平 成24年4月1日
当院 に お け るGGOを
呈 す る肺 腫 瘍 に対 す る
定位放射線治療の治療成績
冨 永 理 人1)、 荒 屋 正 幸5)、 尾 崎 正 時7)、 大 西 洋1)、 斉 藤 亮6)、 荒 木 力1) 栗 山 健 吾1}、 前 畠 良 康1)、 小 宮 山 貴 史2)、 渡 部 伊 織3)、 萬 利 乃 寛3)、 大 栗 実 彦1)、 青 木 真 一4)、 佐 野 尚 樹1)、 山 梨 大 学 医 学 部 放 射 線 科1)、 市 立 甲 府 病 院 放 射 線 科2)、 山 梨 県 立 中 央 病 院 放 射 線 科3)、 富 士 吉 田 市 立 病 院 放 射 線 科4)、 兵 庫 県 粒 子 線 セ ン タ ー5)、 島 田 市 立 病 院 放 射 線 科6)、 清 水 市 立 病 院 放 射 線 科7) 要 旨:最 近 で は 、 定 位 放 射 線 治 療 は1期 非 小 細 胞 肺 癌 の根 治 的 治 療 法 と して 認 知 さ れ て き て い るが 、GGO症 例 に 対 す る定 位 放 射 線 治 療 成 績 は ま だ あ ま り検 討 され て い な い。この た め 、当科 でGGO症 例 に対 して 定位 放 射 線 治 療 を施 行 した16例 を 後 方 視 的 に検 討 した。 結 果 、5年 生 存 率 、5年 原 病 生 存 率 、局 所 無増 悪 率 、 転 移 無 発 生 率 は93.75%と 良好 な成 績 で あ っ た。 は じ め に 一 般 的 にNoguchitypeCのGGO肺 癌 は 手 術 適 応 と 考 え られ て お り 、GGOを 含 む 肺 腫 瘍 の 手 術 に よ る 局 所 制 御 率 は 成 績 は 、C/G率(後 述)50%以 上 で は72%、 50%以 下 で は100%[1]と 言 わ れ て い る 。 最 近 で は 、1期 非 小 細 胞 肺 癌 に 対 す る 根 治 的 な 治 療 法 と し て 、 定 位 放 射 線 治 療 が 認 知 さ れ て き て い る が 、GGO 症 例 に 対 す る 定 位 放 射 線 治 療 成 績 に つ い て は ま だ 不 明 確 で あ る 。 今 回 、 当 科 に てGGO症 例 に 定 位 放 射 線 治 療 を 施 行 した16例 を 後 方 視 的 に 検 討 し た 。今 回 の 症 例 を 選 択 す る に 当 た り 、GGOと は 、 結 節 性 肺 野 高 濃 度 域 で 既 存 の 脈 管 構 造 を 認 識 で き る 領 域(図1a)と し 、 consolidationを 結 節 性 肺 野 高 濃 度 域 で 既 存 の 脈 管 構 造 を 認 識 で き な い 領 域 (図1b)と し た 。 ま た 、CT撮 像 の 条 件 をThin、sliceCT(ス ラ イ ス 厚3mm以 下) で 肺 野 条 件(window幅1000以 上 、 windowレ ベ ル500-700)で 検 討 し 、 Consolidation率(C/G率)・= consolidationの 最 大 径/GGOの 最 大 径 と 定 義 し た(図1)。 Cs(;o 図1 COnき0且idation 対 象 ・方 法 当 科 に て 臨 床 試 験 に 登 録 さ れ 、 定 位 放 射 線 治 療 を 施 行 さ れ たC/G率50%以 上 の16症 例 を 対 象 と し た 。患 者 背 景 を 表1に 示 す 。 治 療 計 画 は 、Focus,xio(cMsエ レ ク タ 社 製)を 使 用 し 、CTVを 肺 野 条 件CT (WW:2000,WL-700)に て 同 定 され る 腫 瘤 と して 、ITVを3回 のCT撮 像 に よ り 測 定 さ れ る 各 方 向 の 息 止 め 精 度 をCTV に 加 え 、PTVをITV+5mm、leafmargin を0-5mmに て 加 療 を 行 っ た 。 処 方 線 量 `ま、48Gy/4fr、60Gy/10fr、70Gy/10fr と時 期 に よ っ て 変 遷 が あ る が 、 一21一山梨肺 癌研 究会会誌25巻2012 isocenter処 方 、ITV-D95処 方 に て 加 療 を 行 っ た 。 ま た 、 結 果 の 解 析 は 、 Kaplan-Meier法 に よ り 評 価 を 行 っ た 。 表1患 者 背 景 性 別(男:女) 年 齢(叢) 組織型 手術の可否 GGO径 C/G率 観 察 期間 (ヵ月) 10:6 69-85median79 Ad●noca.8例.SCCl例.NSCLC1例 unknown6例 可 能8例.不 能2例.不 明5例 10-41mm,mean24mtn 図3転 移 無 発 生 率 0-509じ,mean31S 9-7&median44.5 結 果 5年 局 所 無 増 悪 率 は93.75%で 、 局 所 再 発 はC/G率50%、 腫 瘍 径40mm、 組 織 型 腺 癌 、処 方 線 量48Gy/4分 割 、ア ル ゴ リ ズ ムsuperpositonの1例 の み で あ っ た 。 転 移 無 発 生 率 は93.75%で 、 リ ン パ 節 転 移1例,C/G率50%、 腫 瘍 径15㎜ 、 組 織 型 不 明 、 処 方 線 量48Gy/4分 割 、 superpositionで あ っ た 。 5年 生 存 率 、5年 原 病 生 存 率 は と も に 93.75%、 と 良 好 な 成 績 で あ り 、 後 述 す る 局 所 再 発 例 が 死 亡 と な っ た 。 ま た 、 多 病 死 が1例 あ っ た が 、78ヵ 月 後 に 死 亡 し て お り 、5年 生 存 率 に は 影 響 を 与 え て い な い 。 図4生 存 率 症 例(局 所 再 発 症 例) 80歳 、 男 性 、 腫 瘍 最 大 径40mm、C/G率 50、 心 不 全 の た め 手 術 不 能 で あ っ た 。 治 療 計 画 は 、CTVは 腫 瘍 、ITVと し てCTV+2mm、PTVはITV+5mm、MLCは PTVか ら 上 方 、下 方 、右 方 、前 方 、3mm、 左 方 、 後 方1㎜ と し た 。 照 射 方 法 は 、 noncoplanerで10門 照 射 と した 。 線 量 処 方 と し て はITV-D95処 方 と し て 、 48Gy/4分 割 と し た 。腫 瘍 の ピ ー ク 線 量 は58.7Gyで あ っ た 。 照 射 後 、18ヵ 月 目 で 腫 瘍 は 著 明 に 再 増 大 し 、 再 発 と 診 断 さ れ 、21ヵ 月 に て 死 亡 と な っ た 。 図2局 所 制 御 率 一22一
平 成24年4月1日 図5照 射 前 図618ヵ 月 後