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<論文>システムと経営管理に関する考察

著者

涌田 宏昭

著者別名

Wakuta Hiroaki

雑誌名

経営論集

25

ページ

145-160

発行年

1986-01-21

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005790/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

シ ス テ ム と 経 営 管 理 に 関 す る 考 察

1.

シ ス テムの 発展

企業な どの組 織体は, 高度な 組織 管 理を 実 施し よ うと す るとど うし て もシ

ス テム化を すす めなけ れ ばなら ない。 とい うのは, 管 理 の高 度化の ためには,

組 織行動を 展 開するに 必要な構 成要 素や 行 動過程 要 素の 合理的 な関係を 作り

上 げ ること が必要だ から であ る。し た が って, 現代 の組 織では, オー トメー

シa ン のシ ステ ムが導入 され,OA,FA,SA,

とい った シ ス テ ム が 発 展 す

る。 また, そ のシ ステ ム化へ の動機 には, つ ぎの よ うな もの も無 視できない。

つ まり, 人 間の生活 方式や 環境に 対し ての 欲望 が組織 の在 り方に 影響し,

そし てそ れ が新し い シ ステ ムの導 入へ と強 く働 くとい うこと がで きる のであ

る。 また労 働の改善 や効 率の向 上, そし て高い 生 産性へ の欲求 がそ の基 とな

っ てい る。 前者は, 未知 なる ものへ の挑 戦力 の原動 力 とな る。 後 者は, 高い

経 済力 の獲得 のため の原動力 と なる。い ず れにし て も, これらに よって古いy

ステ ムから 新し い シ ステ ムへ の 移行が 始 まり, サ ブシ ステ ムの組み合 せや

結 合方式 が変 る。時に よってそれ は 激し い 創造的 シ ステ ム展 開の嵐を 呼ぶこ

と もあろ う。 また時 に よっては, 巨大 な-y ステ ムの 出現 とな り,あ るい は数

多 くの分散 シス テ ムの展 開と もな る。

新し い シ ステ ムへの 移行とシ ステ ムの運用は,一人間に ょっ て作られ るが,

現代では 個人 よ りも一群 の人 々,お よび大衆(たとえば,地域住民,消費者,職

場集団)の思 考と行動 とに よっ て 生 み 出され る。 こ の思 考 と行動 とに 働 きか

け 反映す る諸 要因は, そ の時 々に よ って 異る であ ろ うが, そ の 源は 絶え ざる

生 活力を もつ, そし て 未知な る ものへ挑 戦 す る人 間 の生 命シ ステ ムにあ ると

い うこと ができ るのでは ない か。

とすれば, 人間 の生 命シ ステ ムに もっ とも適し た環境 や 経済社 会 のシステ

(3)

ム構成 が求めら れる こ とに なろ う。 経済シ ステ ムを 構成 する サ ブシ ステ ムが

いろい ろ工 夫さ れ, 変 化し 成 長す る のはそ の表れ でもあ る と理 解で き る。

経済 シ ステ ムは,多 種類 の シ ステ ム, た とえば生 産シ ステ ム, 分 配シ ステ

ム, 価 値シ ス テ ム等 々の シ ステ ムに よって成 り立ってい る が, そ れら のシ ス

テ ムは, ハード であ り ソフトであ り, また タ イトな結合(tightcoupling), ル

ー ズな 結合(loosecoupling)を も ってい る。 構 造全 体は 社 会の 必 要 に よって

そ の在 り方 を 決め てい る が, 細部は シ ステ ムデザ イナー の力 量に よる。 シ ス

テ ムの変 更は, 技 術や 環境 の進 歩に も よる が, こ の力量 不足に よる非 効率,

非合 理とい った 問題 の解 消 のた め 起るこ とが多い 。 た とえば, 省エ ネシ ステ

ムの採 用がそ れ であ る。

‥‥

さ て, 経済-y ス テ ムは 構成 とし て上部構 造 と下 部構造 とに 分れ てい るこ と

は一 般的 な常 識 とな ってい るが, これらは 数多 くの固定 的, あ るいは 流動的

なサ ブシ ステ ムに よって 出来 上っ てい る。 また経済 シ ス テ ムのサ ブシ ステ ム

であ る企業 とか 行政体 とい った 組 織体 も同 様に 上部 と下 部 の構 造を もってい

る。し た がっ て, 両構 造 の安定 性, 同調 性, 持続性, そし て進 歩 とい ずれ の

場 合 も, 変化 の 相関関 係 が問題 とな る。つ ま り, シ ステ ム化 お よび シ ステ ム

管 理が, 検討 され なけ れば なら ない。

今日の社 会は, 下 部構 造を 形成す るシステ ムに, 高 度 情報 技術 が導入 され。

創造 と変 化が シ ステ ムの進 歩を 呼び, その 影響は次 第に 上部 構 造 のシ ステ ム

に も及びつつ あ る。 何 が必 要シ ステ ムか, そし てシ ス テ ムデザ イン の在 り方

は 何か, と問わ れ てい るとい え よ う。 そし てそ の問い は, 企業 な どの組織体

のみなら ず, 社 会的一 般 の組 織-y ステ ムに も及んでい るので あ る。 た とえば,

今 日, 都市経 営 シ ステ ムの再設 計が問題 とされ るの もそ の一 例 とい っ て よい

のであ る。

2. 下部構造のシステムの展開

現代 の経済社会では,経済社会の基盤をなすシステ ムは,次第に 高度化し

て,囚定化し てい るものと流動的な部分との相互の組み合せが多様化し てい

る。たとえば生産シ ステ ムのオートメ化によってもたらされた高度フレ キシ

ブルなシステムはその典型的な例である。 また,情報 ネットワークは固定的

であっても,そ の利用 ステーシ3 ンを何処にす るかは, 流動的であるから,

(4)

ネ ット ワ ー クの 発 達 ゆ , シ ス テ ム利 用 の多 様 化 を 招い て い る と い う こ と が で き る√ 十 し かし シ 不 テ ム の 発 展 は , 販 売 シ ス テ ム, 流 通 シ ス テ ム の面 に も 及 ん で, そ れぞ れ 特 有 な シ ス テ ム展 開 を 果し て き てい る 。 例え ば, ス ー パ ー マ ー ケ ッ トのy ス テ ム, チ ェ ーン ス ト ア の シ ス テ ム, あ るい は 店 舗 シ ス テ ムと 無 店 舗 の シ ス テ ム, さ ら に 視 点 を 変 え て み る とPOS シ ス テ ム, 自 動 販 売 機 シ ス テ ム等 屯挙げ ら れ よ う。 また , キ ャ ッ シ ュレ ス時 代 の 方 式 を 実 現 す る 各 種 の シ ス テ ムに も注 目 さ れ る。 つ ぎ の 図1 は , 最 近 よ く使 わ れ る 解 説 用 の も ので あ る が, シ ス テ みの 展 開 ・ 発 展 を よ く 表し てい る。j とこ ろ で , こ の よ うな シ ス テ ムの 発 展 は , 一 様 で は な く, そ れ ぞ れ の 背 景 と 技術 開発 に 影 響 さ れ , い くつ か の 方 向 に 向 っ てい る。 た とえ ば , ス ー パ ー マ ー ケ ッ ト のシ ス テ ムは , 大 量 仕 入 か ら 廉 売 を 目 指し 。 そ こ に 新し い 方 式 と 方 法 とを 導 入し た 。 そ れ は よ り大 衆 化 さ れ た 市 場 開 拓 の 時 代 要 請 に マ ッ チし てい る。 また , 後 数 の セ ー ル ス空 間 を 一 つ の 統一 あ る空 間 とし て 扱 うこ とに よ る市 場 開 拓 の 試 み は , 通 信 シ ス テ ム の発 達 に よ っ て 無 店 舗 シ ス テJムを 効 果 の あ る シ ス テ ム とし た 。 さ ら に , 従 来 , 個 人 の 手 や 簡 単 な 方 式 に ま か せ ら れ てい た 情 報 利 用 は , 情 報 シ ス テ ム, 情 報 技 術 の発 展 に よ っ て,= 有 効 度 の 高い 合 理的 方 式 ・ 方 法 に よ り 扱 わ れ る こ とに な っ て き た 。 こ れ に よ りレ 情 報 支 援 の も とに 新し いPOS な ど の シ ス テ ムが 開 発 さ れ て い る。 − そし て こ れ ら は , お お よそ つ ぎり よ うな 進 展 方 向を も っ て い る と い うこ と が で き る。 す な わ ち レ ① 高 度 な 生 産 シ ス テ ムは , フ レ キ シ ブ ルな サ ブ シ や テ ムを 取 り込 み な が ら , 全 体は タ イト な 結 合 で , ハ ー ドシ ス テ ムを 基 本 とす る 。 ② ハ ー ド シ ス テ ムを 維 持 す る た め の ソフ ト シ ス テ ム が 増 加し , 人 々 の多 く は ソフ ト シ ステ ムを 中 心 に 働《 。 ③ シ ス テ ムの多 くは 単 純 化し た サ ブ シ ス テ ムの 複 会 化し た も の へ と 向 い , 結 果は 複 雑 化 す る。 ` ④情 報 技 術 の 進 歩 に よ り 経 済 シ ス テ ムの ほ と ん どは , 情 報 シ ス テ ム の支 援 シ ステ ムを 持 つ シ ス テ ム と な る。 ⑤情 報 シ ス テ ム の 進 歩 と 普 及 は , 従 来 , 不 明 確 七 測 定し え な い 部 分 を 明 確 にし , 管 理 可 能 な 領 域 とす る か ら 組 織 シ ス テ ム領 域を 拡 大し , 下 部 構 造 は,

(5)

一 一 一 一 -I6 < ^lilMS j 一 一 一 一 一 ︱ 一r4 . ら べ ふ 悠 悠 逝 甲L ﹁I − − − 日 ︲ □11111j 一 一 一 ] 晨 こ 咋 ご 心 痛 佃 一 ぶ ’ へ べ ぶ 悠 恣E 一 訟 域 ﹂ I 入 そ 入 丈 . ベ ー ド `い sapsJOl ^ioj:SOd:JunoDoy ;uaui33BUBp)jusb ’ ︶ryiMO3umDBp \[Jsipxo ^i ^V ・nJ .YJssuadsTQuse3: ︵13punjiOJfjBwA3uom:JWTAr 111111111 ︲11111 LI ∼ 白 話

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(6)

次 第に タ イト な 結 合 で あ る シ ス テ ム関 係 とな る。 以上 の よ うな 展 開 は , 社 会 の 経 済 的 基 盤 の シ ス テ ム 化 を 促し , 社 会 そ れ 自 体を シ ステ ム 社 会 へ と 誘 導 す る。 そし て, こ の よ うな シ ス テ ム社 会 で は , 人 々は , 一 つ の シ ス テ ムに 頼 っ て 日常 生 活 を 送 る こ と は あ り え な い の で , 複 合 し た シ ス テ ムや シ ス テ ム の種 類 と 用 途 に つ い て 数 多 く 知 ら な け れ ば な ら ず , 下 部 構 造 の シ ス テ ムに は そ れ 用 の メ タシ ス テ ムが 求 め ら れ る こ と に な る。 卑 近 な例 で は , 列 車 ・ 電 車 等 の時 刻 表 が 厚 く な る とそ の 解 説 の た め の 頁 が 設け ら れ, 見方 , 読 み 方 の ガ イ ド が 行 わ れ る の も そ の 例 で あ り, 交 通 網 を 監 視し た り, コ ン トl==・− ル す る た め の シ ス テ ム の発 展 もそ の 例 で あ る。

3. 上部構造のシステムの展開

上部構造のシステ ムは,下部構造のシ ステムを動かし,誘導し ,あるいは

編成し ,改善し,シ ステ ム管理を施行し てゆくために 作られるシステ ムであ

る。このシステムは,意思決定過程を中心に, 計画シ ステ ム, 統制システ ム

等から成 る経営シ ステ ムでもあ り,文化,政治などの社会構造の基幹的シス

テムとし て描くこともできる。このシステ ムは,\管理システ ム, 行政システ

ムと呼ばれるが,シ ステムの強 化が,し めっ け的に行われると管理社会の強

化となる。民主的な方向を辿ると参加ツステ ムが発走する。

ところで,上部構造のシステムは,周知のように, トップ ダウン型,ボト

ムアップ型に分れるが,いずれにし ても個人指導のシ ステ ムか集団指導型の

システムかに よって,その特長を異にす る。前者では 下部にゆ くほ ど機械論

理的な組み立て となり,下部には ソフトシ 不テ ムやル ーズな 結合のシステム

はあまり発達し ない。後者においてはこの逆で,ソフ トシ ステムは上部のみ

ならず下部に もそ の事情に 応じて固有な形で発達する。

つぎに指摘し たい のは,上部構造のシステ ムの特長であ る。つまりそれは

柔軟性を もち, 魔力の働 く余地を残し てい るシス テム世界であることである。

たとえば,知識の集積がすすみ,知識を基にし た決定,論理行動 の選択が行

われても,なお, 意思力,神経作用,あるいは 意外性等が反映し ,非論理的

な部分をもつシ ステ ムを構成し てい る。この非論理的 部分は, 全体システム

の挙動に伴い,過程中に生ず るもので,システ ム構成 そのものは,一般的に

みて,論理的な構造となっている。

(7)

モ の故に, そ(7)シフ,テ ムは ハードシ ステ ムを 一 部に も ちな がら 全体は ルー

ズな 結合で 覆わ れ,し か も関係の基 本は タ イトであ るとい うシ ステ ムとなっ

てい る。このシ ステ ムを 運用 す るた めには, バ ッ クア ップす る高 度な情 報シ ス

図2

ソフト支援型システム

図3 ソフ ト多様型シ ステム 図4 ソフ ト多重 ネットワ ーク型システ ム

(8)

テ ムが 必 要 で あ り, また 下 部 構 造 と の シ ス テ ムに 関 係 も 次 第 に タ イ トな 部 分 とル ー ズ な 部 分 の 役 割 が 明 確 な も の と な るた め , ソフ ト 支 援 型 の構 造 が 必 然 的 な シ ス テ ム デ ザ イン と な る。 こ の 支 援 型 シ ス テ ムは , 図2 ∼ 図4 へ と向 い , 一 般 的 に ソフ ト思 考 の 強 い シ ス テ ム 社 会 に な る とい え る 。し かし, 基 盤に は よ り 複合 化 さ れ た ハ ー ド シ ス テ ムの 創 造 的 発 展 が あ る こ と を 指 摘し て お きた い 。

4

シ ステ ムの 進歩

われ われ のここ で扱 ってい るシ ステ ムの進歩は , 高 度化一 平均 化一 高度化

とい う過 程 と単純 化 と複雑化 との繰 り返し , そし て 複合, 連結 の中で の分散

化,総 合 化 の繰返し で, より高度な 統合シ ステ ムを 作 り上げ てい る。し かし ,

必ずし も 型通 り変 化す る もので もな く, あ る一 定 の時 間 と成熟 がシ ステ ム管

理に求 められ る。 繰 り返し の中 でシ ステ ムは 安定し ,一 定 期間 持続 する。つ

ぎに, 環境 の変 化に 刺戟さ れて, シ ステ ムの 更新, 改 善 が実施 され る。一定

期間の持続は ,平 均 化 が前 提であ り, 変 化は平 均 化から の脱却を 促す ことに ,

な る。 こ こでい う平 均 化は, 高 度の段階 で, そ の技 術 が一 般大 衆の受け入 れ

易い使用 水準 まで成 熟し , 普及す るとい う意 味で使 用し てい る。

し かし , 技術 利用 のこ の ような一 般化は, 高 度 シス テ ムの停 滞 とか,レ ベ

ル ダウンを 意 味す る ものでは ない 。 高度技 術が ハ ードな シ ステ ムに 繰 り入れ

ら れ, 一般大 衆 の ソフ ト技 術 もし くは, 利用 す る ソフ トシ ステ ム娯 よってこ

れを十 分駆 使 でき る よ うに な った とい うこ とであ る。

平均 化 と高度化 との繰 り返し の中で, シ ステ ムは 進 歩し , 社 会に 定着す る

が,こ の繰返し の中 で, わ れわ れの利用 す るシ ステ ムの背 後に あ るシ ステ ム

や 基盤 となっ てい るシ ステ ムは 複雑化し , より 高度 とな る。し か も, そのシ

ステム水準は, ヒ ュー マン ス ケールを 越え てい る場 合 が多い ので, イン ター2

フ ェースとか メタシ ステ ムの利用 が ます ます 重要 な課 題 とな る。

つ まり, 社 会的 に 新し い 職業や 新し い 産業 が発展す るであろ うし , また,

システ ムが, シ ステ ムを 動 かす とい う仕組に な る。 さらに , 組織 の中 の人 た

ちは, も のを 作 り, も のを 処 理す るが, 総 てシ ス テ ムに より実施 され るから,

シ ステ ムの力に よって もの が作ら れ, 処 理さ れ るとい うこ とに なる。

つぎに, ハードシ ステ ムの 進歩は, 必然的 に ソフト シ ステ ムの進歩を うな

がすこ とに な る。 とい うこ とに な れば, シ ステ ムの関係 は ます ます 複雑にな

(9)

る。 また変化への対応,変化の中で のシステ ム運用の問題は,当然のことと

し て,システ ムを タイトなものとルーズなものへとのより分

けを必要とする。

ヒューマン スケールにウェ イトがかけられれば

, ルーズな結合が注目され,

メカ ユズムの高度化は, タ イトな結合を促進す る。そし て,いずれの場合で

乱 それらに対応するソフトが進行し ,現象的には ソフ ト社会といわ

れるも

のが形成されてゆくことに。

なる。なぜなら,機能の専門 化が

すすめば, 分化

と統合のシステ ムが発達し ,それは また知的システ ム

, ソフトウェ ア技術の

進歩を 促進することになるからであ る。そし てそれにより

,組織的構造と社

会的シ ステム構造において, ソフ トシステムを基本システムたらし める動因

の形成 が芽生えてくるのであ る。

ソフト社会におけ る組織形成は,二つの構造的側面を もつ

,一つは, ハー

ドシ ステムを コア(Core)システムとし て, ソフトシステムでこれ を

覆 うとし

い うような構造である。 これは, ラ ッパを伏せた形に, 円筒形の耀をかぶせ

たような形で表 現できる(図5 参照)

。岨の大きさや形状は

, ソフトシステム

に よって変る。

図5

さ て, 第二 の 構造面は,・

・一 ドシ ステ ムとソフ トシ ス

テ ムの接 点に あ る。ジ ョ イン ト ・シ ステ ム, バ ッフ ァ・

シ ス テ ムとい わ れ るもの がこれであ る。 組織は

, サブシ

ステ ムの構成 上, そ の質 と量 とが異 る場 合が多 く, また

環 境に対 す るシ ス テ ムの 適応度 も異 るので, こ の よ うな

補 助シ ステ ムの駆使 が, 全体 シ ステ ムの効率, あ るい は

信頼 性を 左 右す るこ とに もな るから であ る。 とい うこ と

は, 高 度情 報社 会 の組織 シ ステ ムは , 従前 の組 織シ ステ

ムに みられ ない サ ブ・シ ステ ムを 持 つ とい うこ とな の

あ る

また,他方, システムの陳腐化, システ ム相互のアソ バラソ ス等にょって

生ずる障害に も注目し なけ ればならない。 とい うのは, この障害は

,システ

ム構成 の中に カオスc 混沌)の空間を作 り上げ るので

,その対策とし て シ ス

テム管理のためのソフ ト技術が発達する。そし て, ソフトシステムは拡大す

る。し かし, かかるカオスを,新し いシステ ム転換への動機要因とみるな

ば,それは,展開への触媒とし て考えられ, システム思考の新しい面で

,こ

(10)

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(11)

r 一―1

L

11111 −IIIJ 1 −1111-\ 情 報 処 理 Γ − − − ︲L

図7

情報技術の進展

語………'H

字………夕h

印 刷… … …大 量 情 報の保 存 ・流 通 電 気 通 信 …… …H寺間・距離 の克 服 コ ンピ ュ ータ………・大 量 情報 の蓄 積 ・ 加 工

情報シス尹ム……[ 豆白 玉 玉目 φ 坦 鼓慰 鮫

新情報時代は,

「情報」が資源として社会 の各部門で

高度に活用される時代である。

れ は, ソフ ト社 会 のマ ップに 新し い 課 題を投げ かけ るこ とに な る。 つ まり,

カオ スは 必ずし も, シ ステ ムの対 立 概念では ない場 合 かお るから であ る。 と

い うこ と から, シ ステ ムの設定, シ ス テ ム維 持, シ ステ ムの革 新を ど の よう

に 果し て ゆくかにつ い ては, シ ステ ム環 境に 発生す るカ オスの動 きに注 目す

る必要 があ る。 また, 図6 に みら れ るよ うに, 情報技 術 は絶え ず 進歩し , 普

及し , 適用 分野を 拡大 す るから, 技術上 のアン バ ラン スが カオ スの発 生を 促

し , 新し い 空間を 誘導 す る。 そし て, 情 報技 術進歩( 図7 ))を 形づ く る 諸

技 術は, 互い に 相乗効 果 も加え て, シ ステ ム(特に情報システム)の多 様化 時

代を 招来 す るこ とに な る。

5. シ ス テ ム の 多 様 化 シ ス テ ム の多 様 化 に は , 単 純 な シ ス テ ムの多 様 化 と単 純 シ ス テ ム の 複 合 化 に よ っ て もた ら さ れ る多 様 化 , あ る い は , 高 度 シ ス テ ム の も と で の サ ブ シ ス テ ム の多 様 化 に ょ っ て 招 来 さ れ る も の, 高 度 シ ステ ム 自体 の 多 様 化 等 の場 合 が あ る。 そし て 今 日で は , い ず れ の 場 合 で も 企業 シ ス テ ムに おい ては,; 具 体 的 に は,FA,OA,SA 等 の シ ス テ ム展 開 に そ の 例を み る こ と が で き る の で あ る。 ♂j・ ■■ さ て,FA に し て もOA に し て も, 組 織 的 に モ ノを 作 り, 情 報 処 理 ・ 伝 達

(12)

を す る と い う構 想 で, 人 と 機 械 を 配 列し , ど の よ うな 多 様 化 シ ス テ ムを 構 築 す る か とい うこ と に な る。 そ のた め に , 組 織 的 な 構 成 と シ ス テ ム化 が 検 討 さ れ る こ と とな る 。 更 に, こ の 組 織 に は , 目 的 と 環 境 が あ るか ら , そ れ ら に 適 合す る た め の 要 素 と 手 段 が 必 要 で あ る。 要 素に つ い て は , 任 務, 単 位 , 関 係。 配 列, 群 , 流 れ とい っ た 観点 か ら 検 討 す る 。 また , 手 段 に つ い ては , ア ウ ト プ ッ ト の 希 求 水 準 と技 術 利 用 条 件 を 検 討 す る こ と に な る。 環 境 に 対 し て は , 適 応 性 のあ るシ ス テ ム の 構 築 に な る が , こ れ に は 学 習 シ ステ ム, 予 測 シ ス テ ムが 必 要 で , 結 局 の と ころ , 仕 事 を 遂 行 す る 継 続的 な 仕 組 み とし て の シ ス テ ムを , 行 動 の 循 環 過 程 に 合 わ せ て 矛 盾 な く 維 持 す る こ と に つ き る 。 特に 今 日は 多 様 化 の時 代 で , そ れ に 相 応 す る 有 効 度 の 高 い 統 合 シ ス テ ムを 目指 す こ と に な る。 多 様 化 を 指 向 す る 際 に , シ メ テ ム構 成 ・ 運営 の 考 慮点 とし て , 水 平 的 , 垂 直 的 時 間 の使 い 方 , また こ れ に 合 せ て 分 化 , 統 合 の方 式 と が あ る。 こ れ ら は , 組 織 シ ス テ ム の 現 代 的 特 長 と み ら れ る の で, 若 干 の検 討 を 加え た い 。 な お, 本 稿 で は , 社 会 シ ス テ ム の サ ブ シ ス テ ムとし て の企業 シ ス テ ム の場 合 に 限 定し た 。 (1 ) 水平的な時間の展開 / 水平 的 な 時 間 の 展 開 は , モ ノを 作 る 流 れ , 事 務 処 理 の 流 れ 等 々 の 流 れ の 単 列を 並 列化 し て そ の場 合 のそ れ ぞ れ の 時 間 を 総 計し , 一 定 時 間 内 で の 流 れ の 総 量を 増 大し , 時 間 当 り の 行 動 の 展 開 を 拡 大し よ うと す る も の であ る。 し た がっ て , 前 者 の 流 れ 処 理 に お い て は , 処 理 の 順 序 , 作 業 の 組 合 せ が 問 題 と な

いず れにし て も, 組織

の環境に合わせて,時間当りの投入を考えなけ ればならない。 組織行動の有

効性は,この時間の効率的使用に関係し てい るからである。OA

の技術は,この効率化にプラスの作用を果たす。 とい うのは,これま

で幾つかに分かれていた作業区分を,OA

鉄器の 水準に合わせて統合するこ

とができるから であ る。 また,並列において 乱

より能率のよい ラインの選

択ができるからであ る。FA につい ては,周知のことであ るからここで説明

の必要はない だろ うが,近年,著し く進歩し たフレ キシブル・オートメーシ

ョンは,多 角化し た中での水平的時間展開への改革方式とし て評価される。

今後はOA

の前進が,FA を更に内容あ るものとするだろ う。

(2) 垂直的な時間の展開

(13)

水平 的 な時間 の展 開は, モ ノの流れを 水平的に とらえ て, こ れを 組織的な

展 開 とし て ゆ くもの であ る。 そこでは, 展 開の広 さと一 般化 お よび 特定 化が,

製 品思 考で まとめ られ る。 これに対し て 垂直的 な展開は , 計画 と統 制とい う,

視 点 から 時 間的 展開 の内 容を 考え てい るので, 浸透力( 深さ), 統合 性( 全体),

均 衡 性, 相関性 とい う点を 重視し , そ の上で のシ ステ ムづ くり とな る。

こ のために, 指

とい うこ とが

される。そし てまず全体の流れが集中化し た場合,分散化

し た場合の効率が問題になる。階層の存在はどの組織で も大きな検討点であ

り,階層間のネットワー クと階層内の水平的 ネットワー クの構成 が問題とな

る。垂直的な展開は,空間を重ねる形の中での時間短縮 と速度がポ イントで

あり, 水平的展開は,空間の同一化,投入各時間の総計 と展開 の広さがポイ

ントとし て指摘できる。つ まり,同じ ネットワークの設定であっても, シス

テ ムの構成と運用が異るのであ る。

(3) ストックとフローそしてパターンFA

でもOA

でも,扱っているモノと情報には, スト ックとフローそし て

パターンがある。つ まり,材料や製品の在庫,あるいは 情報の蓄積が必要だ

し, また, 材料・製品の流れに加えて情報流通も必要である。 この必要はで

きるだけ 効率のよい“必要” でなければならない。ここ で経済性,的確性の

原則が働き, オートメ化の方式が工夫され パターンの導 入にな るのである。

また,モソ の生産でも情報の生産でもそれ相応の型があ る。この型がある

から,継続し て生産でき,利用者に能率 よく提供されることにな る。一般に

パターンといわれてい るもので, モノの体系と情報の体系にとっては重要な

ものとされる。FA やOA

ではこのパターンも注 目され る点であ り,もちろ

んこれをテコとし てその効果を高めている。 パターンは ,モ ノや情報の構成

に 秩序を与え, 扱い 方を 特定化するからである。特定化は更に空間と時間の

視点からいろいろな工夫をこらすことに よって,新しい 方式へと展開する。FA

とOA

は このような考えをシステ ムとし て表現し た ものだともいえ る。

(4) 分化と組織とOA

時間的水平展開と垂直展開は,組織構造に一つの型を与える。時 間的に組

織の仕事が展開し て, 目的に沿った成果が生み出されるためには, 組織の構

(14)

成 要 素 が, そ れ に 応 じ た 配 列 と な り, 機 能し な け れ ば な ら な い か ら で あ る。 従 来 で は こ のた め に, 垂 直 分 化 の 傾 向 を た ど っ て 組 織 化 が 行 わ れ て き た( 図8) 。 こ の 分 化 に よっ て 組 織 は , あ る 程 度 , 合 理的 な 仕 事 の 配 分 と 命 令 と 実 施 の区 分 を 作 るこ と に 成 功し て い る 。 し か し , 垂 直 分 化 は タ テ型 部 門 組 織 を 作 り上 げ る が , 水 平 関 係 に おけ る機 動 性に 欠 け , 環 境 の 変 化 に 対 応 す る 組 織 とし ては 不 充 分 で あ る 。 マ ト リ ッ ク ス 組織 も 導 入 さ れ て は い る が, よ り ネ ッ ト ワ ー ク型 の 方 式 を 活 用 す る こ と も 図8 垂 直 分 化 図9 水 平 分 化 r ト ぐ し [ 二=E 〉分化 前 の関 係 一一一一− 分 化後 の関 係

下位

(15)

l 。、 。ト ベ ぷ べ40 琲 日 汰 箭 順 十 徊13 >vx'2 : < .a) ^liq ︸{ 蝋

ぐコ

終 ェ 鰯 λ こヽ垣 ト

球 ふ 州 λ Γヽ諾 ト

(16)

ポ イン ト であ る。OA の も と では ,図9 の よ うに, 水 平 分 化 を 可 能 と す る。OA 化は , 組 織 の中 の要 素 の 自 由 度 を 保 ぢ な が ら , 上 位 シ ス テ ムノ 下 位 シ メ デ ム お よび 水 平 分化 を 推 進 す る。 下 位 シ ス テ ムは 機 械 化 が 中 心 で,り人 間 は 上 位 シj ステ ムヘ 移 行し , 全 体は ネ ッ ト ワ ー ク で ま とめ ら れ る 。 機 械 化 の 主 体 はOA 機 器 であ るが ,FA で はp ボ ッ斗 に よ る無 人 工 程 シ ス テ ム が 発 達 す る 。 また , ソフ ト社 会 では , す でに 説 明し た よ うに , ハ ー ド シ ス テ ムを 基 盤 と し な が ら , 各 槍 の シ ス テ ム が 発 達 し √ 全 体 は 情 報 シ ス テ ムで 結 び, ニ自動 化 が 促 進さ れ る。 た と え ば 富 士 通 ( 株) の 館 林 工 場 に おけ るFA シ ス テ ム の 例 を み ると 図10 の よ うに 描 か れ て い る 。

6.

シ ステ ムの 拡張と 高 度機 能化

丿

組織シ 不テ ムを 考え ると,全 体 とし ての システ ムと部 分とし て のシ ステ ム

に分け ら れる。 部分 とし て のシ ステ ムは, 全体 とし て の シ ステ ムの部 分 であ尚

るから, あ くまで全 体に対し て, 合 理的 存在 とし て のサ ブシ ステ ムで なけ れ

ばなら ない。 ところ が, オフ ィスシ ステ ムにあ っては, この サ ブシ ステ ムが

デスク事 務 の非 構造的 作業 を 中心 に 組み立 てら れた ものを多 く包含し てい る

ために ,全 体 への整 合 性に欠け る面を もっ てい る。し た がっ て, これ まではゾ

全体に 対し ては, シ ステ ムとし て の有効 性に 問題 があ った。 そ こで, 現在,

オフ ィスシ ステ ムに対し て, 高度 な機 械化 シ ステ ムと情 報技 術 の適用 が試 み

られつっ あ り, 機 能自体 が 高度機 能化し て きてい る。 こ のよ うな 傾向 は また,

オフ ィスのシ ステ ムが, フ ァ クトV,

ス トアといっ た面 へ機 能拡 張す る 傾向

を辿 るきっ かけ ともな ってい る。 とい うのは, オフメ スシ 不テ ムは, 生 産事

務や販売 事 務, 在 庫事 務等 の よ うに 機能面 にそ って展 開し , オフォ スを 中心

に 組織 の全体 と 部分 の結合機 能を 果し てい る。 そ のため に, 事 務 の高度 化ぱ,

支援先 めシ ステ ム化を も促進す る こ とに なる から 七あ る。 …

… …

ここで は,OA

シ ス テ ムの 側から 他 シス テ ムへの機能 拡張を 取 り上げ たが,

一 般的に は,あ るシ ステ ムがそ の 環境や関 連シ ステ ムに 強 く働 きかけ , その

機 能の拡 充を 計 る時, そ の シス テ ムは 拡張す る。 また 機 能は 高度化し, そ のハ

ード側面 の拡張を 援け る ため の ソフ トシ ステ ムが発達す る。 シ ス テ ムの再編

成,再 構成 も行わ れ る。 この ソフ トシ ステ ムとハー ドシ ステ ムの展 開 は,別

の見方 では,人 的 シ ステ ムと機 械 シ ステ ムの分離・ 統合 の現 象面 から も説明

(17)

することができる。

以上の検討から,ここでは,われわれの扱 うシ ステ ムは,一定の時間と一

定の空間においてのみ,その合理性を もち, また,シ ステ ムはその条件にお

いてのみ矛盾な く生存するとい うことができ る。とい うことは,時空間の変

化は, 絶えずシステムの変化へ の動因となり,それはあ る段階,ある過程を

経た後,実際の行動となって表れる。その際,その変化に相応する技術の進

歩が伴えば,変化は,さらに現行のシステ ムを 高度システムへの展開へと導

く。し かし,そ の変化と方向とをわれわれが,十分理解しなければ,システ

ム変化 の有効性を社会的,組織的なものとすることは できない。

7.

とい うことから,経営管理におけ るシステ ムのもつ 意味と役割は限りなく

大きい。何故なら経営管理の在り方がシステムとし て表現され, また経営管

理システ ムに よってそのパワーを発揮し てい るから であ る。し かもこのシス

テ ムは,適正な経営管理を維持するためには,常に生成し 発展し, ダイナミ

ヅクなシステ ムとなってい るから

,システ ム管理は経営管理にとって重要な

側面をなし ているといえ る。そし て今日のシステ ム管理には, ハード・ソフ

トの両面から の考察と時間と空間とに よる把握が, きわめて重要なものとな

っているとい うことができる。

1) た とえば, ラドレ イは, 単純流れ生産システ ムに 対し て, コンピ ュータ・ベー スの生産統制システムを対比 させ, 後者 のシ ステ ムでは ,生産統制のバッケー ジが,フレ キシブルで,かつ 目的 適合的な点 が特色とな ってい るとい う。G.W ・Radley ,ManagementInformationSystems,N.Y.,1974,pp.169 ∼171.2 )B.El,Hadidy,ed.,TheInfrastructureofanInformationSociety,N.Y.,1984,pp.54 ∼56. 本書に 収録されてい る「情報 システ ム一 開発のキ イーフ アクタ」 のペ ーパーでは, システム開 発に, 維持,監 査, モニター, 評価のス テ ップとそのため の技術設定が必要であ る と強調し てい る。3 ) オフ ィス・オ ートメーション学会第11 回全国大会 資料集 「新 情報時 代」(富士 通 ㈱製作) より引用。

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