IRUCAA@TDC : 矯正歯科新人研修に思うこと
2
0
0
全文
(2) !!!!!!!!!!!!!! 巻. 頭. 言. ③. !!!!!!!!!!!!!!. 矯正歯科新人研修に思うこと 末. 石. 研. 二. 4月に入り,歯科矯正学講座も新人医局員を迎えた。熱意と志望にあふれ,専門臨床研修をスタート している。約3か月の初期研修を終えると,患者配当が始まり,臨床での研修に進む事となる。 千葉病院矯正歯科では,指導医のもとで専門研修医がほとんどの患者の診療に関与している。その中 で一定以上の治療水準を維持し,安全な医療を実施する事が強く求められている。これは若手歯科医師 を養成する大学病院における診療の宿命である。従来,初期研修は診断学とエッジワイズ装置による治 療法が主体をなしていたが,現在では医療安全も重要な項目となっている。 矯正歯科臨床における医療安全については,研修医が主体の病院と経験者が主体の病院間で,矯正治 療中におこる装置の破損や脱落等の発現率等の違いについて,数年前に歯科学報に報告した。矯正装置 の破折や脱落,また装置の誤飲は診療室外でおこる事が圧倒的に多いことから,ブラケット等が外れて も誤飲につながらないフェイルセーフ機構を組み込むなどの必要性がある。最近の矯正歯科における医 療安全の実態については再度調査中で,後日報告できればと考えている。 さらに,矯正治療には齲蝕や歯周疾患,そして歯根吸収の発現というリスクが存在する。齲蝕に関し ては事前に唾液中の細菌数や唾液量を評価することがリスク検査として行われている。歯周病に関して は,矯正歯科においても成人症例が急増しており,検査時の歯周検査が必須の項目となってきている。 その上で,患者へ口腔衛生教育や予防処置を行い,定期的に評価することでその発現と進行を防いでい る。一方,歯根吸収は事前のレントゲン検査でのその発現の有無や歯根形態を,そして,治療計画で歯 の移動量や移動方向を評価することで患者に説明している。その上で,定期的にレントゲン検査を行 い,発現の有無を評価しているが,事前にその発現を予測することは困難である。近年,歯根吸収と interleukin−1β の塩基多型との関連が報告され,骨の吸収過程の異常が矯正力の過度の集中を招き,歯 根吸収へとつながるという機構が提案されている。歯根吸収研究の進展が予防法の開発へと直接はつな がらないにしても,遺伝子診断の可能性を提示するものである。 矯正治療の有効性が最も端的に現れる病態の一つに,埋伏歯が挙げられる。多くの埋伏歯は空隙の確 保と開窓牽引を主体とする矯正治療で改善することができる。しかしながら,歯の骨性癒着と primary failure of eruptionと呼ばれる歯の移動が望めない病態が存在し,そこでは歯の移動自体が困難であ る。特に後者は原因が長らく不明であったが,parathyroid hormone receptor1の異常が関与すること が報告され,遺伝子診断の重要性が提案されている。 矯正診断といえば,平行模型と頭部エックス線規格写真を用いて,分度器と定規で行うものと思う読 者が大半かもしれない。形態的検査とそれに基づく治療計画が主流であった矯正歯科治療に,呼吸や姿 勢位,顎運動や咀嚼筋などの機能的評価が取り入れられてきた。さらに最近の分子生物学による病態解 明により,矯正治療における遺伝子診断の実用化が始まっているといえる。矯正歯科の新人研修に遺伝 子診断のプログラムが必要になるのもそう遠い将来でないだろう。 (東京歯科大学歯科矯正学講座. 教授).
(3)
関連したドキュメント
であろう.これは,1992 年に「Five-step “mi- croskills” model of clinical teaching」として発表 さ れ た 2) が,そ の 後「One-Minute Preceptor
2)医用画像診断及び臨床事例担当 松井 修 大学院医学系研究科教授 利波 紀久 大学院医学系研究科教授 分校 久志 医学部附属病院助教授 小島 一彦 医学部教授.
神経内科の臨床医として10年以上あちこちの病院を まわり,次もどこか関連病院に赴任することになるだろ
医師の臨床研修については、医療法等の一部を改正する法律(平成 12 年法律第 141 号。以下 「改正法」という。 )による医師法(昭和 23
⑹外国の⼤学その他の外国の学校(その教育研究活動等の総合的な状況について、当該外国の政府又は関
当社は「世界を変える、新しい流れを。」というミッションの下、インターネットを通じて、法人・個人の垣根 を 壊 し 、 誰 もが 多様 な 専門性 を 生 かすことで 今 まで
(1)アドバンスト・インストラクター養成研修 研修生 全35名が学科試験及び実技試験に合格。
International Association for Trauma Surgery and Intensive Care (IATSIC) World Congress on Disaster Medicine and Emergency Medicine (WADEM). International symposium on intensive