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《修論報告》「国語科校内授業研究」の推進及び個々の国語教師力向上に資する指導主事の参与の在り方に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)横浜国立大学国語教育研究 No.44(2019) 《修論報告》. 「国語科校内授業研究」の推進及び個々の国語教師力向上に資する 指導主事の参与の在り方に関する研究 本間隆司 1、問題の所在と目的. 量形成について、教育公務員特例法、中央教育審議会答申. 小・中学校においては、講師を招聘した校内研修や、校. (2015)等から、国語科の学習指導にあたる教師の資質能. 内授業研究会が盛んに行われるようになってきた(全国学. 力として求められることを確認した。また、田近(1997・. 力・学習状況調査「質問紙調査の結果」)。講師を勤める. 2009)、鶴田(1997)、藤原(1997)、関田(2016)、北. のは研究者としての大学教員や、大学以外の教員の中から. 田(2014)、佐藤(2015)、菊地(1989)等の論考を踏ま. 充てられ教育委員会の事務局に勤務する指導主事等である。. えて、国語科の学習指導にあたる教師の普遍的な資質能力. 指導主事の本務は「学校における教育課程、学習指導そ. を考察した。そして、大学や大学院における教員養成から、. の他学校教育に関する専門的事項の指導に関する事務(地. 教師として採用されてから続く現職教育において、校内授. 方教育行政の組織及び運営に関する法律第十八条)」であ. 業研究を通して国語教師力の向上を図るための基本図式を. る。しかし、数多く開催される校内授業研究会等に招かれ. 作成した。. た指導主事の指導・助言には、課題がみられる現状もある. 指導主事の資質能力については、中央教育審議会答申. (大脇(2001)、千々布(2013)等)。. (1998)、金澤(1989)、原田(1989)、秋山(1989)、. 指導主事が、校内授業研究の推進やその研究授業の構想. 菊地(1989)、大脇(2001)等の内容や論考を踏まえつつ、. に参与する実態は、整えられた事例としては散見されるも. 筆者が校内授業研究の推進及び個々の国語教師力向上に関. のの、その具体的な様子はあまり知られていない。指導主. わる際の指導・助言を事例として取り上げた。その内容を、. 事同士も隣席の指導主事がどのような指導・助言をしてい. 当日活用した資料と共に再現して、その際の意図を示し、. るのかを詳しく知らないことも多い。. 校内授業研究の推進を担う教師や、研究授業を実践する教. 本研究の目的は、①特に経験年数の浅い指導主事にとっ. 師たちの言葉を分析した。. て、校内授業研究の推進や個々の国語教師力向上に参与す る際の一助となること、②本研究への批判を含めた議論に. 3、構成. より、個々の指導主事にとっての校内授業研究の推進や. 序 章 問題意識と研究の概要. 個々の国語教師力向上への参与の在り方を考えるきっかけ. 第一節 指導主事の勤務の現状、第二節 研究の目的、. を作ることである。. 第三節 指導主事に着目する理由、第四節 研究の方法 第一章 指導主事の基本的な理解. 2、研究方法. 第一節 指導主事の法的な位置づけ、第二節 学習指導. 本研究では、第三者的な視点から学校を捉え、校内授業. 要領(試案)によって示された教育の在り方、第三節 指. 研究の推進及び個々の国語教師力向上に対して、実践的に. 導主事の現状. 参与する指導主事に着目する。現在、神奈川県教育委員会. 第二章 教師の資質能力と力量形成. 教育局支援部子ども教育支援課に指導主事として勤務する. 第一節 教師の資質能力、第二節 校内授業研究会の実. 筆者が、中学校国語科の教師として授業実践をしてきたこ. 施、第三節 教師の使命や課題、第四節 学習評価の在. とを背景としつつ、様々な場面での指導・助言をできる限. り方、第五節 教師の専門性の向上. り再現しながら、指導主事の参与の在り方について考察し. 第三章 国語科を指導する教師の力量形成. た。. 第一節 国語教育と国語科教育、第二節 国語科教育の. 教師の資質能力と力量形成、国語科を指導する教師の力. 任務、第三節 国語科教師教育の目標、第四節 国語科. 97.

(2) を指導する教師の基礎素養、第五節 校内授業研究によ り形成される国語教師力 第四章 指導主事の資質能力. ③ 確かな手法を用いた会話分析を行い研究の質を上げる こと 今後は、国語科のみならず、様々な教科や領域での校内. 第一節 信頼関係の構築、第二節 情報収集、第三節 そ. 授業研究の推進及び個々の教師力向上に資する指導主事の. の他の資質能力. 参与の在り方に関する事例を収集しつつ、研究を進めてい. 第五章 指導主事の指導・助言. きたい。. 第一節 校内研修の実施状況と学力との相関及び指導・ 助言の課題、第二節 授業に関する指導・助言の在り方、. 5、主な参考文献・引用文献. 第三節 校内研究の推進に関する指導・助言、第四節 国. 青木栄一(2011)「第2章 教育行政を動かす組織」勝野. 語科学習指導案への指導・助言 第六章 「国語科校内授業研究」の推進及び個々の国語教 師力向上に資する指導主事の指導・助言の展開. 正章・藤本典裕編『教育行政学 改訂版』学文社 金澤孝・秋山愼三編(1989)『指導主事の役割と実務<上・ 下>指導・助言活動の展開』ぎょうせい. 第一節 研究推進のための研究主任との打合せ、第二節. 大脇康弘(2001)「第7章 指導・助言の見直しと学校の. 全体会における講話、第三節 単元の構想と研究授業の. 自律性確立」堀内孜編『地方分権と教育委員会③ 開か. 検討への指導・助言、第四節 国語科学習指導案への指. れた教育委員会と学校の自律性』ぎょうせい. 導・助言、第五節 研究授業への立ち会い、第六節 研 究協議での授業者の自己評価、第七節 研究協議後の指. 佐藤学(2015)『専門家として教師を育てる -教師教育 改革のグランドデザイン』岩波書店 pp.91-92. 導・助言、第八節 研究協議後の振り返り、第九節 校. 島田希・木原俊行・寺嶋浩介(2015)「学校研究の発展に. 内研究のまとめ、第十節 指導主事の参与に関するイン. 資する教育委員会指導主事の役割の検討」『日本教師教. タビュー. 育学会年報』第 24 号 p.106. 第七章 「国語科校内授業研究」の推進及び個々の国語教. 関田一彦(2016)「まえがき」関田一彦・渡邊貴裕・仲道. 師力向上に資する指導主事の参与の在り方. 雅輝『教育評価との付き合い方 これからの教師のため. 第一節 単元の構想と研究授業の検討、第二節 学習指. に』さくら社. 導案の作成、第三節 校内授業研究会への指導・助言、 第四節 授業者による振り返り 終 章 本研究の成果と課題. 田近洵一(1997)「序章 国語科教師教育をめぐる問題」 全国大学国語教育学会編『国語科教師教育の課題』明治 図書 田近洵一(2009)「1章 国語科の体系」田近洵一・大熊. 4、成果と課題 「国語科校内授業研究」の推進及び個々の国語教師力の 向上に資する指導主事の参与の在り方に関する研究成果と. 徹・塚田泰彦編『小学校 国語科授業研究[第4版]』 教育出版 塚田泰彦(2010)「Ⅲ 国語学習のデザイン」全国大学国. して、次の三点を挙げたい。. 語教育学会編『新たな時代を拓く 中学校・高等学校国. ① 指導主事による「単元の構想と研究授業の検討への指. 語科教育研究』学芸図書. 導・助言」の重要性を明らかにしたこと。 ② 「研究協議後の振り返り」を指導主事と授業者が共に 行うことの重要性を明らかにしたこと。 ③ 指導主事が「国語科校内授業研究」の推進に参与する 各場面の具体的事例を明らかにしたこと。 課題としては、次の三点が挙げられる。 ① 本研究への批判を含む議論を行い指導主事の力量形成 に資する研究を行うこと ② 現職教師教育に参与する指導主事の具体的事例を収集 すること. 鶴田清司(1997)「第一章『国語教育学』教育はいかなる 教師像の実現を目指すべきか」全国大学国語教育学会編 『国語科教師教育の課題』明治図書 鶴田清司(2007)『国語科教師の専門的力量の形成 -授 業の質を高めるために-』渓水社 藤原和好(1997)「第二章 国語科教師の授業創造」全国 大学国語教育学会編『国語科教師教育の課題』明治図書.

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