Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,
Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
わが国の医・歯・薬学部における東洋医学教育(第2報) :
教育と臨床応用の現状からみた今後の展望
Author(s)
亀山, 敦史; 王, 宝禮; 野呂, 明夫; 市村, 葉; 瀧, 邦
高; 砂川, 正隆; 戸田, 一雄; 高橋, 一祐
Journal
日本歯科東洋医学会誌, 28(1-2): 14-18
URL
http://hdl.handle.net/10130/2012
Right
14 日本歯科東洋医学会誌
わが国の医 ・歯 ・薬学部における東洋医学教育
一 第
2
報
教育 と臨床応用 の現状か らみた今後 の展望一
亀山
敦史
1・2)王
宝
鰻 3・
4
) 野 呂
明夫1
) 市村
菓 5)瀧
邦高
6)砂川
正隆
7)戸田 一雄
8)高橋
-祐
9) l)東京歯科大学千葉病 院総合診療科 2)東京歯科大学 口腔科学研究セ ンターHRC7 3)松本歯科大学歯科薬理学講座 4)松本歯科大学病院 口腔 内科外来 5)明海大学歯学部機能保存回復学前座保存修復学分野 6)大阪大学歯学部附属病院歯科麻酔科 7)昭和大学医学部第一生理学教室 8)長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻 生命医科学前座 生体情報科学分野 9)束京歯科大学名誉教授EducationofOrientalM edicineatM edical,Dental,andPharmaceuticalSchoolsinJapan -ヤart
2:
EducationalandClinicalProspects-AtsushiKameyamal・2),pao
-
L
iWang3・4),AkioNorol),Yohlchimura5),KunitakaTaki6),MasatakaSunagawa7),KazuoToda8)andKazuyuTakahashi9) l)GeneralDentistry,TokyoDentalCollegeChibaHospital
2)oralHealthScienceCenterHRC7,TokyoDentalCollege 3)DepartmentofPharmacology,MatsumotoDentalUniversity
4)oralMedicine,MatsumotoDentalUniversityHospital
5)DivisionofOperativeDentistry,DepartmentofRestorative&BiomaterialsSciences,MeikaiUniversitySchoolofDentistry 6)DentalAnesthesia,OsakaUniversityDentalHospital
7)DepartmentofPhysiolo
g
y
,SchoolofMedicine,SbowaUniversity 8)DepartmentoHntegrativeSensoryPhysiology,UnitofBasicMedicalSciences,NagasakiUniversityGraduateSchoolofBiomedicalSciences 9)professorEmeitrus,TokyoDentalCollege
2009年5月19日受付 2009年5月 29日受理 連絡先 :〒261-8502千乗市美浜区真砂1-2-2 東京歯科大字千葉病院総合診療科 亀山敦史 唱話 043-270-3958 E-mail:[email protected]
Vol.28,No.1・2,2009年
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Ⅰ.
緒 言 われわれは,医 ・歯 ・薬学部における東洋医学教育の 現況,今後の予定,および附属病院における東洋医学療 法の臨床応用の実態についてアンケー ト調査を行い, こ の うち学部教育における東洋医学教育の導入状況,教育 を実施 している科目 (ユニ ッ ト),束洋医学教育の主体 と なる治療法,および開講年度などについて前報で報告 し たl).矢数 らによる昭和6
1(
1
9
8
6
)
年当時の同様の調査2) では,その東洋医学教育の中人率はわずか医学部で1
0
%
前後にすぎなかったが,現在ではほとんどの医学部でな ん らかの東洋医学教育が導入 されてお り, この2
0
年間 に東洋医学の教育状況が大 きく変化 した ことが明 らか と なった.一方,歯学部では昭和6
1(
1
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6
)
年当時か ら4
割程度の導入率があったにもかかわらず,その率は現在 もほとん ど変化 しておらずl・2),歯学部では東洋医学を日 常臨床に応用することについての理解に乏 しいもの と思 われた. 本報告では,アンケー ト調査で明 らか となった各大学 における今後の教育予定や,附属病院における東洋医学 療法の導入状況か ら,特に歯学部における東洋医学教育 のあ り方について考察する. 15Ⅱ.
調査対象および方法 調査対象は第1
報 と同様,全国医学部8
0
校,歯学部2
9
校,薬学部7
4
校の計1
8
3
校である. この うち回答が 得 られた医学部4
3
校(
5
4
%)
,歯学部2
0
校(
6
9
%)
,秦 学部4
0
校(
5
4%)
の回答を集計 し,比較検討 した.東洋 医学教育の現況に対する質問5
項 目,今後の教育予定に 関する質問2
項 目,および附属病院における東洋医学の 臨床への導入状況に関する質問1
項 目 (医学部 ・歯学部 のみ)の計8項 目について調査を行った.本報告ではこ のうち,東洋医学教育の実施時間数 とその担当者,今後 の教育予定 とその時期 (予定),および附属病院における 東洋医学的療法の臨床応用 について検討を行った.Ⅲ.
結果および考察 1.東洋医学教育の実施時間数 医 ・歯学部の うち,卒前教育 として東洋医学教育を実 施 している大学における,その教育時間数 (必修)の分 布を表1
に示す.なお,薬学部については必修 と選択の 別および,それ らのコマ数や単位数など,大学によって 記述が異な り正確 な集計が不可能で あったため割愛 し た. 医学部では5
時間以上1
5
時間未満 に約2
/
3
の大学が 集中 していた.一方,歯学部では3
0
時間以上を費や し16 表 1医学部 ・歯学部における東洋医学の卒前教育時間数 医学部 歯学部 3時間未満 3時間以上5時間未満 5時間以上 10時間未満 10時間以上
1
5
時間未満1
5
時間以上3
0
時間未満3
0
時間以上 不明 4 2 2 0 4 0 1 r: : 3 0 2 0 0 2 1 表 3教育非実施校におけるその理由 (歯学部のみ) 非科学的な部分が多い 国や学界が教育の必要性を認めていない 教育する時間がない 教育を担当する人材がいない その他 未回答 0 2 9 0 1 1 1 (複数回答あり) ている大学が2
校 (大阪歯科大学,長崎大学歯学部)存 在す る一方で,3
時間未満 と回答 した大学 も3
校存在す るな ど,大学 によってその実態 は全 く異なることが明 ら か となった.2.
東洋医学教育担当者の分担状況 医 ・歯 ・薬学部の各大学における東洋医学教育担当教 員の専任 ・非常勤の分担状況を表2
に示す.医学部では, 束洋医学教育 を専任教員のみで実施 してい る大学 は33 校中1校 (関西医科大学)のみで,過半数の大学 は 「主 に専任教員で担当す るが一部非常勤教員が担当する」
と 回答 した.近年,東洋医学の独立前座や専門の診療科を 有 している大学が増加 しているが, これ とは別に東洋医 学臨床で活躍す る開業医の経験や技術を有機的に複合 し た横極性のある東洋医学教育を行 っていることが推察 さ れた. 歯学部では,「すべて非常勤教員のみで東洋医学教育 を行っている」とい う回答 も見受 けられた (愛知学院大 学歯学部)が,回答の多 くは 「専任教員のみで東洋医学 教育のすべてを行 っている」,あるいは 「部分的に非常勤 教員を導入 している」
であった. 3.東洋医学教育の非実施校におけるその理由 歯学部 におけ る非実施 の理 由を表3に示す.非実施 12校の多 くで,「東洋医学教育 を担 当す るにふ さわ しい 人材がいない」 ことをその理由に挙げていた.東洋医学 教育非実施の大学が新たに束洋医学教育 を行 うにあたっ 日本歯科束洋医学会誌 表 2 榔 羊医学教育実施校における教育担当者 医学部 歯学部 薬学部 すべて噂任教員 一部非常勤教員 主に非常勤教員 すべて非常勤教員 その他 回答なし 1 0 6 3 2 1 2 4 3 0 1 0 0 3 8 6 4 1 5 1 ては,まず教育担当者 を養成す ることか ら始 めなければ, 教育はおろかカ リキュラムの制定 さえ行 うことがで きな い.その核 となるべ き機関は現在の ところ日本歯科東洋 医学会以外に考え られず, まずは各大学の教員に対 して 本学会への入会を働 きかけ,東洋医学教育担 当者の養成 と,理想的なカ リキュラムの制定に関 して,早々に本学 会で議論する必要がある. 次いで 「教育する時間がない」 とい う回答 も9校 と多 かった.医学部は歯学部 に比べ,講義の履修科 目が多 く, 「知識」として習得すべ き内容が多いのに対 し,歯学部で は臨床基礎実習でマネキンでのシ ミュレーシ ョンや技工 操作を行 うな ど,
「技能」や 「態度」の習得に費やす時間 数が6年間の教育カ リキュラムの うちかな りの割合 を占 める. また近年では国家試験の時期や難易度上昇の影響 か ら,各大学 とも病院での臨床実習開始時期を早める傾 向があ り, この ことも東洋医学教育中人を妨げる要因に なっていることが示唆 された. 歯科医学教授要綱では,平成1
9(
2
0
0
7
)
年の改訂にお いて東洋医学関連 の項 目が新 たに盛 り込 まれた3
)
. それ にもかかわ らず,「国や学界が教育の必要性 を認 めてい ない」(岩手医科大学歯学部,新潟大学歯学部),
「歯学だ か ら」(九州大学歯学部)とい う回答が少数なが らも存在 した. この ことは, 日本歯科東洋医学会 として も塵慮せ ざるをえない事項である. なお医学部で唯一,東洋医学教育を行っていない と回 答 した川崎医科大学 は,非実施の理 由について未回答で あった.4.
東洋医学教育に対する今後の予定 医 ・歯 ・薬学部 にかかわ らず,現在すでに束洋医学教 育が行われている大学 については,そのほ とん どが今後 も教育の実施継続 を予定 していた.一方で,教育非実施 の歯学部で今後新たに教育の実施 を予定, あるいは検討 している大学は12校 中わずか 1校 にすぎず,7校 は 「予 定な し」 と回答 した (表4). 東洋医学教育の理想的な実施体系についての回答結果Vo】28.ド()1 2200911 表 Ll 幽′、;・''部における1117-Yl宝iL;と科IlTJ教f7に対する今後の 予定 教Iff実施校 数