による骨頭壊死のリスクもあるため保存治療としたとこ ろリモデリングが得られた. しかし, これは稀なことで あり, 初期治療でしっかり整復することが必要である. 徒手整復できない場合や整復後に再転位をきたした場合 は手術治療となるが, 今回のように徒手整復できた場合 には適切な固定法にて保存加療が可能であると えられ る. 2.手術したくなりそうな手指の骨折 黒沢 一也 (日高病院 整形外科) 手指の骨折は比較的遭遇することが多く, 整形外科医 であれば誰しも治療経験がある骨折でもあり, 手を専門 としていないからといって他院へ紹介することもケース も少ない外傷です. 骨折した手指の X 線像を見たとき即 座に手術を決めることもあるでしょうし, 手術と保存治 療で迷うこともあると思います. 手指は骨表面の多くが腱に覆われているため, 鋼線刺 入により腱の滑走障害が誘発されれば容易に癒着, 拘縮 を招き重大な機能障害をきたします. 手術の時どのくら い注意しているでしょうか. また術後の外固定は関節拘 縮を招かないように行えているでしょうか. しっかり内 固定すれば早期に十 な自動運動ができるというのは, はたして本当でしょうか. 保存治療はしてみたいと思う けれど, 本当にそれでよいのか不安になったことはない でしょうか. ギプスがちゃんと巻けるでしょうか. 当院では, 中手骨, 基節骨の関節外骨折で徒手整復可 能なものに対しては保存治療をほぼ第一選択としていま す. 今回は, 中手骨骨折と基節骨骨折に対する保存治療症 例 5例, 手術治療症例 4例を供覧し, 整復位の保持が困 難な第 5中手骨頸部骨折に対してわれわれの行っている 治療法についても報告させていただきます. 3.当院における指骨骨折の保存的加療の現状について 田鹿 毅,後藤 渉,中島 一郎 長谷川 仁,澁澤 一行 (済生会前橋病院 整形外科) 2007年 1月∼2008年 9 月における当科での指骨骨折 (手関節, 舟状骨は除く閉鎖性骨折) 受傷の現状と治療方 法について報告し代表症例を供覧いたします. 対象は 2007年 1月∼2008年 6月 に お い て 当 科 で 加 療 し た 計 144人 (男性 94人,女性 50人) です.方法は受傷部位,受 傷形態, 治療方法 (手術療法 or保存療法) を 類し比較 検討しました. 骨折受傷部位頻度では末節骨骨折が比較 的多い結果でした. 末節骨骨折受傷形態では骨性 指症 例が最も多く約 9 割の症例が手術加療されておりまし た. 中節骨骨折では基部骨折の頻度が多くその受傷形態 では volar plate付着部骨折が半数を占め, 全例保存的に 加療されておりました. 基節骨骨折では基部骨折が基節 骨骨折症例の 7割を占めておりました. 基部骨折症例の 7割が保存的に加療されておりました. 中手骨骨折は骨 頭部, 頸部骨折症例においては全例保存的に加療されて おりました. 手根骨骨折は有鈎骨骨折の単独もしくは有 頭骨骨折合併症例でありました. 全例 CM 脱臼骨折を呈 しており手術加療を行いました. 末節骨骨折, 中節骨骨 折の保存的加療においては主にプライトンシーネを用い ておりました. 基節骨骨折, 中手骨骨折の保存的加療に おいては主にギプス (早期運動可能) を用いておりまし た. 保存的加療は骨折部整復位をいかに維持するかがポ イントと思われました. 287
2. 手術したくなりそうな手指の骨折(第14回群馬整形外科研究会<主題II>)
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