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高等教育におけるSNS活用方法についての検討: 沖縄地域学リポジトリ

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(1)

Title

高等教育におけるSNS活用方法についての検討

Author(s)

佐久本, 功達; 天願, 健; アラスーン, ピーター; 中里, 収; ア

リ, ファテヘルアリム; 清水, 則之

Citation

名桜大学紀要 = THE MEIO UNIVERSITY BULLETIN(16):

29-46

Issue Date

2011-07

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/8224

(2)

名桜 大学紀 要16号

高等教育における

SNS

活用方法 についての検討

佐 久 本 功 達 、 天 願 健 、 ア ラ ス ー ン ・ピー タ ー 中 里 収 、 ア リ ・フ アテ ヘ ル ア リム 、 清 水 則 之

要 旨

ソーシャル ・ネ ッ トワーキ ング ・サー ビス (SocialNetworkService、以下、SNS)とは、 人と人 とのつなが りを促進 しサポー トす るコミュニテ ィ型のサー ビス機能 を持 ったWebサイ トのことであるo近年、大学等の高等教育機関において、 このようなソーシャルメデ ィアを使 用 した教育 システムの開発や学習支援が行われてお り、学習効果 につ いて報告 されて いる。 我々は、情報系科 目の演習授業 において、学内で使用 されているSNSを活用 している。本演習 授業では、教授者側か らの授業内容のアナウンスや授業内容の要約の配信、 また、受講者側か らの質問、感想、その他 コメン トの書き込みを毎週行 っている。本研究では、 これ までの演習 授業における実践内容 を報告 し、SNSを活用 した演習授業の有効性 と留意点 について考察す る。 キーワー ド:SNS、高等教育、演習授業、学習支援 システム

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ABSTRACT

A socialnetworkserviceorsocialnetworkingsite(SNS)iscommonlyaninternet websitewhichoffersthecommunity-likeserviceofenablingandpromotingcloser interactionsbetweenindividualswithsimilarinterests.Recently,suchsocialmedia havebeenadoptedinhighereducationsettingssuchasuniversities,in theroleof learningsupportsystems,andpositivelearningeffectshavebeenreported.W erecord

theuseofthecampusSNSin apracticum classin lnformation Science,firstly to announceandarchivethelessoncontent,Secondlyasameansofsharingquestionsand answerswhicharise,andthirdlytoprovidepromptfeedbackoneachlesson.Westudy itseffectivenessandrelatedsalientfeatures.

(3)

佐久本功達、天願健、アラスーン・ピーター、中里 収、アリ・フアテヘルアリム、清水則之

Ⅰ.はじめに

近年、国際的規模で進行す る社会 ・経済 ・文化のグローバル化に伴い、大学等の高等教育機 関においては、社会か らの要請にあった優れた人材の育成が求め られている。 また、国内外に おいて、大学への信頼を獲得 し維持するため、学士課程教育の質向上及び質保証が求め られて いる。例えば、2006年12月に改正された教育基本法の第17条に基づき、文部科学省中央教育審 議会か ら答 申された 「教育振興基本計画」 (中央教育審議会,2008)が2008年7月1日に閣議 決定 された。 これは、10年先を見通 した教育の 目指すべき姿 と、2008年度か ら2012年度 までの

5

年間に総合的にかつ計画的に取 り組むべき施策 を示 したものである。 この 「教育振興基本計 画」の 「基本的方向3」において、「教養 と専門性 を備えた知性豊かな人間を養成 し、社会の発 展を支える」ことが挙 げ られている。 また、「社会の信頼 に応える学士教育等 を実現する」ため の施策 として、「ICT (InformationandCommunicationTechnology;情報通信技術)を活 用 した教員の教育力向上 ・教材作成や、国内外の教育 コンテンツ等の情報収集 ・発信、海外の 中核的機関 との連携強化等 を支援する」 ことが述べ られている。 さらに、政府の高度情報通信 ネ ッ トワーク社会推進戦略本部 (IT戦略本部)は 「i-Japan戦略2015-国民主役の 「デジタル 安心 ・活 力社会」 の実現 を目指 して∼ TowardsDigitalinclusion&innovation」 (IT戦略本 那, 2009)においては、 「教育 ・人材分野」 の 「将来 ビジ ョン及び 目標」の中で、大学等 にお ける人材育成 に関 し、「大学等 における情報教育、デジタル基盤、遠隔教育等を充実する」とし て、(∋ 「情報教育、デジタル基盤の充実」、② 「教育コンテンツの充実 ・活用」、@ 「先進的な ネ ッ トワークの活用」の3項 目が2015年までに実現する目標 として挙げられている。上記①の 具体的な方策 としては, 「大学等 における情報教育のモデル事例等の普及 ・啓発 を図ると共 に、 多様な教育活動を可能 とするデジタル基盤の整備 を図る」こと、また、③ については、「先進的 なネ ッ トワークを活用 し、遠隔地間で も臨場感のある教育環境 を実現 した り、教材等 の教育資 源 を広 く効果的に活用す ることを可能にす る教育環境 を実現す ることなどによ り、教育効果の 向上を推進する」 ことが示 されている。 ここで述べ られている 「デジタル基盤」や 「先進的な ネッ トワーク」 とは紛れ もな く、ICTを示 している。 このように、 日本では、大学等の高等教育機関に対 して、社会の要請にあった優れた人材を 育成す る機能や役割が期待 されてお り、そのための手段 としてICTの活用、すなわち、情報及 び知識の共有 を行 うための情報通信 システムの活用が教員 ・学生共 に不可欠な ものとなってい る (大学

CI

O フォー ラム,2010).

上述の情報通信 システムの 1つ として、SNS(SocialNetworkService)がある。SNSとは、 一般的には 「新たな友人関係 を広げることを目的に、参加者が互いに友人を紹介 し合い、友人 の関係、個人の興味 ・噂好等 を登録 していくコミュニティ型のウェブサイ ト」 (総務省,2005)

の ことであ り、国内ではmixi(http://mixi.jp/(2011年1月現在))、海外ではMySpace(日 本語サイ トはMySpaceJapan、http://jp.myspace.com/(2011年1月現在))等が代表的な

SNSである。 近年、大学版SNSが学内に導入 され、学生間の新 しいコミュニケーシ ョンの形が報告されて いる。例えば、大学生活 を支える学生支援ツール としてSNSを運用 し、SNSの特性 と学生の動 向を解析 した結果、学生は不特定多数のユーザの最新 日記 を確認するよ り、特定のユーザの 日 記を読む割合が高 く、仲間同士の閉 じたコミュニケー ションで終始 しまいがちであることが示 - 30

(4)

-高等教育におけるSNS活用方法についての検討 唆され、明確な 目標 を掲 げて運営側が構造化 した形 を提示す る必要性が推測 され る とい う報告 がある (嵯峨山 ら,2008)0 一方、SNSを学習支援 ツール として活用 した事例 も多 く報告 されている.例 えば、実習 を中 心 としたコンピュータ・リテ ラシーの授業 における学習サポー トとしてSNSを導入 し、その結 果、学習者の授業満足度が上昇 し、学習者間の交流が活発 になった報告がある (佐 々木 ・笹倉, 2010)。 このよ うに、SNSは大学等の高等教育機関に積極的 に導入 され、大学生活 を支 える 「学生支 援ツール」としてのSNS本来 の使用方法で成果 を上げ、また、学習 をサポー トす る 「学習支援 ツール」として活用 し、学生の学習 にも一定 の成果 を上げて いるo特 に、後者 の場合はSNSの 活用 によ り 「協調学習」 が成功 した事例 と考 え られ る。 「協調学習」 とは、対 象 とな る課題 の 「解」を導 くことのみな らず、学生 自らの意見 を表 出 し、他 の学生の意見 との競合状態 を経て、 それ を解決 して い く過程でそれぞれ の学生が学習 をす る ことで あ り、 「コミュニケー シ ョン能 力」や 「情報活用能力」 の醸成が期待で きる と考 え られ る。 著者 らの所属す る名桜大学では2009年2月に、学 内SNSとして HMEIOMEMBERSM(名桜 大学 ソー シャルネ ッ トワー クサー ビス) を立ち上げた (図1参照)。 これは、総務部企画 ・広報 課が 「名桜大学内のコミュニケー シ ョンの活性化 を図るため、教育 ・研究活動、学生生活、地 域情報等の交流 を中心 に会員 同士でネ ッ トワー クを広 げ、有意義 に活用す る こと」 (名桜大学, 2009)を目的 として開設 された ものであ り、 これ を利用す る会員 (メンバー)は学生、教職員 (非常勤教職員を含む)、卒業生である。 ここで、本SNSの 目的の1つ として教育活動が挙 げ られ て い るが、 SNSに は 一 般 的 なeラー ニ ン グ シス テ ム の機 能 で あ るLMS (Learning ManagementSystem ;学習管理 システム)が実装 されていない。 このよ うに、SNSは本来、 eラーニ ングの 「授業支援 システム」 として設計 されていないため、 これ を 「授業」への支援 システム として活用す る場合、 どのよ うな点 につ いて留意す るか検討す る必要があるOその上 でSNSを活用 した授業の有効性 を議論す る方が望 ま しいと考 え られ る。 本研究は、授業支援 システム として設計 されて いないSNSを教育 の現場、特 に 「授業」で利 用す る際の留意点 を明 らかにし、SNSを活用 した教授方法の蓄積や新たな教授方法 を開拓す る ことを 目的 と した。 コ ンテ ンツ には 「情報 シス テム ズ系基 礎演 習」 を採用 し、学 内SNSの =MEIOMEMBERSMを授業支援 システム として活用 した演習授業 を実施 した。SNSへのアク セス数や書 き込み内容 について分析 を行 った結果 を基 に、SNSを活用 した演習授業の有効性 と 留意点 について考察す る。

Ⅱ.

研究の目的

本研究では、大学 の授業 にお いて学 内SNSを授業支援 システム として活用 し、学生か らの SNSへのアクセス数や書 き込みの内容 を分析す るQ これ によ り、授業 にSNSを活用す る際の 最適な運用方法 を見つける。 また、SNSを利用 した有効な教授法 の蓄積や、SNSの教育への新 たな活用方法を開拓 し、本来、授業支援 システム としては設計 されて いないSNSを教育の現場 で利用す る際の留意点 を明 らか にす る ことが本研究 の 目的である。

(5)

佐久本功連、天顧鮎、アラス-ン ・ピーター、中里 収、アリ・フアテヘルアリム

.

手招水則之

図1 MEIOMEMBERSログイ ン画画

Ⅲ.研究の方法

1.本研究で使用 したSNSの機能 について

名桜大学の学 内SNS "MEIOMEMBERSMはOpenPNE(オー プンピーネ) という、オー プ ンソースのSNSのエ ンジンを採用 している(OpenPNEホームページ、http://www.oT氾nDne.jp/ (2011年1月現在))。2011年1月現在、発表 されて いる最新のバー ジ ョンは Ver.3であ り、引 き続 き開発が進め られている。 また、開発は完 了 しているが動作が安定 しているため,Ver.2も 提供 されている。本学で現在使用 して いるバー ジ ョンはVer.2.6.1であ り、 PC版 と携帯版の 2 種類が同時運用 されている。本学 におけるSNSの会員登録は、原則 として、管理者か らのメー ル による招待が必要である。学生は入学時 に 「コンピュータ・リテ ラシー」の授業で 「電子 メー ル の使 い方」を実習 し、この ときに受信 したSNSへの招待 メールか ら会員登録 を行 う。以下に、 本研究で使用 したSNSの主な機能 を記す。 (1)コミュニテ ィ機能 (図2参照) 本学 におけるSNSの会員は、同 じ趣味 を持 った者同士やサー クル、プロジェク トな どを基盤 と した 「コミュニテ ィ」 を立ち上げる ことがで きる。 コミュニテ ィでは、 「トピック 」を作成 す る ことによ り、 1つのテーマを話題 として取 り上 げ、 これ につ いて話 し合 うことができる。 トピックへの讃 き込みはメール に転送す ることが可能で、転送す るメールア ドレスは、PCメー ル と携帯 メール の両方 を指定す る ことがで き、 メー リング リス トのよ うな活用 も可能である。

(6)

-32-商等教育におけるSNS活用方法につ いての検討 メンJt-&事 コミュニティ伽 レビュー榔 コミ1ニティトップ ■示 f おM 4レビュー コミ1二ディに●b マ<フレンドにヰ介 コミュニティtiL* E ≡:ヨ[=:= = 二二:二二]匝≡三重ココ[コ夏至コ @ Il掃 システムズ糸考6)1恥 10荊州 (ブロー ドキャスト用) 阿 コミュニティンI-"olrnaqe "01ma g e・l"o●叩l l 一・ r_I・ l J Ll ・ - +.・一 一・J b - ≡ No・mag ・f -ニ ユ ト 町 ・rl一虹 同 .仙 川- ・ 、。-+全てを九iL41人) ◆f加書にメ・ノt:-ソモ 盛丘 ◆メン

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コミュニティ名 鵬 E) T甥.i Pnr理書 チ)テコリ メンバー教 書加轟件 /i.W 範囲 トピック作成 コメント作成 コミュニティ (兄明文 コミュニティ I-示di 図

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情報 システムズ系基礎演習

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前期 コミュニテ ィの トップ画面

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小窓機能 (図

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参照) 本機能は

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SNS

内の コミュニテ ィ掲示板 に貼 り付 ける機能で ある。 URLや独 自のタグを入力す るだけで,簡単 に動画や商品情報な どを リンクさせて表示す るこ

(7)

佐久J6:功達、天願触、アラスーン・ヒーター、中里 収、アリ.フアテヘルアリム、粥水則之 図 3 小窓機能による掲示板か らYouTLbeへの リンク (3)その他の機能 本研究で使用 したSNSは、一般的なSNSと同様 に、以下のよ うな機能を有する。 (∋ 日記 (会員個人の 口記機能。 プログのように∩記をつけることが可能) (む メッセー ジ (会員間で相互に個 人的なメッセージを送受信す る機能) ③ あ しあと (個人のページにアクセス した会員をチ ェックする機能) 4 フレン ドリンク (お気 に入 りの会員 とリンクを結ぶ機能) き スケジュール管理 (スケジュールを管理する機能。 フレン ドの予定 も把握可能) 我 々は学生間の協調学習が発生 した場合には、その後の展開 として上記の1・∼(′5の機能が学 生間で活用 されることを予想 した。そのため、本研究においては、教員側か ら学生に対 し、上 記の①∼⑤ の機能 を磁極的に利用するようにとの指示は行わなかった0 本研究では、上述の 「コミュニテ ィ機能」 を活用 し、 「情報 システムズ系益礎演

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前期 (ブロー ドキ ャス ト用)」コミュニティを開設 した。本 コミュニテ ィ内には授業晦に 「トピック」 を立ち上げ、教員側か ら授業の開始前または終了後 に、講義及び演習内容の概要を指示 した。 また、 「デ ジタル コンテ ンツ」 をテーマ と した演習では、学生が制作 した課題 の動画作品 を YouTubeにアップロー ドし、前述の 「小窓機能」を利用 して、YouTube動画へ リンクを張っ た。 これによ り、学生同士で動画作品を鑑質 し、お互いにコメン トを付けることが可能 となっ た。なお、 「情報 システムズ系基礎演習

2

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前期 (ブロー ドキ ャス トjn)」コミュニテ ィの公開 範囲は 「コミュニテ ィ参加者のみ公開」とし,「情報 システムズ系基礎演粥」を登録 している者 以外 には公開 しなかった。 -

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34-高等教育 におけるSNS活用方法 についての検討

2

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「情報システムズ系基礎演習」 について 「情報システムズ系基礎演習」は、名桜大学国際学群国際学類 における学類共通専門教育科 目 として位置付け られてお り、 2年次対象の1単位 の演習科 目として、前学期 に15週、後学期 に 15週開講 されている。 また、本演習科 目は情報 システムズ専攻 を専攻す る学生の必修科 目と なっている0本演習科 目の学習到達 目標 は 「情報 システム についての概要 を理解 し、演習 に よってシステムの基礎 を学習する」 こと及び 「情報 システムズ専攻の特色や教育の方法 を理解 する」ことである。2010年度前学期は情報 システムの 7領域のテーマ、すなわち、「ネ ッ トワー ク技術」、「システム開発」、「情報管理」、「診療情報管理」、「デジタルコンテンツ」、「コンピュー タグラフィックス」、 「eラーニ ング」 について、それぞれ 2週ずつ、合計14週、講義及びコン ピュータを利用 した演習授業 を実施 した0第 1週 目については、本科 目のオ リエンテーシ ョン を行い、SNSの活用方法について説明を行 った。表 1に情報 システムズ系基礎演習の授業計画 と概要を示す。 表 1 情報 システムズ系基礎演習の授業計画と概要 No 週 月/日 演 習 内容 教 室 ① 第1週 4/14 オ リエ ンテー シ ョン(専攻や演習 内容 の紹 介・SNS登録 方 法) 講 義室 ② 第2週 4/21 ネ ッ トワー ク技術l PCルー ム ③ 第3週 4/28 ネ ッ トワー ク技術2 PCルー ム ④ 第4週 5/12 システム開発1 講義 室 ⑤ 第5週 5/19 システ ム開発2 PCルー ム ⑥ 第6週 5/26 情報管理1 講義 室 ⑦ 第7週 6/2 情報管理2 講 義室 ⑧ 第8週 6/9 eラー ニン グ1 講 義室 ⑨ 第9週 6/16 eラー ニン グ2 PCルー ム ⑩ 第10週 6/30 デ ジタル コンテ ンツ l 講 義室 ⑪ 第11週 7/7 デ ジタル コンテ ンツ2 PCル ー ム ⑫ 第12週 7/14 コン ピュー タグラフ ィ ックス1 講 義室 ⑬ 第13週 7/21 コン ピュー タグラフ ィ ックス2 PCル ー ム ⑭ 第14週 7/28 診療情報管理 1 講 義室 ⑮ 第15週 7/30 診療情報管理2 講 義室 3.「情報システムズ系基礎演習」 における授業の進め方 「情報 システムズ系基礎演習」は7名の教員が担 当し、毎回チームティーチ ングによる演習指 導を行っている。平成

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2

年度前学期は

39

名の学生が履修登録 した。本科 目においては、学生の グループ化 を行 い、平均 して8名の学生を1名の教員が担当したo グループ担 当教員の主な仕 事は、グループ学生の毎回の出欠確認 と、テ ィーチングアシスタン トとしてグループ学生への 演習のサポー ト指導 を行 うことである. また、担 当のグルー プ以外の学生について も、教員間 で 情報共有を行 い、チームテ ィーチングを徹底 した.本科 目で使用 した教室は、テーマ毎 に異 な り、通常の講義室 を2回続 けて使用す る場合や 1回目は講義室で、 2回 目は PCルーム、 あ るいは2回 とも PCルームの場合 もあったO後述するように、次回集合す る教室 については、 毎回の授業の最後 に教室で伝達 し、またSNS掲示板 にも教員が書き込みを行い、受講学生に対

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佐久本功達、天願健、アラス-ン ・ピーター、中里 収、アリ・フアテヘルアリム、清水則之 す る周知 を徹底 したD以下 に、各週の演習のおおよその進行手順 を示すO

(

1

)

ネーム プレー トの配布 ・出欠点検 教室 の机 の上 に置 いた り、PCのデ ィス プ レイ上 に掛 けた りで きる 2つ折 りのテ ン ト型ネー ム プ レー トを作成 し、グルー プのアル ファベ ッ ト(A∼E)、受講学生の顔写真、学生番号、氏 名、 出席表 を印刷 した。 ネーム プレー トを毎回授業の始めに各 グルー プの担当教員が受講学生 に配布 し、ネームプ レー ト上の出席表 に捺印 (または、サイ ン)し出欠点検 をグルー プ毎 に行 っ た。 (2)伝達事項 についての説明 本科 目は2年次学生が履修対象のため、主 に 2年次学生全体 に関連す る履修指導や学内行事 等 につ いて資料 を配布 し説明を行 った。 (3)豆テス トの返却 と解説 前回の授業の最後 に行 った豆テス トの返却 と解説 を行 った。返却時 に出席 していない学生に つ いては(1)の出欠点検時 に配布 されず に残 っているネーム プレー トをチ ェック したあ と,顔写 真及 び氏名 を参照 し、今後 の指導のため教員間で情報共有 を行 ったO (4) 授業 (60-70分程度) 各週で予定 されて いるテーマで講義 と演習 を行 った。教室 は、演習内容 によって、適宜、通 常 の講義室 と PCルームを使 い分 けた。 (5)豆テス トの実施 (10分程度) 各週のテーマにつ いて、(4)の授業後 に豆テス トを実施 した。テーマによっては宿題 を課す場 合 もあったO (6) 次 回の演習内容 の予告 と SNSへの書 き込みの指示 毎週、次 回の演習内容 につ いて予告 を行 い、授業 に対す る質問、感想、 コメン トの書き込み を必ず行 うよ う指示 したO また、本科 目は通常 の講義室 と PCルームの両方 を使用す るため、 次回集合す る教室の連絡 を行 い、同時 に、毎週集合す る教室 を間違 えないよ うSNS掲示板 を事 前に確認す ることを伝達 した。 上述の 「(1)ネーム プレー トの配布 ・出欠点検」か ら 「(3)豆テス トの返却 と解説」 までは10分 か ら20分程度で行 い、授業全体 は 1コマ90分間で合計15回実施 した. ただ し、第 1週 目につい ては、本科 目のオ リエ ンテー シ ョンとして、専攻紹介、本科 目の内容紹介、授業の進め方の説 明、 グルー プ分 け、SNSへ未登録の学生へのサポー ト等 を行 った。 第2週 目以降は、授業開始前 まで に教員が トピックを開設 し、授業概要等 を掲示板 に書 き込 んだ。前述 したよ うに、本科 目の受講 生全員 に対 して、毎週 の授業 に対す る質問、感想、 コメ ン トの書 き込 み を必 ず行 うよ うに 口頭 で指示 した。 これ に加 えて積極 的な書 き込み について

-36

(10)

-高等教育 におけるSNS活用方法 についての検 討 は、該当する学生の積極面を評価 し、 3年次 における 「ゼ ミ決め」時 に考慮 され る場合がある ことも伝えた。 これは、本科 目における学生の授業理解度 の把握 と学生間の協調学習 を促す こ とを目的 とした ものであった。教員は次 の展開 として、学生同士 の情報 のや りと りが発生 し、 学生間の協調学習がある程度 自然発生的 に起 こる ことを、 さ らには、 この効果 として、学生 白 身の 「コミュニケー シ ョン能力」や 「情報活用能力」 の醜成 を期待 した。そ のため、教員側か ら学生間のコミュニケー シ ョンを促すよ うな指示 を口頭で行 うことも、 トピック掲示板 へ書 き 込む ことも積極 的 には行 わなか った。 トピック掲示板へ の書 き込 みの例 を図4及 び図 5に示 す。 q l仰 システムズ弗ヨ別■廟 だ和 一ドキ▼スト月)Irtl3 201如 月298 第 l噛 什帽システムズ系蕃捌 習2010/帆 1955 l,B 時 `平成22年6月30日(水)2時隈 2.敬 室 : 111枚空 3.テーマ :デジタルコンテンツについてくその1) 4,相 当 '佐久本 功iL 5.内 管 , (1)出AFカードi≡布、出欠点横 (2)伝i暮事項 : プレ オーブンtf三に'ユ 1てのアナウンスと関係史料の配布 ※染料AT正 : 提官■攻と陀康付和t理事攻に載っている、ホ村先生のゼミの吸室は、 膿 相島II103 正 研究等307 桝Ⅵ:2010年6月28白く月)∼7月23日(金) 削 Z出 E)7月23E3(金)■攻糸基Gl1管の相当牧Jiまで ①W .1中に6?以上のtZミを見学する:と ◎2■攻以上のttミを見学することく第一幕空事攻、第二毛管事攻.兆味ある事攻) q)各■攻のtZミをn 以上^苧すること ④空相こは、当はゼミを選択した理由、tfミの研究テーマ、tZ-ミ内管等を書くこと (3)ltt内管 ※m鞍染料 .スライド印刷}リント ○デジタルコンテソンとは何か 図4 トピック掲示板への書 き込み例 (教員か らの書 き込み)

(11)

佐 久 本 功 達 . 天 願 触 . ア ラ ス ∼ ン ・ ピ ー タ ー 、 中 里 収 、 ア リ ・ プ ア テ ヘ ル ア リ ム 、 粥 水則之 I_BA!岨 ウi}コンテンツによっては4I+lI将を m 知ることが出来る 2010年 06月30E3 1217 本当に便利な時代だと息いました 2010年 2撃 2臥睦 改めて、デジタルコンテンツやe-ランニングはaL利だ1Jこと息いました. 2010年 3芋生3 岨 デジタルコンテンツは任かV+Lんだ1)と感じました. 訂帆 空じゃ1+1\とコメントするのついつい玉これちゃう心 . 2010* 4旦 払吐 >>>>>事生1さん、事生2さん事生3さん インターネソトの共通プロトコル(prot∝pF心 つであるTCP/Pの仕fJにより、 まだ 拭されてい1A lNL41)任用方法があります.その搬 してYouTubes 屯リ上りました. >>>>>みなさんへ うーん、3名のみの暮ざ込みですか・. 上1己の3名以州 ュ、漉点しようかな-・く(、一■)〉 図5 トピック掲示板への書 き込み例 (学生の書 き込み と教員の コメン ト) 15週の演習終了後、学生 によ り書 き込 まれたSNS掲示板の内容 を集計 し、分析 を行 った。具 体的 には、SNSトピック掲示板 に書 き込 まれた コメン ト内容の種類、SNSトピック掲示板へ苫 き込 む まで の時 間、科 目開講期 間 中にお ける1日毎 の讃 き込み回数の時系列分布 な どを調べ た。 これ によ り、「情報 システムズ系基礎演習」における学生間の協調学習が どのよ うに行われ たか を把握 し、SNSが 「コミュニケー シ ョン能力」や 「情報活用能力」の転成 にどの程度寄与 す るかを確認 した。分析結果 に基づ いて、演習授業 にSNSを活用する有効性 と留意点 について 考察 を行 った。

Ⅳ.

結果

1.分析対象 としたデー タ 名桜大学の学 内SNSである …MEIOMEMBERS… の 「情報 システムズ系基礎演習2010前期 (ブロー ドキ ャス ト用)」 コミュニテ ィにお いて、 前学期第2週 目か ら第15週 目 (2010年4月 21日∼2010年7月30日) までの トピック掲示板への讃 き込み を本研究の集計 ・分析対象のデー タ とした。教員を含む蓬 き込みは合計で242件であった (学生か らのぶき込み:224件、教員か らの古 き込み :18件)。第1週 目と第14週、第15週は学生か らの古 き込みが無か った。 また、 学生の1人当た りの最大苫 き込み回数は13回、最低古 き込み回数は1回、1人当た りの平均苫 き込み回数は6.05回であった。 図6に 1人 当た りの讃 き込み回数のグラフを示す。なお、本グ ラフの横軸 に示 してあるニ ックネームは学生及 び教員の個人情報であるため、モザイ ク処理 を して伏せてある。 - 3 8

(12)

-高等教育 におけるSNS活用方法 についての検討 8 6 息 仰 W . 母 相 叩 机 仲

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∬ 乱 L I =/ I .A P T 図6 1人 当た りの書き込み回数 2.SNSの トピック掲示板への普き込みの分析 トピック内の掲示板1枠 の普 き込み には、後述す る分類 によれば、複数の種類 の 「文」 か ら 構成 されているものがあった。それ らをそれぞれ 「コメン ト」 としてカウン トした。 つ ま り、 書 き込み数は トピック掲示板の 1つの枠 に対応 してお り、 コメン ト数は トピック掲示板内に書 き込 まれているコメン トの数 をカ ウン トした。その結果、総 コメン ト数 は268件であった。

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1

)

コメン ト内容の分類 SNSトピック掲示板 に書 き込 まれた コメン トについて内容 を検討 し、以下 のよ うに9種類 に 分類 した。 なお、以下 に引用 したコメン トの例 については、修正 を加えず に掲載 した。 ① ポジテ ィブな感想 (102件、38.1%) 「良かったです !」、「難 しかったけ ど、なん とな く分かった気が します」、「パ ソコンは苦手だ けど先生が教 えて くれ るか ら分か りやすかった」な ど、受講 して良かった、 内容が分か った、 分か りやすかった というようなコメン トについては 「ポ ジティブな感想」 として分類 した。 (参 ネガテ ィブな感想 (56件、20.9%) 「むずか しくて理解す るのがたいへんだ った」、 「設計が難 しか った」、 「意味がわか らなか っ た」な ど、受講 して理解できなかった、内容が難 しか った、分か らなかった というよ うな コメ ン トについては、 「ネガテ ィブな感想」 として分類 した。

(13)

佐久本功達、天願健、アラスーン ・ピーター、中里 収、アリ.フアテヘルアリム、清水則之 ③ 内容に対する質問 (1件、0,4%) 「IPア ドレスやPort番号を調べることはどんな時に使 うのですか」な どは 「内容に対する質 問」 として分類 した。 ④ 演習の進め方への提案

(

3

件、1.1%) 「もう少 しコマン ドプロン トで詳 しく説明 してほ しいPort番号がわか らない」な ど演習の進 め方 についての要望は, 「演習の進め方への提案」 として分類 したO ⑤ 今後の決意 (17件、6.3%) 「頑張 ります」、 「計算のや り方を忘れてま した 勉強 しなければ :」な ど、今後の授業に 対 し、取 り組む姿勢を決意 していると思われるコメン トについては、「今後の決意」として分類 した。 ⑥ 他人のコメン トに対する意見 (2件、0.7%)

∼は先週の授業で出 して ますよ

〈0

ー」, 「失礼 しま した !訂正 した リス トは以下の通 りで す」な ど、あるコメン トに対 しての意見 と考え られるものは 「他人のコメン トに対する意見」 として分類 した。 ⑦ 出席の書 き込み (69件、25.7%) 出欠を確認するために、教員か らの指示で受講生に学生番号 と氏名を入力させた授業 もあっ た。 この時の書き込みは 「出席の書き込み」 として分類 した。 ⑧ 教員か らのコメン ト (18件、6.7%) 教員が トピック掲示板 に書 き込んだ ものについては、 「教員か らのコメン ト」 として分類 し た。 ⑨ その他

(5

件、

1

.

8%)

「皆 さんお疲れ様ですJ」、「お疲れ。。。」な ど、上記に分類されないと考え られるものは、「そ の他」 として分類 した。 なお、前述 したように トピック内の掲示板1枠 内の書き込みには複数の種類のコメン トか ら 構成 されているものがあった。例 えば、 「難 しかったですね。 来週はもっとがんば ります」や 「ネ ッ トワーク構成はわかったけどレポー トの書き方がよくわか らなかった」な どである。 こ のような書き込みについては、前者は② の 「ネガティブな感想」 と⑤ の 「今後の決意」の両方 に集計 し、後者は①の 「ポジテ ィブな感想」 と② の 「ネガテ ィブな感想」 として集計 した。表

2

及び図

6

S

NS

トピック掲示板のコメン ト内容の種類別集計を示す。

(14)

-40-高等教育 にお ける

S

NS

活用方 法 につ いての検 討 表2 トピック掲示板のコメン ト内容の種類別集計 種 類 件 数 比率 (%) 累積比率 (%) (D ポジティブな感想 102 37.4 37.4 ⑦ 出席の語き込み 69 25.3 62.6 ② ネガティブな感想 56 20.5 83.2 (む 教員か らのコメン ト 18 6.6 89.7 ⑤ 今後の決意 1

7

6.2 96.0 (9 その他

5

1.8 97.8 ④ 演習の進め方への提案 3 1.1 98.9 (む 他人のコメン トに対する意見

2

0.7 99.6 くさ 内容 に対する質問 1

0

.4 100.0 合 計 273 100 図7

S

NS

トピック掲示板の コメン ト内容の種類別集計の比率

(

2

)SNS

トピック掲示板へ書き込むまでの時間 「情報 システムズ系基礎演習」では原則 として、受講生全員 に対 して、毎週授業終了直前に、 質問、感想. コメン トを必ず書き込むように教員か ら指示 を行 った。 また、前回の授業終了後 に書き込みを行わなかった学生については、前回の分 についても書 き込むように指導 した。 そ こで、学生が

SNS

の トピック掲示板に書き込むまでの時間を 「遅れ時間」と定義 し、学生 が トピック掲示板 に書き込んだ時間か ら当該授業の開始時間を引いて算出 した。遅れ時間は授 業終了時間か らの差ではな く、授業開始時間か らの差 として計算 した。 この理 由は、授業終了 時間前の番き込みがあるため、 「マイナスの時間」 を発生させないように配慮 したか らである。 図8に各授業週に対する遅れ時間分布 (平均値 ±標準偏差)のグラフを示す。

(15)

佐久本功達、天願蝕、アラスーン ・ピーター、中里 収、アリ・フアテヘルアリム

煎り水則之

00

2

2

1

1

︻Ln

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u]

悲 W 叫 ー1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 授 業週 【週 目 】 図8 各授業過 に対する遅れ時間 (SNSへ書 き込みを行 うまでの時間)の分布 (3) 1日毎の書 き込み回数の時系列分布 「情報 システムズ系基礎演習」 の開講期 間の2010年4月21日∼ 7月30日の問 について、 1日 毎 の書 き込み回数 の時系列分布 を調べた。 図9に各週 における1日の書 き込み回数 の時系列分 布 (○数字 は表1のNo.と対応) を示す。 点 希 娘 仙 鱒

e

E]

L

0 7 11 21 21 35 42 4I 58 83 70 77 Bl 11 H 105 ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ㊥ ① ⑩ ⑩ ⑯ ⑬ 時rql日】 図 9 各過の書 き込み回数の時系列分布

(

○数字 は表 1の No.と対応)

V.

考察

1.SNS活用の有効性 本研究で行 った演習授業 を通 して、SNS活用 の有効性 につ いて考察す る。 まず、有効な点 と して挙 げ られ るのは,毎 回の授業の ログが時系列 に記録 され るため、学生が予習 ・復習 を行 う ことがで きた点である。教員 によ り授業 内容の予告や まとめな どが書 き込 まれているため、学 生はSNSを読 むだけであって も授業で行われた内容 の確認ができた。教員側 にとっては、学生 か ら書 き込 まれ た感 想や要望 な どか ら、教員 自らの教授法の 自己点検 がで きた点が挙 げ られ る。 また、課題 の提 出にSNSを活用 した場合、学生同士が提 出された課題 (今 回は、動画作 品)をお互 いに見 る ことで各々の学生で取 り組んだ内容 を振 り返 ることができた。 この ことは、 - 4 2

(16)

-高等教育におけるSNS活用方法についての検討 15回の授業のうち 1回のみであるが、「協調学習」の可能性が確認できた と考 え られ、今回SNS を授業支援 システム として活用 した有意な点 として挙げ られるであろう。 2.SNS活用の留意点 次に、SNSの トピック掲示板への書き込みの分析結果 に基づき、SNSを授業支援 システム と して活用する際の留意点について考察する。図6のグラフ 「1人当た りの書き込み回数」 によ れば、学生1人当た りの書き込み数の最大回数は13回であ り、 1人当た りの平均書 き込み数は 6.05回であった。つま り、 1人当た り2回の授業 について 1回程度の書き込みであった ことが わかる。 これは、毎回の授業終 了後 に、教員側か ら 「必ずsNSの トピック掲示板 に質問、感 想、コメン ト等 を書き込んで ください」と口頭で指示 し,また 「積極的な書 き込みについては、 学生の積極面を評価 し、 3年次における 『ゼ ミ決め』時に考慮 される場合がある」 と伝えてい たが、学生側 にはこの 「指示」や 「将来のゼ ミ決め時 に有利 になるか もしれない情幸臥 が十分 に浸透 してお らず、学生側は教員の単なる 「促 し」 として受け取 っていた可能性が伺 える. 表2の 「トピック掲示板のコメン ト内容の種類別集計」及び図 7のグラフ 「SNS トピック掲 示板のコメン ト内容の種類別集計の比率」 によれば、上位3位 のコメン ト内容は 1位が 「ポ ジ ティブな感想」、 2位が 「出席の書き込み」、 3位が 「ネガティブな感想」であった。 「ポジティ ブな感想」 と 「ネガティブな感想」の両方で書き込 まれたコメン トの60%近 くであ り、 これ に 「出席の書き込み」 を加えると上位3位で80%を超える。学生は 「出席の書き込み」 について は、書き込 まなければ自分 自身の成績評価 に直接影響するため、 これ については積極的に書 き 込みを行った と考え られる。教員は、学生に対 し書き込み内容 としては 「質問」 を多 く書 くよ う指示 したが、表2及び図 7のグラフによれば、 「内容 に対す る質問」は1件 (0.4%)のみで 9種類の分類中最下位であった。 また、学生間の協調学習に必要な 「他人のコメン トに対す る 意見」は2件 (0.7%)で第8位であった。すなわち、教員が最 も期待 していた学生か らの 2鍾 類のコメン トの 「他人のコメン トに対す る意見」と 「内容 に対す る質問」は両方合わせて も1% 程度であった。 図8のグラフ 「各授業週に対する遅れ時間 (SNSへ書 き込みを行 うまでの時間)の分布」に よれば、授業週毎に遅れ時間の平均値が異なっている。 また、第4週 「システム開発1」(講義 室使用)、第11週 「デジタルコンテ ンツ2」 (PCルーム使用)については、遅れ時間が180時間 ∼190時間 となってお り、学生は書 き込みまで5日∼ 8日以上かかっていた ことがわかるO こ れについては、まず、授業 を講義室で行 った場合 とPCルームで行 った場合で遅れ時間の差が 見 られる。 この理 由は,講義室 には学生用PCが設置 されてお らず、授業終了後 に直ちにPC か らSNS掲示板への書 き込みを行 う環境ではないため、遅れ時間が長 くなるもの と考 え られ る。図8のグラフにおいては、第4週、第6週、第7週、第10週な どが講義室で授業 を行 って お り、この傾向がみ られる。 ところが、第11週 については、PCルームで授業を行 っているにも かかわ らず、遅れ時間は8日以上と最長 になっている。 この理 由としては、学生に課せ られた 課題内容が遅れ時間に影響を与えていると考え られる。第11週 「デジタルコンテンツ2」 の課 題はSNS掲示板の 「小窓機能」を活用 し、学生各 自が課題 として制作 した動画作品をYouTube にアップロー ドし、そのURLを トピックの掲示板 に入力するという内容であった。つま り、課 題内容その ものが動画作品を完成 させな い限 り、 トピック掲示板 には書 き込 めな い仕組み に

(17)

佐久本功達、天顔健、アラス-ン ・ピーター、中里 収、アリ・フアテヘルアリム、晴水則之 なって いるため、遅れ時間が8日以上 という結果 になった と考 え られ る。 図9のグラフ 「各週の書 き込み回数の時系列分布

(

○数字は表 1の No.と対応)」 によれば、 はば 1週間毎 に書 き込みの ピー クが観測 されて いるoそれ以外 の期間は フラッ トであ り、書き 込み数はゼ ロを示 して いる。特 に これが顕著 なのは、14日目と63日目付近である。 この理 由と しては、14日目は 5月 5日の祝 日のため、 また、63日目は 6月23日の 「慰霊の 日」のため、そ れぞれ の 日が全学休講であった ことが理 由と考 え らえる。 これは、学生が一応 教員か らの指示 通 り、授業終了後 にSNSの トピック掲示板 に書 き込み を行 っているちのの,授業時間近傍外の 積極的な書き込みや、本 コミュニテ ィを通 しての学生間の情報 のや りとりはほ とん ど行われな か った ことが伺 える0 3.学生間の協調学習 につ いて 本研究 にお いて、担 当教員が 「情報 システムズ系基礎演習」に授業支援 システム としてSNS を活用 した第一の理 由は、学生間の協調学習 を促すためであ り、教員はSNSを活用すれば協調 学習がある程度 自然発生的 に起 こり、 これが学生の 「コミュニケー シ ョン能力」や 「情報活用 能 力」の醸成へ繋が ることを期待 していた。結果は、学生は教員か らの 口頭による指示に対 し、 大方忠実 に、SNSの トピック掲示板への書 き込みを実行 した ものの、全員が指示通 りに書 き込 み を行 うことな く、授業時間近傍外はほ とん ど書 き込み を行わなかった。 また、書 き込んだ コ メン ト内容 につ いては、 「感 想」 と 「出欠」 を取 るための書 き込みで

80%

以上を超 え、教員が 最 も期待 していた学生か らの2種類のコメン トの 「他人のコメン トに対す る意見」 と 「内容 に 対す る質問」は両方合わせて も1%程度であった。 4 授業 システム としてのSNS 以上 よ り、本研究 の結論 を述べ る。SNSを授業支援 システム として活用 した場合、 「教員」 対 「学生」 のコミュニケー シ ョン ・ツール としては機能す るが、教員の期待通 りに学生間の協 調学習が 自然発 生す る とは限 らない。SNSを学習支援 システム として活用 し、学生間で協調学 習が行われ、学習効果 を上げるためには、担 当教員が授業設計の段階か ら学生間の協調学習を 促すよ うな何 らかの仕組み を構築す る必要があると考 える。本結論は、嵯峨山 らの報告 にもあ るよ うに、学生は不特定多数 のユーザ のSNS最新 日記 を確認す るよ り、特定のユーザの 日記 を 読む割合が高 く、仲間同士 の閉 じた コミュニケー シ ョンで終始 しまいがちであることが示唆 さ れ、 明確 な 目標 を掲 げて運営側が構造化 した形 を提示す る必要性が推測 される という結果 と一 致する もの と考え られ る (嵯峨山 ら

,2

00

8

)

Ⅵ.

おわ りに

本研 究は,本来、授業支援 システム としては設計 され ていないSNSを教育の現場、特 に 「授 業」にお いて利用す る際の留意点 を明 らか に し、SNSを活用 した教授方法の蓄積や新たな教授 方法 を開拓す る ことを目的 としたo コンテ ンツには情報系の演習科 目である 「情報 システムズ 系基礎演習」 を採用 し、学内SNSの "MEIOMEMBERSH を授業支援 システム として活用 し た。本SNSの具体的な活用 としては、主 に 「コミュニテ ィ機能」を使用 し、教員側が授業のコ ミュニテ ィを立ち上げ、事前 または事後 に毎回の講義及び演習内容 の概要 を掲示 した。 また、 1

(18)

44-高等教育におけるSNS活用方法についての検 討 受講生側 には、毎回の授業 に対す る質問、感想、 コメン トの書 き込み を必ず行 うよ う口頭で指 示 した。 さ らに、各 自が課題 として制作 した動画作品についてはYouTubeにア ップロー ドし、 この動画作品を 「小窓機能」 を活用 して、 トピック掲示板 に リンクさせたO これ によ り、学生 同士で課題 の動画作品を鑑賞す る環境 を構築 させ、教員側 は学生間の協調学習 による 「コミュ ニケーシ ョン能力」や 「情報活用能 力」 の醸成 を期待 した。 SNSへのアクセス数や書き込み内容について分析 を行 った結果、学生は大方忠実 に、授業終 了後 にSNS掲示板への書 き込み を実行 した ことが分か った。 しか し、全員が指示通 りに書 き込 みを行 うことはな く、授業時間近傍外 の時間はほ とん ど書 き込み を行わなか った ことが明 らか になった。 また、書き込んだ コメン ト内容 については,「感想」 と 「出欠」を取 るための書 き込 みが大半 を占め、教員が最 も期待 していた学生か らの 「意見」と 「質問」は両方合わせて も 1% 程度であった。今回は、SNSを授業支援 システム として活用 して も、直ちに教員の期待通 りに 学生間の協調学習が 自然発生す る ことはなか った と言 えるだろう。 一方、SNS活用の有効性 については、 まず、毎回の授業のログが時系列 に記録 され るため、 学生が予習 ・復習 を行 うことができた点が挙 げ られた。次 に、教員 に とっては、学生か ら書 き 込 まれた内容か ら教員に対す る要望等 を知 ることができ、教員 自らの教授法の 自己点検 がで き た点が挙げ られた。 さらに、課題提出にSNSを活用 し、学生同士がお互 いの課題 (今回は、動 画作品) を見ることがで きた点は、授業支援 システム としてのSNS活用 における 「協調学習」 の可能性 を示す有意事項 として挙 げ られ るであろう。 今後の課題 としては、学生間の協調学習 を促 し学習効果 を上げるためには、担 当教員が授業 設計の段階か らSNSの活用 を前提 とした学生間の協調学習 を促す よ うな何 らか の仕組み を構 築する必要がある点 を指摘 したO例 えば、学生に対 しSNSの利用 を口頭で指示す るだけではな く.シラバス上に明確 に表記 し、履修登録段階か ら受講生に周知徹底 させ ることが考 え られ るo その上で、例 えば、グルー プで取 り組む宿題 を毎週出題 し、必須 のツール と して学生にSNSを 活用 させ るという方法等が考 え られ るであろう。 また、SNSを活用 して会員同士が 自発的な コ ミュニケー シ ョンを行 って いる事例 との比較 を行 うことが必要であると考 える。 さ らに、学生 が書き込んだ コメン トには感嘆詞 (i)な どの記号や、 いわ ゆる 「顔文字」 が使用 された もの があった。SNS掲示板 における記号及び 「顔文字」の使用 と自発的な コミュニケー シ ョンとの 関連 について も、今後 の課題 としたいo

引用 ・参考文献】

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SakumotoK.,AliF.F.,SakuraiH.,SugimotoM.,IshiharaM.andShikata

Y.

HFeaturesof MainlyVoice-basedW良TContent."p

r

oc.ofICA2004(CD-ROM),Kyoto,3,2004,pp.2019

-2022

図 1 ME I OMEMBERS ログイ ン画画

参照

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