2021年5月号 Vol.43/No.3/通巻259号/2021年
第4種郵便物認可(平成5年12月20日) ISSN 0919ー26972021年5月
信 頼 性 展 望﹁トリウム熔融塩炉がもたらす世界﹂ 日 本 信 頼 性 学 Vol.43 /No. 3 /通巻 259 号 /2021 年5月発行人 門 田 靖
編集人 田 村 慶 信
発行所 日本信頼性学会
発行年月日 2021年5月1日
〒163-0704 東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル4階
一般財団法人日本科学技術連盟 内
TEL 03-5378-9853/FAX 03-5378-9842
〒530-0003 大阪市北区堂島2-4-27 新藤田ビル11階
一般財団法人日本科学技術連盟 大阪事務所 内
TEL 06-6341-4627/FAX 06-6341-4615
〈関西支部〉
2021年
VOL.43,NO.3
展 望「トリウム熔融塩炉がもたらす世界」
お 知 ら せ
日本信頼性学会
故障物性研究会
前回に引き続き,2021 年 6 月例会も web 会議システム(Microsoft Teams)を活用して実施予定です.
ご参加を希望の方は,6 月 21 日までに事務局([email protected])宛てに,必ず,御所属,御名前,メール
アドレスを連絡頂けるようお願いします.そのメールアドレス宛てにTeams の開催案内を差し上げます.
(日 時)2021 年 6 月 25 日(金)15:00~17:00
Teams 会議室は 14:30 から開設する予定です.接続テストや雑談に活用してください.
(形 式)web 会議システム(使用ツール:Microsoft Teams)
*議題等の詳細は決定次第,下記,学会ホームページに掲載します. https://www.reaj.jp/modules/pico/index.php?content_id=72 【注意事項(重要)】 1)発表および資料の録画・録音・撮影は,禁止とします.法律に抵触する可能性がありますので,ご注 意願います. 2)研究会会員の方以外を含めた多人数での聴講は原則禁止とします.ただし,事前にオブザーバ参加の 連絡を頂いた方は除きます. 3)発表者以外の方は,質問するときを除き,マイクをミュートにしてください.
4)PC に Teams のアプリが無い場合でも,Microsoft Edge または Google Chrome であればゲストとして
参加することが可能です.無理にTeams をインストールする必要はありません. 5)諸事情により日科技連東高円寺事務所より参加したい方は,事務局(西﨑:[email protected])に参加申 し込みに合わせて申し出てください. 前回同様,定例会終了後に懇親会(オンライン飲み会)を開催いたします.ご参加希望の方は,定例 会ご出席のご連絡の際,その旨,お知らせくださいますようお願いします.(事務局宛:[email protected]) (連絡先)日本信頼性学会 事務局 [email protected] 故障物性研究会 主 査 土屋英晴 [email protected] 副主査 味岡恒夫 [email protected]
日本信頼性学会
Lcc(Life cycle costing)研究会
Lcc(Life cycle costing)研究会では,異なる専門分野やバックグラウンドを持つ約 10 名の研究会メン
バーで活動を行っています.年に5 回の例会開催を活動の基本としています.2020 年度からの新しい取
り組みとして,土曜日開催の推進と,Zoom を用いた研究会の実施が挙げられます.新型コロナウイルス
の感染拡大防止のために,当面の間は,研究会は原則としてZoom での開催といたします.
現在は,Lcc の研究を進めるうえで有用と考えられる IEC 60300-3-12(Dependability management - Part 3-12: Application guide - Integrated logistic support)の検討を行っています.研究成果を春季・秋季信頼性シ ンポジウム等で発表していく予定です.
本研究会にご関心をお持ちの場合には,ぜひまずは Zoom ミーティングルームにアクセスしていただ き,ご見学いただければ幸いです.主査(中島)宛に参加ご希望の旨をメールでご連絡ください.折り
返し,Zoom ミーティングルームの URL とパスワードをお知らせいたします.
(日 時) 2021 年 6 月 26 日(土)14:00~16:00
(形 式) Zoom を使用したオンライン会議
(検討内容)IEC 60300-3-12(Dependability management - Part 3-12: Application guide - Integrated logistic support)について,特にLife Cycle Costingとの関連を意識しながら検討していきます. (連絡先) 研究会主査 中島洋行氏 hiroyuki.nakajima@meisei-u.ac.jp 詳細は, https://www.reaj.jp/modules/pico/index.php?content_id=45 よりご参照ください.
ロボティクス・メカトロニクス講演会
2021(ROBOMEC2021 in Osaka)
日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催,ロボティクス・メカトロニクス講演会2021 in Osaka は,2021 年 6 月 6 日(日)~8 日(火)に大阪南港 ATC ホール(JR 新大阪駅から約 40 分)にて 開催します.6 月 6 日はワークショップ・チュートリアル・市民講座等を,6 月 7 日・8 日はテクニカル セッション,特別講演,企業展示等を行う予定をしています.今回のテーマは,「創造の灯―未来を照ら すロボティクス・メカトロニクス」です. 現在,発表者および参加者の皆様に安心して学会参加いただけるよう,大阪での現地開催とオンライ ン開催とを組み合わせたハイブリッド開催を実現すべく検討を重ねているところでございます.オンラ インで幅広い発表を効率的に視聴していただき,会場ではデモンストレーションや詳細な議論を安心し て行っていける講演会を提供すべく準備を進めて参ります. (日 時) 2021 年 6 月 6 日(日)~8 日(火) (場 所) 大阪南港 ATC ホール(大阪市住之江区南港北 2-1-10) (主 催) 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門 (協 賛) 日本信頼性学会 他 (問合先) 一般社団法人日本機械学会 総合企画グループ 佐藤氏 〒160-0016 東京都新宿区信濃町 35 信濃町煉瓦館 5 階 TEL03-5360-3505 FAX03-5360-3509 E-mail:[email protected]詳細は, https://robomech.org/2021/ よりご参照ください.
2021 年度(第 59 回)日本接着学会年次大会
第 59 回日本接着学会年次大会は,新型コロナウイルス感染拡大に関し依然として先行きが見通せな い状況にあり,当初予定しておりました「つくば国際会議場」での現地開催を取りやめオンライン開催 とすることを決定いたしました.参加要領の詳細につきましては,本誌ならびに学会ホームページにて 随時ご案内いたします. (日 時) 2021 年 6 月 24 日(木)・25 日(金) (場 所) オンライン開催 (主 催) 日本接着学会 (協 賛) 日本信頼性学会 他(問合先) 一般社団法人日本接着学会
〒556-0011 大阪市浪速区難波中 3-9-1 難波ビルディング 407 号室 TEL06-6634-8866 FAX06-6634-8867 E-mail:[email protected]
詳細は, http://www.adhesion.or.jp/nenkai2021/#gaiyo よりご参照ください.
第
51 回安全工学シンポジウム(安全工学シンポジウム 2021)
「ウイズコロナ時代の安全・安心」
(主 催)日本学術会議 総合工学委員会・機械工学委員会合同工学システムに関する安全・安心・ リスク検討分科会 (共 催)日本信頼性学会,他33 学協会 (会 期)2021 年 6 月 30 日(水)7 月 1 日(木),2 日(金) (会 場)オンライン開催 (参加方法)事前 web 申し込み(参加は無料ですが,ホームページから参加申し込みが必要です.) https://www.anzen.org/index.html (講演予稿集)web にて事前申し込み(一般 5,000 円,学生 2,000 円)(PDF ダウンロード版となります) 【特別講演】7 月 1 日(木)13:00〜14:00(予定) 「COVID-19 と建築空気環境」講演者:大岡龍三 氏(東京大学生産技術研究所 教授) 【基調講演】7 月 1 日(木)10:00〜10:40(予定) 「“産業安全行動分析学”の原理に基づく,新たな生活習慣,有益な生産活動のために」 講演者:北條理恵子 氏(労働安全衛生総合研究所) 【パネルディスカッション】 PD-1 ウイズコロナ時代の安全・安心(連携PD) PD-2 化学物質管理が創る安全・安心な社会〜SAICM の社会実装 PD-3 リスクアプローチは,どこまで可能性に迫れるか? 【オーガナイズドセッション】 OS-1 ノンテクニカルスキル教育の今後を探る OS-2 レジリエンス・エンジニアリングと安全諸理論 OS-3 人災の視点からの防災対策 OS-4 水素エネルギー技術の社会実装におけるリスクを考える ~水素ステーションを中心に~ OS-5 危機管理における労働・地域・セキュリティ等のレジリエンス向上を 目指す手法の開発と課題 OS-6 産業安全行動分析学を用いた機械安全の考え方 OS-7 外部要因による事故・災害(自然災害,人災)への対応 OS-8 需要設備のスマート保安に関する最新動向 OS-9 安全性設計と信頼性設計 OS-10 土木工学における安全問題 OS-11 組織行動からの事故などの未然防止 OS-12 自動運転の社会実装に向けた取り組み OS-13 避難が難しい人の火災時の避難安全を考えるOS-14 安心感側からみた「安全と安心」 OS-15 風水害への航空宇宙分野からの取り組み(仮) 【一般セッション 50 題程度】 (問合先事務局)一般社団法人 日本建築学会 E-mail:[email protected] 詳細は, https://www.anzen.org/index.html よりご参照ください.
第
7 回先端メカトロニクス国際会議
The 7
thInternational Conference on Advanced Mechatronics(ICAM2021)
本会議は,ロボティクス・メカトロニクスに関する伝統的な国際会議であり,初回は1998 年に東京大 学で開催されました.その後,ほぼ 5 年ごとに開催され,今回は第 7 回になります.ロボティクス・メ カトロニクスに関する要素技術・各種の先端分野,およびその境界領域の論文を幅広く募集いたします。 皆様,奮ってご参加下さい. (日 時)2021 年 7 月 1 日(木)~2 日(金) (形 式)オンライン開催 (主 催)日本機械学会 (使用言語)英語 (問合先)ICAM2021 実行委員会 E-mail:[email protected] 詳細は,https://www.jsme.or.jp/conference/icam2021/index.html よりご覧ください.
信頼性セミナー 動画版
JMP による信頼性データ解析と正確な寿命予測
=従来の方法からの脱却=
製品の寿命予測方法や信頼性向上について,統計解析ソフト「JMP」を用いたデモ(実演)とケースス タディを豊富に取り入れ,わかりやすく体系的に解説します.寿命を予測するための基礎的な知識に加 え,実使用環境下,部品劣化時,修理後,要因組み合せなど,様々な寿命予測方法を解説します.さら に,加速試験による寿命予測や設計段階の信頼性向上などの説明も加えます.講義では,伝統的な手法 の問題点や間違った使い方も取り上げながら,最新の信頼性評価方法を解説します. お好きな時間・場所で受講ができるオンデマンド配信での開催です.合間にはライブ交流会を講師に 直接質問ができるライブ交流会を開催し,万全のフォロー体制を整えております. (日 時) 2021 年 7 月 5 日(月)~8 月 3 日(火) 前半配信:7 月 5 日(月)~7 月 19 日(月) 交流会①:7 月 19 日(月)16:00~16:30 後半配信:7 月 20 日(火)~8 月 3 日(火) 交流会②:8 月 3 日(火)16:00~16:30 (形 式) オンデマンド配信+ライブ交流会 (主 催) 一般財団法人日本規格協会 (参加費) 一般価格:66,000 円(税込) 会員価格:59,400 円(税込) (問合先) 一般財団法人日本規格協会 研修ユニット 長岡 氏 〒108-0073 東京都港区三田 3-13-12 三田 MT ビルTEL:03-4231-8570 FAX:03-4231-8570 E-mail:[email protected] 詳細は,https://webdesk.jsa.or.jp/seminar/W12M1010/index/0000082 よりご覧ください.
21-4 講演会「第 31 回設計工学・システム部門講演会」
第31 回設計工学・システム部門講演会は,「持続科学としての次世代設計工学を考える」を講演会テー マとして,価値ベース設計の協創,デジタル技術の協創,マルチステークホルダーの協創,将来展望課 題定義の協創,社会イノベーションアイディア創出の協創,設計工学教育の協創の 6 つのコンセプトに 基づいて,従来のセッションの更新と新たなセクションの設定を行いました.今年の講演会では,オン ラインのメリットを活かし,多くの講演に聴講できる工夫と,現地参加型講演会と同様に特別講演,ワー クショップ,セミナー,ネットワークひろば,設計コンテスト,懇談会などのイベントをバーチャルツー ルによる会場で体験できる工夫で,オンライン・バーチャル講演会を開催いたします.社会課題解決に 向けた次世代設計工学のビジョン創出と時代の変化に対応できる産学官連携を盛り上げていきたいと思 いますので,多くのみなさまのご参加をお待ちしております. (日 時)2021 年 9 月 15 日(水)~17 日(金) (形 式)オンライン・バーチャル会議 (主 催)日本機械学会 (問合先)日本機械学会 設計工学・システム部門 (担当職員 秋山 宗一郎 氏) 〒160-0016 東京都新宿区信濃町 35 信濃町煉瓦館 5 階/TEL03-5360-3506 FAX03-5360-3509 E-mail:[email protected] 詳細は,https://www.jsme.or.jp/dsd/dsdconf21/index.html よりご覧ください.
11
thInternational Association for the Advancement of Space Safety(IAASS)
Conference -MANAGING RISK IN SPACE-
(日 時) 2021 年 10 月 19 日(火)~21 日(木)
(会 場) 大阪国際会議場
(主 催) IAASS, JAXA
(問合先)【IAASS】Tommaso Sgobba (English)
Executive Director Kapteynstraat 1 2201BB Noordwijk The Netherlands
Phone:+31(0)712020023 Mob.:+31(0)643552918 Email: [email protected] 【JAXA】Tetsuya Nakano (Japanese) 中野 哲也氏 (日本語)
Director, System Safety Unit Safety and Mission Assurance Department 2-1-1 Sengen, Tsukuba-shi, Ibaraki 305-8505 Japan
Phone/Mob: +81-50-3362-7001 Email: [email protected] 詳細は, http://iaassconference2021.space-safety.org/ よりご参照ください.
国際会議
ICECCS2021
The 26
thInternational Conference on Engineering of Complex Comupter System
ICECCS はソフトウェアシステムの伝統ある国際会議として知られており,要求工学,形式検証,設 計,モデル開発,信頼性,耐故障性,テスト,セキュリティなどの伝統的な研究テーマに加え,サイバー
フィジカルシステム,IoT, アジャイル開発,センサーネットワーク,ビッグデータに関する最近の話題
についても包括的な議論がなされます.
ICECCS は CORE Rank A のトップカンファレンスです.採択された論文は IEEE CPS から出版され るプロシーディングスに掲載されます.開催形態および投稿締切は以下の通りです. (日 時) 2022 年 3 月 26 日(土)~30 日(水) (主 催) 広島大学 (会 場) 広島(オンライン参加も含むハイブリッド開催) (投稿期日)アブストラクト投稿締切 2022 年 10 月 1 日 論文投稿締切 2022 年 10 月 8 日 *レギュラー論文(ロングペーパー(10 pages),ショートペーパー(6pages)) セッションの他にも,有識者による基調講演, 産学からのチュートリアル, サテライト ワークショップも併設いたしますので,奮ってご参加頂きますようご案内します. *原稿提出先は近日中にホームページ上で公開します. (問合先) 広島大学 土肥 正 氏 Email:[email protected] 詳細は, http://iceccs2022.xsrv.jp/ よりご参照ください.
The 6
thWorld Conference on Production and Operations Management
– P&OM Nara 2020
COVID-19 の影響を考慮して,以下の通り,国際カンファレンスの開催を再延期いたします. (日 時) 2022 年 8 月 23 日(火)~26 日(金) (主 催) オペレーションズ・マネジメント&ストラテジー学会 (協 賛) 日本信頼性学会 他 (会 場) 奈良春日野国際フォーラム(奈良市春日野町 101)(テーマ) P&OM and Strategy In the Era of Technological Revolution 詳細は, https://jomsa.org/worldpom/ よりご参照ください.
行事予定
下線は本学会主催行事 名 称 開催地 開催日 申込 参 照* 日科技連 第 111 回品質管理シンポジウム オンライン開催 2021/6/3-5 https://www.juse.jp/qcs/ ロボティクス・メカトロニクス講演会2021 大阪南港ATC ホール /大阪市住之江区 2021/6/6-8 https://robomech.org/2021/ 第59 回日本接着学会年次大会 オンライン開催 2021/6/24-25 http://www.adhesion.or.jp/nenkai2021/#gaiyo 故障物性研究会 オンライン開催 2021/6/25 https://www.reaj.jp/modules/pico/index.php?content_id =72 Lcc 研究会 オンライン開催 2021/6/26 https://www.reaj.jp/modules/pico/index.php?content_id =45 日科技連 第 50 回信頼性・保全性・安全性シン ポジウム オンライン開催 2021/6/29-30 https://www.juse.jp/rms/ 安全工学シンポジウム2021 オンライン開催 2021/6/30-7/2 https://www.anzen.org/index.html 第7 回先端エレクトロニクス国際会議 オンライン開催 2021/7/1-2 https://www.jsme.or.jp/conference/icam2021/index.html 信頼性セミナー 動画版 JMP による信頼性 データ解析と正確な寿命予測 オンデマンド配信+ラ イブ交流会 2021/7/5-8/3 https://webdesk.jsa.or.jp/se minar/W12M1010/index/00 00082 Lcc 研究会 オンライン開催 2021/7/17 https://www.reaj.jp/modules/pico/index.php?content_id =45 多様な知識を統合する技術の学習と実践の講 座:デザインレビュー 日科技連大阪事務所 大阪市北区堂島 2021/7/28-30 https://www.juse.or.jp/src/se minar/detail/99/26085 2021 年度 統計関連学会連合大会 オンライン開催 2021/9/5-9 https://confit.atlas.jp/guide/event/jfssa2021/topThe Reliability and Maintenance Engineering
Summit 2021 Nantong, China 2021/9/11-13 http://jgy.njtech.edu.cn/rmes.htm
21-4 講演会「第 31 回設計工学・システム部門 講演会」 オンライン・バーチャ ル開催 2021/9/15-17 2021/5/21 https://www.jsme.or.jp/dsd/dsdconf21/index.html 11th IAASS Conference 大阪国際会議場 大阪市北区 2021/10/19-21 http://iaassconference2021.space-safety.org/ 多様な知識を統合する技術の学習と実践の講 座:デザインレビュー 日科技連東高円寺ビル 杉並区東高円寺 2021/10/25-27 https://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/99/26085 多様な知識を統合する技術の学習と実践の講 座:デザインレビュー 日科技連東高円寺ビル 杉並区東高円寺 2022/1/24-26 https://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/99/26085
The 26th International Conference on Engineering
of Complex Computer System オンライン参加も含むハイブリッド開催 2022/3/26-30 http://iceccs2022.xsrv.jp/
The 6th World Conference on Production and
日産自動車が誇る「世界トップレベル」の
高 品 質 ・高 信 頼 性 のノウハウがここに!
日産自動車 「Full Process DR」 / 「Quick DR」
新製品の新規性に応じてデザインレビューを使い分ける最新の未然防止プロセス︕
FMEA を軸とした Full Process DR と DRBFM(Design Review based on Failure Mode)を軸とした
Quick DR のグループ演習でポイントを習得できます。
<開催日>
<対 象>
開発・設計・実験・生産技術・品質保証に携わっている技術者・管理者
<参加費
(税込)> 73,700 円(一般)/ 66,000 円(日科技連賛助会員)
<講 師> 大島 恵 氏 日産自動車㈱ Quick DR エキスパート講師
奈良 敢也 氏 日産自動車㈱
他、日産自動車において新しい未然防止手法、デザインレビューの開発、
導入、実践に携わってきた経験 豊富な講師陣が指導にあたります。
<詳細・申込> http://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/99/26086?reaj
“デザインレビューの形骸化”を感じている方、
“レビューア育成”の必要性を感じている方のヒントが必ず見つかる︕
形骸化した DR を打破し、受審者が率先して参加したくなる DR を実践するために、レビューアが持つべき必要
なコーチングスキルとマインドセットを講師が日産自動車で実践してきた事例と演習を交えて解説します。
<開催日>
2021 年 7 月 27 日(火)
<対 象>
・ 設計・開発・生産技術・品質保証に関わるエキスパート・管理職
・ デザインレビューのレビューアを目指す方
・ レビューアの心得とコーチングスキルを身につけたい方
<参加費
(税込)> 40,700 円(一般)/ 35,200 円(日科技連賛助会員)
<講 師> 大島 恵 氏 日産自動車㈱ Quick DR エキスパート講師
<詳細・申込> http://www.juse.or.jp/src/seminar/detail/99/26087?reaj
【ライブ配信セミナー(Zoom)】開催︕
設計・開発における未然防止手法デザインレビュー
-今 こそ安 全 ・安 心 で持 続 的 に成 長 する社 会 へ寄 与 するための人 材 教 育 を︕-
詳細・申込↓ 詳細・申込↓2021年7月7日(水)~8日(木)
レビューア育成セミナー
設計・開発における未然防止手法セミナー
日本信頼性学会誌「信頼性」
Vol.43
No.3 2021. 5月号
(通巻259号)
目 次
お知らせ ……… i 目 次 ……… xi 巻 頭 言 コロナ禍こそ積極的な論文投稿を……… 勝田 敬一 ……… 113 展 望 「トリウム熔融塩炉がもたらす世界」 トリウム熔融塩炉について……… 吉岡 律夫,木下 幹康 ……… 114 超小型熔融塩炉「miniFUJI Ⅱ」の提案 ……… 阿蘇 伸生 ……… 122 トリウム熔融塩発電炉システムの信頼性……… 二階 勲 ……… 128 余剰プルトニウムの核反応処理と熔融塩原子力技術………… 木下 幹康,吉岡 律夫 ……… 134 トリウム熔融塩炉がもたらす効果……… 眞田 克 ……… 139 用語説明……… 執筆者一同 ……… 145 報 告 日本信頼性学会関西支部2020 年度第 1 回講演会報告 ソフトウエア開発管理における品質/信頼性評価技術の基礎と応用…… 江上 豊彦 ……… 149 学会情報 2020 年度第 6 回理事会(第 270 回日本信頼性学会理事会)議事録 ……… 総務委員会 ……… 150 会員状況………152 編集後記 ……… 眞田 克 ……… 153 論 文 一般ワイブル分布による材料と機械要素の信頼性-チュートリアル ……… 清水 茂夫,大関 浩,清水 毅 ……… 155 広 告 ……… 一般財団法人日本科学技術連盟 ……… ix ……… 大同信号株式会社 ………… xThe Journal of Reliability Engineering Association of Japan
Vol.43 No.3 May 2021
Content
Preface
Be Proactive in Submitting Papers even Amidst this Coronavirus ……… Keiichi KATSUTA ……… 113
Special Survey
“The World of Thorium Molten Salt Reactors”
Thorium Molten Salt Reactor ……… Ritsuo YOSHIOKA, Motoyasu KINOSHITA ……… 114 A Proposal of Ultra-small MSR “miniFUJI II” ……… Nobuo ASO ……… 122 A Reliability of Thorium Molten Salt Reactor Power Plant ………Isao NIKAI ……… 128 Transmutation of Excess Plutonium and Technology of Molten Salt Reactor
……… Motoyasu KINOSHITA, Ritsuo YOSHIOKA ……… 134 Effects of Thorium Molten Salt Reactors ……… Masaru SANADA ……… 139 Term Description ……… All Authors ……… 145
Report
2020 1st Lecture Report of REAJ Kansai Branch ……… Toyohiko EGAMI ……… 149
From Editor ……… Masaru SANADA ……… 153
Paper
Reliability of Materials and Machine Elements by GWD-Tutorial
……… Shigeo SHIMIZU, Hiroshi OZEKI, Tsuyoshi SHIMIZU ……… 155
㈱日立製作所の勝田敬一です.2020 年より日本 信頼性学会の理事・総務委員を務めて参りました. 今後とも何卒宜しくお願い申し上げます. 昨年2020 年は,新型コロナウイルス感染症が全 世界で猛威を振るいました.様々な対策が講じられ ていますが,未だに完全な収束の目途は見通せず, 人類の社会活動は大きな打撃を受け続けています. 弊社でも,在宅勤務や時差出勤などを呼び掛け,感 染拡大の抑制に努めるとともに,フェイスシールド の提供,マスクの製造ラインの構築支援,紙幣除菌 装置の開発などを通じて,新型コロナウイルス感染 症克服に向け,社会に貢献する技術開発に努めてい ます. ところで,このような社会の状況を信頼性の観点 から見ると,これまでの部品単体,装置単体の信頼 性の向上はもちろんのこと,今後は,システム全体, さらには街全体,社会全体の信頼性向上が今まで以 上に望まれてくるのではないかと考えています. 少し話が飛躍してしまうかもしれませんが,今後 も人類は地震や感染症のような災害に何度も見舞わ れるでしょう.また,長期的な脅威としては,地球 温暖化の問題もあります.社会全体がこのような脅 威に見舞われたときに,いかに経済活動を停滞させ ず,街に住む人々の安全・安心な生活を維持できる か,まさにレジリエントな社会をどのように構築し ていくかが,今を生きる我々に問われてくるのでは ないかと考えています. ただ,これは大きな課題です.技術者1 人でどう にかできるものではありません.間違いなく「学」 「官」「産」が協力して解決すべき最大かつ最優先の 課題の1 つになるでしょう. さて,このようなとても大きい社会課題に対処し ていくためには,やはり今まで以上に様々な技術と その技術の融合が求められてくると思います.例え ば,エネルギー分野であれば,太陽光,風力,バイ オマスなどの再生可能エネルギー源を繋いで安定し た電力を供給するエネルギーマネジメントの技術で あったり,電動機分野であれば,磁石や鉄心の磁性 材料技術,高密度な冷却技術,高効率なモータ制御 技術を組み合わせる技術であったり,モビリティ分 野であれば,運転支援や自動運転の技術,信号や交 通流制御の技術であったり,デジタル分野であれ ば,データをサプライチェーンのロバスト化や効率 化に繋げるデジタライゼーション技術であったり, 挙げればきりがないほど,数多くの統合技術が求め られていく世の中になっていくと思います. 本学会には学生会員の方も多くいらっしゃいま す.皆様は,おそらく私の世代の技術者よりも幅広 い視野を持って,様々な技術を融合させながら,よ り大きな社会課題を解決していくことになると思い ます.昨今は,新型コロナウイルスの影響で,学会 もオンライン開催が増えています.オンライン開催 は気軽に聴講できるなどメリットも多々あります が,やはり,対面でのディスカッションなど肌感覚 で他の技術者と触れ合う機会が無いため,深い知識 の交換は難しいように感じています. そこで,これは他の多くの先生方も仰っているこ とですが,私もお勧めするのが論文誌への投稿と精 読です.論文誌に掲載された論文は,執筆者によっ て技術的知見が非常に丁寧に文章化され,その分野 の有識者による厳しい査読も経ています.その文章 を丁寧に読み込むことで,執筆者の想いが自然と伝 わってくるものです.また,自身の研究成果を論文 に纏める過程では,自身の考えが自然と整理され, その次の研究課題を見つけたり,イノベーションに 繋がるアイデアを生むことにもなります. ぜひ,皆様には,論文を本論文誌へ積極的に投稿 して頂き,ぜひ本学会をそのような知的交流の場と してご活用頂ければと思います.今後とも宜しくお 願い申し上げます. (かつた けいいち/㈱日立製作所)
コロナ禍こそ積極的な論文投稿を
勝田 敬一
トリウム熔融塩炉について
Thorium Molten Salt Reactor
吉岡 律夫
木下 幹康
Ritsuo YOSHIOKA Motoyasu KINOSHITA
概 要 近年,トリウム熔融塩炉と呼ばれる革新的な原子炉について,世界各国で開発が進められている.本炉型は, 炉概念や安全性概念が従来の軽水炉とは異なる液体燃料の原子炉である。本稿では,熔融塩炉の概念,熔融塩 炉の安全性,熔融塩炉の経済性などの特長,熔融塩炉の歴史,世界の現況,日本の現況,信頼性と安全性,安 全概念と深層防護,について解説する.
1.はじめに
本稿では,トリウム熔融塩炉と呼ばれる革新的な 原子炉について概説する.本炉型は,従来の軽水炉 (PWRやBWR)とは異なる概念の液体燃料の原子 炉なので,日本では殆ど知られておらず,また,日 本語の教科書もない.日本語の成書としては古川和 男の入門書1)がある程度である.しかし,近年,世 界各国で研究開発が進み,新たな実験炉が完成間近 であり,2020 年代の実用炉建設計画が進められて いる.ところで,後述のように,安全性の概念が従 来の軽水炉と異なるので,従来のような安全思想で 捉えることができるのかについて,本誌の読者にご 意見を賜りたく,寄稿する次第である. なお,以下の2~5 章については,英語版の熔融 塩炉の教科書に収録された筆者らの論文2)のデータ を基にしている.2.熔融塩炉の概念
熔融塩原子炉(以下,熔融塩炉)は,フッ化物熔 融塩に,親物質としてトリウム(Th)を ThF4の形 で混入した混合熔融塩に,核分裂性物質として少量 のフッ化ウラン(UF4)またはフッ化プルトニウム (PuF3)を混合したものを燃料塩とする液体燃料炉 である.フッ化物は一般的にはフリーベと称する混 合塩(LiF-BeF2,英語ではフライベと発音)で,他 のフッ化物を想定する設計もありえるが,典型例と して以下に紹介する. 上述の燃料塩と黒鉛減速材及び数本の制御棒を並 存させて炉心を構成し,燃料塩自体を循環ポンプに より炉心外に循環させている(図1).炉心内の減 速材は黒鉛で,炉容器及び配管・機器等はニッケル 系合金の一種であるハステロイ N 合金で作られ,炉 寿命期間中,燃料塩との両立性が良く,十分な構造 強度を維持できる.炉心で発生した熱は,燃料塩の 循環により炉外の熱交換器を介して,燃料塩とは別 のフッ化物塩,例えば NaBF4-NaF 熔融塩からなる 二次冷却材に伝熱し,さらにこれを熱源とする蒸気 発生器によって発電用水蒸気を作る.この構成はナ トリウム冷却高速増殖炉(FBR)と似ているが,熔 融塩炉では高い水蒸気温度により,軽水炉より高い 熱効率(44%)が得られる. ところで,「熔融塩(Molten Salt)」とは一般に塩 が高温で熔融してできたイオン性の液体で,イオン 同士がクーロン力で引き合っていて,各イオンは最 外周の電子殻が閉じた状態なので,熔融塩は化学的 に不活性である.そして低温では固体だが,融点以 上では熱振動がクーロン力を上回り,液体となる. ここで「塩」とは一般に酸とアルカリとが化学的 に中和して生ずる化合物であり,最も身近な塩に食 展 望 信頼性学会誌原稿,2021 年 4 月 9 日 展 望 概 要 近年,トリウム熔融塩炉と呼ばれる革新的な原子炉について,世界各国で開発が進められている.本 炉型は,炉概念や安全性概念が従来の軽水炉とは異なる液体燃料の原子炉である.本稿では,熔融塩炉 の概念,熔融塩炉の安全性,熔融塩炉の経済性などの特長,熔融塩炉の歴史,世界の現況,日本の現 況,信頼性と安全性,安全概念と深層防護,について解説する.トリウム熔融塩炉について
Thorium Molten Salt Reactor
吉岡 律夫
木下 幹康
塩(NaCl)がある.食塩を高温で熔融させれば熔 融塩の一種になる.熔融塩は一般に透明で,水のよ うなサラサラした液体であるが,水は含まれていな い.本稿で,サンズイ偏の溶融ではなく,火偏の熔 融という用語を使っている理由である.図2 は,融 点が約300 度の熔融塩だが,一般に熔融塩は蒸気圧 が低く,沸点もかなり高い.この実験が水なら,蒸 気もうもうとなっているところである. 図1 熔融塩炉の概念 図2 熔融塩の例
3.熔融塩炉の安全性
熔融塩炉は,液体燃料炉であること,親物質とし てウラン(U238)でなくトリウム(Th232)を用い ること等により,従来の低濃縮ウラン型やプルトニ ウム・ウラン型の固体燃料原子炉,いわゆる軽水炉 とは違って,下記のような高い安全性を持っている. ①前述のように,熔融塩は化学的に不活性であり, 空気や水と激しく反応せず,かつ不燃性である. ②各イオンは高温液体状態では自由に動け,また燃 料被覆管もないので,燃料塩に放射線損傷や燃料破 損が起きることはない. ③ウランなどの核燃料物質を含んだ一次系熔融塩 (燃料塩)の沸点は通常運転温度(約700℃)に比 べ十分高いため(約1400℃),燃料塩の沸騰に伴う 一次系ループ内の圧力上昇は起きない. ④従って,一次系ループおよび二次系ループの圧力 は非常に低くて,0.5MPa程度であるので,高圧が 誘因となる当該ループの破裂などの事故が起きるリ スクは本質的に排除される. ⑤一次系ループおよび二次系ループバウンダリ構造 材として想定されているハステロイ N(Ni-Mo-Cr-Fe合金)の腐食に関しては,熔融塩の適切な化学管 理により,運転中,健全性を維持できる. ⑥格納容器内には水が存在しないため,いかなる事 故状況下にあっても,水蒸気の発生に伴う格納容器 内の圧力上昇が発生することはない. ⑦一次系には水もジルコニウムもないので,軽水炉 で懸念されるような水-ジルコニウム反応による水 素発生はなく,水素爆発はありえない. ⑧燃料塩は,必要に応じて凍結弁(フリーズ弁)が 開き,ドレインタンクに排出される.一次系ループ 破損時に漏出する燃料塩は,凍結弁を介さずに非常 用ドレインタンクに排出される. ⑨燃料塩は,黒鉛減速材が適切な割合で存在する場 合に限り,臨界状態が維持される.事故時において は,燃料塩は減速材が存在しないドレインタンクに 排出され,再臨界事故を起こす可能性はない. ⑩熔融塩炉は,燃料塩が大きな負の反応度温度係数 を有することから,燃料塩の温度上昇を伴う原子炉 出力の異常な上昇は抑制される.なお,黒鉛減速材 の反応度温度係数は正であるが,黒鉛の熱容量が十 分に大きいことなどから,安全性に影響はない. ⑪ 通 常 運 転 時 に 気 体 状 の 核 分 裂 生 成 物 (FP : Fission Product)を燃料塩から分離して除去可能な ことから,事故時に炉心の放射能が流出するリスク を抑制することができる. ⑫燃料組成を必要に応じ調整できるため,炉の運転 継続に伴う燃料物質の減損を補償するための余剰反 応度を小さくでき,その結果,制御棒に要求される 反応度価値も小さくなる. ⑬熔融塩炉の核分裂性物質U233の遅発中性子割合 は軽水炉のU235 に比べて小さく,また,一部の遅 発中性子は炉心外で発生する.しかしながら,燃料 塩の大きな負の反応度温度係数および穏やかな反応度投入特性により,原子炉は安全に制御可能である. ⑭事故状況下において燃料塩がドレインタンクに排 出された場合でも,黒鉛が存在する炉心内への空気 流入がなく,かつ熱源が存在しないため,黒鉛火災 は発生しない. ⑮福島原発事故のような電源喪失や冷却不全に対す る防衛策は当初から盛り込まれている.
4.熔融塩炉の経済性などの特長
①経済性 熔融塩炉の経済性については,米国オークリッジ 国立研究所(ORNL)が,100万 kWe の熔融塩発電 炉の概念設計に対して詳細なコスト評価を実施して おり,発電コストを3 円/kWh 程度としている. 我々の提唱する小型熔融塩炉FUJI は 20万 kWe 程度 で,小型化により若干コストは悪化するが,5円/kWh 程度と見ている.その内訳としては,建設費では, 熔融塩炉が,FBR のような 3次系構成で多少複雑に なっている要素もあるが,プラント熱効率が軽水炉 より3割高く,炉内圧力がほぼ常圧で,安全系も簡 素化されているので,トータルでは軽水炉と同程度 とされている.燃料費では,軽水炉は大量の天然ウ ランと濃縮された U235を必要とするが,熔融塩炉 は,核分裂しない親物質として安価なTh を補給す るだけで,Th から核分裂性物質(U233)が生成す る.すなわち,原子炉に投入した U233とほぼ等量 の U233が Th から生成するので,いわゆる自給自 足が可能である.また,固体燃料とは異なり,燃料 成型加工費が不要なこともあり,燃料サイクル費で は,かなり安くなる.運転保守費は,放射能が高い 燃料塩が炉心容器外を循環しており,遠隔保守が必 要と考えられるが,炉内構造が単純で,安全系も簡 素化されていること,長期運転が可能なこと等によ り,軽水炉よりも安いとしている.また,熔融塩炉 は燃料交換が不要で,稼働率は軽水炉より高いと見 込まれるので,発電コスト上,有利である. ②U233-Thサイクルなので Pu や長寿命の超ウラン 元素(Np,Am,Cm)の発生量が少なく,例えば, Pu 生成量は U 燃料軽水炉の1/1000以下である. ③軽水炉からの回収 Pu をエネルギーとして利用し て Pu 消滅を図れる.100万 kWe プラントに換算す ると,年間で約1トンの Pu を消滅できる. ④U233と共に生じる微量の U232の崩壊過程での高 エネルギーガンマ線により,核拡散抵抗性に優れる. ⑤小型炉が有望であるが,大型炉も設計可能であり, さらに市場が広がる可能性が大きい.5.熔融塩炉の歴史
1944 年 4 月,原爆開発を終えた米国の著名な科 学者約20名が,終戦後を見据えて,新型炉委員会 を結成し,将来の原子力利用について討議した.こ の中には,原子炉の発明者でノーベル賞受賞者の フェルミ(Enrico Fermi)と,後のノーベル賞受賞 者のウィグナー(Eugene Wigner),その後に熔融塩 炉開発を推進するワインバーグ(Alvin Weinberg) らがいた.当時の背景として,ウラン埋蔵量は少な いとの予測を基に,フェルミらは高速増殖炉を推奨 し,ウィグナーは「原子炉は液体燃料を使用した化 学装置であるべき」とし,ウィグナーとワインバー グは1945 年に「Th を利用した液体燃料循環型の原 子炉」の論文を出す.そして,各種の液体燃料炉を 検討する.最初に水溶液系を検討するが高温化が困 難として放棄し,次に熔融金属(U-Cr)を検討す るが取り扱いが困難として放棄し,その後,熔融塩 に向かうが,熔融塩は何千種類もあり,最後にフ リーベ(LiF-BeF2)に行きつく.これらの試行錯誤を 経て,その後,オークリッジ国立研究所(ORNL)は, ワインバーグ所長のもとで,1970年代までトリウム 熔融塩炉を推進した. ORNL では,1954 年に最初の実験炉として航空 機用原子炉ARE を建設・運転した.ARE は熱出力 3MWt で,減速材はベリリウム酸化物,熔融塩は NaF-ZrF4を採用し,860℃と言う高温を達成した. 米国空軍の要請で,航空機のジェットエンジン用に 高温を必要としたことが,熔融塩を採用した理由の 一つと考えられる. その後,ゼロ出力の熔融塩実験炉 PWAR-1を建設 し,1957年に臨界に到達する. 最後に,熱出力約8MWt の熔融塩実験炉 MSRE を1965 年に完成させ,冷却材塩としてフリーベが 用いられ,炉容器などの金属部分はハステロイ N が用いられた.MSRE は 4 年間にわたり,事故や大 きなトラブルも無く,非常に良い運転実績を示した. 但し,発電系統は設置されていなかった.なお, MSRE は同じものが 2 基作られ,1基は保守や解体 の実証に用いられた.筆者は寡聞にして,原子炉開 発の歴史において,このような例を他に聞いたこと がない.図3 MSRE の上部構造
MSRE の成功後,ORNL は 1970年代に100万 kWe の熔融塩増殖炉 MSBR を設計した.MSBR は,出 口温度約700℃のフッ化物熔融塩(LiF-BeF2-ThF4 -UF4)を用い,減速材の黒鉛を4 年毎に交換し,連 続再処理設備を併設することにより増殖比1.06を達 成できる,という設計であった. しかし,その後,1976 年に熔融塩炉研究は全て 中止された.その理由について,ORNL 所長のワイ ンバーグは自伝で,①当時の潜水艦に搭載された軽 水炉が陸上の発電炉用に先行した,②原爆のために U-Pu サイクルが先行した,③Pu を使うための高速 増殖炉の開発予算がついて賛同者が多かった,④熔 融塩炉は今までの原発と全く異なる概念で理解者が 少なかった,⑤熔融塩炉では原爆用のPu を生み出 せないので好まれなかった,と述べている. ところで,日本では殆ど知られていないが,ワイ ンバーグは軽水炉の発明者で,特許も出している. しかし,彼は1958 年に出した原子炉物理の教科書3) で,「軽水炉で冷却が出来ないと,燃料が破損し,プ ラント全体が放射能汚染され,修復は極めて困難に なる」と,正に2011 年の福島原発事故で起きたこと を書いている.この教科書が書かれたのは,軽水型 原発が未だ完成していない時で,彼は50 年も前に福 島原発事故を予言していたことになる.ここに,彼 が熔融塩炉を推進したもう一つの理由,すなわち熔 融塩の利用により本質的に安全な原子炉を目指すと いう理由が伺える.筆者は上記教科書を大学院時代 に使っていたが,彼の指摘に気がついたのは,福島 原発事故の後であり,天才と凡人の差と言えよう.
6.熔融塩炉の世界の現況
ORNL の研究中止以降,この分野の研究開発は長 い停滞状態が続いたが,2010 年に中国がトリウム 熔融塩炉プロジェクト開始を政府決定し,中国科学 院傘下の上海応用物理研究所(SINAP)が 2011 年 より開発を始めた.2020年時点で約 700名の研究者 が従事し,中国初の熔融塩実験炉を2021 年内に完 成させるべく,建設を進めている.中国が熔融塩炉 開発を決定したのは福島原発事故前で,安全性向上 が主目的ではなかった.中国はウランを殆ど産出し ないが,Th は豊富にあることが動機の一つである. なお,Th は世界の多くの国で産出し,一般的には レアアース(希土類)の副産物として取り出されて いる(ただし,日本は Th を産出しない例外的な国 である).現在では,Th 資源利用や安全性向上のほ か,エネルギー問題の解決,再生可能エネルギーと の共存などを開発の理由としている4). 一方,2015 年末に,米国政府は,新型炉の商業 化を促進するためにGAIN という原子力分野のイノ ベーションを目指すプロジェクトにより,米国の新 型炉ベンチャー支援を開始し,産官学が一体となっ て新型炉を推進している.この中の炉型の一つが熔 融塩炉で,現在,北米には約15 社の熔融塩炉ベン チャーが実用化に向けてしのぎを削っている.この中 で,最も先行しているテレストリアル社(Terrestrial Energy Inc.)は,2020 年代中に実用 1 号機を実現する としている. 欧州各国も EU プロジェクトとして熔融塩炉の開 発を進めており,英・仏・独・伊・チェコ・オラン ダなどの原子力研究機関が協同して推進している. ロシアもEU に協力する形で推進しており,このほ ど,熔融塩炉建設計画を公表した.欧州が進めてい る 熔 融 塩 炉 は フ ッ 化 物 を ベ ー ス と し て い る が , ORNL が提案した連続再処理設備を採用する一方, 黒鉛減速材を削除した高速中性子型の熔融塩炉で, これから実験炉を建設しようという計画である.7.日本の現況
我々の提案する10-30万 kWe の小型熔融塩炉 FUJI (図4)は,設計の工夫により,ORNL が提案した 連続再処理設備を削除し,さらに黒鉛取替をせずと も30 年間の運転が可能であり,燃料も自給自足でき ることを示した.図4 小型熔融塩炉 FUJI の鳥瞰図 また,Pu の生成量は軽水炉の 1/1000 以下であり, 長寿命の超ウラン元素(Np,Am,Cm)の生成も 軽水炉の1/25 であることを示した.現在,米国の 革新炉では小型モジュール炉(SMR)が主流であ り,我々が小型炉をメインにした理由も,世界市場 への早期展開を図るためである.但し,電気出力が 数万kWeの超小型炉や,100万 kWeの大型熔融塩炉 の概念設計も実施しており,広い市場のニーズに応 えられるよう,検討を進めている. さらに,軽水炉からのPu を化学処理によって分 離し,熔融塩炉の初期核分裂性物質として利用する 設計を提示し,原爆材料となる Pu を殆ど生産しな い点と,軽水炉からのPu をエネルギーに変換しつ つ効率よく消滅処理する概念も提案している(図 5).この点が評価され,2006 年の古川和男の論文 「核拡散防止への実効ある提言」が佐藤栄作賞・最 優秀賞を受賞した. その他,上述のように,超ウラン元素の生成が非 常に少ないこともあって,超ウラン元素消滅炉とし て利用する設計についても提示している.なお,半 減期の短い放射性廃棄物については,数百年の保管 で減衰し,安定な状態となる. また,図5の熔融塩化学処理プラントに関しては, 弗化物熔融塩という特性を利用し,福島事故の熔融 燃料デブリの処理などに展開できる可能性もある. 図5 熔融塩炉による Pu 消滅処理の燃料サイクル なお,当面は,軽水炉から取り出されるPu を初 期燃料として熔融塩炉を起動するが,将来,大規模 な熔融塩炉導入が必要な場合は,今後開発するADS (陽子加速器による燃料増殖施設)を用いて,Th か ら大量のU233を製造することとし,これらを統合し たシステム「THORIMS-NES(トリウム熔融塩核エネ ルギー協働システム)」が提案されている5). ところで,熔融塩炉のキー技術は,①熔融塩技術, ②炉内黒鉛製造技術,③炉容器材料製造技術(ハス
テロイN合金),④高温融体技術,の4 つであるが, 幸いにも我が国はこれら全てを持っており,世界的 にも優位な立場にある.また,このことは,上記諸 外国との国際協力を進める際にも有利な点である. 以下にこれらのキー技術についての国内状況を示す. ①熔融塩技術 原子力分野においては,塩化物の熔融塩を利用し た核燃料の再処理研究が電力中央研究所などで開発 が進められてきた.また,核融合炉ブランケットに フリーベ熔融塩が想定され,核融合技術の一環とし て研究がなされている.その他,希土類抽出技術な ど,国内の熔融塩研究者は海外よりも多く,日本に 優位性がある分野である.また,熔融塩ポンプは, 既に国内企業が一般産業用に製造している. ②黒鉛製造技術 黒鉛は熔融塩炉の唯一の炉内構造物であり,稠密 性・耐照射性などが要求される.近年の高温ガス原 子炉の減速材として,国内企業が製造して国内外に 供給しており,日本のモノ造り技術を活かせる分野 である. ③炉容器材料製造技術(ハステロイN 合金) ハステロイには多くの種類があるが,熔融塩炉の 炉容器や配管等で使用する金属材はハステロイN 合 金で,フリーベとの共存性が良い.世界的にはハス テロイN の供給メーカーは数少ないが,国内にも 1 社あり,一般産業用に供給している. ④高温融体技術 熔融塩は化学的に不活性であり,熱衝撃も液体金 属に比べ小さい.従って,もんじゅ原子炉での高温 融体の取扱い技術が活用できると考えられる.また, 米国実験炉で実証されなかった蒸気発生器に関して は,もんじゅの Na 用蒸気発生器の経験が活用でき ると考えられる. 上記の要素技術を統合した熔融塩炉の開発を単独 で行なう場合の開発費用と期間を考慮すると,国際 共同研究プロジェクトに参加するという選択肢があ りえる.熔融塩炉に関する国際的な枠組みとしては, 第4世代原子炉国際フォーラム(GIF)の中に熔融塩 炉運営委員会が2005年に設立され,筆者らは設立以 来のオブザーバーメンバーとして参加している. 2013 年に,原子力学会の中に「熔融塩技術の原子力 への展開」研究専門委員会が設立され,各種の検討 がなされた.また,2019 年から,国内の熔融塩炉ベ ンチャーに対し,経産省の補助事業が開始された. 日本の優れたモノ造り技術を生かし,上記の要素 技術を統合したトリウム熔融塩炉を開発することは, 世界展開が可能で魅力ある技術目標を提示するもの であり,日本の原子力産業の活性化と人材育成のた めにも極めて有効と思われる.
8.信頼性と安全性
信頼性とは一般に,与えられた機能を果たす度合 いを意味し,安全性とは人に危害を及ぼさない度合 いを意味していて,両者は相互に関係している.例 えば,航空機の場合,エンジンの信頼性が失われれ ば,つまり故障すれば,墜落するしかなく,信頼性 と安全性は直結する.なお,正確な議論は当学会に よる記事6)を参照されたい. ところで,安全性を確保するには,まずはハザー ド(潜在危険源)を除去するという本質安全を図り, それが出来ない場合は安全系などによる安全確保を 図ることとされている.後者の思想は,今日では機 能安全として知られており,筆者も2006年の本誌 に寄稿したことがある7).原子炉の場合は,ハザー ドが放射性物質による放射能と,放射能による発熱 なので,これを除去することはできない.多くの産 業設備では,設備が停止すれば安全であるが,原子 炉では,停止後も放射性物質の崩壊による発熱(崩 壊熱)があり,通常の軽水炉の事故時には非常用炉 心冷却系(ECCS)を作動させ,炉心を冷却し続け なければならない.安全系の中には,自動で作動す るものと,運転員による操作を必要とするものとが あり,典型的な機能安全である.機能安全は,機器 のハードとソフト,そして人(運転員)によって達 成されるものなので,各々,故障や失敗がありえる. これらの確率計算には FTA や ETA のような信頼性 理論が役立つ.ただし,安全系の多重化と多様化, さらに安全訓練などを実施しても,ゼロリスクは達 成できない. さて,水は人類誕生以来,もっとも馴染みのある 物質である.飲食は勿論,身の回りに溢れていて, 安全なように思える.しかし,高温の水は圧力容器 の中で加圧し続けなければ状態を維持できない.ま た,高温の水が大気中に噴出すれば体積が千倍にも なる.さらに,福島原発事故で起きたように,高温 の水蒸気は燃料被覆管のジルコニウムとの酸化反応 によって水素を発生し,水素爆発に繋がる. 米国 ORNL が液体燃料として,最終的に熔融塩 を選択したのは,前述のように,高温でも常圧で扱えることや,化学的に不活性で安定な物質であるこ とが主な理由である.また,熔融塩炉本体には, ECCS のような安全系がないことも考慮すると,機 能安全からは少し遠い気がする.しかし,熔融塩炉 も放射能を内在している以上,本質安全ではない. 熔融塩という本質的に安全な物質を利用した機能安 全と言えるかも知れない.
9.安全概念と深層防護
熔融塩炉の安全概念としては,最初に,全ての原 子炉が備えなければならない「止める」「冷やす」 「閉じ込める」という三つの基本的安全機能がある. 停止機能は,いかなる時でも核分裂反応を停止さ せ,核分裂エネルギーの発生を終息させるものであ る.熔融塩炉の停止機能には次の三つの独立した系 統がある.第一の系統は,少数の制御棒による急速 な炉停止系であり,第二の系統は,燃料塩のドレイ ンタンクへの排出設備である.上記二つの系統は, 現在の安全審査基準を満たしている.これらに加え, 図 1 に示していないが,燃料塩濃度調整による第 三の停止系が後備炉停止系として適用可能と思われ る. 冷却機能は,事故後においても崩壊熱を継続的に 除去し,十分な冷却を行うことで燃料や一次系の健 全性を維持するものである.軽水炉においては,冷 却材喪失事故時の冷却水補給に非常用炉心冷却系 (ECCS)が必須であるが,熔融塩炉においては急 激に冷却材が喪失する事象が発生しないことから, これに該当する設備は要求されない.全交流動力電 源喪失などのようにすべての動的な冷却機能が失わ れる場合には,燃料塩はドレインタンクに排出され るが,このドレインタンクは,電源が不要な崩壊熱 除去系により冷却可能である. 格納機能は,重大事故時に環境への放射性物質の 影響を制御または最小限に抑制するものである.熔 融塩炉に対しては,ORNL が設計した熔融塩増殖炉 MSBR に対して提案された三重の格納障壁が想定 される.第一の障壁は,ハステロイN 製の原子炉容 器および配管などの一次系バウンダリ,第二の障壁 は,原子炉容器,配管および熱交換器を内蔵し,3 層で構成される高温格納容器,第三の障壁は,2層 で構成される原子炉建屋である.したがって,熔融 塩炉では合計6 層の格納施設となっている. 熔融塩炉では,気体状 FP は連続的に燃料塩から 除去されており,事故時の放射性物質放出リスクは 低く抑えられている.また,熔融塩炉には水蒸気や 水素ガスの発生による危険が排除されている.これ らの特長により,熔融塩炉の格納機能は,さらに強 化されているとみなせる. 原子炉施設に対しては,これらの三つの基本的安 全機能に加えて,その安全性をさらに向上させるた め,「深層防護」(Defence in Depth)の思想が適用 される.深層防護とは,以下の幾つかの安全要求レ ベルを施設の安全設計に取り入れることで,各レベ ルが突破されても,次のレベルで食い止めることに より,高い安全性を実現する思想である.各々のレベ ルと,その目的について,国際原子力機関(IAEA)の 定義8)に基づき,表1A に示す. 表1A 「深層防護」における安全要求レベル レベル 目的 レベル1 運転中の異常と故障の発生防止 レベル2 運転中の異常の制御と故障の検知 レベル3 設計基準内の事故管理 レベル1 は,異常の発生を防止するため,原子炉が 固有の安全性を有することや異常発生防止策として 安全装置や機器の信頼性の向上を図ることである. これらは,軽水炉と同様で,いわば安全性の第一の 防護層として,信頼性を置いていると言えよう. レベル2 は,運転中の異常の制御と故障の検知,制 御系,安全保護系,その他の監視機能である.なお, 軽水炉における異常検出の主目的は燃料破損の防止 だが,熔融塩炉では燃料破損がない. レベル3 は,設計基準内の事故管理,設計安全設備 等であり,想定すべき設計基準事故のシナリオを定 め,評価するものである.軽水炉においては,レベ ル2 を超えて設計基準事故となり,燃料破損が生じ るものの,大量の放射能流出を防止することがレベ ル3 の主目的だが,熔融塩炉では,(オフガスタン クの破損事故を除き)原子炉本体の設計基準事故で は放射能流出事故はないと評価されている.なお, 熔融塩炉の格納機能については,前述のように合 計6層の格納施設となっており,熔融塩炉は低圧で, 水素発生も無いため,格納容器の過圧破壊も起きな い.本来,レベル3 を超えないようにしなければなら ないが,福島原発事故で現実に起きてしまった以上, 表1B に示すように,深層防護の更なるレベルを規 定することとなった. 表1B 「深層防護」における安全要求レベル レベル 目的 レベル4 事故の進行防止と過酷事故の結果の軽 減を含む過酷プラント状況の管理 レベル-5 放射性物質の大量放出による放射線影 響の軽減 レベル4 は,事故の進行防止と過酷事故の結果軽減 などであり,軽水炉の場合,レベル3 を超えて炉心 損傷(炉心熔融)が発生した過酷事故時の対応であ る.一方,熔融塩炉では炉心熔融がなく,実質的に 過酷事故は起きないと言えそうである. レベル5 は,過酷事故時の放射性物質の大量放出に よる放射線影響の軽減であり,施設外での避難対応 などで,基本的に軽水炉と同一である.
10.おわりに
本稿では,熔融塩炉について,特に安全性を中心 に概説した.世界の殆どの先進国は熔融塩炉の実現 に向かって取り組んでおり,日本も優れたモノ造り 技術を活用して参画すべきである.更に詳しい説明 や,関心のある市民から寄せられた質問への回答な どを,筆者らの所属するNPO のサイト9)で紹介し ているので,コメントなどを頂ければ幸いである.参考文献
1)古川和男:原発安全革命,文芸春秋社(2011) 2)吉 岡 律 夫 , 木 下 幹 康 :“ Liquid Fuel, ThermalNeutron Spectrum Reactors”, 書 籍 “ Molten Salt Reactor and Thorium Energy”, Elsevier Inc., USA, 第11章(2017)
3)A. M. Weinberg,E. P. Wigner:Physical Theory of Neutron Chain Reactors, University of Chicago Press (1958)
4)徐洪傑:Progress of TMSR in China,日本原子力 学会,岡山講演(2018)
5)古 川 和 男 ほ か : Thorium Molten-Salt Nuclear
Energy Synergetics, J. of Nuc. Sci. & Tech.,Vol.27. No.12(1990) 6)山本正宣:信頼性と安全性について.日本信頼性 学会の安全への取組み,安全工学誌,2010年6月 号 7)吉岡律夫:ソフトウェア安全性に関する国際規格 の動向と課題,日本信頼性学会誌,2006年 7月号 8)IAEA:Defence in Depth in Nuclear Safety,
INSAG-10(1996) 9)トリウム熔融塩原子炉 紹介サイト: http://msr21.fc2web.com/ (よしおか りつお,きのした もとやす /トリウム熔融塩国際フォーラム) 吉岡 律夫(*1) 木下 幹康(*2) (*1)1970 年 3 月に大阪大学大学院・原子力工学専 攻修士課程を修了.同年に株式会社東芝に入社し, 原子炉設計と安全審査に従事.1991年より IAEA の 外部コンサルタントに現在まで随時従事.2004 年に 東芝を退社.2005 年に株式会社機能安全に入社し, 一般産業の安全評価に従事.2008 年にNPO 法人トリ ウム熔融塩国際フォーラムに副理事長として参加. 2011 年に初代理事長・古川和男の死去に伴い,理事 長に就任.2014 年に退任後,名誉理事長に就任. 2019年に株式会社トリウムテックソリューションの 技術顧問.現在に至る.トリウム熔融塩炉の研究開 発に従事.日本原子力学会会員,失敗学会理事. (*2)1974 年 3 月に慶應義塾大学・工学研究科・修 士課程修了.同年に電力中央研究所・電力中央研究 所・原子力技術研究所に入社.東大で工学博士号を 取得.2014年にNPO 法人トリウム熔融塩国際フォー ラムの第3 代理事長に就任.2020年より株式会社 MOSTECH 代表取締役.トリウム熔融塩炉の研究開 発に従事.日本原子力学会会員.日本工学アカデ ミー会員.
超小型熔融塩炉「
miniFUJI II」の提案
A Proposal of Ultra-small MSR “miniFUJI II”
阿蘇 伸生
Nobuo ASO
概 要
世界では,多くの熔融塩炉ベンチヤーが20 万 kWe 級の小型熔融塩原子炉の開発に鎬を削っている.その 20 万 kWe 級熔融塩炉の先駆けとして,また実証炉を兼ねる 2.5 万 kWe 級の超小型商用炉 miniFUJI II の概 念設計を行った.本稿では,その超小型熔融炉の特徴,安全性及び市場性について述べる.