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山口県山口市教育委員会教育行政改善プラン-「学校の自律性の確立」に向けた新たな動きをつくる-

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Academic year: 2021

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(1)  山口県山口市教育委員会 教育行政改善プラン ーr学校の自律性の確立」に向けた新たな動きをつくる一. 専 攻  教育実践高度化専攻 コ』ス  学校経営コース. 学籍番号 P080011 氏 名  伊藤幸子.  !990年代より、地方分権化や規制緩和を. 制としての望ましい姿を提示した。. 基本原理とする教育行政改革の流れが進行して.  また、市内の現状等を踏まえ、「推進体制を. いる。とりわけ、1998年の中央教育審議会. 確立する」「学校『内部』に動きを生み出すし. 答申「今後の地方教育行政の在り方について」. かけをつくる」などの6つの柱と、「経験豊か. 以降、学校の裁量権限拡大とアカウンタビリテ. な教職員と地域の教育力を活用する」などの4. ィの明確化を推し進める制度改革は次々と展開. つの戦略を設定した上で、これらを基にr学校. されてきた。2000年代に入ると、国の役割. づくり」支援を推進していくこととした。. と責任の再確認が強調され始め、分権改革の形.  さらに、本プランで主張するr学校づくり」. は軌道修正されていったが、「自主的・自律的. のキーワード「学校の自律性」を「学校が教育. 学校経営」をめざす教育改革は一貫して進めら. 活動を計画・実施する単位組織体として、当該. れている。その実現のために、教育委員会と学. 学校の教育目標を独自に設定し、それを効果的. 校との関係づくりや学校支援のあり方の見直し. に実現するための方策・方法を自ら選択して実. が必要とされていることは言うまでもない。. 施し、その実現状況を自ら把握・診断するとい.  本ブランは、教育委員会における「学校づく. う過程を組織内部に機能させ、自己の教育活動. り」支援の方向性と、それに関連したいくつか. を継続的に改善していくことができる状態揮’」. の具体方策をまとめたものである。プラン作成. であると規定し、r学校づくり」支援の中心的. にあたっては、インターンシップでお世話にな. 視点を、学校の組織内部に活性化を生み出すた. った山口市教育委員会に御協力いただき、より. めの働きかけとした。. 具体的なものとなるように努めた。以下、プラ.  次に、以下のとおり具体方策を示した。. ンの概要を示す。. (1)推進体制の確立.  プランでは、まず、欧米における改革の動向、.  プラン推進の早い段階で、教職員参画型のr推. 我が国における研究成果、他市の優れた実践事. 進会議」を設置し、推進体制を確立するするこ. 例を踏まえ、今後、教育委員会が行おうとする. とを提案した。教職員参画型の意義と効果につ. r学校づくり」支援体制のポイントを、r学校. いては、①経験豊かな教職員の知恵とカを借り. の自由裁量の拡大」r学校の組織能力の強化」. ることができること、②支援者の確保につなが. 「教育委員会としての目標の明示と評価」「つ. ること、③政策を学校現場に明確に伝えること. ながり(ネットワーク機能)の重視」の4点に. ができること、④中堅教員の育成の場となるこ. 整理し、教育委員会の「学校づくり」の支援体. とを指摘した。. 一2一.

(2) (2)学校「内部」に動きを生み出すしかけづく. 有効な方法であることを示した。.  り. (5)ネットワーク機能を活用した新たなチャレ.  まず、学校組織に関する研究理2の成果を踏. ンジ. まえて、「学校改善志向型組織の形成モデル」.  中学校区を単位とした指導主事の「学校担当. を作成した。次に、このモデルをべ』スにして、. 制」を機能させ、指導主事が学校支援で得た情. 「提案型学校づくり支援事業」を提案した。本. 報を小中連携に生かすための方途を述べた。ま. 事業は、各学校の「学校づくりの重点」と「具. た、阿東町で積極的に取り組まれてきた地域と. 体的な目標」をもとに、教育委員会が支援を行. の連携に関するさまざまなノウハウを、市内の. い、その中で「学校の自律化」を促し、併せて. 学校に普及させるために、r推進会議」や校長. 「教職員の同僚性・協働性の高まり」や「保護. 会の場を活用することを提案した。. 者・地域住民との信頼関係の構築」の効果をね. (6)戦略的広報広聴の展開. らうものである。また、事業実施に関連して、.  政策の実施過程において関係者の支持を醸成. 指導主事が学校支援を行う際の「中心となる視. していくためには、広報広聴の戦略をもつこと. 点」、「総体的視点」及び学校へのかかわり方. が重要であることを述べ、校長及びミドルリー. について言及した。. ダーへの政策周知の徹底、パブリシティの活用. (3)学校の組織能力の強化と人材育成. による戦略的な情報発信、保護者や地域住民の.  各校において、前述した「学校改善志向型」. 声を政策に生かす工夫について言及した。. の組織づくりが進められるために、校長及び中.  最後に、プランの実現に向けて、計画期間を. 堅教員等の研修を新たに企画・実施することを. 基盤形成期、体制充実期、成長・発展期の3期. 提案した。さらに、教職員一人ひとりの「キャ. に区分し、実施言十画を示した。また、実施上の. リアビジョン」と管理職の「人材育成言十画」の. 留意点として、事務局内における事務分担の見. 作成による計画的な人材育成、教育委員会と校. 直しなどの4点について言及した。. 長会との連携強化について言及した。.  なお、本プランは大学院における研修のまと. (4)目標の明示と成果の検証. めであり、同時にあくまで個人的研究の域を超.  教育委員会が市としての目標を示すことの意. えるものではないことを付言しておきたい。. 義として、①各学校が目標や計画を作成する際. 洲浜田博文(2004)『「学校の自律性」確立と校長の役. の拠り所となること、②教育委員会が各学校の.  割に関する研究』(2001∼2003年度科学研究費補助. 取組みを支援する際の基準となること、③教育.  金最終報告書,基盤研究(c)(2),研究代表者=浜口ヨ博. 委員会も、自らの活動状況を自己点検・評価し、.  文)P.92. アカウンタビリティを果たす必要があることの. 削露口健司(2008)『学校組織のリーダーシップ』大学. 3点を述べた上で、その際、「推進会議」にお.  教育出版. いて検討することが一つの方法として考えられ 修学指導教員. ることを指摘した。次に、評価をアウトカム指 標で行うことの必要性を述べ、そのために、学 校評価と教育委員会評価のリンクを図ることが. 一3山. 加治佐 哲 他.

(3)

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