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施工管理の改善によるウレタンゴム系塗膜防水層の改修工事後の品質および経年後の点検結果

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日本建築学会技術報告集 第 27 巻 第 65 号,48-53,2021 年 2 月 AIJ J. Technol. Des. Vol. 27, No.65, 48-53, Feb., 2021 DOI https://doi.org/10.3130/aijt.27.48

施工管理の改善によるウレタン

ゴム系塗膜防水層の改修工事後

の品質および経年後の点検結果

 

AGING INSPECTION RESULTS

AFTER RENOVATION WORKS OF

POLYURETHANE WATERPROOFING

MEMBRANE FILM WITH

IMPROVEMENT OF CONSTRUCTION

MANAGEMENT

奈良圭一ー ーーーー * 1 玉田雄次ー ーーーー * 2 森田喜晴ー ーーーー * 3 名取健太郎ーーーー * 4 安部和広ー ーーーー * 5 七牟禮博幸ーーーー * 6 石原沙織ー ーーーー * 7 古賀純子ー ーーーー * 8 宮内博之ー ーーーー * 9 キーワード: ウレタンゴム系塗膜防水層,施工管理,改修工事,点検 Keywords:

Polyurethane waterproofing membrane film, Construction management, Renovation works, Inspection

Keiichi NARA

ー ーーーーーー * 1

Yuji TAMADA

ーーーーーーーー * 2

Yoshiharu MORITA

ーーーー * 3

Kentaro NATORI

ーーーーーー * 4

Kazuhiro ABE

ーーーーーーー * 5

Hiroyuki NANAMURE

ー ー * 6

Saori ISHIHARA

ーーーーーー * 7

Junko KOGA

ーーーーーーーー * 8

Hiroyuki MIYAUCHI

ー ーー * 9

The method for construction management for construction woks of polyurethane waterproofing membrane being improved in repair work site was described in this research. The effectiveness of the method was confirmed by being applied to subsequent repair works. To check the quality of repair work of polyurethane waterproofing membrane, thickness of membrane was verified. The aging condition was also inspected for ensuring aged membrane.

*1 ㈱日防技研  (〒 179-0085 東京都練馬区早宮 1-52-7-209) *2 匠リニューアル技術支援協会  *3 ルーフネット  *4 ㈱マサル  *5 田島ルーフィング㈱  *6 日新工業㈱  *7 千葉工業大学 博士(工学) *8 芝浦工業大学 博士(工学) *9 国立研究開発法人建築研究所 博士(工学)

*1 Nichibo Giken Corporation

*2 Takumi Renewal Association of Technical Assistance

*3 Roof-net

*4 Masaru Corp.

*5 Tajima Roofing Inc.

*6 Nisshin Kogyo Co., Ltd.

*7 Chiba Institute of Technology, Dr. Eng.

*8 Shibaura Institute of Technology, Dr. Eng.

*9 Building Research Institute, Dr. Eng.

施工管理の改善によるウレタン

ゴム系塗膜防水層の改修工事後

の品質および経年後の点検結果

AGING INSPECTION RESULTS AFTER

RENOVATION WORKS OF

POLYURETHANE WATERPROOFING

MEMBRANE FILM WITH

IMPROVEMENT OF CONSTRUCTION

MANAGEMENT

奈良圭一 *1 玉田雄次 *2 森田喜晴 *3 名取健太郎 *4 安部和広 *5 七牟禮博幸 *6 石原沙織 *7 古賀純子 *8 宮内博之 *9 キーワード: ウレタンゴム系塗膜防水層,施工管理,改修工事,点検 Keywords:

Polyurethane waterproofing membrane film, Construction management, Renovation works, Inspection

Keiichi NARA **11 Yuji TAMADA **22

Yoshiharu MORITA **33 Kentaro NATORI **44

Kazuhiro ABE **55 Hiroyuki NANAMURE **66

Saori ISHIHARA **77 Junko KOGA **88

Hiroyuki MIYAUCHI **99

The method for construction management for construction woks of polyurethane waterproofing membrane being improved in repair work site was described in this research. The effectiveness of the method was confirmed by being applied to subsequent repair works. To check the quality of repair work of polyurethane waterproofing membrane, thickness of membrane was verified. The aging condition was also inspected for ensuring aged membrane. 1.はじめに 現在、区分所有集合住宅の老朽化が社会問題化し、経年数の長い 集合住宅においては財政難により適切な修繕工事、維持管理が滞り、 管理不全住宅となり地域へ悪影響を及ぼすことが懸念される。分譲 集合住宅では、長期修繕計画に基づく計画修繕工事やアップグレー ドのための改修工事は、現状で 12 年程度の修繕周期で行うことが一 般的である。建築物の供用期間終了まで必要な修繕・維持管理費を 確保するために、高い製造品質の工事と定期点検・補修により大規 模修繕該当部位の状態を良好に保ち、修繕周期を延伸することで維 持管理費用の削減を図り、建物を長寿命化することが求められる。 一方、集合住宅等の大規模修繕において、的確な施工管理および 技能者の技能はその後の耐用年数に大きな影響を及ぼす要因の一つ であり、長寿命化やコスト削減を図る上で合理的な管理手法や技能 者教育が求められている。しかし、実際には有効な管理、技能者教 育がどのように実践されているかその実態は明らかにされていない。 本報告では、大規模修繕の主要な対象のうち屋根防水に着目し、2 件の大規模団地(各々A 団地、B 団地と呼ぶ)での実際のウレタンゴ ム系塗膜防水による防水改修工事において実践した施工管理につい て述べる。また、膜厚に着目した施工時の改善点を検証し、施工管 理手法および改善した施工法を適用した防水層の施工後の品質と経 年後の定期点検結果からその有効性を述べる。また、防水層の経年 後の性能保持状況を確認することにより、修繕周期の延伸の可能性 を模索する。なお、本研究の一部は日本建築学会大会にて発表済み である1) 2.既往の研究 建築物の品質確保における施工管理の改善の重要性については従 来より指摘されており、例えば国土交通省の総合技術開発プロジェ クト「建設事業の品質管理体系に関する技術開発」2)において品質 管理の手法が示されている。 ウレタンゴム系塗膜防水については、西村らのウレタン防水層の 塗膜厚さに及ぼす希釈と施工具の影響3)、鶴田らの屋上平場部を対 象としたウレタンゴム系塗膜防水層の膜厚と施工性4) 、名知らのプ ロセス管理法を用いたウレタンゴム系塗膜防水の品質管理5)などの 研究がある。 本研究は、これらの既往研究と同様にウレタンゴム系塗膜防水の 膜厚に着目し建築物の実際の施工の成果を検証したものである。 3.研究の方法および対象団地の概要 3.1 研究の方法 対象とした防水工法はウレタンゴム系塗膜防水であり、改修にあ たっては既存の防水層を撤去し、新たに防水工事を実施している。 まず大規模団地(A 団地)屋根のウレタンゴム系塗膜防水の改修 工事における管理手法の見直しおよび技能者教育の経緯を記述する。 *1 (株)日防技研 (〒179-0085 東京都練馬区早宮 1-52-7-209)

*1 Nichibo Giken Corporation

*2 匠リニューアル技術支援協会 *2 Takumi Renewal Association of Technical Assistance

*3 ルーフネット *3 Roof-net

*4 (株)マサル *4 Masaru Corp.

*5 田島ルーフィング(株) *5 Tajima Roofing Inc.

*6 日新工業(株) *6 Nisshin Kogyo Co.,Ltd

*7 千葉工業大学 博士(工学) *7 Chiba Institute of Technology, Dr. Eng.

*8 芝浦工業大学 博士(工学) *8 Shibaura Institute of Technology, Dr. Eng.

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施工管理の改善によるウレタン

ゴム系塗膜防水層の改修工事後

の品質および経年後の点検結果

AGING INSPECTION RESULTS AFTER

RENOVATION WORKS OF

POLYURETHANE WATERPROOFING

MEMBRANE FILM WITH

IMPROVEMENT OF CONSTRUCTION

MANAGEMENT

奈良圭一 *1 玉田雄次 *2 森田喜晴 *3 名取健太郎 *4 安部和広 *5 七牟禮博幸 *6 石原沙織 *7 古賀純子 *8 宮内博之 *9 キーワード: ウレタンゴム系塗膜防水層,施工管理,改修工事,点検 Keywords:

Polyurethane waterproofing membrane film, Construction management, Renovation works, Inspection

Keiichi NARA **11 Yuji TAMADA **22

Yoshiharu MORITA **33 Kentaro NATORI **44

Kazuhiro ABE **55 Hiroyuki NANAMURE **66

Saori ISHIHARA **77 Junko KOGA **88

Hiroyuki MIYAUCHI **99

The method for construction management for construction woks of polyurethane waterproofing membrane being improved in repair work site was described in this research. The effectiveness of the method was confirmed by being applied to subsequent repair works. To check the quality of repair work of polyurethane waterproofing membrane, thickness of membrane was verified. The aging condition was also inspected for ensuring aged membrane. 1.はじめに 現在、区分所有集合住宅の老朽化が社会問題化し、経年数の長い 集合住宅においては財政難により適切な修繕工事、維持管理が滞り、 管理不全住宅となり地域へ悪影響を及ぼすことが懸念される。分譲 集合住宅では、長期修繕計画に基づく計画修繕工事やアップグレー ドのための改修工事は、現状で 12 年程度の修繕周期で行うことが一 般的である。建築物の供用期間終了まで必要な修繕・維持管理費を 確保するために、高い製造品質の工事と定期点検・補修により大規 模修繕該当部位の状態を良好に保ち、修繕周期を延伸することで維 持管理費用の削減を図り、建物を長寿命化することが求められる。 一方、集合住宅等の大規模修繕において、的確な施工管理および 技能者の技能はその後の耐用年数に大きな影響を及ぼす要因の一つ であり、長寿命化やコスト削減を図る上で合理的な管理手法や技能 者教育が求められている。しかし、実際には有効な管理、技能者教 育がどのように実践されているかその実態は明らかにされていない。 本報告では、大規模修繕の主要な対象のうち屋根防水に着目し、2 件の大規模団地(各々A 団地、B 団地と呼ぶ)での実際のウレタンゴ ム系塗膜防水による防水改修工事において実践した施工管理につい て述べる。また、膜厚に着目した施工時の改善点を検証し、施工管 理手法および改善した施工法を適用した防水層の施工後の品質と経 年後の定期点検結果からその有効性を述べる。また、防水層の経年 後の性能保持状況を確認することにより、修繕周期の延伸の可能性 を模索する。なお、本研究の一部は日本建築学会大会にて発表済み である1) 2.既往の研究 建築物の品質確保における施工管理の改善の重要性については従 来より指摘されており、例えば国土交通省の総合技術開発プロジェ クト「建設事業の品質管理体系に関する技術開発」2)において品質 管理の手法が示されている。 ウレタンゴム系塗膜防水については、西村らのウレタン防水層の 塗膜厚さに及ぼす希釈と施工具の影響3)、鶴田らの屋上平場部を対 象としたウレタンゴム系塗膜防水層の膜厚と施工性4) 、名知らのプ ロセス管理法を用いたウレタンゴム系塗膜防水の品質管理5)などの 研究がある。 本研究は、これらの既往研究と同様にウレタンゴム系塗膜防水の 膜厚に着目し建築物の実際の施工の成果を検証したものである。 3.研究の方法および対象団地の概要 3.1 研究の方法 対象とした防水工法はウレタンゴム系塗膜防水であり、改修にあ たっては既存の防水層を撤去し、新たに防水工事を実施している。 まず大規模団地(A 団地)屋根のウレタンゴム系塗膜防水の改修 工事における管理手法の見直しおよび技能者教育の経緯を記述する。 *1 (株)日防技研 (〒179-0085 東京都練馬区早宮 1-52-7-209)

*1 Nichibo Giken Corporation

*2 匠リニューアル技術支援協会 *2 Takumi Renewal Association of Technical Assistance

*3 ルーフネット *3 Roof-net

*4 (株)マサル *4 Masaru Corp.

*5 田島ルーフィング(株) *5 Tajima Roofing Inc.

*6 日新工業(株) *6 Nisshin Kogyo Co.,Ltd

*7 *7 同工事においては全体を第 1 期と第 2 期に分けて 2 年間で同季節に 施工を行ったが、その第 1 期工事において防水膜厚の過不足があり、 施工品質にばらつきのあることが判明したため、これを解決するた め第 2 期工事着工前に管理手法の見直しを行っている。第 2 期工事 における改善の取組みの成果については、竣工後 10 年間の定期点検 結果にて取組みを実施していない第 1 期工事と比較し検証する。 さらに、A 団地で抽出した施工上の改善点について、ウレタンゴ ム系塗膜防水の膜厚を指標として実験室での実験により検証を行う。 さらに、その検証結果を反映した B 団地の施工後の品質について、 5 年後の点検結果及び膜厚測定結果により検証する。 3.2 対象団地の概要 対象とする団地の概要および工事仕様を表1に、工期および施工 面積を表2に示す。 A 団地は埼玉県に位置する 19 棟からなる大規模団地である。本報 告の検討は、全 19 棟の 3 回目の屋上防水改修工事で施工されたウレ タンゴム系塗膜防水工法を対象とする。 B 団地は埼玉県に位置する 32 棟からなる大規模団地である。本報 告の検討は、全 32 棟の 3 回目の屋上防水改修工事で施工されたウレ タンゴム系塗膜防水工法を対象とする。改修工事は全体を 7 工区に 分けて 2 年間で施工した。 4.A 団地での取組みおよび屋上防水工事竣工後 10 年間の点検結果 4.1 概要 第1期工事で判明した膜厚の過不足・施工品質のばらつきを解消 するため、第2期工事において次節に示す改善の取組みを実施した。 また、この取組みを反映した改修工事後に、第1期(1~3 工区) は 1、3、5、7、10 年目、第2期(4~6 工区)は 1、3、5、8、10 年 目の各 5 回点検を実施した。施工品質計画統括責任者(現場管理者)、 主任技術者(職長)、職種別責任者(技能者)が点検を担当し、不具 合項目と発生部位を都度記録した。 4.2 改善の目的と内容 ・施工体制 第 1 期と第 2 期の施工体制を図1に示す。第 1 期では、現場代理 人 1 名とウレタンゴム系塗膜防水専属で経験年数 3~5 年の実績を持 つ技能者 6 名(図の A~E は経験年数の順)による構成で、責任者で ある職長以下は、上からの指示に従うだけで改善の生まれないトッ プダウン体制であったが、第 2 期では、職人全員を工種毎の責任者 に任命し、元請に増員された施工品質計画統括責任者が品質管理に 関する教育・指導を行うことで、経験の浅い職人からも積極的な問 題提議や改善提案が期待できるボトムアップ体制に変更した。 ・施工・検査・手直しの流れ 施工・検査・手直し(是正)のサイクルフローを図2に示す。第 2期着工前の準備期間に策定した品質管理計画を第2期の施工に適 用した。施工後の検査で不合格となった場合は、すぐに是正工事に 着手せず原因究明と対策について検討を行うこととし、過去に例が ない原因だった場合は、品質管理計画書に手直し方法・検査合格基 準等を追記することとした。 また検査の合否に係わらず技能者主導の品質向上を期すため、工 程ごとの品質管理計画の見直しおよび最適化を行なった。 ・屋上の温湿度測定 品質に影響する条件下での施工を回避するため、温湿度計による 施工場所の環境測定データをグラフ化し、技能者に明示した。 ・防水層の断面確認(空気巻き込み量等) 施工方法および施工具の点検方法・使用方法の明確化を期し、2 A団地 B団地 1966~1968年 1973~1974年 19 32 580 770 種 別 2成分形ウレタンゴム系塗膜防水材 設計塗布量 (平場) 設計塗布量 (非平面部) 3.9㎏/㎡ (比重1.3) 4.5㎏/㎡ (比重1.5) 設計膜厚 種別 2成分形 アクリルウレタン 樹脂仕上材 2成分形 ハルスタイプ アクリルウレタン 樹脂仕上材 設計塗布量 0.16㎏/㎡ 0.23㎏/㎡ 仕 上 材 全 景 項  目 建物種別 構  造 階  高 工 事 年 棟   数 非平面部:密着工法 既存防水層:全撤去 仮設:スタンション足場 3.0㎜ 3.9㎏/㎡ (比重1.3) 改修防水仕様 防 水 材 防水種別:ウレタンゴム系塗膜防水 平場:通気緩衝工法 戸  数 団地型分譲マンション 壁式RC造 5階建 表1 団地概要および工事仕様 <第 1 期> <第 2 期> 図1 施工体制図 主任技術者 職長 ウレタンゴム系塗膜防水 1級防水施工技能士 職人 D 職人B 職人A 職人 C 職人E 元 請 一 次 下 請 協力 施工品質計画統括責任者 (2級建築施工管理技士) 現場代理人兼 監理技術者 協議 指示 提案 指示 提案 指示 提案指示 提案指示 提案 指示 提案 下 地 研 磨 責 任 者 下 地 不 具 合 補 修 兼 区 割り責 任 者 ウ レ タ ン 防 水 責 任 者 下 地 勾 配 ・ 凹 凸 等 調 整 責 任 者 環 境測 定 兼 材 料 攪 拌 責 任 者 協力 協力 協力 現場代理人兼 監理技術者 元 請 主任技術者 職長 ウレタンゴム系 塗膜防水 1級防水 施工技能士 一 次 下 請 指示 職人A 職人C 職人D 職人E 職人B 指示 指示 指示 指示 指示 表2 工期および施工面積 役物 平場 第1期(1~3工区) 9 1,026.3 5,661.4 2005年9月~2006年4月 第2期(4~6工区) 10 970.8 5,115.8 2006年8月~2007年4月 B団地 1~7工区 32 740.6 11,831.2 2011年11月~2014年11月 工 区 棟 数 面積(㎡) 工期 項 目 A団地

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成分形ウレタンゴム系塗膜防水材およびシーリング材攪拌後、材料 の一部をサンプル採取版に採取し、硬化後のサンプルの切断断面を 技能者に明示し、ピンホールの存在を認識させた。 ・区割りの細分化 膜厚の過不足解消を目的とした区割り方法の改善を行った。第 1 期では全体を一定面積で分割していたが、第 2 期においては架台お よび図3に示す屋上端部のU字溝について更に面(天端、立上り内 部、外部)ごとに一定面積で分割した。表3に概要を示す。 ・膜厚測定 架台、パラペットに使用したU字溝等の非平面部(密着工法)の 膜厚を一層毎に図4に示す針入式膜厚計で測定し、最小値・最大値・ 平均値・標準偏差で評価した。また、6 工区では平場面(通気緩衝 工法)についても膜厚を一層毎に図5に示す渦電流式膜厚計で測定 した。 4.3 点検結果 表4、図6に 10 年間の点検で発生した不具合のうちウレタンゴム 系塗膜防水層の劣化と施工に起因する不具合の項目、不具合と判断 する1箇所当りの寸法・数量の目安、発生状況を示す。 平場面の点検結果は、第 1、第 2 期共不具合は確認されず、健全 な状況であった。これは第 1、第 2 期共通の条件である技能者の固 定、区割りによる塗布量管理、屋根勾配に応じた粘度調整の効果が 現れたと考えられる。 架台やパラペット部分に使用したU字溝の表面である非平面部の 第 1 期(1~3 工区)、第 2 期(4~6 工区)の点検結果を図7に示す。 不具合発生率は、不具合箇所数を施工面積で除したものとした。 第 1 期では、多発した防水層の破断およびひびわれ、剥離・捲れ、 図7 非平面部 工区別点検結果 11.8% 8.2% 6.4% 10.2% 9.9% 5.9% 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0% 0 10 20 30 40 50 不具 合発 生率 不 具合箇 所数 第 1 期 第 2 期 1工区 3棟 90戸 2工区 3棟 100戸 3工区 3棟 100戸 4工区 4棟 100戸 5工区 4棟 120戸 6工区 2棟 70戸 防水層 破断 防水層 ひびわれ 防水層 剥離・捲れ 防水層 ピンホール 仕上膜 剥離・ひびわれ 仕上膜 変退色 仕上膜 かすれ・塗り残し シーリング材 捲れ 防水層 ひびわれ 防水層 ピンホール 仕上膜 変退色 シーリング材 捲れ 仕上膜 かすれ・塗り残し 役物面面積当たりの不具合発生率 非平面部 面積当たりの不具合発生率 図6 不具合状況 防水層の破断 防水層のひびわれ ピンホール 防水層の剥離 不具合項目 1箇所当りの寸法・数量 防水層の破断 長さ 5㎜以下 防水層のひびわれ 長さ 5㎜×深さ1.5㎜以下 防水層の剥離 幅 1000㎜×奥行50㎜以下 防水層の捲れ 奥行1㎜以下 防水層 ピンホール・気泡(立上り・庇面) 300×300㎜に10箇所以下 仕上げ膜の剥離(養生テープ剥がし時) 300×15㎜以下 仕上げ膜のひびわれ 長さ 50㎜以下 仕上げ材 塗り残し、かすれ(支柱根付) 30×30㎜以下 変色・退色 300×300㎜以下 シーリング材 捲れ(庇先端部) 20㎜以下 表4 点検で確認された不具合 図4 針入式膜厚計 図5 渦電流式膜厚計 図2 施工・検査・手直しサイクルフロー 次工程へ ※上記①~⑦ の実施 no yes ⑦品質管理計画書に 手直し基準・要領・ 合格基準を追記 ④施工及び 是正工事 ①設計仕様 の確認 ②施工要領書 の確認 no ⑤施工検査合格 基準を満たして いるか ⑥原因と対策について 品質管理計画書 に記載があるか yes ③品質管理計画書 の確認 次工程へ ※上記①~④ の実施 no yes ③施工及び 是正工事 ①設計仕様 の確認 ②施工要領書 の確認 ④施工検査合格 基準を満たして いるか <第 1 期> <第 2 期> 図3 U 字溝の状況 U 字溝 U 字溝側面 ウレタン防水塗布後 立上り外部 立上り内部 天端 工事 時期 架台面 U字溝面 第1期 天端、立上りを 一定長さで分割 第2期 天端、立上り内部、立上 り外部を一定長さで分割 天端、 立上り (東・西・ 南・北) 計5分割 平 場 非平面部 全体を一定面積 で分割 表3 区割りの比較 区割り線

(4)

ピンホールは段階的に減少したものもあるが、解消するには至らな かった。これは決まった作業を単に繰り返す改善の少ない施工であ ったことが要因と考えられる。一方、第 2 期では防水層の破断がほ とんど見られず、表層のひびわれに留まっている。膜厚が確保され たことにより、防水層内部の空気が上昇し抜ける前に硬化するため に発生すると思われるピンホールおよび気泡は 4、5 工区に多く見ら れたが、最終工区(6 工区)では防水層の破断、はく離・捲れと共 に解消した。 5.膜厚に着目した B 団地施工に向けた改善点の検討 5.1 検討内容 A 団地の第 2 期工事において様々な改善を行ったが、工事期間中 に防水膜厚のばらつき要因を洗い出すまでには至らなかった。高耐 久な防水層を確保するためには、仕上膜のばらつきを抑えることも 重要である。そこで、防水膜厚および仕上膜のばらつきの要因を検 証し、B 団地で更に工事手法を改善する目的で、実建築物を想定し た試験下地による試験を行った。 5.2 防水膜厚のばらつき検証と改善点 5.2.1 試験概要 (1)試験下地 実建築物のベランダを想定し、1/50 の勾配を付けた長さ 1840 ㎜、 幅 920 ㎜(施工面積 1.70 ㎡)のアクリル板を防水施工の下地とした。 (2)施工条件 JIS A6021 に準拠した市販の平場用 2 成分形ウレタンゴム系塗膜 防水材を十分に攪拌後、下地に塗布した。施工具は片櫛金ごてとし、 目標膜厚は 1 ㎜とした。施工は室温 23℃の室内にて経験年数 5 年程 度の技能者 a と経験年数 1 年程度の技能者 b の 2 名が行った。 (3)施工手順 図8に流し置きから敷き延ばしまでの手順を示す。 (4)膜厚測定方法 施工後に、十分に硬化していることを確認後、図4に示す針入式 膜厚計を用い、図9に示す 50 ㎜間隔の測定点 612 箇所において試験 体全面の膜厚を測定した。 5.2.2 試験結果 図9の短手方向の測定点 18 点における膜厚最大値、最小値、平均 値、標準偏差を図9の長手方向の測定点の座標に沿って図 10 に示す。 技能者a、bとも図8中に示す範囲 A、C、つまり材料をまとめて 配置し、コテによる配り置き作業を行った付近にて膜厚値に大きな 差異があり、技能者 a は標準偏差の値も大きくなっており、均一な 施工がなされていない。よって、コテによる配り置き作業が必要な くなるよう、図 11 に示すとおり、すべて筋状に材料を流し置きする 方法に改善することとした。また、技能者 b は範囲 B の膜厚が安定 していないが、これは技能者aではみられないため、経験の不足に よるものと推察した。 5.3 仕上膜のばらつき検証と改善点 5.3.1 試験概要 (1)試験下地 長さ 1820 ㎜、幅 1820 ㎜(施工面積 3.31 ㎡)の鋼板を試験下地と する。 (2)施工方法 標準 偏差 (㎜ ) 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 50 150 250 350 450 550 650 750 850 950 105 0 115 0 125 0 135 0 145 0 155 0 165 0 175 0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 50 15 0 250 350 450 550 650 075 850 950 1050 1150 1250 1350 1450 1550 1650 1750 図 10 膜厚測定結果 (1)技能者 a (2)技能者 b 移動方向→ 移動方向→ 膜厚(㎜ ) A B C 測定位置(㎜) A B C 測定位置(㎜) 膜厚(㎜ ) 標準偏差 最大値 最小値 平均値 標準 偏差 (㎜ ) 図8 流し置きから敷き延ばしまでの手順 ①範囲 A・C は円形状に、範囲 B は筋状に材料を流し置きする

A

B

C

1840 920 ②範囲 A・C の材料を矢印方向にコテを動かして配り置きする

A

B

C

移動方向 移 動 方 向 ③範囲 A 先端部の材料を左右にコテを動かして敷き延ばす ④範囲 B の材料をコテを円弧状に動かしながら矢印方向に 移動して敷き延ばす ⑤体の向きを右に 90°回転し④と同様に材料を敷き延ばす

A

B

C

・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ A B C 0(㎜) 100 200 300 400 500 600 700 800 920 勾配(1/50) 1800 1700 1600 1400 20 0 10 0 0( ㎜ ) 1840 1500 1300 50 0 40 0 30 0 図9 測定点概要

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JIS A6021 に準拠した市販の一般的な材料のひとつである 2 成分 形ハルスタイプアクリルウレタン樹脂仕上げ材を十分に攪拌混合し た後、下地に塗布した。施工具は長さ 9 インチ、毛丈 12 ㎜の中毛ロ ーラーに長柄継手を接続したものを使用した。施工は室温 23℃一定 の室内にて経験年数約 5 年の 1 名の技能者が、膜厚を企図しない作 業(以下通常塗布作業とする)、膜厚を可能な限り厚く塗布すること を企図した作業(以下限界塗布作業とする)の 2 種類の作業を行っ た。塗り残しおよびかすれ防止の目的で、2 回目は 1 回目と塗り方 向を 90 度変える 2 回塗りとした。 試験は 3 回実施し、試験 1 は通常塗布作業、試験 2、3 は限界塗布 作業とした。膜厚は施工した面を 50mm 間隔で測定した。測定箇所を 図 12 に示す。なお、下地の連結部左右においては 100 ㎜間隔で測定 した。 (3)膜厚測定方法 2 層目施工後に、十分に硬化していることを確認後、図5に示す 渦電流式膜厚計を用い測定した。 5.3.2 試験結果 (1)塗着量 試験1の通常塗布作業の結果、塗着量(実際に塗布した量を施工 面積で除した値)は 0.266 ㎏/㎡となり、建築工事標準仕様書・同解 説 JASS8 防水工事6)規定の 0.2 ㎏/㎡を上回った。また、厚塗りを 企図した試験 2、3 の限界塗布作業では塗着量はそれぞれ 0.306 ㎏/ ㎡、0.313 ㎏/㎡となった。 (2)膜厚 膜厚の最大値、最小値、平均値をグラフ化したものを図 13 に示す。 最低膜厚は試験 1 において 45.0~52.4μm の範囲で概ね一定の膜厚 であった。一方、試験 2 では 50 列から 200 列に向かって膜厚がグラ フの急下降と、700 列から 800 列に向かってグラフの急上昇が見ら れた。また試験 3 では 800 列から 900 列と 1350 列から 1450 列の間 でグラフの急上昇・急下降が見られた。 (3)表層の状態 施工後の目視観察の結果、塗り残しおよびかすれは確認されなか った。 (4)今後の施工への反映事項 本結果より、限界塗布作業の場合、全体的な塗着量は確保される ものの、膜厚の最小値が一定ではなく、安定した仕上げ層の形成に 難があることが推察される。よって今後の施工の目標は本検討の通 常塗布作業が適当であると判断し、また仕上げ材のかすれ、塗り残 し発生を防止するため、目標塗布量を 0.26kg/㎡と設定した。 6.B 団地での施工後の品質の検証 6.1 B 団地における施工改善効果の検証方法 B 団地では、5 章の実験により定めた防水材及び仕上材の塗布方法、 仕上膜の目標塗布量を採用して施工した。施工後の防水層の状況を 検証し、A 団地と比較することにより改善効果を検証する。 6.2 屋上防水工事時の膜厚測定結果の比較 6.2.1 測定部位および改修時の防水仕様 測定対象部位は A 団地ではU字溝立上り内部および天端、B 団地 ではパラペット立上り内部および天端とした。 測定部位の防水仕様は、A、B 団地共ウレタンゴム系塗膜防水密着 工法 3 回塗りで、目標膜厚は 3.0 ㎜である。 6.2.2 測定方法 A 団地では図4に示す針入式膜厚計を用いて、U字溝内側 34 点、 天端 34 点、計 68 点測定した。また B 団地では図5に示す渦電流式 膜厚計にて、パラペット内側 30 点、天端 30 点、計 60 点測定した。 A 団地の測定部位の状況を図 14 に、B 団地の状況を図 15 に示す。 6.2.3 測定結果 膜厚の測定結果を図 16 に示す。最小値、最大値、標準偏差につい ていずれも B 団地の方が良好な数値を示した。これは B 団地着工前 に実施した実現場外での試験体を用いた技能者教育により技能水準 が向上したことが一因と考えられる。 6.3 点検結果の比較 6.3.1 B 団地での点検実施年と点検概要 (1)点検実施年 図 12 測定点概要 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ 180 0 170 0 160 0 150 0 140 0 130 0 120 0 110 0 100 0 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0(㎜ ) ・・ ・・ 100 【拡大図】 連結部 1800 1700 1600 0(㎜) 100 図 11 流し置きにおける材料配置位置の改善

A

B

C

図 13 膜厚測定結果 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 850 950 1000 1050 1100 1150 1200 1250 1300 1350 1400 1450 1500 1550 1600 1650 1700 1750 膜厚 (μ m ) 測定位置(mm) 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 850 950 1000 1050 1100 1150 1200 1250 1300 1350 1400 1450 1500 1550 1600 1650 1700 1750 膜厚 (μ m ) 測定位置(mm) 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 850 950 1000 1050 1100 1150 1200 1250 1300 1350 1400 1450 1500 1550 1600 1650 1700 1750 膜厚 (μ m) 測定位置(mm) (3)試験 3 (1)試験 1 (2)試験 2 最大値 最小値 平均値

(6)

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点検は 1~7 工区共通で 1、3、5 年目に計 3 回実施した。 (2)点検担当者、点検方法 施工品質計画統括責任者(現場管理者)、主任技術者(職長)、職 種別責任者(技能者)が点検を担当し、不具合項目と位置を都度記 録した。 (3)点検結果 点検の結果、表 5、図 17 に示す 2 項目の不具合のみが確認された。 6.3.2 A 団地・B 団地の点検結果比較 5 年間の点検で発生した不具合のうちウレタンゴム系塗膜防水層 の劣化と施工に起因するものの項目と発生数量について A・B 団地の 結果を図 18 に示す。 A 団地の 5 年目点検の結果では、8 項目について非平面部に計 54 箇所の不具合が確認されたが、B 団地では、非平面部に 2 項目につ いて 5 箇所といずれの数値も減少した。これは A 団地竣工後の定期 点検で技能者が不具合状況を把握し、これを最小限に抑えるために A 団地第 2 期工事で実施した改善をその後の施工現場にて継続した ことと、不具合原因の検証試験で見出した新たな施工方法を B 団地 で採用したことにより膜厚のばらつきが減少したことが一因と考え られる。 7.まとめ 本研究では、大規模団地におけるウレタンゴム系塗膜防水改修工 事を通じ、施工管理および技術者教育のあり方について見直しを行 い、その内容を示した。さらに、施工後のウレタンゴム系塗膜防水 の膜厚が十分確保され、さらに膜厚が安定しており均一な施工がな されていたことから手法の有効性が確認された。また、施工後の定 期点検の結果から、経年後の品質が良好であり、不具合の発生が少 ないことが確認されたことから、中期的な防水層の性能確保におい ても手法の有効性が確認できた。 今後も同団地において定期的に点検を実施し、より長期に防水性 能の検証を行う。 謝辞 本研究は、日本建築学会防水工事運営委員会大規模修繕のあり方 WG の活動の一環として行われた。関係各位に御礼申し上げます。 参考文献 1) 奈良圭一他、防水工事において施工管理の改善と職人教育を導入した物件 の 10 年間の経年調査結果 その 1、その2、日本建築学会大会学術講演梗 概集 DVD、pp.819-822、2017.7 2) 国土交通省総合技術開発プロジェクト「建設事業の品質管理体系に関する 技術開発」報告書、国土技術政策号研究所、2001.6 3) 西村岳志他:ウレタン防水層の塗膜厚さに及ぼす希釈と施工具の影響、日 本建築学会学術講演梗概集 pp.757-762,2013.8 4) 鶴田裕他:屋上平場部を対象としたウレタン塗膜防水層の膜厚と施工性、 日本建築学会学術講演梗概集 pp.1123-1128,2015.9

Technology and Design, Vol.24, No.56, pp. 23-27, 2018.2 (in Japanese) 5) Nachi, H., et al.: QUALITY CONTROL OF POLYURETHANE WATERPROOFING MEMBRANES USING THE PROCESS MANAGEMENT METHODS, AIJ Journal of Technology and Design 名知博司,法身祐治,竹本喜昭,石原沙織,渡辺 光,熊谷健二,中島由美子,田中享二:プロセス管理法を用いたウレタン ゴム系塗膜防水の品質管理,日本建築学会技術報告集,第 24 巻, 第 56 号, pp.23〜27,2018.2 6) 建築工事標準仕様書・同解説 JASS8 防水工事、日本建築学会 2014 図 14 測定部位の状況(A 団地) 図 15 測定部位の状況(B 団地) 天端 天端 立上り内部 立上り内部 表5 不具合状況比較 不具合項目 1箇所当り の寸法 防水層のしわ 75Φ (臭気筒廻り) 以下 仕上膜のひびわれ 長さ20㎜ (臭気筒廻り) 以下 図 17 不具合状況 防水層のしわ 仕上層のひびわれ 図 18 点検年別結果

不具合 箇 所数 不具合 発 生率

不具合 箇 所数 不具合 発 生率 1.20% 1.55% 3.15% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 0 10 20 30 40 50 60 1年目 3年目 5年目 不具合箇所 シーリング材 捲れ 仕上膜 かすれ・塗り残し 仕上膜 変退色 仕上膜 剥離・ひびわれ 防水層 ピンホール 防水層 剥離・捲れ 防水層 ひびわれ 防水層 破断 役物面面積当たりの不具合発生率 0.32% 0.65% 1.62% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 0 10 20 30 40 50 60 1年目 3年目 5年目 不 具 合 箇 所 臭気筒根本仕上層ひびわれ 臭気筒根本防水層シワ 役物面個数当りの不具合発生率 B 団地 A 団地 0.32% 0.65% 1.62% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 20 30 40 50 60 箇 所 臭気筒根本仕上層ひびわれ 臭気筒根本防水層シワ 役物面個数当りの不具合発生率 1.20% 1.55% 3.15% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 0 10 20 30 40 50 60 1年目 3年目 5年目 箇 所 シーリング材 捲れ 仕上膜 かすれ・塗り残し 仕上膜 変退色 仕上膜 剥離・ひびわれ 防水層 ピンホール 防水層 剥離・捲れ 防水層 ひびわれ 防水層 破断 役物面面積当たりの不具合発生率 1.20% 1.55% 3.15% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 0 10 20 30 40 50 60 1年目 3年目 5年目 箇 所 シーリング材 捲れ 仕上膜 かすれ・塗り残し 仕上膜 変退色 仕上膜 剥離・ひびわれ 防水層 ピンホール 防水層 剥離・捲れ 防水層 ひびわれ 防水層 破断 役物面面積当たりの不具合発生率 1.20% 1.55% 3.15% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 0 10 20 30 40 50 60 1年目 3年目 5年目 箇 所 シーリング材 捲れ 仕上膜 かすれ・塗り残し 仕上膜 変退色 仕上膜 剥離・ひびわれ 防水層 ピンホール 防水層 剥離・捲れ 防水層 ひびわれ 防水層 破断 役物面面積当たりの不具合発生率 A 団地 図 16 膜厚測定結果 0 5 10 15 20 25 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 計測数 膜厚(㎜) ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 最小値:2.51 最大値:3.49 平均値:3.00 標準偏差:0.214 0 5 10 15 20 25 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 2.4 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 3.8 計測数 膜厚(㎜) ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 最小値:2.69 最大値:3.32 平均値:2.98 標準偏差:0.162 B 団地 [2020 年 6 月 3 日原稿受理 2020 年 7 月 22 日採用決定]

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