると,補 助金関連税率 (GRP i grant‐related pound― age)が 上昇 し,補 助率 が逓減す る (taper)仕組み を持 ってい る。②補助金 関連歳出算定にあたっては,サ ー ビス受給者の数等客観的なもの とし,過 去の 歳出に もとづ くようなことは避け るようにす る。③各地方 自治体の歳出水準 を, 住民が評価 で きるように,補 助金関連歳出を公表す る。 またこの段階で,レ イ ト援助交付金の住宅 レイ ト減税要素は,住 宅 レイ ト軽減補助金 (domestic rate relief grant)に名称が変更 された。 そ して,1980年 12月の 『レイ ト援助交付金報告』の中で具体的な算式 と,各 20)以 下の包括補助金に関す る叙述は,」.Gibson&T.Travers,助 挽 C物 ″ナfム 助 妙 筋 ‐

6勿 ナ″′毛α冴 妃夕筋筋 %s,Public Finance Foundation,1986,に多 くをお ってい る。本書 は,

包括補助 金の もっ とも包括的 な分析 であ る。 また,小 林昭 「包括補助金 の地方団体支 出

統制機構 の強化 とその矛盾」『金沢大学経済学部論集』第 8巻 第 1号 ,1987年 ,参 照。

21)Department of the Envirorlment,こ θ∽〃Gοクク物物夕%,Fを%α″び夕復功g物%て功 nろ夕Rαルs″ ‐ クθ″C物 %サRの θガ(Ettg↓a%リ ユ銘 θ,HMSO,December 1980.

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地方税率制限への道 15 自治 体 ご との補 助 金 関 連 歳 出や 乗 数 等 の数 値 が 公 表 され た の で あ っ た。 この報 告 に したが えば, 包 括 補 助 金 の 配分 方 法 は以 下 の よ うに な る。 BGl=TEl一 GRPl・ GRVl・ MI 歳 出が超過 閲以下 の場合 GRPi=GRP中 +0。5618 歳 出が超過 間 を超 えた場合 GRPl=GRPⅢ +0。 5618 +0。 7023 BGl :自 治体 iの 包括補助金 配分額 TEl :自 治体 1の 歳 出総額 GRPi :自 治体 iの 補助金 関連税率 GRVl:自 治体 iの レイ ト課税価額総額 Ml :自 治体 iの 乗数 GRP・ :補 助金 関連歳 出水準 での補助金 関連税率 GREl :自 治体 iの 補助金 関連歳 出 POPl :自 治体 iの 人 口 TRI :自 治体 iの 超過 間 この ように,各 自治体 の歳 出 (TEl)が ,補 助金 関連歳 出 (GREl)の 10% 超 に設定 されてい る超過 聞 (TRl)を 超 える と補助金関連税率 (GRPl)が 増 大 し,包 括補助金の額 (BGl)が 逓減す る仕組み となっているのである。 した が って補助金関連歳 出 (GRE)が 各 自治体 ご とに どの うように設定 され るか が決定的な意味 を持 って くるこ とになる。 また乗数 (Ml)は ,レ イ ト課税価 額総額 の大 きい 自治体が,包 括補助金への移行 で,多 額の補助金減 とならない ようにす るためのいわばセー フティ ・ネ ッ トで,大 部分の非大都市圏 自治体 は

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16 彦 根論叢 第 302号 1で あ るが,大 都 市圏に属 す るレイ ト課税価額 の大 きい 自治体 は 1以 下 の乗数 が設定 され たのであ る。 1981年度 の対前年度地方歳 出削減 目標 は,1980年 12月 『レイ ト援助交付金報 告』 に よれば対前年歳 出 目標値 と比べ て3.1%減 (修正 見積値 の5。7%減 )と い う水準で,こ れは1980年度に続いて地方 自治体にとって厳 しいものであった。 労働党政権下では,IMFか らの借 り入れを行 った1976年度において も2%台 であったことと比べて,保 守党政権下の地方歳出削減計画の規模はきわつて大 きいものであった。 しか し前述 したように補助金の地方基準歳出に対する比率 は切 り下げられたものの,保 守党支配下の自治体への影響 を考慮 して,イ ング ラン ドでは1980年度当初の60。1%と いう水準から,59。1%の 切 り下げにとどめ られた。こうした中で政府は,包 括補助金の基本メカニズムによる地方歳出の 削減に自信 を失い,1981年 1月 23日に,各 自治体 ごとに,1978年 度歳出の5.8 %減 という歳出目標額 (target)と,そ れを超えた場合の補助金撤回制裁措置 (holdback penalty)を新たにもうけると宣言したのである。ここに補助金関 連歳出と歳出目標 という2つ の歳出基準が設けられることになったのである。 しか し,一 方 は客観 的指標 に もとづ き,他 方 は過去 の実績 に もとづ くため,補 助金 関連 歳 出 よ り少 ないが,歳 出 目標額 を超 え る 自治体 か らは不満 と批判 が寄 せ られ るこ とにな った。政府 は補助金関連歳 出額 を超 えない 自治体 の場合 は, 歳 出 目標額 を超 えて いて も制裁措 置 は行 わない と宣 言せ ざるをえなか ったの で あ る。 こうして包括補助金導入最初の年度が始 まるのであるが,歳 出の削減は失敗 に終わ る。 その理 由は,第 一 に,大 ロン ドン都 をは じめ とする大都市圏自治体 の多 くが,1981年 5月 の地方選挙 で保守党の支配か ら労働党の支配に移行 し, 大規模 な超過歳 出を行 ったか らである。都市交通 におけ る低運賃政策は,そ の 代表的な ものであった。 この年度,大 ロン ドン都 は大規模 なレイ ト追加徴収 を 22)例 えば,ロ ン ドンのバ ラの乗数 を示せば,City of London O.764971,Camden O.625647,

Greenwitch O.659063,ヽVestminster O.764971等であった (Ittat,p.34)。 23)め 拡 ,p.4

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表 4 レ イ ト税率 の推移 :イ ングラン ド,1979∼ 1989年度 年 度 住宅 レイ ト 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 事業 レイ ト 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 小売物価指数 上昇率 :% 1979/80 1980/81 1981/82 1982/83 1983/84 1984/85 1985/86 1986/87 1987/88 1988/89 1989/90 78.6 100。1 122.3 140.4 150.2 159.9 173.3 196.7 210.3 228.9 250.1 18.2 27.4 22.2 14.8 7 . 0 6 . 5 8 . 4 13.5 6 . 9 8 . 8 9 . 7 95.3 117.6 142.0 160.4 170.8 179.8 192.7 212.6 223.9 239.5 258.3 12.8 22.2 20.8 13.0 6 . 5 5 。3 7 . 2 1 0 . 3 5 . 3 7 . 0 7 . 8 10.1 2 1 . 8 1 2 . 0 9 . 4 4 . 0 5 . 2 6 . 9 3 . 0 4 . 2 3 . 9 8 . 0 地方税率制限への道 17 <出 所 > 表 1に 同 じ 表 5 1981年 度地域別 レイ ト税率 の状況 住宅 レイ ト ` 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 事業 レイ ト 税率 :ペ ンス 上 昇率 :% 非大都市部 大都 市部 内 ロン ドン区 外 ロン ドン区 1 1 4 . 1 1 4 2 . 6 1 3 4 . 9 1 2 0 . 1 14.6 30.5 39,9 31.7 134.2 164.0 139.5 141.8 12.8 26.9 29.8 21.7 < 出所> 表 1 に同じ 行 っ た の で あ る。 第 二 は, 補 助 金 関 連 歳 出 の公 表 が , そ れ 以 下の 歳 出水 準 の 自 治 体 に対 して, 補 助 金 関 連 歳 出 まで歳 出 を増 大 させ る誘 因 とな った こ とで あ る。 表 4が 示す ように レイ ト税率 の急増が起 こるのである。 とりわけ,表 5が 示 す ように,超 過歳出を行 った大都市 自治体 の税率 は,81年 度の住宅レイ ト税率 でみれば,前 年度比で30%以 上上昇 したのであった。 1970年代半ばの レイ ト急増に次 ぐレイ ト税率の上昇に対 して,政 府の取 った 対応は,第 一 に,住 宅 レイ トヘの代替案の検討であ り,そ れは1981年12月に緑 24)A筋 ″″″ク容 わ Dθ″容滋 足α方容,Cmnd.8849,HMSO,December 1981.

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・ 8   書 彦根論議 第 302号 『住 宅 レイ トヘ の代 番案』 として公表 され る。 そ して第二の対応は,地 方財政法の制定 を試み,① 年度途中でのレイ トの追 加徴収 を禁止す ること,② ある水準 を超 えるレイ ト税率が必要である場合には 住民投票 を義務づ け ること,③ 1980年地方 自治 ・計画 ・土地法の もとでは,正 統化 に疑義が もたれた補助金撤 回制裁措置 を合法化す ることであった。②の住 民投票につ いては保守党内部か らの批判 を受けて撤 回されたが,1982年 地方財

政法 (Local Government Finance Act 1982)として成立す るに至 ったのであ

る。 ここに, レイ トの年度内追力口徴収 は禁止 され,地 方 自治体 の財政運営上の 裁量性が縮小 したのである。 修)1981年緑書 『住宅 レイ トヘの代番案』 a。 中央 ・地方関係 と地方税原則 1981年緑書は,従 来か らの保守党内にあるレイ ト改革への強い圧力に対す る 政府の一つの対応であった。 この緑書は,1971年 の保守党政権下の緑書 『地方 財政 の将来像』や,1976年 の 『レイフィール ド委員会報告』の枠組み を超 える ものではなか ったが,い くつかの″点で,後 の政策 を予測 させ る分析 と提案 とが なされている。 報告 は, まず 『レイフィール ド委員会報告』のように地方財政全般 を扱 うの ではな く,住 宅 レイ トとその代番案 とに考察の対象 を限定す ると述べ る。そし て住宅 レイ トが,受 益 と負担 とい う関係か らみて も,支 払い能力への対応 とい う点か らみて も, さらに課税ベースについての情報が限 られているとい う点で も,問 題 を抱えていることを認めている。 そ して具体的な代番案の検討にはい る前に,中 央政府 と地方 自治体 についての広 い視野か らの考察 と,地 方税の必 要条件 について検討 を加 えているのである。 中央 ・地方関係については,地 方 自治体の課税 と歳出水準設定の裁量性 を認 めつつ も,そ れが国民経済に対す る政府の政策 を害す ることな く,地 方サー ビ 25)励 力″セSあ″ 夕のだ乙ο∽″6わυ夕角り物夕%ナFケ%α″物,Cmnd.4714,HMSO,1971.

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地方税率制限への道 19 スが受 け入れ可能 な水準 にあ る限 りにおいてであ る とい う限定 をつけてい る。 地方歳 出が 国民経 済 に対 して どの程 度 の量 を占め るべ きか につ いては,地 方 自 治体 が評価 す る立場 に あ るの では な く,中 央政 府 の経 済管理 の戦略 的 な領域 に 入 る問題 であ り, し たが つて政府が地方歳 出に影響 力 を行使 しなければいけ な いとしているのである。そして,後 のレイ ト税率の制限を予測させ る次のよう な叙述 を,中 央 ・地方関係の考察の結びとしているのである。 「地方税制度が歳出制限におよぼす影響力が弱 くなればなるほど,地 方歳出 に直接続制 を課すように中央政府に求める圧力は強まって くるのである。例え ば,地 方 自治体の歳入 と歳出に,法 定の上限を課すこともあり得 るのである。 中央政府がそのような権限を要求することについては,憲 政上でも実行上でも 予測され うる多くの困難をかかえているが, しかるべ く判断されねばならない のである。」 地方税には,次 の 7つ の条件が必要 とされるという。 第一は,実 行可能性である。すなわち住宅 レイ トに匹敵する充分な税収 をあ げうるか,個 々の自治体に税源が充分に存在 し,地 方納税者に適応可能か とい うことである。第二は,公 平性である。地方サービスから利益 を受けている人 のうち, どれだけの人が地方税 を支払っているのか,支 払い能力に対応するか, 違 う自治体に住んでいることによって不利益は生 じないかである。第二は,財 政責任である。財政責任 を強めるためには,納 税者が税 を支払っていることを 明瞭に認識できる税であることと,サ ービスを受けているできるだけ多 くの人 が直接支払 う税であることが必要である。第四は,費 用に見合った税収 を上げ うるか という徴税 コス トの問題である。第五は,税 源を共有する場合の国税 と の調整である。第六は,税 収の予測可能性の問題であるが,同 時に財政統制 と いう観点からみれば,地 方税にとっては,伸 張性が大 きい税は望 ましくないと いうことである。第七は,す べての自治体に適用可能であるということである。 81年緑書の地方税の必要条件 を,『 レイフィール ド委員会報告』の地方税原 2 6 ) A ″ 物物 α″υ容 わD θ物容筋 妃α燃 ,Cmnd.8849,p.3.

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20 彦 根論叢 第 302号 員Jと比較 した場合 の最 大 の違 いは,財 政責任 の位 置 であ る。 『レイフィール ド 委員会 報告 』 の場合 には,財 政責任 は地 方税 原則 を論 じる前提 としての役割 を 担 って い たが,81年 緑 書 では地方税 原則 の一 つ とな り,し か も 「地方 自治体 の 効率性 を促 進 し浪費 を防 ぐため に,地 方有権者 は歳 出 と歳入 と,支 払 う税水準 の効果について知 ってお く必要がある」 とい う文脈の中で語 られているのであ る。すなわち,地 方歳出をめ ぐる中央政府 と地方 自治体 との責任明確化 とい う 観″点か ら提起 された財政責任論が,こ こでは地方税納税者の保護 とい う視″点に 置 き換 わっているのである。 そ して財政責任が,地 方税納税者が支払 っている こ とが明確 に理解 で きるこ と (Perceptibllity)とい う意味に収飲 さ′れ,後 の 各税 の検討の際は,財 政責任 は もっぱ ら当該の税が納税者に理解 しやすいか ど うか とい う点か ら論 じられ るこ とになったのである。 また,地 方サー ビスを受 けているものはで きる限 り地方税 を直接支払 うべ きであるとい う点か らも,財 政責任が論 じられてれている点は,の ちに人頭税導入の論理 として活用 された 財政責任論 の展開 との関係 で,留 意 してお くべ きである。 b.地 方税改革論 81年緑書は,以 上の七つの地方税の必要条件 をふ まえて,ま ず住宅 レイ トの 改革 を検討 し,続 いて主要 な二つの新税 と考 える,地 方売上税 (local sales tax),

地方所得税 (localincOme tax),人頭税 (poll tax)を取 り上げている。

住宅 レイ トの改革 では,レ イ ト負担の公平性 とい う視点か ら,ま ず所得 はあ るが レイ トを支払 っていない層 をレイ ト納税者にす ることと,現 行 の レイ ト割 引制度の改善につ いて検討 されているが,Vヽずれ も実行上の困難性 と費用の″点 で消極的な判断 を下 している。 『レイフィール ド委員会報告』が提起 した,課 税ベー スを賃貸価額か ら資本価額 に変 えるこ とについては,客 観的なデー ター が 多 く存在す ること,納 税者に理解 しやすい ものになるとい う点で,資 本価額 への移行 を支持 している。住宅 レイ トを他の ものに一挙に置 き換えることは不 27)二の力 ″Rの θ″,pp.53‐54,北 村裕 明,前 掲論文,参 照。 28)A′物物α″ク容 わDο物容″び貿αtts,Cmnd.8849,p.6.

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地方税率制限への道 可能 であ り,長 期的手段 とい うよ り,移 行期 の手段 として住宅 レイ トヘの改善 を加 えるべ きであるとい うのが結論であった。 住宅 レイ トの改革の提案の中で注 目してお くべ きことは,後 のカウンスル税 につ なが る二つの提案 を行 っていることである。一つは,稼 得者であ りながら レイ トを直接に支払 っていない者にレイ トを支払わせ るより,単 一の稼得者の 家計 に割 引 を行 う方が実行可能性 とい う″点で優れているとい う指摘である。 カ ウンスル税 では単身家計への割引 とい う形 を取 る点で異なってはいるが,政 府 文書における家計の形態による割引の一つの原型である。ただこの点では,81 年緑書は,単 一稼得者の所得が,共 働 き家計における所得 を上回ることがある とい う点での注意 を喚起す ることを忘れてはいないことは,留 意 しておかねば な らない。 もう一つは,資 本価額 にレイ ト課税ベースを変更す るに ともなって, 評価業務 を単純化す る方法 として 「価額 区分方式」(system Of banding)を提 案 しているこ とである。 この提案は,1971年 緑書の中でもすでに登場 している が,カ ウンスル税における価額 区分方式は,す でに政府文書の中で何度か登場 3 0 ) して いたの で あ る。 次 に,地 方売上税 につ いて考 察 して い る。 ここで は,実 行 上 の理 由 と,EC 法 の限定 の故 に,付 加 価値税 ではな く,小 売 り段 階 での売上税 を想定 してい る。

税率の決定は地方自治体が行 うが,徴 収等の業務は,関 税消費税庁が付加価値

税の業務 と関連して行 うという案と,実 際の徴税業務 も地方自治体が行 う案と

29)拘 ″ .,p.18. 30)動 物″ S物 クタゲ乙θ∽〃Cθ%物 物夕冴 局%α″σ夕,CIIIIld.4714,p.34.1971年緑書におけ る価 額 区分 も,資 本価額へ の評価番 え と同時に提起 されているが,カ ウンスル税 の よ うに入 つの価額帯 とい う少ない価額 区分 ではな く,資 本価額 5千 ポン ドまでは250ポ ン ドごとの 区分, 5千 ポン ドか ら 1万 ポン ドまでは500ポ ン ドご との区分,そ れ以上 は千 ポン ドご と の区分 とい うよ うに細かい区分 であ り,あ くまで評価業務 の簡素化 とい う点か らの提起 であ る。 したが って,カ ウンスル税 の よ うに,価 額 区分 設定 に よって税率 の上 限 を もう け よ うとい う意図はない点は,確認 しておかねば ならない。81年緑書 も,価額 区分 を具体 的に例 示 していないが,価 額 区分 はあ くまで評価業務 の簡便化 とい う視点か ら論 じられ てい る。 なお,カ ウンスル税 の評価 につ いては,北 村裕 明 「イギ リス地方税 改革 の展 開 とカウ ンスル税」『行財政研究』第29号,1996年 ,参 照。

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22 彦 根論議 第 302号 が示 され てい る。 いずれにせ よ地方売上税 の一つの問題 は,取 引の定義 であ り, 住 宅 レイ トヘ の代 番案 として考 え る と,家 計 の消 費 と企業 の消 費 とを区分 す る 必要があること,付 加価値税 と運動 して徴収業務 を行 うとす ると,付 加価値税 の免税業者が利益 を得 ることにな り,逆 に免税業者 を加 えると徴税 コス トが過 大 になるとい う点が指摘 され る。 さらに,税 率 の違 いが,消 費者の越境買い物

(cross‐border shopping)を 招 き,地 域経済に影響 を与えるこ と,支 払 いの

自覚に欠け ること,税 収予測が困難なことも指摘 され る。 したがって地方売上 税 は,補 完税であ り,カ ウンティ ・レベルの税 として,実 行可能であるという のが結論 であった。 地方所得税 についての考察は,基 本的に 『レイフィール ド委員会報告』 を受 け継いでいるが,① 源泉徴収制度 を活用 した国税所得税 との統合 モデルに,よ り詳細な検討を加えると同時に,② 国税 レベルで,年 末の所得評価方式に変更 された場合の地方所得税に,新 たな検討を加えている。①の″点では,所 得税業 務におけるコンピュータ化への移行が,一 方で,地 方所得税導入のコス トを引 き下げる可能性を持ちながら,他 方で,地 方所得税の導入を遅 らせ るのであり, 1990年代 までは導入不可能であることが付け加えられている。②の方式が導入 されれば,地 方 自治体が独 自に評価 し徴収することも可能 となるが,国 税所得 税そのものの大 きな変化が必要であ り,地 方にも多大な徴税経費をかけること になると指摘 している。 総 じて地方所得税は,地 方税基盤を広げ,支 払い能力に対応 した税負担 とい う点ではメリットを持つが,納 税者が税を支払っていることを意識できるかど うか という″点では住宅レイ トに劣 り,財 政責任 を強めることにはならず, また 税収予測 も困難であると述べ られるのである。そして,地 方所得税の導入が直 接税の負担を少なくしようという現在の政府の政策に逆行 し,大 蔵大臣の所得 税政策をゆがめる場合 もあ り,「 こうした考察は,中 央政府が地方自治体の税 率決定権に制限を加えることが必要になって くる場合がある」 と指摘 し,地 方 3 1 ) 九 ′物物 α″υ容 わD θ物容沈 貿α方ら C m n d . 8 8 4 9 , p p . 2 5 ‐2 6 .

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地方税率制限への道 23 3 2 ) 所得税導入の場合の中央政府による課税制限によれているのである。 人頭税 につ いては,こ れ まで十分 な検討がなされてお らず,81年 緑書が政府 文書 としては,は じめて本格的に取 り上げることになる点 を認めている。冒頭 で,人 頭税が大 きな課税上の問題 を持 っているが敵に,低 い税額 で,そ して他 の税の補完税 としてならば,導 入が可能 であるとしている。その額は,年 25∼ 30ポン ドで,住 宅 レイ ト収入の20∼25%程 度の税収 を予測 し,こ れはカラー テ レビ受信料が年46ポン ド, 自動車税が年70ポン ドに比べればそれほ ど高い額 で はない としている。確かに人頭税 は,税 の支払いの 自覚 とい う点に優れ, した が って財政責任 を高め,税 収予測 も容易 であるが,低 所得者の負担 をどのよう に軽減す るのか とい う″点と,納 税者の登録 と税の徴収 とい う″点で大 きな問題 を かかえていると指摘す るのであった。 その他の可能性については,国 税か らの指定歳入制度 (assigned revenue) につ いては,補 助金 とほ とん ど変わ らず,地 方 自治体のフレキシビリティを著 しく後退 させ, また地方 自治体の住民にたいす る財政責任 を弱め る物 として否 定的な評価 を加 える。 また,使 用料 ・手数料は,拡 大の余地が乏 しい とされて いる。 事業 レイ トにつ いて も,住 宅 レイ トの改革が行 われれば必然的に改革 されね ばならない として,次 の提案 を行 っている。一つは,産 業界か らのレイ ト負担 へ の強い不満に答えて,事 業 レイ ト納税者の利益 を守 るために,事 業 レイ ト税 率 の決定権 を中央政府に与 えるこ とである。 「事業 レイ トの課税 をとお した商 業及び産業への地方 自治体 の要求 を制 限す る一つの可能 な方法は,単 一の全国 事業 レイ ト税率 ( a s i n g l e n a t i o n a l n o n ―d o m e s t i c r a t e p o u d a g e ) を決定す る 限を政府に与えることである」 と述べているのである。 これは,成 人人口に 管 る再配分 とい う″点をのぞけば,1986年 緑書で提起 された,全 国事業 レイ トの 先取 りである。 さらに,事 業 レイ トと新税 との税率 の調整が必要 であることと, 事業 レイ ト納税者の利害が地方 自治体 に反映 されるように,1969年 以前 までは 32)品 d.,p.34. 33)Itta,,p.49.

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24 表 6 彦根論叢 第 302号 1981年緑書に対す る回答の分布 :住宅 レイ トの評価 地方 自治体及 び主要団徳 a) 専門家及び専 門家集団(b) 一般(C) 総 計 現行 の住宅 レイ トの維持 改革 され た住宅 レイ トの維持 改革された住宅レイトの維持かその廃止 住宅 レイ トの廃止 特 にな し 21 216 7 19 53 4 46 5 25 15 15 125 26 362 71 40 387 38 406 139 総 計 (a)地方 自治体連合,個 々の地方 自治体,政 党,チ ャ リテ ィ,主 要企業,全 国的 なレイ ト納税 者組織等。 (b)専門家組織,研 究者,労 働組合,国 会議員,地 方議員等。 (C)一般 の個 人,地 方の レイ ト納税者組織,小 企業,地 方政党等。 < 出 所 > H o u s e o f C O m m O n 軌 & σ ο物冴 妃 の θ″ ゲ 筋 夕 働 切 ガ初 物物 夕″ナ Cθ 物 物 ガル ,E%砕 ガリ 初 ゎ 財 夕筋 θな ゲ ズ ″″αt t α″ 二 θ切 ′ ( 勤 υ夕物 初 物 ′ 初 滋 働 % J 協 サ ゲ 筋 夕 働 クタ物 物 夕″サ冬 C 万 タタ″ F リ タγ 俗 物 %拡 8″ り ,vol.II, HMSO, July 1982, p■ 75, よ り ?停 成 。

表 7 1981年 緑書に対する回答の分布 :新税への賛否 地方 自治体及び 主要団体 専門家及び 専門家集団 一 総 計 賛 成 反 対 賛 成 反 対 賛 成 反 対 賛 成 反 対 地方売上税 地方所得税 人頭税 指定歳入制度 6 72 72 12 4 17 27 12 30 23 24 13 22 141 152 176 71 50 57 22 32 230 251 200 166 108 141 93 < 出 所 > 表 6 に 同 じ, p . 1 7 6 . 存在 した,事 業者投票制 (business vote)の再 導入 も提起 されて い るの であ った。 81年緑書 は,以 上 の個別分析 を終 えた後 で,二 つ の主要新 税 が, と もに単独 では住宅 レイ トに とってか わ るには難が あ り,三 税 と住宅 レイ トの組 み合 わせ の い くつか を提示 してい る。 しか しその結論 は,こ れ までの検討 で も明 らかな よ うに消極 的 な ものであ り,次 の よ うに結 ばれてい るの であ る。 「地方売上税

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地方税率制限への道 2 5 か 地 方 所得 税 を,か な り低 い水 準 の 人頭 税 か住 宅 レ イ トと結 びつ け る方 法 が, 現在のシステムにとってかわ りうるか もしれない。 しか し, か なりの不満をも たらし, 行 政経費もかかることになろう。」 C.『 下院環境委員会報告』(1982年)と 81年緑書の評価 81年緑書は,1983年 白書 『レイ ト』が公表 されて,政 府の地方税方針が明確 になるまで,協 議期 間が続 くことになるが,81年 緑書に対す る各層か らの回答 と委員会への証言 をもとに,下 院の環境委員会 で行 われた審議 と報告書は,こ の時期 の国民各層の地方税に対す る意見 を知 る点では興味深い ものがある。紙 幅の関係 でご く簡単に触れ るに とどめ るが,表 6と 表 7は ,81年 緑書への回答 を分類 した ものである。表 6が 示す ように,地 方 自治体及び主要関係団体 の多 くは,住 宅 レイ トの廃止 とい うよ りは改革 された形での存続 を望んでいる。 ま た,表 7が 示す ように,代 番案 としては,地 方所得税 と並んで,人 頭税に多 く の支持が集 まっている。表 6は ,一 般か らの回答の多 くが住宅 レイ トの廃止 を 望 んでいるかの ように見えるが,そ の内の半数は,完 全 な廃止 を求めているわ けではない とい う点で,割 り引いて考 える必要があるとい う注釈が加 えられて い る。 また人頭税への支持の多さについては,委 員会報告の中でもとりあげら れ,税 支払いの 自覚 と財政責任 とい う点が強調 されれば,こ の ような回答が寄 せ られ るの も無理 はないのであるが,委 員会 としては,「 た とえ低 い水準であ って も,人 頭税は導入 され るべ きでない と強 く勧告」 しているのであった。 し か し,表 6と 表 7に 示 された回答状況は,81年 緑書が,結 果 として,住 宅 レイ トの廃止 と人頭税の導入に向けた一つの露払い的文書 としての側面 もあったこ とを示 している。 34)め ″ .,p.58.

35)House of CommOns,動 σθ物冴Rの θガタ帥 筋夕E″クガ約物物夕物サCθ物物,挽2,Sヒ慰力″■98■‐乾

E″?″ガリ あわ 財 夕物θ於 ゲ 局 %α%α竹 乙θttJ Gθυ夕物 初夕物サ初 筋夕働 %沈妨 ゲ 筋夕{助切物 物夕%然

C%夕物 月妙グ に,物%冴8ク の ,vol.I∼ HI,HMSO,July 1982. 36)め ″ .,vol.II,p.179.

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26 彦 根論議 第 302号 他 方,環 境委員会 の報告 その ものは,い たって穏和 な結論 であった。す なわ ち多 くの 回答 と委員会 の証 言 は,地 方 自治 と財政責任 の重要性 を指摘 してい る の であ り,こ うした観 点 に立 てば,地 方所得 税 を可能 な代番案 として取 り上 げ るべ きであ る と述べ て い る。 しか し現在 は,地 方所得 税 を導入す る政 治 的状 況 に ない こ とも同時 に指摘 してい るのであ る。 そ して政府が近年取 って きた地方 自治体 へ の統制 に対 して は,注 意深 く地方 自治体 に理解 を求 め,協 議 を重 ね る よ う求 め て い るのであ った。 81年緑書は,さ きに述べ たように,71年 緑書や『レイフィール ド委員会報告』 を超 える議論 を展開 していたわけではなか った し,何 か大 きな変化が地方財政 の分野でお こ りそ うもないことをも明 らかに している。その意味では,「 81年 緑書 は,行 動が起 こされ る日を慎重に先に延ばすために用いられた」 とい う評 価 は間違 ってはいない。 しか しすでに述べ たように,そ こには後の改革に用い られ るこ とになった論理や提案が,ち りばめ られていることには,注 意 を払 っ ておかねばならない。 13)地方歳出削減の失敗 1981年の末以降,政 府の地方歳出削減策は,次 の二つの方法ですすめ られた。 第一 は,地 方基準歳出に 占め る補助金総枠の比率 を切 り下げることであった。 1981年度にイングラン ドで当初59.1%で あった補助金総枠補助率 は,1982年 度 当初 では56。1%に ,1983年 度当初 では52.8%に 切 り下げ られたのである。 第二は,包 括補助金の歳出 目標 と補助金撤 回制裁の条件 を厳 しい もの とした こ とであった。 しか しこの点では,政 府は妥協 をせ ざるをえなかった。すなわ ち歳 出 目標が,補 助金関連歳出を下回る地方 自治体への対処 である。例 えば非 3 8 ) D . B u t l e r , A . A d o n i s & T . T r a v e r s , 月冴筋″ 物 βガ然″C θυ夕物物夕% ちT ル 酌 L t t t c s ゲ筋タ

Fb〃 E饉,Oxford University Press,1994,pp.29‐40.

3 9 ) H O u s e O f c o F r m O n S , & c O % 冴 妃 の θ″/ / 0 物 材″ E % υ ガ物 物 タガ C θ物 物 籾 彦夕. , v o l . I , p . x x x v . 40)Travers.の.冴友,p125.なお,A.R.Prest,'Greener Still and Greener'たθ物′Cουク物初夕冴

S物冴ガタs,vol.8 no.3,May/June,1982月ヽ林昭 「イギ リスにおける地方税改革論」『都市問題』 第76巻第12号,1985年,参 照。

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地方税率制限への道 27 表 8 歳 出超過額 の状況 (1983年度 と1984年度,イ ングラン ド) 1983/1984 歳 出 目標 に対 す 制裁措置を受けた地 る超過額 方 自治体の数と額 £m % 数 £ m 1984/1985 歳 出 目標 に対 す 制裁措置を受けた地 る超過額 方 白治体の数と額 £m % 数 £ m 大 ロン ドン都 内ロンドン教育庁 首都警察 内ロン ドン区 外 ロン ドン区 大都 市カウンティ 大都市ディストリクト 非大都市カウン1功 非大都市ティストリクト 3 0 1 5 3 . 2 0 0 9 7 1 2 . 8 0 0 0 0 . 0 1 0 57 6.4 7 31 37 2.1 11 27 72 6.5 6 65 61 1.5 23 41 147 1.6 25 99 --1 --0.1 75 11 374 66.6 0 0 125 15.6 0 0 1 0 . 0 0 0 77 8.0 9 69 27 1.4 12 33 58 5.0 6 95 55 1.3 23 56 140 1,4 29 189 -ヽ14 -1.1 59 10 計 総 839 4.1 138 452 < 出所> C I P F A , 動 物c 筋″α″冴C 夕% 夕物″S 筋施沈s 1 9 8 3 / ン, Я″% α% σ筋′α″冴6 夕% 夕物庵協燃‐ 滋s ■9 8 4 / 筋, より作成。 大都 市 カ ウンテ ィ39団体 の内,36団 体 が歳 出 目標 が補助金 関連歳 出 を下 回 り, しか もこれ らの団体 は,伝 統 的 に保 守党 が支 配 して きた 自治体 であったのであ る。政府 は歳 出 目標 が補助金関連歳 出 を下 回 る場合 には,補 助金関連歳 出 を有 効 歳 出 目標 (effective target)とし,歳 出 目標 を技術 的歳 出 目標 (technical tar‐ get)と して, 自治体 が したが うべ きは有効 歳 出 目標 であ る としたの で あ った。 しか しなが らこうした地方歳出削減策は, 目的 を達成す ることはできなかっ た。 その主たる理由は,以 下の三点にまとめ ることができる。 第一は,地 方選挙のサイクルの問題 であ り,イ ギ リスでは国政 レベルの政権 党が地方選挙 では政治的支配 を失いがちであるとい う傾 向の結果である。 とり わけ先に述べ たように,1981年 5月 の地方選挙 で,そ れ までは保守党の支配下 にあった大 ロン ドン都や大都市カウンティをは じめ とす る主要 な都市団体が労 働党の支配下 に入ったことは,地 方歳出削減 をもくろむ政府の政策に直接の影 4 1 ) G i b s o n & T r a v e r s . の. びグえ, p p . 1 9 , 2 5 .

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28 彦 根論叢 第 302号 響 を与 えた。 これ らの労働 党支 配下 の大都 市 自治体 では,歳 出 を削減 して地 方 サー ビスの カ ッ トを行 うよ り,歳 出水準 を可能 な範囲 で維持 す るこ とが選択 さ れたのである。先の表 4が 示す ように,レ イ ト税率の上昇は,1980年 以降,物 価上昇率 を超 えて増大 し続けたのである。 また,表 8が 示す ように,歳 出目標 と補助金撤 回制裁が強化 されたに も関わ らず,歳 出超過額 も超過団体 もそれほ ど大 きな変化がみ られなかったのである。のちに廃止 され る,大 ロン ドン都 と 6つ の大都市カウンティは,す べて歳出超過団体 となっていたのである。 第二は,同 じく表 8が 示 しているように,最 大の超過歳出団体 である,大 ロ ン ドン都 と内ロン ドン教育庁 は,制 裁 を受け るべ き補助金 を受け取 っていなか ったことである。 第二 は,歳 出 目標が年 をおって厳 しくなるにつれて,地 方 自治体の財政運営 において,歳 出 目標にゆ とりのある内は,歳 出 目標 いっぱいまで歳出 し,そ れ を リザー ブ として留保 してお き,歳 出 目標が厳 しくなった際には,歳 出は削減 す るが, リザーブを取 り崩 してサー ビスのカッ トを最小限に しようとす る等の, 会計上の操作 (creative accounting)が横行 したこ とである。 この間の地方 自治体 の リザーブの大幅 な活用 は,歳 出水準 と税率 との関係 を希薄 なもの とす る結果 となったのであった。 こうした中で,1983年 6月 の総選挙 に際 して,保 守党は,地 方税率の制限 と, 超過歳出を行 い続け る大 ロン ドン都 と六つの大都市カウンティの廃止 を選挙綱 領 に掲げ,地 方税率 と地方歳出の直接統制 に乗 り出すのであった。選挙綱領は 次の ように述べているのである。 「我々は,地 方歳出の際限のない増大に歯止め をかけ,地 方 自治体 の人員は 今や1974年の水準に戻 っている。 多 くの保守党支配下の 自治体 では,サ ー ビス 提供 に入札制度 を導入す ることによって,レ イ ト納税者の貨幣 を節約 し,支 出 42)こ の点は,の ちに会計検査委員会 の報告 によって,包 括補助金制度の欠点 として厳 しく 批判 され るのであった。報告 に よれば,1981年 度か ら 3年 の間に, リザーブの総額 は 2.

5倍 に増大 したのであった (The Audit Commisslon for Local Authorities in England

and Wales,コ ろ夕身″)αtt θ″乙θ∽′A″筋οガ冴夕s'Eσθ%θ物ヵ 均″C彦%り α%冴聯 C″υ夕物公Mプ 筋タ

表 4 レ イ ト税率 の推移 :イ ングラン ド,1979〜 1989年度 年   度 住宅 レイ ト 税率 :ペ ンス  上 昇率 :% 事業 レイ ト 税率 :ペ ンス  上 昇率 :% 小売物価指数上昇率 :% 1979/80 1980/81 1981/82 1982/83 1983/84 1984/85 1985/86 1986/87 1987/88 1988/89 1989/90 78.6 100。1122.3140.4 150.2159.9173.3196.7210.3228.9250.1 1

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